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霊界物語
舎身活躍(第37~48巻)
第47巻(戌の巻)
序文
総説
第1篇 浮木の盲亀
第1章 アーク燈
第2章 黒士会
第3章 寒迎
第4章 乱痴将軍
第5章 逆襲
第6章 美人草
第2篇 中有見聞
第7章 酔の八衢
第8章 中有
第9章 愛と信
第10章 震士震商
第11章 手苦駄女
第3篇 天国巡覧
第12章 天界行
第13章 下層天国
第14章 天開の花
第15章 公義正道
第16章 霊丹
第17章 天人歓迎
第18章 一心同体
第19章 化相神
第20章 間接内流
第21章 跋文
余白歌
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舎身活躍(第37~48巻)
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第47巻(戌の巻)
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(B)
(N)
公義正道 >>>
第一四章
天開
(
てんかい
)
の
花
(
はな
)
〔一二四七〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第47巻 舎身活躍 戌の巻
篇:
第3篇 天国巡覧
よみ(新仮名遣い):
てんごくじゅんらん
章:
第14章 天開の花
よみ(新仮名遣い):
てんかいのはな
通し章番号:
1247
口述日:
1923(大正12)年01月09日(旧11月23日)
口述場所:
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年10月6日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
治国別と竜公は一心不乱に油断と慢心の罪を謝し、一時も早くわが精霊に神格が充たされることを祈願していた。そこへ臭気紛々たる病人が膿汁をしたたらせながら二人の前にあらわれた。病人は岩石に躓いて苦悶し始めた。
竜公は、天国にこのような汚れた者がいるはずはないと治国別に訴えて、この場を離れようとする。治国別は、目の前に苦しんでいる人を救うことこそ、自愛を捨てて善と愛の光明にひたることであり、地獄も天国となすと諭した。
打ち倒れた病人は二人を認めると、宣伝使なら自分の膿を吸って苦しみを和らげろと命令した。治国別は言われるがままに病人を介抱し、いやがる竜公を諭した。
病人はますます横柄になり、治国別に膿を吸い出すように命令した。竜公はこの様を見て憤慨し病人をなぐった。すると病人はたちまち容色端麗な女神と変わった。
女神は治国別の神の愛を賞賛し、自ら天教山の木花姫と名乗った。そして先ほど言依別命として二人の前に現れたのは、国治立尊であることを明かした。木花姫は竜公の師匠を思う義を称しつつも、愛を徹底させるようにと諭した。
木花姫は最下層の天国から中間の天国団体へ二人を案内しようと、二人ともに被面布を授けた。二人は木花姫の後を慕い、足に任せて東にさして一瀉千里の勢いで進んで行った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2023-04-26 19:51:15
OBC :
rm4714
愛善世界社版:
203頁
八幡書店版:
第8輯 547頁
修補版:
校定版:
212頁
普及版:
100頁
初版:
ページ備考:
001
治国別
(
はるくにわけ
)
、
002
竜公
(
たつこう
)
両人
(
りやうにん
)
は
一心
(
いつしん
)
不乱
(
ふらん
)
に
油断
(
ゆだん
)
と
慢心
(
まんしん
)
の
罪
(
つみ
)
を
謝
(
しや
)
し、
003
一
(
いち
)
時
(
じ
)
も
早
(
はや
)
く
吾
(
わが
)
精霊
(
せいれい
)
に
神格
(
しんかく
)
の
充
(
み
)
たされむ
事
(
こと
)
を
祈願
(
きぐわん
)
しつつあつた。
004
そこへ
天国
(
てんごく
)
には
居
(
を
)
るべき
筈
(
はず
)
もない
臭気
(
しうき
)
紛々
(
ふんぷん
)
たる
弊衣
(
へいい
)
を
着
(
ちやく
)
し、
005
二目
(
ふため
)
とは
見
(
み
)
られぬ
様
(
やう
)
な
醜面
(
しこづら
)
を
下
(
さ
)
げ、
006
膿汁
(
うみしる
)
のボトボトと
滴
(
したた
)
る
体
(
からだ
)
をしながら、
007
三尺
(
さんじやく
)
ばかりの
百足虫
(
むかで
)
の
杖
(
つゑ
)
をつき
二人
(
ふたり
)
の
前
(
まへ
)
に
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
008
忽
(
たちま
)
ち
岩石
(
がんせき
)
に
躓
(
つまづ
)
き
苦悶
(
くもん
)
し
初
(
はじ
)
めた。
009
竜公
(
たつこう
)
は
驚
(
おどろ
)
いて、
010
竜公
『もし、
011
先生
(
せんせい
)
、
012
天国
(
てんごく
)
には
決
(
けつ
)
して
斯様
(
かやう
)
な
穢
(
きたな
)
いものは
居
(
を
)
らない
筈
(
はず
)
です。
013
こりや
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか
慢心
(
まんしん
)
して
地獄
(
ぢごく
)
へ
逆転
(
ぎやくてん
)
したのぢやありますまいか。
014
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
四方
(
しはう
)
は
暗雲
(
あんうん
)
に
包
(
つつ
)
まれ、
015
一丁
(
いつちやう
)
先
(
さき
)
は
見
(
み
)
えぬ
様
(
やう
)
になり、
016
得
(
え
)
も
云
(
い
)
はれぬ
陰鬱
(
いんうつ
)
の
気
(
き
)
が
襲
(
おそ
)
うて
来
(
き
)
たぢやありませぬか』
017
治国別
『
否々
(
いやいや
)
決
(
けつ
)
して
地獄
(
ぢごく
)
ではあるまい。
018
最下層
(
さいかそう
)
の
天国
(
てんごく
)
に
相違
(
さうゐ
)
ない。
019
然
(
しか
)
しながら
矢張
(
やは
)
り
天国
(
てんごく
)
にも
不幸
(
ふかう
)
な
人
(
ひと
)
があると
見
(
み
)
え、
020
斯様
(
かやう
)
な
業病
(
ごふびやう
)
に
罹
(
かか
)
り
苦
(
くるし
)
んでゐる
方
(
かた
)
がゐると
見
(
み
)
える。
021
何
(
なん
)
とかして
救
(
すく
)
うてやらねばなるまいが、
022
吾々
(
われわれ
)
が
救
(
すく
)
ふと
云
(
い
)
ふのは
之
(
これ
)
亦
(
また
)
慢心
(
まんしん
)
だ。
023
何
(
ど
)
うか
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
神格
(
しんかく
)
を
頂
(
いただ
)
いて
御用
(
ごよう
)
に
使
(
つか
)
つて
頂
(
いただ
)
き
度
(
た
)
いものだ』
024
と
神
(
かみ
)
に
合掌
(
がつしやう
)
し
初
(
はじ
)
めた。
025
竜公
(
たつこう
)
は
袖
(
そで
)
を
引
(
ひ
)
いて
小声
(
こごゑ
)
になり、
026
竜公
『もし、
027
先生
(
せんせい
)
、
028
こんな
穢
(
きたな
)
い
人間
(
にんげん
)
に
触
(
さは
)
らうものなら、
029
霊身
(
れいしん
)
が
穢
(
けが
)
れて
忽
(
たちま
)
ち
地獄
(
ぢごく
)
の
団体
(
だんたい
)
へ
落転
(
らくてん
)
せねばなりますまい。
030
決
(
けつ
)
してお
構
(
かま
)
ひ
遊
(
あそ
)
ばすな。
031
大変
(
たいへん
)
で
厶
(
ござ
)
ります』
032
治国別
『いや、
033
さうではない。
034
天国
(
てんごく
)
は
愛善
(
あいぜん
)
の
国
(
くに
)
だ。
035
神
(
かみ
)
は
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
とを
以
(
もつ
)
て
御
(
ご
)
神格
(
しんかく
)
と
遊
(
あそ
)
ばすのだ。
036
吾々
(
われわれ
)
も
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
とを
受
(
う
)
けなくては
生命
(
せいめい
)
を
保
(
たも
)
つ
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ない。
037
さうして
神
(
かみ
)
より
頂
(
いただ
)
いた
此
(
この
)
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
を
洽
(
あまね
)
く
地上
(
ちじやう
)
に
分配
(
ぶんぱい
)
せねばなるまい。
038
地獄
(
ぢごく
)
におつるのを
恐
(
おそ
)
れて
現在
(
げんざい
)
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に
苦
(
くるし
)
んでゐる
此
(
この
)
憐
(
あは
)
れな
人々
(
ひとびと
)
を
救
(
すく
)
はないと
云
(
い
)
ふのは、
039
所謂
(
いはゆる
)
自愛
(
じあい
)
の
心
(
こころ
)
だ、
040
自愛
(
じあい
)
の
心
(
こころ
)
は
天国
(
てんごく
)
にはない。
041
仮令
(
たとへ
)
此
(
この
)
場所
(
ばしよ
)
が
地獄
(
ぢごく
)
のドン
底
(
ぞこ
)
であらうとも、
042
自愛
(
じあい
)
を
捨
(
す
)
て
善
(
ぜん
)
と
愛
(
あい
)
との
光明
(
くわうみやう
)
にひたる
事
(
こと
)
を
得
(
う
)
るならば、
043
地獄
(
ぢごく
)
は
忽
(
たちま
)
ち
化
(
くわ
)
して
天国
(
てんごく
)
となるであらう』
044
竜公
『さう
承
(
うけたま
)
はればさうかも
知
(
し
)
れませぬな。
045
然
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
斯様
(
かやう
)
な
天国
(
てんごく
)
へ
来
(
き
)
て
居
(
を
)
りながら、
046
あの
様
(
やう
)
な
穢
(
きたな
)
い
人間
(
にんげん
)
に
触
(
ふ
)
れて、
047
折角
(
せつかく
)
磨
(
みが
)
きかけた
精霊
(
せいれい
)
を
穢
(
けが
)
す
様
(
やう
)
な
事
(
こと
)
があつては、
048
多勢
(
おほぜい
)
の
人間
(
にんげん
)
を
娑婆
(
しやば
)
へ
帰
(
かへ
)
つて
救
(
すく
)
ふ
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ますまい。
049
只
(
ただ
)
の
一人
(
ひとり
)
を
助
(
たす
)
けて
精霊
(
せいれい
)
を
穢
(
けが
)
すよりも、
050
此
(
この
)
場
(
ば
)
は
見逃
(
みのが
)
して
多勢
(
おほぜい
)
の
為
(
た
)
めに
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
との
光
(
ひかり
)
を
輝
(
かがや
)
かす
方
(
はう
)
が、
051
何程
(
なにほど
)
神界
(
しんかい
)
の
為
(
ため
)
になるか
知
(
し
)
れませぬぜ。
052
此処
(
ここ
)
は
一
(
ひと
)
つ
考
(
かんが
)
へ
物
(
もの
)
ですな』
053
治国別
『いや
決
(
けつ
)
してさうではない。
054
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に
提供
(
ていきよう
)
された、
055
いはば
吾々
(
われわれ
)
の
試験物
(
しけんぶつ
)
だ。
056
此
(
この
)
憐
(
あは
)
れな
人間
(
にんげん
)
を
見逃
(
みのが
)
して
行過
(
ゆきす
)
ぐる
位
(
くらゐ
)
ならば、
057
到底
(
たうてい
)
吾々
(
われわれ
)
の
愛
(
あい
)
は
神
(
かみ
)
の
神格
(
しんかく
)
より
来
(
きた
)
る
真
(
しん
)
の
愛
(
あい
)
ではない。
058
矢張
(
やは
)
り
自然界
(
しぜんかい
)
と
同様
(
どうやう
)
に
自愛
(
じあい
)
だ、
059
地獄
(
ぢごく
)
の
愛
(
あい
)
だ。
060
斯様
(
かやう
)
な
偽善
(
ぎぜん
)
的
(
てき
)
愛
(
あい
)
は
吾々
(
われわれ
)
の
採
(
と
)
るべき
道
(
みち
)
ではない』
061
斯
(
か
)
く
話
(
はな
)
す
時
(
とき
)
しも、
062
前
(
まへ
)
に
倒
(
たふ
)
れた
非人
(
ひにん
)
は
治国別
(
はるくにわけ
)
を
打眺
(
うちなが
)
め、
063
非人
『おい、
064
そこな
宣伝使
(
せんでんし
)
、
065
俺
(
おれ
)
は
今
(
いま
)
斯様
(
かやう
)
に
業病
(
ごふびやう
)
を
煩
(
わづら
)
ひ、
066
剰
(
あま
)
つさへ
岩
(
いは
)
に
躓
(
つまづ
)
き、
067
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
足
(
あし
)
を
挫
(
くじ
)
き
苦
(
くるし
)
み
悶
(
もだ
)
えて
居
(
ゐ
)
るのだ。
068
早
(
はや
)
く
来
(
き
)
て
抱
(
だ
)
き
起
(
おこ
)
して
呉
(
く
)
れないか』
069
治国別
(
はるくにわけ
)
は、
070
治国別
『ハイ、
071
承知
(
しようち
)
致
(
いた
)
しました』
072
と、
073
ツと
側
(
そば
)
に
寄
(
よ
)
り
体
(
からだ
)
を
抱
(
だ
)
き
起
(
おこ
)
さうとすれば、
074
臭気
(
しうき
)
紛々
(
ふんぷん
)
として
鼻
(
はな
)
をつき、
075
身体
(
しんたい
)
一面
(
いちめん
)
に
蛆
(
うじ
)
がわき、
076
いやらしき
種々
(
しゆじゆ
)
雑多
(
ざつた
)
の
虫
(
むし
)
共
(
ども
)
が
体
(
からだ
)
一面
(
いちめん
)
にウヨウヨと、
077
肉体
(
にくたい
)
の
腐
(
くさ
)
つた
部分
(
ぶぶん
)
から
数
(
かず
)
限
(
かぎ
)
りもなくはみ
出
(
だ
)
してゐる。
078
治国別
(
はるくにわけ
)
がかけた
手
(
て
)
には
幾百
(
いくひやく
)
とも
限
(
かぎ
)
り
知
(
し
)
られぬ
蛆
(
うじ
)
がゾウゾウと
伝
(
つた
)
うて、
079
治国別
(
はるくにわけ
)
の
全身
(
ぜんしん
)
を
瞬
(
またた
)
く
間
(
うち
)
に
包
(
つつ
)
んで
来
(
く
)
る。
080
竜公
(
たつこう
)
は
之
(
これ
)
を
見
(
み
)
て、
081
竜公
『もし
先生
(
せんせい
)
、
082
何
(
なん
)
ぼ
何
(
なん
)
でも、
083
そんな
腐
(
くさ
)
つた
人間
(
にんげん
)
を
相手
(
あひて
)
になさつちや、
084
いけませぬよ。
085
到底
(
たうてい
)
助
(
たす
)
かる
見込
(
みこみ
)
はありませぬよ。
086
それ
御覧
(
ごらん
)
なさい、
087
体
(
からだ
)
一面
(
いちめん
)
蛆
(
うじ
)
がわいてるぢやありませぬか』
088
治国別
(
はるくにわけ
)
は
言葉
(
ことば
)
静
(
しづ
)
かに、
089
治国別
『
何処
(
どこ
)
の
誰方
(
どなた
)
様
(
さま
)
か
知
(
し
)
りませぬが、
090
嘸
(
さぞ
)
御
(
ご
)
難儀
(
なんぎ
)
で
厶
(
ござ
)
りませう。
091
サア
私
(
わたし
)
の
肩
(
かた
)
にお
縋
(
すが
)
り
下
(
くだ
)
さい。
092
何処
(
どこ
)
迄
(
まで
)
なりとお
宅
(
たく
)
迄
(
まで
)
送
(
おく
)
つて
上
(
あ
)
げませう』
093
非人
『うん、
094
俺
(
おれ
)
の
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
何
(
なん
)
でも
聞
(
き
)
くだらうな』
095
治国別
『ハイ、
096
如何
(
いか
)
なる
事
(
こと
)
でも
吾々
(
われわれ
)
の
力
(
ちから
)
の
及
(
およ
)
ぶ
限
(
かぎ
)
りは
御用
(
ごよう
)
を
承
(
うけたま
)
はりませう』
097
竜公
『
先生
(
せんせい
)
、
098
宜
(
よ
)
い
加減
(
かげん
)
に
止
(
や
)
めたら
如何
(
どう
)
ですか。
099
あんまり
物好
(
ものず
)
きぢやありませぬか。
100
何程
(
なんぼ
)
人
(
ひと
)
を
助
(
たす
)
けるが
役
(
やく
)
だと
云
(
い
)
つても、
101
二目
(
ふため
)
と
見
(
み
)
られぬ
体
(
からだ
)
を
抱起
(
だきおこ
)
して
貰
(
もら
)
ひながら、
102
まるで
主人
(
しゆじん
)
が
僕
(
しもべ
)
に
対
(
たい
)
する
様
(
やう
)
な
言葉
(
ことば
)
を
用
(
もち
)
ゐ、
103
馬鹿
(
ばか
)
にして
居
(
ゐ
)
やがつて……お
礼
(
れい
)
の
一言
(
ひとこと
)
位
(
くらゐ
)
云
(
い
)
つた
処
(
ところ
)
で
宜
(
よろ
)
しからうに……
其
(
その
)
様
(
やう
)
な
恩
(
おん
)
も
義理
(
ぎり
)
も
知
(
し
)
らぬ
位
(
くらゐ
)
だから、
104
此
(
この
)
天国
(
てんごく
)
に
来
(
き
)
てもやつぱり
苦
(
くるし
)
んでゐるのですよ。
105
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
罰
(
ばち
)
が
当
(
あた
)
つてゐるものを、
106
何程
(
なんぼ
)
宣伝使
(
せんでんし
)
だつて
構
(
かま
)
はぬでもいいでせう。
107
臭
(
くさ
)
い
臭
(
くさ
)
い、
108
エグイ
香
(
にほひ
)
がして
来
(
き
)
た』
109
非人
『こりや
竜公
(
たつこう
)
、
110
慢心
(
まんしん
)
を
致
(
いた
)
すな。
111
此
(
この
)
方
(
はう
)
の
足
(
あし
)
を
擦
(
さす
)
れ』
112
竜公
『チヨツ、
113
エー』
114
治国別
『おい
竜公
(
たつこう
)
、
115
俺
(
おれ
)
の
命令
(
めいれい
)
だ。
116
此
(
この
)
非人
(
ひにん
)
さまの
云
(
い
)
ふ
通
(
とほ
)
り、
117
お
足
(
あし
)
を
揉
(
も
)
まして
貰
(
もら
)
へ』
118
竜公
『ぢやと
申
(
まを
)
して、
119
それが……』
120
治国別
『
何
(
なに
)
が「ぢやと
申
(
まを
)
して」だ。
121
左様
(
さやう
)
な
不量見
(
ふれうけん
)
の
奴
(
やつ
)
は、
122
只今
(
ただいま
)
限
(
かぎ
)
り
師弟
(
してい
)
の
縁
(
えん
)
を
切
(
き
)
る。
123
俺
(
おれ
)
はもうお
前
(
まへ
)
と
何処
(
どこ
)
へも
一緒
(
いつしよ
)
には
行
(
ゆ
)
かない』
124
竜公
『エーエ、
125
ぢやと
申
(
まを
)
して、
126
それが
如何
(
どう
)
して……』
127
非人
『こりや
竜
(
たつ
)
、
128
俺
(
おれ
)
の
尻
(
しり
)
を
嘗
(
な
)
め。
129
早
(
はや
)
く
嘗
(
な
)
めぬかい』
130
竜公
『エー、
131
馬鹿
(
ばか
)
にして
居
(
ゐ
)
やがる。
132
貴様
(
きさま
)
等
(
ら
)
のアタ
穢
(
きたな
)
い
尻
(
しり
)
を
嘗
(
な
)
める
位
(
くらゐ
)
なら、
133
俺
(
おれ
)
や
死
(
し
)
んだがましだ。
134
アーン アーン アーン』
135
非人
『
表
(
おもて
)
に
善
(
ぜん
)
を
標榜
(
へうぼう
)
する
偽善者
(
ぎぜんしや
)
奴
(
め
)
、
136
今
(
いま
)
に
貴様
(
きさま
)
も
俺
(
おれ
)
の
様
(
やう
)
な
病気
(
びやうき
)
にかかるが、
137
それでも
宜
(
い
)
いか』
138
竜公
『そ……そんな
業病
(
ごふびやう
)
にかかる
様
(
やう
)
な……ワヽヽ
悪
(
わる
)
い
事
(
こと
)
はした
事
(
こと
)
はないワイ。
139
あんまり
馬鹿
(
ばか
)
にすない。
140
俺
(
おれ
)
の
大切
(
たいせつ
)
のお
師匠
(
ししやう
)
さまを、
141
僕
(
しもべ
)
か
何
(
なん
)
ぞの
様
(
やう
)
に
使
(
つか
)
つて、
142
二目
(
ふため
)
と
見
(
み
)
られない
体
(
からだ
)
を
介抱
(
かいほう
)
させ、
143
尚
(
なほ
)
其
(
その
)
上
(
うへ
)
に
世話
(
せわ
)
をさせやがつて……エー、
144
もう
先生
(
せんせい
)
、
145
こんな
奴
(
やつ
)
はいい
加減
(
かげん
)
にしておきなさいませ』
146
治国別
『これも
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
恵
(
めぐ
)
みだ。
147
袖
(
そで
)
ふり
合
(
あ
)
ふも
他生
(
たしやう
)
の
縁
(
えん
)
、
148
かかる
尊
(
たふと
)
き
天国
(
てんごく
)
に
於
(
おい
)
て、
149
かうしてお
目
(
め
)
にかかるのも
何
(
なに
)
かの
御
(
ご
)
神縁
(
しんえん
)
だらう。
150
何程
(
なにほど
)
汚
(
きたな
)
き
人間
(
にんげん
)
様
(
さま
)
でも、
151
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
愛
(
あい
)
の
神格
(
しんかく
)
に
照
(
て
)
らされてからは、
152
少
(
すこ
)
しも
汚穢
(
をゑ
)
を
感
(
かん
)
じない。
153
実
(
じつ
)
に
有難
(
ありがた
)
く
感
(
かん
)
じてゐる。
154
お
前
(
まへ
)
も
此
(
この
)
方
(
かた
)
に
会
(
あ
)
うたのを
幸
(
さいは
)
ひに、
155
身
(
み
)
の
罪
(
つみ
)
を
償
(
つぐの
)
ふべく
介抱
(
かいほう
)
をさして
頂
(
いただ
)
いたら
如何
(
どう
)
だ』
156
非人
『おい、
157
治国別
(
はるくにわけ
)
、
158
俺
(
おれ
)
の
足
(
あし
)
の
裏
(
うら
)
を
一寸
(
ちよつと
)
嘗
(
な
)
めて
呉
(
く
)
れ。
159
大分
(
だいぶん
)
に
膿
(
うみ
)
が
出
(
で
)
て
居
(
ゐ
)
る
様
(
やう
)
だ。
160
此
(
この
)
膿
(
うみ
)
を
吸
(
す
)
ひとらねば
如何
(
どう
)
しても
歩
(
ある
)
く
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ない』
161
治国別
『ハイ、
162
有難
(
ありがた
)
う
厶
(
ござ
)
ります。
163
御用
(
ごよう
)
さして
頂
(
いただ
)
きます』
164
と
云
(
い
)
ひながら、
165
足
(
あし
)
の
裏
(
うら
)
の
膿
(
うみ
)
をチウチウと
吸
(
す
)
ひかけた。
166
竜公
(
たつこう
)
は
堪
(
たま
)
りかね、
167
竜公
『
無礼者
(
ぶれいもの
)
』
168
と
云
(
い
)
ひながら、
169
拳骨
(
げんこつ
)
をかためて
非人
(
ひにん
)
の
頭
(
あたま
)
をポカンと
殴
(
なぐ
)
つた。
170
拍子
(
ひやうし
)
に
醜穢
(
しうわい
)
見
(
み
)
るに
忍
(
しの
)
びなかつた
非人
(
ひにん
)
の
姿
(
すがた
)
は、
171
忽
(
たちま
)
ち
容色
(
ようしよく
)
端麗
(
たんれい
)
なる
妙齢
(
めうれい
)
の
美人
(
びじん
)
と
変
(
かは
)
り、
172
得
(
え
)
も
云
(
い
)
はれぬ
笑
(
ゑみ
)
をたたへながら、
173
女(木花姫)
『
治国別
(
はるくにわけ
)
さま、
174
貴方
(
あなた
)
は
本当
(
ほんたう
)
に
神
(
かみ
)
の
愛
(
あい
)
が
徹底
(
てつてい
)
しましたよ。
175
サア
妾
(
わらは
)
と
天国
(
てんごく
)
の
旅行
(
りよかう
)
を
致
(
いた
)
しませう。
176
竜公
(
たつこう
)
さまの
様
(
やう
)
な
無情漢
(
むじやうかん
)
は、
177
此処
(
ここ
)
に
放
(
ほ
)
つといてやりませうよ』
178
治国別
『
私
(
わたし
)
は、
179
憐
(
あは
)
れな
精神
(
せいしん
)
上
(
じやう
)
の
不具
(
かたわ
)
なる
此
(
この
)
竜公
(
たつこう
)
を
直
(
なほ
)
してやらず、
180
捨
(
す
)
てて
行
(
ゆ
)
く
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ませぬ。
181
竜公
(
たつこう
)
と
共
(
とも
)
に
天国
(
てんごく
)
の
巡覧
(
じゆんらん
)
が
出来
(
でき
)
ねば、
182
最早
(
もはや
)
仕方
(
しかた
)
がありませぬ。
183
彼
(
かれ
)
と
苦楽
(
くらく
)
を
共
(
とも
)
にする
考
(
かんが
)
へなれば、
184
何卒
(
どうぞ
)
貴女
(
あなた
)
はお
一人
(
ひとり
)
おいでなさいませ』
185
女(木花姫)
『
成程
(
なるほど
)
、
186
さうでなくては
神
(
かみ
)
の
愛
(
あい
)
が
徹底
(
てつてい
)
したとは
云
(
い
)
へない。
187
治国別
(
はるくにわけ
)
殿
(
どの
)
、
188
天晴
(
あつぱれ
)
々々
(
あつぱれ
)
、
189
妾
(
わらは
)
は
天教山
(
てんけうざん
)
の
木花姫
(
このはなひめ
)
で
厶
(
ござ
)
るぞや』
190
治国別
(
はるくにわけ
)
は
二足
(
ふたあし
)
三足
(
みあし
)
後
(
あと
)
へしざり、
191
大地
(
だいち
)
に
手
(
て
)
をついて
一言
(
いちごん
)
も
発
(
はつ
)
し
得
(
え
)
ず、
192
感謝
(
かんしや
)
の
涙
(
なみだ
)
にくれてゐる。
193
木花姫
(
このはなひめ
)
は
言葉
(
ことば
)
淑
(
しと
)
やかに、
194
木花姫
『
治国別
(
はるくにわけ
)
さま、
195
貴方
(
あなた
)
はよくそこ
迄
(
まで
)
善
(
ぜん
)
の
道
(
みち
)
に
徹底
(
てつてい
)
して
下
(
くだ
)
さいましたね。
196
嘸
(
さぞ
)
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
も
御
(
ご
)
満足
(
まんぞく
)
で
厶
(
ござ
)
りませう。
197
最前
(
さいぜん
)
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
と
現
(
あら
)
はれ
給
(
たま
)
うたのは、
198
国治立
(
くにはるたちの
)
尊
(
みこと
)
様
(
さま
)
で
厶
(
ござ
)
りましたよ』
199
治国別
『ハイ、
200
初
(
はじ
)
めの
間
(
うち
)
は
智慧
(
ちゑ
)
暗
(
くら
)
く
証覚
(
しようかく
)
うとき
治国別
(
はるくにわけ
)
、
201
全
(
まつた
)
く
言依別
(
ことよりわけの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
とのみ
思
(
おも
)
ひ
居
(
を
)
りましたが、
202
如何
(
どう
)
やら
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
化身
(
けしん
)
なりし
事
(
こと
)
をおぼろげに
考
(
かんが
)
へさして
頂
(
いただ
)
きまして、
203
感謝
(
かんしや
)
の
涙
(
なみだ
)
にくれて
居
(
を
)
りました
処
(
ところ
)
へ、
204
貴方
(
あなた
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
試
(
こころ
)
みに
預
(
あづか
)
り、
205
願
(
ねが
)
うてもなき
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
致
(
いた
)
しました。
206
何卒
(
なにとぞ
)
々々
(
なにとぞ
)
、
207
此
(
この
)
竜公
(
たつこう
)
も
私
(
わたくし
)
同様
(
どうやう
)
にお
目
(
め
)
をかけてやつて
下
(
くだ
)
さいませ』
208
木花姫
『
竜公
(
たつこう
)
さま、
209
貴方
(
あなた
)
も
随分
(
ずゐぶん
)
義
(
ぎ
)
の
固
(
かた
)
い
人
(
ひと
)
ですな。
210
もう
少
(
すこ
)
し
愛
(
あい
)
が
徹底
(
てつてい
)
すれば
天国
(
てんごく
)
が
立派
(
りつぱ
)
に
被面布
(
ひめんぷ
)
をといて
上
(
のぼ
)
れますよ。
211
師匠
(
ししやう
)
を
思
(
おも
)
ふ
真意
(
まごころ
)
は
実
(
じつ
)
に
感服
(
かんぷく
)
致
(
いた
)
しました。
212
其
(
その
)
忠良
(
ちうりやう
)
なる
志
(
こころざし
)
によつて、
213
貴方
(
あなた
)
の
愛
(
あい
)
の
欠点
(
けつてん
)
を
補
(
おぎな
)
ふ
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ますから、
214
益々
(
ますます
)
魂
(
たま
)
を
磨
(
みが
)
いて
天国
(
てんごく
)
の
巡覧
(
じゆんらん
)
を
成
(
な
)
さいませ』
215
竜公
(
たつこう
)
は
感涙
(
かんるゐ
)
に
咽
(
むせ
)
びながら、
216
竜公
『
重々
(
ぢゆうぢゆう
)
の
御
(
ご
)
懇切
(
こんせつ
)
なる
御
(
ご
)
教訓
(
けうくん
)
、
217
有難
(
ありがた
)
う
厶
(
ござ
)
ります。
218
左様
(
さやう
)
なれば、
219
お
供
(
とも
)
をさして
頂
(
いただ
)
きませう』
220
木花姫
『ここは
最下層
(
さいかそう
)
の
天国
(
てんごく
)
、
221
これより
中間
(
ちうかん
)
の
天国
(
てんごく
)
団体
(
だんたい
)
へ
案内
(
あんない
)
致
(
いた
)
しませう。
222
中間
(
ちうかん
)
天国
(
てんごく
)
の
天人
(
てんにん
)
の
証覚
(
しようかく
)
や
智慧
(
ちゑ
)
及
(
およ
)
び
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
は、
223
下層
(
かそう
)
の
天国
(
てんごく
)
に
住
(
す
)
む
天人
(
てんにん
)
に
比
(
くら
)
ぶれば、
224
万倍
(
まんばい
)
の
光明
(
くわうみやう
)
が
備
(
そな
)
はつて
居
(
を
)
ります。
225
それ
故
(
ゆゑ
)
此
(
この
)
天国
(
てんごく
)
より
一万倍
(
いちまんばい
)
の
愛
(
あい
)
の
善
(
ぜん
)
と
信
(
しん
)
の
真
(
しん
)
、
226
智慧
(
ちゑ
)
証覚
(
しようかく
)
を
備
(
そな
)
へなくては、
227
仮令
(
たとへ
)
天国
(
てんごく
)
へ
無理
(
むり
)
に
上
(
のぼ
)
るとも、
228
眼
(
まなこ
)
くらみ、
229
頭痛
(
づつう
)
甚
(
はなは
)
だしく、
230
力
(
ちから
)
衰
(
おとろ
)
へ、
231
殆
(
ほとん
)
ど
自分
(
じぶん
)
の
生死
(
せいし
)
の
程
(
ほど
)
も
分
(
わか
)
らない
様
(
やう
)
になるものですよ。
232
竜公
(
たつこう
)
さまは
被面布
(
ひめんぷ
)
を
頂
(
いただ
)
かれて、
233
先
(
ま
)
づ
之
(
これ
)
で
第二
(
だいに
)
天国
(
てんごく
)
の
探険
(
たんけん
)
も
出来
(
でき
)
ませうが、
234
治国別
(
はるくにわけ
)
様
(
さま
)
は
其
(
その
)
儘
(
まま
)
では
到底
(
たうてい
)
参
(
まゐ
)
れますまい。
235
妾
(
わらは
)
が
所持
(
しよぢ
)
の
被面布
(
ひめんぷ
)
を
上
(
あ
)
げませう』
236
と
云
(
い
)
ふより
早
(
はや
)
く
懐中
(
くわいちう
)
より
取出
(
とりだ
)
し、
237
手早
(
てばや
)
く
治国別
(
はるくにわけ
)
の
頭部
(
とうぶ
)
にかけ
給
(
たま
)
うた。
238
之
(
これ
)
より
治国別
(
はるくにわけ
)
、
239
竜公
(
たつこう
)
は
木花姫
(
このはなひめ
)
の
後
(
あと
)
を
慕
(
した
)
ひ、
240
足
(
あし
)
に
任
(
まか
)
せて
東
(
ひがし
)
を
指
(
さ
)
して
一瀉
(
いつしや
)
千里
(
せんり
)
の
勢
(
いきほ
)
ひで
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
くのであつた。
241
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
242
(
大正一二・一・九
旧一一・一一・二三
北村隆光
録)
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