霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一二章 照門颪(てるもんおろし)〔一四四二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第56巻 真善美愛 未の巻 篇:第3篇 月照荒野 よみ(新仮名遣い):げっしょうこうや
章:第12章 照門颪 よみ(新仮名遣い):てるもんおろし 通し章番号:1442
口述日:1923(大正12)年03月16日(旧01月29日) 口述場所:竜宮館 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年5月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
求道居士とケリナは、テルモン山のケリナの生家・小国別の館を目指して夜道を歩いていく。二人はそれぞれ述懐の歌を歌いながら進む。
猛獣の唸り声が前後左右から聞こえて来る。求道居士は天の数歌を歌い、経文を念じて力いっぱいほら貝を吹きたてた。ケリナは猛獣の声に戦慄し、求道居士にすがりついて経文を称えている。やがて猛獣の唸り声はぴたりと止まった。
これよりケリナは何となく求道居士を尊信愛慕する念が深くなるに至った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm5612
愛善世界社版:169頁 八幡書店版:第10輯 209頁 修補版: 校定版:178頁 普及版:83頁 初版: ページ備考:
001 求道(きうだう)居士(こじ)はケリナ(ひめ)(ともな)(なが)ら、002テルモン(ざん)小国別(をくにわけ)(やかた)()して(おく)()途々(みちみち)(うた)()したり。
003求道(きうだう)有為(うゐ)転変(てんぺん)()(なら)
004とは()ふものの(ひと)()
005行末(ゆくすゑ)こそは不思議(ふしぎ)なれ
006三国一(さんごくいち)(つき)(くに)
007ハルナの(みやこ)程近(ほどちか)
008大国彦(おほくにひこ)()れませる
009大雲山(だいうんざん)立籠(たてこも)
010バラモン(けう)御教(みをしへ)
011(あさ)(ゆふ)なに信仰(しんかう)
012抜擢(ばつてき)されてバラモンの
013教司(をしへつかさ)()けられつ
014追々(おひおひ)功績(いさを)(あら)はして
015大黒主(おほくろぬし)()見出(みだ)しに
016あづかり(つひ)にカーネルの
017(たふと)(しよく)(さづ)けられ
018(かむ)素盞嗚(すさのを)()れませる
019斎苑(いそ)(やかた)(ほふ)らむと
020大黒主(おほくろぬし)(めい)()
021鬼春別(おにはるわけ)久米彦(くめひこ)
022両将軍(りやうしやうぐん)扈従(こじゆう)して
023旗鼓(きこ)堂々(だうだう)(つき)(くに)
024(あと)(なが)めて(すす)()
025万里(ばんり)山野(さんや)跋渉(ばつせう)
026(ひづめ)(おと)(いさ)ましく
027浮木(うきき)(もり)(まで)進軍(しんぐん)
028片彦(かたひこ)久米彦(くめひこ)将軍(しやうぐん)
029隊伍(たいご)(ととの)河鹿山(かじかやま)
030(すす)(をり)しも三五(あななひ)
031治国別(はるくにわけ)言霊(ことたま)
032打破(うちやぶ)られて敗走(はいそう)
033浮木(うきき)陣屋(ぢんや)引返(ひつかへ)
034(また)もや(ここ)全軍(ぜんぐん)
035(ふた)つに()けてライオンの
036(ひろ)(なが)れを相渡(あひわた)
037ビクトル(さん)(たもと)にて
038(かり)陣屋(ぢんや)(つく)りつつ
039ビクトリヤ(じやう)(おびや)かし
040味方(みかた)軍勢(ぐんぜ)(おどろ)いて
041ゼネラル(さま)諸共(もろとも)
042総隊(そうたい)(くづ)()(いだ)
043(いくさ)(には)()(なが)
044(すすき)()にも()(おそ)
045(ふる)(ふる)ひて広野原(ひろのはら)
046(やうや)(わた)りシメヂ(ざか)
047(かべ)()(ごと)坂道(さかみち)
048(やうや)(くだ)猪倉(ゐのくら)
049難攻(なんこう)不落(ふらく)山寨(さんさい)
050永久(えいきう)(てき)陣営(ぢんえい)
051(かま)へて(とき)()(うち)
052(また)(きこ)ゆる宣伝歌(せんでんか)
053三五教(あななひけう)()(たか)
054神将軍(しんしやうぐん)(きこ)えたる
055治国別(はるくにわけ)一行(いつかう)
056(また)()められゼネラルは
057(もろ)くも(ここ)(かぶと)()
058バラモン(けう)軍職(ぐんしよく)
059(すて)(たちま)三五(あななひ)
060(をしへ)(みち)のピユリタンと
061(かは)らせ(たま)果敢(はか)なさよ
062(われ)()(とも)進退(しんたい)
063(おな)じうせむとカーネルの
064(しよく)をば()めて修験者(しゆげんじや)
065()求道(きうだう)(あらた)めて
066ビクの御国(みくに)清滝(きよたき)
067(みたま)(あら)ひビクトルの
068下津(したつ)岩根(いはね)宮柱(みやばしら)
069(ふと)しく()てて永久(とこしへ)
070(しづ)まり()ます大神(おほかみ)
071御前(みまへ)日毎(ひごと)(まう)でつつ
072治道(ちだう)道貫(だうくわん)素道(そだう)居士(こじ)
073三人(みたり)(ゆる)しを()(なが)
074フサの(くに)をば横断(わうだん)
075猛獣(まうじう)毒蛇(どくじや)(すさ)()
076(かみ)(ひかり)(つゑ)となし
077夜路(よぢ)(つゆ)をば()(なが)
078エルシナ(がは)(ふもと)まで
079(きた)(をり)しも大空(おほぞら)
080(つき)(やうや)(うす)らぎて
081(たちま)(きこ)ゆる(とり)(こゑ)
082(かは)水瀬(みなせ)のはやる(おと)
083たよりに(つた)(くだ)(をり)
084(ふち)()かんだ()(にん)姿(すがた)
085見逃(みの)がしならずと(きぬ)()
086法螺(ほら)(くち)(くは)へつつ
087ザンブと(ばか)飛込(とびこ)んで
088()(にん)男女(なんによ)空砂(からずな)
089(うへ)(すく)ひて耳元(みみもと)
090(おほ)法螺貝(ほらがひ)吹立(ふきた)つる
091(かみ)(めぐみ)(たちま)ちに
092シヤール一人(ひとり)(のぞ)(ほか)
093三人(みたり)(いき)()(かへ)
094やつと(むね)をば()(おろ)
095三人(みたり)男女(なんによ)皇神(すめかみ)
096御教(みのり)完全(うまら)(さと)しつつ
097大岩谷(おほいはだに)(ふもと)まで
098(きた)りて(いき)(やす)めつつ
099十字(じふじ)秘法(ひはふ)数歌(かずうた)
100功力(くりき)(つた)へゐたる(をり)
101悪逆(あくぎやく)無道(ぶだう)のベルの(やつ)
102わが(ふところ)金子(かね)ありと
103(はや)くも(さと)悪心(あくしん)
104(おこ)して()らむと()(きた)
105ヘルとベルとは(はじ)めより
106わが(ふところ)(ねら)ひつつ
107八百長(やほちやう)喧嘩(げんくわ)徐々(そろそろ)
108真面目(しんめんもく)にやり(いだ)
109ベルの(つかさ)逸早(いちはや)
110(この)()(あと)()げて()
111さはさり(なが)らヘルの(やつ)
112(いろ)(よく)とに(こころ)をば
113(くも)らせ(われ)()(あと)()
114ケリナの(ひめ)(おく)らむと
115草野(くさの)()けて(すす)()
116()黄昏(たそがれ)になりぬれば
117ポプラの(かげ)立寄(たちよ)りて
118(いき)(やす)むる(をり)もあれ
119(また)もや(きた)(くろ)(かげ)
120これぞ(まさ)しくベルの(やつ)
121ヘルと二人(ふたり)()(あは)
122()(ふところ)(ねら)はむと
123(きた)りしものと(さと)りしゆ
124いろいろ雑多(ざつた)真道(まさみち)
125()(さと)せども如何(いか)にせむ
126地獄(ぢごく)(さかひ)()()てし
127二人(ふたり)(みたま)()(まで)
128(あく)(たく)みを()げなむと
129(たちま)棍棒(こんぼう)()(かざ)
130()脳天(なうてん)(うち)すゑぬ
131(なに)かは(もつ)(たま)るべき
132(たちま)ちウンと昏倒(こんたう)
133夢路(ゆめぢ)辿(たど)(をり)もあれ
134高天原(たかあまはら)霊国(れいごく)
135領有(うしは)(たま)ふエンゼルが
136(はと)(ごと)くに(くだ)りまし
137(われ)()二人(ふたり)危難(きなん)をば
138(すく)(たま)ひし有難(ありがた)
139ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
140(かみ)(めぐみ)()(あた)
141()けたる吾々(われわれ)両人(りやうにん)
142仮令(たとへ)如何(いか)なる(なや)みにも
143(たゆ)まず(くつ)せず(みち)(ため)
144世人(よびと)()めに真心(まごころ)
145()らむ(かぎ)りを(つく)しつつ
146(すす)まにやならぬ両人(りやうにん)
147(まも)らせ(たま)惟神(かむながら)
148(すめ)大神(おほかみ)(おん)(まへ)
149(かしこ)(かしこ)()(まつ)
150(あさひ)()るとも(くも)るとも
151(つき)()つとも()くるとも
152(ほし)(てん)より()つるとも
153印度(いんど)(うみ)はあするとも
154(この)大恩(だいおん)何時(いつ)()
155(むく)(まつ)らで()くべきぞ
156(おも)へば(おも)へば有難(ありがた)
157(めぐみ)(つゆ)天地(あめつち)
158()(たら)ひたる(かみ)()
159草野(くさの)(すゑ)()(つゆ)
160一々(いちいち)(つき)御光(みひかり)
161宿(やど)(たま)ひて瑠璃光(るりくわう)
162(ごと)(ひか)らせ(たま)ふなり
163ああ天国(てんごく)楽園(らくゑん)
164際限(さいげん)もなき広野原(ひろのはら)
165(すす)()()(たの)しけれ』
166ケリナ『わが足乳根(たらちね)父母(ちちはは)
167(つき)(みやこ)()れませる
168バラモン(けう)太柱(ふとばしら)
169大黒主(おほくろぬし)部下(ぶか)となり
170仁慈(じんじ)無限(むげん)御教(みをしへ)
171テルモン(ざん)山腹(さんぷく)
172大宮柱(おほみやばしら)太知(ふとし)りて
173(しづ)まりゐます皇神(すめかみ)
174(あさ)(ゆふ)なに(つか)へつつ
175四方(よも)国人(くにびと)(ことごと)
176(かみ)(をしへ)(なび)かせつ
177(をしへ)(ひら)(たま)ひしが
178ウラルの(をしへ)神司(かむづかさ)
179数多(あまた)手下(てした)引率(ひきつ)れて
180得物(えもの)(たづ)さへ堂々(だうだう)
181(いきほひ)(たけ)(せま)()
182(その)(いきほひ)辟易(へきえき)
183()足乳根(たらちね)逸早(いちはや)
184(やかた)()ててテルモンの
185高嶺(たかね)(わた)森林(しんりん)
186(しば)(なん)をば()(たま)
187(この)(とき)信者(しんじや)()れませる
188鎌彦司(かまひこつかさ)(あら)はれて
189神変(しんぺん)不思議(ふしぎ)神力(しんりき)
190(あら)はし(たま)()(きた)
191ウラルの(をしへ)(つかさ)()
192一人(ひとり)(のこ)らず退(しりぞ)けて
193(なん)をば(すく)(たま)ひしゆ
194()足乳根(たらちね)(やうや)くに
195(もと)(やかた)(かへ)りまし
196(かみ)(をしへ)詳細(まつぶさ)
197(ひら)かせ(たま)(をり)もあれ
198(やかた)(なん)(すく)ひたる
199鎌彦司(かまひこつかさ)(わらは)をば
200ラブし(たま)ひて朝夕(あさゆふ)
201()ひよりたまひし果敢(はかな)さよ
202(わらは)(もと)より鎌彦(かまひこ)
203(すこ)しも(こころ)はなけれ(ども)
204度重(たびかさ)なれば何時(いつ)となく
205(をとこ)(なさ)けを(した)()
206(つひ)には(わり)なき(なか)となり
207(ちち)(はは)との()(しの)
208月夜(つきよ)(うら)(やみ)()
209指折(ゆびを)(かぞ)()(くら)
210(あや)しき(なか)とはなりにけり
211さはさり(なが)足乳根(たらちね)
212()両親(りやうしん)(かうべ)をば
213左右(さいう)にふりて両人(りやうにん)
214(こひ)(ゆる)させ(たま)()
215気色(けはひ)なければ()むを()
216夜陰(やいん)(まぎ)れて両人(りやうにん)
217()()をとつて()(いだ)
218エリシナ(だに)山奥(やまおく)
219(かたち)ばかりの草庵(さうあん)
220(むす)びて(くら)(をり)もあれ
221()()(きみ)鎌彦(かまひこ)
222(にはか)駱駝(らくだ)(ひき)つれて
223(わらは)(いへ)(のこ)しつつ
224何処(いづく)ともなく()でましぬ
225深山(みやま)(おく)(ただ)一人(ひとり)
226果実(このみ)(くら)(いも)()
227(やうや)(うゑ)(しの)ぎつつ
228(かな)しき月日(つきひ)(おく)ること
229(はや)一年(ひととせ)(およ)べども
230(つま)便(たよ)りは()(ばか)
231(そで)をば()らす(くさ)(つゆ)
232(ころも)(やぶ)(にく)()
233()(かげ)()(さま)となり
234(さび)しき浮世(うきよ)果敢(はかな)みて
235冥途(めいど)(たび)()さむかと
236(いほり)(あと)(よる)(みち)
237エルシナ(がは)川岸(かはぎし)
238(たたず)(むね)(おさ)へつつ
239少時(しばし)思案(しあん)()れけるが
240何処(いづく)ともなく()(みみ)
241()ねよ()ねよと(をし)()
242(しこ)曲津(まがつ)()らね(ども)
243切迫(せつぱ)(つま)つた(この)場合(ばあひ)
244()ぬより(ほか)(みち)()しと
245(こころ)(さだ)めて()()めば
246千尋(ちひろ)(そこ)(あを)(ふち)
247(いき)(くる)しくなりければ
248(ふたた)娑婆(しやば)(こひ)しうなり
249一度(いちど)生命(いのち)(たも)たむと
250(あせ)れど(せん)なし(をんな)()
251弊衣(へいい)(みづ)(ふく)みしゆ
252()(まま)ならず(もだ)()
253(とき)しもあれや何物(なにもの)
254()()()るる(もの)ありと
255矢庭(やには)にしかと(いだ)()
256(うき)(しづ)みつ(あらそ)へば
257何時(いつ)しか(いき)()()てて
258前後(ぜんご)不覚(ふかく)となりにけり
259()かる(ところ)へヘル(つかさ)
260(あら)はれ(きた)両人(りやうにん)
261(すく)(たす)けて森林(しんりん)
262(なか)(ともな)(いたは)りつ
263種々(いろいろ)雑多(ざつた)介抱(かいはう)
264(ふたた)正気(しやうき)(ふく)しける
265悪逆(あくぎやく)非道(ひだう)(いち)(にん)
266(わらは)姿(すがた)()るよりも
267あやしき(まなこ)(ひか)らせて
268(みみ)(けが)るる口説言(くどきごと)
269三人(みたり)(をとこ)()()をば
270(つま)になさむと(あらそ)ひつ
271パインの(かげ)()みついて
272()んづ(ころ)んづ(また)(もと)
273青淵(あをぶち)目蒐(めが)けて()()みぬ
274(わらは)(たす)けし恩人(おんじん)
275生命(いのち)(たす)けにやなるまいと
276()()(わす)れて()()めば
277(また)もや(おぼ)れて人心(ひとごころ)
278()()とこそはなりにけり
279これより一行(いつかう)四人(よにん)()
280青野(あをの)(はら)打渡(うちわた)
281当途(あてど)もなしに(すす)()
282(たちま)関所(せきしよ)()(あた)
283容子(ようす)()けば霊界(れいかい)
284八衢(やちまた)関所(せきしよ)()きしより
285(われ)()一行(いつかう)(おどろ)いて
286(ふたた)(もと)(みち)をとり
287(かへ)らむとする(をり)もあれ
288(さけ)()ふたる六造(ろくざう)
289(また)もや途中(とちう)(ふさ)がりて
290(なん)ぢやかんぢやと口説(くどき)()
291こりや(たま)らんと(おも)(をり)
292(むか)ふの(かた)より足早(あしばや)
293(はし)(きた)れる婆々(ばばア)あり
294一行(いつかう)()(にん)(あや)しみて
295(みち)(かた)への草原(くさはら)
296()(かく)したる(とき)もあれ
297婆々(ばばア)はツツと立止(たちどま)
298不思議(ふしぎ)()つきで(まね)きつつ
299日出(ひのでの)(かみ)義理(ぎり)天上(てんじやう)
300底津(そこつ)岩根(いはね)太柱(ふとばしら)
301みろくの(かみ)生宮(いきみや)
302これからお(まへ)()一同(いちどう)
303天国(てんごく)浄土(じやうど)真相(しんさう)
304(さと)してやるから()いて()
305なぞと言葉(ことば)(なめ)らかに
306いと熱心(ねつしん)()きつける
307(なに)()もあれ()()むと
308婆々(ばばア)(あと)(したが)ひて
309(かは)(へだ)てて岩山(いはやま)
310(しづ)伏屋(ふせや)()いて()
311ウラナイ(けう)旗頭(はたがしら)
312高姫(たかひめ)さまが住家(すみか)ぞと
313()いて(おどろ)(むね)(うち)
314さあらぬ(かほ)(よそほ)ひて
315様子(やうす)(うかが)()たりしが
316(たちま)(きこ)ゆる法螺(ほら)(こゑ)
317三五教(あななひけう)修験者(しゆげんじや)
318求道(きうだう)居士(こじ)(あら)はれて
319(われ)()一同(いちどう)危難(きなん)をば
320(すく)はせ(たま)ふと()(うち)
321(にはか)(きこ)ゆる(みづ)(おと)
322小鳥(ことり)(こゑ)(さはや)かに
323(みみ)()るよと()るうちに
324(ふたた)(いき)吹返(ふきかへ)
325(また)もや(すく)()げられて
326(やうや)此処(ここ)(まで)(かへ)りけり
327ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
328(たふと)(かみ)御恵(みめぐみ)
329(まも)らせ(たま)ひて(みち)(うへ)
330(つつ)(くま)なく足乳根(たらちね)
331()ますわが()(すみやか)
332(かへ)させ(たま)惟神(かむながら)
333(かみ)御前(みまへ)()(まつ)る』
334(うた)ひつつ求道(きうだう)居士(こじ)(あと)(したが)つて、335夜道(よみち)辿(たど)るのは、336ケリナ(ひめ)であつた。
337 (たちま)(きこ)ゆる猛獣(まうじう)(うな)(ごゑ)338前後(ぜんご)左右(さいう)より一斉(いつせい)山彦(やまびこ)(とどろ)かして(きこ)()る。339求道(きうだう)居士(こじ)(あま)数歌(かずうた)(うた)()げ、
340真観(しんくわん)清浄観(しやうじやうくわん)
341(くわう)(だい)()()(くわん)
342悲観(ひくわん)(ぎう)慈観(じくわん)
343常願(じやうぐわん)常瞻仰(じやうせんがう)
344無垢(むく)清浄光(しやうじやうくわう)
345()(にち)()(しよ)(あん)
346(のう)(ぶく)(さい)(ふう)(くわ)
347()(みやう)(せう)()(けん)
348()(たい)(かい)(らい)(しん)
349()()(めう)(たい)(うん)
350澍甘露(じゆかんろ)法雨(ほふう)
351滅除(めつぢよ)煩悩炎(ぼんなうゑん)
352諍訟(じようしよう)経官処(きやうくわんしよ)
353怖畏軍(ふゐぐん)陣中(ぢんちう)
354念彼(ねんぴ)観音力(くわんのんりき)
355衆怨悉(しうをんしつ)退散(たいさん)
356妙音(めうおん)観世音(くわんぜおん)
357梵音(ぼんのん)海潮音(かいてうおん)
358(しよう)()()(けん)(おん)
359是故(ぜこ)須常念(しゆじやうねん)
360念々(ねんねん)勿生疑(もつしやうぎ)
361観世音(くわんぜおん)浄聖(じやうしやう)
362()()(なう)()(やく)
363(のう)()()()()
364()(いつ)(さい)()(どく)
365()(がん)()(しう)(じやう)
366(ふく)(じゆ)(かい)()(りやう)
367是故(ぜこ)(おう)頂礼(ちやうらい)
368(ねん)(なが)ら、369(まけ)(おと)らず、370(ちから)一杯(いつぱい)法螺貝(ほらがひ)()()てた。371法螺貝(ほらがひ)(こゑ)山野(さんや)邪気(じやき)(はら)ふものである。372ケリナ(ひめ)猛獣(まうじう)(こゑ)戦慄(せんりつ)し、373求道(きうだう)居士(こじ)(こし)(くら)ひつき、374()(ごゑ)になつて居士(こじ)(したが)経文(きやうもん)誦唱(じゆしやう)して()る。375(しばら)くにしてさしも(はげ)しき猛獣(まうじう)(うな)(ごゑ)はピタリと()まつた。376(てん)(ふう)じて()(くも)(にはか)()つて(なつ)(つき)(あら)()した(やう)に、377中天(ちうてん)(ひく)(かがや)(はじ)めた。378(これ)よりケリナ(ひめ)(なん)となく求道(きうだう)居士(こじ)尊信(そんしん)愛慕(あいぼ)するの(ねん)益々(ますます)(ふか)くなり、379ハートに折々(をりをり)(なみ)()たせ(むね)()がすに(いた)りたり。
380大正一二・三・一六 旧一・二九 於竜宮館二階 外山豊二録)

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