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第八章 人魚(にんぎよ)勝利(しようり)〔二〇三五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第81巻 天祥地瑞 申の巻 篇:第2篇 イドムの嵐 よみ:いどむのあらし
章:第8章 人魚の勝利 よみ:にんぎょのしょうり 通し章番号:2035
口述日:1934(昭和9)年08月05日(旧06月25日) 口述場所:伊豆別院 筆録者:白石恵子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1934(昭和9)年12月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
大栄山の南面にある真珠の湖には多くの人魚が生息していた。人魚たちは湖の東西南北に人魚郷を作って平和に暮らしていたが、イドム王の部下が襲来して人魚の乙女を捕らえて行く事件がたびたび起こっていた。
そこで、国津神たちの襲来を防ぐために空き地に鋭くとがった貝殻を敷き詰めるなど、防衛線を敷いて警戒する態勢になっていた。
あるとき、東西南北の各人魚郷の酋長たちは、湖の中央にある真珠島に集まり、協議をこらしていた。
イドム国が戦に破れて、サール国に城を奪われたニュースは人魚たちの下にも届いていた。人魚たちは、サール国王エールスが荒々しい気性の持ち主であると聞いていたので、必ずやイドム国にも増して、人魚の乙女を捕らえに兵隊を遣わしてくるだろうと予測していたのである。
酋長たちは協議の結果、サール国の兵隊が来たら、岸に山が迫っていて険しい北郷にすべての人魚を避難させ、敵を迎え撃つ作戦を練った。
折りしも、サール国女王となったサックスは早速、数百の騎士を従えて大栄山に登ってくると、人魚を捕獲しようと真珠の湖に迫ってきた。
東西南北の酋長たちは、さっそく人魚たちに知らせを出して、全員を北郷に避難させた。酋長たちは、真珠島の岩頭に立って、サール国の騎士たちを待ち構えていた。
サールの騎士たちは東、西、南の人魚郷を目指して馬に乗ったまま湖に飛び込み襲ってきたが、一人の人魚も見つけることができず、泳ぎ着かれて溺れ死ぬ馬が続出した。
サックス女王は一度岸に引き返し、丸木舟を作って湖の奥に進む作戦に変更した。真珠島に上陸して人魚の酋長を捕らえ、人魚たちの隠れ家を自白させようとしたのである。
しかし、丸木舟が真珠島に近寄ってくるやいなや、酋長たちは島の断崖の上から、いっせいに真珠の岩を岩石落としに投げつけた。
あわれ、女王をはじめ従軍していた左守チクター、数多の騎士たちは舟もろとも湖中に沈没し、水の藻屑と消え去ってしまった。これ以降、真珠の湖を侵して人魚を攻めようとする者もなく、ここは神仙郷として人魚たちは栄えることとなった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm8108
愛善世界社版: 八幡書店版:第14輯 467頁 修補版: 校定版:167頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 大栄山(おほさかやま)南面(なんめん)中腹(ちうふく)には(ひろ)平地(へいち)ありて、002東西(とうざい)二十里(にじふり)003南北(なんぼく)十里(じふり)潮水(しほみづ)(ただよ)ひ、004真珠(しんじゆ)(うみ)(たた)へられて()る。
005 ()湖水(こすい)周囲(しうゐ)には数多(あまた)人魚(にんぎよ)()み、006(ほと)んど国津神(くにつかみ)同様(どうやう)生活(せいくわつ)()し、007よく(もの)()ひ、008人魚郷(にんぎよきやう)をつくりて、009(みなみ)にあるを南郷(なんきやう)()ひ、010(きた)にあるを北郷(ほくきやう)()ひ、011(ひがし)にあるを東郷(とうきやう)(しよう)し、012西(にし)西郷(せいきやう)(とな)へ、013人魚(にんぎよ)(むれ)()湖水(こすい)永久(とこしへ)棲処(すみか)として、014魚貝(ぎよかひ)餌食(ゑじき)とし、015()よりの国津神(くにつかみ)侵入(しんにふ)(ふせ)ぎ、016天地(てんち)恩沢(おんたく)(たの)しみ()たりける。
017 かかる平和(へいわ)神仙郷(しんせんきやう)も、018時々(ときどき)イドム(わう)部下(ぶか)襲来(しふらい)(きた)りて、019人魚(にんぎよ)乙女(をとめ)(とら)()(こと)一再(いつさい)ならざりければ、020(ここ)人魚(にんぎよ)(わう)(くび)(あつ)めて協議(けふぎ)()らし、021国津神(くにつかみ)襲来(しふらい)(そな)へむとして、022後先(あとさき)(するど)(とが)りたる貝殻(かひがら)空地(あきち)なくつきたて、023(おそ)(きた)(てき)(あし)(きず)つけむと防禦線(ぼうぎよせん)()()たりける。
024 或時(あるとき)人魚(にんぎよ)(わう)は、025()湖水(こすい)中央(ちうあう)突出(とつしゆつ)せる真珠島(しんじゆたう)(あつま)りて、026湖面(こめん)(うか)(つき)(なが)めながら一夜(いちや)(あか)しつつ(たがひ)(うた)ふ。
027 東郷(とうきやう)酋長(しうちやう)春野(はるの)(うた)ふ。
028天地(あめつち)(かみ)(めぐみ)()()でし
029これの湖水(こすい)永久(とは)(その)なり
030大空(おほぞら)(つき)(うか)べて(なみ)(しづ)
031(かがや)(うみ)(ひろ)くもあるかな
032かくの(ごと)吾等(われら)(きよ)(みづうみ)
033人魚(にんぎよ)となりて(とし)ふりにけり
034(かぜ)()けど(あめ)()れども()(うみ)
035(なみ)()さへも()たぬ(しづ)けさ
036春夏(はるなつ)(なが)(たへ)なる()(うみ)
037大栄山(おほさかやま)(にしき)うつろふ
038大栄山(おほさかやま)(たに)清水(しみづ)()(うみ)
039(すこ)しも()らず()ちたぎつなり
040()(うみ)竜宮海(りうぐうかい)(つづ)けるか
041湖水(こすい)ながらも潮水(しほみづ)なりけり
042不思議(ふしぎ)なるこれの高処(たかど)(うしほ)()
043湖水(こすい)(かみ)賜物(たまもの)なるらむ
044百年(ももとせ)をこの(みづうみ)にやすらひて
045(おも)(こと)なき吾等(われら)(くら)しよ
046折々(をりをり)神仙郷(しんせんきやう)なる()(うみ)
047(おそ)()るなり国津神等(くにつかみら)
048国津神(くにつかみ)仮令(たとへ)幾万(いくまん)()()とも
049吾等(われら)()くまで(たたか)はむかも
050天津(あまつ)()終日(ひねもす)(かがや)月舟(つきふね)
051終夜(よもすがら)()真珠(しんじゆ)(うみ)よ』
052 南郷(なんきやう)酋長(しうちやう)夏草(なつぐさ)(うた)ふ。
053(ひと)(おも)()てども(いま)身体(からたま)
054(あさ)ましきかな(うろこ)(おほ)へば
055さりながら(かみ)(めぐみ)(いだ)かれて
056(わづら)ひもなくすむは(うれ)しき
057(やす)らかに真珠(しんじゆ)(うみ)(そだ)ちたる
058吾等(われら)(なや)()らざりにけり
059(おそ)ろしきイドムの(わう)手下等(てしたら)
060吾等(われら)(やから)(うば)ひて(かへ)るも
061如何(いか)にして吾等(われら)(あだ)(ふせ)がむと
062(あさ)(ゆふ)なに(こころ)(くだ)くも
063さりながら()(みづうみ)(ふか)ければ
064吾等(われら)水底(みそこ)(くぐ)りて(のが)れむ
065時折(ときをり)(くが)(のぼ)りて(ねむ)()
066(しの)(きた)れる(あだ)(とら)はる
067明日(あす)よりは人魚(にんぎよ)(みぎは)(ねむ)らずて
068湖中(こちう)(うか)(やす)らふべきかな
069悠々(いういう)(なみ)(うか)びて魚族(うろくづ)
070()ひて()くるは(めぐみ)なりけり
071天地(あめつち)(めぐみ)(わす)れし(やから)のみ
072生命(いのち)(うば)はれ(くる)しむなるべし
073吾等(われら)とて()大神(おほかみ)御賜物(みたまもの)
074(かみ)(かなら)(まも)りますらむ
075イドム(じやう)はサールの(わう)(あら)はれて
076(やぶ)れしと()きぬ吾等(われら)(かたき)
077わが(やから)真珠(しんじゆ)()てりと(あらそ)ひて
078()(みづうみ)(しの)()るなり
079サール(こく)のエールス(わう)(こころ)(あら)
080(かみ)とし()けば(やす)からず(おも)
081()にもあれ(かく)にもあれや(なみ)()
082()月光(つきかげ)(なが)めて()かさむ
083(つき)()れば(なげ)かひ(こころ)()えゆきて
084春野(はるの)()ける(はな)(おも)ふも
085花見(はなみ)むと(くが)(のぼ)りて(とら)はれし
086(やから)(おも)へば(かな)しかりけり
087(はる)さればわがともがらは次々(つぎつぎ)
088(とら)はれにけり油断(ゆだん)(こころ)に』
089 西郷(せいきやう)酋長(しうちやう)秋月(あきづき)(うた)ふ。
090(てん)(あを)(うみ)また(あを)真中(まんなか)
091(うか)べる真珠(しんじゆ)(しま)(さけ)()
092御空(みそら)ゆく(つき)(ひかり)()らされて
093()湖原(うなばら)真白(ましろ)()ゆるも
094(なみ)()出没(しゆつぼつ)するはわが(やから)
095御空(みそら)(つき)(あふ)ぐなるらむ
096八千尋(やちひろ)湖底(うなぞこ)までも()(とほ)
097(つき)(ひかり)偉大(ゐだい)なるかな
098(やみ)()汀辺(みぎはべ)(やから)(あつ)まりて
099(うた)(をど)りに()(あか)すなり
100人魚等(にんぎよら)(うた)声々(こゑごゑ)(なみ)()
101こだまなしつつ()()けにける
102大栄(おほさか)(やま)紅葉(もみぢ)(あふ)ぎつつ
103湖水(こすい)(ひた)(あき)(たの)しき
104秋月(あきづき)大栄山(おほさかやま)()()えて
105(にしき)()ゆる真珠(しんじゆ)湖原(うなばら)
106(なみ)(いろ)(あけ)()めつつ大栄(おほさか)
107(やま)紅葉(もみぢ)()(わた)るなり』
108 北郷(ほくきやう)酋長(しうちやう)冬風(ふゆかぜ)(うた)ふ。
109(ふゆ)されど()仙郷(せんきやう)(あたた)かし
110大栄山(おほさかやま)(きた)(そばだ)
111大栄(おほさか)(やま)(けは)しければ国津神(くにつかみ)
112()仙郷(せんきやう)(きた)(すく)なし
113(わが)()める(きた)(さと)には人魚(にんぎよ)とる
114(あだ)(きた)らず(やす)()()
115()しや()(てき)(きた)らば人魚等(にんぎよら)
116ことごと吾等(われら)(さと)(あつ)めよ』
117 ()(うた)(をり)もあれ、118イドム(じやう)女王(ぢよわう)サツクス(ひめ)は、119数百(すうひやく)騎士(ナイト)(したが)へ、120大栄山(おほさかやま)急坂(きふはん)(とき)(つく)りて(のぼ)(きた)り、121一網打尽(いちまうだじん)人魚(にんぎよ)(むれ)(おそ)捕獲(ほくわく)せむとのぼり(きた)る。
122 この物音(ものおと)四人(よにん)酋長(しうちやう)は、123スハ一大事(いちだいじ)124人魚(にんぎよ)(やから)(ことごと)北郷(ほくきやう)(あつ)めむと、125(およ)ぎの(はや)人魚(にんぎよ)東西南(とうざいなん)三郷(さんきやう)(つか)はし(きふ)(ほう)じければ、126数万(すうまん)人魚(にんぎよ)はわれ(おく)れじと(ふか)水底(みなそこ)(もぐ)りて、127一人(ひとり)(のこ)らず北郷(ほくきやう)にかたまり、128いづれも(こゑ)(ひそ)めて(てき)襲来(しふらい)(はる)かに(なが)めつつありける。
129 四人(よにん)酋長(しうちやう)真珠島(しんじゆたう)巌頭(がんとう)()ち、130悠然(いうぜん)として(てき)襲来(しふらい)(なが)()たり。
131 サツクス女王(ぢよわう)指揮(しき)のもとに、132数百(すうひやく)騎士(ナイト)東西南(とうざいなん)三郷(さんきやう)陣取(ぢんと)り、133湖水(こすい)(かこ)みて擦鉦(すりがね)太鼓(たいこ)()()らしつつ、134(やま)(くだ)けむばかりの(いきほひ)にて(おそ)(きた)り、135人魚(にんぎよ)(かげ)(ひと)つも湖面(こめん)になきに失望(しつばう)し、136各々(おのおの)馬上(ばじやう)ながら湖中(こちう)()()り、137(うま)をたよりに捜索(そうさく)すれども、138東西南(とうざいなん)三郷(さんきやう)附近(ふきん)には(ひと)つの人魚(にんぎよ)見当(みあた)らず、139(つひ)には(うま)(つか)れ、140湖中(こちう)(おぼ)るるもの(おほ)くなりければ、141さすがのサツクス女王(ぢよわう)も、142すごすごと岸辺(きしべ)()(かへ)し、143(うま)(つか)れを(やす)め、144自分(じぶん)もまた(かほ)(あを)ざめて(ふと)(いき)()()たり。
145 サツクス女王(ぢよわう)(こゑ)細々(ほそぼそ)(うた)ふ。
146(つき)()める真珠(しんじゆ)(うみ)()()れば
147(なみ)ばかりにて人魚(にんぎよ)(かげ)なし
148()(うみ)永久(とこしへ)()人魚等(にんぎよら)
149如何(いかが)なりしか(われ)いぶかしき
150潮水(しほみづ)()()(すす)みしわが騎士(ナイト)
151その大方(おほかた)(おぼ)()したり
152人魚等(にんぎよら)水底(みなそこ)(ふか)(ひそ)みつつ
153(こま)(あし)をばひけるなるらむ
154()くならば(こま)(せん)なし()()りて
155独木(まるき)(ふね)(つく)(すす)まむ』
156 (ここ)()(のこ)りたる騎士等(ナイトら)は、157湖辺(こへん)()てる数多(あまた)大木(たいぼく)()(たふ)独木舟(まるきぶね)(つく)りて、158七日七夜(なぬかななよ)丹精(たんせい)をこめ(やうや)数艘(すうさう)(ふね)(つく)り、159真珠(しんじゆ)(しま)(わた)酋長(しうちやう)捕縛(ほばく)し、160人魚(にんぎよ)在処(ありか)自白(じはく)させむと、161(ここ)数十人(すうじふにん)騎士(ナイト)独木舟(まるきぶね)(さを)をさし(かい)(あやつ)りながら、162(やや)(ひろ)真珠(しんじゆ)(しま)へと(すす)()く。163勿論(もちろん)サツクス女王(ぢよわう)もその(ふね)(やす)()してありける。
164 四人(よにん)酋長(しうちやう)()(きた)(ふね)(はる)かに()ながら、165悠々(いういう)として(さわ)がず(あせ)らず(なが)()る。
166 北郷(ほくきやう)酋長(しうちやう)冬風(ふゆかぜ)は、167三人(さんにん)(なに)(しめ)(あは)()たりしが、168(たちま)湖中(こちう)()()み、169水底(みなそこ)(くぐ)つて北郷(ほくきやう)(いそ)(かへ)り、170数万(すうまん)人魚(にんぎよ)(きふ)()げ、171()一斉(いつせい)(てき)(むか)つて必死(ひつし)(ちから)(くは)殲滅(せんめつ)せむ(こと)訓示(くんじ)した。
172 酋長(しうちやう)言葉(ことば)数万(すうまん)人魚(にんぎよ)(いきほひ)()173日頃(ひごろ)(あだ)(むく)い、174(わざはひ)()()つは()(とき)と、175固唾(かたづ)()んで(ひか)()る。
176 サツクス女王(ぢよわう)()(ほこ)りたる(おも)もちにて、177独木舟(まるきぶね)()がせながら、178(つき)()(わた)真珠(しんじゆ)湖原(うなばら)(なが)めて(うた)ふ。
179『あはれあはれ心地(ここち)よきかな(われ)(いま)
180真珠(しんじゆ)(しま)占領(せんりやう)せむとす
181人魚等(にんぎよら)(たから)真珠(しんじゆ)(あつ)めたる
182島根(しまね)()ながら(かがや)きにけり
183幾万(いくまん)真珠(しんじゆ)(ひかり)かたまりて
184(つき)(ひかり)()せにけらしな
185幾万(いくまん)人魚(にんぎよ)はいづれに()げしぞや
186吾等(われら)威勢(ゐせい)(おどろ)けるらし
187面白(おもしろ)(つき)(うか)べる湖原(うなばら)
188真珠(しんじゆ)(しま)()らむと()()く』
189 春野(はるの)(はる)かに()(てい)()(うた)ふ。
190(たま)()生命(いのち)()らずの()()ちを
191()つつあはれを(もよほ)(われ)なり
192(よく)(ふか)真珠(しんじゆ)(たま)()(くら)
193生命(いのち)()つると(おも)へばいぢらし
194北郷(ほくきやう)手具脛(てぐすね)ひきて()()てる
195人魚(にんぎよ)(ちから)(おそ)れざるらし
196森閑(しんかん)としづまりかへる湖原(うなばら)
197やがて血汐(ちしほ)(あめ)()るらむ
198心地(ここち)よき今宵(こよひ)なるかも祖々(おやおや)
199(あだ)(むく)ゆる(とき)()にけり
200サツクスはイドムの(くに)(うば)()
201(つま)生命(いのち)をとりしくせもの
202サツクスの悪魔(あくま)(なほ)()きたらで
203吾等(われら)(たから)(うば)はむとすも
204(かぎ)りなき(よく)につられて(たま)()
205生命(いのち)()つるは(あさ)はかなるかな』
206 南郷(なんきやう)酋長(しうちやう)夏草(なつぐさ)(うた)ふ。
207夏草(なつぐさ)(しげ)みを()けてのぼり()
208ナイトは死出(しで)(たび)をするかも
209わが(やから)(かげ)なきを()てナイト()
210(うま)諸共(もろとも)湖中(こちう)()()りぬ
211駿馬(はやこま)(つか)れはてけむ(ちから)なく
212(ひと)もろともに(おぼ)()したり
213次々(つぎつぎ)(おぼ)るるを()てサツクスは
214(くが)(むか)つて()げゆくをかしさ
215駿馬(はやこま)(いなな)きを()りてサツクスは
216(みぎは)並木(なみき)()(たふ)したり
217七日七夜(なぬかななよ)独木(まるき)(ふね)(つく)()へて
218(わた)()るかも生命(いのち)()らずに
219近寄(ちかよ)らば真珠(しんじゆ)(いは)()げつけて
220(あだ)(ことごと)()(ころ)すべし』
221 西郷(せいきやう)酋長(しうちやう)秋月(あきづき)(うた)ふ。
222面白(おもしろ)()とはなりけり()ながらに
223(あだ)(ほろ)ぼす今宵(こよひ)とおもへば
224水中(すいちう)(ちから)(たも)つわが(やから)
225(とら)へむとする(おろか)さを(おも)
226(おろか)なるサツクス(わう)手下等(てしたら)
227(みづ)藻屑(もくづ)(はうむ)()らむ
228面白(おもしろ)しああ(いさ)ましし(わが)(てき)
229真珠(しんじゆ)島根(しまね)(ちか)()せたり』
230 ()(うた)(をり)しも、231サツクス女王(ぢよわう)一行(いつかう)数十人(すうじふにん)(しま)近寄(ちかよ)らむとするや、232三人(さんにん)酋長(しうちやう)此処(ここ)先途(せんど)と、233真珠(しんじゆ)(いは)頭上(づじやう)(たか)くささげ、234()()(てき)(むか)つて岩石落(がんせきおと)しに()げつくれば、235何条(なんでう)(もつ)(たま)るべき、236(ふね)諸共(もろとも)湖中(こちう)(のこ)らず沈没(ちんぼつ)し、237(うみ)水泡(みなわ)()えにける。
238 北郷(ほくきやう)(あつま)りし数万(すうまん)人魚(にんぎよ)は、239「ウオーウオー」と一斉(いつせい)歓声(くわんせい)()げ、240(ため)天地(てんち)(くづ)るるばかりなりける。
241 イドムの(しろ)占領(せんりやう)し、242エールス(わう)謀殺(ぼうさつ)し、243(こひ)勝利者(しようりしや)とときめき(わた)り、244豪奢(がうしや)(きは)めたりし悪虐(あくぎやく)無道(ぶだう)張本(ちやうほん)サツクス女王(ぢよわう)も、245天運(てんうん)いよいよ()きて(みづ)藻屑(もくづ)となりけるぞ天命(てんめい)(おそ)ろしき。
246 これより真珠(しんじゆ)(うみ)人魚(にんぎよ)(むれ)(むか)つて()()するもの(あと)()ち、247永遠(えいゑん)神仙郷(しんせんきやう)として人魚(にんぎよ)(むれ)(さか)えけるとなむ。
248昭和九・八・五 旧六・二五 於伊豆別院 白石恵子謹録)
   
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