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霊界物語
如意宝珠(第13~24巻)
第24巻(亥の巻)
序文
総説
第1篇 流転の涙
第1章 粉骨砕身
第2章 唖呍
第3章 波濤の夢
第4章 一島の女王
第2篇 南洋探島
第5章 蘇鉄の森
第6章 アンボイナ島
第7章 メラの滝
第8章 島に訣別
第3篇 危機一髪
第9章 神助の船
第10章 土人の歓迎
第11章 夢の王者
第12章 暴風一過
第4篇 蛮地宣伝
第13章 治安内教
第14章 タールス教
第15章 諏訪湖
第16章 慈愛の涙
霊の礎(一〇)
霊の礎(一一)
神諭
余白歌
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(B)
(N)
霊の礎(一〇) >>>
第一六章
慈愛
(
じあい
)
の
涙
(
なみだ
)
〔七四六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第24巻 如意宝珠 亥の巻
篇:
第4篇 蛮地宣伝
よみ(新仮名遣い):
ばんちせんでん
章:
第16章 慈愛の涙
よみ(新仮名遣い):
じあいのなみだ
通し章番号:
746
口述日:
1922(大正11)年07月05日(旧閏05月11日)
口述場所:
筆録者:
谷村真友
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年5月10日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
一つ島の諏訪の湖の神宝は、皇大神が三千年の遠い昔から、ミロク神政のあかつきに厳の御魂と現して神の御国を固めようと秘めておいた珍宝であった。
一つ島の奥深く諏訪の湖まで達した五人の宣伝使は、善一筋、人に譲る三五の特性を培い、禊を終えた後は大野ケ原を進んで行った。この湖辺の野原は金砂銀砂が敷き詰められて道をなしていた。
すると向こうから十五人の悪漢が現れて、五人にいきなり殴りかかり、さんざんに打ち据えた。五人は十五人に感謝し涙に咽んで手を合わせた。五人の態度にさしもの悪漢も陳謝の涙を流しひれ伏して詫びた。
ふと五人が後を振り返ると、十五人の悪漢の姿はどこにもなかった。初稚姫は、あれは木花咲耶姫命のお気付けだったと一行に告げた。玉能姫一同は、感謝の涙を流した。
さらに進んで行くと、祠の前で熱心に祈願している老人に出会った。ふと声を掛けると、男は体中が膿み腐れる病気にかかっていた。そして女の唇で膿を吸ってもらえると治るので、宣伝使なら人助けに吸ってくれないか、と懇願した。
玉能姫、初稚姫、お民は何のためらいもなく全身の膿を吸い始めた。すべての膿を吸いだし終わると、五人は男を囲んで天津祝詞を奏上した。男は喜び感謝し、元気に歩いてその場を立ち去った。
五人は結構な神徳をいただいたことを感謝し、西へ西へと宣伝歌を歌いながら進んで行った。これより五人が西部一体を試練に会いながら宣伝してオーストラリヤ全島に三五教を宣布する物語は、後日詳述することとなる。
因みに初稚姫の御魂は三十万年後に大本教祖出口直子と顕れ給う神誓である。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-08-18 01:12:13
OBC :
rm2416
愛善世界社版:
273頁
八幡書店版:
第4輯 713頁
修補版:
校定版:
282頁
普及版:
127頁
初版:
ページ備考:
001
七十五
(
しちじふご
)
声
(
せい
)
の
言霊
(
ことたま
)
に
002
因
(
ちな
)
みて
澄
(
す
)
める
諏訪
(
すは
)
の
湖
(
うみ
)
003
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
が
三千歳
(
みちとせ
)
の
004
遠
(
とほ
)
き
神代
(
かみよ
)
の
昔
(
むかし
)
より
005
ミロク
神政
(
しんせい
)
の
暁
(
あかつき
)
に
006
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
と
現
(
あら
)
はして
007
神
(
かみ
)
の
御国
(
みくに
)
を
固
(
かた
)
めむと
008
諏訪
(
すは
)
の
湖
(
みづうみ
)
底
(
そこ
)
深
(
ふか
)
く
009
秘
(
ひ
)
め
給
(
たま
)
ひたる
珍宝
(
うづたから
)
010
竜
(
たつ
)
の
宮居
(
みやゐ
)
の
司神
(
つかさがみ
)
011
玉依姫
(
たまよりひめ
)
に
言依
(
ことよ
)
さし
012
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
梅
(
うめ
)
の
花
(
はな
)
013
五弁
(
ごべん
)
の
身魂
(
みたま
)
一時
(
いつとき
)
に
014
開
(
ひら
)
く
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
の
代
(
よ
)
を
015
待
(
ま
)
たせ
給
(
たま
)
ひし
畏
(
かしこ
)
さよ
016
浪
(
なみ
)
立
(
た
)
ち
分
(
わ
)
けて
現
(
あ
)
れませる
017
玉
(
たま
)
を
欺
(
あざむ
)
く
姫神
(
ひめがみ
)
は
018
五
(
いつ
)
ツの
玉
(
たま
)
を
手
(
て
)
に
持
(
も
)
たし
019
教
(
をしへ
)
の
御子
(
みこ
)
の
五柱
(
いつはしら
)
020
前
(
まへ
)
に
実物
(
じつぶつ
)
現
(
あら
)
はせて
021
往後
(
わうご
)
を
戒
(
いまし
)
め
神業
(
しんげふ
)
の
022
完成
(
くわんせい
)
したる
暁
(
あかつき
)
に
023
手渡
(
てわた
)
しせむと
厳
(
おごそ
)
かに
024
誓
(
ちか
)
ひ
給
(
たま
)
ひし
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
を
025
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
御子
(
みこ
)
は
畏
(
かしこ
)
みて
026
夢寐
(
むび
)
にも
忘
(
わす
)
れず
千早
(
ちはや
)
振
(
ふ
)
る
027
神
(
かみ
)
の
誠
(
まこと
)
を
心
(
こころ
)
とし
028
羊
(
ひつじ
)
の
如
(
ごと
)
くおとなしく
029
如何
(
いか
)
なる
敵
(
てき
)
にも
刃向
(
はむか
)
はず
030
善一筋
(
ぜんひとすぢ
)
の
三五
(
あななひ
)
の
031
至誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
立
(
た
)
て
通
(
とほ
)
し
032
人
(
ひと
)
に
譲
(
ゆづ
)
るの
徳性
(
とくせい
)
を
033
培
(
つちか
)
ひ
育
(
そだ
)
てし
健気
(
けなげ
)
さよ
034
玉治別
(
たまはるわけ
)
や
玉能姫
(
たまのひめ
)
035
一層
(
ひとしほ
)
賢
(
さか
)
しき
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
036
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
の
瑞御霊
(
みつみたま
)
037
久助
(
きうすけ
)
、お
民
(
たみ
)
の
五人
(
ごにん
)
連
(
づれ
)
038
諏訪
(
すは
)
の
湖
(
みづうみ
)
伏
(
ふ
)
し
拝
(
をが
)
み
039
七日
(
なぬか
)
七夜
(
ななや
)
の
禊
(
みそぎ
)
して
040
身
(
み
)
も
魂
(
たましひ
)
も
浄
(
きよ
)
めつつ
041
大野
(
おほの
)
ケ
原
(
はら
)
をエチエチと
042
金砂
(
きんしや
)
銀砂
(
ぎんしや
)
を
敷詰
(
しきつ
)
めし
043
道芝
(
みちしば
)
イソイソ
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
044
向
(
むか
)
ふの
方
(
はう
)
より
馳
(
は
)
せ
来
(
きた
)
る
045
大
(
だい
)
の
男
(
をとこ
)
が
十
(
じふ
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
046
出会
(
であひ
)
がしらに
一行
(
いつかう
)
を
047
目蒐
(
めが
)
けて
拳
(
こぶし
)
を
固
(
かた
)
めつつ
048
所
(
ところ
)
かまはず
打据
(
うちす
)
ゑて
049
一同
(
いちどう
)
息
(
いき
)
も
絶
(
た
)
え
絶
(
だ
)
えに
050
無念
(
むねん
)
の
涙
(
なみだ
)
くひしばり
051
笑顔
(
ゑがほ
)
を
作
(
つく
)
り
言
(
い
)
ひけらく
052
『
心
(
こころ
)
きたなき
我々
(
われわれ
)
は
053
金砂
(
きんしや
)
銀砂
(
ぎんしや
)
の
敷詰
(
しきつ
)
めし
054
清
(
きよ
)
き
大地
(
だいち
)
を
進
(
すす
)
みつつ
055
心
(
こころ
)
に
恥
(
はぢ
)
らふ
折柄
(
をりから
)
に
056
何処
(
いづく
)
の
方
(
かた
)
か
知
(
し
)
らねども
057
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
身魂
(
みたま
)
を
清
(
きよ
)
めむと
058
心
(
こころ
)
も
厚
(
あつ
)
き
皇神
(
すめかみ
)
の
059
恵
(
めぐみ
)
の
拳
(
こぶし
)
を
隈
(
くま
)
もなく
060
汚
(
きたな
)
き
身体
(
からだ
)
に
加
(
くは
)
へまし
061
有難涙
(
ありがたなみだ
)
に
咽
(
むせ
)
びます
062
嗚呼
(
ああ
)
諸人
(
もろびと
)
よ
諸人
(
もろびと
)
よ
063
汝
(
なれ
)
は
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
の
身魂
(
みたま
)
をば
064
研
(
みが
)
かせ
給
(
たま
)
ふ
御恵
(
みめぐみ
)
の
065
深
(
ふか
)
くまします
真人
(
まさびと
)
よ
066
あゝ
有難
(
ありがた
)
し
有難
(
ありがた
)
し
067
是
(
こ
)
れより
心
(
こころ
)
を
改
(
あらた
)
めて
068
足
(
たら
)
はぬ
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
の
行
(
おこな
)
ひを
069
補
(
おぎな
)
ひ
奉
(
まつ
)
り
三五
(
あななひ
)
の
070
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
の
司
(
つかさ
)
とし
071
天地
(
てんち
)
の
神
(
かみ
)
や
諸人
(
もろびと
)
に
072
恥
(
はぢ
)
らふ
事
(
こと
)
の
無
(
な
)
きまでに
073
身魂
(
みたま
)
を
研
(
みが
)
き
奉
(
まつ
)
るべし
074
嗚呼
(
ああ
)
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
075
恵
(
めぐみ
)
の
鞭
(
しもと
)
を
嬉
(
うれ
)
しみて
076
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御教
(
みをしへ
)
を
077
四方
(
よも
)
の
国々
(
くにぐに
)
宣
(
の
)
べ
伝
(
つた
)
へ
078
世人
(
よびと
)
の
為
(
た
)
めに
真心
(
まごころ
)
を
079
尽
(
つく
)
さむ
栞
(
しをり
)
に
致
(
いた
)
します
080
山
(
やま
)
より
高
(
たか
)
き
父
(
ちち
)
の
恩
(
おん
)
081
海
(
うみ
)
より
深
(
ふか
)
き
母
(
はは
)
の
恩
(
おん
)
082
恵
(
めぐみ
)
は
尽
(
つ
)
きぬ
父母
(
たらちね
)
の
083
我
(
わが
)
子
(
こ
)
を
愛
(
いた
)
はる
真心
(
まごころ
)
に
084
優
(
まさ
)
りて
尊
(
たふと
)
き
御
(
おん
)
恵
(
めぐ
)
み
085
謹
(
つつし
)
み
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
る
086
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
087
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
088
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
089
我
(
われ
)
等
(
ら
)
の
命
(
いのち
)
は
失
(
う
)
するとも
090
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
の
此
(
この
)
鞭
(
むち
)
の
091
其
(
その
)
有難
(
ありがた
)
さ
何時
(
いつ
)
迄
(
まで
)
も
092
忘
(
わす
)
るる
事
(
こと
)
はあらざらめ
093
汝
(
なれ
)
は
普通
(
ふつう
)
の
人
(
ひと
)
ならじ
094
諏訪
(
すは
)
の
湖水
(
こすゐ
)
に
現
(
あ
)
れませる
095
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御心
(
みこころ
)
を
096
持
(
も
)
ちて
現
(
あ
)
れます
神
(
かみ
)
ならむ
097
謹
(
つつし
)
み
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
る
098
嗚呼
(
ああ
)
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
099
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ
100
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
101
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
102
只
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
103
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞直
(
ききなほ
)
し
104
身
(
み
)
の
過
(
あやま
)
ちは
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
す
105
三五教
(
あななひけう
)
の
吾々
(
われわれ
)
は
106
如何
(
いか
)
なる
事
(
こと
)
も
惟神
(
かむながら
)
107
凡
(
すべ
)
て
善意
(
ぜんい
)
に
解釈
(
かいしやく
)
し
108
只
(
ただ
)
一言
(
ひとこと
)
も
恨
(
うら
)
まずに
109
情
(
なさけ
)
の
鞭
(
むち
)
を
嬉
(
うれ
)
しみて
110
厚
(
あつ
)
く
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
る
111
水
(
みづ
)
も
洩
(
も
)
らさぬ
皇神
(
すめかみ
)
の
112
尊
(
たふと
)
き
仕組
(
しぐみ
)
の
今
(
いま
)
の
鞭
(
むち
)
113
受
(
う
)
けたる
此
(
この
)
身
(
み
)
今日
(
けふ
)
よりは
114
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
に
鞭
(
むちう
)
ちて
115
時々
(
ときどき
)
兆
(
きざ
)
す
悪念
(
あくねん
)
を
116
山
(
やま
)
の
尾
(
を
)
の
上
(
へ
)
に
追
(
お
)
ひ
散
(
ち
)
らし
117
河
(
かは
)
の
瀬
(
せ
)
毎
(
ごと
)
に
追払
(
おひはら
)
ひ
118
大慈
(
だいじ
)
大悲
(
だいひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
119
大御心
(
おほみこころ
)
に
報
(
むく
)
ふべし
120
進
(
すす
)
めよ
進
(
すす
)
めよいざ
進
(
すす
)
め
121
忍
(
しのび
)
の
山
(
やま
)
に
逸早
(
いちはや
)
く
122
剣
(
つるぎ
)
の
山
(
やま
)
も
何
(
なん
)
のその
123
仮令
(
たとへ
)
火
(
ひ
)
の
中
(
なか
)
水
(
みづ
)
の
底
(
そこ
)
124
神
(
かみ
)
の
大道
(
おほぢ
)
の
為
(
ため
)
ならば
125
などか
厭
(
いと
)
はむ
敷島
(
しきしま
)
の
126
大和心
(
やまとごころ
)
を
振
(
ふり
)
おこし
127
国治立
(
くにはるたち
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
128
奇
(
く
)
しき
功績
(
いさを
)
を
立
(
た
)
て
奉
(
まつ
)
り
129
目出度
(
めでたく
)
神代
(
かみよ
)
にかへり
言
(
ごと
)
130
申
(
まを
)
さむ
吉
(
よ
)
き
日
(
ひ
)
を
楽
(
たの
)
しまむ
131
嗚呼
(
ああ
)
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
132
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ』
133
と
小声
(
こごゑ
)
に
玉治別
(
たまはるわけ
)
は
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
り、
134
打擲
(
ちやうちやく
)
された
十五
(
じふご
)
人
(
にん
)
の
男
(
をとこ
)
に
向
(
むか
)
ひ、
135
一同
(
いちどう
)
手
(
て
)
を
合
(
あは
)
せて、
136
嬉
(
うれ
)
し
涙
(
なみだ
)
に
咽
(
むせ
)
びける。
137
さしも
猛悪
(
まうあく
)
なる
悪漢
(
あくかん
)
も、
138
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
態度
(
たいど
)
に
呆
(
あき
)
れ
返
(
かへ
)
り、
139
感涙
(
かんるゐ
)
に
咽
(
むせ
)
び
乍
(
なが
)
ら
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あ
)
はせて
大地
(
だいち
)
に
平伏
(
ひれふ
)
し、
140
陳謝
(
ちんしや
)
の
辞
(
ことば
)
を
断
(
た
)
たざりけり。
141
玉治別
(
たまはるわけ
)
は
大
(
おほ
)
いに
喜
(
よろこ
)
び
茲
(
ここ
)
に
一場
(
いちぢやう
)
の
宣伝
(
せんでん
)
をなしながら、
142
悠々
(
いういう
)
として
此
(
この
)
場
(
ば
)
を
立
(
た
)
ち
去
(
さ
)
りにけり。
143
後
(
あと
)
振
(
ふ
)
り
返
(
かへ
)
り
見
(
み
)
れば
障害
(
しやうがい
)
なき
大野原
(
おほのはら
)
に
十五
(
じふご
)
人
(
にん
)
の
荒男
(
あらをとこ
)
は、
144
何
(
いづ
)
れへ
消
(
き
)
えしか、
145
影
(
かげ
)
も
形
(
かたち
)
も
見
(
み
)
えずなり
居
(
ゐ
)
たりける。
146
初稚姫
(
はつわかひめ
)
は、
147
初稚姫
『
皆
(
みな
)
さま、
148
今
(
いま
)
の
方
(
かた
)
は
誰方
(
どなた
)
と
思
(
おも
)
ひますか』
149
玉治別
『
玉治別
(
たまはるわけ
)
には、
150
どうも
合点
(
がてん
)
が
参
(
まゐ
)
りませぬ。
151
何処
(
どこ
)
へ
行
(
ゆ
)
かれたのでせう』
152
初稚姫
『イエイエ、
153
あの
方
(
かた
)
は
天教山
(
てんけうざん
)
に
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ひし、
154
木花
(
このはな
)
咲耶姫
(
さくやひめ
)
の
御
(
ご
)
化身
(
けしん
)
で
御座
(
ござ
)
いましたよ』
155
玉能姫
(
たまのひめ
)
はこれを
聞
(
き
)
くより「ワツ」と
計
(
ばか
)
りに
声
(
こゑ
)
を
上
(
あ
)
げ
嬉
(
うれ
)
し
泣
(
な
)
きしながら、
156
玉能姫
『アヽ
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
157
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
いました。
158
何処迄
(
どこまで
)
も
吾々
(
われわれ
)
の
魂
(
たましひ
)
を
御
(
お
)
守
(
まも
)
り
下
(
くだ
)
さいまして、
159
今度
(
こんど
)
の
御
(
ご
)
神業
(
しんげふ
)
につきましては
不断
(
たえず
)
、
160
御
(
お
)
礼
(
れい
)
の
申上
(
まをしあ
)
げやうなき
御
(
お
)
心
(
こころ
)
付
(
づ
)
けを
下
(
くだ
)
さいまして、
161
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
います。
162
何
(
なん
)
とも
御
(
お
)
礼
(
れい
)
の
申上
(
まをしあ
)
げ
様
(
やう
)
も
御座
(
ござ
)
いませぬ。
163
御
(
お
)
蔭
(
かげ
)
を
以
(
もつ
)
て
漸
(
やうや
)
く
忍耐
(
にんたい
)
の
坂
(
さか
)
を
越
(
こ
)
える
丈
(
だ
)
けの
御
(
ご
)
神力
(
しんりき
)
を
戴
(
いただ
)
きました』
164
と
鼻
(
はな
)
を
啜
(
すす
)
り
嬉
(
うれ
)
し
涙
(
なみだ
)
を
絞
(
しぼ
)
る。
165
玉治別
(
たまはるわけ
)
は
啜
(
すす
)
り
泣
(
な
)
き
一言
(
ひとこと
)
も
発
(
はつ
)
し
得
(
え
)
ず
嗚咽
(
をえつ
)
し
乍
(
なが
)
ら、
166
自転倒
(
おのころ
)
島
(
じま
)
に
向
(
むか
)
ひ
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あは
)
せ
涙
(
なみだ
)
をタラタラと
流
(
なが
)
し、
167
是
(
これ
)
亦
(
また
)
感謝
(
かんしや
)
に
余念
(
よねん
)
なく、
168
久助
(
きうすけ
)
、
169
お
民
(
たみ
)
も
只
(
ただ
)
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あは
)
せシヤクリ
泣
(
な
)
きするのみ。
170
初稚姫
(
はつわかひめ
)
は、
171
初稚姫
『
皆様
(
みなさま
)
、
172
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
真
(
しん
)
の
御
(
ご
)
慈愛
(
じあい
)
が
解
(
わか
)
りましたか』
173
一同
(
いちどう
)
は、
174
一同
『ハイ』
175
と
云
(
い
)
つたきり
涙
(
なみだ
)
滂沱
(
ばうだ
)
として
腮辺
(
しへん
)
に
滝
(
たき
)
の
如
(
ごと
)
く
滴
(
した
)
たらし
居
(
ゐ
)
たり。
176
嗚呼
(
ああ
)
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
177
一行
(
いつかう
)
は
感謝
(
かんしや
)
の
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し
終
(
をは
)
つて、
178
又
(
また
)
もや
炎熱
(
えんねつ
)
焼
(
や
)
くが
如
(
ごと
)
き
原野
(
げんや
)
を
汗
(
あせ
)
に
着物
(
きもの
)
を
浸
(
ひた
)
し
乍
(
なが
)
ら
足
(
あし
)
を
早
(
はや
)
めて
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひ
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
179
折
(
をり
)
しも
小
(
ちひ
)
さき
祠
(
ほこら
)
の
前
(
まへ
)
に
醜
(
みにく
)
き
一人
(
ひとり
)
の
男
(
をとこ
)
、
180
何事
(
なにごと
)
か
祈願
(
きぐわん
)
し
居
(
ゐ
)
るにぞ、
181
玉治別
(
たまはるわけ
)
はツカツカと
進
(
すす
)
み
寄
(
よ
)
り、
182
玉治別
『モシモシ
貴方
(
あなた
)
は
何処
(
いづれ
)
の
方
(
かた
)
で
御座
(
ござ
)
るか、
183
見
(
み
)
れば
御
(
ご
)
病気
(
びやうき
)
の
体躯
(
からだ
)
と
見
(
み
)
えまする。
184
何
(
いづ
)
れへお
出
(
い
)
で
遊
(
あそ
)
ばすか』
185
と
尋
(
たづ
)
ぬるに
男
(
をとこ
)
は
玉治別
(
たまはるわけ
)
の
言葉
(
ことば
)
にフト
顔
(
かほ
)
を
上
(
あ
)
げたり。
186
見
(
み
)
れば
顔面
(
がんめん
)
は
天刑病
(
てんけいびやう
)
にて
潰
(
つぶ
)
れ、
187
体躯
(
からだ
)
一面
(
いちめん
)
得
(
え
)
も
言
(
い
)
はれぬ
臭気
(
しうき
)
芬々
(
ふんぷん
)
として
膿汁
(
うみしる
)
が
流
(
なが
)
れて
居
(
ゐ
)
る。
188
玉治別
(
たまはるわけ
)
は
案
(
あん
)
に
相違
(
さうゐ
)
し
突立
(
つつた
)
つた
儘
(
まま
)
、
189
目
(
め
)
を
白黒
(
しろくろ
)
して
其
(
その
)
男
(
をとこ
)
を
黙視
(
もくし
)
してゐる。
190
男
『
私
(
わし
)
は
此
(
この
)
向
(
むか
)
ふの
谷間
(
たにあひ
)
に
住
(
す
)
む
者
(
もの
)
だが、
191
コンナ
醜
(
みぐ
)
るしい
病
(
やまひ
)
を
患
(
わづら
)
ひ、
192
誰一人
(
たれひとり
)
相手
(
あひて
)
になつて
呉
(
く
)
れるものもなし、
193
若
(
わか
)
い
時
(
とき
)
より
体主
(
たいしゆ
)
霊従
(
れいじう
)
のあらん
限
(
かぎ
)
りを
尽
(
つく
)
し、
194
神
(
かみ
)
に
叛
(
そむ
)
いた
天罰
(
てんばつ
)
で、
195
モシ……コレ
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り、
196
世間
(
せけん
)
の
みせしめ
に
逢
(
あ
)
うて
居
(
ゐ
)
るのだ。
197
最早
(
もはや
)
一足
(
ひとあし
)
も
歩
(
あゆ
)
む
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ぬ………お
前
(
まへ
)
さま、
198
人
(
ひと
)
を
助
(
たす
)
ける
宣伝使
(
せんでんし
)
なれば、
199
此
(
この
)
病気
(
びやうき
)
を
癒
(
なほ
)
して
下
(
くだ
)
さいませ。
200
モシ
女
(
をんな
)
の
唇
(
くちびる
)
を
以
(
もつ
)
て
此
(
この
)
膿汁
(
うみしる
)
を
吸
(
す
)
へば、
201
病気
(
びやうき
)
は
全快
(
ぜんくわい
)
すると
聞
(
き
)
きました。
202
何卒
(
なにとぞ
)
お
情
(
なさけ
)
に
助
(
たす
)
けて
下
(
くだ
)
さるまいか』
203
初稚姫
(
はつわかひめ
)
はニコニコし
乍
(
なが
)
ら、
204
初稚姫
『おぢさま、
205
吸
(
す
)
うて
癒
(
なほ
)
る
事
(
こと
)
なら
吸
(
す
)
はして
下
(
くだ
)
さい』
206
と
云
(
い
)
ふより
早
(
はや
)
く
足許
(
あしもと
)
の
膿汁
(
うみしる
)
を「チユウチユウ」と
吸
(
す
)
うては
吐
(
は
)
き、
207
吸
(
す
)
うては
吐
(
は
)
き
始
(
はじ
)
めたり。
208
玉能姫
(
たまのひめ
)
は
頭
(
あたま
)
の
方
(
はう
)
より
顔面
(
がんめん
)
、
209
肩先
(
かたさ
)
き
手
(
て
)
と
云
(
い
)
ふ
順序
(
じゆんじよ
)
に、
210
「チユウチユウ」と
膿
(
うみ
)
を
吸
(
す
)
うては
吐
(
は
)
き
出
(
だ
)
す。
211
玉治別
(
たまはるわけ
)
、
212
久助
(
きうすけ
)
は
余
(
あま
)
りの
事
(
こと
)
に
顔
(
かほ
)
も
得上
(
えあ
)
げず、
213
心
(
こころ
)
の
中
(
うち
)
にて
一
(
いち
)
時
(
じ
)
も
早
(
はや
)
く
病気
(
びやうき
)
平癒
(
へいゆ
)
をなさしめ
給
(
たま
)
へと、
214
祈願
(
きぐわん
)
を
凝
(
こ
)
らして
居
(
ゐ
)
る。
215
お
民
(
たみ
)
は
又
(
また
)
もや
立寄
(
たちよ
)
つて
腹部
(
ふくぶ
)
を
目蒐
(
めが
)
けて、
216
膿汁
(
うみしる
)
を「チユウチユウ」と
吸
(
す
)
ひ
始
(
はじ
)
めたり。
217
暫
(
しばら
)
くの
間
(
うち
)
に
全身
(
ぜんしん
)
隈
(
くま
)
なく
膿汁
(
うみしる
)
を
吸
(
す
)
ひ
出
(
だ
)
し
了
(
をは
)
りぬ。
218
男
(
をとこ
)
は
喜
(
よろこ
)
び
乍
(
なが
)
ら
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あは
)
せ、
219
路上
(
ろじやう
)
に
蹲踞
(
しやが
)
んで
熱
(
あつ
)
き
涙
(
なみだ
)
に
暮
(
く
)
れ
居
(
ゐ
)
たり。
220
五
(
ご
)
人
(
にん
)
は
一度
(
いちど
)
に
其
(
その
)
男
(
をとこ
)
を
中
(
なか
)
に
置
(
お
)
き、
221
傍
(
かたはら
)
の
流
(
なが
)
れ
水
(
みづ
)
に
口
(
くち
)
を
嗽
(
すす
)
ぎ
手
(
て
)
を
洗
(
あら
)
ひ
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
する。
222
男
(
をとこ
)
は
忽
(
たちま
)
ち
嬉
(
うれ
)
しさうな
顔
(
かほ
)
をし
乍
(
なが
)
ら、
223
男
『アヽ
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
いました。
224
誰
(
たれ
)
がコンナ
汚
(
きたな
)
い
物
(
もの
)
を、
225
吾
(
わが
)
子
(
こ
)
だとて
吸
(
す
)
うて
呉
(
く
)
れませう。
226
お
礼
(
れい
)
は
言葉
(
ことば
)
に
尽
(
つく
)
されませぬ』
227
と
一礼
(
いちれい
)
し
乍
(
なが
)
ら
直
(
ただち
)
に
立
(
た
)
ちて
常人
(
じやうじん
)
の
如
(
ごと
)
く
足
(
あし
)
も
健
(
すこや
)
かに
歩
(
あゆ
)
み
出
(
だ
)
し、
228
終
(
つひ
)
に
遠
(
とほ
)
く
姿
(
すがた
)
も
見
(
み
)
えずなりにけり。
229
玉治別
(
たまはるわけ
)
は
感激
(
かんげき
)
の
面色
(
おももち
)
にて、
230
玉治別
『
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
御
(
お
)
方
(
かた
)
、
231
ヨウマア
助
(
たす
)
けてやつて
下
(
くだ
)
さいました。
232
私
(
わたし
)
も
女
(
をんな
)
ならば
貴方
(
あなた
)
方
(
がた
)
の
如
(
や
)
うに
御用
(
ごよう
)
が
致
(
いた
)
したいので
御座
(
ござ
)
いますが、
233
彼
(
あ
)
の
男
(
をとこ
)
が
女
(
をんな
)
でなければ
不可
(
いか
)
ぬと
申
(
まを
)
しましたのでつい
扣
(
ひか
)
へて
居
(
ゐ
)
ました。
234
イヤもう
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
つた
御
(
ご
)
仁慈
(
じんじ
)
、
235
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
、
236
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
御心
(
みこころ
)
に
等
(
ひと
)
しき
御
(
お
)
志
(
こころざし
)
、
237
感激
(
かんげき
)
に
堪
(
た
)
へませぬ』
238
と
又
(
また
)
もや
熱涙
(
ねつるゐ
)
に
咽
(
むせ
)
ぶ。
239
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
愉快気
(
ゆくわいげ
)
に
神徳
(
しんとく
)
を
忝
(
かたじけ
)
なみ、
240
三人
『あゝ
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
241
今日
(
けふ
)
は
結構
(
けつこう
)
な
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
を
頂
(
いただ
)
きました』
242
と
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あは
)
せ
感謝
(
かんしや
)
の
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し、
243
一行
(
いつかう
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
西
(
にし
)
へ
西
(
にし
)
へと、
244
金砂
(
きんしや
)
銀砂
(
ぎんしや
)
の
敷詰
(
しきつ
)
めたる
如
(
ごと
)
き
麗
(
うるは
)
しき
野路
(
のみち
)
を、
245
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひ
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く。
246
因
(
ちなみ
)
に
云
(
い
)
ふ。
247
初稚姫
(
はつわかひめ
)
の
霊魂
(
みたま
)
は
三十万
(
さんじふまん
)
年
(
ねん
)
の
後
(
のち
)
に
大本
(
おほもと
)
教祖
(
けうそ
)
出口
(
でぐち
)
直子
(
なほこ
)
と
顕
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
ふ
神誓
(
しんせい
)
にして、
248
是
(
こ
)
れより
五
(
ご
)
人
(
にん
)
は
西部
(
せいぶ
)
一帯
(
いつたい
)
を
宣伝
(
せんでん
)
し、
249
種々
(
いろいろ
)
の
試練
(
しれん
)
に
遭
(
あ
)
ひ、
250
終
(
つひ
)
にオーストラリヤの
全島
(
ぜんたう
)
を
三五教
(
あななひけう
)
の
教
(
をしへ
)
に
導
(
みちび
)
き、
251
神業
(
しんげふ
)
を
成就
(
じやうじゆ
)
したる
種々
(
いろいろ
)
の
感
(
かん
)
ず
可
(
べ
)
き
行為
(
かうゐ
)
の
物語
(
ものがたり
)
は、
252
紙数
(
しすう
)
の
都合
(
つがふ
)
に
依
(
よ
)
りて
後日
(
ごじつ
)
に
詳述
(
しやうじゆつ
)
する
事
(
こと
)
となしたり。
253
嗚呼
(
ああ
)
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
254
(
大正一一・七・五
旧閏五・一一
谷村真友
録)
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