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霊界物語
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
第72巻(亥の巻)
序文
総説
第1篇 水波洋妖
第1章 老の高砂
第2章 時化の湖
第3章 厳の欵乃
第4章 銀杏姫
第5章 蛸船
第6章 夜鷹姫
第7章 鰹の網引
第2篇 杢迂拙婦
第8章 街宣
第9章 欠恋坊
第10章 清の歌
第11章 問答所
第12章 懺悔の生活
第13章 捨台演
第14章 新宅入
第15章 災会
第16章 東西奔走
第3篇 転化退閉
第17章 六樫問答
第18章 法城渡
第19章 旧場皈
第20章 九官鳥
第21章 大会合
第22章 妖魅帰
筑紫潟
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霊界物語
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山河草木(第61~72巻、入蒙記)
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第72巻(亥の巻)
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<<< 災会
(B)
(N)
六樫問答 >>>
第一六章
東西
(
とうざい
)
奔走
(
ほんそう
)
〔一八二五〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第72巻 山河草木 亥の巻
篇:
第2篇 杢迂拙婦
よみ(新仮名遣い):
もくうせっぷ
章:
第16章 東西奔走
よみ(新仮名遣い):
とうざいほんそう
通し章番号:
1825
口述日:
1926(大正15)年06月30日(旧05月21日)
口述場所:
天之橋立なかや別館
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1929(昭和4)年4月3日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
妖幻坊の杢助は離れの間からやってきて、人間の臭いに気づいて高姫に問いただす。
高姫はキューバーを締め上げたことを話す。
杢助は、キューバーが大黒主の片腕と知り、なんとか丸め込んで大黒主に取り入って国の実権を握ってしまおうと謀る。
杢助はキューバーの始末を高姫に任せ、また離れの間に下がった。
高姫はキューバーに活を入れて生き返らせる。二人は早速、スガの宮のヨリコ姫に挑戦しに出発する。夜道を宣伝しながらスガの宮に向かっていく。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7216
愛善世界社版:
188頁
八幡書店版:
第12輯 670頁
修補版:
校定版:
195頁
普及版:
73頁
初版:
ページ備考:
001
妖幻坊
(
えうげんばう
)
は
別館
(
べつくわん
)
の
戸
(
と
)
を
開
(
あ
)
け、
002
ズシンズシンと
床
(
ゆか
)
を
響
(
ひび
)
かせ
乍
(
なが
)
ら
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
003
『ヤア
高
(
たか
)
チヤン、
004
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
だつたな、
005
ヤ、
006
信者
(
しんじや
)
が
最早
(
もう
)
皆
(
みな
)
帰
(
い
)
んだと
見
(
み
)
えるな』
007
高
(
たか
)
『ハイ、
008
皆
(
みな
)
帰
(
かへ
)
しましたよ、
009
これから
貴方
(
あなた
)
と
妾
(
わたし
)
と
二人
(
ふたり
)
の
舞台
(
ぶたい
)
ですワ、
010
酒
(
さけ
)
でも
燗
(
かん
)
して
上
(
あげ
)
ませうか』
011
妖
(
えう
)
『ウン
一杯
(
いつぱい
)
つけて
貰
(
もら
)
つても
好
(
よ
)
いが、
012
然
(
しか
)
し
何
(
なん
)
だか
妙
(
めう
)
な
香
(
にほひ
)
がするぢやないか、
013
何処
(
どこ
)
ともなしに
男
(
をとこ
)
臭
(
くさ
)
くて
仕方
(
しかた
)
がないがのう』
014
高姫
(
たかひめ
)
は
素知
(
そし
)
らぬ
顔
(
かほ
)
で、
015
『ハイ、
016
それやさうでせうよ、
017
此処
(
ここ
)
に
猪
(
しし
)
が
一匹
(
いつぴき
)
絞
(
し
)
めて
御座
(
ござ
)
いますもの、
018
一寸
(
ちよつと
)
御覧
(
ごらん
)
なさい
019
床
(
ゆか
)
の
下
(
した
)
に
放
(
はう
)
り
込
(
こ
)
んでおきましたよ』
020
妖
(
えう
)
『
何
(
なん
)
だ、
021
これや
人間
(
にんげん
)
ぢやないか、
022
甚
(
ひど
)
い
事
(
こと
)
したものぢやないか』
023
高
(
たか
)
『
人間
(
にんげん
)
の
猪
(
しし
)
(
死体
(
しし
)
)ですよ、
024
此奴
(
こいつ
)
はね、
025
妾
(
わたし
)
がトルマン
城
(
じやう
)
に
居
(
を
)
つた
時
(
とき
)
からスコブッツエン
宗
(
しう
)
の
教主
(
けうしゆ
)
だと
威張
(
ゐば
)
り
散
(
ち
)
らし、
026
大黒主
(
おほくろぬし
)
を
笠
(
かさ
)
に
着
(
き
)
たり、
027
一方
(
いつぱう
)
では
大足別
(
おほだるわけ
)
をかつぎ、
028
何
(
ど
)
うにも
斯
(
か
)
うにも
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
いので、
029
妾
(
わたし
)
の
美貌
(
びばう
)
を
幸
(
さいは
)
ひ
此奴
(
こいつ
)
をちよろまかせ、
030
トルマン
城
(
じやう
)
の
危急
(
ききふ
)
を
救
(
すく
)
うたのですよ』
031
妖
(
えう
)
『
成程
(
なるほど
)
、
032
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら、
033
スコブッツエン
宗
(
しう
)
の
教祖
(
けうそ
)
と
云
(
い
)
へば
大黒主
(
おほくろぬし
)
様
(
さま
)
の
御
(
お
)
片腕
(
かたうで
)
だ。
034
大蛇
(
をろち
)
様
(
さま
)
の
兄弟分
(
きやうだいぶん
)
、
035
……ウン、
0351
とどつこい
036
大蛇
(
をろち
)
のやうな
勢
(
いきほひ
)
を
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
る
立派
(
りつぱ
)
な
宣伝使
(
せんでんし
)
だ。
037
どうだ
高姫
(
たかひめ
)
、
038
この
坊主
(
ばうず
)
に
活
(
くわつ
)
を
入
(
い
)
れて
生
(
い
)
きかへらし、
039
お
前
(
まへ
)
の
方
(
はう
)
から
色仕掛
(
いろじかけ
)
で
親切
(
しんせつ
)
に
待遇
(
もてな
)
し、
040
此奴
(
こいつ
)
を
手蔓
(
てづる
)
として
大黒主
(
おほくろぬし
)
に
取
(
と
)
り
入
(
い
)
り、
041
トルマン
国
(
ごく
)
の
政権
(
せいけん
)
を
握
(
にぎ
)
つて
仕舞
(
しま
)
はうぢやないか。
042
さうすりや
043
スガの
宮
(
みや
)
なんか
叩
(
たた
)
き
潰
(
つぶ
)
さうと、
044
どうせうと
此方
(
こつち
)
の
勝手
(
かつて
)
だからなア』
045
高
(
たか
)
『
遉
(
さすが
)
は
杢助
(
もくすけ
)
様
(
さま
)
、
046
よい
所
(
ところ
)
に
気
(
き
)
がつきました。
047
どれだけ
智慧
(
ちゑ
)
があるか
知
(
し
)
れませぬねえ、
048
そんなら
此
(
こ
)
のキユーバーを
助
(
たす
)
けても
宜
(
よ
)
いのですか』
049
妖
(
えう
)
『アー、
050
いゝとも
好
(
い
)
いとも、
051
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
色
(
いろ
)
をもつて、
052
ちよろまかしてもよいが、
053
要領
(
えうりやう
)
を
得
(
え
)
さしては
不可
(
いけ
)
ないよ、
054
些
(
ちつ
)
と
俺
(
おれ
)
も
妬
(
やけ
)
るからのう』
055
高
(
たか
)
『そんな
事
(
こと
)
は
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
下
(
くだ
)
さいますな、
056
ヘン
057
それ
程
(
ほど
)
安
(
やす
)
つぽい
高姫
(
たかひめ
)
と
思
(
おも
)
つて
貰
(
もら
)
つちや
片腹痛
(
かたはらいた
)
う
御座
(
ござ
)
いますワ』
058
妖
(
えう
)
『
俺
(
おれ
)
が
此処
(
ここ
)
に
居
(
ゐ
)
ると
話
(
はなし
)
が
仕難
(
しにく
)
いかも
知
(
し
)
れぬ、
059
別室
(
べつしつ
)
に
入
(
はい
)
つて
休
(
やす
)
むから、
060
そこはお
前
(
まへ
)
の
力
(
ちから
)
で
旨
(
うま
)
く
取
(
とり
)
込
(
こ
)
んでおけ』
061
高
(
たか
)
『
何
(
なに
)
程
(
ほど
)
甘
(
あま
)
つたるい
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
つても
決
(
けつ
)
して
怒
(
おこ
)
りませぬね』
062
妖
(
えう
)
『
口先
(
くちさき
)
許
(
ばか
)
りなら、
063
どんな
事
(
こと
)
云
(
い
)
つてもよい。
064
つまりお
前
(
まへ
)
が
甘
(
うま
)
く
操
(
あやつ
)
つて
下僕代
(
しもべがは
)
りに
使
(
つか
)
ひさへすればよいのだ』
065
と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
別館
(
べつくわん
)
に
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
して
仕舞
(
しま
)
つた。
066
高姫
(
たかひめ
)
はキユーバーを
床下
(
ゆかした
)
より
引
(
ひ
)
き
上
(
あ
)
げ
活
(
くわつ
)
を
入
(
い
)
れ、
067
天
(
あま
)
の
数歌
(
かずうた
)
を
奏上
(
そうじやう
)
した。
068
ウンと
一声
(
ひとこゑ
)
息
(
いき
)
吹
(
ふ
)
き
返
(
かへ
)
し
四辺
(
あたり
)
きよろきよろ
見廻
(
みまは
)
し
乍
(
なが
)
ら、
069
キユ『ヤアお
前
(
まへ
)
は
千草
(
ちぐさ
)
ぢやないか、
070
人
(
ひと
)
の
喉
(
のど
)
を
締
(
し
)
めたりして
気絶
(
きぜつ
)
さすとは
甚
(
ひど
)
いぢやないか』
071
高
(
たか
)
『そんな
事
(
こと
)
は
当然
(
あたりまへ
)
ですよ、
072
よう
考
(
かんが
)
へて
御覧
(
ごらん
)
なさい。
073
焼餅焼
(
やきもちやき
)
の
嫌
(
いや
)
な
嫌
(
いや
)
な
爺
(
おやぢ
)
が
裏
(
うら
)
に
寝
(
ね
)
て
居
(
ゐ
)
るのに
074
お
前
(
まへ
)
さまが
談判
(
だんぱん
)
するなんて
出
(
で
)
て
行
(
ゆ
)
きなさるものだから、
075
喧嘩
(
けんくわ
)
しては
近所
(
きんじよ
)
に
なり
が
悪
(
わる
)
いと
思
(
おも
)
うて
一寸
(
ちよつと
)
喉
(
のど
)
に
手
(
て
)
をあてた
丈
(
だけ
)
ですよ。
076
息
(
いき
)
を
止
(
と
)
めたの
殺
(
ころ
)
さうのと、
077
そんな
大袈娑
(
おほげさ
)
な
事
(
こと
)
をした
覚
(
おぼえ
)
は
御座
(
ござ
)
いませぬよ』
078
キユ『
本当
(
ほんたう
)
にお
前
(
まへ
)
は
今
(
いま
)
の
夫
(
をつと
)
が
嫌
(
いや
)
なのか』
079
高
(
たか
)
『それやさうですとも、
080
好
(
すき
)
だつたらどうして
貴方
(
あなた
)
の
目
(
め
)
を
眩
(
くらま
)
して
気絶
(
きぜつ
)
して
居
(
ゐ
)
るのを
生
(
い
)
きかへらしませうか。
081
妾
(
わたし
)
の
今
(
いま
)
の
夫
(
をつと
)
は
怒
(
おこ
)
るのも
甚
(
ひど
)
いけれど
又
(
また
)
機嫌
(
きげん
)
の
直
(
なほ
)
るのも
早
(
はや
)
い、
082
アツサリした
人
(
ひと
)
ですからなア。
083
それで
今
(
いま
)
も
今
(
いま
)
とて
夫
(
をつと
)
に
相談
(
さうだん
)
しましたら、
084
俺
(
おれ
)
に
心配
(
しんぱい
)
は
要
(
い
)
らない、
085
キユーバーさまを
可愛
(
かあい
)
がつて
上
(
あ
)
げるが
好
(
よ
)
いと
云
(
い
)
ふのです、
086
何
(
なん
)
と
今
(
いま
)
の
男
(
をとこ
)
は
開
(
ひら
)
けて
居
(
ゐ
)
ませうがな』
087
キユ『どちらが
開
(
ひら
)
けて
居
(
ゐ
)
るのか、
088
弄
(
もてあそ
)
ばれて
居
(
ゐ
)
るのか、
089
テンと
訳
(
わけ
)
が
分
(
わか
)
らぬワイ。
090
然
(
しか
)
し
一旦
(
いつたん
)
気絶
(
きぜつ
)
して
居
(
ゐ
)
た
処
(
ところ
)
を
呼
(
よ
)
びいけた
所
(
ところ
)
を
見
(
み
)
れば
些
(
すこ
)
しは
信用
(
しんよう
)
してもよいワイ。
091
そんなら
今
(
いま
)
の
夫
(
をつと
)
には
済
(
す
)
まないが、
092
時々
(
ときどき
)
は
御
(
ご
)
無心
(
むしん
)
を
云
(
い
)
うても
宜
(
よ
)
いか、
093
其
(
その
)
時
(
とき
)
は
頼
(
たの
)
むよ』
094
高
(
たか
)
『それやさうですとも、
095
貴方
(
あなた
)
の
口
(
くち
)
で
貴方
(
あなた
)
が
仰有
(
おつしや
)
るのですもの、
096
貴方
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
自由
(
じいう
)
ですワ。
097
それはさうと、
098
明日
(
あす
)
はスガの
宮
(
みや
)
に
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
み、
099
ヨリコ
姫
(
ひめ
)
と
一生
(
いつしやう
)
一代
(
いちだい
)
の
問答
(
もんだふ
)
をやらうと
思
(
おも
)
ふのですが、
100
妾
(
わたし
)
も
些
(
ち
)
つと
許
(
ばか
)
り
心
(
こころ
)
許
(
もと
)
ないやうな
気
(
き
)
がしてなりませぬ、
101
一
(
ひと
)
つ
今晩
(
こんばん
)
の
間
(
うち
)
に
練習
(
れんしふ
)
して
置
(
お
)
きたいと
思
(
おも
)
ひますがなア』
102
キユ『サア、
103
お
前
(
まへ
)
も
仲々
(
なかなか
)
の
雄弁家
(
ゆうべんか
)
だが、
104
ヨリコと
云
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
は
又
(
また
)
稀代
(
きたい
)
の
雄弁家
(
ゆうべんか
)
だ。
105
懸河
(
けんが
)
の
弁
(
べん
)
を、
1051
振
(
ふる
)
つて
滔々
(
たうたう
)
とやり
出
(
だ
)
す
時
(
とき
)
は
106
如何
(
いか
)
なる
雄弁家
(
ゆうべんか
)
も
旗
(
はた
)
を
捲
(
ま
)
き
鉾
(
ほこ
)
を
収
(
をさ
)
めて
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
すのだからのう。
107
一
(
ひと
)
つ
夜分
(
やぶん
)
の
宣伝
(
せんでん
)
旁
(
かたがた
)
練習
(
れんしふ
)
するのも
宜
(
よ
)
からう、
108
本町
(
ほんまち
)
に
出
(
で
)
てやつて
見
(
み
)
たら
如何
(
どう
)
だい。
109
俺
(
おれ
)
は
見
(
み
)
え
隠
(
がく
)
れに
跟
(
つ
)
いて
行
(
い
)
つてやるからのう』
110
聞
(
き
)
くより
高姫
(
たかひめ
)
雀躍
(
こをどり
)
し
111
頭
(
あたま
)
の
髪
(
かみ
)
を
撫
(
な
)
で
上
(
あ
)
げて
112
顔
(
かほ
)
に
塗
(
ぬ
)
つたる
薄化粧
(
うすげしやう
)
113
派出
(
はで
)
な
単衣
(
ひとへ
)
を
身
(
み
)
に
纒
(
まと
)
い
114
老海
(
えびちや
)
茶袴
(
ばかま
)
を
穿
(
うが
)
ちつつ
115
桐
(
きり
)
の
下駄
(
げた
)
をば
足
(
あし
)
にかけ
116
神官扇
(
しんくわんあふぎ
)
を
手
(
て
)
に
持
(
も
)
つて
117
ソロリソロリと
門
(
かど
)
の
口
(
くち
)
118
太夫
(
たいふ
)
の
道中
(
だうちう
)
宜
(
よろ
)
しくの
119
肩
(
かた
)
と
尻
(
しり
)
とを
振
(
ふ
)
り
乍
(
なが
)
ら
120
反
(
そ
)
り
身
(
み
)
になつて
本町
(
ほんまち
)
の
121
人通
(
ひとどほ
)
り
多
(
おほ
)
き
十字街
(
じふじがい
)
122
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
を
浴
(
あ
)
び
乍
(
なが
)
ら
123
キユーバーを
後
(
あと
)
に
従
(
したが
)
へて
124
悠々然
(
いういうぜん
)
と
出
(
い
)
で
来
(
きた
)
り
125
道
(
みち
)
の
傍
(
かたへ
)
に
佇
(
たたず
)
んで
126
鈴
(
すず
)
を
振
(
ふ
)
るよな
声
(
こゑ
)
絞
(
しぼ
)
り
127
『これこれ
申
(
まを
)
し
皆
(
みな
)
の
人
(
ひと
)
128
ウラナイ
教
(
けう
)
の
大教主
(
だいけうしゆ
)
129
千草
(
ちぐさ
)
の
姫
(
ひめ
)
の
演説
(
えんぜつ
)
を
130
一通
(
ひととほ
)
りお
聞
(
き
)
きなされませ
131
妾
(
わらは
)
は
元
(
もと
)
はトルマン
国
(
ごく
)
の
132
王妃
(
わうひ
)
と
仕
(
つか
)
へし
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
ぞ
133
衆生
(
しゆじやう
)
済度
(
さいど
)
のその
為
(
た
)
めに
134
雲
(
くも
)
を
押
(
お
)
し
分
(
わ
)
けて
天降
(
あまくだ
)
り
135
市井
(
しせい
)
の
巷
(
ちまた
)
に
往
(
ゆ
)
き
来
(
き
)
して
136
天地
(
てんち
)
を
創
(
つく
)
り
給
(
たま
)
ひたる
137
誠
(
まこと
)
の
親
(
おや
)
の
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
138
無限
(
むげん
)
絶対
(
ぜつたい
)
無始
(
むし
)
無終
(
むしう
)
139
厚
(
あつ
)
き
恵
(
めぐみ
)
の
御
(
ご
)
由来
(
ゆらい
)
を
140
世
(
よ
)
の
人々
(
ひとびと
)
に
宣
(
の
)
り
伝
(
つた
)
へ
141
八衢
(
やちまた
)
地獄
(
ぢごく
)
の
苦
(
くる
)
しみを
142
助
(
たす
)
けて
神
(
かみ
)
の
永久
(
とこしへ
)
に
143
鎮
(
しづ
)
まり
居
(
ゐ
)
ます
天国
(
てんごく
)
の
144
高天原
(
たかあまはら
)
の
楽園
(
らくゑん
)
に
145
救
(
すく
)
ひ
導
(
みちび
)
き
永久
(
とことは
)
に
146
変
(
かは
)
らず
動
(
うご
)
かぬ
楽
(
たの
)
しみを
147
与
(
あた
)
へむ
為
(
た
)
めの
此
(
この
)
旅出
(
たびで
)
148
悪
(
わる
)
く
思
(
おも
)
つたり
疑
(
うた
)
がつて
149
神
(
かみ
)
をなみしちやいけませぬ
150
妾
(
わたし
)
は
王妃
(
わうひ
)
の
身
(
み
)
であれば
151
此
(
この
)
世
(
よ
)
に
何
(
なん
)
の
不自由
(
ふじゆう
)
も
152
不足
(
ふそく
)
もないので
御座
(
ござ
)
います
153
大慈
(
だいじ
)
大悲
(
だいひ
)
の
吾
(
わが
)
心
(
こころ
)
154
世界
(
せかい
)
の
人
(
ひと
)
の
苦
(
くる
)
しみを
155
見
(
み
)
るに
忍
(
しの
)
びず
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
156
女
(
をんな
)
の
繊弱
(
かよわ
)
き
身
(
み
)
をもつて
157
寒
(
さむ
)
さ
暑
(
あつ
)
さの
嫌
(
きら
)
ひなく
158
世
(
よ
)
の
為
(
た
)
め
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
の
為
(
た
)
め
159
難行
(
なんぎやう
)
苦行
(
くぎやう
)
をして
居
(
ゐ
)
ます
160
皆
(
みな
)
さまお
聞
(
き
)
きでありませうが
161
此
(
この
)
頃
(
ごろ
)
建
(
た
)
つたスガ
山
(
やま
)
の
162
神
(
かみ
)
の
館
(
やかた
)
に
三五
(
あななひ
)
の
163
教
(
をしへ
)
の
射場
(
いば
)
が
出来
(
でき
)
ました
164
其処
(
そこ
)
を
守
(
まも
)
れる
神司
(
かむづかさ
)
165
玉清別
(
たまきよわけ
)
と
云
(
い
)
ふ
人
(
ひと
)
は
166
何処
(
どこ
)
の
馬骨
(
ばこつ
)
か
知
(
し
)
らねども
167
千草
(
ちぐさ
)
の
姫
(
ひめ
)
に
比
(
くら
)
ぶれば
168
まだまだ
苦労
(
くらう
)
が
足
(
た
)
りませぬ
169
苦労
(
くらう
)
もなしに
真実
(
しんじつ
)
の
170
香
(
かん
)
ばし
花
(
はな
)
は
咲
(
さ
)
きませぬ
171
それのみならずスガ
館
(
やかた
)
172
傍
(
かたへ
)
に
建
(
た
)
ちし
大道場
(
だいだうぢやう
)
173
預
(
あづか
)
る
女
(
をんな
)
はヨリコ
姫
(
ひめ
)
174
花香
(
はなか
)
にダリヤと
云
(
い
)
ふ
女
(
をんな
)
175
問答所
(
もんだふどころ
)
の
看板
(
かんばん
)
を
176
臆面
(
おくめん
)
もなく
掲
(
かか
)
げ
出
(
だ
)
し
177
世人
(
よびと
)
を
煙
(
けぶり
)
にまいて
居
(
ゐ
)
る
178
抑々
(
そもそも
)
人間
(
にんげん
)
と
云
(
い
)
ふものは
179
一寸先
(
いつすんさき
)
の
見
(
み
)
えぬもの
180
どうして
宗教
(
しうけう
)
の
真諦
(
しんたい
)
が
181
分
(
わか
)
る
道理
(
だうり
)
がありませうか
182
天
(
てん
)
から
下
(
くだ
)
つた
生身魂
(
いくみたま
)
183
日出
(
ひのでの
)
神
(
かみ
)
の
永久
(
とことは
)
に
184
宿
(
やど
)
らせ
玉
(
たま
)
ふ
肉
(
にく
)
の
宮
(
みや
)
185
高姫
(
たかひめ
)
でなくては
分
(
わか
)
るまい
186
これから
皆
(
みな
)
さま
見
(
み
)
て
御座
(
ござ
)
れ
187
明日
(
あす
)
は
館
(
やかた
)
に
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
んで
188
ヨリコの
姫
(
ひめ
)
を
相手取
(
あひてど
)
り
189
宗教
(
しうけう
)
問答
(
もんだふ
)
おつ
始
(
ぱじ
)
め
190
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
に
帰順
(
きじゆん
)
させ
191
天晴
(
あつぱ
)
れ
勝
(
か
)
つて
見
(
み
)
せませう
192
何
(
なに
)
程
(
ほど
)
偉
(
えら
)
そに
云
(
い
)
つたとて
193
オーラの
山
(
やま
)
に
立
(
た
)
て
籠
(
こも
)
り
194
泥棒
(
どろばう
)
の
手下
(
てした
)
の
奴輩
(
やつぱら
)
に
195
姉貴
(
あねき
)
々々
(
あねき
)
と
立
(
た
)
てられて
196
威張
(
ゐば
)
つて
居
(
を
)
つたよな
代物
(
しろもの
)
が
197
どうして
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
198
完全
(
うまら
)
に
委曲
(
つばら
)
に
説
(
と
)
けませう
199
皆
(
みな
)
さま
今
(
いま
)
から
言
(
い
)
うておく
200
何
(
なに
)
程
(
ほど
)
仕事
(
しごと
)
がせわしくも
201
明日
(
あす
)
一
(
いち
)
日
(
にち
)
は
張
(
はり
)
込
(
こ
)
んで
202
此
(
この
)
方
(
はう
)
とヨリコの
問答
(
もんだふ
)
を
203
何方
(
どちら
)
がよいか
虚
(
きよ
)
か
実
(
じつ
)
か
204
篤
(
とつ
)
くり
聞
(
き
)
いたその
上
(
うへ
)
で
205
よい
判断
(
はんだん
)
をなさいませ
206
今
(
いま
)
から
予告
(
よこく
)
致
(
いた
)
します
207
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
208
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
209
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
とを
立別
(
たてわ
)
ける
210
ヨリコの
姫
(
ひめ
)
もさぞやさぞ
211
明日
(
あす
)
一
(
いち
)
日
(
にち
)
が
断末魔
(
だんまつま
)
212
思
(
おも
)
へば
思
(
おも
)
へば
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
で
213
個人
(
こじん
)
としては
耐
(
たま
)
らねど
214
お
道
(
みち
)
の
為
(
ため
)
と
人
(
ひと
)
の
為
(
た
)
め
215
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
為
(
た
)
め
国
(
くに
)
の
為
(
た
)
め
216
往
(
ゆ
)
かねばならぬ
吾
(
わが
)
思
(
おも
)
ひ
217
皆
(
みな
)
さま
察
(
さつ
)
して
下
(
くだ
)
さんせ
218
何
(
なに
)
も
好
(
この
)
んで
争論
(
さうろん
)
を
219
やり
度
(
た
)
い
事
(
こと
)
はなけれども
220
弱
(
よわ
)
きを
助
(
たす
)
け
強
(
つよ
)
きをば
221
挫
(
くじ
)
かにやおかぬ
義侠心
(
ぎけふしん
)
222
これが
黙
(
だま
)
つて
居
(
を
)
られうか
223
此方
(
こちら
)
の
説
(
せつ
)
が
勝
(
か
)
つたなら
224
ヨリコの
姫
(
ひめ
)
を
叩
(
たた
)
き
出
(
だ
)
し
225
その
跡釜
(
あとがま
)
に
千草姫
(
ちぐさひめ
)
226
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
となりすまし
227
誠
(
まこと
)
の
教
(
をしへ
)
を
宣伝
(
せんでん
)
し
228
スガのお
宮
(
みや
)
を
祀
(
まつ
)
りかへ
229
ヘグレ
神社
(
じんじや
)
と
致
(
いた
)
すぞや
230
ヘグレのヘグレのヘグレ
武者
(
むしや
)
231
ヘグレ
神社
(
じんじや
)
の
大神
(
おほかみ
)
は
232
三十三
(
さんじふさん
)
相
(
さう
)
は
未
(
ま
)
だ
愚
(
おろ
)
か
233
五十六
(
ごじふろく
)
億
(
おく
)
七千万
(
しちせんまん
)
234
ミロクの
活動
(
くわつどう
)
遊
(
あそ
)
ばして
235
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
を
天国
(
てんごく
)
の
236
常磐
(
ときは
)
堅磐
(
かきは
)
の
楽園
(
らくゑん
)
と
237
立替
(
たてかへ
)
遊
(
あそ
)
ばす
経綸
(
しぐみ
)
ぞや
238
喜
(
よろこ
)
び
遊
(
あそ
)
ばせ
人々
(
ひとびと
)
よ
239
神
(
かみ
)
の
言葉
(
ことば
)
に
嘘
(
うそ
)
はない
240
きつと
成就
(
じやうじゆ
)
さして
見
(
み
)
せう
241
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
創
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
242
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
243
唯
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
244
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
し
245
世
(
よ
)
の
過
(
あやまち
)
は
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
す
246
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
をかしこみて
247
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
乱
(
みだ
)
し
世
(
よ
)
の
人
(
ひと
)
を
248
誤
(
あやま
)
らしむるヨリコ
姫
(
ひめ
)
249
それに
従
(
したが
)
ふ
奴輩
(
やつぱら
)
を
250
片
(
かた
)
つぱしから
言向
(
ことむ
)
けて
251
改心
(
かいしん
)
さして
見
(
み
)
せませう
252
あゝ
勇
(
いさ
)
ましや
勇
(
いさ
)
ましや
253
明日
(
あす
)
の
吉
(
よ
)
き
日
(
ひ
)
ぞ
待
(
ま
)
たれける』
254
キユーバーは
後
(
うしろ
)
の
方
(
はう
)
から
255
蟇
(
がま
)
が
風
(
かぜ
)
を
引
(
ひ
)
いたやうな
響
(
ひびき
)
のある
声
(
こゑ
)
を
出
(
だ
)
して、
256
『
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
257
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
とを
立別
(
たてわ
)
ける
258
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
創造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
259
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
260
ただ
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
261
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し
聞
(
き
)
き
直
(
なほ
)
す
262
ウラナイ
教
(
けう
)
の
御
(
おん
)
教
(
をしへ
)
263
皆
(
みな
)
さま
耳
(
みみ
)
を
掃除
(
さうぢ
)
して
264
一言
(
いちごん
)
半句
(
はんく
)
も
漏
(
も
)
らさずに
265
生宮
(
いきみや
)
さまの
御
(
ご
)
託宣
(
たくせん
)
266
しつかりお
聞
(
き
)
き
遊
(
あそ
)
ばせよ
267
下
(
した
)
つ
岩根
(
いはね
)
の
大
(
おほ
)
ミロク
268
日出
(
ひのでの
)
神
(
かみ
)
の
生宮
(
いきみや
)
と
269
現
(
あら
)
はれたまひし
千草姫
(
ちぐさひめ
)
270
ヘグレのヘグレのヘグレ
武者
(
むしや
)
271
ヘグレ
神社
(
じんじや
)
の
大神
(
おほかみ
)
と
272
現
(
あら
)
はれ
此処
(
ここ
)
に
下
(
くだ
)
りまし
273
鬼
(
おに
)
や
大蛇
(
をろち
)
の
魂
(
たましひ
)
に
274
憑
(
とりつか
)
れたる
憐
(
あはれ
)
なる
275
人
(
ひと
)
の
難儀
(
なんぎ
)
を
救
(
すく
)
はむと
276
大慈
(
だいじ
)
大悲
(
だいひ
)
の
心
(
こころ
)
もて
277
現
(
あら
)
はれたまひし
有難
(
ありがた
)
さ
278
スガの
宮居
(
みやゐ
)
の
神館
(
しんくわん
)
に
279
頑張
(
ぐわんば
)
り
暮
(
くら
)
すヨリコとは
280
天地
(
てんち
)
雲泥
(
うんでい
)
の
違
(
ちが
)
ひぞや
281
めつたにこんな
生神
(
いきがみ
)
が
282
再
(
ふたた
)
び
下
(
くだ
)
る
事
(
こと
)
はない
283
時
(
とき
)
は
来
(
きた
)
れり
時
(
とき
)
は
今
(
いま
)
284
爺
(
ぢ
)
さまも
婆
(
ば
)
さまも
孫
(
まご
)
つれて
285
近所
(
きんじよ
)
合壁
(
がつぺき
)
誘
(
さそ
)
ひ
合
(
あは
)
せ
286
明日
(
あす
)
の
大事
(
だいじ
)
な
談判
(
だんぱん
)
を
287
お
聞
(
き
)
きにお
出
(
い
)
でなさいませ
288
よい
後学
(
こうがく
)
になりまする
289
それのみならず
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
290
尊
(
たふと
)
い
御縁
(
ごえん
)
が
結
(
むす
)
ばれて
291
万劫
(
まんごふ
)
末代
(
まつだい
)
永久
(
とことは
)
に
292
おかげの
泉
(
いづみ
)
に
浸
(
ひた
)
りつつ
293
此
(
この
)
世
(
よ
)
この
儘
(
まま
)
天国
(
てんごく
)
の
294
生存権
(
せいぞんけん
)
が
得
(
え
)
られます
295
必
(
かなら
)
ず
疑
(
うたが
)
ひ
遊
(
あそ
)
ばすな
296
スコブッツエン
宗
(
しう
)
の
大教主
(
だいけうしゆ
)
297
キユーバーでさへも
尾
(
を
)
をまいて
298
生宮
(
いきみや
)
様
(
さま
)
の
後
(
あと
)
につき
299
お
伴
(
とも
)
に
仕
(
つか
)
へて
居
(
を
)
りまする
300
これだけ
見
(
み
)
ても
皆
(
みな
)
さまよ
301
生宮
(
いきみや
)
さまの
御
(
ご
)
神徳
(
しんとく
)
302
ただでないのが
分
(
わか
)
るだろ
303
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
304
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ』
305
と
歌
(
うた
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
306
スガの
町々
(
まちまち
)
を
残
(
のこ
)
る
隈
(
くま
)
なく
東西屋
(
とうざいや
)
もどきに
歩
(
ある
)
いて
仕舞
(
しま
)
つた。
307
(
大正一五・六・三〇
旧五・二一
於天之橋立なかや別館
加藤明子
録)
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【第16章 東西奔走|第72巻|山河草木|霊界物語|/rm7216】
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