霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第四章 (ぜん)(あく)か〔六四九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第19巻 如意宝珠 午の巻 篇:第1篇 神慮洪遠 よみ:しんりょこうえん
章:第4章 善か悪か よみ:ぜんかあくか 通し章番号:649
口述日:1922(大正11)年05月06日(旧04月10日) 口述場所: 筆録者:藤津久子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年2月28日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
悦子姫は、夏彦、常彦、加米彦、滝公、板公を連れて、使命を明かさずに世継王山麓の館を後にして神業に出立した。音彦と五十子姫も、別の使命を受けて何処ともなく出立して行った。
後には、紫姫、若彦(青彦)、お節、お玉、馬公、鹿公の面々が玉照姫を保育していた。いつしか秋の半ばになっていた。
ある真夜中、門の戸を叩く者があった。鹿公と馬公はその音に驚いて目を覚ました。激しく叩く音に、鹿公が誰何すると、男は江州竹生島から、紫姫を尋ねてやって来た者だ、と答えた。
鹿公は正体が分からない限り、夜に門は開けられない、と答えると、男は亀彦だと名乗った。そして、神素盞嗚大神の使いとしてやってきたのだ、と告げた。
鹿公、馬公は、若彦と紫姫に注進した。一同は急いで寝間を片付けると、門を開けた。すると亀彦は金色の冠、夜光の玉を身につけ、薄絹の白衣を着て威儀厳然としていた。亀彦は門内に入ると玉照姫の前に拍手再拝、神言を奏上して正座に着いた。
そして、神素盞嗚大神は若彦、紫姫が黒姫をたばかって玉照姫を迎え入れたことに対して非常なご不興を蒙っていることを告げると、大神の命として玉照姫を黒姫に渡すこと、若彦と紫姫は宣伝使の職を去ることを言い渡した。
紫姫は非を認め、謹んで大神の責めを受けたが、若彦は、玉照姫を迎え入れた手柄に対して責めを受けるのは納得がいかない、亀彦は偽物だろう、と霊縛を加えようとした。すると亀彦の背後から女神が現れて、その光が若彦を射ると、若彦はその場に倒れてしまった。
亀彦は、「泣いて馬謖を斬る」が大神と英子姫の心であると告げ、直日に見直し聞きなおして奇魂の覚りによってこの大望を遂行すれば、再び神業に参加することを得るであろう、と言い残すと、女神とともに忽然と姿を消した。
若彦はようやく自分の非を悟り、拍手を打って大神に感謝した。玉照姫はにこにこを笑い出した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm1904
愛善世界社版:46頁 八幡書店版:第4輯 46頁 修補版: 校定版:47頁 普及版:20頁 初版: ページ備考:
001瑞穂(みづほ)(くに)真秀良場(まほらば)
002青垣山(あをがきやま)(めぐ)らせる
003下津岩根(したついはね)(きこ)えたる
004要害(えうがい)堅固(けんご)神策地(しんさくち)
005小三災(せうさんさい)饑病戦(きびやうせん)
006大三災(だいさんさい)風水火(ふうすゐくわ)
007(ゆめ)にも()らぬ世継王(よつわう)
008(やま)(ふもと)()れませる
009玉照姫(たまてるひめ)御稜威(おんみいづ)
010(ひかり)四方(よも)照妙(てるたへ)
011(きぬ)(まと)ひて経緯(たてよこ)
012(あや)(にしき)(はた)()
013棚機姫(たなばたひめ)(あら)はれし
014紫姫(むらさきひめ)(かしづ)かれ
015月日(つきひ)(かさ)(とし)()
016(その)()四方(よも)(とどろ)きぬ。
017 悦子姫(よしこひめ)は、018夏彦(なつひこ)019常彦(つねひこ)020加米彦(かめひこ)021(たき)022(いた)(ともな)ひ、023(わが)使命(しめい)()かさず、024世継王(よつわう)山麓(さんろく)住家(すみか)(あと)にして、025何処(いづこ)ともなく神業(しんげふ)()めに出発(しゆつぱつ)したり。026音彦(おとひこ)027五十子姫(いそこひめ)(べつ)使命(しめい)()け、028(これ)(また)何処(いづく)ともなく、029行先(ゆくさき)()かさず、030惟神的(かむながらてき)に、031世継王(よつわう)住家(すみか)(あと)にして出発(しゆつぱつ)せり。
032 (あと)には、033紫姫(むらさきひめ)034若彦(わかひこ)035(せつ)036(たま)037馬公(うまこう)038鹿公(しかこう)面々(めんめん)(あさ)(ゆふ)なに、039玉照姫(たまてるひめ)保育(ほいく)全力(ぜんりよく)(つく)()たりける。
040 (なつ)何時(いつ)しか()()て、041(てん)(たか)く、042(かぜ)(きよ)く、043()には稲穂(いなほ)黄金(こがね)(なみ)()ち、044佐保姫(さほひめ)(にしき)(おり)なす紅葉(もみぢば)の、045(いよいよ)(あき)(なかば)となりぬ。
046 (とき)しもあれ、047真夜中(まよなか)()(たた)一人(ひとり)(をとこ)あり。048馬公(うまこう)049鹿公(しかこう)(この)(おと)(おどろ)()()まし、
050馬公(うまこう)『オイ鹿公(しかこう)051(なん)だか(おもて)()(たた)(おと)がするではないか、052(まへ)御苦労(ごくらう)だが(ひと)調(しら)べて()()れないか』
053(なに)054あれは(あき)()紅葉(もみぢ)()らす(こがらし)()(たた)(おと)だ。055余程(よほど)(まへ)神経(しんけい)過敏(くわびん)になつたものだな、056そりや無理(むり)もない、057五六七(みろく)神政(しんせい)生御霊(いくみたま)玉照姫(たまてるひめ)(さま)御保護(ごほご)(にん)(あた)つて()るのだから、058(あめ)(おと)059(かぜ)(ひびき)にも注意(ちうい)(はら)ふのは当然(たうぜん)だ。060(しか)(なが)(あま)(おも)()ぎると神経病(しんけいびやう)(おこ)(やう)になつては(つま)らないから、061何事(なにごと)神様(かみさま)にお(まか)せして、062吾々(われわれ)(あた)(かぎ)りのベストを(つく)し、063忠実(ちうじつ)(つと)めさへすれば()いのだよ』
064『そりやお(まへ)()(とほ)りだが、065(しか)(いま)(おと)(けつ)して(あめ)(かぜ)(おと)ではない、066(なに)(おとづ)るる(ひと)(かど)にありさうだよ』
067鹿公(しかこう)(みね)(あらし)松風(まつかぜ)か、068(ひと)(ちが)へば狐狸(こり)悪戯(いたづら)か、069尻尾(しつぽ)(もつ)雨戸(あまど)(たた)き、070吾々(われわれ)脅威(おどか)さうとするのだ。071(この)(あひだ)から幾度(いくたび)となく、072ウラナイ(けう)間者(まはしもの)がやつて()て、073玉照姫(たまてるひめ)(さま)(うば)(かへ)さうとかかつて()るらしい、074迂濶(うつか)夜中(やちう)()でも()(やう)ものなら大変(たいへん)だ、075英子姫(ひでこひめ)(さま)076悦子姫(よしこひめ)(さま)申訳(まをしわけ)がない、077()此処(ここ)は、078()ざる、079()かざる、080()はざるの三猿主義(さんゑんしゆぎ)()(はう)安全(あんぜん)第一(だいいち)だ。081(おれ)鹿(しか)とお(まへ)(うま)とでシカりとウマウマ(まも)るのだナア』
082 ()(たた)(おと)益々(ますます)(はげ)しくなり(きた)る。
083『それでも益々(ますます)(はげ)しく(たた)くぢやないか、084どうだ(ひと)紫姫(むらさきひめ)(さま)(うかが)つて()たら』
085『それもさうだな、086(しか)(なが)折角(せつかく)よくお(やす)みになつて()られるのだから、087夜中(やちう)にお()()まさせるのもお()(どく)だ』
088 (おもて)(たた)(おと)益々(ますます)(はげ)しい。089鹿公(しかこう)はムツとした(やう)(こゑ)で、
090(たれ)だい、091(ひと)()しづまつた(うち)無闇(むやみ)(たた)くものは』
092()れは英子姫(ひでこひめ)(さま)御命令(ごめいれい)によつて、093江州(ごうしう)竹生島(ちくぶしま)よりはるばる単騎(たんき)旅行(りよかう)でやつて()(もの)だ。094紫姫(むらさきひめ)在宅(ざいたく)か、095若彦(わかひこ)()るか』
096鹿公(しかこう)紫姫(むらさきひめ)(さま)若彦(わかひこ)(さま)()()つて()るからには、097(なん)でも(なん)だらう、098さう(かんが)へると容易(ようい)()ける(こと)出来(でき)ない。099吾々(われわれ)(ひる)()(よる)不寝番(ふしんばん)をつとめて()るのだ。100(よる)(あひだ)俺達(おれたち)権限(けんげん)があるのだから(たれ)()けいと()つても、101(この)鹿公(しかこう)本守護神(ほんしゆごじん)()けと命令(めいれい)(くだ)(まで)()けられぬのだ。102マアマア(しばら)御苦労(ごくらう)だが正体(しやうたい)(わか)らぬから、103自然(しぜん)()ける(まで)()つて()たが()からう。104日光(につくわう)(てら)されて、105モウモウした()(からだ)一面(いちめん)(あら)はすのだらう。106吾々(われわれ)夜分(やぶん)()()えぬ人間(にんげん)だから、107(ひら)にお(ことわ)(まを)す』
108 (そと)より、
109『さう()(こゑ)鹿公(しかこう)ぢやないか、110今日(こんにち)(まゐ)つたのは()()ではない。111神素盞嗚大神(かむすさのをのおほかみ)(さま)御心(みこころ)により、112英子姫(ひでこひめ)(さま)大命(たいめい)(ほう)じて御直使(おぢきし)として出張(しゆつちやう)(いた)した、113三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)亀彦(かめひこ)であるぞよ』
114(なに)115亀彦(かめひこ)さまか、116ソンナラ()けぬ(こと)()いが()しや(つく)(ごゑ)ではあるまいかなア』
117(なに)118(つく)(ごゑ)する必要(ひつえう)があるか、119紫姫(むらさきひめ)以下(いか)一同(いちどう)(まを)(わた)仔細(しさい)がある。120一時(いつとき)(はや)()けたが()からうぞ』
121(なん)だか亀彦(かめひこ)さま、122今日(けふ)(かぎ)つて言葉(ことば)つき(まで)厳粛(げんしゆく)(かま)へて御座(ござ)る、123(なに)かこれに(つい)ては(ぜん)(あく)か、124(きち)(きよう)か、125普通(ふつう)のお使(つかい)ではあるまい、126なア馬公(うまこう)127どうしたら()からうなア』
128荘重(さうちよう)語気(ごき)だな、129今日(けふ)大神様(おほかみさま)代理権(だいりけん)(もつ)()()るのだと()えて、130いつもとは言霊(ことたま)(ひび)きが何処(どこ)とは()しに森厳(しんげん)だぞ』
131(なに)132アンナ(こと)()つて洒落(しやれ)てるのだよ。133大変(たいへん)用向(ようむ)きがある(やう)語調(ごてう)吾々(われわれ)威喝(ゐかつ)しようと(おも)つて()るのだ。134(なに)135心配(しんぱい)する(こと)はないさ、136大山(たいざん)鳴動(めいどう)して(ねずみ)一匹(いつぴき)(くらゐ)なものだ。137アハヽヽヽ』
138亀彦(かめひこ)(はや)()けぬか、139(なに)をぐづぐづ(いた)して()るぞ』
140鹿公(しかこう)『ヨオ高圧的(かうあつてき)大袈裟(おほげさ)()やがつたな、141これでは吾々(われわれ)両人(りやうにん)にては一寸(ちよつと)解決(かいけつ)がつき(にく)い、142若彦(わかひこ)大将(たいしやう)一寸(ちよつと)相談(さうだん)して()ようか』
143馬公(うまこう)『それが()からう』
144()(なが)若彦(わかひこ)居間(ゐま)()()(かた)(ゆす)つて、
145『モシモシ若彦(わかひこ)さまか、146青彦(あをひこ)さまか、147どちらを()つて()いのか()らぬが一寸(ちよつと)()きて(くだ)さい。148門口(かどぐち)大変(たいへん)(もの)(あら)はれました。149サアサア(はや)()きたり()きたり』
150(たれ)かと(おも)へば馬公(うまこう)ぢやないか。151(よる)夜中(よなか)(なに)(やかま)しう()ふのだい』
152『イエイエ(きふ)事件(じけん)突発(とつぱつ)しました。153素盞嗚大神(すさのをのおほかみ)(さま)御心(みこころ)により英子姫(ひでこひめ)(さま)より御直使(おぢきし)として、154亀彦(かめひこ)宣伝使(せんでんし)()えました』
155若彦(わかひこ)(なに)156亀彦(かめひこ)宣伝使(せんでんし)()えたと、157(なん)(おそ)かつたな、158もう英子姫(ひでこひめ)(さま)よりお()めの言葉(ことば)(さが)るか(さが)るかと指折(ゆびを)(かぞ)へて、159紫姫(むらさきひめ)(はじ)吾々(われわれ)一同(いちどう)(くび)()ばして()つて()たのだ。160馬公(うまこう)(よろこ)屹度(きつと)御褒美(ごほうび)頂戴(ちやうだい)するのだらう』
161『それは有難(ありがた)い、162ソンナラ()けませうか』
163一寸(ちよつと)()つて()れ、164寝間(ねま)片付(かたづ)け、165其処(そこ)いらを掃除(さうぢ)してそれから御這入(おはい)りを(ねが)はないと、166こう(ちら)けては御直使(おぢきし)(たい)して御無礼(ごぶれい)だ。167モシモシ紫姫(むらさきひめ)さま、168(たま)さま、169(はや)()きて(くだ)さい、170英子姫(ひでこひめ)(さま)のお使(つかい)として亀彦(かめひこ)宣伝使(せんでんし)只今(ただいま)()えました』
171紫姫(むらさきひめ)『ア、172さうですか、173そりや大変(たいへん)です、174(こま)つた(こと)になりましたねエ』
175『あれだけの吾々(われわれ)苦心(くしん)惨憺(さんたん)(かさ)玉照姫(たまてるひめ)(さま)三五教(あななひけう)へお(むか)(まを)したのだから、176()めて(もら)(こと)はあつてもお(とが)めを(かうむ)(やう)道理(だうり)がない。177御心配(ごしんぱい)なさいますな、178何程(なにほど)立派(りつぱ)神人(しんじん)ぢやと()つても、179(をんな)矢張(やつぱ)(をんな)だナア、180そンな取越苦労(とりこしくらう)はするものぢやありませぬよ』
181『それでも(なん)だか気掛(きがか)りでなりませぬワ。182(なに)()もあれ、183(はや)室内(しつない)(かた)づけて這入(はい)つて(もら)ひませう』
184一同(いちどう)夜着(よぎ)片付(かたづ)け、185綺麗(きれい)掃除(さうぢ)をなし(をは)り、
186若彦(わかひこ)『サア準備(じゆんび)出来(でき)た、187馬公(うまこう)188鹿公(しかこう)189(おもて)()けて亀彦(かめひこ)さまを御案内(ごあんない)(まを)したがよからう』
190 (うま)191鹿(しか)両人(りやうにん)(かしこ)まりましたと表戸(おもてど)をサラリと()け、192(おどろ)いたのは両人(りやうにん)193亀彦(かめひこ)宣伝使(せんでんし)威儀(ゐぎ)儼然(げんぜん)として金色(こんじき)(かむり)(いただ)き、194夜光(やくわう)宝玉(ほうぎよく)四辺(あたり)()らし、195(うす)(きぬ)(そで)(なが)白衣(びやくい)(ちやく)し、196入口(いりぐち)(せま)しと悠々(いういう)(すす)()り、197二人(ふたり)一揖(いちいふ)し、198つかつかと(おく)()(すす)み、199玉照姫(たまてるひめ)御前(みまへ)端坐(たんざ)し、200拍手(はくしゆ)再拝(さいはい)201神言(かみごと)(そう)(をは)正座(しやうざ)()きける。
202 紫姫(むらさきひめ)()()ひて、
203『これはこれは亀彦(かめひこ)宣伝使(せんでんし)(さま)204(いな)205英子姫(ひでこひめ)(さま)御直使(おぢきし)(さま)206夜陰(やいん)といひ遠方(ゑんぱう)(ところ)207ようこそ御入来(ごじゆらい)(くだ)さいました。208御用(ごよう)(おもむき)(あふ)()けられ(くだ)さいませ』
209 亀彦(かめひこ)威儀(ゐぎ)(ただ)し、
210今日(けふ)只今(ただいま)(この)(やかた)(まゐ)りしは()()では(ござ)らぬ。211(この)(たび)(その)(はう)紫姫(むらさきひめ)(はじ)若彦(わかひこ)行為(かうゐ)()いて神素盞嗚大神(かむすさのをのおほかみ)(さま)212(もつ)ての(ほか)御不興(ごふきよう)213英子姫(ひでこひめ)(さま)御神示(ごしんじ)あらせられたれば、214亀彦(かめひこ)ここに英子姫(ひでこひめ)(みこと)直使(ぢきし)としてわざわざ(まゐ)りたり』
215 紫姫(むらさきひめ)216若彦(わかひこ)はハツと両手(りやうて)をつき、
217『これはこれは御直使(おぢきし)(さま)御苦労(ごくらう)(ぞん)じます。218御用(ごよう)(おもむき)219(すみやか)にお()かせ(くだ)さいませ』
220(その)(はう)(こと)神界経綸(しんかいけいりん)玉照姫(たまてるひめ)天地(てんち)律法(りつぱう)忘却(ばうきやく)し、221権謀術数(けんぼうじゆつすう)秘策(ひさく)(もち)ゐ、222反間苦肉(はんかんくにく)(さく)(もつ)目的(もくてき)(たつ)したる(こと)神意(しんい)(かな)はず、223()玉照姫(たまてるひめ)(かみ)は、224一旦(いつたん)225ウラナイ(けう)黒姫(くろひめ)(あた)ふべきものなり。226一時(いちじ)(はや)玉照姫(たまてるひめ)(さま)(およ)びお(たま)黒姫(くろひめ)手許(てもと)(おく)り、227汝等(なんぢら)(この)責任(せきにん)()ひて宣伝使(せんでんし)(しよく)()るべし、228との厳命(げんめい)御座(ござ)る』
229(おごそ)かに()(わた)したり。
230 紫姫(むらさきひめ)(かほ)(あか)らめ、
231(じつ)理義(りぎ)明白(めいはく)なる御直使(おぢきし)のお言葉(ことば)232(わらは)不徳(ふとく)(いた)(ところ)233(いま)となつては最早(もはや)弁解(べんかい)()御座(ござ)いませぬ。234(つつし)みてお()(いた)します』
235『モシモシ紫姫(むらさきひめ)さま、236(この)若彦(わかひこ)()()き、237さうづけづけともの仰有(おつしや)つては(あと)(むす)びがつきませぬ。238仮令(たとへ)権謀術数(けんぼうじゆつすう)(さく)にもしろ五六七(みろく)神政(しんせい)(うづ)御宝(おんたから)239玉照姫(たまてるひめ)生御霊(いくみたま)三五教(あななひけう)(むか)(たてまつ)りたる抜群(ばつぐん)功名(こうみやう)手柄(てがら)240御賞詞(ごしやうし)こそ(いただ)くべきに、241(かへ)つて吾々(われわれ)(しよく)(めん)じ、242(あま)つさへ玉照姫(たまてるひめ)(さま)黒姫(くろひめ)(わた)せとは大神様(おほかみさま)(はじ)英子姫(ひでこひめ)(さま)御言葉(おことば)とも(おぼ)えませぬ。243オイ、244コラ亀彦(かめひこ)245貴様(きさま)吾々(われわれ)成功(せいこう)(ねた)み、246左様(さやう)(こと)(まを)すのであらう。247(いな)248(なんぢ)本守護神(ほんしゆごじん)より()でたる世迷(よま)(ごと)ではあるまい、249屹度(きつと)副守護神(ふくしゆごじん)悪戯(いたづら)ならむ。250只今(ただいま)若彦(わかひこ)神霊(しんれい)注射(ちうしや)(おこな)ひ、251(なんぢ)憑依(ひようい)せる悪魔(あくま)(あら)はし()れむ』
252(はや)くも両手(りやうて)()みウンと一声(ひとこゑ)霊縛(れいばく)(くは)へむとするや、253亀彦(かめひこ)背後(はいご)より(けぶり)(ごと)忽然(こつぜん)として(あら)はれ(たま)うた光華明彩(くわうくわめいさい)六合(りくがふ)照徹(せうてつ)する(ばか)りの女神(めがみ)(あら)はれ(たま)ひ、254若彦(わかひこ)(おもて)()させ(たま)ひぬ。255紫姫(むらさきひめ)256若彦(わかひこ)身体(しんたい)萎縮(ゐしゆく)(その)()畏伏(ゐふく)しワナワナと(ふる)(をのの)き、257(なみだ)(たたみ)(うるほ)すに(いた)りぬ。258亀彦(かめひこ)顔色(がんしよく)(やは)らげ、
259英雄(えいゆう)(なみだ)(ふる)つて馬稷(ばしよく)()るとは神素盞嗚大神(かむすさのをのおほかみ)260英子姫(ひでこひめ)(さま)御心事(ごしんじ)261さり(なが)(なんぢ)よく直日(なほひ)見直(みなほ)()(なほ)し、262奇魂(くしみたま)(さと)りによりて(この)大望(たいもう)完全(くわんぜん)遂行(すゐかう)せば、263(ふたた)神業(しんげふ)参加(さんか)する(こと)()む』
264(やや)(うつ)むき、265同情(どうじやう)(なみだ)(なが)しつつ女神(めがみ)(とも)に、266亀彦(かめひこ)姿(すがた)忽然(こつぜん)として(この)()より()えにける。267玉照姫(たまてるひめ)()(たま)(こゑ)(この)(とき)より時々刻々(じじこくこく)(はげ)しくなり()たれり。
268(たま)玉照姫(たまてるひめ)(さま)269どうぞ御機嫌(ごきげん)(なほ)して(くだ)さいませ。270(なに)かお気障(きざは)りが御座(ござ)いますか。271幾重(いくへ)にも御詫(おわび)(いた)します』
272(かしら)(たたみ)にすり()詫入(わびい)る。
273紫姫(むらさきひめ)さま、274大変(たいへん)(こと)になりましたねエ。275若彦(わかひこ)はどう(いた)したら(よろ)しいのでせう』
276仕方(しかた)がありませぬ、277成功(せいこう)(いそ)ぐの(あま)無理(むり)をやつたものですから、278何程(なにほど)目的(もくてき)手段(しゆだん)(えら)ばずといつても、279それは俗人(ぞくじん)()すべき(こと)280吾々(われわれ)宣伝使(せんでんし)分際(ぶんざい)として(あま)立派(りつぱ)行動(かうどう)をやつたとは()はれますまい。281吾々(われわれ)両人(りやうにん)殊勲者(しゆくんしや)として大神様(おほかみさま)より賞詞(しやうし)さるる(やう)(こと)あらば、282それこそ三五教(あななひけう)生命(せいめい)(ここ)(まつた)滅亡(めつぼう)()げ、283ウラル(けう)となつて(しま)ひませう。284アヽ大神様(おほかみさま)御言葉(おことば)には(せん)(ひと)つもあだは御座(ござ)いませぬ。285(これ)よりは前非(ぜんぴ)()身魂(みたま)(みが)いて本当(ほんたう)宣伝使(せんでんし)にならなくちやなりませぬ。286玉照姫(たまてるひめ)(さま)のあの御泣(おンな)(ごゑ)287御神慮(ごしんりよ)(かな)つて()ないのは当然(たうぜん)です』
288『エヽ仕方(しかた)がありませぬなア』
289 馬公(うまこう)は、290小声(こごゑ)で)
291『オイ鹿公(しかこう)292梟鳥(ふくろどり)宵企(よひだく)み、293夜食(やしよく)(はづ)れて(むつ)かしい(かほ)(いた)すぞよ。294ドンナ()(こと)でも(まこと)(いた)した(こと)でなければ、295毛筋(けすぢ)横巾(よこはば)(ほど)でも(あく)(まじ)りたら、296物事(ものごと)成就(じやうじゆ)(いた)さぬぞよ、297()三五教(あななひけう)御神諭(ごしんゆ)()つて()るか』
298『ウン、299いつか()いた(やう)(おも)ふ。300ナント神様(かみさま)といふものは七難(しちむつ)かしい(こと)仰有(おつしや)るものだな。301三千世界(さんぜんせかい)自由(じいう)になさる大神様(おほかみさま)が、302ソンナ(ちひ)さい(こと)をゴテゴテ仰有(おつしや)(やう)では神政(しんせい)成就(じやうじゆ)覚束(おぼつか)ないワイ。303(しか)(なが)若彦(わかひこ)さまや、304吾々(われわれ)師匠(ししやう)(あふ)主人(しゆじん)(あが)むる紫姫(むらさきひめ)(さま)(まで)が、305御退職(ごたいしよく)なさる以上(いじやう)吾々(われわれ)とても(おな)(こと)だ。306(なん)とか(かんが)へないと馬鹿(うましか)()()はねばならぬぞ』
307『モシモシ若彦(わかひこ)さま、308紫姫(むらさきひめ)さま、309御目出度(おめでた)う、310(いは)(いた)します』
311 鹿公(しかこう)(あは)てて馬公(うまこう)(くち)()()て、
312『コラコラ馬公(うまこう)(なに)()ふのだ、313(ちつ)失礼(しつれい)ぢやないか』
314馬公(うまこう)315よう()ふて(くだ)さつた。316本当(ほんたう)にコンナ目出度(めでた)(こと)はありませぬワ。317今日(こんにち)只今(ただいま)(はじ)めて臍下丹田(したついはね)(あま)岩戸(いはと)(ひら)けました。318これから本当(ほんたう)真如(しんによ)日月(じつげつ)(あら)はれませう。319(たがひ)(さま)にお目出度(めでた)(ぞん)じます』
320 若彦(わかひこ)拍手(かしはで)()つて、
321大神様(おほかみさま)有難(ありがた)御座(ござ)います。322(いよいよ)(わたくし)心天(しんてん)妖雲(えううん)()れました』
323感謝(かんしや)()(なみだ)(とも)()べたて()る。
324 玉照姫(たまてるひめ)(なん)とも形容(けいよう)出来(でき)ない(うる)はしき顔色(かほいろ)にて、325御機嫌斜(ごきげんななめ)ならずニコニコと(わら)(はじ)(たま)ひ、326(たま)(うれ)()きに()()る。
327 馬公(うまこう)328鹿公(しかこう)二人(ふたり)(たがひ)(かほ)見合(みあは)せ、
329『ハテ合点(がてん)がゆかぬ。330こりやマアどうなり()くのであらうかな』
331 紫姫(むらさきひめ)332若彦(わかひこ)今後(こんご)(はた)して如何(いか)なる行動(かうどう)()づるならむか。
333大正一一・五・六 旧四・一〇 藤津久子録)
   
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