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霊界物語
舎身活躍(第37~48巻)
第47巻(戌の巻)
序文
総説
第1篇 浮木の盲亀
第1章 アーク燈
第2章 黒士会
第3章 寒迎
第4章 乱痴将軍
第5章 逆襲
第6章 美人草
第2篇 中有見聞
第7章 酔の八衢
第8章 中有
第9章 愛と信
第10章 震士震商
第11章 手苦駄女
第3篇 天国巡覧
第12章 天界行
第13章 下層天国
第14章 天開の花
第15章 公義正道
第16章 霊丹
第17章 天人歓迎
第18章 一心同体
第19章 化相神
第20章 間接内流
第21章 跋文
余白歌
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霊界物語
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舎身活躍(第37~48巻)
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第47巻(戌の巻)
> 第3篇 天国巡覧 > 第16章 霊丹
<<< 公義正道
(B)
(N)
天人歓迎 >>>
第一六章
霊丹
(
れいたん
)
〔一二四九〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第47巻 舎身活躍 戌の巻
篇:
第3篇 天国巡覧
よみ(新仮名遣い):
てんごくじゅんらん
章:
第16章 霊丹
よみ(新仮名遣い):
れいたん
通し章番号:
1249
口述日:
1923(大正12)年01月09日(旧11月23日)
口述場所:
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年10月6日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
木花姫の化身に案内されて第二天国にやってきた治国別と竜公は、目はくらみ頭は痛み、胸はとどろき手から力が抜けてふるえだした。二人は木花姫に助けを求めつつ、第二天国の入り口で倒れてしまった。木花姫は巨大な光と化して天の一方に姿を隠させ給うた。
治国別は自愛の欲によって我が身の苦しさについ木花姫に救助を求める心を起こしてしまったことを悔い、死人のように青ざめながら大神に祈った。治国別はこのような境遇にあっても神に従い神に頼り、神の神格を信じて微塵も不平怨恨の念を持たなかった。
治国別の祈りの声も細り、絶体絶命のときに天上から金色の衣をまとった神人が下り、霊丹という天国の薬を取り出して二人の口に含ませた。二人はたちまち蘇生した。二人が神人の顔をよく見れば、木花姫命であった。
木花姫命は、治国別が肝心要の宣伝使としての如意宝珠を途中で落としたために息が絶えそうになったのを見て、月の大神様の御殿から霊丹をいただいてきたのだと語った。お礼を述べる治国別に対し、自分は命の親の月の大神様のお取次ぎをさせていただいただけだと諭した。
治国別は、途中で落とした如意宝珠とは何かという木花姫命の問いに答えあぐねていた。竜公は不意に手を打って、下層天国から中間天国に上る途中、善言美詞たる天津祝詞、神言を奏上し忘れていたことを指摘した。
治国別は竜公の指摘を謝した。木花姫命は祝詞を上げながら第二天国を行くようにと諭し、二人に別れを告げた。二人が命に感謝を述べ首を垂れる刹那に雲上高く消えさせ給うた。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2023-04-27 20:08:31
OBC :
rm4716
愛善世界社版:
222頁
八幡書店版:
第8輯 555頁
修補版:
校定版:
232頁
普及版:
109頁
初版:
ページ備考:
001
天教山
(
てんけうざん
)
にあれませる
002
木花姫
(
このはなひめ
)
の
御
(
ご
)
化身
(
けしん
)
に
003
案内
(
あんない
)
されて
第三
(
だいさん
)
の
004
天国界
(
てんごくかい
)
を
後
(
あと
)
にして
005
五色
(
ごしき
)
の
雲
(
くも
)
を
踏
(
ふ
)
み
分
(
わ
)
けつ
006
東
(
ひがし
)
をさして
上
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く
007
治国別
(
はるくにわけ
)
や
竜公
(
たつこう
)
は
008
如何
(
いかが
)
はしけむ
目
(
め
)
は
眩
(
くら
)
み
009
頭
(
あたま
)
は
痛
(
いた
)
み
足
(
あし
)
はなえ
010
胸
(
むね
)
は
轟
(
とどろ
)
き
両
(
りやう
)
の
手
(
て
)
は
011
力
(
ちから
)
も
落
(
お
)
ちてブルブルと
012
慄
(
ふる
)
ひ
出
(
いだ
)
すぞ
是非
(
ぜひ
)
なけれ
013
木花姫
(
このはなひめ
)
の
御
(
ご
)
化身
(
けしん
)
は
014
順風
(
じゆんぷう
)
に
真帆
(
まほ
)
をかかげたる
015
磯
(
いそ
)
の
小舟
(
こぶね
)
の
進
(
すす
)
むごと
016
何
(
なん
)
の
故障
(
こしやう
)
もあら
不思議
(
ふしぎ
)
017
とんとんとんと
上
(
のぼ
)
ります
018
治国別
(
はるくにわけ
)
や
竜公
(
たつこう
)
は
019
吹
(
ふ
)
く
息
(
いき
)
さへも
絶
(
た
)
え
絶
(
だ
)
えに
020
命
(
いのち
)
限
(
かぎ
)
りの
声
(
こゑ
)
しぼり
021
(治国別、竜公)
『これこれもうし
木花
(
このはな
)
の
022
姫
(
ひめ
)
の
命
(
みこと
)
の
神司
(
かむつかさ
)
023
暫
(
しばら
)
く
待
(
ま
)
たせ
給
(
たま
)
へかし
024
如何
(
いか
)
なる
訳
(
わけ
)
か
知
(
し
)
らねども
025
何
(
なん
)
とはなしに
目
(
め
)
は
眩
(
くら
)
み
026
意識
(
いしき
)
は
衰
(
おとろ
)
へ
力
(
ちから
)
落
(
お
)
ち
027
進退
(
しんたい
)
茲
(
ここ
)
に
極
(
きは
)
まりて
028
最早
(
もはや
)
一歩
(
いつぽ
)
も
進
(
すす
)
めない
029
何卒
(
なにとぞ
)
お
慈悲
(
じひ
)
に
両人
(
りやうにん
)
を
030
も
一度
(
いちど
)
後
(
あと
)
に
引返
(
ひきかへ
)
し
031
お
助
(
たす
)
けなさつて
下
(
くだ
)
されや
032
偏
(
ひとへ
)
に
願
(
ねが
)
ひ
奉
(
たてまつ
)
る
033
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
034
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
035
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
036
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
は
037
いつの
世
(
よ
)
にかは
忘
(
わす
)
れませう
038
抑
(
そもそも
)
天国
(
てんごく
)
の
存在
(
そんざい
)
は
039
神
(
かみ
)
の
慈愛
(
じあい
)
を
善真
(
ぜんしん
)
の
040
其
(
その
)
高徳
(
かうとく
)
に
構成
(
こうせい
)
され
041
愛
(
あい
)
と
善
(
ぜん
)
とに
満
(
み
)
ち
満
(
み
)
ちし
042
神
(
かみ
)
の
国土
(
こくど
)
で
御座
(
ござ
)
いませう
043
貴神
(
あなた
)
も
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
なれば
044
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
二人
(
ふたり
)
の
苦
(
くるし
)
みを
045
決
(
けつ
)
して
見捨
(
みす
)
て
給
(
たま
)
ふまじ
046
かへさせたまへ
惟神
(
かむながら
)
047
木花姫
(
このはなひめ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
048
命
(
いのち
)
限
(
かぎ
)
りに
願
(
ね
)
ぎまつる
049
嗚呼
(
ああ
)
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
050
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はへましませよ』
051
と
歌
(
うた
)
ふ
声
(
こゑ
)
も
切
(
き
)
れ
切
(
ぎ
)
れに
第二
(
だいに
)
天国
(
てんごく
)
の
入口
(
いりぐち
)
迄
(
まで
)
来
(
き
)
てバタリと
平太
(
へた
)
り
込
(
こ
)
んで
了
(
しま
)
つた。
052
竜公
(
たつこう
)
は
唯
(
ただ
)
一言
(
ひとこと
)
も
発
(
はつ
)
し
得
(
え
)
ず、
053
痴呆
(
ちはう
)
の
如
(
ごと
)
く
口
(
くち
)
をポカンと
開
(
ひら
)
いたまま
僅
(
わづ
)
かに
指先
(
ゆびさき
)
を
間歇
(
かんけつ
)
的
(
てき
)
に
動
(
うご
)
かして
居
(
ゐ
)
る。
054
木花姫
(
このはなひめ
)
は
後
(
あと
)
ふり
向
(
む
)
きもせず
巨大
(
きよだい
)
なる
光
(
ひかり
)
と
化
(
くわ
)
して、
055
天
(
てん
)
の
一方
(
いつぱう
)
に
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
させ
給
(
たま
)
うた。
056
治国別
(
はるくにわけ
)
は
後
(
あと
)
打
(
う
)
ち
眺
(
なが
)
め、
057
治国別
『あゝ、
058
過
(
あやま
)
つたりな
過
(
あやま
)
つたりな。
059
自愛
(
じあい
)
の
欲
(
よく
)
に
制
(
せい
)
せられ、
060
吾
(
わが
)
身
(
み
)
の
苦
(
くる
)
しさに
木花姫
(
このはなひめ
)
様
(
さま
)
の
救助
(
きうじよ
)
を
求
(
もと
)
めた
愚
(
おろ
)
かしさよ。
061
「
師匠
(
ししやう
)
を
杖
(
つゑ
)
につくな、
062
人
(
ひと
)
を
頼
(
たよ
)
りにするな」と
云
(
い
)
ふ
御教
(
みをしへ
)
を、
063
正勝
(
まさか
)
の
時
(
とき
)
になつて
忘
(
わす
)
れて
居
(
ゐ
)
たか。
064
あゝ
人間
(
にんげん
)
と
云
(
い
)
ふものは、
065
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
ふ
浅
(
あさ
)
ましいものであらう。
066
竜公
(
たつこう
)
はもはや
虫
(
むし
)
の
息
(
いき
)
、
067
かかる
天国
(
てんごく
)
に
於
(
おい
)
て、
068
精霊
(
せいれい
)
の
命
(
いのち
)
までも
捨
(
す
)
てねばならぬのか、
069
あゝ
何
(
ど
)
うしたらよからうな。
070
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
、
071
豊国主
(
とよくにぬしの
)
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
、
072
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
、
073
何卒
(
なにとぞ
)
々々
(
なにとぞ
)
此
(
この
)
窮状
(
きうじやう
)
を、
074
も
一度
(
いちど
)
お
救
(
すく
)
ひ
下
(
くだ
)
さいませ』
075
と
色
(
いろ
)
蒼
(
あを
)
ざめ、
076
殆
(
ほとん
)
ど
死人
(
しにん
)
の
如
(
ごと
)
くなつて、
077
合
(
あは
)
す
両
(
りやう
)
の
手
(
て
)
もピリピリ
慄
(
ふる
)
ひ
戦
(
をのの
)
き、
078
実
(
じつ
)
に
憐
(
あは
)
れ
至極
(
しごく
)
の
有様
(
ありさま
)
となつて
来
(
き
)
た。
079
願
(
ねが
)
へど、
080
祈
(
いの
)
れど、
081
呼
(
よ
)
べど、
082
叫
(
さけ
)
べど
唯
(
ただ
)
一柱
(
ひとはしら
)
の
天人
(
てんにん
)
も
目
(
め
)
に
入
(
い
)
らず、
083
神
(
かみ
)
の
御声
(
みこゑ
)
も
聞
(
きこ
)
えず、
084
四辺
(
しへん
)
寂然
(
せきぜん
)
として
物淋
(
ものさび
)
しく、
085
立
(
た
)
つても
居
(
ゐ
)
ても
居
(
ゐ
)
られなくなつて
来
(
き
)
た。
086
竜公
(
たつこう
)
はと
顧
(
かへり
)
みれば、
087
哀
(
あは
)
れにも
大地
(
だいち
)
に
蛙
(
かはず
)
をぶつつけた
如
(
ごと
)
く
手足
(
てあし
)
をのばし、
088
殆
(
ほとん
)
ど
死人
(
しにん
)
同様
(
どうやう
)
になつて
居
(
ゐ
)
る。
089
されど
治国別
(
はるくにわけ
)
は
何処
(
どこ
)
迄
(
まで
)
も
神
(
かみ
)
に
従
(
したが
)
ひ
神
(
かみ
)
に
頼
(
たよ
)
り、
090
神
(
かみ
)
の
神格
(
しんかく
)
を
信
(
しん
)
じ、
091
斯
(
か
)
かる
場合
(
ばあひ
)
にも
微塵
(
みじん
)
も
神
(
かみ
)
に
対
(
たい
)
し
不平
(
ふへい
)
又
(
また
)
は
怨恨
(
ゑんこん
)
の
念
(
ねん
)
を
持
(
も
)
たなかつた。
092
治国別
(
はるくにわけ
)
は
決心
(
けつしん
)
の
臍
(
ほぞ
)
を
固
(
かた
)
め、
093
治国別
『あゝどうなり
行
(
ゆ
)
くも
神
(
かみ
)
の
御心
(
みこころ
)
、
094
吾々
(
われわれ
)
人間
(
にんげん
)
の
如何
(
いかん
)
ともすべき
限
(
かぎ
)
りでない。
095
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
096
御心
(
みこころ
)
の
儘
(
まま
)
に
遊
(
あそ
)
ばして
下
(
くだ
)
さい。
097
罪悪
(
ざいあく
)
を
重
(
かさ
)
ねたる
治国別
(
はるくにわけ
)
、
098
過分
(
おほけなく
)
も
此
(
この
)
清
(
きよ
)
き
尊
(
たふと
)
き
天国
(
てんごく
)
に
上
(
のぼ
)
り
来
(
きた
)
り、
099
身
(
み
)
の
程
(
ほど
)
をわきまへざる
無礼
(
ぶれい
)
の
罪
(
つみ
)
、
100
順序
(
じゆんじよ
)
を
乱
(
みだ
)
した
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
の
罪悪
(
ざいあく
)
を、
101
何卒
(
なにとぞ
)
神直日
(
かむなほひ
)
、
102
大直日
(
おほなほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
下
(
くだ
)
さいまして、
103
相当
(
さうたう
)
の
御
(
ご
)
処分
(
しよぶん
)
を
願
(
ねが
)
ひます』
104
と
祈
(
いの
)
る
声
(
こゑ
)
も
細
(
ほそ
)
り
行
(
ゆ
)
き、
105
最早
(
もはや
)
絶体
(
ぜつたい
)
絶命
(
ぜつめい
)
となつて
来
(
き
)
た。
106
此
(
この
)
時
(
とき
)
俄
(
にはか
)
に
天
(
あま
)
の
戸
(
と
)
開
(
あ
)
けて
天上
(
てんじやう
)
より
金色
(
こんじき
)
の
衣
(
きぬ
)
を
纏
(
まと
)
ひたる
目
(
め
)
も
眩
(
まばゆ
)
きばかりの
神人
(
しんじん
)
、
107
二人
(
ふたり
)
の
脇立
(
わきだち
)
を
従
(
したが
)
へ、
108
雲
(
くも
)
に
乗
(
の
)
つて
二人
(
ふたり
)
の
前
(
まへ
)
に
悠々
(
いういう
)
と
下
(
くだ
)
らせ
給
(
たま
)
ひ、
109
懐
(
ふところ
)
より
霊丹
(
れいたん
)
と
云
(
い
)
ふ
天国
(
てんごく
)
の
薬
(
くすり
)
を
取
(
と
)
り
出
(
だ
)
し、
110
二人
(
ふたり
)
の
口
(
くち
)
に
含
(
ふく
)
ませたまへば、
111
不思議
(
ふしぎ
)
なるかな
二人
(
ふたり
)
は
正気
(
しやうき
)
に
返
(
かへ
)
り、
112
勇気
(
ゆうき
)
頓
(
とみ
)
に
加
(
くは
)
はり、
113
痩衰
(
やせおとろ
)
へた
体
(
からだ
)
は
元
(
もと
)
の
如
(
ごと
)
く
肥太
(
こえふと
)
り、
114
顔色
(
がんしよく
)
は
鮮花色
(
せんくわしよく
)
と
変
(
へん
)
じ、
115
得
(
え
)
も
云
(
い
)
はれぬ
爽快
(
さうくわい
)
の
気分
(
きぶん
)
に
充
(
みた
)
されて
来
(
き
)
た。
116
二人
(
ふたり
)
は
恐
(
おそ
)
る
恐
(
おそ
)
る
面
(
おもて
)
を
上
(
あ
)
ぐれば、
117
威容
(
ゐよう
)
儼然
(
げんぜん
)
たる
男
(
をとこ
)
とも
女
(
をんな
)
とも
判別
(
はんべつ
)
し
難
(
がた
)
き
優
(
やさ
)
しき
天人
(
てんにん
)
、
118
その
前
(
まへ
)
に
莞爾
(
くわんじ
)
として
立
(
た
)
たせたまふのであつた。
119
治国別
(
はるくにわけ
)
は
思
(
おも
)
はず
手
(
て
)
を
拍
(
う
)
ち、
120
治国別
『あゝ
有難
(
ありがた
)
し
有難
(
ありがた
)
し、
121
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
ご
)
仁慈
(
じんじ
)
、
122
罪
(
つみ
)
深
(
ふか
)
い
吾々
(
われわれ
)
をよくもお
助
(
たす
)
け
下
(
くだ
)
さいました。
123
有難
(
ありがた
)
う
存
(
ぞん
)
じます』
124
とよくよくお
顔
(
かほ
)
を
見
(
み
)
れば、
125
以前
(
いぜん
)
に
別
(
わか
)
れた
木花姫
(
このはなひめの
)
命
(
みこと
)
が、
126
二人
(
ふたり
)
の
侍女
(
じぢよ
)
を
連
(
つ
)
れ
立
(
た
)
たせ
給
(
たま
)
ふのであつた。
127
治国別
『ヤア、
128
貴神
(
きしん
)
は
木花姫
(
このはなひめの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
で
厶
(
ござ
)
いましたか。
129
誠
(
まこと
)
に
誠
(
まこと
)
に
御
(
ご
)
仁慈
(
じんじ
)
の
段
(
だん
)
感謝
(
かんしや
)
の
至
(
いた
)
りに
堪
(
た
)
へませぬ』
130
竜公
『
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
131
能
(
よ
)
くまアお
助
(
たす
)
け
下
(
くだ
)
さいました。
132
竜公
(
たつこう
)
は
既
(
すで
)
に
既
(
すで
)
に
天国
(
てんごく
)
に
於
(
おい
)
て
野垂
(
のた
)
れ
死
(
じに
)
をする
所
(
ところ
)
で
厶
(
ござ
)
いました。
133
天国
(
てんごく
)
と
云
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
は、
134
真
(
まこと
)
に
苦
(
くる
)
しい
所
(
ところ
)
で
厶
(
ござ
)
いますなア』
135
木花姫
『
総
(
すべ
)
て
天国
(
てんごく
)
には
善
(
ぜん
)
と
真
(
しん
)
とに
相応
(
さうおう
)
する
順序
(
じゆんじよ
)
が
儼然
(
げんぜん
)
として
立
(
た
)
つて
居
(
を
)
りますから、
136
此
(
この
)
順序
(
じゆんじよ
)
に
逆
(
さか
)
らへば
大変
(
たいへん
)
に
苦
(
くる
)
しいものですよ。
137
身霊
(
みたま
)
相応
(
さうおう
)
の
生涯
(
しやうがい
)
をさへ
送
(
おく
)
れば、
138
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
は
実
(
じつ
)
に
安楽
(
あんらく
)
なものです。
139
水
(
みづ
)
に
棲
(
す
)
む
魚
(
うを
)
は、
140
陸
(
をか
)
に
上
(
あが
)
れば
直
(
ただち
)
に
生命
(
いのち
)
がなくなるやうなもので
厶
(
ござ
)
ります』
141
治国別
『
成程
(
なるほど
)
御尤
(
ごもつと
)
もで
厶
(
ござ
)
います。
142
八衢
(
やちまた
)
に
籍
(
せき
)
を
置
(
お
)
いて
居
(
ゐ
)
る
分際
(
ぶんざい
)
をも
顧
(
かへり
)
みず、
143
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のお
言葉
(
ことば
)
に
甘
(
あま
)
え、
144
慢心
(
まんしん
)
を
起
(
おこ
)
し、
145
天国
(
てんごく
)
の
巡覧
(
じゆんらん
)
などを
思
(
おも
)
ひ
立
(
た
)
つたのは、
146
吾々
(
われわれ
)
の
不覚
(
ふかく
)
不調法
(
ぶてうはふ
)
の
罪
(
つみ
)
、
147
何卒
(
なにとぞ
)
々々
(
なにとぞ
)
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
にお
詫
(
わび
)
を
願
(
ねが
)
ひ
上
(
あ
)
げます』
148
木花姫
『
治国別
(
はるくにわけ
)
殿
(
どの
)
、
149
其方
(
そなた
)
は
媒介者
(
ばいかいしや
)
によつて
天国
(
てんごく
)
の
巡覧
(
じゆんらん
)
に
来
(
こ
)
られたのだから、
150
決
(
けつ
)
して
身分
(
みぶん
)
不相応
(
ふさうおう
)
だとは
申
(
まを
)
されますまい。
151
貴方
(
あなた
)
は
宣伝使
(
せんでんし
)
としての
肝腎要
(
かんじんかなめ
)
の
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
を
道
(
みち
)
で
落
(
おと
)
しましたから、
152
それで
苦
(
くる
)
しかつたのですよ。
153
殆
(
ほとん
)
ど
息
(
いき
)
が
絶
(
た
)
えさうに
見
(
み
)
えましたので、
154
妾
(
わたし
)
は
急
(
いそ
)
ぎ
月
(
つき
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
御殿
(
ごてん
)
に
上
(
のぼ
)
り、
155
霊丹
(
れいたん
)
を
頂
(
いただ
)
いて
再
(
ふたた
)
び
此処
(
ここ
)
に
現
(
あら
)
はれ、
156
貴方
(
あなた
)
等
(
がた
)
の
御
(
お
)
生命
(
いのち
)
をつなぎ
留
(
と
)
める
事
(
こと
)
を
得
(
え
)
たので
厶
(
ござ
)
りますよ。
157
まア
結構
(
けつこう
)
で
厶
(
ござ
)
いましたなア』
158
治国別
『ハイ、
159
吾々
(
われわれ
)
が
命
(
いのち
)
の
親
(
おや
)
の
木花姫
(
このはなひめ
)
様
(
さま
)
、
160
此
(
この
)
御恩
(
ごおん
)
は
決
(
けつ
)
して
忘
(
わす
)
れは
致
(
いた
)
しませぬ』
161
木花姫
『
妾
(
わらは
)
は
貴方
(
あなた
)
の
命
(
いのち
)
の
親
(
おや
)
ではありませぬ。
162
貴方
(
あなた
)
の
命
(
いのち
)
の
親
(
おや
)
は
月
(
つき
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
ですよ。
163
妾
(
わらは
)
は
唯
(
ただ
)
お
取次
(
とりつぎ
)
をさして
頂
(
いただ
)
いたのみですよ。
164
左様
(
さやう
)
にお
礼
(
れい
)
を
申
(
まを
)
されては、
165
何
(
なん
)
だか
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
を
妾
(
わらは
)
が
横領
(
わうりやう
)
するやうに
思
(
おも
)
はれて、
166
何
(
なん
)
となく
心苦
(
こころぐる
)
しう
厶
(
ござ
)
います。
167
宇宙
(
うちう
)
一切
(
いつさい
)
は
月
(
つき
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
神格
(
しんかく
)
に
包
(
つつ
)
まれて
居
(
ゐ
)
るので
厶
(
ござ
)
います。
168
吾々
(
われわれ
)
には
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
を
伝達
(
でんたつ
)
する
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ても、
169
命
(
いのち
)
をつないだり
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
を
授
(
さづ
)
ける
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ませぬ。
170
此
(
この
)
後
(
ご
)
は
何事
(
なにごと
)
がありても、
171
仮令
(
たとへ
)
少
(
すこ
)
しの
善
(
ぜん
)
を
行
(
おこな
)
ひましても、
172
愛
(
あい
)
を
注
(
そそ
)
ぎましても、
173
決
(
けつ
)
して
礼
(
れい
)
を
云
(
い
)
うて
貰
(
もら
)
つては
迷惑
(
めいわく
)
に
存
(
ぞん
)
じます。
174
何卒
(
どうぞ
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
直接
(
ちよくせつ
)
にお
礼
(
れい
)
を
仰有
(
おつしや
)
つて
下
(
くだ
)
さい』
175
治国別
『ハイ、
176
理義
(
りぎ
)
明白
(
めいはく
)
なる
御
(
おん
)
教
(
をしへ
)
、
177
頑迷
(
ぐわんめい
)
なる
治国別
(
はるくにわけ
)
も
貴神
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
伝教
(
でんけう
)
によつて、
178
豁然
(
くわつぜん
)
と
眠
(
ねむ
)
りより
醒
(
さ
)
めたるやうで
厶
(
ござ
)
います。
179
あゝ
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
、
180
月
(
つき
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
、
181
最高
(
さいかう
)
天国
(
てんごく
)
にまします
天照
(
あまてらす
)
大御神
(
おほみかみ
)
様
(
さま
)
、
182
唯今
(
ただいま
)
は
木花姫
(
このはなひめ
)
様
(
さま
)
の
御
(
おん
)
身
(
み
)
を
通
(
とほ
)
して
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
に
命
(
いのち
)
と
栄
(
さか
)
えと
喜
(
よろこ
)
びを
授
(
さづ
)
け
給
(
たま
)
ひし
事
(
こと
)
を、
183
有難
(
ありがた
)
く、
184
ここに
感謝
(
かんしや
)
致
(
いた
)
します』
185
木花姫
『
貴方
(
あなた
)
は
途中
(
とちう
)
でお
落
(
おと
)
しになつたものを
未
(
ま
)
だ
御
(
ご
)
記憶
(
きおく
)
に
浮
(
う
)
かびませぬか、
186
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
の
玉
(
たま
)
ですよ』
187
治国別
『ハイ、
188
私
(
わたし
)
は
高姫
(
たかひめ
)
さまのやうに
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
の
玉
(
たま
)
などは
一度
(
いちど
)
も
拝
(
をが
)
んだ
事
(
こと
)
もない、
189
手
(
て
)
に
触
(
ふ
)
れさせて
頂
(
いただ
)
いた
事
(
こと
)
も
厶
(
ござ
)
いませぬから、
190
従
(
したが
)
つて
落
(
おと
)
す
理由
(
りいう
)
も
厶
(
ござ
)
いませぬ。
191
何
(
なに
)
かの
謎
(
なぞ
)
では
厶
(
ござ
)
いますまいかな。
192
心
(
こころ
)
愚
(
おろか
)
なる
治国別
(
はるくにわけ
)
には、
193
どうしても
此
(
この
)
謎
(
なぞ
)
が
解
(
と
)
けませぬ』
194
木花姫
『
高姫
(
たかひめ
)
さまの
執着心
(
しふちやくしん
)
を
起
(
おこ
)
された
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
は、
195
あれは
自然界
(
しぜんかい
)
の
形態
(
けいたい
)
を
具
(
そな
)
へた
宝玉
(
ほうぎよく
)
です。
196
天界
(
てんかい
)
の
事象
(
じしやう
)
事物
(
じぶつ
)
は
総
(
すべ
)
て
霊的
(
れいてき
)
事物
(
じぶつ
)
より
構成
(
こうせい
)
されて
居
(
を
)
りますれば、
197
想念
(
さうねん
)
上
(
じやう
)
より
作
(
つく
)
り
出
(
だ
)
す
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
で
厶
(
ござ
)
いますよ。
198
先
(
ま
)
づ
御悠
(
ごゆる
)
りとお
考
(
かんが
)
へなさいませ。
199
妾
(
わらは
)
が
申上
(
まをしあ
)
げるのはお
易
(
やす
)
い
事
(
こと
)
で
厶
(
ござ
)
いますけれど、
200
これ
位
(
くらゐ
)
の
事
(
こと
)
がお
分
(
わか
)
りにならない
位
(
くらゐ
)
では、
201
到底
(
たうてい
)
中間
(
ちうかん
)
天国
(
てんごく
)
の
天人
(
てんにん
)
に
出会
(
であ
)
つて、
202
一言
(
ひとこと
)
も
交
(
まじ
)
へる
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ませぬ。
203
神
(
かみ
)
の
愛
(
あい
)
と
神
(
かみ
)
の
信
(
しん
)
に
照
(
てら
)
され、
204
神格
(
しんかく
)
の
内流
(
ないりう
)
をお
受
(
う
)
け
遊
(
あそ
)
ばし、
205
智慧
(
ちゑ
)
と
証覚
(
しようかく
)
を
得
(
う
)
れば、
206
何
(
なん
)
でもない
事
(
こと
)
で
厶
(
ござ
)
います』
207
治国別
(
はるくにわけ
)
は、
208
治国別
『ハイ』
209
と
答
(
こた
)
へた
儘
(
まま
)
双手
(
もろて
)
を
組
(
く
)
み、
210
眼
(
め
)
を
閉
(
と
)
ぢ
暫
(
しばら
)
く
考
(
かんが
)
へ
込
(
こ
)
んで
居
(
ゐ
)
る。
211
遉
(
さすが
)
鋭敏
(
えいびん
)
の
頭脳
(
づなう
)
の
持主
(
もちぬし
)
と
聞
(
きこ
)
えて
居
(
ゐ
)
る
治国別
(
はるくにわけ
)
も、
212
霊界
(
れいかい
)
へ
来
(
き
)
ては
殆
(
ほとん
)
ど
痴呆
(
ちはう
)
の
如
(
ごと
)
く、
213
何程
(
なにほど
)
思索
(
しさく
)
を
廻
(
めぐ
)
らしても
容易
(
ようい
)
に
此
(
この
)
謎
(
なぞ
)
が
解
(
と
)
けなかつた。
214
竜公
(
たつこう
)
は
傍
(
かたはら
)
より
手
(
て
)
を
打
(
う
)
ち
嬉
(
うれ
)
しさうな
元気
(
げんき
)
のよい
声
(
こゑ
)
を
出
(
だ
)
して、
215
竜公
『もし
先生
(
せんせい
)
、
216
霊界
(
れいかい
)
の
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
と
云
(
い
)
ふのは
善言
(
ぜんげん
)
美詞
(
びし
)
の
言霊
(
ことたま
)
ですよ。
217
中間
(
ちうかん
)
天国
(
てんごく
)
へ
上
(
のぼ
)
る
途中
(
とちう
)
に
於
(
おい
)
て
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
や
神言
(
かみごと
)
の
奏上
(
そうじやう
)
を
忘
(
わす
)
れたので、
218
姫
(
ひめの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
が、
219
お
気
(
き
)
をつけて
下
(
くだ
)
さつたのですよ』
220
治国別
『
成程
(
なるほど
)
、
221
ヤ、
222
ウツカリして
居
(
を
)
つた。
223
木花姫
(
このはなひめ
)
様
(
さま
)
、
224
有難
(
ありがた
)
う
厶
(
ござ
)
います。
225
ほんに
竜公
(
たつこう
)
さま、
226
お
前
(
まへ
)
は
私
(
わたし
)
の
先生
(
せんせい
)
だ、
227
ヤア
実
(
じつ
)
に
感心
(
かんしん
)
々々
(
かんしん
)
』
228
竜公
『
先生
(
せんせい
)
、
229
そんな
事
(
こと
)
云
(
い
)
つて
貰
(
もら
)
ふと
大
(
おほい
)
に
迷惑
(
めいわく
)
を
致
(
いた
)
します。
230
決
(
けつ
)
して
竜公
(
たつこう
)
の
智慧
(
ちゑ
)
で
言
(
い
)
つたのではありませぬ。
231
御
(
ご
)
神格
(
しんかく
)
の
内流
(
ないりう
)
によつて、
232
斯様
(
かやう
)
に
思
(
おも
)
ひ
浮
(
うか
)
べて
頂
(
いただ
)
かせられたのです』
233
木花姫
『
現界
(
げんかい
)
に
於
(
お
)
きましては、
234
竜公
(
たつこう
)
さまは
治国別
(
はるくにわけ
)
さまのお
弟子
(
でし
)
でありませう。
235
併
(
しか
)
しこの
天国
(
てんごく
)
に
於
(
おい
)
ては
愛善
(
あいぜん
)
と
信真
(
しんしん
)
より
来
(
きた
)
る
智慧
(
ちゑ
)
証覚
(
しようかく
)
の
勝
(
すぐ
)
れたものが
最
(
もつと
)
も
高
(
たか
)
き
位置
(
ゐち
)
につくので
厶
(
ござ
)
います。
236
神
(
かみ
)
を
信
(
しん
)
ずる
事
(
こと
)
が
厚
(
あつ
)
ければ
厚
(
あつ
)
い
程
(
ほど
)
、
237
神格
(
しんかく
)
の
内流
(
ないりう
)
が
厚
(
あつ
)
いので
厶
(
ござ
)
いますから』
238
治国別
『いや
実
(
じつ
)
に
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
りました。
239
天国
(
てんごく
)
に
参
(
まゐ
)
りましても、
240
やはり
現界
(
げんかい
)
の
虚偽
(
きよぎ
)
的
(
てき
)
階級
(
かいきふ
)
を
固持
(
こぢ
)
して
居
(
を
)
つたのが
重々
(
ぢゆうぢゆう
)
の
誤
(
あやま
)
りで
厶
(
ござ
)
います。
241
あゝ
月
(
つき
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
、
242
日
(
ひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
、
243
木花姫
(
このはなひめ
)
様
(
さま
)
の
肉
(
にく
)
の
御
(
お
)
宮
(
みや
)
を
通
(
とほ
)
し、
244
又
(
また
)
竜公
(
たつこう
)
さまの
肉
(
にく
)
の
宮
(
みや
)
を
通
(
とほ
)
して、
245
愚鈍
(
ぐどん
)
なる
治国別
(
はるくにわけ
)
に
尊
(
たふと
)
き
智慧
(
ちゑ
)
を
与
(
あた
)
へて
下
(
くだ
)
さつた
事
(
こと
)
を
有難
(
ありがた
)
く
感謝
(
かんしや
)
致
(
いた
)
します』
246
木花姫
『サア
皆
(
みな
)
さま、
247
是
(
これ
)
より
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
の
言霊
(
ことたま
)
を
奏上
(
そうじやう
)
しながら、
248
第二
(
だいに
)
天国
(
てんごく
)
をお
廻
(
まは
)
りなさいませ。
249
左様
(
さやう
)
ならば、
250
是
(
これ
)
にてお
別
(
わか
)
れ
致
(
いた
)
します』
251
治国別
(
はるくにわけ
)
、
252
竜公
(
たつこう
)
両人
(
りやうにん
)
は、
253
治国別、竜公
『ハイ
有難
(
ありがた
)
う』
254
と
首
(
かうべ
)
を
垂
(
た
)
れ
感謝
(
かんしや
)
を
表
(
へう
)
する
一刹那
(
いちせつな
)
、
255
嚠喨
(
りうりやう
)
たる
音楽
(
おんがく
)
につれて
木花姫
(
このはなひめ
)
の
御姿
(
みすがた
)
は、
256
雲上
(
うんじやう
)
高
(
たか
)
く
消
(
き
)
えさせ
給
(
たま
)
ふのであつた。
257
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
258
(
大正一二・一・九
旧一一・一一・二三
加藤明子
録)
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