霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一六章 霊丹(れいたん)〔一二四九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第47巻 舎身活躍 戌の巻 篇:第3篇 天国巡覧 よみ(新仮名遣い):てんごくじゅんらん
章:第16章 霊丹 よみ(新仮名遣い):れいたん 通し章番号:1249
口述日:1923(大正12)年01月09日(旧11月23日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年10月6日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
木花姫の化身に案内されて第二天国にやってきた治国別と竜公は、目はくらみ頭は痛み、胸はとどろき手から力が抜けてふるえだした。二人は木花姫に助けを求めつつ、第二天国の入り口で倒れてしまった。木花姫は巨大な光と化して天の一方に姿を隠させ給うた。
治国別は自愛の欲によって我が身の苦しさについ木花姫に救助を求める心を起こしてしまったことを悔い、死人のように青ざめながら大神に祈った。治国別はこのような境遇にあっても神に従い神に頼り、神の神格を信じて微塵も不平怨恨の念を持たなかった。
治国別の祈りの声も細り、絶体絶命のときに天上から金色の衣をまとった神人が下り、霊丹という天国の薬を取り出して二人の口に含ませた。二人はたちまち蘇生した。二人が神人の顔をよく見れば、木花姫命であった。
木花姫命は、治国別が肝心要の宣伝使としての如意宝珠を途中で落としたために息が絶えそうになったのを見て、月の大神様の御殿から霊丹をいただいてきたのだと語った。お礼を述べる治国別に対し、自分は命の親の月の大神様のお取次ぎをさせていただいただけだと諭した。
治国別は、途中で落とした如意宝珠とは何かという木花姫命の問いに答えあぐねていた。竜公は不意に手を打って、下層天国から中間天国に上る途中、善言美詞たる天津祝詞、神言を奏上し忘れていたことを指摘した。
治国別は竜公の指摘を謝した。木花姫命は祝詞を上げながら第二天国を行くようにと諭し、二人に別れを告げた。二人が命に感謝を述べ首を垂れる刹那に雲上高く消えさせ給うた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm4716
愛善世界社版:222頁 八幡書店版:第8輯 555頁 修補版: 校定版:232頁 普及版:109頁 初版: ページ備考:
001天教山(てんけうざん)にあれませる
002木花姫(このはなひめ)()化身(けしん)
003案内(あんない)されて第三(だいさん)
004天国界(てんごくかい)(あと)にして
005五色(ごしき)(くも)()()けつ
006(ひがし)をさして(のぼ)()
007治国別(はるくにわけ)竜公(たつこう)
008如何(いかが)はしけむ()(くら)
009(あたま)(いた)(あし)はなえ
010(むね)(とどろ)(りやう)()
011(ちから)()ちてブルブルと
012(ふる)(いだ)すぞ是非(ぜひ)なけれ
013木花姫(このはなひめ)()化身(けしん)
014順風(じゆんぷう)真帆(まほ)をかかげたる
015(いそ)小舟(こぶね)(すす)むごと
016(なん)故障(こしやう)もあら不思議(ふしぎ)
017とんとんとんと(のぼ)ります
018治国別(はるくにわけ)竜公(たつこう)
019()(いき)さへも()()えに
020(いのち)(かぎ)りの(こゑ)しぼり
021『これこれもうし木花(このはな)
022(ひめ)(みこと)神司(かむつかさ)
023(しばら)()たせ(たま)へかし
024如何(いか)なる(わけ)()らねども
025(なん)とはなしに()(くら)
026意識(いしき)(おとろ)(ちから)()
027進退(しんたい)(ここ)(きは)まりて
028最早(もはや)一歩(いつぽ)(すす)めない
029何卒(なにとぞ)慈悲(じひ)両人(りやうにん)
030一度(いちど)(あと)引返(ひきかへ)
031(たす)けなさつて(くだ)されや
032(ひとへ)(ねが)(たてまつ)
033朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
034(つき)()つとも()くるとも
035仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
036(たふと)(かみ)御恵(みめぐみ)
037いつの()にかは(わす)れませう
038(そもそも)天国(てんごく)存在(そんざい)
039(かみ)慈愛(じあい)善真(ぜんしん)
040(その)高徳(かうとく)構成(こうせい)され
041(あい)(ぜん)とに()()ちし
042(かみ)国土(こくど)御座(ござ)いませう
043貴神(あなた)(たふと)(かみ)なれば
044(われ)()二人(ふたり)(くるし)みを
045(けつ)して見捨(みす)(たま)ふまじ
046かへさせたまへ惟神(かむながら)
047木花姫(このはなひめ)(おん)(まへ)
048(いのち)(かぎ)りに()ぎまつる
049嗚呼(ああ)惟神(かむながら)々々(かむながら)
050御霊(みたま)(さち)はへましませよ』
051(うた)(こゑ)()()れに第二(だいに)天国(てんごく)入口(いりぐち)(まで)()てバタリと平太(へた)()んで(しま)つた。052竜公(たつこう)(ただ)一言(ひとこと)(はつ)()ず、053痴呆(ちはう)(ごと)(くち)をポカンと(ひら)いたまま(わづ)かに指先(ゆびさき)間歇(かんけつ)(てき)(うご)かして()る。054木花姫(このはなひめ)(あと)ふり()きもせず巨大(きよだい)なる(ひかり)(くわ)して、055(てん)一方(いつぱう)姿(すがた)(かく)させ(たま)うた。056治国別(はるくにわけ)(あと)()(なが)め、
057『あゝ、058(あやま)つたりな(あやま)つたりな。059自愛(じあい)(よく)(せい)せられ、060(わが)()(くる)しさに木花姫(このはなひめ)(さま)救助(きうじよ)(もと)めた(おろ)かしさよ。061師匠(ししやう)(つゑ)につくな、062(ひと)(たよ)りにするな」と()御教(みをしへ)を、063正勝(まさか)(とき)になつて(わす)れて()たか。064あゝ人間(にんげん)()ふものは、065(なん)()(あさ)ましいものであらう。066竜公(たつこう)はもはや(むし)(いき)067かかる天国(てんごく)(おい)て、068精霊(せいれい)(いのち)までも()てねばならぬのか、069あゝ()うしたらよからうな。070国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)(さま)071豊国主(とよくにぬしの)大神(おほかみ)(さま)072(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)(さま)073何卒(なにとぞ)々々(なにとぞ)(この)窮状(きうじやう)を、074一度(いちど)(すく)(くだ)さいませ』
075(いろ)(あを)ざめ、076(ほとん)死人(しにん)(ごと)くなつて、077(あは)(りやう)()もピリピリ(ふる)(をのの)き、078(じつ)(あは)至極(しごく)有様(ありさま)となつて()た。079(ねが)へど、080(いの)れど、081()べど、082(さけ)べど(ただ)一柱(ひとはしら)天人(てんにん)()()らず、083(かみ)御声(みこゑ)(きこ)えず、084四辺(しへん)寂然(せきぜん)として物淋(ものさび)しく、085()つても()ても()られなくなつて()た。086竜公(たつこう)はと(かへり)みれば、087(あは)れにも大地(だいち)(かはず)をぶつつけた(ごと)手足(てあし)をのばし、088(ほとん)死人(しにん)同様(どうやう)になつて()る。089されど治国別(はるくにわけ)何処(どこ)(まで)(かみ)(したが)(かみ)(たよ)り、090(かみ)神格(しんかく)(しん)じ、091()かる場合(ばあひ)にも微塵(みじん)(かみ)(たい)不平(ふへい)(また)怨恨(ゑんこん)(ねん)()たなかつた。092治国別(はるくにわけ)決心(けつしん)(ほぞ)(かた)め、
093『あゝどうなり()くも(かみ)御心(みこころ)094吾々(われわれ)人間(にんげん)如何(いかん)ともすべき(かぎ)りでない。095(かみ)(さま)096御心(みこころ)(まま)(あそ)ばして(くだ)さい。097罪悪(ざいあく)(かさ)ねたる治国別(はるくにわけ)098過分(おほけなく)(この)(きよ)(たふと)天国(てんごく)(のぼ)(きた)り、099()(ほど)をわきまへざる無礼(ぶれい)(つみ)100順序(じゆんじよ)(みだ)した(われ)()罪悪(ざいあく)を、101何卒(なにとぞ)神直日(かむなほひ)102大直日(おほなほひ)見直(みなほ)(くだ)さいまして、103相当(さうたう)()処分(しよぶん)(ねが)ひます』
104(いの)(こゑ)(ほそ)()き、105最早(もはや)絶体(ぜつたい)絶命(ぜつめい)となつて()た。106(この)(とき)(にはか)(あま)()()けて天上(てんじやう)より金色(こんじき)(きぬ)(まと)ひたる()(まばゆ)きばかりの神人(しんじん)107二人(ふたり)脇立(わきだち)(したが)へ、108(くも)()つて二人(ふたり)(まへ)悠々(いういう)(くだ)らせ(たま)ひ、109(ふところ)より霊丹(れいたん)()天国(てんごく)(くすり)()()し、110二人(ふたり)(くち)(ふく)ませたまへば、111不思議(ふしぎ)なるかな二人(ふたり)正気(しやうき)(かへ)り、112勇気(ゆうき)(とみ)(くは)はり、113痩衰(やせおとろ)へた(からだ)(もと)(ごと)肥太(こえふと)り、114顔色(がんしよく)鮮花色(せんくわしよく)(へん)じ、115()()はれぬ爽快(さうくわい)気分(きぶん)(みた)されて()た。116二人(ふたり)(おそ)(おそ)(おもて)()ぐれば、117威容(ゐよう)儼然(げんぜん)たる(をとこ)とも(をんな)とも判別(はんべつ)(がた)(やさ)しき天人(てんにん)118その(まへ)莞爾(くわんじ)として()たせたまふのであつた。119治国別(はるくにわけ)(おも)はず()()ち、
120『あゝ有難(ありがた)有難(ありがた)し、121大神(おほかみ)()仁慈(じんじ)122(つみ)(ふか)吾々(われわれ)をよくもお(たす)(くだ)さいました。123有難(ありがた)(ぞん)じます』
124とよくよくお(かほ)()れば、125以前(いぜん)(わか)れた木花姫(このはなひめの)(みこと)が、126二人(ふたり)侍女(じぢよ)()()たせ(たま)ふのであつた。
127『ヤア、128貴神(きしん)木花姫(このはなひめの)(みこと)(さま)(ござ)いましたか。129(まこと)(まこと)()仁慈(じんじ)(だん)感謝(かんしや)(いた)りに()へませぬ』
130(かみ)(さま)131()くまアお(たす)(くだ)さいました。132竜公(たつこう)(すで)(すで)天国(てんごく)(おい)野垂(のた)(じに)をする(ところ)(ござ)いました。133天国(てんごく)()(ところ)は、134(まこと)(くる)しい(ところ)(ござ)いますなア』
135(すべ)天国(てんごく)には(ぜん)(しん)とに相応(さうおう)する順序(じゆんじよ)儼然(げんぜん)として()つて()りますから、136(この)順序(じゆんじよ)(さか)らへば大変(たいへん)(くる)しいものですよ。137身霊(みたま)相応(さうおう)生涯(しやうがい)をさへ(おく)れば、138()(なか)(じつ)安楽(あんらく)なものです。139(みづ)()(うを)は、140(をか)(あが)れば(ただち)生命(いのち)がなくなるやうなもので(ござ)ります』
141成程(なるほど)御尤(ごもつと)もで(ござ)います。142八衢(やちまた)(せき)()いて()分際(ぶんざい)をも(かへり)みず、143(かみ)(さま)のお言葉(ことば)(あま)え、144慢心(まんしん)(おこ)し、145天国(てんごく)巡覧(じゆんらん)などを(おも)()つたのは、146吾々(われわれ)不覚(ふかく)不調法(ぶてうはふ)(つみ)147何卒(なにとぞ)々々(なにとぞ)大神(おほかみ)(さま)にお(わび)(ねが)()げます』
148治国別(はるくにわけ)殿(どの)149其方(そなた)媒介者(ばいかいしや)によつて天国(てんごく)巡覧(じゆんらん)()られたのだから、150(けつ)して身分(みぶん)不相応(ふさうおう)だとは(まを)されますまい。151貴方(あなた)宣伝使(せんでんし)としての肝腎要(かんじんかなめ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)(みち)(おと)しましたから、152それで(くる)しかつたのですよ。153(ほとん)(いき)()えさうに()えましたので、154(わたし)(いそ)(つき)大神(おほかみ)(さま)御殿(ごてん)(のぼ)り、155霊丹(れいたん)(いただ)いて(ふたた)此処(ここ)(あら)はれ、156貴方(あなた)(がた)()生命(いのち)をつなぎ()める(こと)()たので(ござ)りますよ。157まア結構(けつこう)(ござ)いましたなア』
158『ハイ、159吾々(われわれ)(いのち)(おや)木花姫(このはなひめ)(さま)160(この)御恩(ごおん)(けつ)して(わす)れは(いた)しませぬ』
161(わらは)貴方(あなた)(いのち)(おや)ではありませぬ。162貴方(あなた)(いのち)(おや)(つき)大神(おほかみ)(さま)ですよ。163(わらは)(ただ)取次(とりつぎ)をさして(いただ)いたのみですよ。164左様(さやう)にお(れい)(まを)されては、165(なん)だか大神(おほかみ)(さま)()神徳(しんとく)(わらは)横領(わうりやう)するやうに(おも)はれて、166(なん)となく心苦(こころぐる)しう(ござ)います。167宇宙(うちう)一切(いつさい)(つき)大神(おほかみ)(さま)()神格(しんかく)(つつ)まれて()るので(ござ)います。168吾々(われわれ)には()神徳(しんとく)伝達(でんたつ)する(こと)出来(でき)ても、169(いのち)をつないだり()神徳(しんとく)(さづ)ける(こと)出来(でき)ませぬ。170(この)()何事(なにごと)がありても、171仮令(たとへ)(すこ)しの(ぜん)(おこな)ひましても、172(あい)(そそ)ぎましても、173(けつ)して(れい)()うて(もら)つては迷惑(めいわく)(ぞん)じます。174何卒(どうぞ)(かみ)(さま)直接(ちよくせつ)にお(れい)仰有(おつしや)つて(くだ)さい』
175『ハイ、176理義(りぎ)明白(めいはく)なる(おん)(をしへ)177頑迷(ぐわんめい)なる治国別(はるくにわけ)貴神(あなた)()伝教(でんけう)によつて、178豁然(くわつぜん)(ねむ)りより()めたるやうで(ござ)います。179あゝ国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)(さま)180(つき)大神(おほかみ)(さま)181最高(さいかう)天国(てんごく)にまします天照(あまてらす)大御神(おほみかみ)(さま)182唯今(ただいま)木花姫(このはなひめ)(さま)(おん)()(とほ)して(われ)()(いのち)(さか)えと(よろこ)びを(さづ)(たま)ひし(こと)を、183有難(ありがた)く、184ここに感謝(かんしや)(いた)します』
185貴方(あなた)途中(とちう)でお(おと)しになつたものを()()記憶(きおく)()かびませぬか、186如意(によい)宝珠(ほつしゆ)(たま)ですよ』
187『ハイ、188(わたし)高姫(たかひめ)さまのやうに如意(によい)宝珠(ほつしゆ)(たま)などは一度(いちど)(をが)んだ(こと)もない、189()()れさせて(いただ)いた(こと)(ござ)いませぬから、190(したが)つて(おと)理由(りいう)(ござ)いませぬ。191(なに)かの(なぞ)では(ござ)いますまいかな。192(こころ)(おろか)なる治国別(はるくにわけ)には、193どうしても(この)(なぞ)()けませぬ』
194高姫(たかひめ)さまの執着心(しふちやくしん)(おこ)された如意(によい)宝珠(ほつしゆ)は、195あれは自然界(しぜんかい)形態(けいたい)(そな)へた宝玉(ほうぎよく)です。196天界(てんかい)事象(じしやう)事物(じぶつ)(すべ)霊的(れいてき)事物(じぶつ)より構成(こうせい)されて()りますれば、197想念(さうねん)(じやう)より(つく)()如意(によい)宝珠(ほつしゆ)(ござ)いますよ。198()御悠(ごゆる)りとお(かんが)へなさいませ。199(わらは)申上(まをしあ)げるのはお(やす)(こと)(ござ)いますけれど、200これ(くらゐ)(こと)がお(わか)りにならない(くらゐ)では、201到底(たうてい)中間(ちうかん)天国(てんごく)天人(てんにん)出会(であ)つて、202一言(ひとこと)(まじ)へる(こと)出来(でき)ませぬ。203(かみ)(あい)(かみ)(しん)(てら)され、204神格(しんかく)内流(ないりう)をお()(あそ)ばし、205智慧(ちゑ)証覚(しようかく)()れば、206(なん)でもない(こと)(ござ)います』
207 治国別(はるくにわけ)は、
208『ハイ』
209(こた)へた(まま)双手(もろて)()み、210()()(しばら)(かんが)()んで()る。211(さすが)鋭敏(えいびん)頭脳(づなう)持主(もちぬし)(きこ)えて()治国別(はるくにわけ)も、212霊界(れいかい)()ては(ほとん)痴呆(ちはう)(ごと)く、213何程(なにほど)思索(しさく)(めぐ)らしても容易(ようい)(この)(なぞ)()けなかつた。214竜公(たつこう)(かたはら)より()()(うれ)しさうな元気(げんき)のよい(こゑ)()して、
215『もし先生(せんせい)216霊界(れいかい)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)()ふのは善言(ぜんげん)美詞(びし)言霊(ことたま)ですよ。217中間(ちうかん)天国(てんごく)(のぼ)途中(とちう)(おい)天津(あまつ)祝詞(のりと)神言(かみごと)奏上(そうじやう)(わす)れたので、218(ひめの)(みこと)(さま)が、219()をつけて(くだ)さつたのですよ』
220成程(なるほど)221ヤ、222ウツカリして()つた。223木花姫(このはなひめ)(さま)224有難(ありがた)(ござ)います。225ほんに竜公(たつこう)さま、226(まへ)(わたし)先生(せんせい)だ、227ヤア(じつ)感心(かんしん)々々(かんしん)
228先生(せんせい)229そんな(こと)()つて(もら)ふと(おほい)迷惑(めいわく)(いた)します。230(けつ)して竜公(たつこう)智慧(ちゑ)()つたのではありませぬ。231()神格(しんかく)内流(ないりう)によつて、232斯様(かやう)(おも)(うか)べて(いただ)かせられたのです』
233現界(げんかい)()きましては、234竜公(たつこう)さまは治国別(はるくにわけ)さまのお弟子(でし)でありませう。235(しか)しこの天国(てんごく)(おい)ては愛善(あいぜん)信真(しんしん)より(きた)智慧(ちゑ)証覚(しようかく)(すぐ)れたものが(もつと)(たか)位置(ゐち)につくので(ござ)います。236(かみ)(しん)ずる(こと)(あつ)ければ(あつ)(ほど)237神格(しんかく)内流(ないりう)(あつ)いので(ござ)いますから』
238『いや(じつ)(おそ)()りました。239天国(てんごく)(まゐ)りましても、240やはり現界(げんかい)虚偽(きよぎ)(てき)階級(かいきふ)固持(こぢ)して()つたのが重々(ぢゆうぢゆう)(あやま)りで(ござ)います。241あゝ(つき)大神(おほかみ)(さま)242()大神(おほかみ)(さま)243木花姫(このはなひめ)(さま)(にく)()(みや)(とほ)し、244(また)竜公(たつこう)さまの(にく)(みや)(とほ)して、245愚鈍(ぐどん)なる治国別(はるくにわけ)(たふと)智慧(ちゑ)(あた)へて(くだ)さつた(こと)有難(ありがた)感謝(かんしや)(いた)します』
246『サア(みな)さま、247(これ)より天津(あまつ)祝詞(のりと)言霊(ことたま)奏上(そうじやう)しながら、248第二(だいに)天国(てんごく)をお(まは)りなさいませ。249左様(さやう)ならば、250(これ)にてお(わか)(いた)します』
251 治国別(はるくにわけ)252竜公(たつこう)両人(りやうにん)は、
253『ハイ有難(ありがた)う』
254(かうべ)()感謝(かんしや)(へう)する一刹那(いちせつな)255嚠喨(りうりやう)たる音楽(おんがく)につれて木花姫(このはなひめ)御姿(みすがた)は、256雲上(うんじやう)(たか)()えさせ(たま)ふのであつた。
257 あゝ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
258大正一二・一・九 旧一一・一一・二三 加藤明子録)

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