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霊界物語
如意宝珠(第13~24巻)
第18巻(巳の巻)
序
凡例
総説
第1篇 弥仙の神山
第1章 春野の旅
第2章 厳の花
第3章 神命
第2篇 再探再険
第4章 四尾山
第5章 赤鳥居
第6章 真か偽か
第3篇 反間苦肉
第7章 神か魔か
第8章 蛙の口
第9章 朝の一驚
第10章 赤面黒面
第4篇 舎身活躍
第11章 相身互
第12章 大当違
第13章 救の神
第5篇 五月五日祝
第14章 蛸の揚壺
第15章 遠来の客
第16章 返り討
第17章 玉照姫
霊の礎(四)
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霊界物語
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第18巻(巳の巻)
> 第5篇 五月五日祝 > 第15章 遠来の客
<<< 蛸の揚壺
(B)
(N)
返り討 >>>
第一五章
遠来
(
ゑんらい
)
の
客
(
きやく
)
〔六四三〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第18巻 如意宝珠 巳の巻
篇:
第5篇 五月五日祝
よみ(新仮名遣い):
ごがついつかのいわい
章:
第15章 遠来の客
よみ(新仮名遣い):
えんらいのきゃく
通し章番号:
643
口述日:
1922(大正11)年04月28日(旧04月02日)
口述場所:
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年2月10日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
高姫がフサの国から、天の磐船に乗って魔窟ケ原にやってきた。黒姫が出迎え、玉照姫を奪う計画の進捗を報告する。高姫は、玉照姫が手に入るやいなや、フサの国に連れて帰る心積もりであった。
紫姫は高姫に挨拶をした。直会の宴が開かれ、高姫、黒姫は上機嫌で宣伝歌を歌う。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-03-25 17:11:08
OBC :
rm1815
愛善世界社版:
249頁
八幡書店版:
第3輯 730頁
修補版:
校定版:
257頁
普及版:
114頁
初版:
ページ備考:
001
米価
(
べいか
)
の
騰貴
(
あが
)
る
糠雨
(
ぬかあめ
)
が、
002
赤
(
あか
)
い
蛇腹
(
じやばら
)
を
空
(
そら
)
に
見
(
み
)
せて
居
(
ゐ
)
る。
003
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
に
憑依
(
ひようい
)
されしウラナイ
教
(
けう
)
の
頭株
(
あたまかぶ
)
、
004
鼻高々
(
はなたかだか
)
と
高姫
(
たかひめ
)
が、
005
天空
(
てんくう
)
高
(
たか
)
く
天
(
あま
)
の
磐船
(
いはぶね
)
轟
(
とどろ
)
かしつつフサの
国
(
くに
)
をば
後
(
あと
)
にして、
006
大海原
(
おほうなばら
)
を
乗越
(
のりこ
)
えて、
007
由良
(
ゆら
)
の
港
(
みなと
)
に
着陸
(
ちやくりく
)
し、
008
二人
(
ふたり
)
の
伴
(
とも
)
を
引
(
ひ
)
き
連
(
つ
)
れて、
009
大江
(
おほえ
)
の
山
(
やま
)
の
程
(
ほど
)
近
(
ちか
)
き、
010
魔窟
(
まくつ
)
ケ
原
(
はら
)
に
黒姫
(
くろひめ
)
が、
011
教
(
をしへ
)
の
射場
(
いば
)
を
立
(
た
)
てて
居
(
ゐ
)
る、
012
要心
(
えうじん
)
堅固
(
けんご
)
の
岩窟
(
がんくつ
)
に
勢
(
いきほひ
)
込
(
こ
)
んでかけ
来
(
きた
)
る。
013
梅公
(
うめこう
)
は
目敏
(
めざと
)
く
高姫
(
たかひめ
)
の
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
て、
014
叮嚀
(
ていねい
)
に
会釈
(
ゑしやく
)
しながら、
015
梅公
『ヤア、
016
これはこれは
高姫
(
たかひめ
)
様
(
さま
)
、
017
お
達者
(
たつしや
)
でしたか、
018
遠方
(
ゑんぱう
)
の
所
(
ところ
)
ようこそ
御
(
ご
)
飛来
(
ひらい
)
下
(
くだ
)
さいました。
019
黒姫
(
くろひめ
)
様
(
さま
)
がお
喜
(
よろこ
)
びで
御座
(
ござ
)
いませう、
020
サアずつと
奥
(
おく
)
へお
通
(
とほ
)
り
下
(
くだ
)
さいませ』
021
高姫
(
たかひめ
)
は
四辺
(
あたり
)
きよろきよろ
見廻
(
みまは
)
しながら、
022
高姫
(
たかひめ
)
『
嗚呼
(
ああ
)
大変
(
たいへん
)
に
其辺
(
そこら
)
あたりが
変
(
かは
)
りましたね、
023
これと
云
(
い
)
うのもお
前
(
まへ
)
さま
達
(
たち
)
の
日頃
(
ひごろ
)
の
丹精
(
たんせい
)
が
現
(
あら
)
はれて、
024
何処
(
どこ
)
も
彼
(
か
)
もよく
掃除
(
さうぢ
)
が
行届
(
ゆきとど
)
き、
025
清潔
(
きれい
)
な
事
(
こと
)
』
026
梅公
(
うめこう
)
『エヽ、
027
滅相
(
めつさう
)
な、
028
さう
褒
(
ほ
)
めて
頂
(
いただ
)
いては
実
(
じつ
)
に
汗顔
(
かんがん
)
の
至
(
いた
)
りで
御座
(
ござ
)
います、
029
サア
奥
(
おく
)
へ
御
(
ご
)
案内
(
あんない
)
致
(
いた
)
しませう』
030
高姫
(
たかひめ
)
『
黒姫
(
くろひめ
)
さまは
在宅
(
ざいたく
)
ですかな』
031
梅公
(
うめこう
)
『ハイ
高山
(
たかやま
)
さまも、
032
御
(
ご
)
両人
(
りやうにん
)
とも
朝
(
あさ
)
から
晩
(
ばん
)
迄
(
まで
)
それはそれは
羨
(
うらや
)
ましい
程
(
ほど
)
お
睦
(
むつ
)
まじうお
暮
(
くら
)
しで
御座
(
ござ
)
います』
033
斯
(
かか
)
る
処
(
ところ
)
へ
黒姫
(
くろひめ
)
はヌツと
現
(
あら
)
はれ、
034
黒姫
『マア
高姫
(
たかひめ
)
様
(
さま
)
、
035
ようこそお
出
(
いで
)
下
(
くだ
)
さいました。
036
何卒
(
どうぞ
)
悠
(
ゆつ
)
くりお
休
(
やす
)
み
下
(
くだ
)
さいませ』
037
高姫
(
たかひめ
)
『
黒姫
(
くろひめ
)
さま、
038
久
(
ひさ
)
し
振
(
ぶ
)
りでしたねえ、
039
高山彦
(
たかやまひこ
)
さまも
御
(
ご
)
機嫌
(
きげん
)
宜敷
(
よろし
)
いさうでお
目出度
(
めでた
)
う
御座
(
ござ
)
います』
040
黒姫
(
くろひめ
)
『ハイ、
041
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
います、
042
頑固
(
ぐわんこ
)
なお
方
(
かた
)
で
困
(
こま
)
つて
居
(
を
)
ります』
043
高姫
(
たかひめ
)
『ヤア、
044
人間
(
にんげん
)
は
頑固
(
ぐわんこ
)
でなければいけませぬ、
045
兎角
(
とかく
)
正直者
(
しやうぢきもの
)
は
頑固
(
ぐわんこ
)
なものですよ、
046
変性
(
へんじやう
)
男子
(
なんし
)
式
(
しき
)
の
身霊
(
みたま
)
でなくては
到底
(
たうてい
)
神業
(
しんげふ
)
は
成就
(
じやうじゆ
)
致
(
いた
)
しませぬからな。
047
時
(
とき
)
に
黒姫
(
くろひめ
)
さま、
048
貴女
(
あなた
)
は
日々
(
にちにち
)
この
自転倒
(
おのころ
)
島
(
じま
)
の
大江山
(
おほえやま
)
の
近
(
ちか
)
くに、
049
紫
(
むらさき
)
の
雲
(
くも
)
が
立
(
た
)
ち
昇
(
のぼ
)
り、
050
神聖
(
しんせい
)
なる
偉人
(
ゐじん
)
の
出現
(
しゆつげん
)
して
居
(
ゐ
)
る
事
(
こと
)
は
御存
(
ごぞん
)
じでせうね』
051
黒姫
(
くろひめ
)
『ハイハイ
委細
(
ゐさい
)
承知
(
しようち
)
して
居
(
を
)
ります』
052
高姫
(
たかひめ
)
『
承知
(
しようち
)
はして
居
(
ゐ
)
ても
又
(
また
)
抜
(
ぬ
)
かりなく、
053
其
(
その
)
玉照姫
(
たまてるひめ
)
とやらをウラナイ
教
(
けう
)
に
引
(
ひ
)
き
入
(
い
)
れる
手筈
(
てはず
)
は
調
(
ととの
)
うて
居
(
ゐ
)
ますか』
054
黒姫
(
くろひめ
)
『
仰
(
おつ
)
しやる
迄
(
まで
)
もなく、
055
一切
(
いつさい
)
万事
(
ばんじ
)
羽織
(
はおり
)
の
紐
(
ひも
)
で、
056
黒姫
(
くろひめ
)
の
胸
(
むね
)
にチヤンと
置
(
お
)
いて
御座
(
ござ
)
います。
057
オホヽヽヽ』
058
高姫
(
たかひめ
)
『ヤアそれで
安心
(
あんしん
)
しました、
059
愚図
(
ぐづ
)
々々
(
ぐづ
)
して
居
(
ゐ
)
ると、
060
また
素盞嗚
(
すさのをの
)
尊
(
みこと
)
の
方
(
はう
)
へ
取
(
と
)
られ
仕舞
(
しま
)
つては
耐
(
たま
)
りませぬからなア、
061
私
(
わたし
)
は
夫
(
そ
)
れ
許
(
ばか
)
りが
気
(
き
)
にかかつて、
062
忙
(
いそが
)
しい
中
(
なか
)
を
飛行機
(
ひかうき
)
を
飛
(
と
)
ばして
態々
(
わざわざ
)
やつて
来
(
き
)
ました。
063
そうして
肝腎
(
かんじん
)
の
目的物
(
もくてきぶつ
)
はもう
手
(
て
)
に
入
(
い
)
りましたか』
064
黒姫
(
くろひめ
)
『イヤ、
065
今
(
いま
)
着々
(
ちやくちやく
)
と
歩
(
ほ
)
を
進
(
すす
)
めて
居
(
を
)
る
最中
(
さいちう
)
なんです。
066
それについては
斯様
(
かやう
)
斯様
(
かやう
)
こうこうの
手段
(
しゆだん
)
で』
067
と
耳
(
みみ
)
に
口寄
(
くちよ
)
せて、
068
綾彦
(
あやひこ
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
人質
(
ひとじち
)
に
使用
(
しよう
)
する
事
(
こと
)
も
打
(
う
)
ち
明
(
あ
)
けて、
069
得意
(
とくい
)
の
顔
(
かほ
)
を
輝
(
かがや
)
かす。
070
高姫
(
たかひめ
)
『
善
(
ぜん
)
は
急
(
いそ
)
げだ。
071
如才
(
じよさい
)
はあるまいが
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
くやらねばなりませぬぞえ、
072
私
(
わたし
)
もそれが
成功
(
せいこう
)
する
迄
(
まで
)
は
気
(
き
)
が
気
(
き
)
ぢやありませぬ、
073
私
(
わたし
)
も
此処
(
ここ
)
で
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
ませう、
074
玉照姫
(
たまてるひめ
)
が
手
(
て
)
に
入
(
い
)
るや
否
(
いな
)
や、
075
飛行機
(
ひかうき
)
に
乗
(
の
)
せてフサの
国
(
くに
)
に
帰
(
かへ
)
りませう』
076
黒姫
(
くろひめ
)
『
高姫
(
たかひめ
)
さま、
077
お
喜
(
よろこ
)
び
下
(
くだ
)
さいませ、
078
一旦
(
いつたん
)
三五教
(
あななひけう
)
に
堕落
(
だらく
)
して
居
(
ゐ
)
た
青彦
(
あおひこ
)
が、
079
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
神力
(
しんりき
)
に
往生
(
わうじやう
)
して
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
ました』
080
高姫
(
たかひめ
)
『
何
(
なん
)
と
仰有
(
おつしや
)
る、
081
あの
青彦
(
あをひこ
)
が
帰
(
かへ
)
りましたか、
082
それはマアマアよい
事
(
こと
)
をなさいました。
083
遉
(
さすが
)
は
千軍
(
せんぐん
)
万馬
(
ばんば
)
の
功
(
こう
)
を
経
(
へ
)
た
貴女
(
あなた
)
、
084
いやもうお
骨
(
ほね
)
が
折
(
お
)
れたでせう、
085
貴女
(
あなた
)
の
敏腕家
(
びんわんか
)
には
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
も
感服
(
かんぷく
)
致
(
いた
)
しました。
086
時
(
とき
)
に
夏彦
(
なつひこ
)
、
087
常彦
(
つねひこ
)
は
何
(
ど
)
うなりましたか、
088
なんだか
居
(
ゐ
)
ないやうですな』
089
黒姫
(
くろひめ
)
『ヘイ、
090
彼奴
(
あいつ
)
はたうとう
三五教
(
あななひけう
)
に
眈溺
(
たんでき
)
して
仕舞
(
しま
)
ひました。
091
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
之
(
これ
)
も
時間
(
じかん
)
の
問題
(
もんだい
)
です、
092
きつと
呼
(
よ
)
び
帰
(
かへ
)
して
見
(
み
)
せます。
093
何
(
なに
)
か
神界
(
しんかい
)
のお
仕組
(
しぐみ
)
でせう、
094
ああして
三五教
(
あななひけう
)
に
這入
(
はい
)
り、
095
帰
(
かへ
)
りには
青彦
(
あをひこ
)
のやうに
沢山
(
たくさん
)
の
従者
(
じゆうしや
)
を
連
(
つ
)
れて
帰
(
かへ
)
るかも
知
(
し
)
れませぬ』
096
高姫
(
たかひめ
)
『さう
楽観
(
らくくわん
)
も
出来
(
でき
)
ますまいが、
097
艮
(
うしとら
)
の
金神
(
こんじん
)
様
(
さま
)
は
何
(
なに
)
から
何
(
なに
)
迄
(
まで
)
抜
(
ぬ
)
け
目
(
め
)
のない
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
だから
屹度
(
きつと
)
深
(
ふか
)
い
深
(
ふか
)
いお
仕組
(
しぐみ
)
があるのでせう』
098
黒姫
(
くろひめ
)
『
貴女
(
あなた
)
にお
目
(
め
)
にかけ
度
(
た
)
い
方
(
かた
)
が
一人
(
ひとり
)
あります、
099
それはそれは
行儀
(
ぎやうぎ
)
と
云
(
い
)
ひ、
100
器量
(
きりやう
)
と
云
(
い
)
ひ、
101
知識
(
ちしき
)
と
云
(
い
)
ひ、
102
言葉
(
ことば
)
遣
(
づか
)
ひと
云
(
い
)
ひ、
103
何
(
なに
)
から
何
(
なに
)
まで
穴
(
あな
)
のない
三十三
(
さんじふさん
)
相
(
さう
)
揃
(
そろ
)
うた
観
(
くわん
)
自在天
(
じざいてん
)
のやうな
淑女
(
しゆくぢよ
)
が
信者
(
しんじや
)
になられまして、
104
今
(
いま
)
は
宣伝使
(
せんでんし
)
の
仕込
(
しこ
)
み
中
(
ちう
)
で
御座
(
ござ
)
います、
105
何
(
ど
)
うか
立派
(
りつぱ
)
な
宣伝使
(
せんでんし
)
に
仕立
(
した
)
てあげて、
106
貴女
(
あなた
)
様
(
さま
)
に
喜
(
よろこ
)
んで
頂
(
いただ
)
かうと
思
(
おも
)
つて
日々
(
にちにち
)
骨
(
ほね
)
を
折
(
お
)
つて
居
(
を
)
ります、
107
まア
一遍
(
いつぺん
)
会
(
あ
)
うて
見
(
み
)
て
下
(
くだ
)
さい、
108
幸
(
さいは
)
ひ
其
(
その
)
方
(
かた
)
も
青彦
(
あをひこ
)
も、
109
青彦
(
あをひこ
)
の
連
(
つ
)
れて
来
(
き
)
た
鹿公
(
しかこう
)
も、
110
馬公
(
うまこう
)
と
云
(
い
)
ふそれはそれは
実
(
じつ
)
に
男
(
をとこ
)
らしい
人物
(
じんぶつ
)
も
来
(
き
)
て
居
(
を
)
ります、
111
真実
(
ほんと
)
に
掘出
(
ほりだ
)
しものです、
112
きつとウラナイ
教
(
けう
)
の
柱石
(
ちうせき
)
になる
人物
(
じんぶつ
)
ですなア』
113
高姫
(
たかひめ
)
『それは
何
(
なに
)
より
結構
(
けつこう
)
です』
114
と
話
(
はな
)
す
折
(
をり
)
しも
高山彦
(
たかやまひこ
)
は、
115
羽織
(
はおり
)
袴
(
はかま
)
の
扮装
(
いでたち
)
、
116
此
(
この
)
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
はれて、
117
高山彦
『ヤア
高姫
(
たかひめ
)
さま、
118
久
(
ひさ
)
し
振
(
ぶ
)
りで
御座
(
ござ
)
いました、
119
ようマア
遥々
(
はるばる
)
と
御
(
ご
)
入来
(
じゆらい
)
、
120
御
(
お
)
疲労
(
くたびれ
)
で
御座
(
ござ
)
いませう、
121
サアどうぞ
悠
(
ゆつ
)
くりして
下
(
くだ
)
さいませ』
122
高姫
(
たかひめ
)
『ヤア
高山彦
(
たかやまひこ
)
さま、
123
貴方
(
あなた
)
は
幾歳
(
いくつ
)
でしたいなア、
124
大変
(
たいへん
)
にお
若
(
わか
)
く
見
(
み
)
えますよ、
125
奥
(
おく
)
さまの
待遇
(
もてなし
)
が
好
(
よ
)
いので
自然
(
しぜん
)
にお
若
(
わか
)
くなられますなア、
126
私
(
わたし
)
は
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
年
(
とし
)
が
寄
(
よ
)
り、
127
歯
(
は
)
が
抜
(
ぬ
)
けてもう
しやつち
もない
婆
(
ばば
)
アですが、
128
貴方
(
あなた
)
とした
事
(
こと
)
わいなア、
129
フサの
国
(
くに
)
に
居
(
ゐ
)
らした
時
(
とき
)
よりも
余程
(
よほど
)
お
元気
(
げんき
)
な、
130
お
顔
(
かほ
)
の
色
(
いろ
)
が
若々
(
わかわか
)
として、
131
私
(
わたし
)
でも
知
(
し
)
らず
識
(
し
)
らずに
電波
(
でんぱ
)
を
送
(
おく
)
るやうになりましたワ。
132
オホヽヽヽ』
133
高山彦
(
たかやまひこ
)
『
高姫
(
たかひめ
)
さま、
134
何
(
ど
)
うぞ
冷
(
ひ
)
やかさずに
置
(
お
)
いて
下
(
くだ
)
さい、
135
若
(
わか
)
い
者
(
もの
)
ぢやあるまいし、
136
いやもう
斯
(
こ
)
う
見
(
み
)
えても
年
(
とし
)
と
云
(
い
)
ふものは
嘘
(
うそ
)
を
吐
(
つ
)
かぬ
者
(
もの
)
で、
137
気
(
き
)
許
(
ばか
)
り
達者
(
たつしや
)
で
体
(
からだ
)
が
何
(
なん
)
となしに
無精
(
ぶしやう
)
になります』
138
高姫
(
たかひめ
)
『
余
(
あま
)
り
奥
(
おく
)
さまの
御
(
お
)
待遇
(
もてなし
)
が
好
(
よ
)
いので、
139
いつも
家
(
うち
)
に
許
(
ばか
)
り
居
(
ゐ
)
らつしやるものだから、
140
自然
(
しぜん
)
に
体
(
からだ
)
が
重
(
おも
)
くなるのでせう、
141
私
(
わたし
)
も
貴方
(
あなた
)
のやうな
気楽
(
きらく
)
な
身
(
み
)
になつて
見度
(
みた
)
う
御座
(
ござ
)
いますワ、
142
オホヽヽヽ』
143
黒姫
(
くろひめ
)
『
今日
(
けふ
)
は
遠方
(
ゑんぱう
)
からの
高姫
(
たかひめ
)
さまのお
越
(
こ
)
し、
144
それについては
青彦
(
あをひこ
)
、
145
紫姫
(
むらさきひめ
)
、
146
其
(
その
)
他
(
た
)
一同
(
いちどう
)
の
者
(
もの
)
を
集
(
あつ
)
めて
貴女
(
あなた
)
の
歓迎会
(
くわんげいくわい
)
やら
祝
(
いはひ
)
を
兼
(
か
)
ねて、
147
お
神酒
(
みき
)
一盃
(
いつぱい
)
頂
(
いただ
)
く
事
(
こと
)
にしませうか』
148
高姫
(
たかひめ
)
『
何
(
ど
)
うぞお
構
(
かま
)
ひ
下
(
くだ
)
さいますな、
149
併
(
しか
)
し
私
(
わたし
)
の
参
(
まゐ
)
つた
印
(
しるし
)
に
皆
(
みな
)
さまにお
神酒
(
みき
)
を
上
(
あ
)
げて
貰
(
もら
)
へば
尚更
(
なほさら
)
結構
(
けつこう
)
です』
150
黒姫
(
くろひめ
)
はツト
立
(
た
)
つて「
梅
(
うめ
)
梅
(
うめ
)
」と
呼
(
よ
)
んだ。
151
此
(
この
)
声
(
こゑ
)
に
梅公
(
うめこう
)
は
慌
(
あは
)
ただしく
走
(
はし
)
り
来
(
きた
)
り、
152
梅公
『
何
(
なに
)
御用
(
ごよう
)
で
御座
(
ござ
)
いますか』
153
黒姫
(
くろひめ
)
『
今日
(
けふ
)
は
高姫
(
たかひめ
)
様
(
さま
)
の
久
(
ひさ
)
し
振
(
ぶり
)
のお
越
(
こ
)
しですから、
154
皆々
(
みなみな
)
お
神酒
(
みき
)
を
頂
(
いただ
)
くのだから、
155
其
(
その
)
用意
(
ようい
)
をして
下
(
くだ
)
さい』
156
梅公
(
うめこう
)
『ハイ
畏
(
かしこ
)
まりました、
157
嘸
(
さぞ
)
皆
(
みな
)
の
者
(
もの
)
が
喜
(
よろこ
)
ぶことでせう』
158
といそいそとして
納戸
(
なんど
)
の
方
(
はう
)
に
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
した。
159
紫姫
(
むらさきひめ
)
は
青彦
(
あをひこ
)
と
共
(
とも
)
に
此
(
この
)
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
はれ、
160
叮嚀
(
ていねい
)
に
手
(
て
)
をつかへ、
161
紫姫
(
むらさきひめ
)
『これはこれは
高姫
(
たかひめ
)
様
(
さま
)
で
御座
(
ござ
)
いますか、
162
貴
(
たつと
)
い
御
(
おん
)
身
(
み
)
をもつて
能
(
よ
)
くも
遠方
(
ゑんぱう
)
の
所
(
ところ
)
入来
(
おわせ
)
られました。
163
私
(
わたくし
)
は
都
(
みやこ
)
の
者
(
もの
)
、
164
元伊勢
(
もといせ
)
様
(
さま
)
へ
二人
(
ふたり
)
の
下僕
(
しもべ
)
を
連
(
つ
)
れて
参拝
(
さんぱい
)
致
(
いた
)
します
折
(
をり
)
、
165
黒姫
(
くろひめ
)
さまの
熱心
(
ねつしん
)
なる
御
(
ご
)
信仰
(
しんかう
)
の
状態
(
じやうたい
)
を
目撃
(
もくげき
)
しまして、
166
それから
俄
(
にわか
)
に
有難
(
ありがた
)
うなり、
167
三五教
(
あななひけう
)
の
信仰
(
しんかう
)
を
止
(
や
)
め、
168
お
世話
(
せわ
)
になつて
居
(
ゐ
)
ます。
169
何
(
ど
)
うぞ
今後
(
こんご
)
は
御
(
お
)
見捨
(
みす
)
てなく
宜敷
(
よろし
)
く
御
(
ご
)
指導
(
しだう
)
をお
願
(
ねが
)
ひ
致
(
いた
)
します』
170
青彦
(
あをひこ
)
『
私
(
わたくし
)
は
御存
(
ごぞん
)
じの
青彦
(
あをひこ
)
で
御座
(
ござ
)
います、
171
誠
(
まこと
)
に
不調法
(
ぶてうはふ
)
許
(
ばか
)
り
致
(
いた
)
しまして、
172
大恩
(
たいおん
)
ある
貴女
(
あなた
)
のお
言葉
(
ことば
)
を
忘
(
わす
)
れ、
173
三五教
(
あななひけう
)
に
眈溺
(
たんでき
)
致
(
いた
)
し、
174
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
へ
重々
(
ぢうぢう
)
の
罪
(
つみ
)
を
重
(
かさ
)
ね、
175
何
(
なん
)
となく
神界
(
しんかい
)
が
恐
(
おそ
)
ろしくなりましたので、
176
再
(
ふたた
)
び
黒姫
(
くろひめ
)
様
(
さま
)
にお
詫
(
わび
)
を
申
(
まを
)
し、
177
帰参
(
きさん
)
を
叶
(
かな
)
へさして
頂
(
いただ
)
きました、
178
何
(
ど
)
うぞ
宜敷
(
よろし
)
くお
願
(
ねが
)
ひ
致
(
いた
)
します』
179
高姫
(
たかひめ
)
『ヤア
紫姫
(
むらさきひめ
)
さまに
青彦
(
あをひこ
)
さま、
180
皆
(
みな
)
因縁
(
いんねん
)
づくぢやから、
181
もう
此
(
この
)
上
(
うへ
)
は
精神
(
せいしん
)
をかへては
不可
(
いけ
)
ませぬぞえ、
182
貴女
(
あなた
)
は
黒姫
(
くろひめ
)
さまに
聞
(
き
)
けば、
183
立派
(
りつぱ
)
な
淑女
(
しゆくぢよ
)
ぢやと
仰有
(
おつしや
)
いましたが、
184
如何
(
いか
)
にも
聞
(
き
)
きしに
勝
(
まさ
)
る
立派
(
りつぱ
)
な
人格
(
じんかく
)
、
185
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
の
生宮
(
いきみや
)
も、
186
全
(
まつた
)
く
感服
(
かんぷく
)
致
(
いた
)
しました』
187
紫姫
(
むらさきひめ
)
『さうお
褒
(
ほ
)
め
下
(
くだ
)
さいましては
不束
(
ふつつ
)
かな
妾
(
わたし
)
、
188
お
恥
(
はづ
)
かしうて
穴
(
あな
)
でもあれば
這入
(
はい
)
り
度
(
た
)
くなりますワ』
189
高姫
(
たかひめ
)
『
滅相
(
めつさう
)
な、
190
何
(
なに
)
を
仰有
(
おつしや
)
います、
191
貴女
(
あなた
)
は
身魂
(
みたま
)
がよいから、
192
もう
此
(
この
)
上
(
うへ
)
御
(
ご
)
修業
(
しうげふ
)
なさるには
及
(
およ
)
びますまい、
193
貴女
(
あなた
)
は
此
(
この
)
支社
(
でやしろ
)
に
置
(
お
)
いておくのは
勿体
(
もつたい
)
ない、
194
私
(
わたし
)
と
一緒
(
いつしよ
)
に
北山村
(
きたやまむら
)
の
本山
(
ほんざん
)
へ
来
(
き
)
て
貰
(
もら
)
つて、
195
本山
(
ほんざん
)
の
牛耳
(
ぎうじ
)
を
執
(
と
)
つて
貰
(
もら
)
はねばなりませぬ。
196
これこれ
青彦
(
あをひこ
)
、
197
お
前
(
まへ
)
も
確
(
しつか
)
りして
今度
(
こんど
)
は
私
(
わたし
)
について
来
(
き
)
なさい、
198
此処
(
ここ
)
に
長
(
なが
)
らく
置
(
お
)
いておくと
剣呑
(
けんのん
)
だ、
199
大江山
(
おほえやま
)
の
悪霊
(
あくれい
)
が
何時
(
いつ
)
憑依
(
ひようい
)
して
又
(
また
)
もや
身魂
(
みたま
)
を
濁
(
にご
)
らすかも
知
(
し
)
れないから、
200
今度
(
こんど
)
は
或
(
ある
)
一
(
ひと
)
つの
目的
(
もくてき
)
が
成就
(
じやうじゆ
)
したら、
201
高姫
(
たかひめ
)
と
一緒
(
いつしよ
)
にフサの
国
(
くに
)
の
本山
(
ほんざん
)
に
行
(
ゆ
)
くのだよ』
202
青彦
(
あをひこ
)
『アヽそれは
何
(
なに
)
より
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
います、
203
私
(
わたくし
)
の
変心
(
へんしん
)
したのをお
咎
(
とが
)
めもなく、
204
本山
(
ほんざん
)
迄
(
まで
)
連
(
つ
)
れて
帰
(
かへ
)
つてやらうとは、
205
何
(
なん
)
とした
御
(
ご
)
仁慈
(
じんじ
)
のお
言葉
(
ことば
)
、
206
もう
此
(
この
)
上
(
うへ
)
は
貴女
(
あなた
)
の
御
(
ご
)
高恩
(
かうおん
)
に
報
(
むく
)
ゆるため、
207
粉骨
(
ふんこつ
)
砕身
(
さいしん
)
犬馬
(
けんば
)
の
労
(
らう
)
を
厭
(
いと
)
ひませぬ』
208
高姫
(
たかひめ
)
『アヽ
人間
(
にんげん
)
はさうなくては
叶
(
かな
)
はぬ、
209
空
(
そら
)
に
輝
(
かがや
)
く
日月
(
じつげつ
)
でさへも、
210
時
(
とき
)
あつて
黒雲
(
こくうん
)
に
包
(
つつ
)
まれる
事
(
こと
)
がある。
211
つまり
貴方
(
あなた
)
の
心
(
こころ
)
の
月
(
つき
)
に
三五教
(
あななひけう
)
の
変性
(
へんじやう
)
女子
(
によし
)
の
黒雲
(
こくうん
)
が
懸
(
かか
)
つて
居
(
ゐ
)
たのだ。
212
迷
(
まよ
)
ひの
雲
(
くも
)
が
晴
(
は
)
るれば
真如
(
しんによ
)
の
日月
(
じつげつ
)
が
出
(
で
)
るのぢや、
213
アヽ
目出度
(
めでた
)
い
目出度
(
めでた
)
い、
214
これと
云
(
い
)
ふのも
黒姫
(
くろひめ
)
さまのお
骨
(
ほね
)
折
(
お
)
り』
215
と
高姫
(
たかひめ
)
は
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
褒
(
ほ
)
めそやして
居
(
ゐ
)
る。
216
かかる
処
(
ところ
)
へ、
217
梅公
(
うめこう
)
『モシモシ、
218
準備
(
じゆんび
)
が
出来
(
でき
)
ました。
219
皆
(
みな
)
の
者
(
もの
)
が
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
ます、
220
何
(
ど
)
うぞ
皆
(
みな
)
さま
奥
(
おく
)
の
広間
(
ひろま
)
へお
越
(
こ
)
し
下
(
くだ
)
さいませ』
221
黒姫
(
くろひめ
)
『ヤア、
222
それは
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
であつた。
223
サア
高姫
(
たかひめ
)
さま、
224
紫姫
(
むらさきひめ
)
さま、
225
高山
(
たかやま
)
さま、
226
青彦
(
あをひこ
)
さま
参
(
まゐ
)
りませう』
227
と
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
つ。
228
高姫
(
たかひめ
)
は
鷹
(
たか
)
の
羽
(
は
)
ばたきしたやうな
恰好
(
かつかう
)
しながら、
229
いそいそと
奥
(
おく
)
に
入
(
い
)
る。
230
一同
(
いちどう
)
は
高姫
(
たかひめ
)
導師
(
だうし
)
の
下
(
もと
)
に
神殿
(
しんでん
)
に
向
(
むか
)
ひ
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し、
231
続
(
つづ
)
いて
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
の
筆先
(
ふでさき
)
の
朗読
(
らうどく
)
を
終
(
をは
)
り
弥々
(
いよいよ
)
直会
(
なほらひ
)
の
宴
(
えん
)
に
移
(
うつ
)
つた、
232
高姫
(
たかひめ
)
は
歌
(
うた
)
を
謡
(
うた
)
つた。
233
高姫
『フサの
御国
(
みくに
)
の
空
(
そら
)
高
(
たか
)
く
234
鳥
(
とり
)
の
磐樟船
(
いはくすふね
)
に
乗
(
の
)
り
235
雲井
(
くもゐ
)
の
空
(
そら
)
を
轟
(
とどろ
)
かせ
236
一瀉
(
いつしや
)
千里
(
せんり
)
の
勢
(
いきほ
)
ひで
237
西
(
にし
)
より
東
(
ひがし
)
へ
電
(
いなづま
)
の
238
閃
(
きら
)
めく
如
(
ごと
)
くかけ
来
(
きた
)
り
239
世人
(
よびと
)
の
胸
(
むね
)
を
冷
(
ひや
)
しつつ
240
高山
(
たかやま
)
、
低山
(
ひきやま
)
乗
(
の
)
り
越
(
こ
)
えて
241
天
(
あめ
)
の
真名井
(
まなゐ
)
も
打
(
う
)
ち
渡
(
わた
)
り
242
安
(
やす
)
の
河原
(
かはら
)
を
下
(
した
)
に
見
(
み
)
て
243
瞬
(
またた
)
くひまに
皇神
(
すめかみ
)
の
244
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
の
守護
(
しゆご
)
の
著
(
いちじる
)
く
245
由良
(
ゆら
)
の
港
(
みなと
)
に
着陸
(
ちやくりく
)
し
246
鶴亀
(
つるかめ
)
二人
(
ふたり
)
を
伴
(
ともな
)
ひて
247
千秋
(
せんしう
)
万歳
(
ばんざい
)
ウラナイの
248
教
(
をしへ
)
の
基礎
(
きそ
)
を
固
(
かた
)
めむと
249
東
(
あづま
)
に
輝
(
かがや
)
く
明星
(
みやうじやう
)
を
250
求
(
もと
)
めて
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
251
神
(
かみ
)
の
経綸
(
しぐみ
)
の
奥深
(
おくふか
)
く
252
凡夫
(
ぼんぶ
)
の
眼
(
め
)
には
弥仙山
(
みせんざん
)
253
山
(
やま
)
の
彼方
(
かなた
)
に
現
(
あら
)
はれし
254
玉照姫
(
たまてるひめ
)
の
厳霊
(
いづみたま
)
255
弥々
(
いよいよ
)
此処
(
ここ
)
に
出現
(
しゆつげん
)
し
256
三千
(
さんぜん
)
年
(
ねん
)
の
御
(
おん
)
経綸
(
しぐみ
)
257
開
(
ひら
)
く
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
の
代
(
よ
)
を
258
待
(
ま
)
つ
甲斐
(
かひ
)
あつて
高姫
(
たかひめ
)
が
259
日頃
(
ひごろ
)
の
思
(
おも
)
ひも
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
る
260
時
(
とき
)
は
漸
(
やうや
)
く
近
(
ちか
)
づきぬ
261
アヽ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
262
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
坐
(
ま
)
し
在
(
ま
)
して
263
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
にさやり
来
(
く
)
る
264
頑固
(
ぐわんこ
)
一
(
ひと
)
つの
瑞霊
(
みづみたま
)
265
変性
(
へんじやう
)
女子
(
によし
)
が
改心
(
かいしん
)
を
266
する
世
(
よ
)
とこそはなりにけり
267
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
268
旭
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
269
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
270
ウラナイ
教
(
けう
)
の
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
271
唯
(
ただ
)
一厘
(
いちりん
)
の
秘密
(
ひみつ
)
をば
272
グツと
握
(
にぎ
)
つた
高姫
(
たかひめ
)
が
273
仕組
(
しぐみ
)
の
奥
(
おく
)
の
蓋
(
ふた
)
あけて
274
腹
(
はら
)
に
呑
(
の
)
んだる
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
275
玉
(
たま
)
の
光
(
ひかり
)
を
鮮
(
あざや
)
かに
276
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
に
輝
(
かがや
)
かし
277
鬼
(
おに
)
や
大蛇
(
をろち
)
や
曲津
(
まがつ
)
神
(
かみ
)
278
三五教
(
あななひけう
)
も
立直
(
たてなほ
)
し
279
金勝要
(
きんかつかね
)
の
大神
(
おほかみ
)
や
280
木花姫
(
このはなひめ
)
の
生宮
(
いきみや
)
を
281
徹底
(
とことん
)
、
改心
(
かいしん
)
さして
置
(
お
)
き
282
グツと
弱
(
よわ
)
つた、しほどきに
283
此
(
この
)
高姫
(
たかひめ
)
が
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
んで
284
サアサア
何
(
ど
)
うぢや、サアどうぢや
285
奥
(
おく
)
をつかんだ
太柱
(
ふとばしら
)
286
弥
(
いよいよ
)
改悟
(
かいご
)
をすればよし
287
未
(
ま
)
だ
分
(
わか
)
らねば
帳
(
ちやう
)
切
(
き
)
らうか
288
変性
(
へんじやう
)
男子
(
なんし
)
の
御
(
おん
)
血統
(
ちすぢ
)
289
神
(
かみ
)
の
柱
(
はしら
)
となりながら
290
こんな
事
(
こと
)
では、どうなるか
291
誠
(
まこと
)
の
事
(
こと
)
が
分
(
わか
)
らねば
292
早
(
はや
)
く
陣引
(
ぢんび
)
きするがよい
293
後
(
あと
)
は
高姫
(
たかひめ
)
、
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
んで
294
唯
(
ただ
)
一厘
(
いちりん
)
の
御
(
おん
)
仕組
(
しぐみ
)
295
天晴
(
あつぱれ
)
成就
(
じやうじゆ
)
させて
見
(
み
)
せう
296
斯
(
か
)
うして
女子
(
によし
)
を
懲
(
こ
)
らすまで
297
一
(
ひと
)
つ
無
(
な
)
くてはならぬもの
298
弥仙
(
みせん
)
の
山
(
やま
)
に
現
(
あら
)
はれた
299
玉照姫
(
たまてるひめ
)
を
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れて
300
是
(
これ
)
をば
種
(
たね
)
に
攻
(
せめ
)
寄
(
よ
)
れば
301
如何
(
いか
)
に
頑固
(
ぐわんこ
)
な
緯役
(
よこやく
)
の
302
変性
(
へんじやう
)
女子
(
によし
)
も
往生
(
わうじやう
)
して
303
兜
(
かぶと
)
を
脱
(
ぬ
)
ぐに
違
(
ちが
)
ひない
304
一分
(
いちぶ
)
一厘
(
いちりん
)
、
毛筋
(
けすぢ
)
程
(
ほど
)
305
間違
(
まちが
)
ひ
無
(
な
)
いのが
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
306
三五教
(
あななひけう
)
やウラナイ
教
(
けう
)
307
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
と
表面
(
へうめん
)
は
308
二
(
ふた
)
つに
分
(
わか
)
れて
居
(
を
)
るけれど
309
元
(
もと
)
を
糺
(
ただ
)
せば
一株
(
ひとかぶ
)
ぢや
310
雨
(
あめ
)
や
霰
(
あられ
)
や
雪
(
ゆき
)
氷
(
こほり
)
311
形
(
かたち
)
変
(
かは
)
れど
徹底
(
とことん
)
の
312
落
(
お
)
ち
行
(
ゆ
)
く
先
(
さき
)
は
同
(
おな
)
じ
水
(
みづ
)
313
同
(
おな
)
じ
谷
(
たに
)
をば
流
(
なが
)
れ
往
(
ゆ
)
く
314
変性
(
へんじやう
)
女子
(
によし
)
の
御霊
(
みたま
)
さへ
315
グヅと
往生
(
わうじやう
)
させたなら
316
後
(
あと
)
は
金勝要
(
きんかつかね
)
の
神
(
かみ
)
317
木花
(
このはな
)
咲耶姫
(
さくやひめ
)
の
神
(
かみ
)
318
彦
(
ひこ
)
火々出見
(
ほほでみ
)
の
神霊
(
かむみたま
)
319
帰順
(
きじゆん
)
なさるは
易
(
やす
)
い
事
(
こと
)
320
邪魔
(
じやま
)
になるのは
緯役
(
よこやく
)
の
321
此
(
この
)
世
(
よ
)
の
乱
(
みだ
)
れた
守護神
(
しゆごじん
)
322
此奴
(
こいつ
)
ばかりが
気
(
き
)
にかかる
323
アヽさりながらさりながら
324
時
(
とき
)
は
来
(
き
)
にけり、
来
(
きた
)
りけり
325
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
326
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
327
唯
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
328
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
し、
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
す
329
三五教
(
あななひけう
)
やウラナイの
330
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
の
神勅
(
みことのり
)
331
高天原
(
たかあまはら
)
に
高姫
(
たかひめ
)
が
332
天晴
(
あつぱ
)
れ
表
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
333
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
を
説
(
と
)
き
明
(
あ
)
かし
334
ミロクの
神
(
かみ
)
の
末長
(
すゑなが
)
う
335
経
(
たて
)
のお
役
(
やく
)
と
立直
(
たてなほ
)
し
336
緯
(
よこ
)
の
守護
(
しゆご
)
を
亡
(
ほろ
)
ぼして
337
常世
(
とこよ
)
の
姫
(
ひめ
)
の
生魂
(
いきだま
)
や
338
世界
(
せかい
)
の
秘密
(
ひみつ
)
を
探
(
さぐ
)
り
出
(
だ
)
し
339
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
や
竜宮
(
りうぐう
)
の
340
乙姫
(
おとひめ
)
さまの
神力
(
しんりき
)
で
341
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
の
世
(
よ
)
を
342
建
(
た
)
つる
時
(
とき
)
こそ
来
(
きた
)
りけり
343
アヽ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
344
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
坐
(
まし
)
ませよ』
345
黒姫
(
くろひめ
)
も
稍
(
やや
)
、
346
微酔
(
ほろよひ
)
機嫌
(
きげん
)
になつて
低太
(
ひくぶと
)
い
声
(
こゑ
)
を
張
(
は
)
り
上
(
あ
)
げて
謡
(
うた
)
ひ
始
(
はじ
)
めたり。
347
黒姫
『
遠
(
とほ
)
き
海山
(
うみやま
)
河野
(
かはの
)
越
(
こ
)
え
348
遥々
(
はるばる
)
此処
(
ここ
)
に
帰
(
かへ
)
ります
349
ウラナイ
教
(
けう
)
の
根本
(
こつぽん
)
の
350
要
(
かなめ
)
、
掴
(
つか
)
んだ
高姫
(
たかひめ
)
さま
351
よくもお
出
(
で
)
まし
下
(
くだ
)
されて
352
昔
(
むかし
)
の
昔
(
むかし
)
のさる
昔
(
むかし
)
353
国治立
(
くにはるたち
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
354
仕組
(
しぐ
)
み
給
(
たま
)
ひし
大謨
(
たいもう
)
を
355
一日
(
ひとひ
)
も
早
(
はや
)
く
成就
(
じやうじゆ
)
させ
356
世
(
よ
)
に
落
(
お
)
ちたまふ
神々
(
かみがみ
)
を
357
残
(
のこ
)
らず
此
(
この
)
世
(
よ
)
に、あげまして
358
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
民草
(
たみくさ
)
を
359
上下
(
じやうげ
)
運否
(
うんぷ
)
の
無
(
な
)
いやうに
360
桝
(
ます
)
かけひいて
相
(
あひ
)
ならし
361
神政
(
しんせい
)
成就
(
じやうじゆ
)
の
大業
(
たいげふ
)
を
362
いよいよ
進
(
すす
)
めたまはむと
363
出
(
いで
)
ます
今日
(
けふ
)
の
尊
(
たふと
)
さよ
364
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
365
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
366
仮令
(
たとへ
)
、
天地
(
てんち
)
を
探
(
さが
)
しても
367
こんな
結構
(
けつこう
)
なお
肉体
(
にくたい
)
368
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
の
生宮
(
いきみや
)
が
369
又
(
また
)
と
世界
(
せかい
)
にあるものか
370
また
竜宮
(
りうぐう
)
の
乙姫
(
おとひめ
)
が
371
憑
(
かか
)
りたまひて
艮
(
うしとら
)
の
372
金神
(
こんじん
)
様
(
さま
)
のお
経綸
(
しぐみ
)
で
373
骨身
(
ほねみ
)
、
惜
(
をし
)
まぬお
手伝
(
てつだ
)
い
374
こんな
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
375
又
(
また
)
と
世界
(
せかい
)
にあるものか
376
アヽ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
377
今迄
(
いままで
)
、
種々
(
くさぐさ
)
態々
(
さまざま
)
に
378
神
(
かみ
)
のお
道
(
みち
)
を
彼是
(
かれこれ
)
と
379
要
(
い
)
らぬ
心配
(
しんぱい
)
して
見
(
み
)
たが
380
時節
(
じせつ
)
参
(
まゐ
)
りて
煎豆
(
いりまめ
)
に
381
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
き
実
(
みの
)
る
嬉
(
うれ
)
しさよ』
382
と
謡
(
うた
)
ふ
折
(
をり
)
しも
表
(
おもて
)
の
岩戸
(
いはと
)
の
方
(
はう
)
に
当
(
あた
)
つて、
383
消魂
(
けたたま
)
しい
物音
(
ものおと
)
聞
(
きこ
)
え
来
(
き
)
たる。
384
嗚呼
(
ああ
)
鼻
(
はな
)
の
高姫
(
たかひめ
)
さまよ、
385
お
色
(
いろ
)
の
黒
(
くろ
)
い
黒姫
(
くろひめ
)
さまの
長
(
なが
)
たらしい
腰曲
(
こしまが
)
り
歌
(
うた
)
や、
386
青彦
(
あをひこ
)
の
舌鼓
(
したつづみ
)
、
387
紫姫
(
むらさきひめ
)
の
淑
(
しと
)
やかな
声
(
こゑ
)
、
388
馬公
(
うまこう
)
、
389
鹿公
(
しかこう
)
、
390
梅
(
うめ
)
、
391
浅
(
あさ
)
、
392
幾
(
いく
)
、
393
丑
(
うし
)
、
394
寅
(
とら
)
、
395
辰
(
たつ
)
、
396
鳶
(
とび
)
、
397
鶴
(
つる
)
、
398
亀
(
かめ
)
その
他
(
た
)
沢山
(
たくさん
)
の
酒
(
さけ
)
に
酔
(
よ
)
うた
場面
(
ばめん
)
を
霊眼
(
れいがん
)
に
見
(
み
)
せられて、
399
余
(
あんま
)
り
霊肉
(
れいにく
)
両眼
(
りやうがん
)
を
虐使
(
ぎやくし
)
した
天罰
(
てんばつ
)
、
400
俄
(
にはか
)
に
眠
(
ねむ
)
くなつて
来
(
き
)
た。
401
一寸
(
ちよつと
)
これで
切
(
き
)
つて
置
(
お
)
きます。
402
(
大正一一・四・二八
旧四・二
加藤明子
録)
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