霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
設定
|
ヘルプ
ホーム
霊界物語
舎身活躍(第37~48巻)
第46巻(酉の巻)
序文
総説
第1篇 仕組の縺糸
第1章 榛並樹
第2章 慰労会
第3章 噛言
第4章 沸騰
第5章 菊の薫
第6章 千代心
第7章 妻難
第2篇 狐運怪会
第8章 黒狐
第9章 文明
第10章 唖狐外れ
第11章 変化神
第12章 怪段
第13章 通夜話
第3篇 神明照赫
第14章 打合せ
第15章 黎明
第16章 想曖
第17章 惟神の道
第18章 エンゼル
第4篇 謎の黄板
第19章 怪しの森
第20章 金の力
第21章 民の虎声
第22章 五三嵐
第23章 黄金華
余白歌
×
設定
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
文字サイズ
S
【標準】
M
L
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側だけに表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注[※]用語解説
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
【標準】
脚注マークを表示しない
脚注[*]編集用
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
脚注マークを表示しない
【標準】
外字の外周色
[?]
一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。
[×閉じる]
無色
【標準】
赤色
現在のページには外字は使われていません
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サイトをリニューアルしました。不具合がある場合は
従来バージョン
をお使い下さい|
サブスク
のお知らせ
霊界物語
>
舎身活躍(第37~48巻)
>
第46巻(酉の巻)
> 第3篇 神明照赫 > 第17章 惟神の道
<<< 想曖
(B)
(N)
エンゼル >>>
第一七章
惟神
(
かむながら
)
の
道
(
みち
)
〔一二二七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第46巻 舎身活躍 酉の巻
篇:
第3篇 神明照赫
よみ(新仮名遣い):
しんめいしょうかく
章:
第17章 惟神の道
よみ(新仮名遣い):
かんながらのみち
通し章番号:
1227
口述日:
1922(大正11)年12月16日(旧10月28日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年9月25日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
お寅と魔我彦は、友が一刻も早く善道を悟り忠実な神の僕になるようにと親切にほだされて互いに顔を見合わせていた。
しかしお寅は昨日までくだらない情欲に捕われて黄金に目をくらましていたが、神の仁慈に照らされて霊肉ともに向上していた。一方魔我彦は悲嘆の淵に沈み、不安と不平の妖雲に包まれて震えおののいていた。
お寅は恵の雨は天から降るものだということを自覚した。魔我彦は自分の知恵や力や考察力の苦労の結果で、自分の身体から自由自在に雨を降らし得るものと考えていた。ここに神ながらと人ながらの区別がつくのである。
いかなる聖人君子、智者勇者といえども、天の御恵なくしては到底救われることはできない。頭に生えた髪の毛一筋も黒くし白くし得る力はない。この真理を理解して初めて宇宙の真相が悟り得られるのである。これが惟神であり、魔我彦が最善と思って採ったやり方は人ながらであって、神の目から見給うときは慢心とうことになるのである。
真の惟神的精神を理解ともいい、また改心ともいう。神は謙譲の徳を以て第一の道徳律と定め給う。
人間がこの世に生まれ来たり、美醜、強弱、貧富、貴賤の区別がつくのも決して人間業ではない。いずれも惟神のよさしのままに、それ相応の霊徳ともって地上に蒔き付けられたものである。
みな宿世の自ら生み出した因果律によってくるものなれば、各自はめいめいにその最善を尽くし、賤民は賤民として、貴人は貴人として、富者は富者として、貧者は貧者として本分を守るのが天地惟神の大道である。
このように上下が一致的にその本分を守るにおいては、神示にいわゆる升掛引きならして運否のない五六七の世が現出したのである。
瑞月がかくの如き説をなすときは、頑迷固陋の倫理学者、道徳学者は必ず異端邪説として排斥するであろう。しかしながら天地の真理の惟神の大道である以上は、如何ともすることができない。五六七仁慈の大神の心のままに説示しておく次第である。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
惟人(人ながら)
データ凡例:
データ最終更新日:
2023-03-16 19:19:52
OBC :
rm4617
愛善世界社版:
214頁
八幡書店版:
第8輯 435頁
修補版:
校定版:
225頁
普及版:
87頁
初版:
ページ備考:
派生
[?]
この文献を底本として書かれたと思われる文献です。
[×閉じる]
:
出口王仁三郎全集 > 第一巻 皇道編 > 第七篇 高天原 > 第十一章 惟神の道
出口王仁三郎著作集 > 第三巻 愛と美といのち > [4] 宗教 > [4-2] みろくの世へ > [4-2-5] 惟神の道
001
お
寅
(
とら
)
婆
(
ば
)
アさまと
魔我彦
(
まがひこ
)
は
互
(
たがひ
)
に
顔
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せ、
002
友
(
とも
)
の
一刻
(
いつこく
)
も
早
(
はや
)
く
善道
(
ぜんだう
)
を
悟
(
さと
)
り、
003
忠実
(
ちうじつ
)
なる
神
(
かみ
)
の
下僕
(
しもべ
)
となり、
004
且
(
か
)
つ
神
(
かみ
)
の
代表者
(
だいへうしや
)
、
005
生宮
(
いきみや
)
たる
実
(
じつ
)
を
挙
(
あ
)
げしめむと、
006
互
(
たがひ
)
に
親切
(
しんせつ
)
にほだされて
暫
(
しば
)
しが
間
(
あひだ
)
黙然
(
もくねん
)
として
顔色
(
かほいろ
)
ばかりを
見
(
み
)
つめてゐる。
007
一方
(
いつぱう
)
は
老人
(
らうじん
)
にも
似合
(
にあ
)
はず
十七八
(
じふしちはち
)
の
娘
(
むすめ
)
のやうな
色
(
いろ
)
つやを
浮
(
うか
)
べ、
008
ぽつてりと
太
(
ふと
)
り、
009
活々
(
いきいき
)
としてゐるに
引替
(
ひきか
)
へ、
010
一方
(
いつぱう
)
は
冬
(
ふゆ
)
の
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
が
凩
(
こがらし
)
に
叩
(
たた
)
き
落
(
おと
)
され、
011
雪
(
ゆき
)
に
慄
(
ふる
)
へて、
012
えもいはれぬ
淋
(
さび
)
しみを
感
(
かん
)
じた
様
(
やう
)
な
悄然
(
せうぜん
)
たる
面
(
おもて
)
を
向
(
む
)
けてゐる。
013
恰
(
あだか
)
も
枯木
(
こぼく
)
寒岩
(
かんがん
)
に
倚
(
よ
)
る
三冬
(
さんとう
)
暖気
(
だんき
)
なしといつたやうな、
014
熱
(
ねつ
)
のあせた
冷
(
ひや
)
やかい
気分
(
きぶん
)
に
包
(
つつ
)
まれてゐる。
015
昨日
(
きのふ
)
まで
煩悶
(
はんもん
)
苦悩
(
くなう
)
の
淵
(
ふち
)
に
沈
(
しづ
)
み、
016
下
(
くだ
)
らぬ
情欲
(
じやうよく
)
に
捉
(
とら
)
はれ、
017
且
(
かつ
)
黄金
(
わうごん
)
に
眼
(
まなこ
)
をくらましてゐたお
寅
(
とら
)
婆
(
ば
)
アさまは、
018
神
(
かみ
)
の
仁慈
(
じんじ
)
に
照
(
てら
)
されて、
019
恰
(
あだか
)
も
無碍光
(
むげくわう
)
如来
(
によらい
)
の
様
(
やう
)
な
霊肉
(
れいにく
)
に
変
(
へん
)
じ、
020
否
(
いな
)
向上
(
かうじやう
)
し、
021
一方
(
いつぱう
)
魔我彦
(
まがひこ
)
は
悲歎
(
ひたん
)
の
淵
(
ふち
)
に
沈
(
しづ
)
み、
022
万劫
(
まんごふ
)
末代
(
まつだい
)
浮
(
うか
)
ぶ
瀬
(
せ
)
のない
八寒
(
はちかん
)
地獄
(
ぢごく
)
の
飢
(
うゑ
)
と
寒
(
さむ
)
さに
泣
(
な
)
く
亡者
(
まうじや
)
の
様
(
やう
)
な
容貌
(
ようばう
)
をさらし、
023
不安
(
ふあん
)
と
不平
(
ふへい
)
の
妖雲
(
えううん
)
に
包
(
つつ
)
まれ、
024
頬
(
ほほ
)
は
痩
(
や
)
せこけ、
025
皺
(
しわ
)
は
網
(
あみ
)
の
目
(
め
)
の
如
(
ごと
)
く、
026
顔色
(
がんしよく
)
青白
(
あをじろ
)
く、
027
唇
(
くちびる
)
は
紫色
(
むらさきいろ
)
に
変
(
へん
)
じ、
028
言葉
(
ことば
)
さへもどことなく
力
(
ちから
)
失
(
う
)
せピリピリと
慄
(
ふる
)
ひ
戦
(
をのの
)
いてゐる。
029
実
(
じつ
)
に
信仰
(
しんかう
)
の
光
(
ひかり
)
といふものは
恐
(
おそろ
)
しいものである。
030
同
(
おな
)
じ
山
(
やま
)
の
頂
(
いただき
)
に
降
(
ふ
)
る
雨
(
あめ
)
も、
031
両半滴
(
りやうはんてき
)
の
降
(
ふ
)
る
場所
(
ばしよ
)
に
依
(
よ
)
つて、
032
或
(
あるひ
)
は
東
(
ひがし
)
に
落
(
お
)
ち
或
(
あるひ
)
は
西
(
にし
)
に
落
(
お
)
ち、
033
南
(
みなみ
)
に
北
(
きた
)
に
別
(
わか
)
れて
落
(
お
)
ち
流
(
なが
)
るる
如
(
ごと
)
く、
034
鵜
(
う
)
の
毛
(
け
)
の
端
(
はし
)
程
(
ほど
)
違
(
ちが
)
つても
大変
(
たいへん
)
な
距離
(
きより
)
の
出来
(
でき
)
るものである。
035
此
(
この
)
両人
(
りやうにん
)
は
恰
(
あだか
)
も
峠
(
たうげ
)
の
上
(
うへ
)
に
降
(
ふ
)
つた
雨
(
あめ
)
であつた。
036
如何
(
どう
)
してもお
寅
(
とら
)
婆
(
ば
)
アさまの
雨
(
あめ
)
は
旭
(
あさひ
)
に
向
(
むか
)
つて
流
(
なが
)
れねばならなくなつてゐた。
037
魔我彦
(
まがひこ
)
の
雨
(
あめ
)
はどうしても
夕日
(
ゆふひ
)
の
方
(
はう
)
に
向
(
むか
)
つて
流
(
なが
)
れ
落
(
お
)
ちねばならない
境遇
(
きやうぐう
)
になつてゐた。
038
善悪
(
ぜんあく
)
正邪
(
せいじや
)
の
分水嶺
(
ぶんすゐれい
)
上
(
じやう
)
に
降
(
ふ
)
る
雨
(
あめ
)
は、
039
如何
(
どう
)
しても
天
(
てん
)
から
降
(
ふ
)
らねばならぬ、
040
決
(
けつ
)
して
人間
(
にんげん
)
の
身体
(
からだ
)
から
雨
(
あめ
)
は
降
(
ふ
)
るものでない。
041
茲
(
ここ
)
に
悟
(
さと
)
ると
悟
(
さと
)
らざるとの
区別
(
くべつ
)
がついて
来
(
く
)
るのである。
042
お
寅
(
とら
)
婆
(
ば
)
アさまは
恵
(
めぐみ
)
の
雨
(
あめ
)
は
天
(
てん
)
より
降
(
ふ
)
るものだといふことを
自覚
(
じかく
)
した。
043
そして
魔我彦
(
まがひこ
)
は、
044
自分
(
じぶん
)
の
知慧
(
ちゑ
)
や
力
(
ちから
)
や
考察力
(
かうさつりよく
)
や
苦労
(
くらう
)
の
結果
(
けつくわ
)
で、
045
自分
(
じぶん
)
の
身体
(
からだ
)
から
自由
(
じいう
)
自在
(
じざい
)
に
雨
(
あめ
)
を
降
(
ふ
)
らし
得
(
う
)
るものと
考
(
かんが
)
へてゐた。
046
ここに
惟神
(
かむながら
)
と
人
(
ひと
)
ながらの
区別
(
くべつ
)
のつく
所以
(
ゆゑん
)
である。
047
如何
(
いか
)
なる
聖人
(
せいじん
)
君子
(
くんし
)
智者
(
ちしや
)
勇者
(
ゆうしや
)
と
雖
(
いへど
)
も、
048
天
(
てん
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
なくしては、
049
到底
(
たうてい
)
救
(
すく
)
はるることは
出来
(
でき
)
ない。
050
広大
(
くわうだい
)
無辺
(
むへん
)
の
天然力
(
てんねんりよく
)
即
(
すなは
)
ち
神
(
かみ
)
の
御
(
ご
)
威光
(
ゐくわう
)
によらなくては、
051
地上
(
ちじやう
)
一切
(
いつさい
)
の
事
(
こと
)
は
何一
(
なにひと
)
つ
思
(
おも
)
ひの
儘
(
まま
)
に
出来
(
でき
)
るものでない。
052
吾
(
わが
)
頭
(
あたま
)
に
生
(
は
)
えた
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
一筋
(
ひとすぢ
)
だも、
053
或
(
あるひ
)
は
黒
(
くろ
)
くし、
054
或
(
あるひ
)
は
白
(
しろ
)
くし
得
(
う
)
る
力
(
ちから
)
のない
人間
(
にんげん
)
だ。
055
此
(
この
)
真理
(
しんり
)
を
理解
(
りかい
)
して
始
(
はじ
)
めて
宇宙
(
うちう
)
の
真相
(
しんさう
)
が
悟
(
さと
)
り
得
(
う
)
るのである。
056
これが
所謂
(
いはゆる
)
惟神
(
かむながら
)
であり、
057
魔我彦
(
まがひこ
)
が
最善
(
さいぜん
)
と
思惟
(
しゐ
)
して
採
(
と
)
つたやり
方
(
かた
)
は
即
(
すなは
)
ち
人
(
ひと
)
ながらであつて、
058
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
目
(
め
)
より
見給
(
みたま
)
ふ
時
(
とき
)
は
慢心
(
まんしん
)
といふことになるのである。
059
要
(
えう
)
するに
真
(
しん
)
の
惟神
(
かむながら
)
的
(
てき
)
精神
(
せいしん
)
を
理解
(
りかい
)
とも
言
(
い
)
ひ
又
(
また
)
は
改心
(
かいしん
)
とも
言
(
い
)
ふ。
060
仮令
(
たとへ
)
人
(
ひと
)
の
前
(
まへ
)
にて
吾
(
わが
)
力量
(
りきりやう
)
を
誇
(
ほこ
)
り、
061
吾
(
わが
)
知識
(
ちしき
)
を
輝
(
かがや
)
かし、
062
吾
(
わが
)
美
(
び
)
を
現
(
あら
)
はすとも、
063
偉大
(
ゐだい
)
なる
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
目
(
め
)
より
見給
(
みたま
)
ふ
時
(
とき
)
は
実
(
じつ
)
に
馬鹿
(
ばか
)
らしく
見
(
み
)
えるものである。
064
否
(
いな
)
却
(
かへつ
)
て
暗
(
くら
)
く
汚
(
けが
)
らはしく、
065
悪臭
(
あくしう
)
紛々
(
ふんぷん
)
として
清浄
(
せいじやう
)
無垢
(
むく
)
の
天地
(
てんち
)
を
包
(
つつ
)
むものである。
066
故
(
ゆゑ
)
に
神
(
かみ
)
は
謙譲
(
けんじやう
)
の
徳
(
とく
)
を
以
(
もつ
)
て、
067
第一
(
だいいち
)
の
道徳律
(
だうとくりつ
)
と
定
(
さだ
)
め
給
(
たま
)
ふ。
068
人間
(
にんげん
)
の
謙譲
(
けんじやう
)
と
称
(
しよう
)
するものは
其
(
その
)
実
(
じつ
)
表面
(
へうめん
)
のみの
虚飾
(
きよしよく
)
であつて、
069
所謂
(
いはゆる
)
偽善
(
ぎぜん
)
の
骨頂
(
こつちやう
)
である。
070
虚礼
(
きよれい
)
虚儀
(
きよぎ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
を
送
(
おく
)
る
者
(
もの
)
を
称
(
しよう
)
して、
071
人間
(
にんげん
)
社会
(
しやくわい
)
にては
聖人
(
せいじん
)
君子
(
くんし
)
と
持
(
も
)
て
囃
(
はや
)
されるのだからたまらない。
072
かかる
聖人
(
せいじん
)
君子
(
くんし
)
の
行
(
ゆ
)
くべき
永住所
(
えいぢうしよ
)
は、
073
概
(
がい
)
して
天
(
あめ
)
の
八衢
(
やちまた
)
であることは
申
(
まを
)
すまでもない。
074
人間
(
にんげん
)
が
此
(
この
)
世
(
よ
)
に
生
(
うま
)
れ
来
(
きた
)
り、
075
美醜
(
びしう
)
、
076
強弱
(
きやうじやく
)
、
077
貧富
(
ひんぷ
)
、
078
貴賤
(
きせん
)
の
区別
(
くべつ
)
がつくのも
決
(
けつ
)
して
人間業
(
にんげんわざ
)
でない。
079
何
(
いづ
)
れも
皆
(
みな
)
惟神
(
かむながら
)
の
依
(
よ
)
さしの
儘
(
まま
)
に、
080
それ
相応
(
さうおう
)
の
霊徳
(
れいとく
)
をもつて
地上
(
ちじやう
)
に
蒔
(
ま
)
きつけられたものである。
081
富
(
と
)
める
者
(
もの
)
は
何処
(
どこ
)
までも
富
(
と
)
み、
082
貧
(
まづ
)
しき
者
(
もの
)
は
何処
(
どこ
)
までも
貧
(
まづ
)
しいのは
其
(
その
)
霊
(
れい
)
の
内分
(
ないぶん
)
的
(
てき
)
関係
(
くわんけい
)
から
来
(
く
)
るものであつて、
083
決
(
けつ
)
して
外分
(
ぐわいぶん
)
的
(
てき
)
関係
(
くわんけい
)
より
作
(
つく
)
り
出
(
いだ
)
されるものでない。
084
貧
(
まづ
)
しき
霊
(
みたま
)
の
人間
(
にんげん
)
が
現界
(
げんかい
)
に
活動
(
くわつどう
)
し、
085
巨万
(
きよまん
)
の
富
(
とみ
)
を
積
(
つ
)
み、
086
金殿
(
きんでん
)
玉楼
(
ぎよくろう
)
に
安臥
(
あんぐわ
)
し、
087
富貴
(
ふうき
)
を
一世
(
いつせい
)
に
誇
(
ほこ
)
ると
雖
(
いへど
)
も、
088
依然
(
いぜん
)
として
其
(
その
)
霊
(
れい
)
と
肉
(
にく
)
とは
貧
(
まづ
)
しき
境遇
(
きやうぐう
)
を
脱
(
だつ
)
する
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ない。
089
丁度
(
ちやうど
)
如何
(
いか
)
に
醜婦
(
しうふ
)
が
絶世
(
ぜつせい
)
の
美人
(
びじん
)
の
容貌
(
ようばう
)
にならむと、
090
紅白粉
(
べにおしろい
)
を
施
(
ほどこ
)
し、
091
美
(
うる
)
はしき
衣服
(
いふく
)
を
装
(
よそほ
)
ひ、
092
あらむ
限
(
かぎ
)
りの
人力
(
じんりよく
)
を
尽
(
つく
)
すと
雖
(
いへど
)
も、
093
醜女
(
しうじよ
)
は
依然
(
いぜん
)
として
醜女
(
しうぢよ
)
たるの
域
(
ゐき
)
を
脱
(
だつ
)
せざると
同一
(
どういつ
)
である。
094
鼻
(
はな
)
の
低
(
ひく
)
い
者
(
もの
)
は
如何
(
いか
)
に
隆鼻術
(
りうびじゆつ
)
を
施
(
ほどこ
)
すとも、
095
美顔術
(
びがんじゆつ
)
を
施
(
ほどこ
)
すとも、
096
到底
(
たうてい
)
駄目
(
だめ
)
に
了
(
をは
)
る
如
(
ごと
)
く、
097
貧者
(
ひんじや
)
は
何処
(
どこ
)
までも
貧者
(
ひんじや
)
である。
098
凡
(
すべ
)
て
貧富
(
ひんぷ
)
の
二者
(
にしや
)
は
物質
(
ぶつしつ
)
的
(
てき
)
のみに
局限
(
きよくげん
)
されたものでない。
099
真
(
しん
)
に
富
(
と
)
める
人
(
ひと
)
は
一箪
(
いつたん
)
の
食
(
しよく
)
、
100
一瓢
(
いつぺう
)
の
飲
(
いん
)
を
以
(
もつ
)
て、
101
天地
(
てんち
)
の
恵
(
めぐみ
)
を
楽
(
たのし
)
み、
102
綽々
(
しやくしやく
)
として
余裕
(
よゆう
)
を
存
(
ぞん
)
し、
103
天空
(
てんくう
)
海濶
(
かいくわつ
)
たる
気分
(
きぶん
)
に
漂
(
ただよ
)
ふ。
104
如何
(
いか
)
に
巨万
(
きよまん
)
の
財宝
(
ざいほう
)
を
積
(
つ
)
むとも、
105
神
(
かみ
)
より
見
(
み
)
て
貧
(
まづ
)
しき
者
(
もの
)
は、
106
その
心
(
こころ
)
平
(
たひら
)
かならず
豊
(
ゆたか
)
ならず、
107
常
(
つね
)
に
窮乏
(
きうばふ
)
を
告
(
つ
)
げて
欲
(
よく
)
の
上
(
うへ
)
にも
欲
(
よく
)
を
渇
(
かわ
)
き、
108
一
(
いち
)
時
(
じ
)
たりとも
安心
(
あんしん
)
立命
(
りつめい
)
することが
出来
(
でき
)
ない。
109
金
(
かね
)
の
番人
(
ばんにん
)
、
110
守銭奴
(
しゆせんど
)
たるの
域
(
ゐき
)
に
齷齪
(
あくせく
)
として
迷
(
まよ
)
ふのみである。
111
又
(
また
)
天稟
(
てんぴん
)
の
美人
(
びじん
)
は
美人
(
びじん
)
としての
惟神
(
かむながら
)
的
(
てき
)
特性
(
とくせい
)
が
備
(
そな
)
はつてゐるのである。
112
美人
(
びじん
)
として
慎
(
つつし
)
むべき
徳
(
とく
)
は、
113
吾
(
われ
)
以外
(
いぐわい
)
の
醜婦
(
しうふ
)
に
対
(
たい
)
し、
114
なるべく
美
(
び
)
ならざるやう、
115
艶
(
えん
)
ならざるやう
努
(
つと
)
むるを
以
(
もつ
)
て
道徳
(
だうとく
)
的
(
てき
)
の
根本律
(
こつぽんりつ
)
としてゐるのは、
116
惟神
(
かむながら
)
の
真理
(
しんり
)
を
悟
(
さと
)
らざる
世迷言
(
よまひごと
)
である。
117
美人
(
びじん
)
は
益々
(
ますます
)
装
(
よそほ
)
ひを
尽
(
つく
)
せば、
118
ますます
其
(
その
)
美
(
び
)
を
増
(
ま
)
し、
119
神
(
かみ
)
又
(
また
)
は
人
(
ひと
)
をして
喜悦
(
きえつ
)
渇仰
(
かつがう
)
の
念
(
ねん
)
を
沸
(
わ
)
かさしむるものである。
120
之
(
これ
)
が
即
(
すなは
)
ち
美人
(
びじん
)
として
生
(
うま
)
れ
来
(
きた
)
りし
自然
(
しぜん
)
の
特性
(
とくせい
)
である。
121
これを
十二分
(
じふにぶん
)
に
発揮
(
はつき
)
するのが
惟神
(
かむながら
)
の
真理
(
しんり
)
である。
122
又
(
また
)
醜婦
(
しうふ
)
は
決
(
けつ
)
して
美人
(
びじん
)
を
妬
(
ねた
)
みそねまず、
123
自分
(
じぶん
)
の
醜
(
しう
)
をなるべく
装
(
よそほ
)
ひ、
124
人
(
ひと
)
に
不快
(
ふくわい
)
の
念
(
ねん
)
を
起
(
おこ
)
さしめず、
125
且
(
かつ
)
又
(
また
)
美人
(
びじん
)
に
対
(
たい
)
して
尊敬
(
そんけい
)
の
念
(
ねん
)
を
払
(
はら
)
ふのが
醜婦
(
しうふ
)
としての
道徳
(
だうとく
)
である。
126
富者
(
ふうじや
)
となり
貧者
(
ひんじや
)
となり、
127
貴人
(
きじん
)
となり
賤民
(
せんみん
)
となり、
128
美人
(
びじん
)
となり
醜婦
(
しうふ
)
となり、
129
智者
(
ちしや
)
となり
愚者
(
ぐしや
)
と
生
(
うま
)
れ
来
(
きた
)
るも、
130
皆
(
みな
)
宿世
(
すぐせ
)
の
自
(
みづか
)
ら
生
(
う
)
み
出
(
いだ
)
したる
因果律
(
いんぐわりつ
)
に
依
(
よ
)
つて
来
(
く
)
るものなれば、
131
各自
(
めいめい
)
に
其
(
その
)
最善
(
さいぜん
)
を
尽
(
つく
)
し、
132
賤民
(
せんみん
)
は
賤民
(
せんみん
)
としての
本分
(
ほんぶん
)
を
守
(
まも
)
り、
133
貴人
(
きじん
)
は
貴人
(
きじん
)
としての
徳能
(
とくのう
)
を
発揮
(
はつき
)
し、
134
富者
(
ふうじや
)
は
富者
(
ふうじや
)
としての
徳
(
とく
)
を
現
(
あら
)
はし、
135
貧者
(
ひんじや
)
は
貧者
(
ひんじや
)
としての
本分
(
ほんぶん
)
を
守
(
まも
)
るのが
天地
(
てんち
)
惟神
(
かむながら
)
の
大道
(
だいだう
)
である。
136
斯
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
く
上下
(
しやうか
)
の
万民
(
ばんみん
)
が
一致
(
いつち
)
的
(
てき
)
に
其
(
その
)
本分
(
ほんぶん
)
を
守
(
まも
)
るに
於
(
おい
)
ては、
137
神示
(
しんじ
)
に
所謂
(
いはゆる
)
桝
(
ます
)
かけ
引
(
ひ
)
きならして、
138
運否
(
うんぷ
)
のなき
五六七
(
みろく
)
の
世
(
よ
)
が
現出
(
げんしゆつ
)
したのである。
139
瑞月
(
ずゐげつ
)
が
斯
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
き
説
(
せつ
)
をなす
時
(
とき
)
は、
140
頑迷
(
ぐわんめい
)
固陋
(
ころう
)
の
倫理
(
りんり
)
学者
(
がくしや
)
、
141
道徳
(
だうとく
)
学者
(
がくしや
)
は、
142
必
(
かなら
)
ず
異端
(
いたん
)
邪説
(
じやせつ
)
として
排斥
(
はいせき
)
するであらう。
143
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
天地
(
てんち
)
の
真理
(
しんり
)
の
惟神
(
かむながら
)
の
大道
(
だいだう
)
たる
以上
(
いじやう
)
は、
144
如何
(
いかん
)
ともすることが
出来
(
でき
)
ない。
145
五六七
(
みろく
)
仁慈
(
じんじ
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
心
(
こころ
)
の
儘
(
まま
)
に
説示
(
せつじ
)
しておく
次第
(
しだい
)
である。
146
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
147
(
大正一一・一二・一六
旧一〇・二八
松村真澄
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 想曖
(B)
(N)
エンゼル >>>
霊界物語
>
舎身活躍(第37~48巻)
>
第46巻(酉の巻)
> 第3篇 神明照赫 > 第17章 惟神の道
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【第17章 惟神の道|第46巻|舎身活躍|霊界物語|/rm4617】
合言葉「みろく」を入力して下さい→