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霊界物語
海洋万里(第25~36巻)
第28巻(卯の巻)
序歌
総説歌
第1篇 高砂の島
第1章 カールス王
第2章 無理槍
第3章 玉藻山
第4章 淡渓の流
第5章 難有迷惑
第6章 麻の紊れ
第2篇 暗黒の叫
第7章 無痛の腹
第8章 混乱戦
第9章 当推量
第10章 縺れ髪
第11章 木茄子
第12章 サワラの都
第3篇 光明の魁
第13章 唖の対面
第14章 二男三女
第15章 願望成就
第16章 盲亀の浮木
第17章 誠の告白
第18章 天下泰平
第4篇 南米探険
第19章 高島丸
第20章 鉈理屈
第21章 喰へぬ女
第22章 高砂上陸
跋(暗闇)
余白歌
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<<< 願望成就
(B)
(N)
誠の告白 >>>
第一六章
盲亀
(
まうき
)
の
浮木
(
ふぼく
)
〔八一六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第28巻 海洋万里 卯の巻
篇:
第3篇 光明の魁
よみ(新仮名遣い):
こうみょうのさきがけ
章:
第16章 盲亀の浮木
よみ(新仮名遣い):
もうきのふぼく
通し章番号:
816
口述日:
1922(大正11)年08月09日(旧06月17日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年8月10日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
三五教軍のためにいったんは退けられたセールス姫、シャーカルタン、トロレンスらの一派は、三派同盟を作って泰安城に攻め寄せた。泰安城はひとたまりもなく落城し、カールス王をはじめ重臣らは捕らえられ、牢獄につながれて責め苦を受けることになった。
セールス姫は泰安城の女王となり、魔軍を率いて今度は三五教の拠点を奪おうと、軍勢を率いて玉藻山の湖水近くまで攻め寄せた。
マリヤス姫はユリコ姫に命じて、鏡で敵軍を照らさせた。敵軍はたちまち眼くらみ心がおののいて将棋倒しに倒れてしまった。敵将のセウルスチン、サアルボース、ホーロケースらは命からがら逃げてしまった。
その場に倒れて苦しんでいる敵兵たちに向かって、マリヤス姫は宣伝歌を歌った。兵卒たちは「惟神霊幸倍坐世」を幾度となく唱えると、目を開いて立つことができた。兵卒たちはマリヤス姫の前にひざまづき、三五教軍に帰順して泰安城の言霊戦に従軍することになった。
泰安城にて、八千代姫、照代姫の鏡に照らされた敵軍の両翼は、眼を奪われてたちまち降伏した。マリヤス姫は日楯と月鉾を率いて城の正面から攻めかけ、セールス姫に対して赤・白の宝玉を射照らせた。
セールス姫はたちまち金毛九尾の悪狐の正体を表し、雲を起こしてどこかへ逃げてしまった。
マリヤス姫は泰安城を守り、八千代姫らに聖地を守らせると、日楯と月鉾は牢獄につながれた人々の救出に向かった。カールス王をはじめ、ヤーチン姫、真道彦命、そして重臣たちは二人の手によって救い出され、泰安城に戻っていった。カールス王は真道彦命の息子たちに救い出されて感謝の念を表し前非を悔いた。
泰安城に戻ると、セールス姫軍の兵卒らは、まだ鏡の威徳に打たれて盲目のまま倒れ苦しんでいた。カールス王がこの有様を尋ねると、日楯は琉球で授けられた神宝の威徳と言霊戦の様子を物語った。
日楯は倒れている敵軍の兵卒に向かって、言霊歌を宣し与え、懺悔を呼びかけた。数万の兵卒たちはたちまち目を開き、一同の前に感謝の涙を流して帰順した。日楯は兵卒たちに三五教の道を説き聞かせておのおの家に帰らせた。そして自らは王をはじめ、重臣たちと泰安城に入って行った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2021-12-02 18:38:37
OBC :
rm2816
愛善世界社版:
193頁
八幡書店版:
第5輯 423頁
修補版:
校定版:
200頁
普及版:
89頁
初版:
ページ備考:
001
一旦
(
いつたん
)
三五教
(
あななひけう
)
の
真道彦
(
まみちひこ
)
の
神軍
(
しんぐん
)
の
為
(
ため
)
に
潰走
(
くわいそう
)
し、
002
各地
(
かくち
)
に
潜伏
(
せんぷく
)
して、
003
捲土
(
けんど
)
重来
(
ぢうらい
)
の
時機
(
じき
)
を
伺
(
うかが
)
ひゐたるシヤーカルタン、
004
トロレンス、
005
セールス
姫
(
ひめ
)
、
006
サアルボース、
007
ホーロケース、
008
セウルスチン、
009
タールス、
010
ツーレンス、
011
ナンダールス、
012
ビヤセールの
一派
(
いつぱ
)
は
三角
(
さんかく
)
同盟軍
(
どうめいぐん
)
を
作
(
つく
)
つて
泰安城
(
たいあんじやう
)
に
夜陰
(
やいん
)
に
乗
(
じやう
)
じ、
013
鬨
(
とき
)
を
作
(
つく
)
つて
攻
(
せ
)
めかけ、
014
石火矢
(
いしびや
)
を
放
(
はな
)
ち、
015
さしも
堅固
(
けんご
)
なる
金城
(
きんじやう
)
鉄壁
(
てつぺき
)
も、
016
一夜
(
ひとよ
)
さの
内
(
うち
)
に
脆
(
もろ
)
くも
陥
(
おちい
)
り、
017
カールス
王
(
わう
)
を
始
(
はじ
)
めテールスタン、
018
ホールサース、
019
ホーレンス、
020
ユートピヤール、
021
ツーレンス、
022
シーリンス、
023
エール、
024
ハーレヤール、
025
オーイツク、
026
ヒユーズ、
027
アンデーヤール、
028
ニユージエール、
029
ハール、
030
カントン、
031
マルチル、
032
ウラール、
033
キングス、
034
トーマス、
035
マーシヤール、
036
ヤールス
姫
(
ひめ
)
、
037
カーネール
姫
(
ひめ
)
の
大将株
(
たいしやうかぶ
)
を
始
(
はじ
)
め
悉
(
ことごと
)
く
捕虜
(
ほりよ
)
となり、
038
淡渓
(
たんけい
)
の
上流
(
じやうりう
)
なるカールス
王
(
わう
)
が
一旦
(
いつたん
)
陣取
(
ぢんどり
)
ゐたる
岩窟城
(
がんくつじやう
)
の
暗
(
くら
)
き
牢獄
(
らうごく
)
に
残
(
のこ
)
らず
繋
(
つな
)
がれ、
039
日夜
(
にちや
)
の
苛酷
(
かこく
)
なる
責苦
(
せめく
)
に
苦
(
くるし
)
めらるることとなつて
了
(
しま
)
つた。
040
一旦
(
いつたん
)
取返
(
とりかへ
)
されたる
泰安城
(
たいあんじやう
)
は、
041
セールス
姫
(
ひめ
)
を
女王
(
ぢよわう
)
と
仰
(
あふ
)
ぎ、
042
シヤーカルタン、
043
トロレンスは
左守
(
さもり
)
、
044
右守
(
うもり
)
の
神
(
かみ
)
となり、
045
サアルボース、
046
ホーロケース、
047
セウルスチンは
各重要
(
かくぢうえう
)
の
職
(
しよく
)
に
就
(
つ
)
き、
048
再
(
ふたた
)
び
新高山
(
にひたかやま
)
以北
(
いほく
)
の
地
(
ち
)
の
政権
(
せいけん
)
を
掌握
(
しやうあく
)
し、
049
勢
(
いきほひ
)
に
乗
(
じやう
)
じて
三五教
(
あななひけう
)
の
聖地
(
せいち
)
日月潭
(
じつげつたん
)
を
始
(
はじ
)
め、
050
国魂神
(
くにたまがみ
)
の
祭
(
まつ
)
りたる
宮殿
(
きうでん
)
を
占領
(
せんりやう
)
し、
051
バラモン
教
(
けう
)
の
勢力
(
せいりよく
)
を
樹立
(
じゆりつ
)
せむと、
052
セウルスチンを
将
(
しやう
)
となし、
053
サアルボース、
054
ホーロケースは
副将
(
ふくしやう
)
となり、
055
数万
(
すうまん
)
の
軍卒
(
ぐんそつ
)
を
率
(
ひき
)
ゐ、
056
アーリス
山
(
ざん
)
を、
057
旗鼓
(
きこ
)
堂々
(
だうだう
)
として
乗越
(
のりこ
)
え、
058
今
(
いま
)
や
玉藻
(
たまも
)
の
湖水
(
こすい
)
の
間近
(
まぢか
)
くまで
押寄
(
おしよ
)
せて
来
(
き
)
た。
059
茲
(
ここ
)
に
玉藻山
(
たまもやま
)
の
聖地
(
せいち
)
よりは、
060
マリヤス
姫
(
ひめ
)
を
神軍
(
しんぐん
)
の
将
(
しやう
)
となし、
061
日楯
(
ひたて
)
、
062
月鉾
(
つきほこ
)
、
063
ユリコ
姫
(
ひめ
)
、
064
テーリン
姫
(
ひめ
)
、
065
照代姫
(
てるよひめ
)
、
066
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
は
僅
(
わづか
)
の
従者
(
じゆうしや
)
と
共
(
とも
)
に、
067
此
(
この
)
大軍
(
たいぐん
)
に
向
(
むか
)
つて、
068
言霊戦
(
ことたません
)
を
開始
(
かいし
)
すべく
立向
(
たちむか
)
うた。
069
敵
(
てき
)
の
先鋒隊
(
せんぽうたい
)
と
三五軍
(
あななひぐん
)
の
一隊
(
いつたい
)
とは
玉藻湖
(
たまもこ
)
の
畔
(
ほとり
)
で
出会
(
でつくわ
)
し、
070
セウルスチンの
率
(
ひき
)
ゆる
数多
(
あまた
)
の
軍卒
(
ぐんそつ
)
は、
071
少数
(
せうすう
)
の
敵
(
てき
)
と
侮
(
あなど
)
りて、
072
マリヤス
姫
(
ひめ
)
の
小部隊
(
せうぶたい
)
に
向
(
むか
)
つて、
073
竹槍
(
たけやり
)
の
穂先
(
ほさき
)
を
揃
(
そろ
)
へ、
074
獅子
(
しし
)
奮迅
(
ふんじん
)
の
勢
(
いきほひ
)
にて
吶喊
(
とつかん
)
し
来
(
きた
)
る
物凄
(
ものすご
)
さ。
075
マリヤス
姫
(
ひめ
)
は
直
(
ただち
)
にユリコ
姫
(
ひめ
)
に
命
(
めい
)
を
降
(
くだ
)
し、
076
大蛇
(
をろち
)
の
鏡
(
かがみ
)
を
取出
(
とりだ
)
さしめ、
077
寄
(
よ
)
せ
来
(
く
)
る
猛卒
(
まうそつ
)
に
向
(
むか
)
つて
射照
(
いて
)
らさしめた。
078
ユリコ
姫
(
ひめ
)
の
取出
(
とりだ
)
したる
鏡
(
かがみ
)
は
忽
(
たちま
)
ち
強度
(
きやうど
)
の
光輝
(
くわうき
)
を
発
(
はつ
)
し、
079
敵軍
(
てきぐん
)
は
一人
(
ひとり
)
も
残
(
のこ
)
らず、
080
眼
(
まなこ
)
眩
(
くら
)
み、
081
心
(
こころ
)
戦
(
おのの
)
き、
082
脆
(
もろ
)
くも
一戦
(
いつせん
)
をも
交
(
まじ
)
へずして、
083
其
(
その
)
場
(
ば
)
に
将棋倒
(
しやうぎだふ
)
しとなつて
倒
(
たふ
)
れて
了
(
しま
)
つた。
084
セウルスチンは
鏡
(
かがみ
)
の
威徳
(
ゐとく
)
に
眼
(
まなこ
)
眩
(
くら
)
み、
085
生命
(
いのち
)
カラガラ
部下
(
ぶか
)
に
助
(
たす
)
けられ、
086
何処
(
どこ
)
ともなく
遁走
(
とんそう
)
して
了
(
しま
)
つた。
087
大将
(
たいしやう
)
セウルスチンの
此
(
この
)
見苦
(
みぐる
)
しき
戦敗
(
せんぱい
)
を
見
(
み
)
て、
088
左右
(
さいう
)
の
副将
(
ふくしやう
)
サアルボース、
089
ホーロケースは
軍容
(
ぐんよう
)
を
紊
(
みだ
)
し、
090
吾
(
わ
)
れ
先
(
さき
)
にと
泰安城
(
たいあんじやう
)
指
(
さ
)
して、
091
一目散
(
いちもくさん
)
に
退却
(
たいきやく
)
して
了
(
しま
)
つた。
092
先鋒隊
(
せんぽうたい
)
として
此処
(
ここ
)
に
進
(
すす
)
みたる
猛卒
(
まうそつ
)
は、
093
殆
(
ほとん
)
ど
五六千
(
ごろくせん
)
人
(
にん
)
に
及
(
およ
)
んで
居
(
ゐ
)
た。
094
一人
(
ひとり
)
も
残
(
のこ
)
らず
目
(
め
)
を
失
(
うしな
)
ひ、
095
処
(
ところ
)
狭
(
せ
)
き
迄
(
まで
)
に
打倒
(
うちたふ
)
れて
呻吟
(
しんぎん
)
しつつ、
096
手探
(
てさぐ
)
り、
097
足探
(
あしさぐ
)
りに
逃
(
に
)
げ
行
(
ゆ
)
かむとしては、
098
谷
(
たに
)
に
顛落
(
てんらく
)
し、
099
互
(
たがひ
)
に
衝突
(
しようとつ
)
して
混乱
(
こんらん
)
を
極
(
きは
)
め、
100
其
(
その
)
惨状
(
さんじやう
)
目
(
め
)
も
当
(
あて
)
られぬ
計
(
ばか
)
りであつた。
101
マリヤス
姫
(
ひめ
)
は
直
(
ただ
)
ちに
言霊
(
ことたま
)
を
以
(
もつ
)
て
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
を
帰順
(
きじゆん
)
せしめむと、
102
声
(
こゑ
)
も
涼
(
すず
)
しく
宣伝歌
(
せんでんか
)
を
歌
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
したり。
103
マリヤス姫
『
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
104
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
とを
立分
(
たてわ
)
ける
105
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
106
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
107
只
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
108
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
せ
聞直
(
ききなほ
)
せ
109
身
(
み
)
の
過
(
あやま
)
ちは
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
せ
110
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
る
共
(
とも
)
曇
(
くも
)
る
共
(
とも
)
111
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つ
共
(
とも
)
虧
(
か
)
くる
共
(
とも
)
112
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
む
共
(
とも
)
113
セールス
姫
(
ひめ
)
の
軍勢
(
ぐんぜい
)
は
114
如何
(
いか
)
に
勢
(
いきほひ
)
猛
(
たけ
)
く
共
(
とも
)
115
仮令
(
たとへ
)
幾万
(
いくまん
)
攻
(
せ
)
め
来
(
く
)
共
(
とも
)
116
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
の
御教
(
みをしへ
)
を
117
守
(
まも
)
りて
立
(
た
)
てる
三五
(
あななひ
)
の
118
神
(
かみ
)
の
軍
(
いくさ
)
は
悉
(
ことごと
)
く
119
寄
(
よ
)
せ
来
(
く
)
る
敵
(
てき
)
を
打払
(
うちはら
)
ふ
120
心
(
こころ
)
の
眼
(
まなこ
)
を
失
(
うしな
)
ひし
121
セウルスチンを
始
(
はじ
)
めとし
122
セールス
姫
(
ひめ
)
の
率
(
ひき
)
ゐたる
123
百
(
もも
)
の
軍
(
いくさ
)
は
悉
(
ことごと
)
く
124
心
(
こころ
)
の
眼
(
まなこ
)
のみならず
125
肉
(
にく
)
の
眼
(
まなこ
)
を
失
(
うしな
)
ひて
126
玉藻
(
たまも
)
の
湖畔
(
こはん
)
に
呻吟
(
しんぎん
)
し
127
のた
打
(
うち
)
まはる
憐
(
あは
)
れさよ
128
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
は
世
(
よ
)
を
救
(
すく
)
ふ
129
吾
(
われ
)
はマリヤス
姫
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
130
セウルスチンの
軍人
(
いくさびと
)
131
吾
(
わが
)
言霊
(
ことたま
)
を
聞
(
き
)
き
分
(
わ
)
けて
132
誠
(
まこと
)
一
(
ひと
)
つの
三五
(
あななひ
)
の
133
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
に
立返
(
たちかへ
)
れ
134
正義
(
せいぎ
)
に
刃向
(
はむか
)
ふ
刃
(
やいば
)
なし
135
神
(
かみ
)
は
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
と
倶
(
とも
)
に
有
(
あ
)
り
136
汝
(
なんぢ
)
の
身
(
み
)
にも
神
(
かみ
)
ゐます
137
一
(
いち
)
時
(
じ
)
も
早
(
はや
)
く
真心
(
まごころ
)
に
138
なりて
前非
(
ぜんぴ
)
を
大神
(
おほかみ
)
の
139
御前
(
みまへ
)
に
悔
(
く
)
いよ
諸人
(
もろびと
)
よ
140
人
(
ひと
)
は
素
(
もと
)
より
神
(
かみ
)
の
御子
(
みこ
)
141
神
(
かみ
)
に
受
(
う
)
けたる
其
(
その
)
身魂
(
みたま
)
142
研
(
みが
)
けば
元
(
もと
)
に
復
(
かへ
)
るなり
143
あが
言霊
(
ことたま
)
の
曲耳
(
まがみみ
)
に
144
通
(
かよ
)
ひし
者
(
もの
)
は
逸早
(
いちはや
)
く
145
三五教
(
あななひけう
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
146
尊
(
たふと
)
き
御名
(
みな
)
を
謹
(
つつし
)
みて
147
褒
(
ほ
)
めよ
称
(
たた
)
へよ
神
(
かみ
)
の
御子
(
みこ
)
148
神
(
かみ
)
の
誠
(
まこと
)
に
通
(
かよ
)
ひなば
149
汝
(
なんぢ
)
の
眼
(
まなこ
)
忽
(
たちま
)
ちに
150
月日
(
つきひ
)
の
如
(
ごと
)
く
明
(
あき
)
らけく
151
万
(
よろづ
)
の
物
(
もの
)
を
眺
(
なが
)
め
得
(
え
)
む
152
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
153
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ』
154
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
るや、
155
数千
(
すうせん
)
の
目
(
め
)
を
失
(
うしな
)
ひたる
軍卒
(
ぐんそつ
)
は
叶
(
かな
)
はぬ
時
(
とき
)
の
神頼
(
かみだの
)
み………と
云
(
い
)
ふ
様
(
やう
)
な
按配
(
あんばい
)
式
(
しき
)
で、
156
一生
(
いつしやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あは
)
せ、
157
声
(
こゑ
)
を
揃
(
そろ
)
へて、
158
一同
『
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
』
159
と
幾回
(
いくくわい
)
となく、
160
繰返
(
くりかへ
)
し
繰返
(
くりかへ
)
し
奏上
(
そうじやう
)
した。
161
其
(
その
)
声
(
こゑ
)
は
四辺
(
あたり
)
の
山岳
(
さんがく
)
も
動揺
(
どうえう
)
するかと
計
(
ばか
)
り
思
(
おも
)
はれた。
162
暫
(
しばら
)
くにして
目
(
め
)
を
失
(
うしな
)
ひたる
敵
(
てき
)
の
将卒
(
しやうそつ
)
は、
163
残
(
のこ
)
らず
目
(
め
)
を
開
(
ひら
)
き、
164
マリヤス
姫
(
ひめ
)
其
(
その
)
他
(
た
)
の
神軍
(
しんぐん
)
に
向
(
むか
)
つて
跪
(
ひざま
)
づき、
165
感謝
(
かんしや
)
の
涙
(
なみだ
)
を
滝
(
たき
)
の
如
(
ごと
)
く
流
(
なが
)
し
乍
(
なが
)
ら
帰順
(
きじゆん
)
の
意
(
い
)
を
表
(
へう
)
し
遂
(
つひ
)
には
三五軍
(
あななひぐん
)
に
従
(
したが
)
ひ、
166
泰安城
(
たいあんじやう
)
の
言霊戦
(
ことたません
)
に
従軍
(
じゆうぐん
)
する
事
(
こと
)
となつた。
167
マリヤス
姫
(
ひめ
)
、
168
日楯
(
ひたて
)
、
169
月鉾
(
つきほこ
)
は、
170
偉大
(
ゐだい
)
なる
言霊
(
ことたま
)
の
力
(
ちから
)
を
今更
(
いまさら
)
の
如
(
ごと
)
く
喜
(
よろこ
)
び
且
(
か
)
つ
驚
(
おどろ
)
き
乍
(
なが
)
ら、
171
俄
(
にはか
)
に
数千
(
すうせん
)
人
(
にん
)
の
味方
(
みかた
)
を
得
(
え
)
て、
172
十曜
(
とえう
)
の
神旗
(
しんき
)
を
秋風
(
あきかぜ
)
に
翻
(
ひるがへ
)
し、
173
旗鼓
(
きこ
)
堂々
(
だうだう
)
として
泰安城
(
たいあんじやう
)
に
立向
(
たちむか
)
ふ
事
(
こと
)
となつた。
174
二男
(
になん
)
五女
(
ごによ
)
の
神将
(
しんしやう
)
を
先頭
(
せんとう
)
に、
175
数千
(
すうせん
)
の
帰順者
(
きじゆんしや
)
を
引
(
ひ
)
き
連
(
つ
)
れ、
176
泰安城
(
たいあんじやう
)
の
間近
(
まぢか
)
く
押寄
(
おしよ
)
するや、
177
サアルボース、
178
ホーロケースは
複横陣
(
ふくわうぢん
)
を
張
(
は
)
つて、
179
防戦
(
ばうせん
)
に
努
(
つと
)
めた。
180
此
(
この
)
時
(
とき
)
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
は
右翼
(
うよく
)
のサアルボースの
軍
(
ぐん
)
に
向
(
むか
)
つて、
181
大蛇
(
をろち
)
の
鏡
(
かがみ
)
を
射照
(
いて
)
らし、
182
照代姫
(
てるよひめ
)
はホーロケースの
左翼軍
(
さよくぐん
)
に
向
(
むか
)
つて、
183
同
(
おな
)
じく
大蛇
(
をろち
)
の
鏡
(
かがみ
)
を
差向
(
さしむ
)
け
射照
(
いて
)
らせば、
184
又
(
また
)
もや
一人
(
ひとり
)
も
残
(
のこ
)
らず
盲目
(
まうもく
)
となり、
185
ホーロケース、
186
サアルボース
迄
(
まで
)
も、
187
眼
(
まなこ
)
くらみて
其
(
その
)
場
(
ば
)
に
平伏
(
へいふく
)
し、
188
独
(
ひと
)
りも
残
(
のこ
)
らず
帰順
(
きじゆん
)
を
表
(
へう
)
した。
189
されどマリヤス
姫
(
ひめ
)
は
両軍
(
りやうぐん
)
の
平伏
(
へいふく
)
する
間
(
あひだ
)
を
目
(
め
)
も
呉
(
く
)
れず、
190
直
(
ただち
)
に
表門
(
おもてもん
)
に
向
(
むか
)
ひ、
191
城中
(
じやうちう
)
に
日楯
(
ひたて
)
、
192
月鉾
(
つきほこ
)
を
従
(
したが
)
へ、
193
深
(
ふか
)
く
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
り、
194
セールス
姫
(
ひめ
)
其
(
その
)
他
(
た
)
の
侍臣
(
じしん
)
等
(
ら
)
に
向
(
むか
)
つて、
195
赤
(
あか
)
、
196
白
(
しろ
)
の
宝玉
(
ほうぎよく
)
を
差出
(
さしだ
)
し、
197
之
(
こ
)
れを
射照
(
いて
)
らせば、
198
セールス
姫
(
ひめ
)
は
忽
(
たちま
)
ち
金毛
(
きんまう
)
九尾
(
きうび
)
の
悪狐
(
あくこ
)
と
還元
(
くわんげん
)
し、
199
其
(
その
)
他
(
た
)
の
侍臣
(
じしん
)
等
(
ら
)
は
残
(
のこ
)
らず、
200
悪鬼
(
あくき
)
、
201
悪狐
(
あくこ
)
となつて、
202
雲
(
くも
)
を
起
(
おこ
)
し、
203
何処
(
いづこ
)
ともなく、
204
中空
(
ちうくう
)
に
煙
(
けぶり
)
の
如
(
ごと
)
く
消
(
き
)
えて
了
(
しま
)
つた。
205
これよりマリヤス
姫
(
ひめ
)
は
城内
(
じやうない
)
に
止
(
とど
)
まり、
206
照代姫
(
てるよひめ
)
、
207
八千代
(
やちよ
)
姫
(
ひめ
)
、
208
ユリコ
姫
(
ひめ
)
、
209
テーリン
姫
(
ひめ
)
と
共
(
とも
)
に
玉藻
(
たまも
)
の
湖畔
(
こはん
)
にて
帰順
(
きじゆん
)
したる
兵士
(
つはもの
)
と
共
(
とも
)
に、
210
警固
(
けいご
)
の
任
(
にん
)
に
当
(
あた
)
り、
211
日楯
(
ひたて
)
、
212
月鉾
(
つきほこ
)
をして
淡渓
(
たんけい
)
の
上流
(
じやうりう
)
なる
岩窟
(
がんくつ
)
の
牢獄
(
らうごく
)
に
遣
(
つか
)
はし、
213
カールス
王
(
わう
)
を
始
(
はじ
)
め、
214
ヤーチン
姫
(
ひめ
)
、
215
真道彦
(
まみちひこの
)
命
(
みこと
)
を
救
(
すく
)
ふべく
出張
(
しゆつちやう
)
を
命
(
めい
)
じた。
216
日
(
ひ
)
、
217
月
(
つき
)
の
兄弟
(
きやうだい
)
は
帰順
(
きじゆん
)
せし
兵士
(
つはもの
)
を
四五百
(
しごひやく
)
人
(
にん
)
計
(
ばか
)
り
引率
(
ひきつ
)
れ、
218
岩窟
(
がんくつ
)
の
牢獄
(
ろうごく
)
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
り、
219
数十
(
すうじふ
)
の
番卒
(
ばんそつ
)
を
片
(
かた
)
つ
端
(
ぱし
)
より
玉
(
たま
)
の
威徳
(
ゐとく
)
に
帰順
(
きじゆん
)
せしめ、
220
自
(
みづか
)
ら
牢獄内
(
らうごくない
)
に
入
(
い
)
りて、
221
先
(
ま
)
づ
第一
(
だいいち
)
にカールス
王
(
わう
)
を
救
(
すく
)
ひ
出
(
い
)
だした。
222
カールス
王
(
わう
)
は
髭
(
ひげ
)
蓬々
(
ぼうぼう
)
と
長
(
なが
)
く
延
(
の
)
び、
223
色
(
いろ
)
青
(
あを
)
ざめ、
224
身体
(
しんたい
)
骨立
(
こつりつ
)
して、
225
恰
(
あたか
)
も
死人
(
しにん
)
の
如
(
ごと
)
く、
226
見
(
み
)
るも
憐
(
あは
)
れな
姿
(
すがた
)
となつてゐた。
227
日楯
(
ひたて
)
、
228
月鉾
(
つきほこ
)
は
此
(
この
)
態
(
てい
)
を
見
(
み
)
て、
229
同情
(
どうじやう
)
の
念
(
ねん
)
に
堪
(
た
)
へ
難
(
がた
)
く、
230
吾
(
わが
)
父
(
ちち
)
を
先
(
さき
)
に
幽閉
(
いうへい
)
したる
憎
(
にく
)
きカールス
王
(
わう
)
として、
231
今迄
(
いままで
)
怨
(
うら
)
み
居
(
ゐ
)
たりし
心
(
こころ
)
もどこへやら
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せ、
232
只
(
ただ
)
同情
(
どうじやう
)
の
涙
(
なみだ
)
にくるるのみであつた。
233
カールス
王
(
わう
)
は
真道彦
(
まみちひこの
)
命
(
みこと
)
の
二人
(
ふたり
)
の
子
(
こ
)
に
救
(
すく
)
はれ、
234
一層
(
ひとしほ
)
其
(
その
)
慈愛
(
じあい
)
深
(
ふか
)
き
兄弟
(
きやうだい
)
の
心
(
こころ
)
に
感
(
かん
)
じ、
235
固
(
かた
)
く
二人
(
ふたり
)
の
手
(
て
)
を
握
(
にぎ
)
つて
涕泣
(
ていきふ
)
感謝
(
かんしや
)
に
時
(
とき
)
を
遷
(
うつ
)
した。
236
カールス
王
(
わう
)
は
漸
(
やうや
)
くにして、
237
潔
(
いさぎよ
)
く
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
き、
238
カールス『
汝
(
なんぢ
)
は
日楯
(
ひたて
)
、
239
月鉾
(
つきほこ
)
の
両人
(
りやうにん
)
に
非
(
あら
)
ざるか。
240
汝
(
なんぢ
)
が
父
(
ちち
)
の
真道彦
(
まみちひこの
)
命
(
みこと
)
は
壮健
(
さうけん
)
なりや』
241
と
問
(
と
)
ひかけた。
242
二人
(
ふたり
)
は
口
(
くち
)
を
揃
(
そろ
)
へて、
243
両人
(
りやうにん
)
『ハイ、
244
吾
(
わが
)
父
(
ちち
)
はあなたに
幽閉
(
いうへい
)
されてより、
245
未
(
いま
)
だ
此
(
この
)
牢獄
(
らうごく
)
に
呻吟
(
しんぎん
)
致
(
いた
)
し
居
(
を
)
る
様子
(
やうす
)
で
御座
(
ござ
)
います』
246
カールス『
早
(
はや
)
く
汝
(
なんぢ
)
の
父
(
ちち
)
を
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
せよ』
247
二人
(
ふたり
)
は
此
(
この
)
言葉
(
ことば
)
に
此
(
この
)
場
(
ば
)
を
離
(
はな
)
れ、
248
彼方
(
あなた
)
此方
(
こなた
)
と
牢屋
(
らうや
)
の
外
(
そと
)
を
巡
(
めぐ
)
り
乍
(
なが
)
ら、
249
両人
(
りやうにん
)
『
日楯
(
ひたて
)
、
250
月鉾
(
つきほこ
)
の
兄弟
(
きやうだい
)
、
251
父
(
ちち
)
の
真道彦
(
まみちひこの
)
命
(
みこと
)
を
救
(
すく
)
はむ
為
(
ため
)
に
参
(
まゐ
)
り
候
(
さふらふ
)
。
252
願
(
ねが
)
はくは
在処
(
ありか
)
を
知
(
し
)
らせ
玉
(
たま
)
へ……』
253
と
呼
(
よ
)
ばはつた。
254
此
(
この
)
声
(
こゑ
)
にヤーチン
姫
(
ひめ
)
は
間近
(
まぢか
)
の
獄室
(
ごくしつ
)
より、
255
細
(
ほそ
)
き
手
(
て
)
をさし
出
(
いだ
)
し
乍
(
なが
)
ら、
256
ヤーチン
姫
(
ひめ
)
『ヤアそなたは
日
(
ひ
)
、
257
月
(
つき
)
の
兄弟
(
きやうだい
)
、
258
能
(
よ
)
くマア
救
(
すく
)
ひに
来
(
き
)
て
下
(
くだ
)
さつた。
259
真道彦
(
まみちひこの
)
命
(
みこと
)
様
(
さま
)
は
此
(
この
)
隣室
(
りんしつ
)
におゐで
遊
(
あそ
)
ばします。
260
どうぞ
早
(
はや
)
く
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
して
上
(
あ
)
げて
下
(
くだ
)
さい』
261
二人
(
ふたり
)
は
父
(
ちち
)
の
在処
(
ありか
)
の
分
(
わか
)
りたると、
262
ヤーチン
姫
(
ひめ
)
の
声
(
こゑ
)
とを
聞
(
き
)
きて、
263
且
(
かつ
)
喜
(
よろこ
)
び
且
(
かつ
)
驚
(
おどろ
)
き
乍
(
なが
)
ら、
264
直
(
ただち
)
に
牢獄
(
らうごく
)
の
錠
(
ぢやう
)
を
捩切
(
ねぢき
)
り、
265
ヤーチン
姫
(
ひめ
)
を
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
し、
266
次
(
つぎ
)
に
父
(
ちち
)
の
牢獄
(
らうごく
)
の
戸
(
と
)
をねぢ
開
(
あ
)
け、
267
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
つて
見
(
み
)
れば、
268
悲
(
かな
)
しや、
269
真道彦
(
まみちひこの
)
命
(
みこと
)
は
痩衰
(
やせおとろ
)
へ、
270
呼吸
(
こきふ
)
さへも
碌
(
ろく
)
に
通
(
かよ
)
つて
居
(
ゐ
)
ない
様
(
やう
)
な
瀕死
(
ひんし
)
の
状態
(
じやうたい
)
に
陥
(
おちい
)
つてゐた。
271
二人
(
ふたり
)
は
父
(
ちち
)
の
手足
(
てあし
)
に
取
(
と
)
り
付
(
つ
)
き、
272
あたりを
憚
(
はばか
)
らず、
273
嬉
(
うれ
)
しさと
悲
(
かな
)
しさに
号泣
(
がうきふ
)
するのであつた。
274
此
(
この
)
声
(
こゑ
)
幽
(
かす
)
かに
真道彦
(
まみちひこの
)
命
(
みこと
)
の
耳
(
みみ
)
に
通
(
つう
)
じけむ、
275
やつれ
果
(
は
)
てたる
身
(
み
)
を
起
(
おこ
)
して、
276
力
(
ちから
)
なげに
目
(
め
)
を
見開
(
みひら
)
き、
277
真道彦
(
まみちひこ
)
『アヽそなたは
日楯
(
ひたて
)
、
278
月鉾
(
つきほこ
)
の
両人
(
りやうにん
)
、
279
能
(
よ
)
くマアどうして
此処
(
ここ
)
へ
来
(
こ
)
られたか。
280
……アヽやつぱり、
281
夢
(
ゆめ
)
ではあるまいか』
282
と
不思議
(
ふしぎ
)
相
(
さう
)
に
兄弟
(
きやうだい
)
の
顔
(
かほ
)
を
見
(
み
)
つめてゐる。
283
兄弟
(
きやうだい
)
は、
284
両人
(
りやうにん
)
『
父上
(
ちちうへ
)
様
(
さま
)
、
285
決
(
けつ
)
して
夢
(
ゆめ
)
でも
現
(
うつつ
)
でも
御座
(
ござ
)
いませぬ。
286
……
実
(
じつ
)
は
斯様
(
かやう
)
々々
(
かやう
)
の
訳
(
わけ
)
……』
287
と
有
(
あ
)
りし
次第
(
しだい
)
を、
288
こまごまと
物語
(
ものがた
)
つた。
289
真道彦
(
まみちひこ
)
はこれを
聞
(
き
)
いて、
290
俄
(
にはか
)
に
元気
(
げんき
)
づき、
291
旱天
(
かんてん
)
の
草木
(
さうもく
)
が
雨
(
あめ
)
に
会
(
あ
)
ひたる
如
(
ごと
)
く、
292
顔
(
かほ
)
の
色
(
いろ
)
さへ
俄
(
にはか
)
に
冴
(
さ
)
えて
来
(
き
)
た。
293
それよりカールス
王
(
わう
)
、
294
ヤーチン
姫
(
ひめ
)
、
295
真道彦
(
まみちひこの
)
命
(
みこと
)
は
日楯
(
ひたて
)
保護
(
ほご
)
の
下
(
もと
)
に、
296
泰安城
(
たいあんじやう
)
に
一先
(
ひとま
)
づ
入城
(
にふじやう
)
する
事
(
こと
)
となり、
297
数百
(
すうひやく
)
の
軍卒
(
ぐんそつ
)
に
送
(
おく
)
られて、
298
此
(
この
)
牢獄
(
らうごく
)
を
立去
(
たちさ
)
つた。
299
月鉾
(
つきほこ
)
はテールスタン、
300
ホーレンスを
始
(
はじ
)
め、
301
其
(
その
)
他
(
た
)
のカールス
王
(
わう
)
に
仕
(
つか
)
へ
居
(
ゐ
)
たる
重臣
(
ぢうしん
)
共
(
ども
)
を、
302
悉
(
ことごと
)
く
牢獄
(
らうごく
)
より
救
(
すく
)
ひ
出
(
いだ
)
し、
303
泰安城
(
たいあんじやう
)
指
(
さ
)
して
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
304
日楯
(
ひたて
)
はカールス
王
(
わう
)
、
305
ヤーチン
姫
(
ひめ
)
、
306
真道彦
(
まみちひこの
)
命
(
みこと
)
を
守
(
まも
)
つて、
307
漸
(
やうや
)
く
泰安城
(
たいあんじやう
)
の
馬場
(
ばば
)
近
(
ちか
)
くになつた。
308
ホーロケース、
309
サアルボースの
軍勢
(
ぐんぜい
)
は
大蛇
(
をろち
)
の
鏡
(
かがみ
)
に
照
(
て
)
らされて
目
(
め
)
を
失
(
うしな
)
つたまま、
310
四
(
よ
)
つ
這
(
ば
)
ひとなつて、
311
蟻
(
あり
)
のたかつた
様
(
やう
)
に
馬場
(
ばんば
)
を
這
(
は
)
ひ
廻
(
まは
)
つてゐる。
312
カールス
王
(
わう
)
は
此
(
この
)
態
(
てい
)
を
見
(
み
)
て、
313
不審
(
ふしん
)
に
堪
(
た
)
へず、
314
カールス『
彼
(
かれ
)
は
何者
(
なにもの
)
なりや』
315
と
日楯
(
ひたて
)
に
尋
(
たづ
)
ねた。
316
日楯
(
ひたて
)
は
直
(
ただ
)
ちに、
317
日楯
『ハイ、
318
彼
(
かれ
)
はセールス
姫
(
ひめ
)
の
家来
(
けらい
)
にして、
319
ホーロケース、
320
サアルボースの
部下
(
ぶか
)
の
軍卒
(
ぐんそつ
)
で
御座
(
ござ
)
います。
321
向陽山
(
こうやうざん
)
の
大蛇
(
をろち
)
の
鏡
(
かがみ
)
の
威徳
(
ゐとく
)
に
照
(
て
)
らされて
盲目
(
めくら
)
となり、
322
進退
(
しんたい
)
谷
(
きは
)
まつて、
323
あの
通
(
とほ
)
り
盲目
(
めくら
)
の
儘
(
まま
)
、
324
暗路
(
やみぢ
)
に
迷
(
まよ
)
うてゐる
亡者
(
まうじや
)
共
(
ども
)
で
御座
(
ござ
)
います。
325
吾々
(
われわれ
)
は
向陽山
(
こうやうざん
)
の
常楠
(
つねくす
)
仙人
(
せんにん
)
より
賜
(
たま
)
はりたる
赤色
(
せきしよく
)
の
玉
(
たま
)
を
以
(
もつ
)
て、
326
折伏
(
しやくふく
)
の
剣
(
つるぎ
)
に
応用
(
おうよう
)
し、
327
弟
(
おとうと
)
月鉾
(
つきほこ
)
は
白色
(
はくしよく
)
の
玉
(
たま
)
を
以
(
もつ
)
て
摂受
(
せつじゆ
)
の
剣
(
つるぎ
)
に
応用
(
おうよう
)
し、
328
数万
(
すうまん
)
の
敵
(
てき
)
を
彼
(
あ
)
の
如
(
ごと
)
く、
329
一人
(
ひとり
)
も
残
(
のこ
)
さず、
330
神
(
かみ
)
の
威徳
(
ゐとく
)
に
降服
(
かうふく
)
させ、
331
セールス
姫
(
ひめ
)
は
金毛
(
きんまう
)
九尾
(
きうび
)
の
悪狐
(
あくこ
)
と
正体
(
しやうたい
)
を
露
(
あら
)
はし、
332
空中
(
くうちう
)
高
(
たか
)
く
姿
(
すがた
)
を
消
(
け
)
しました。
333
実
(
じつ
)
に
稀代
(
きたい
)
の
神宝
(
しんぽう
)
で
御座
(
ござ
)
います。
334
此
(
この
)
神宝
(
しんぽう
)
さへあらば、
335
カールス
王
(
わう
)
が
泰安城
(
たいあんじやう
)
にあつて、
336
世
(
よ
)
を
治
(
をさ
)
め
玉
(
たま
)
ふは
実
(
じつ
)
に
易々
(
いい
)
たる
事業
(
じげふ
)
で
御座
(
ござ
)
います』
337
と
玉
(
たま
)
、
338
鏡
(
かがみ
)
の
効用
(
かうよう
)
を
略
(
ほぼ
)
物語
(
ものがた
)
つた。
339
王
(
わう
)
を
始
(
はじ
)
めヤーチン
姫
(
ひめ
)
、
340
真道彦
(
まみちひこの
)
命
(
みこと
)
は
首
(
くび
)
を
傾
(
かたむ
)
け、
341
此
(
この
)
話
(
はなし
)
を
感
(
かん
)
に
打
(
う
)
たれて
聞
(
き
)
いて
居
(
ゐ
)
る。
342
茲
(
ここ
)
に
日楯
(
ひたて
)
は
数万
(
すうまん
)
の
盲軍
(
まうぐん
)
に
向
(
むか
)
つて
言霊歌
(
ことたまうた
)
を
宣
(
の
)
り
与
(
あた
)
へた。
343
其
(
その
)
歌
(
うた
)
、
344
日楯
『
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
345
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
とを
立別
(
たてわけ
)
る
346
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
347
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
348
只
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
人
(
ひと
)
の
世
(
よ
)
は
349
直日
(
なほひ
)
に
見直
(
みなほ
)
せ
聞直
(
ききなほ
)
せ
350
身
(
み
)
の
過
(
あやま
)
ちは
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
せ
351
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
352
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
353
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
354
誠
(
まこと
)
一
(
ひと
)
つの
言霊
(
ことたま
)
の
355
珍
(
うづ
)
の
力
(
ちから
)
は
世
(
よ
)
を
救
(
すく
)
ふ
356
神
(
かみ
)
は
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
と
倶
(
とも
)
にあり
357
人
(
ひと
)
は
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
神
(
かみ
)
の
宮
(
みや
)
358
神
(
かみ
)
の
心
(
こころ
)
に
叶
(
かな
)
ひなば
359
仮令
(
たとへ
)
数万
(
すうまん
)
の
曲津
(
まがつ
)
神
(
かみ
)
360
鬨
(
とき
)
を
作
(
つく
)
つて
一散
(
いつさん
)
に
361
勢
(
いきほひ
)
猛
(
たけ
)
く
攻
(
せ
)
め
来
(
く
)
とも
362
いかで
恐
(
おそ
)
れむ
敷島
(
しきしま
)
の
363
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
は
忽
(
たちま
)
ちに
364
吾
(
わが
)
身
(
み
)
の
上
(
うへ
)
に
降
(
くだ
)
りまし
365
直
(
ただち
)
に
開
(
ひら
)
く
胸
(
むね
)
の
暗
(
やみ
)
366
玉
(
たま
)
や
鏡
(
かがみ
)
は
非
(
あら
)
ずとも
367
心
(
こころ
)
の
玉
(
たま
)
を
研
(
みが
)
きあげ
368
神
(
かみ
)
の
賜
(
たま
)
ひし
胸中
(
きようちう
)
の
369
真澄
(
ますみ
)
の
鏡
(
かがみ
)
を
照
(
て
)
らしなば
370
今
(
いま
)
見
(
み
)
る
如
(
ごと
)
く
曲神
(
まがかみ
)
は
371
一人
(
ひとり
)
も
残
(
のこ
)
らず
神力
(
しんりき
)
に
372
恐
(
おそ
)
れて
大地
(
だいち
)
に
平伏
(
へいふく
)
し
373
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
帰順
(
きじゆん
)
して
374
産
(
うぶ
)
の
心
(
こころ
)
に
立帰
(
たちかへ
)
り
375
心
(
こころ
)
の
盲
(
めくら
)
も
忽
(
たちま
)
ちに
376
開
(
ひら
)
けて
肉
(
にく
)
の
眼
(
まなこ
)
さへ
377
月日
(
つきひ
)
の
如
(
ごと
)
く
照
(
て
)
り
渡
(
わた
)
る
378
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
379
神
(
かみ
)
の
御稜威
(
みいづ
)
を
目
(
ま
)
のあたり
380
カールス
王
(
わう
)
やヤーチン
姫
(
ひめ
)
の
381
珍
(
うづ
)
の
命
(
みこと
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
382
只今
(
ただいま
)
明
(
あ
)
かし
奉
(
たてまつ
)
る
383
あゝ
諸人
(
もろびと
)
よ
諸人
(
もろびと
)
よ
384
汝
(
なれ
)
が
心
(
こころ
)
に
潜
(
ひそ
)
みたる
385
醜
(
しこ
)
の
曲霊
(
まがひ
)
を
追
(
お
)
ひ
出
(
いだ
)
し
386
神
(
かみ
)
より
受
(
う
)
けし
真心
(
まごころ
)
の
387
直日
(
なほひ
)
の
霊
(
たま
)
に
立返
(
たちかへ
)
り
388
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
の
389
守
(
まも
)
り
玉
(
たま
)
ひし
三五
(
あななひ
)
の
390
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
に
従
(
まつろ
)
ひて
391
怪
(
あや
)
しき
心
(
こころ
)
を
立
(
た
)
て
直
(
なほ
)
せ
392
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
393
あが
言霊
(
ことたま
)
の
一息
(
ひといき
)
に
394
咫尺
(
しせき
)
も
弁
(
べん
)
ぜぬ
盲目
(
まうもく
)
の
395
悩
(
なや
)
みは
忽
(
たちま
)
ち
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
り
396
真如
(
しんによ
)
の
月
(
つき
)
は
汝
(
なんぢ
)
等
(
ら
)
が
397
心
(
こころ
)
の
海
(
うみ
)
に
輝
(
かがや
)
かむ
398
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
399
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
400
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
401
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
二心
(
ふたごころ
)
402
必
(
かなら
)
ず
起
(
おこ
)
す
事
(
こと
)
勿
(
なか
)
れ
403
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
404
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ』
405
と
声
(
こゑ
)
も
涼
(
すず
)
しく
歌
(
うた
)
ひ
了
(
をは
)
るや、
406
今迄
(
いままで
)
大地
(
だいち
)
に
盲目
(
めくら
)
となつて
呻吟
(
しんぎん
)
しゐたる
数万
(
すうまん
)
の
軍勢
(
ぐんぜい
)
は、
407
一斉
(
いつせい
)
に
目
(
め
)
を
開
(
ひら
)
き、
408
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
前
(
まへ
)
に
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あは
)
せ、
409
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
の
降臨
(
かうりん
)
かと
感謝
(
かんしや
)
の
涙
(
なみだ
)
に
咽
(
むせ
)
びつつ、
410
心
(
こころ
)
の
底
(
そこ
)
より
帰順
(
きじゆん
)
するのであつた。
411
日楯
(
ひたて
)
は
一同
(
いちどう
)
に
向
(
むか
)
つて、
412
三五
(
あななひ
)
の
道
(
みち
)
の
教
(
をしへ
)
を
細々
(
こまごま
)
と
説
(
と
)
き
諭
(
さと
)
し、
413
各々
(
おのおの
)
一先
(
ひとま
)
づ
家路
(
いへぢ
)
に
帰
(
かへ
)
らしめ、
414
カールス
王
(
わう
)
其
(
その
)
他
(
た
)
と
共
(
とも
)
に
泰安城
(
たいあんじやう
)
の
奥殿
(
おくでん
)
に
悠々
(
いういう
)
として
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
るのであつた。
415
(
大正一一・八・九
旧六・一七
松村真澄
録)
416
(昭和一〇・六・八 王仁校正)
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