霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一章 神慮(しんりよ)〔一四三一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第56巻 真善美愛 未の巻 篇:第1篇 自愛之柵 よみ(新仮名遣い):じあいのしがらみ
章:第1章 神慮 よみ(新仮名遣い):しんりょ 通し章番号:1431
口述日:1923(大正12)年03月14日(旧01月27日) 口述場所:竜宮館 筆録者:口述者(出口王仁三郎) 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年5月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
人霊が現実界にあるときに、皇大神の神格に反抗した度に比して各自に一個の悪魔・邪鬼を造り、そして地獄を造りだすのである。この由を悟って、常に霊魂を清めて神の坐す国へ昇り行くべく努めるべきである。
真の神は、罪悪と虚偽に満ちた人々を排斥して地獄に墜落させたまうことはない。邪悪に対して怒りこれを罰するということもない。主の神の珍の身体は、善と愛であるからである。
神より人に流れ来るすべてのものは、愛の善と信と真の光のみである。真の神は、人間を悪から離れて善道に立ち返らそうとなし給う。これに反して地獄界は、人を悪に誘おうと一心不乱に焦慮するものである。
人間は天界と地獄界の間に介在をなすものなので、善悪二方面、正邪の平衡をすることができる。これは神の賜物なのである。
真の神は悪人を悪から離れせしめ救いやらんとなし給い、善人にはますます円満具足なる善を積ませ給う。しかしこの違いは、人間自身の心からあえて出てくるのである。すべての人は、中有界にあって天界と地獄界の両方に向いているからである。
人間は、天界の流れを受けて善を為す。地獄からの流れを受けて悪を為す。ゆえに大本神諭では、すべての事物は霊界の精霊が為す業であると示されているのである。
悪と虚偽は、その人の心の中の地獄なのである。心の中の地獄こそが、諸悪の原因なのである。それゆえ、地獄に堕ちて苦しむのも、自ら赴いたということになるのである。真の大神はけっして、人を地獄に落とし苦しめ処罰するということはない。
人間が悪を欲しなければ、主の大神は地獄からその人を脱離せしめて天界へ導き給うのである。このことを悟るべきである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm5601
愛善世界社版:11頁 八幡書店版:第10輯 149頁 修補版: 校定版:11頁 普及版:4頁 初版: ページ備考:
001
002現代人(げんだいじん)はおもえらく
003根底(ねそこ)(くに)には最初(さいしよ)より
004一個(いつこ)魔王(まわう)厳在(げんざい)
005諸多(しよた)地獄(ぢごく)統轄(とうかつ)
006()()精霊(みたま)罪悪(ざいあく)
007制配(せいばい)なすと(おそ)れられ
008魔王(まわう)(かつ)光明(くわうみやう)
009天人(てんにん)なりしも叛逆(はんぎやく)
010(つみ)()はれて衆族(しうぞく)
011(とも)地獄(ぢごく)(おと)されし
012ものとの信仰(しんかう)(むかし)より
013(ふか)(こころ)(きざ)まれて
014真相(しんさう)(さと)れるものも()
015魔王(まわう)もサタンもルシファーも
016約言(やくげん)すれば地獄(ぢごく)なり
017(こと)魔王(まわう)(とな)ふるは
018背後(はいご)位置(ゐち)せる地獄(ぢごく)にて
019此処(ここ)()めるを兇鬼(きようき)()
020兇悪(きようあく)(もつと)(はなは)だし
021(また)前面(ぜんめん)(くらゐ)せる
022地獄(ぢごく)をサタンと(とな)ふなり
023サタンは魔王(まわう)(くら)ぶれば
024さまで兇悪(きようあく)ならざれば
025これをば兇霊(きようれい)(とな)ふなり
026(また)ルシファーと()意味(いみ)
027バベルに(ぞく)する(まが)にして
028(かれ)()領土(りやうど)久方(ひさかた)
029天界(てんかい)までも(ひろ)がれり
030(ゆゑ)一個(いつこ)魔王(まわう)ありて
031地獄(ぢごく)統治(とうち)()さざるは
032地獄(ぢごく)天界(てんかい)両界(りやうかい)
033()める精霊(みたま)(わか)()
034(みな)これ(ひと)精霊(せいれい)より
035するものなるや(あきら)けし
036天地(てんち)創造(さうざう)(はじ)めより
037現代(げんだい)社会(しやくわい)(いた)るまで
038幾億万(いくおくまん)人霊(じんれい)
039現実界(げんじつかい)()(とき)
040(すめ)大神(おほかみ)神格(しんかく)
041反抗(はんかう)したる()()して
042各自(かくじ)一己(いつこ)悪魔(あくま)なる
043(ごふ)()()邪鬼(じやき)となり
044地獄(ぢごく)(つく)()せし(よし)
045(さと)りて(つね)霊魂(れいこん)
046(きよ)めて(かみ)()(くに)
047(のぼ)()()(つと)むべし
048ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
049御霊(みたま)(さち)はへ()しませよ。
050
051(あい)(ぜん)との(とく)()
052(しん)(しん)とに()みたまふ
053(まこと)(かみ)罪悪(ざいあく)
054虚偽(きよぎ)()ちたる人々(ひとびと)
055仁慈(じんじ)光栄(さかえ)御面(みおもて)
056(そむ)けて(これ)排斥(はいせき)
057地獄(ぢごく)墜落(つゐらく)させたまひ
058邪悪(じやあく)(たい)して(いか)りまし
059(これ)をば(ばつ)(そこ)なふと
060各宗各派(もものおしへ)教役者(とりつぎ)
061(つた)(きた)りしものぞかし
062この言説(げんせつ)大神(おほかみ)
063大御心(おほみこころ)誤解(ごかい)せし
064痴呆(ちはう)学者(がくしや)言葉(ことば)なり
065(かみ)如何(いか)なる罪人(つみんど)にも
066(おもて)(そむ)排斥(はいせき)
067(いか)りて精霊(みたま)地獄界(ねのくに)
068(けつ)して(おと)すものならず
069その(ゆゑ)如何(いかん)(たづ)ぬれば
070(ぜん)(あい)とは()(かみ)
071(うづ)身体(しんたい)なればなり
072(ぜん)自体(じたい)害悪(がいあく)
073(けつ)して(くは)ふるものならず
074(あい)(じん)とは何人(なにびと)
075排斥(はいせき)すべき理由(りいう)なし
076万一(まんいち)(かみ)罪人(つみびと)
077(そむ)(しりぞ)(いか)りまさば
078仁慈(じんじ)(あい)背反(はいはん)
079その本性(ほんせい)(もど)りまし
080神格(しんかく)自体(じたい)(そむ)()
081それ(ゆゑ)(かみ)何処(どこ)までも
082(ひと)精霊(みたま)(せつ)しますや
083(ぜん)仁慈(じんじ)(あい)により
084(のぞ)ませ(たま)はぬことは()
085五六七(みろく)(かみ)(ひと)のため
086(ぜん)思念(しねん)()(あい)
087仁慈(じんじ)(ほどこ)(たま)ふのみ
088ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
089御霊(みたま)(さち)はへましませよ。
090
091(かみ)より(ひと)(なが)()
092(すべ)てのものは(あい)(ぜん)
093(しん)(しん)との(ひかり)のみ
094根底(ねそこ)(くに)より()るものは
095悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)ばかりなり
096まことの(かみ)人間(にんげん)
097(あく)より(はな)れて善道(ぜんだう)
098立帰(たちかへ)らせむと()(たま)
099(これ)(はん)して地獄界(ぢごくかい)
100(ひと)をば(あく)(さそ)はむと
101一心(いつしん)不乱(ふらん)焦慮(せうりよ)せり
102さは()りながら人間(にんげん)
103天界(てんかい)地獄(ぢごく)両界(りやうかい)
104(あひだ)介在(かいざい)なさざれば
105(ひと)(なん)()想念(さうねん)
106意義(いぎ)自由(じいう)撰択(せんたく)
107あらず身魂(みたま)(ほろ)ぶべし
108(ひと)善悪(ぜんあく)二方面(にはうめん)
109あるは正邪(せいじや)平衡(ならし)する
110(かみ)(たまもの)なればなり
111(かみ)()(ひと)精霊(せいれい)
112(おもて)(そむ)けたまひなば
113悪事(あくじ)(こころ)(まま)になし
114(ひと)たる所以(ゆゑん)(ほろ)ぶべし
115(かみ)より(ひと)(むか)ひまし
116(なが)(きた)れる光明(くわうみやう)
117唯々(ただただ)(ぜん)(とく)のみぞ
118(しか)るに()しき人間(にんげん)
119善良(ぜんりやう)無比(むひ)身魂(みたま)にも
120(みな)その神徳(みとく)(よく)すなり
121(すこ)しく相違(さうゐ)(てん)あるは
122(まこと)(かみ)悪人(あくにん)
123(たい)して(あく)(はな)れしめ
124(すく)ひやらむと()したまひ
125善良(ぜんりやう)無比(むひ)身魂(みたま)には
126益々(ますます)円満(ゑんまん)具足(ぐそく)なる
127(ぜん)をば()ませたまふなり
128以上(いじやう)(ごと)差異(さい)あるは
129人間(にんげん)自身(じしん)(こころ)より
130(これ)をば(あへ)()すものぞ
131(すべ)ての(ひと)天界(てんかい)
132地獄(ぢごく)所受(しよじゆ)(うつは)にて
133中有界(ちううかい)()ればなり。
134
135世界(せかい)(ひと)天界(てんかい)
136(なが)れを()けて(ぜん)()
137地獄(ぢごく)によりて(あく)()
138(ゆゑ)大本(おほもと)神諭(しんゆ)には
139(すべ)ての事物(じぶつ)霊界(れいかい)
140(みな)精霊(せいれい)()(わざ)
141(しめ)させ(たま)所以(ゆゑん)なり
142されども(ひと)はその行為(わざ)
143(のこ)らず(おの)れの()よりすと
144(しん)ずる(ゆゑ)にその()せる
145(あく)(みな)その自有(じう)となし
146心中(しんちう)(ふか)膠着(こちやく)せり
147それ(ゆゑ)(ひと)自身(じしん)より
148(あく)虚偽(きよぎ)との(たね)となる
149(かみ)(くわん)する由来(ゆらい)なし
150(ひと)身魂(みたま)包有(はうう)せる
151(あく)虚偽(きよぎ)とはその(ひと)
152(こころ)(なか)地獄(ぢごく)なり
153地獄(ぢごく)()ふも(あく)()ふも
154(みな)同一(どういつ)(こと)ぞかし
155(ひと)(みづか)包有(はうう)せる
156諸悪(しよあく)原因(げんいん)なる(ゆゑ)
157地獄(ぢごく)()ちて(くる)しむも
158(みづか)(おもむ)次第(しだい)なり
159(けつ)して(まこと)大神(おほかみ)
160地獄(ぢごく)(おと)(くる)しめて
161処罰(しよばつ)(たま)ふものならじ
162如何(いかん)となれば人間(にんげん)
163(あく)(ほつ)せず(あい)せずば
164()大神(おほかみ)地獄(ぢごく)より
165脱離(だつり)せしめて天界(てんかい)
166(みちび)(たま)(ひと)をして
167地獄(ぢごく)()げやり(たま)ふこと
168(けつ)してなきを(さと)るべし
169ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
170御霊(みたま)(さちは)へましませよ。
171大正一二・三・一四 旧一・二七 於竜宮館 口述者識)
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