霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二章 神木(しんぼく)〔一一九二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第45巻 舎身活躍 申の巻 篇:第1篇 小北の特使 よみ(新仮名遣い):こぎたのとくし
章:第2章 神木 よみ(新仮名遣い):しんぼく 通し章番号:1192
口述日:1922(大正11)年12月11日(旧10月23日) 口述場所: 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年9月12日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
お寅は松彦に向かって河鹿川の川岸の老松を指し、八百万の大神様がお休みする世界一の生き松であり、松彦の本守護神だという。万公がそれを茶化して、またお寅婆さんと言い合いになりながら進んで行く。
お寅は松の木の根に肝心のお仕組場があり、その因縁がわからなければ小北山の因縁がわからないと言って一同を引っ張っていく。松彦はいやいやながら付いていくと、大きな岩に玉垣をめぐらし、切り口の石を畳んで高いところに祀ってある。
そこには蠑螈別の筆跡で「さかえの神政松の御神木」と記してある。五三公がこれは何かと尋ねると、お寅は実のところは素盞嗚尊の生魂をここへ封じ込み、永遠に出てこれないようにしているのだという。
ウラナイ教総出で二十日間も寝ずに大岩を引っ張ってきて、素盞嗚尊の悪神をここに封じ込めたから、三五教は八方ふさがりになった。それで三五教の信者を小北山に引っ張り込もうという蠑螈別の御神策なのだと得意気に説明した。
万公と五三公は怒ってお寅をつかんで引き倒そうとするが、ビクともしない。二人はなぜか大岩を引っ張っており、お寅に馬鹿にされてしまう。
お寅が大門神社へ案内する急坂の途中で、松彦たちは腰を下ろして休息する。お寅は後を振り返って、万公がへたばっているのをなじる歌を歌い、万公はお寅をののしりかえす。一同は一通り歌でやり取りをした後、お寅についていく。
万公と五三公は婆の乙姫だとお寅をそしって一同の笑いを買う。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2023-02-21 18:21:36 OBC :rm4502
愛善世界社版:23頁 八幡書店版:第8輯 261頁 修補版: 校定版:24頁 普及版:10頁 初版: ページ備考:
001 お(とら)()アさまは松彦(まつひこ)(むか)河鹿川(かじかがは)川岸(かはぎし)枝振(えだぶ)りのよい老松(らうしよう)蜒々(えんえん)として(えだ)四方(しはう)(ひろ)(かは)(うへ)にヌツと()()()るのを()し、
002(とら)『もし、003末代(まつだい)()王天(わうてん)大神(おほかみ)生宮(いきみや)(さま)004あの(まつ)御覧(ごらん)なさいませ。005立派(りつぱ)なものぢや(ござ)りませぬか』
006松彦(まつひこ)()(ほど)007(かは)景色(けしき)()ひ、008あの枝振(えだぶ)りと()青々(あをあを)とした(つや)()ひ、009(じつ)()(ぶん)のない(なが)めですな。010随分(ずゐぶん)(つる)巣籠(すごも)りをするでせうな』
011(とら)『ハイハイ、012(つる)どころか、013あの(まつ)には()大神(おほかみ)(さま)014(つき)大神(おほかみ)(さま)(はじ)八百万(やほよろづ)大神(おほかみ)(さま)がお(やす)(あそ)ばす世界一(せかいいち)生松(いきまつ)(ござ)ります。015末代(まつだい)()王天(わうてん)大神(おほかみ)(さま)の、016あれが()神体(しんたい)(ござ)ります』
017松彦(まつひこ)『さうすると、018あの(まつ)(わたし)御霊(みたま)変化(へんげ)ではあるまいかな』
019(とら)滅相(めつさう)な、020変化(へんげ)どころか、021あれが貴方(あなた)(ほん)守護神(しゆごじん)ですよ。022時節(じせつ)()ふものは(こは)いものですな。023たうとう生神(いきがみ)(さま)貴方(あなた)(さま)がお()しなさる(やう)になつたのだから、024ウラナイ(けう)朝日(あさひ)豊栄昇(とよさかのぼ)(ひこの)(みこと)になります。025蠑螈別(いもりわけ)教祖(けうそ)仰有(おつしや)つた(こと)一分(いちぶ)一厘(いちりん)(ちが)ひませぬがな』
026万公(まんこう)『アハヽヽヽ松彦(まつひこ)さま、027貴方(あんた)不自由(ふじゆう)(からだ)ですな、028いつもあの川辺(かはべ)水鏡(みづかがみ)ばつかり()(とんび)(たか)(わし)(など)(あたま)から(ふん)()つかけられ泰然(たいぜん)自若(じじやく)として川端柳(かはばたやなぎ)気取(きど)つて(ござ)るのですな。029道理(だうり)(あし)(おも)いと(おも)うて()た。030(ほん)守護神(しゆごじん)があの(まつ)大木(たいぼく)だと(わか)つての(うへ)は、031松彦(まつひこ)さまの無精(ぶしやう)なのも、032あながち(せめ)(わけ)にも()きますまい。033エヘヽヽヽ』
034(とら)『これこれブラリ(ひこ)035(また)(くち)八釜(やかま)しい。036左兵衛治(さひやうゑぢ)をするものぢやない』
037万公(まんこう)『これ(ばあ)さま、038わしは左兵衛治(さひやうゑぢ)なんて、039そんな老爺(おやぢ)めいた()ぢやありませぬぞ。040万古(まんご)末代(まつだい)生通(いきとほ)しと()生々(いきいき)した万公(まんこう)さまだ。041(あんま)見損(みそこな)ひをして(もら)ひますまいかい』
042(とら)『オホヽヽヽ(なん)(あたま)(わる)(をとこ)だな。043左兵衛治(さひやうゑぢ)()つたら差出物(さしでもの)()(こと)だ。044(なん)でもかンでもよく差出(さしで)邪魔(じやま)ばつかり(いた)すから、045左兵衛治(さひやうゑぢ)()つたのだよ。046大松(おほまつ)のお(まへ)差出(さしで)(ところ)ぢやない、047芋掘奴(いもほりやつこ)めが』
048万公(まんこう)(おれ)や、049あんな大松(おほまつ)とはチツと(ちが)ふのだ。050なんぼ大松(おほまつ)だつて(まつ)寿命(じゆみやう)(せん)(ねん)だ。051(この)(はう)(まん)(ねん)寿命(じゆみやう)(たも)万公(まんこう)さまだ。052あんまり(やす)()うて(もら)ひますまいかい』
053(とら)『エーエ、054(なに)から(なに)まで教育(けういく)してやらねば(わけ)(わか)らぬ(こま)つた(をとこ)だな。055大松(おほまつ)()(こと)大喰(おほぐひ)人足(にんそく)()(こと)代名詞(だいめいし)だ。056野良(のら)へやれば(かぶら)をぬいて()ふ、057大根(だいこん)をかじる、058人参(にんじん)()ふ、059薩摩芋(さつまいも)から南瓜(かぼちや)(なま)まで、060()じる(くら)ひぬけだから、061それで大松(おほまつ)()ふのだ』
062万公(まんこう)大喰(おほぐ)ひするものを大松(おほまつ)()ふのは可笑(をか)しいぢやないか。063(その)言葉(ことば)起源(きげん)説明(せつめい)して(もら)ひたいものだな』
064(とら)『エーエ、065合点(がてん)(わる)代物(しろもの)だ、066ライオン(がは)(くひ)は、067みんな(なが)(おほ)きな(やつ)()るので、068それで大杭(おほくひ)長杭(ながくひ)()ふのだ。069その大杭(おほくひ)長杭(ながくひ)大松(おほまつ)ぢやなければ出来(でき)ぬのだから大松(おほまつ)()つたのだよ』
070 万公(まんこう)(めう)手付(てつき)をして、
071万公(まんこう)『あゝさうでおまつか、072ヘーン、073松彦(まつひこ)さまもさうすると(まつ)因縁(いんねん)があるから大松(おほまつ)でせうね』
074(とら)『お(まへ)(まつ)(くひ)になつた(まつ)だ。075(この)(かた)(まつ)は、076あの(とほ)生々(いきいき)した生命(せいめい)のある(まつ)だよ。077万古(まんご)末代(まつだい)生通(いきとほ)しの(まつ)と、078(みき)()られ(えだ)(はら)はれ、079(ねん)年中(ねんぢう)(あたま)(けづ)られて(さか)トンボリにされ(けつ)(たた)かれて、080()()まれて()大松(おほまつ)とは、081(まつ)(ちが)ふのだ。082善悪(ぜんあく)混淆(こんかう)して(もら)うては大変(たいへん)(こま)りますわい。083(しか)松彦(まつひこ)さま、084あの(まつ)()根元(ねもと)結構(けつこう)()守護(しゆご)がしてあるのだから大門(おほもん)神社(じんしや)()(まで)一寸(ちよつと)そこの(かみ)(さま)参拝(さんぱい)して(もら)ひたいのです』
085松彦(まつひこ)『あの(まつ)根元(ねもと)(かみ)(さま)(まつ)つてあるのですかな』
086(とら)『ハイハイ、087あそこが肝腎(かんじん)()仕組場(しぐみば)だ。088あの因縁(いんねん)(わか)らねば小北山(こぎたやま)因縁(いんねん)(わか)りませぬ。089是非(ぜひ)(とも)()(もら)()いものです』
090万公(まんこう)『さうすると、091まだ(ほか)(かみ)さまが(まつ)つてあるのか。092一遍(いつぺん)()せると食滞(しよくたい)すると受付(うけつけ)(ぢい)さまが()ふた(かみ)さまだな。093(ひと)()るも(ふた)()るも(おな)(こと)だ。094(ついで)観覧(くわんらん)して()ようかな。095おい、096五三公(いそこう)097アク、098タク、099テク、100()うだ、101貴様(きさま)(ひと)見物(けんぶつ)する()はないか』
102一同(いちどう)『ウン、103面白(おもしろ)からうな。104参考(さんかう)(ため)にお(とら)さまの、105亡者案内(もさひき)見物(けんぶつ)して()ようかい。106(とら)さま、107亡者案内(もさひき)(ちん)(やす)うして()いてくれや、108見掛(みかけ)どりをやられると(この)(ごろ)吾々(われわれ)はチツとばかり手許(てもと)不如意(ふによい)なのだから(こま)りますぞえ』
109(とら)観覧(くわんらん)だの、110見物(けんぶつ)だのと、111(なん)()勿体(もつたい)ない(こと)仰有(おつしや)るのだ。112()()くのだない、113参拝(さんぱい)()くのだ。114何故(なぜ)参拝(さんぱい)さして(いただ)きますと()はぬのだ』
115万公(まんこう)三杯(さんばい)どころか、116もう(これ)()沢山(たくさん)誤託宣(ごたくせん)()かして(いただ)いた(うへ)腹一杯(はらいつぱい)胸一杯(むねいつぱい)だ、117アハヽヽヽ』
118(とら)『サア、119末代(まつだい)(さま)120()案内(あんない)(いた)しませう。121何卒(どうぞ)(この)(ばば)について()(くだ)さいませ』
122 松彦(まつひこ)はいやいや(なが)(ばば)アの(あと)一行(いつかう)(とも)枝振(えだぶ)りのよい大松(おほまつ)(ふもと)まで(すす)んで()つた。
123 ()れば途方(とはう)途徹(とてつ)もない(おほ)きな(いは)玉垣(たまがき)(めぐ)らし切口(きりくち)(いし)(たた)んで置物(おきもの)(やう)にチヨンと(たか)(ところ)立派(りつぱ)(まつ)つてある。124さうして(かたはら)案内石(あんないいし)()蠑螈別(いもりわけ)筆跡(ひつせき)で、
125「さかえの神政松(しんせいまつ)()神木(しんぼく)
126(しる)してある。
127五三(いそ)『もしお(ばあ)さま、128(この)(おほ)きな(いは)一体(いつたい)(なん)だい。129さうして()神木(しんぼく)(しる)してあるが、130こりや()ぢやない、131(いは)ぢやないか』
132(とら)『そんな(こと)()にかけいでも、133理屈(りくつ)いはいでも、134いいぢやないか。135(まへ)(たち)神木(しんぼく)する(やう)に「さかえの神政松(しんせいまつ)()神木(しんぼく)」と()いてあるのだよ。136ここは(ぜん)(あく)との(さかひ)だから小北山(こぎたやま)()高天原(たかあまはら)悪神(あくがみ)這入(はい)つて()(やう)千引岩(ちびきいは)()うして()いてあるのだ。137表向(おもてむ)きは弥勒(みろく)(さま)()神体(しんたい)だと()つて()るのだ。138さうして十六柱(じふろくばしら)(かみ)(さま)がお(まつ)りしてある(しるし)だと()つて十六本(じふろくぽん)小松(こまつ)(この)(とほ)()ゑてあるのだ。139(しか)(なが)(これ)表向(おもてむ)き、140(じつ)(ところ)素盞嗚(すさのをの)(みこと)生魂(いきだま)をここへ(ふう)()んで(うご)きのとれぬ(やう)周囲(ぐるり)八方(はつぱう)石畳(いしだたみ)(めぐ)らし、141(うへ)から千引(ちびき)(いは)()せて、142万古(まんご)末代(まつだい)(あが)れぬ(やう)(ふう)()めておいたのだ。143そのために(みづ)(みたま)素盞嗚(すさのをの)(みこと)八方(はつぱう)(ふさ)がり同様(どうやう)で、144()()()()もならぬ(やう)になり(こま)つてゐやがるのだ。145(この)(いし)をここへ(はこ)(とき)にも随分(ずゐぶん)苦労(くらう)をしたのだよ。146第一(だいいち)蠑螈別(いもりわけ)さま、147魔我彦(まがひこ)さま、148大将軍(たいしやうぐん)さま、149(この)(とら)(たち)奮励(ふんれい)努力(どりよく)()つたら(たい)したものだつた。150(よる)(ひる)二十日(はつか)ばかり()ずに活動(くわつどう)して到頭(たうとう)素盞嗚(すさのをの)(みこと)悪神(あくがみ)(ふう)()めてやつたのだ。151三五教(あななひけう)(やつ)(なん)にも()らずに馬鹿(ばか)だからヤツパリ素盞嗚(すさのをの)(みこと)(この)()(あら)はれて()(やう)(おも)うてゐるのだよ。152()うしておけば三五教(あななひけう)信者(しんじや)(ねづみ)(もち)ひく(やう)(みな)小北山(こぎたやま)引張込(ひつぱりこ)むと()蠑螈別(いもりわけ)さまの()神策(しんさく)だ。153(なん)(えら)いものだらうがな』
154 万公(まんこう)155五三公(いそこう)両人(りやうにん)はクワツと(はら)()両方(りやうはう)から(ばば)()をグツとひん(にぎ)り、
156万公(まんこう)『こりや糞婆(くそばば)157もう量見(れうけん)ならねえ。158(この)(かは)水葬(すゐさう)してやるから、159さう(おも)へ。160()しからぬ(こと)(ぬか)す』
161五三(いそ)『こりや、162(とら)163(かへる)(くち)から、164(われ)(わが)()白状(はくじやう)(いた)した(うへ)からは、165もはや量見(れうけん)ならぬぞ。166サア覚悟(かくご)せい。167おい万公(まんこう)168其方(そつち)(あし)をとれ、169(おれ)(この)(あし)()つて(かは)深淵(ふかぶち)(かつ)いで()つて(はふ)()んでやるのだ』
170(とら)『オホヽヽヽ、171()から()えた()(やう)なものだ。172(この)(ばば)がお(まへ)(たち)(さん)(にん)()(にん)(うご)かされる(やう)なヘドロい(ばば)か。173竜宮(りうぐう)乙姫(おとひめ)さまの()神力(しんりき)(いただ)いた(うへ)(うしとらの)金神(こんじん)(さま)()(みたま)のお(かか)(あそ)ばした(うし)(とし)(うま)れの(とら)さまだ。174丑寅(うしとら)()アさまを(なん)心得(こころえ)てるのだ』
175万公(まんこう)『おい、176五三公(いそこう)177随分(ずゐぶん)(おも)(ばば)だな。178本当(ほんたう)にビクともしやがらぬわ』
179アク『アハヽヽヽ、180ビクともせぬ(はず)だよ。181()アさまは其処(そこ)()るぢやないか。182(まへ)(たち)は、183(いは)一生(いつしやう)懸命(けんめい)(うご)かさうとしたつて(うご)くものかい。184それが()アさまに()えたのか』
185五三(いそ)『いや、186ほんにほんに(いは)だつたな。187おけおけ馬鹿(ばか)らしい。188寅婆(とらばば)彼処(あすこ)にけつかるぢやないか』
189(とら)『オホヽヽヽ三五教(あななひけう)信者(しんじや)眼力(がんりき)(えら)いものだな。190(とら)さまとお(いは)さまと取違(とりちが)へするのだから』
191万公(まんこう)『エー』
192アク、193タク、194テク(さん)(にん)『アハヽヽヽ、195(また)いかれやがつたな』
196(とら)『あまり(うたが)うて()ると真逆(まさか)(とき)眩惑(めまひ)がくるぞよ、197足許(あしもと)深溜(ふかだまり)()()えぬ(やう)になるぞよ。198ウフヽヽヽ』
199松彦(まつひこ)『お(ばあ)さま、200いや如何(どう)感心(かんしん)(いた)しました。201これから(ひと)大門(おほもん)神社(じんしや)(まゐ)りませう』
202(とら)『あ、203(まへ)さまは末代(まつだい)(さま)だ。204身霊(みたま)綺麗(きれい)だと()える。205あんなガラクタは後廻(あとまは)しで(よろ)しい。206(とら)さまの(あと)から()いて()なさい。207竜宮(りうぐう)乙姫(おとひめ)さまが末代(まつだい)さまを()案内(あんない)(いた)しませう』
208松彦(まつひこ)『ありがたう。209(しか)(なが)(この)連中(れんちう)()てて()(わけ)にも()かぬから()れて()かう』
210(とら)『それは貴方(あなた)211末代(まつだい)さまの()都合(つがふ)にして(くだ)さい。212サア()うおいで()さいませや』
213(かしら)をペコペコさせ(しき)りに(こび)(てい)(なが)ら、214もと()(みち)引返(ひつかへ)急坂(きふはん)一行(いつかう)(さき)()つて(のぼ)()く。
215 急坂(きふはん)二三丁(にさんちやう)ばかり(のぼ)つた(ところ)にロハ(だい)(なら)んでゐる。
216万公(まんこう)『もし松彦(まつひこ)さま、217一寸(ちよつと)ここで休息(きうそく)して()きませうか』
218松彦(まつひこ)『ウン、219よからう』
220(こし)をかけ(いき)(やす)める。221(とら)怪嫌(けげん)(かほ)をし(なが)(あと)ふり(かへ)り、
222(とら)逆理屈(さかりくつ)ばかり(さへづ)万公(まんこう)
223(さか)中央(なかば)屁古垂(へこた)れにけり。
224偉相(えらさう)(あご)をたたいて()万公(まんこう)
225(この)(よわ)(やう)(なん)(こと)だい。
226(すつぽん)(たで)()はした()(いき)づかひ
227万々(まんまん)々公(まんこう)(やす)むがよからう』
228万公(まんこう)迷信(めいしん)(ふち)(しづ)んだお(とら)さま
229(そこ)()れぬ(ふち)へバサンとはまつて。
230(これ)(ほど)にきつい(さか)をばスタスタと
231(のぼ)るは(きつね)(たぬき)なるらむ。
232(のぼ)(さか)上手(じやうづ)(やつ)馬兎(うまうさぎ)
233丑寅(うしとら)()さまの十八番(おはこ)なるらむ』
234(とら)(ばば)()れて()さまの(のぼ)山道(やまみち)
235屁古垂(へこた)れよつた万公(まんこう)(けつ)
236(いも)(かぶら)大根(だいこん)人参(にんじん)あつたなら
237(まん)野郎(やらう)()はせ()きもの。
238大根(だいこん)(かぶら)がきれて(いき)つまり
239(なん)茄子(なすび)溝漬(どぶづ)(をとこ)
240万公(まんこう)(くさ)(やつ)(わが)一行(いつかう)(さき)()
241腋臭(わきが)とべら(ばば)尻糞(しりくそ)
242(とら)『こりや万公(まんこう)(くさ)(やつ)とは(なに)()
243貴様(きさま)(くさ)穴探(あなさが)しぞや。
244彼岸(ひがん)()ぎになつても(あな)()(へび)
245そこら(あた)りをのたくり(まは)る。
246(あな)ばかり(さが)して(ある)万公(まんこう)
247岩窟(いはや)(あな)()れてやり()い』
248万公(まんこう)(なに)(ぬか)丑寅(うしとら)(ばば)尻糞(しりくそ)()
249(けつ)(あき)れて雪隠(せんち)(をど)る』
250松彦(まつひこ)『ロハ(だい)(こし)()(かけ)万公(まんこう)
251(しり)のつぼめの()はぬ(こと)()ふ』
252五三公(いそこう)『ロハ(だい)(しり)(おろ)した万公(まんこう)さま
253糞落(くそお)ちつきのないも道理(だうり)よ』
254アク『アクアクと(たがひ)(そし)(ねた)()
255無性(むしやう)矢鱈(やたら)(くち)をアクかな』
256タク『いろいろとタクみし証拠(しようこ)千引岩(ちびきいは)
257(まつ)根元(ねもと)沢山(たくさん)にある』
258テク『山坂(やまさか)をテクる(わが)()(なん)となく
259足腰(あしこし)だるくなりにけるかな。
260面白(おもしろ)もない(ばあ)さまに(みちび)かれ
261(のぼ)るも(つら)(はり)山坂(やまさか)
262(とら)万公(まんこう)よアク、テク、タクの()一同(いちどう)
263(この)坂道(さかみち)(かみ)(さか)だよ。
264(かみ)になり(おに)になるのも(この)(さか)
265()えぬ(こと)には(わか)るまいぞや』
266アク『(のぼ)りつめアクになつたら(なん)とせう
267丑寅(うしとら)()さまに(あざむ)かれつつ』
268(とら)(うたがひ)()らして竜宮(りうぐう)乙姫(おとひめ)
269(あと)()()大丈夫(だいぢやうぶ)だよ』
270松彦(まつひこ)『サア一同(いちどう)271もう()つてもよからう。272乙姫(おとひめ)さま、273(よろ)しう(たの)みます』
274(とら)『ホヽヽヽヽ末代(まつだい)(さま)275サア(まゐ)りませう』
276万公(まんこう)『ヘン、277馬鹿(ばか)にして()やがる。278(ばば)乙姫(おとひめ)さまも見初(みはじ)めだ。279なア五三公(いそこう)
280五三(いそ)『きまつた(こと)だ。281逆様(さかさま)()(なか)だもの、282乙姫(おとひめ)さまだつて世界(せかい)のために()心配(しんぱい)(あそ)ばして(ござ)るのだもの、283チツたあ(とし)()らうかい。284アハヽヽヽ』
285一同(いちどう)『ウフヽヽヽ』
286大正一一・一二・一一 旧一〇・二三 北村隆光録)

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10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
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