霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一五章 変化(へんげ)〔一一八四〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第44巻 舎身活躍 未の巻 篇:第3篇 珍聞万怪 よみ:ちんぶんばんかい
章:第15章 変化 よみ:へんげ 通し章番号:1184
口述日:1922(大正11)年12月08日(旧10月20日) 口述場所: 筆録者:外山豊二 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年8月18日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
一行が二十里ばかりも歩いてくると、傍らの森の中から騒々しい女の声が聞こえてきた。一行は何事かと息をひそめて近づいていく。
見れば森の中で五六人の荒男たちが、一人の女を捕えて打擲している。男たちはバラモン軍の手下であり、杢助の娘・初稚姫を捜索していた。女を尋問し、初稚姫に仕立てて捕えようとしていたのであった。
万公は助けだそうと歯ぎしりをしているが、どうしたことか治国別と松彦はこの様子を泰然として眺めている。
そうするうちに、女を尋問していた男たちはどうしたことか同士討ちを始めた。すると女は大きな白狐に変じて、森を後に逃げて行った。男たちはそのまま同士討ちを始めている。
この様子に万公たちはおかしさをこらえきれずに大声で笑いだした。この笑い声に驚いて、男たちは雲を霞と逃げて行った。
治国別はあれは白狐・月日明神であり、楓をバラモン教の捕り手たちから逃がすために身代わりとなってくれたのでだと説明した。一行はここで一夜を明かすことになった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm4415
愛善世界社版:201頁 八幡書店版:第8輯 209頁 修補版: 校定版:211頁 普及版:86頁 初版: ページ備考:
001 治国別(はるくにわけ)一行(いつかう)山口(やまぐち)(もり)(あと)にして、002(あし)(はや)めて二十里(にじふり)ばかり南進(なんしん)した。003二十里(にじふり)といつても極近(ごくちか)いものである。004一里(いちり)といへば(わが)(くに)二百間(にひやくけん)(ぐらゐ)なもの、005丁度(ちやうど)三丁(さんちやう)(きやう)(あた)るのである。
006 治国別(はるくにわけ)(みち)(かたへ)(ほそ)(なが)れに()りて(のど)をうるほし、007(そら)()(くも)(なが)めて(しば)(いき)(やす)めてゐた。008二十間(にじつけん)ばかり(へだ)つた田圃(たんぼ)(なか)にコンモリとした(もり)が、009巍然(ぎぜん)(ひろ)原野(げんや)占領(せんりやう)して吾物顔(わがものがほ)()つてゐる。010(その)(もり)(なか)より騒々(さうざう)しき(をんな)(こゑ)(きこ)えて()た。011万公(まんこう)(はや)くも()きとり、
012『モシ先生(せんせい)013あの(もり)(なか)奇妙(きめう)奇天烈(きてれつ)活劇(くわつげき)(えん)じられてゐるやうです。014どうです、015今晩(こんばん)活劇(くわつげき)見物(けんぶつ)がてら、016あの(もり)一宿(いつしゆく)(いた)しませうか。017森林(しんりん)ホテルも(おつ)なものですでー。018夜前(やぜん)森林(しんりん)ホテル、019今晩(こんばん)(また)(おな)じくと()ふのだから日記帳(につきちやう)につけるのも大変(たいへん)便利(べんり)がよろしからう。020アレアレ御聞(おき)きなさいませ。021(さる)()めるやうな(をんな)(こゑ)022此奴(こいつ)(なに)秘密(ひみつ)伏在(ふくざい)して()るでせう。023()(かく)実地(じつち)探険(たんけん)(まゐ)りませうか』
024 治国別(はるくにわけ)は、
025『モウ(すこ)(さき)()()いのだが、026あの(こゑ)()いては宣伝使(せんでんし)として見逃(みのが)して(とほ)(わけ)には()かぬ。027大変(たいへん)(しげ)つた(もり)だから、028ソツと(しの)()り、029何事(なにごと)様子(やうす)(かんが)へて()よう』
030 五三公(いそこう)は、
031『オイ万公(まんこう)032(また)ヒユードロドロだぞ。033(きも)をつぶすな』
034『ナアニ(ひる)幽霊(いうれい)(こは)くて(たま)るかい。035ドロドロでも泥坊(どろばう)でもかまはぬぢやないか。036大方(おほかた)泥坊(どろばう)さまが旅人(たびびと)引張(ひつぱ)()ンで衣類(いるゐ)()ぎ、037(いや)がる(をんな)無理(むり)無体(むたい)捻伏(ねぢふ)せて念仏講(ねんぶつかう)でもやつて()るのだらう』
038念仏講(ねんぶつかう)(なん)だい。039(めう)(こと)をいふぢやないか。040ハヽヽヽ幽霊(いうれい)()るので成仏(じやうぶつ)する(やう)念仏(ねんぶつ)(とな)へてゐるのだな。041それにしては()つから詠歌(えいか)(こゑ)(きこ)えぬぢやないか。042薩張(さつぱり)金切声(きんきりごゑ)のチヤアチヤアだ。043一寸(ちよつと)()くと狐々様(こんこんさま)のやうにもあるし、044(さる)のやうにもあるし、045(をんな)(やう)にも(きこ)えて()る。046(なん)だか怪体(けつたい)代物(しろもの)だ。047五三公(いそこう)研究(けんきう)価値(かち)十分(じふぶん)にあるやうに(おも)ひますがなア先生(せんせい)
048『ウン()(かく)()つて()やう。049(しか)篏口令(かんこうれい)()いておくから、050号令(がうれい)(くだ)(まで)051何事(なにごと)があつても発声(はつせい)する(こと)出来(でき)ないぞ』
052承知(しようち)(いた)しました。053(ささや)(ばなし)出来(でき)ませんか、054万公(まんこう)一寸(ちよつと)(こま)るナア』
055『ウン勿論(もちろん)だ』
056万公別(まんこうわけ)が、057五三公(いそこう)058竜公(たつこう)(たい)篏口令(かんこうれい)()く。059(かた)沈黙(ちんもく)(まも)るのだぞ』
060『ハヽヽヽ(すぐ)受売(うけう)りをやつて()よるナ。061そんな小売(こう)りをしたつて俺達(おれたち)()()づかひは()いぞ。062物価調節令(ぶつかてうせつれい)()()るのに、063それを無視(むし)して小商人(こあきんど)暴利(ばうり)(むさぼ)り、064無性(むしやう)矢鱈(やたら)にゴンベツたり、065ビヤクツたりするから為政者(ゐせいしや)もこの五三公(いそこう)さまもなかなか(ほね)()れる(こと)だワイ、066アハヽヽヽヽ』
067 治国別(はるくにわけ)は、
068『サア()かう、069沈黙(ちんもく)だ』
070厳命(げんめい)(なが)草野(くさの)()けて(すす)()く。
071 ()れば欝蒼(うつさう)たる(もり)(なか)五六人(ごろくにん)荒男(あらをとこ)072一人(ひとり)美人(びじん)(とら)へ、073四方(しはう)八方(はつぱう)より()つてかかつて打擲(ちやうちやく)(はじ)めてゐる。074治国別(はるくにわけ)平然(へいぜん)として(この)光景(くわうけい)()(しげ)みより(なが)めてゐる。075万公(まんこう)(むね)(をど)らせ、076(くち)をパツと()け、077両手(りやうて)をひらいて中腰(ちうごし)になり、078(いま)にも()()さむとする格好(かくかう)()がゆ(さう)片唾(かたづ)()ンで、079治国別(はるくにわけ)命令一下(めいれいいつか)すれば、080片端(かたつぱし)から(なぐ)(たふ)し、081(さいな)まれてゐる(をんな)(すく)ひやらむと身構(みがま)へしてゐる。082五三公(いそこう)竜公(たつこう)もハラハラし(なが)ら、083もどかしげに(なが)めてゐた。084治国別(はるくにわけ)085松彦(まつひこ)素知(そし)らぬ(かほ)微笑(ほほゑみ)をうかべ(なが)愉快気(ゆくわいげ)()つめてゐる。086(をんな)仰向(あふむけ)()させ胸倉(むなぐら)をグツと()(だい)(をとこ)蠑螺(さざえ)のやうな拳骨(げんこつ)をふり()げ、087キア キア()(をんな)憎々(にくにく)()(にら)みつけ(なが)ら、
088(かふ)『コリア(あま)ツちよ、089()うしても白状(はくじやう)(いた)さぬか。090しぶとい(やつ)だなア。091貴様(きさま)三五教(あななひけう)初稚姫(はつわかひめ)といふ(やつ)だらう』
092『イエイエ(けつ)して(けつ)してそんな(をんな)ぢや(ござ)いませぬ。093山住居(やまずまゐ)をいたして()るものの(むすめ)(ござ)います。094何卒(なにとぞ)御慈悲(おじひ)御助(おたす)(くだ)さいませ』
095 (かふ)は、
096『エーしぶとい(をんな)()
097呶鳴(どな)りつけ、098拳骨(げんこつ)(かた)めて前額部(ぜんがくぶ)をコツンと(なぐ)る。099(なぐ)られて(むすめ)はキヤアキヤアと(さけ)ぶ。
100 万公(まんこう)(いま)一矢(いつし)(ゆみづる)(はな)れむとする(ごと)(いきほひ)で、101(からだ)前方(ぜんぱう)()らせ(あし)をふン()り、102マラソン競争(きやうそう)合図(あひづ)太鼓(たいこ)()るのを()つやうな(かま)へで、103(うで)(うな)らしてゐる。
104 一方(いつぱう)荒男(あらをとこ)(また)もや(こゑ)(あら)らげ、
105『エーしぶとい。106貴様(きさま)杢助(もくすけ)(むすめ)間違(まちが)ひなからう。107さあ尋常(じんじやう)白状(はくじやう)して(しま)へ。108貴様(きさま)(おや)杢助(もくすけ)や、109三五教(あななひけう)黒姫(くろひめ)はライオン(がは)(ほとり)でランチ将軍(しやうぐん)(さま)部下(ぶか)(とら)へられ、110日夜(にちや)責苦(せめく)()うて(くる)しみてゐるのだ。111貴様(きさま)さへ白状(はくじやう)すれば二人(ふたり)(つみ)(ゆる)され、112貴様(きさま)はランチ将軍(しやうぐん)(さま)のお(めかけ)抜擢(ばつてき)されて出世(しゆつせ)をするのだ。113コリヤ(をんな)114此処(ここ)(ころ)されるのがよいか、115将軍(しやうぐん)(さま)のお(めかけ)になつて(おや)生命(いのち)(たす)けるのがよいか。116よく思案(しあん)をして返答(へんたふ)いたせ』
117『オホヽヽヽ、118()のマア瓢六玉(へうろくだま)わいのう。119()うなと勝手(かつて)になさいませ。120杢助(もくすけ)などといふ父親(てておや)()つた(こと)(ござ)いませぬわ。121黒姫(くろひめ)なンて出逢(であ)つた(こと)もありませぬわ。122さア、123(ころ)すなと(なん)なとして(くだ)さい』
124(をとこ)『ヤア(にはか)(つよ)くなりよつたな。125ハー、126あまりビツクリして()(ちが)つたのだな。127こンな気違(きちが)ひを()れて()つたとこで、128将軍(しやうぐん)さまの御用(ごよう)()つでも()し、129(しか)(なが)何処迄(どこまで)白状(はくじやう)さして()(かへ)らねば、130俺達(おれたち)役目(やくめ)()まぬ。131オイ(をんな)132貴様(きさま)はランチ将軍(しやうぐん)(さま)(うら)ンで(ひる)大蛇(をろち)(あな)()(かく)し、133(よる)鬼娘(おにむすめ)()けて(のろ)ひの五寸釘(ごすんくぎ)()つてゐよつたのだらうがなア。134そンな(こと)はチヤンと探索(たんさく)してあるのだから、135モウ駄目(だめ)だ。136(おれ)(この)(あひだ)(よさ)りだつた…(あたま)蝋燭(らふそく)()つて、137(かがみ)()げ、138(すさま)じい様子(やうす)をして山口(やまぐち)(もり)()きよつた(とき)139(おれ)一寸(ちよつと)気味(きみ)(わる)かつたけれど、140なアにバラモン(けう)神様(かみさま)(たの)めば大丈夫(だいぢやうぶ)だと(おも)ひ、141尾行(びかう)して貴様(きさま)()(こと)()けば、142何卒(どうぞ)(わたし)(おや)(かたき)()てますやうに、143さうして無事(ぶじ)(のが)れますやう、144ランチ将軍(しやうぐん)(ほろ)びますやうと()つては(くぎ)()つてゐたではないか。145そこ(まで)手証(てしよう)(にぎ)つてゐるから、146モウ(かく)しても駄目(だめ)だぞ。147(だい)それた(をんな)分際(ぶんざい)として大蛇(をろち)(あな)安閑(あんかん)として高鼾(たかいびき)をかいて()てゐやがつた(ところ)をとつ(つか)まへて()たのだ。148さア、149白状(はくじやう)せい。150昨日(きのふ)日暮(ひぐれ)から(ほとん)一日一夜(いちにちいちや)(ほね)()らしよつて、151ドシ(ぶと)い。152(おれ)だつて(はら)()つて(たま)らンぢやないか』
153『オホヽヽヽ、154(なん)()ふお前達(まへたち)あ、155間抜(まぬ)けだい。156その(をんな)(かへで)といつて夜前(やぜん)(くぎ)()ちに()つたよ。157(わたし)間違(まちが)へられちや大変(たいへん)だ。158(えら)災難(さいなん)だよ。159三五教(あななひけう)宣伝使(せんでんし)(たす)けられ、160今頃(いまごろ)河鹿峠(かじかたうげ)(のぼ)つてゐる最中(さいちう)だ。161余程(よつぽど)()頓馬(とんま)だこと。162ホヽヽヽヽ』
163『コリヤ(あま)ツちよ、164そンな(こと)をいつて俺達(おれたち)胡麻化(ごまか)さうとしても駄目(だめ)だぞ。165チヤアンと証拠(しようこ)(にぎ)つてあるのだから、166()加減(かげん)白状(はくじやう)(いた)さぬと(おや)(ため)(わる)いぞ。167杢助(もくすけ)や、168黒姫(くろひめ)可愛相(かあいさう)とは(おも)はぬか』
169『ホヽヽヽヽ(もく)さまが()うならうと、170此方(こつち)一寸(ちよつと)目算(もくさん)(はづ)れぬのだから(かま)やせぬわ。171(くろ)さまが()うならうとお(まへ)さまが苦労(くらう)する()けの(こと)ぢや。172(ころ)しなつと(たい)()はふと勝手(かつて)になさいませ』
173『コリヤ(をんな)174貴様(きさま)(おや)(たい)孝行(かうかう)といふ(こと)()らぬのだなア。175(まる)狐狸(こり)のやうな(やつ)だ。176不人情者(ふにんじやうもの)だなア。177こンな(やさ)しい(かほ)をしよつて、178親不孝(おやふかう)(たましひ)見下(みさ)げはてた(をんな)だ』
179(わたし)はコンコンさまだよ。180前達(まへたち)馬鹿(ばか)だからつままれてゐるのだ。181そンな枯木杭(かれぼくくひ)をつかまへて(なに)をしてゐるのだイ。182よい盲目(めくら)だなア、183ホヽヽヽヽ』
184(まる)(きつね)のやうな(やつ)だ。185ドシ(ふと)(なん)(たた)いても(たた)いてもキア キア(ぬか)すばつかりで往生(わうじやう)しよらぬ。186此奴(こいつ)不死身(ふじみ)かもしれぬぞ。187(おれ)一人(ひとり)では駄目(だめ)だ。188(みな)()つてたかつて(たた)()ばしてやらうかい』
189『ホヽヽヽ、190たかが一人(ひとり)(をんな)(とり)まいて(だい)荒男(あらをとこ)がよりかかり、191一昼夜(いつちうや)もかかつて()うする(こと)もようせぬといふやうな間抜(まぬ)けが仮令(たとへ)何万人(なんまんにん)かかつたつて烏合(うがふ)(しう)だから、192カラツキシ駄目(だめ)だよ。193御気(おき)毒様(どくさま)194(まへ)さまの()御覧(ごらん)なさい。195()欠杭(かつくひ)をたたいて()だらけになつてますよ』
196()はしておけば際限(さいげん)()雑言(ざふごん)無礼(ぶれい)197最早(もはや)勘忍袋(かんにんぶくろ)()()れた。198さア一同(いちどう)()つてたかつて(ころ)して(しま)へ』
199『よし合点(がつてん)だ』
200七八人(しちはちにん)荒男(あらをとこ)棍棒(こんぼう)打振(うちふ)一人(ひとり)(をんな)()つてかかる。201()間違(まちが)つたか、202(たがひ)()(みだ)れて同士討(どうしうち)をやつてゐる。203(をんな)(からだ)よりパツと()つた白煙(しらけぶり)204(ふと)()()げた白狐(びやくこ)一匹(いつぴき)205ノソリノソリと(ある)()し、206コンコン クワイクワイと()(なが)ら、207(もり)見棄(みす)てて()げて()く。
208 八人(はちにん)(をとこ)(をんな)(きつね)(へん)じて()()せたるに()がつかず、209一生懸命(いつしやうけんめい)同士討(どうしう)ちをつづけてゐる。210可笑(をか)しさを(こら)えてゐた万公(まんこう)(くち)破裂(はれつ)した(やう)に「グワツハヽヽヽ」と(わら)(ごゑ)噴出(ふんしゆつ)する。211治国別(はるくにわけ)(ほか)三人(さんにん)もたまりかねて「アハヽヽヽ」と(からだ)(ゆす)つて(わら)()した。212(この)(こゑ)(おどろ)いて八人(はちにん)(やつ)一生懸命(いつしやうけんめい)(くも)(かすみ)()げて()く。213万公(まんこう)は、
214『グワツハヽヽヽ、215道公(みちこう)さまぢやないが、216到頭(たうとう)大勢(おほぜい)(やつ)(わら)()らしてやつた。217エヘヽヽヽ』
218 一同(いちどう)は、219「アハヽヽヽ」と()()してゐる。
220 五三公(いそこう)(あき)れて、
221先生(せんせい)222貴方(あなた)本当(ほんたう)感心(かんしん)ですよ。223何故(なぜ)あンな(やさ)しい(をんな)虐待(ぎやくたい)されて()るのに平気(へいき)(わら)つて(ござ)るのか、224無情(むじやう)冷酷(れいこく)御方(おかた)だと内実(ないじつ)(おも)つてゐました。225()()したいは山々(やまやま)だつたが命令(めいれい)(くだ)らぬものだから、226差控(さしひか)へて()りましたが、227彼奴(あいつ)(きつね)になぶられてゐたのですなア』
228『ウン、229あの御方(おかた)三五教(あななひけう)御守護神(ごしゆごじん)230鬼武彦(おにたけひこ)御眷族(ごけんぞく)231月日明神(つきひみやうじん)さまだよ。232バラモン(けう)捕手(とりて)山口(やまぐち)(もり)(かく)れて(ござ)つた(かへで)さまを召捕(めしと)らうと大蛇(をろち)(いはや)(まで)(のぞ)きに()()つたのだから、233月日(つきひ)さまが(かへで)さまの親子(おやこ)対面(たいめん)出来(でき)(まで)234あゝして身代(みがは)りになつてゐて(くだ)さつたのだ。235(しか)して吾々(われわれ)御守護(ごしゆご)あつた(こと)(しめ)すために今迄(いままで)()つてゐて(くだ)さつたのだよ。236前達(まへたち)()(むすめ)()えたのは枯木杭(かれぼくくひ)だ。237可愛相(かあいさう)(むすめ)(ひたひ)だと(おも)つてトゲだらけの欠杭(かつくひ)(なぐ)りつけ、238()だらけの(こぶし)になつて()つたぢやらう』
239 万公(まんこう)は、
240『ヘー(なん)だか(あか)手袋(てぶくろ)をはめてゐると(おも)つてゐました。241月日(つきひ)さまといふ明神(みやうじん)さまは本当(ほんたう)(えら)(かた)ですなア』
242『サア今晩(こんばん)此処(ここ)宿(とま)ることにしよう。243()第一(だいいち)天津祝詞(あまつのりと)奏上(そうじやう)だ』
244治国別(はるくにわけ)命令(めいれい)一同(いちどう)は、
245『ハイ(かしこ)まりました』
246(あた)りの小溝(こみぞ)(くち)(そそ)ぎ、247()(あら)ひ、248(かた)(ごと)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)し、249一夜(いちや)此処(ここ)(あか)(こと)とはなりける。250あゝ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
251大正一一・一二・八 旧一〇・二〇 外山豊二録)
252(昭和九・一二・二九 王仁校正)
   
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