霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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(たま)(いしずゑ)(五)

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第19巻 如意宝珠 午の巻 篇:後付 よみ(新仮名遣い):
章:霊の礎(五) よみ(新仮名遣い):たまのいしずえ 通し章番号:
口述日:1922(大正11)年12月 口述場所: 筆録者: 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年2月28日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
高天原に復活した人間の霊身は、地上世界に生存していた如くに思想・感情・意識を有している。楽しく神の懐に抱かれて、種々の積極的神業を営むのである。さて人間はどうして現界に肉体をもって生まれてくるのか。
高天原の天人は、地上と同様に夫婦の情交を行い霊の子を産む。これを地上の肉体人の息に交えて人間を産ませるのである。人間は神の子・神の宮である。天人夫婦に因縁の深い地上の男女が霊に感じて、胎児を宿すのである。
その霊が蒔かれた田畑の良否によって、その子の善悪の発達に、影響を及ぼすことは止むを得ない。せっかくの天からの種子を発育不良にしてしまっては、人生みの神業を完全に遂行することはできなくなり、宇宙の大損害をもたらすのである。
人間が現界へ生まれてくる目的は、天国を無限に開くべく、天からその霊体の養成所として降されたのである。数十年の短い肉体的生活を営むためではない。肉体と共にその霊子が発達して、天国の神業に奉仕するためである。
そして天国に復活するときには、死という関門を越えて霊界に復活しなければならない。神の方から見れば、生き通しであって、死は皆無なのである。ただし根底の国へ落ちて行く人間の霊魂は非常な苦しみを受ける。
人間は未来の世界があることを知らなければ、真の道義を行うことができない。神幽現三界を通じて善悪正邪の勤怠応報が厳然としてある、ということを悟らなければ、人生の本分は尽くされない。
天国に住む天人は、地上を去って天国に来る人間を非常に歓待する。だから私は天国を、霊魂の故郷と呼ぶのである。
真神は人間が地上でよく発達し、完全な天人となって天国の住民となり、霊的神業に参加することを非常に喜び給うのである。
故に人間は、神を信じ愛し、善の行いを励み、本体なる霊魂を完全に発達させ、天津神の御許へ、神の大御宝として還ることができるよう、努力しなければならない。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm199901
愛善世界社版:295頁 八幡書店版:第4輯 141頁 修補版: 校定版:301頁 普及版: 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]出口王仁三郎全集 > 第二巻 宗教・教育編 > 第四篇 神霊世界 > 第三章 霊の礎
001一、002高天原(たかあまはら)復活(ふくくわつ)したる人間(にんげん)霊身(れいしん)は、003地上(ちじやう)現実界(げんじつかい)生存(せいぞん)せし(とき)(ごと)く、004思想(しさう)感情(かんじやう)意識(いしき)(とう)(いう)して(たの)しく(かみ)(ふところ)(いだ)かれ、005種々(しゆじゆ)積極(せつきよく)(てき)神業(しんげふ)(いとな)むことを()るは(まへ)()べた(とほ)りである。
006 ()人間(にんげん)()うして現界(げんかい)(ひと)肉躰(にくたい)(たも)ちて(うま)()るかと()問題(もんだい)(いた)つては、007如何(いか)なる賢哲(けんてつ)的確(てきかく)解決(かいけつ)(あた)へて()ない。008(しか)(これ)(じつ)()むを()ない(ところ)である。009物質(ぶつしつ)(てき)要素(えうそ)(もつ)()(かた)められたる人間(にんげん)として無限(むげん)絶対(ぜつたい)なる精霊界(せいれいかい)消息(せうそく)解釈(かいしやく)せむとするのは(あたか)()()りて(うを)(もと)め、010海底(かいてい)(ひそ)みて焚火(たきび)(だん)()むとするやうなものである。011(ゆゑ)現界人(げんかいじん)死後(しご)生涯(しやうがい)霊界(れいかい)真相(しんさう)(さぐ)らむとして、012何程(なにほど)奮勉(ふんべん)努力(どりよく)した(ところ)到底(たうてい)不可能(ふかのう)不成功(ふせいこう)(をは)るのは(むし)当然(たうぜん)である。013一度(いちど)神界(しんかい)特別(とくべつ)許可(きよか)()たるものが、014無数(むすう)霊界(れいかい)(さぐ)()たり、015(これ)現界(げんかい)へその一部分(いちぶぶん)(つた)へたものでなくては到底(たうてい)今日(こんにち)学者(がくしや)所説(しよせつ)臆測(おくそく)()ぎないことになつて(しま)ふ。
016一、017(そもそ)高天原(たかあまはら)天国(てんごく)()天人(てんにん)(すなは)人間(にんげん)昇天(しようてん)せし霊身人(れいしんじん)地上(ちじやう)同様(どうやう)夫婦(ふうふ)情交(じやうかう)(おこな)ひ、018(つひ)(れい)()()んで(これ)地上(ちじやう)にある肉体人(にくたいじん)(いき)(まじ)へて人間(にんげん)()ましめるものである。019(ゆゑ)(ひと)(かみ)()020(かみ)(みや)といふのである。021地上(ちじやう)(すべ)天国(てんごく)移写(いしや)であるから天国(てんごく)(おい)天人(てんにん)夫婦(ふうふ)情交(じやうかう)(おこな)霊子(れいし)地上(ちじやう)()(おと)(とき)はその因縁(いんねん)(ふか)地上(ちじやう)男女(だんぢよ)(たちま)(れい)(かん)情交(じやうかう)()胎児(たいじ)宿(やど)すことになる。022その胎児(たいじ)(すなは)天人(てんにん)()いた(れい)()宿(やど)つたものである。023その()(ぜん)発達(はつたつ)したり(あく)()つるのも(また)その()かれた田畑(たはた)良否(りやうひ)()つて幾分(いくぶん)かの影響(えいきやう)をその()()けるのは()むを()ない。024智愚(ちぐ)正邪(せいじや)区別(くべつ)()くのも()むを()ない。025(いし)(うへ)()かれた種子(たね)(けつ)して()えない。026(また)瘠土(せきど)()かれた種子(たね)肥沃(ひよく)()()かれた種子(しゆし)()すれば大変(たいへん)相違(さうゐ)があるものだ。027(これ)(おも)へば人間(にんげん)造次(ざうじ)にも顛沛(てんぱい)にも(ただ)しき(きよ)(あたた)かき(やさ)しき(うる)はしき(こころ)()ち、028最善(さいぜん)(おこな)ひを(はげ)まねばならぬ。029折角(せつかく)(てん)よりの種子(たね)発育(はついく)不良(ふりやう)(おちい)らしめ(あるひ)不発生(ふはつせい)(をは)らしむるやうなことに()つては、030人生(ひとう)みの神業(しんげふ)完全(くわんぜん)遂行(すゐかう)することは出来(でき)なくなつて宇宙(うちう)大損害(だいそんがい)(まね)くに(いた)るものである。031人間(にんげん)現界(げんかい)(うま)れて()目的(もくてき)は、032天国(てんごく)無限(むげん)(ひら)()(てん)よりその霊体(れいたい)養成所(やうせいしよ)として(くだ)されたものである。033(けつ)して数十(すうじふ)(ねん)(みじか)肉的(にくてき)生活(せいくわつ)(いとな)むためでは()い。034(えう)するに(ひと)肉体(にくたい)(とも)にその霊子(れいし)発達(はつたつ)して天国(てんごく)神業(しんげふ)奉仕(ほうし)するためである。035天国(てんごく)()天人(てんにん)是非(ぜひ)とも一度(いちど)人間(にんげん)肉体内(にくたいない)()りてその霊子(れいし)完全(くわんぜん)発育(はついく)せしめ現人(げんじん)同様(どうやう)霊体(れいたい)(つく)()げ、036地上(ちじやう)世界(せかい)(おい)善徳(ぜんとく)()ませ、037完全(くわんぜん)なる霊体(れいたい)として天上(てんじやう)(かへ)らしめむがためである。038(ゆゑ)現界人(げんかいじん)肉体(にくたい)天人(てんにん)養成(やうせい)苗代(なはしろ)であり学校(がくかう)であることを(さと)るべきである。
039一、040胎児(たいじ)母体(ぼたい)暗黒(あんこく)胞衣(えな)(なか)平和(へいわ)生活(せいくわつ)(つづ)(じつ)(げつ)(のち)には母体(ぼたい)(はな)れて現界(げんかい)(うま)喜怒(きど)哀楽(あいらく)(ため)生存(せいぞん)するものだと()ふことは()らないが、041(しか)(うま)るべき(とき)()つれば矢張(やは)(うま)れなくてはならぬ(ごと)く、042人間(にんげん)(また)天国(てんごく)復活(ふくくわつ)すべき(とき)()つれば如何(いか)なる方法(はうはふ)にても()といふ(ひと)つの関門(くわんもん)()えて霊界(れいかい)復活(ふくくわつ)せなくてはならぬのである。043胎児(たいじ)(つき)()ちて胞衣(えな)といふ(ひと)つの死骸(しがい)(のこ)して(うま)るる(ごと)人間(にんげん)(また)肉体(にくたい)といふ死骸(しがい)(のこ)して霊界(れいかい)復活(ふくくわつ)(すなは)(うま)るるのである。044(ゆゑ)(かみ)(はう)から()れば生通(いきとほ)しであつて()といふ(こと)皆無(かいむ)である。045只々(ただただ)形骸(けいがい)自己(じこ)霊魂(れいこん)分離(ぶんり)した(とき)状態(じやうたい)()(しよう)するのみで(えう)するに天人(てんにん)(うま)れし(とき)胞衣(えな)()れば()いのである。046胎児(たいじ)(うま)るる(とき)(くるし)みある(ごと)自己(じこ)本体(ほんたい)肉体(にくたい)から分離(ぶんり)する(とき)にも矢張(やはり)相当(さうたう)(くる)しみはあるものである。047(しか)しその(あひだ)(きは)めて(みじか)いものである。048以上(いじやう)天国(てんごく)復活(ふくくわつ)する(ひと)()状態(じやうたい)である。049根底(ねそこ)(くに)()ちて()人間(にんげん)霊魂(れいこん)非常(ひじやう)(くる)しみを()けるもので、050恰度(ちやうど)人間(にんげん)難産(なんざん)のやうなもので産児(さんじ)苦痛(くつう)以上(いじやう)である。051(なか)には死産(しさん)()つて()んで(うま)れる胎児(たいじ)のやうに最早(もはや)()かぶ()()無限苦(むげんく)地獄(ぢごく)(おと)されて(しま)ふのである。052(ゆゑ)人間(にんげん)未来(みらい)世界(せかい)のある(こと)(わか)らねば(しん)道義(だうぎ)(おこな)ふことが出来(でき)ぬものである。053神幽現(しんいうげん)三界(さんかい)(つう)じて善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)勤怠(きんたい)応報(おうはう)儼然(げんぜん)としてあるものと()ふことを(さと)らねば人生(じんせい)本分(ほんぶん)()うしても(つく)されないものである。
054一、055天国(てんごく)()める天人(てんにん)地上(ちじやう)()つて天国(てんごく)(のぼ)(きた)るべき人間(にんげん)非常(ひじやう)歓迎(くわんげい)種々(しゆじゆ)音楽(おんがく)などを(そう)して()つて()るものである。056(ゆゑ)天国(てんごく)吾人(ごじん)(しよう)して霊魂(みたま)故郷(こきやう)()ふのである。
057 真神(しんしん)(すなは)(しゆ)なる(かみ)人間(にんげん)地上(ちじやう)(おい)()発達(はつたつ)完全(くわんぜん)なる天人(てんにん)となつて天国(てんごく)(のぼ)(きた)天国(てんごく)住民(ぢうみん)となつて霊的(れいてき)神業(しんげふ)参加(さんか)する(こと)非常(ひじやう)(よろこ)(たま)ふのである。058天国(てんごく)天人(てんにん)(また)人間(にんげん)完全(くわんぜん)霊体(れいたい)となつて天国(てんごく)(のぼ)(きた)天人(てんにん)仲間(なかま)()ることを大変(たいへん)歓迎(くわんげい)するものである。
059 (たと)へば(ここ)養魚家(やうぎよか)があつて大池(だいち)(こひ)()一万尾(いちまんび)放養(はうやう)(その)鯉児(りじ)一尾(いちび)(のこ)らず生育(せいいく)して()れるのを()つて(よろこ)(たのし)んで()(やう)なものである。060折角(せつかく)一万尾(いちまんび)放養(はうやう)しておいた(こひ)一定(いつてい)年月(ねんげつ)()調(しら)べて()ると(その)(こひ)発育(はついく)(あし)満足(まんぞく)発育(はついく)()げたものが百分(ひやくぶん)(いち)(げん)(その)()(のこ)らず死滅(しめつ)したり、061悪人(あくにん)捕獲(ほくわく)されて養主(やうしゆ)()(かへ)らないとしたら(その)養主(やうしゆ)失望(しつばう)落胆(らくたん)(おも)ひやらるるであらう。062(しか)(こひ)養主(やうしゆ)(ただ)物質(ぶつしつ)(てき)収益(しうえき)(はか)るためであるが、063(かみ)(さま)(あい)欲望(よくばう)到底(たうてい)物質(ぶつしつ)(てき)欲望(よくばう)(くら)ぶることは出来(でき)ない。064(ゆゑ)人間(にんげん)何処(どこ)までも(かみ)(しん)(かみ)(あい)(ぜん)行為(かうゐ)(はげ)み、065その霊魂(れいこん)なる本体(ほんたい)をして完全(くわんぜん)なる発達(はつたつ)()げしめ、066天津(あまつ)(かみ)御許(みもと)(かみ)大御宝(おほみたから)として(かへ)()るやうに努力(どりよく)せなくては、067人生(じんせい)本分(ほんぶん)(まつた)うすることが出来(でき)ない而已(のみ)ならず、068(かみ)(もつと)()みたまふ根底(ねそこ)(くに)(みづか)落行(おちゆ)かねばならぬやうになつて(しま)ふのである。
069 アヽ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
070   大正十一年十二月
071(昭和一〇・六・四 王仁校正)
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