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霊界物語
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
第72巻(亥の巻)
序文
総説
第1篇 水波洋妖
第1章 老の高砂
第2章 時化の湖
第3章 厳の欵乃
第4章 銀杏姫
第5章 蛸船
第6章 夜鷹姫
第7章 鰹の網引
第2篇 杢迂拙婦
第8章 街宣
第9章 欠恋坊
第10章 清の歌
第11章 問答所
第12章 懺悔の生活
第13章 捨台演
第14章 新宅入
第15章 災会
第16章 東西奔走
第3篇 転化退閉
第17章 六樫問答
第18章 法城渡
第19章 旧場皈
第20章 九官鳥
第21章 大会合
第22章 妖魅帰
筑紫潟
余白歌
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霊界物語
>
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
>
第72巻(亥の巻)
> 第2篇 杢迂拙婦 > 第12章 懺悔の生活
<<< 問答所
(B)
(N)
捨台演 >>>
第一二章
懺悔
(
ざんげ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
〔一八二一〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第72巻 山河草木 亥の巻
篇:
第2篇 杢迂拙婦
よみ(新仮名遣い):
もくうせっぷ
章:
第12章 懺悔の生活
よみ(新仮名遣い):
ざんげのせいかつ
通し章番号:
1821
口述日:
1926(大正15)年06月30日(旧05月21日)
口述場所:
天之橋立なかや別館
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1929(昭和4)年4月3日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
一夜明けて、ヨリコ姫はキューバーに、僕となってスガの宮に仕えるように説き諭す。
キューバーは案に相違して、あっさり申し出を受け入れて、人の嫌がる雑用を進んでこなすことに同意する。
キューバーは掃除をしながらダリヤ姫に見とれているが、なにやら企んでいる様子で、「今は女に心を奪われている時ではない」と一人問答しながらたたずんでいる。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7212
愛善世界社版:
142頁
八幡書店版:
第12輯 655頁
修補版:
校定版:
147頁
普及版:
56頁
初版:
ページ備考:
001
大黒主
(
おほくろぬし
)
を
笠
(
かさ
)
に
被
(
き
)
て
002
七千
(
しちせん
)
余国
(
よこく
)
の
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
003
吾
(
わが
)
物
(
もの
)
顔
(
がほ
)
に
振舞
(
ふるま
)
ひつ
004
大足別
(
おほだるわけ
)
の
軍勢
(
ぐんぜい
)
を
005
片手
(
かたて
)
に
握
(
にぎ
)
り
片手
(
かたて
)
には
006
スコブッツエンの
経典
(
きやうてん
)
を
007
力
(
ちから
)
となしてトルマンの
008
神
(
かみ
)
の
国
(
くに
)
をば
振
(
ふ
)
り
出
(
だ
)
しに
009
タラハン
城
(
じやう
)
やデカタンの
010
大高原
(
だいかうげん
)
に
散布
(
さんぷ
)
せる
011
数多
(
あまた
)
の
国々
(
くにぐに
)
悉
(
ことごと
)
く
012
吾
(
われ
)
の
掌裡
(
しやうり
)
に
握
(
にぎ
)
らむと
013
心
(
こころ
)
驕
(
おご
)
りしキユーバーも
014
天運
(
てんうん
)
茲
(
ここ
)
に
尽
(
つ
)
きたるか
015
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
016
梅公別
(
うめこうわけ
)
の
神力
(
しんりき
)
に
017
千辛
(
せんしん
)
万苦
(
ばんく
)
の
計画
(
けいくわく
)
も
018
根本
(
こんぽん
)
的
(
てき
)
に
破壊
(
はくわい
)
され
019
寄辺
(
よるべ
)
なくなく
大野原
(
おほのはら
)
020
雨
(
あめ
)
に
衣
(
ころも
)
はそぼち
濡
(
ぬ
)
れ
021
吹
(
ふ
)
き
来
(
く
)
る
風
(
かぜ
)
に
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
を
022
梳
(
くしけづ
)
りつつ
漸
(
やうや
)
くに
023
スガの
港
(
みなと
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
024
前代
(
ぜんだい
)
未聞
(
みもん
)
の
大慶事
(
だいけいじ
)
025
山王
(
さんわう
)
の
神
(
かみ
)
の
旧跡
(
きうせき
)
に
026
三五教
(
あななひけう
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
027
珍
(
うづ
)
の
御舎
(
みあらか
)
千木
(
ちぎ
)
高
(
たか
)
く
028
鰹木
(
かつをぎ
)
さへもきらきらと
029
ハルの
湖辺
(
うみべ
)
に
影
(
かげ
)
写
(
うつ
)
し
030
眩
(
まばゆ
)
き
許
(
ばか
)
りの
光景
(
くわうけい
)
に
031
舌
(
した
)
を
捲
(
ま
)
きつつすたすたと
032
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
忍
(
しの
)
ぶ
蓑笠
(
みのかさ
)
の
033
軽
(
かる
)
き
扮装
(
いでたち
)
草鞋
(
わらぢ
)
ばき
034
手被
(
ておひ
)
脚絆
(
きやはん
)
を
身
(
み
)
に
纒
(
まと
)
ひ
035
金剛杖
(
こんごうづゑ
)
をつきながら
036
爪先上
(
つまさきあ
)
がりの
山道
(
やまみち
)
を
037
あえぎあえぎて
上
(
のぼ
)
り
見
(
み
)
れば
038
社
(
やしろ
)
の
傍
(
そば
)
に
建
(
た
)
てられし
039
さも
宏壮
(
くわうさう
)
な
大道場
(
だいだうぢやう
)
040
宗教
(
しうけう
)
問答所
(
もんだふどころ
)
と
筆太
(
ふでぶと
)
に
041
書
(
か
)
き
記
(
しる
)
したるに
目
(
め
)
をつけて
042
思
(
おも
)
はず
にやり
とほくそ
笑
(
ゑ
)
み
043
宗教
(
しうけう
)
問答
(
もんだふ
)
に
対
(
たい
)
しては
044
是
(
これ
)
だけ
広
(
ひろ
)
い
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
045
キユーバーの
右
(
みぎ
)
に
出
(
い
)
づるもの
046
只
(
ただ
)
の
一人
(
ひとり
)
もなかるべし
047
いよいよ
天運
(
てんうん
)
循環
(
じゆんくわん
)
し
048
一陽
(
いちやう
)
来復
(
らいふく
)
時
(
とき
)
到
(
いた
)
る
049
神
(
かみ
)
の
光
(
ひかり
)
もいや
長
(
なが
)
く
050
八千代
(
やちよ
)
の
椿
(
つばき
)
優曇華
(
うどんげ
)
の
051
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
く
春
(
はる
)
に
遇
(
あ
)
ふ
心地
(
ここち
)
052
あゝ
面白
(
おもしろ
)
し
面白
(
おもしろ
)
し
053
坊主
(
ばうず
)
鉢巻
(
はちまき
)
締
(
し
)
め
直
(
なほ
)
し
054
如何
(
いか
)
なる
奴
(
やつ
)
かは
知
(
し
)
らねども
055
高
(
たか
)
が
知
(
し
)
れたる
女
(
をんな
)
ども
056
奮戦
(
ふんせん
)
激闘
(
げきとう
)
秘術
(
ひじゆつ
)
をば
057
尽
(
つく
)
して
挑
(
いど
)
み
戦
(
たたか
)
へば
058
何
(
なん
)
の
手間暇
(
てまひま
)
要
(
い
)
るものか
059
風
(
かぜ
)
に
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
の
散
(
ち
)
る
如
(
ごと
)
く
060
旭
(
あさひ
)
に
露
(
つゆ
)
の
消
(
き
)
ゆるごと
061
春
(
はる
)
の
氷
(
こほり
)
の
解
(
と
)
くるごと
062
スカ
屁
(
ぺ
)
を
放
(
ひ
)
つたるその
如
(
ごと
)
く
063
影
(
かげ
)
も
形
(
かたち
)
もなき
崩
(
くづ
)
れ
064
尻
(
しり
)
はし
折
(
を
)
つて
一散
(
いつさん
)
に
065
雲
(
くも
)
を
霞
(
かすみ
)
と
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
すは
066
今
(
いま
)
目
(
ま
)
の
当
(
あた
)
り
見
(
み
)
るやうだ
067
如何
(
いか
)
なる
女
(
をんな
)
か
知
(
し
)
らねども
068
天下
(
てんか
)
唯一
(
ゆゐいつ
)
の
救世主
(
きうせいしゆ
)
069
神徳
(
しんとく
)
無双
(
むさう
)
のキユーバーが
070
舌鋒
(
ぜつぽう
)
にかかつちや
耐
(
たま
)
るまい
071
相格
(
さうがう
)
崩
(
くづ
)
して
笏
(
しやく
)
を
捨
(
す
)
て
072
大地
(
だいち
)
にバツたと
鰭伏
(
ひれふ
)
して
073
謝
(
あやま
)
り
入
(
い
)
つて
吾
(
わが
)
弟子
(
でし
)
に
074
何卒
(
どうぞ
)
加
(
くは
)
へて
下
(
くだ
)
さいと
075
歎願
(
たんぐわん
)
致
(
いた
)
すに
違
(
ちが
)
ひない
076
あゝ
面白
(
おもしろ
)
い
面白
(
おもしろ
)
い
077
五月
(
さつき
)
の
空
(
そら
)
は
曇
(
くも
)
れども
078
キユーバーの
心
(
こころ
)
の
空
(
そら
)
晴
(
は
)
れて
079
日月
(
じつげつ
)
天
(
てん
)
に
照
(
て
)
る
如
(
ごと
)
く
080
スガの
山下
(
やまもと
)
宮
(
みや
)
の
棟
(
むね
)
081
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
らむ
神
(
かみ
)
の
国
(
くに
)
082
占領
(
せんりやう
)
なさむは
案
(
あん
)
の
内
(
うち
)
083
なぞと
高
(
たか
)
をばくくりつつ
084
問答所
(
もんだふどころ
)
の
玄関
(
げんくわん
)
に
085
立
(
た
)
ちて
様子
(
やうす
)
を
窺
(
うかが
)
へば
086
花
(
はな
)
に
嘘
(
うそ
)
つく
美婦人
(
びふじん
)
の
087
花香
(
はなか
)
の
姫
(
ひめ
)
に
迎
(
むか
)
へられ
088
ハツと
驚
(
おどろ
)
き
眉
(
まゆ
)
を
寄
(
よ
)
せ
089
ハートに
波
(
なみ
)
は
打
(
う
)
ち
乍
(
なが
)
ら
090
素知
(
そし
)
らぬ
顔
(
かほ
)
を
装
(
よそほ
)
ひつ
091
庭下駄
(
にはげた
)
覆
(
は
)
いて
境内
(
けいだい
)
を
092
参拝
(
さんぱい
)
すると
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
093
作戦
(
さくせん
)
計画
(
けいくわく
)
備
(
そな
)
へつつ
094
いよいよこれから
正念場
(
しやうねんば
)
095
舌端
(
ぜつたん
)
火
(
ひ
)
を
吐
(
は
)
きヨリコ
姫
(
ひめ
)
096
煙
(
けむり
)
に
巻
(
ま
)
いて
呉
(
く
)
れむずと
097
いきまき
居
(
ゐ
)
たる
可笑
(
をかし
)
さよ
098
案内
(
あない
)
につれて
奥
(
おく
)
の
間
(
ま
)
の
099
問答
(
もんだふ
)
椅子
(
いす
)
によりかかり
100
ヨリコの
姿
(
すがた
)
を
眺
(
なが
)
むれば
101
案
(
あん
)
に
相違
(
さうゐ
)
の
気高
(
けだか
)
さに
102
魂消
(
たまげ
)
ん
許
(
ばか
)
り
驚
(
おどろ
)
けど
103
元
(
もと
)
より
曲者
(
くせもの
)
胴
(
どう
)
を
据
(
す
)
ゑ
104
二口
(
ふたくち
)
三口
(
みくち
)
戦
(
たたか
)
へど
105
元
(
もと
)
より
蟷螂
(
たうらう
)
の
斧
(
をの
)
をもて
106
竜車
(
りうしや
)
に
向
(
むか
)
ふ
如
(
ごと
)
くなる
107
話
(
はなし
)
にならぬ
勝敗
(
しようはい
)
に
108
腰
(
こし
)
を
抜
(
ぬ
)
かして
打
(
う
)
ち
倒
(
たふ
)
れ
109
二人
(
ふたり
)
の
姫
(
ひめ
)
に
介抱
(
かいはう
)
され
110
夜具
(
やぐ
)
を
着
(
き
)
せられ
一夜
(
ひとよさ
)
を
111
是
(
これ
)
の
館
(
やかた
)
に
明
(
あか
)
しける
112
明
(
あ
)
くれば
女帝
(
によてい
)
のヨリコ
姫
(
ひめ
)
113
キユーバーの
傍
(
そば
)
に
立
(
た
)
ち
寄
(
よ
)
りて
114
『スコブッツエン
宗
(
しう
)
の
教祖
(
けうそ
)
さま
115
昨夜
(
さくや
)
は
誠
(
まこと
)
に
御
(
ご
)
失礼
(
しつれい
)
116
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
し
117
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
されて
悠
(
ゆつく
)
りと
118
これの
館
(
やかた
)
に
投宿
(
とうしゆく
)
し
119
妾
(
わらは
)
の
下僕
(
しもべ
)
となりなさい
120
女
(
をんな
)
許
(
ばか
)
りの
此
(
この
)
館
(
やかた
)
121
男
(
をとこ
)
がなくては
仕様
(
しやう
)
がない
122
風呂
(
ふろ
)
も
焚
(
た
)
かして
上
(
あ
)
げませう
123
お
飯
(
まんま
)
も
炊
(
た
)
かして
上
(
あ
)
げませう
124
下駄
(
げた
)
の
歯入
(
はいれ
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
125
雑巾
(
ざふきん
)
もつて
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
の
126
掃除
(
さうぢ
)
は
愚
(
おろか
)
竹箒
(
たけばうき
)
127
手
(
て
)
に
携
(
たづさ
)
へてお
屋敷
(
やしき
)
の
128
隅々
(
すみずみ
)
迄
(
まで
)
も
清
(
きよ
)
らかに
129
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
や
塵
(
ちり
)
を
掃
(
は
)
きなされ
130
それが
嫌
(
いや
)
なら
便所
(
はばかり
)
の
131
お
掃除
(
さうぢ
)
さして
上
(
あ
)
げませう
132
女
(
をんな
)
許
(
ばか
)
りの
行
(
ゆ
)
く
雪隠
(
せんち
)
133
香
(
かんば
)
しい
匂
(
にほ
)
ひがしますぞや』
134
云
(
い
)
へばキユーバーは
諾
(
うなづ
)
いて
135
『
如何
(
いか
)
にも
女帝
(
によてい
)
様
(
さま
)
御尤
(
ごもつと
)
も
136
私
(
わたし
)
は
偉
(
えら
)
い
男
(
をとこ
)
だと
137
今
(
いま
)
迄
(
まで
)
思
(
おも
)
うて
居
(
ゐ
)
たけれど
138
女
(
をんな
)
のお
前
(
まへ
)
にへこまされ
139
口
(
くち
)
さへ
開
(
あ
)
かぬ
不甲斐
(
ふがひ
)
なさ
140
も
些
(
ちつ
)
と
修業
(
しうげふ
)
が
足
(
た
)
らないと
141
ボツボツ
悟
(
さと
)
らして
貰
(
もら
)
ひました
142
いよいよ
是
(
これ
)
から
私
(
わたくし
)
は
143
懺悔
(
ざんげ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
営
(
いとな
)
んで
144
人
(
ひと
)
の
嫌
(
いや
)
がる
便所
(
はばかり
)
の
145
掃除
(
さうぢ
)
を
大事
(
だいじ
)
に
勤
(
つと
)
めませう
146
太閤
(
たいかふ
)
さまでも
初
(
はじ
)
まりは
147
信長公
(
のぶながこう
)
の
草履持
(
ぞうりも
)
ち
148
下
(
した
)
から
上
(
のぼ
)
つた
出世
(
しゆつせ
)
なら
149
基礎
(
どだい
)
はなかなか
固
(
かた
)
けれど
150
雲
(
くも
)
を
渡
(
わた
)
るよな
計画
(
けいくわく
)
は
151
危険
(
きけん
)
の
伴
(
ともな
)
ふものと
知
(
し
)
り
152
すつかり
改心
(
かいしん
)
致
(
いた
)
しました
153
何卒
(
なにとぞ
)
私
(
わたし
)
に
目
(
め
)
をかけて
154
気
(
き
)
長
(
なが
)
く
使
(
つか
)
つて
下
(
くだ
)
さんせ
155
天晴
(
あつぱれ
)
修業
(
しうげふ
)
が
出来
(
でき
)
たなら
156
三五教
(
あななひけう
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
157
御用
(
ごよう
)
の
端
(
はし
)
でも
務
(
つと
)
めます』
158
云
(
い
)
へばヨリコは
諾
(
うなづ
)
いて
159
『
汝
(
そなた
)
の
言葉
(
ことば
)
に
偽
(
いつは
)
りが
160
無
(
な
)
ければそれで
宜
(
よろ
)
しかろ
161
これから
確
(
しつか
)
り
気
(
き
)
をつけて
162
お
便所
(
ちようず
)
の
掃除
(
さうぢ
)
をなさいませ
163
これこれ
花香
(
はなか
)
よダリヤさま
164
今日
(
けふ
)
からキユーバーのお
爺
(
ぢい
)
さま
165
此処
(
ここ
)
の
下僕
(
しもべ
)
と
定
(
き
)
まりました
166
遠慮
(
ゑんりよ
)
会釈
(
ゑしやく
)
は
要
(
い
)
らないで
167
甚
(
ひど
)
く
使
(
つか
)
つてやりなさい』
168
などと
得意
(
とくい
)
の
面持
(
おももち
)
を
169
二人
(
ふたり
)
の
前
(
まへ
)
に
輝
(
かがや
)
かし
170
吾
(
わが
)
居室
(
ゐま
)
さして
入
(
い
)
りにける
171
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
172
神
(
かみ
)
の
光
(
ひかり
)
に
恐
(
おそ
)
れたか
173
但
(
ただ
)
しは
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
ありて
174
キユーバーが
一
(
いち
)
時
(
じ
)
呆
(
とぼ
)
けたか
175
雲
(
くも
)
の
上
(
うへ
)
から
地
(
ち
)
の
底
(
そこ
)
へ
176
下
(
さが
)
つたやうな
境遇
(
きやうぐう
)
に
177
甘
(
あまん
)
じ
暮
(
くら
)
す
筈
(
はず
)
はない
178
雨
(
あめ
)
か
暴風雨
(
あらし
)
か
将
(
はた
)
風
(
かぜ
)
か
179
地震
(
ぢしん
)
雷
(
かみなり
)
洪水
(
こうずい
)
か
180
神
(
かみ
)
ならぬ
身
(
み
)
の
知
(
し
)
るよしもなく
181
花香
(
はなか
)
の
姫
(
ひめ
)
やダリヤ
姫
(
ひめ
)
182
不安
(
ふあん
)
の
色
(
いろ
)
を
浮
(
うか
)
べつつ
183
ヨリコの
言葉
(
ことば
)
に
従
(
したが
)
ひて
184
キユーバーを
下僕
(
しもべ
)
と
使
(
つか
)
ひける
185
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
186
神
(
かみ
)
の
経綸
(
しぐみ
)
の
面白
(
おもしろ
)
さ。
187
玉清別
(
たまきよわけ
)
の
神司
(
かむづかさ
)
188
ダリヤの
姫
(
ひめ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
189
宮
(
みや
)
の
階段
(
かいだん
)
刻
(
きざ
)
みつつ
190
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
額
(
ぬか
)
づきて
191
祝詞
(
のりと
)
を
唱
(
とな
)
ふる
折
(
をり
)
もあれ
192
箒
(
ほうき
)
を
持
(
も
)
ちしキユーバーは
193
ダリヤの
姫
(
ひめ
)
の
後姿
(
あとすがた
)
194
穴
(
あな
)
の
開
(
あ
)
くほど
打
(
う
)
ち
眺
(
なが
)
め
195
「アーアほんに
何
(
なん
)
とまあ
196
姿
(
すがた
)
の
綺麗
(
きれい
)
な
淑
(
しとや
)
かな
197
何処
(
どこ
)
に
欠点
(
けつてん
)
ない
娘
(
むすめ
)
198
俺
(
おれ
)
も
男
(
をとこ
)
の
端
(
はし
)
だもの
199
女
(
をんな
)
の
持
(
も
)
てない
事
(
こと
)
あろか
200
トルマン
城
(
じやう
)
に
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
んで
201
天下
(
てんか
)
の
美人
(
びじん
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
202
千草
(
ちぐさ
)
の
姫
(
ひめ
)
さへ
惚
(
とろか
)
した
203
腕
(
うで
)
に
覚
(
おぼえ
)
のある
男
(
をとこ
)
204
高
(
たか
)
が
知
(
し
)
れたる
薬屋
(
くすりや
)
の
205
娘
(
むすめ
)
ぢやないか
赤心
(
まごころ
)
を
206
尽
(
つく
)
してかかれば
訳
(
わけ
)
もなく
207
俺
(
おれ
)
に
靡
(
なび
)
くに
違
(
ちが
)
ひない
208
女護
(
によご
)
の
島
(
しま
)
か
竜宮
(
りうぐう
)
の
209
乙姫館
(
おとひめやかた
)
に
住
(
す
)
み
乍
(
なが
)
ら
210
女
(
をんな
)
の
尻
(
しり
)
の
大掃除
(
おほさうぢ
)
211
朝
(
あさ
)
から
晩
(
ばん
)
迄
(
まで
)
柔順
(
おとな
)
しう
212
やつて
居
(
ゐ
)
るのも
気
(
き
)
が
利
(
き
)
かぬ
213
エーエ
思
(
おも
)
へばじれつたい
214
心猿
(
しんゑん
)
意馬
(
いば
)
奴
(
め
)
が
狂
(
くる
)
ひ
出
(
だ
)
し
215
何
(
ど
)
うしても
斯
(
か
)
うしても
耐
(
たま
)
らない
216
とは
云
(
い
)
ふものの
今
(
いま
)
暫
(
しば
)
し
217
辛抱
(
しんばう
)
しなくてはならうまい
218
こんな
所
(
ところ
)
で
襤褸
(
ぼろ
)
出
(
だ
)
して
219
追放
(
つゐはう
)
されやうものならば
220
肝腎要
(
かんじんかなめ
)
の
吾
(
わが
)
企
(
たく
)
み
221
又
(
また
)
もや
画餅
(
ぐわへい
)
になるだらう
222
恥
(
はぢ
)
を
忍
(
しの
)
んで
朝夕
(
あさゆふ
)
に
223
苦労
(
くらう
)
するのも
後
(
のち
)
の
為
(
た
)
め
224
今
(
いま
)
に
見
(
み
)
て
居
(
を
)
れヨリコ
姫
(
ひめ
)
225
花香
(
はなか
)
の
姫
(
ひめ
)
やダリヤ
姫
(
ひめ
)
226
俺
(
おれ
)
に
秋波
(
しうは
)
を
送
(
おく
)
らねば
227
ならないやうにしてやらう
228
それが
男
(
をとこ
)
の
腕前
(
うでまへ
)
だ
229
先
(
さき
)
の
百
(
ひやく
)
より
今
(
いま
)
五十
(
ごじふ
)
230
などと
短気
(
たんき
)
な
事
(
こと
)
はせぬ
231
大望
(
たいまう
)
抱
(
かか
)
へしキユーバーの
身
(
み
)
232
大器
(
たいき
)
晩成
(
ばんせい
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
233
吾
(
われ
)
には
尊
(
たふと
)
き
金言
(
きんげん
)
だ
234
恋雲
(
こひぐも
)
しばし
吹
(
ふ
)
き
散
(
ち
)
れ」と
235
吾
(
われ
)
と
吾
(
わが
)
身
(
み
)
を
伊吹
(
いぶ
)
きしつ
236
箒
(
はうき
)
で
払
(
はら
)
ふ
可笑
(
をかし
)
さよ
237
玉清別
(
たまきよわけ
)
はダリヤ
姫
(
ひめ
)
238
後
(
あと
)
に
従
(
したが
)
へ
階段
(
かいだん
)
を
239
下
(
くだ
)
りて
見
(
み
)
ればキユーバーは
240
箒
(
はうき
)
を
持
(
も
)
ちて
庭
(
には
)
に
立
(
た
)
ち
241
空
(
そら
)
行
(
ゆ
)
く
雲
(
くも
)
を
打
(
う
)
ち
眺
(
なが
)
め
242
感慨
(
かんがい
)
無量
(
むりやう
)
の
為体
(
ていたらく
)
243
見
(
み
)
るよりダリヤは
傍
(
そば
)
に
寄
(
よ
)
り
244
『キユーバーさまえ』と
背
(
せな
)
叩
(
たた
)
き
245
笑
(
わら
)
へばキユーバーは
吃驚
(
びつくり
)
し
246
揉手
(
もみで
)
をし
乍
(
なが
)
ら
腰
(
こし
)
屈
(
かが
)
め
247
『ハイハイ
誠
(
まこと
)
に
御
(
ご
)
失礼
(
しつれい
)
248
お
二人
(
ふたり
)
さまの
言霊
(
ことたま
)
の
249
清
(
きよ
)
き
響
(
ひびき
)
に
憧
(
あこが
)
れて
250
思
(
おも
)
はず
知
(
し
)
らず
恍惚
(
くわうこつ
)
と
251
霊
(
たま
)
を
抜
(
ぬ
)
かれて
居
(
を
)
りました
252
サアサア
私
(
わたし
)
がお
館
(
やかた
)
へ
253
お
伴
(
とも
)
をさして
貰
(
もら
)
ひませう』
254
云
(
い
)
へば
玉清別
(
たまきよわけ
)
司
(
つかさ
)
255
右手
(
めて
)
を
振
(
ふ
)
りつつ『キユーバーさま
256
決
(
けつ
)
して
心配
(
しんぱい
)
要
(
い
)
りませぬ
257
ダリヤの
姫
(
ひめ
)
と
二人
(
ふたり
)
連
(
づ
)
れ
258
滅多
(
めつた
)
の
事
(
こと
)
は
有
(
あ
)
りませぬ
259
左様
(
さやう
)
ならば』と
云
(
い
)
ひ
捨
(
す
)
てて
260
神館
(
しんくわん
)
さして
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
く
261
後
(
あと
)
見送
(
みおく
)
りてキユーバーは
262
舌
(
した
)
をチヨンチヨン
打
(
う
)
ち
鳴
(
な
)
らし
263
『チエー
畜生
(
ちくしやう
)
馬鹿
(
ばか
)
にすな
264
睦
(
むつま
)
じさうに
二人
(
ふたり
)
連
(
づれ
)
265
甘
(
あま
)
き
囁
(
ささや
)
きつづけつつ
266
これ
見
(
み
)
よがしに
行
(
ゆ
)
きよつた
267
怪体
(
けたい
)
が
悪
(
わる
)
いと
思
(
おも
)
へども
268
此処
(
ここ
)
をも
一
(
ひと
)
つ
耐
(
こら
)
へねば
269
肝腎要
(
かんじんかなめ
)
の
大望
(
たいまう
)
が
270
成就
(
じやうじゆ
)
せないと
思
(
おも
)
へばこそ
271
歯
(
は
)
ぎりを
噛
(
か
)
んで
辛抱
(
しんばう
)
する
272
嗚呼
(
ああ
)
叶
(
かな
)
はぬ
叶
(
かな
)
はぬ
耐
(
たま
)
らない
273
目玉
(
めだま
)
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
すやうだワイ』
274
(
大正一五・六・三〇
旧五・二一
於天之橋立なかや旅館
加藤明子
録)
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