霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一章 聖言(せいげん)〔一二五五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第48巻 舎身活躍 亥の巻 篇:第1篇 変現乱痴 よみ(新仮名遣い):へんげんらんち
章:第1章 聖言 よみ(新仮名遣い):せいげん 通し章番号:1255
口述日:1923(大正12)年01月12日(旧11月26日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年10月25日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
宇宙には霊界と現界の二つの区界がある。霊界には、高天原と根底の国の両方面がある。この両方面の中間に介在する一つの界があって、これを中有界または精霊界という。
現界に昼夜・寒暑の区別があるのは、霊界に天界と地獄界があることに比べられる。人間は霊界の直接または間接内流を受け、自然界の物質すなわち剛柔流の三大元質によって肉体を造られ、肉体に精霊が宿っている。精霊は、人間自身であり、体は精霊の居宅に過ぎない。
霊なるものは、神の神格である愛の善と信の真から形成された一個体である。人間は一方に愛信の想念があり、一方には身体を発育し現実界に生き働くための体欲がある。この体欲も愛から来ている。
しかし体に対する愛は自愛である。神より直接来る愛は神愛といい、神を愛し万物を愛する普遍愛である。人間は肉体のある限り、自愛も必要欠くべからざるものである。それと共に、本源にさかのぼって真の愛に帰正しなくてはならない。
精霊は善悪両方面を抱持している。人間は霊的動物であると共に、体的動物でもある。精霊はあるいは向上して天人となり、あるいは堕落して地獄の邪鬼となる。人間は善悪正邪の分水嶺に立っているものである。
たいていの人間は、神界より見れば精霊界に彷徨している。精霊の善なるものを正守護神といい、悪なるものを副守護神という。正守護神は神格の直接内流を受け、人身を機関として天国の御用に奉仕すべく神より造られたものである。正守護神をよく統制し得ることができれば、一躍本守護神となって天人の列に加わるものである。
悪霊すなわち副守護神に圧倒され、使役される卑怯な精霊となるときは、精霊自らも地獄界へ落とされてしまうのである。
悪霊は、自然界にける自愛、すなわち外部から入り来たる諸々の悪と虚偽によって、形作られるものである。悪霊に心身を占領された者を体主霊従の人間という。現代の人間は精霊界、または地獄界に籍をおいているものが大多数を占めている。
現代の学者は、霊的事物を覚知せずに宇宙の真相を究めようとしている。これを体主霊従的研究という。大本神諭に途中の鼻高とあるのは、天国自国の中途である精霊界に迷っている盲どものことを言っているのである。
まず現代の学者は霊的事物の存在を認め、神の直接内流によって真の善を知り、信の真を覚る糸口を捕捉しなくてはならない。自然界にあって自然的事物の科学的研究をどこまで進めても解決がつかないような知識では、霊界の門内に一歩でも踏み入ることさえできるはずがない。
現界の研究さえまだ門戸に達していない学者どもが、霊界のことにくちばしを入れて瑞月を審神者しようとするのだから、実に滑稽である。この『霊界物語』も、これを読む人々の智慧証覚の度合いによって、神霊に感応する程度に幾多の差が生じるのはやむを得ないのである。
宇宙の真理は開闢の始めより億兆万年の末に至るまで、決して微塵の変化もない。これに対する人間の智慧証覚の賢愚の度によって、種々雑多に映じるのである。
霊界に通じる唯一の方法として、鎮魂帰神という神術がある。人間の精霊が直接、大元神すなわち主の神に向かい、神格の内流を受け、大神と和合する状態を帰神というのである。それゆえ、帰神は予言者としてもっとも必要な霊界真相の伝達者である。
次に大神の御神格に照らされ、智慧証覚を受けて霊国のエンゼルとなった天人が人間の精霊に降り来たり、神界の消息を人間界に伝達することを神懸という。これを神格の間接内流ともいう。予言者を求めてその精霊を充たすのである。
悪霊または副守護神が外部から人間の肉体に侵入し、罪悪と虚偽を行う状態を、神憑という。偽予言者、贋救世主などは、この副守のささやきを自ら深く信じ、憑霊を貴き神と信じている。神憑は、現界の人間の善霊と肉体を亡ぼそうと謀るものである。
ゆえに霊界の研究者は霊媒の平素の人格についてよく研究をめぐらし、その心性を十二分に探査したうえでなくてはならない。好奇心にかられて不真面目な研究をするようなことでは、学者自身が中有界はおろか、地獄道に陥落するにいたってしまうことになる。
帰神も神懸も神憑もひとくくりに神がかりというが、その間には非常に尊卑のへだたりがあることを悟らなければならない。
大本開祖の帰神では、開祖はいつも神様が前額から肉体におはいりになられるといわれていた。前額部は高天原の最後部に相応する至聖所である。畏れ多くも口述者は審神者として開祖を永年間注目し、ついに大神の聖霊に充たされ給う地上唯一の大予言者であることを覚り得たのである。
また、高天原には霊国と天国の二大区別がある。霊国の天人を説明の便宜上、霊的天人と呼び、天国の天人を天的天人として説明を加えようと思う。
霊的天人から来る間接内流は、人間の肉体の各方面から感じ来たり、頭脳に流入する。前額およびこめかみから、大脳の所在全部にいたるまでを集合点とする。この局部は霊国の智慧に相応する。天的天人からの間接内流は、後脳すなわち耳より始まり、頸部全体に流入する。この局部は証覚に相応するからである。
天人が人間と言葉を交えるときは、人間の想念中に入り来るものである。天人と語り合う者は、高天原の光によってそこにある事物を見ることができる。しかして天人はこの人の内分を通じて地上の事物を見ることができる。
天界の天人は人間の内分によって世間の事物と和合し、世間は天界と和合する。これを現幽一致、霊肉不二、明暗一体という。
大神が霊界の消息や意志を現界人に対して告示するとき、まずおのが化相をもって精霊を充たし、この充たされた精霊を予言者の体に遣わし給う。この精霊は、大神の霊徳に充ちてその言葉を予言者に伝える。
これらの言葉は大神より直接に出て来た聖言であるので、一々確乎不易にして神格によって充たされているものである。しかし人間は何事も自然的、科学的意義にしたがって聖言を解釈しようとするゆえに、懐疑心をますばかりで解決がつかない。ここにおいて大神は、瑞霊を世に降して直接の予言者が伝達した聖言を詳細に解説せしめ、現界人を教え導こうとなし給うたのである。
大神の御神格が予言者を充たして聖言を伝達し終わると、大神は天に帰り給う。すると予言者の神格はにわかに劣り、言うことは明晰を欠くようになる。そこで予言者は、自分はやはり精霊であり、聖言は大神から言わしめ給うたことを知覚し承認するに至る。大本開祖は、万民のために伝達の役を勤めていたことをよく承認していられたのである。
開祖に帰神し給うたのは大元神大国治立尊様である。その精霊は、稚姫君命と国武彦命であった。天人は開祖によって示された聖言を直ちに理解することができるが、現界人には容易に通じない。それゆえ、聖言を細かく説いて諭す伝達者として、瑞の御魂の大神の神格に充たされた精霊が変性女子の肉体に来たり、地上の天人として神業に参加せしめられた。
その詳細な説明をもってしても疑念をさしはさみ研究的態度に出ようとする者もある。されど神は至仁至愛にましますので、かくのごとき難物をも種々に身を変じ給いてその精霊を救おうと昼夜御心を悩ませ給いつつある。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-09-20 19:09:25 OBC :rm4801
愛善世界社版:7頁 八幡書店版:第8輯 589頁 修補版: 校定版:7頁 普及版:3頁 初版: ページ備考:
001 宇宙(うちう)には霊界(れいかい)現界(げんかい)との(ふた)つの区界(くかい)がある。002(しか)して霊界(れいかい)には(また)高天原(たかあまはら)根底(ねそこ)(くに)との両方面(りやうはうめん)があり、003(この)両方面(りやうはうめん)中間(ちうかん)介在(かいざい)する(ひと)つの(かい)があつて、004これを中有界(ちううかい)(また)精霊界(せいれいかい)()ふのである。005(また)現界(げんかい)一名(いちめい)自然界(しぜんかい)には昼夜(ちうや)区別(くべつ)があり寒暑(かんしよ)区別(くべつ)があるのは、006(あだか)霊界(れいかい)天界(てんかい)地獄界(ぢごくかい)とあるに()すべきものである。007人間(にんげん)霊界(れいかい)直接(ちよくせつ)(また)間接(かんせつ)内流(ないりう)()け、008自然界(しぜんかい)物質(ぶつしつ)(すなは)剛柔流(がうじうりう)三大(さんだい)元質(げんしつ)によつて、009肉体(にくたい)なるものを(つく)られ、010(この)肉体(にくたい)宿(やど)として、011精霊(せいれい)(これ)宿(やど)るものである。012(その)精霊(せいれい)(すなは)人間(にんげん)自身(じしん)なのである。013(えう)するに人間(にんげん)躯殻(くかく)精霊(せいれい)居宅(きよたく)()ぎないのである。014(この)原理(げんり)霊主(れいしゆ)体従(たいじう)といふのである。015(れい)なるものは(かみ)神格(しんかく)なる(あい)(ぜん)(しん)(しん)より形成(けいせい)されたる一個体(いちこたい)である。016(しか)して人間(にんげん)には一方(いつぱう)愛信(あいしん)想念(さうねん)あると(とも)に、017一方(いつぱう)には身体(しんたい)発育(はついく)現実界(げんじつかい)()(はたら)くべき体欲(たいよく)がある。018(この)体欲(たいよく)所謂(いはゆる)(あい)より(きた)るのである。019(しか)(たい)(たい)する(あい)(これ)自愛(じあい)といふ。020(かみ)より直接(ちよくせつ)(きた)(ところ)(あい)(これ)神愛(しんあい)といひ、021(かみ)(あい)万物(ばんぶつ)(あい)する、022所謂(いはゆる)普遍愛(ふへんあい)である。023(また)自愛(じあい)自己(じこ)(あい)し、024自己(じこ)必要(ひつえう)なる社会(しやくわい)(てき)利益(りえき)(あい)するものであつて、025(これ)自利心(じりしん)といふのである。026人間(にんげん)肉体(にくたい)のある(かぎ)り、027自愛(じあい)(また)必要(ひつえう)()くべからざるものであると(とも)に、028(ひと)(その)本源(ほんげん)(さかのぼ)り、029どこ(まで)(しん)神愛(しんあい)帰正(きせい)しなくてはならぬのである。030(えう)するに人間(にんげん)霊界(れいかい)より()れば(すなは)精霊(せいれい)であつて、031(この)精霊(せいれい)なるものは善悪(ぜんあく)両方面(りやうはうめん)抱持(はうぢ)してゐる。032(ゆゑ)人間(にんげん)霊的(れいてき)動物(どうぶつ)なると(とも)(また)体的(たいてき)動物(どうぶつ)である。033精霊(せいれい)(あるひ)向上(かうじやう)して天人(てんにん)となり、034(あるひ)堕落(だらく)して地獄(ぢごく)邪鬼(じやき)となる、035善悪(ぜんあく)正邪(せいじや)分水嶺(ぶんすゐれい)()つてゐるものである。036(しか)して大抵(たいてい)人間(にんげん)神界(しんかい)より()れば、037人間(にんげん)肉体(にくたい)宿(やど)として精霊界(せいれいかい)彷徨(はうくわう)してゐるものである。038(しか)して精霊(せいれい)(ぜん)なるものを(せい)守護神(しゆごじん)といひ、039(あく)なるものを(ふく)守護神(しゆごじん)()ふ。040(せい)守護神(しゆごじん)神格(しんかく)直接(ちよくせつ)内流(ないりう)()け、041人身(じんしん)機関(きくわん)として天国(てんごく)目的(もくてき)(すなは)御用(ごよう)奉仕(ほうし)すべく(かみ)より(つく)られたもので、042(この)(せい)守護神(しゆごじん)(ふく)守護神(しゆごじん)なる悪霊(あくれい)(をか)されず、043よく(これ)統制(とうせい)()るに(いた)れば、044一躍(いちやく)して(ほん)守護神(しゆごじん)となり天人(てんにん)(れつ)(くは)はるものである。045(また)悪霊(あくれい)(すなは)(ふく)守護神(しゆごじん)圧倒(あつたふ)され、046(かれ)頤使(いし)(あま)んずる(ごと)卑怯(ひけふ)なる精霊(せいれい)となる(とき)は、047精霊(せいれい)(みづか)らも地獄界(ぢごくかい)共々(ともども)におとされて(しま)ふのである。048(この)(とき)(ほとん)(ぜん)精霊(せいれい)悪霊(あくれい)併合(へいがふ)され、049(ふく)守護神(しゆごじん)のみ我物顔(わがものがほ)跋扈(ばつこ)跳梁(てうりやう)するに(いた)るものである。050そして(この)悪霊(あくれい)自然界(しぜんかい)()ける自愛(じあい)(もつと)(つよ)きもの(すなは)外部(ぐわいぶ)より()(きた)諸々(もろもろ)(あく)虚偽(きよぎ)()つて、051形作(かたちづく)られるものである。052かくの(ごと)悪霊(あくれい)心身(しんしん)占領(せんりやう)された(もの)(しよう)して、053体主(たいしゆ)霊従(れいじう)人間(にんげん)といふのである。054(また)善霊(ぜんれい)悪霊(あくれい)(みな)(これ)一括(いつくわつ)して精霊(せいれい)といふ。055現代(げんだい)人間(にんげん)(ひやく)(にん)(ほとん)(ひやく)(にん)(まで)056(ほん)守護神(しゆごじん)たる天人(てんにん)情態(じやうたい)なく、057(いづ)れも精霊界(せいれいかい)(せき)をおき、058そして精霊界(せいれいかい)(なか)でも外分(ぐわいぶん)のみ(ひら)けてゐる、059地獄界(ぢごくかい)(せき)をおく(もの)060大多数(だいたすう)()めてゐるのである。061(また)今日(こんにち)のすべての学者(がくしや)宇宙(うちう)一切(いつさい)解釈(かいしやく)せむとして非常(ひじやう)頭脳(づなう)をなやませ、062研究(けんきう)研究(けんきう)(かさ)ねてゐるが、063(かれ)()霊的(れいてき)事物(じぶつ)何物(なにもの)たるを()らず、064(また)霊界(れいかい)存在(そんざい)をも覚知(かくち)せない癲狂(てんきやう)痴呆(ちはう)(てき)態度(たいど)(もつ)て、065宇宙(うちう)真相(しんさう)(きは)めむとしてゐる。066(これ)(しよう)して体主(たいしゆ)霊従(れいじう)(てき)研究(けんきう)といふ。067(はなは)だしきは体主(たいしゆ)体従(たいじゆう)(てき)研究(けんきう)()して()るものが(おほ)い。068(いづ)れも『大本(おほもと)神諭(しんゆ)』にある(とほ)り、069(くら)がりの()070(よる)守護(しゆご)(ふく)守護神(しゆごじん)ばかりである。071途中(とちう)鼻高(はなだか)()いてあるのは、072所謂(いはゆる)天国(てんごく)地獄(ぢごく)中途(ちうと)にある精霊界(せいれいかい)(まよ)うてゐる(めくら)(ども)のことである。
073 すべて宇宙(うちう)には霊界(れいかい)074現界(げんかい)区別(くべつ)ある以上(いじやう)は、075到底(たうてい)一方(いつぱう)のみにて(その)真相(しんさう)()ることは出来(でき)ない。076自然界(しぜんかい)理法(りはふ)(もとづ)所謂(いはゆる)科学(くわがく)(てき)知識(ちしき)(もつ)て、077無限(むげん)絶体(ぜつたい)無始(むし)無終(むしう)078不可知(ふかち)不可測(ふかそく)霊界(れいかい)真相(しんさう)(さぐ)らむとするは、079(じつ)迂愚(うぐ)癲狂(てんきやう)(はなはだ)しといはねばならぬ。080()現代(げんだい)学者(がくしや)はその頭脳(づなう)改造(かいざう)をなし、081霊的(れいてき)事物(じぶつ)存在(そんざい)(すこ)しなりとも(みと)め、082(かみ)直接(ちよくせつ)内流(ないりう)()つて(しん)(ぜん)()り、083(しん)(しん)(さと)るべき糸口(いとぐち)捕捉(ほそく)せなくては、084黄河(くわうが)(ひやく)(ねん)河清(かせい)をまつやうなものである。085今日(こんにち)(ごと)学者(がくしや)態度(たいど)にては、086仮令(たとへ)(いく)百万(ひやくまん)(ねん)努力(どりよく)するとも、087到底(たうてい)(その)目的(もくてき)(たつ)することを()ないのである。088(なつ)(むし)(ふゆ)(ゆき)(しん)ぜない(ごと)く、089今日(こんにち)学者(がくしや)(その)()(くら)(その)(しき)(あさ)く、090(かつ)驕慢(けうまん)にして自尊心(じそんしん)(つよ)く、091何事(なにごと)自己(じこ)知識(ちしき)(もつ)て、092宇宙(うちう)一切(いつさい)解決(かいけつ)がつくやうに、093(いな)(ほとん)どついたものの(やう)(おも)つてゐるから、094(じつ)にお目出度(めでた)いといはねばならぬのである。095天体(てんたい)運行(うんかう)大地(だいち)自転(じてん)運動(うんどう)や、096(つき)循行(じゆんかう)097寒熱(かんねつ)原理(げんり)(など)()いても、098()(いつ)として(その)(しん)()たものは見当(みあた)らない。099徹頭(てつとう)徹尾(てつび)100矛盾(むじゆん)撞着(どうちやく)と、101昏迷(こんめい)惑乱(わくらん)とに()たされ、102暗黒(あんこく)無明(むみやう)(ゐき)彷徨(はうくわう)し、103太陽(たいやう)光明(くわうみやう)(そむ)き、104(わづ)かに陰府(いんぷ)鬼火(おにび)(かげ)(みと)めて、105大発明(だいはつめい)でもしたやうに(さわ)ぎまはつてゐるその(あさ)ましさ、106(すこ)しでも証覚(しようかく)(ひら)けたものの()より()(とき)は、107(じつ)妖怪(えうくわい)変化(へんげ)夜行(やかう)する(ごと)状態(じやうたい)である。108現実界(げんじつかい)尺度(しやくど)はすべて計算(けいさん)(てき)知識(ちしき)によつて(その)(ある)程度(ていど)までは考察(かうさつ)()られるであらう。109(しか)何程(なにほど)数学(すうがく)大博士(だいはくし)(いへど)も、110(その)究極(きうきよく)する(ところ)は、111到底(たうてい)()()れないのである。112(たと)へば(じふ)三分(さんぶん)し、113(じゆん)()うて、114追々(おひおひ)細分(さいぶん)()(とき)は、115(その)究極(きうきよく)する(ところ)は、116ヤハリ細微(さいび)なる(いち)といふものが(のこ)る。117(この)(いち)何程(なにほど)鯱矛立(しやちほこだち)になつて研究(けんきう)しても到底(たうてい)(あた)はざる(ところ)である。118自然界(しぜんかい)にあつて自然(しぜん)(てき)事物(じぶつ)(すなは)科学(くわがく)(てき)研究(けんきう)をどこ(まで)(すす)めても、119解決(かいけつ)がつかないやうな愚鈍(ぐどん)暗冥(あんめい)知識(ちしき)(もつ)て、120(いづく)んぞ霊界(れいかい)消息(せうそく)門内(もんない)一歩(いつぽ)たりとも()()ることが出来(でき)ようか。121口述者(こうじゆつしや)霊界(れいかい)より大神(おほかみ)愛善(あいぜん)信真(しんしん)より()れる神格(しんかく)直接(ちよくせつ)内流(ないりう)(その)()諸天使(しよてんし)間接(かんせつ)内流(ないりう)()つて、122暗迷(あんめい)愚昧(ぐまい)なる現界人(げんかいじん)(たい)し、123霊界(れいかい)消息(せうそく)()らすのは、124(なん)だか(ぶた)真珠(しんじゆ)(あた)ふる(やう)心持(こころもち)がする。125かく()へば瑞月(ずゐげつ)癲狂者(てんきやうしや)(あるひ)誇大(こだい)妄想狂(まうさうきやう)として、126一笑(いつせう)()するであらう。127(しか)(なが)自分(じぶん)()より()れば、128現代(げんだい)学者(がくしや)(くらゐ)始末(しまつ)(わる)い、129(わか)らずやはないと(おも)ふ。130プラス、131マイナスを唯一(ゆゐいつ)武器(ぶき)として、132(かすり)金米糖(こんぺいたう)(ゑが)き、133現界(げんかい)研究(けんきう)さへも()(その)門戸(もんこ)(たつ)してゐない自称(じしよう)学者(がくしや)が、134霊界(れいかい)のことに(くちばし)()れて審神者(さには)をしようとするのだから、135(じつ)滑稽(こつけい)である。136(ゆゑ)(この)霊界(れいかい)物語(ものがたり)』も(これ)()人々(ひとびと)智慧(ちゑ)証覚(しようかく)度合(どあひ)如何(いかん)によつて、137(その)神霊(しんれい)感応(かんのう)(おう)ずる程度(ていど)に、138幾多(いくた)差等(さとう)(しやう)ずるのは()むを()ないのである。
139 宇宙(うちう)真理(しんり)開闢(かいびやく)(はじ)めより、140億兆万(おくてうまん)(ねん)(すゑ)(いた)るも、141(けつ)して微塵(みじん)変化(へんくわ)もないものである。142(しか)(なが)(これ)相対(あひたい)する人間(にんげん)智慧(ちゑ)証覚(しようかく)賢愚(けんぐ)()によつて、143種々(しゆじゆ)雑多(ざつた)(えい)ずるのであつて、144つまり(その)変化(へんくわ)真理(しんり)そのものにあらずして、145人間(にんげん)知識(ちしき)そのものにあることを()らねばならぬのである。146もし現代(げんだい)人間(にんげん)大神(おほかみ)直接(ちよくせつ)統治(とうち)(たま)天界(てんかい)団体(だんたい)(せき)をおき、147天人(てんにん)(れつ)(くは)はることを()たならば、148現代(げんだい)学者(がくしや)(ごと)無性(むしやう)矢鱈(やたら)頭脳(づなう)(なや)まし、149心臓(しんざう)(いた)肺臓(はいざう)(やぶ)り、150神経(しんけい)衰弱(すゐじやく)(きた)さなくても、151容易(ようい)明瞭(めいれう)宇宙(うちう)組織(そしき)紋理(もんり)判知(はんち)さるるのである。
152 (にく)まれ(ぐち)はここらでお(あづ)かりとして、153(あらた)めて本題(ほんだい)(うつ)ることとする。154(ここ)霊界(れいかい)(つう)ずる唯一(ゆゐいつ)方法(はうはふ)として、155鎮魂(ちんこん)帰神(きしん)なる神術(かむわざ)がある。156(しか)して人間(にんげん)精霊(せいれい)直接(ちよくせつ)大元神(だいげんしん)(すなは)()(かみ)(また)大神(おほかみ)といふ)に(むか)つて神格(しんかく)内流(ないりう)()け、157大神(おほかみ)和合(わがふ)する状態(じやうたい)帰神(きしん)といふのである。158帰神(きしん)とは、159(わが)精霊(せいれい)本源(ほんげん)なる大神(おほかみ)()神格(しんかく)帰一(きいつ)和合(わがふ)するの(いひ)である。160(ゆゑ)帰神(きしん)大神(おほかみ)直接(ちよくせつ)内流(ないりう)()くるに()つて、161予言者(よげんしや)として(もつと)必要(ひつえう)なる霊界(れいかい)真相(しんさう)伝達者(でんたつしや)である。
162 (つぎ)大神(おほかみ)()神格(しんかく)()らされ、163知慧(ちゑ)証覚(しようかく)()164霊国(れいごく)()つてエンゼルの地位(ちゐ)(すす)んだ天人(てんにん)が、165人間(にんげん)精霊(せいれい)(くだ)(きた)り、166神界(しんかい)消息(せうそく)人間界(にんげんかい)伝達(でんたつ)するのを神懸(しんけん)といふ。167(また)(これ)神格(しんかく)間接(かんせつ)内流(ないりう)とも()ふ。168(これ)(また)予言者(よげんしや)(もと)めて(その)精霊(せいれい)()たし、169神界(しんかい)消息(せうそく)(ある)程度(ていど)まで人間界(にんげんかい)伝達(でんたつ)するものである。
170 (つぎ)に、171外部(ぐわいぶ)より人間(にんげん)肉体(にくたい)侵入(しんにふ)し、172罪悪(ざいあく)虚偽(きよぎ)(おこな)(ところ)邪霊(じやれい)がある。173(これ)悪霊(あくれい)(また)(ふく)守護神(しゆごじん)といふ。174(この)情態(じやうたい)(しよう)して神憑(しんぴよう)といふ。
175 すべての(にせ)予言者(よげんしや)176(にせ)救世主(きうせいしゆ)などは、177(この)副守(ふくしゆ)(ささや)きを人間(にんげん)精霊(せいれい)(みづか)(ふか)(しん)じ、178(かつ)憑霊(ひようれい)自身(じしん)(たふと)(かみ)(しん)じ、179(その)()(をし)へる(ところ)(また)(かみ)言葉(ことば)と、180(みづか)(みづか)らを(しん)じてゐるものである。181すべてかくの(ごと)神憑(しんぴよう)自愛(じあい)世間愛(せけんあい)より(きた)凶霊(きようれい)であつて、182世人(せじん)(まよ)はし()大神(おほかみ)神格(しんかく)毀損(きそん)すること(もつと)(はなはだ)しきものである。183(かく)(ごと)神憑(しんぴよう)はすべて地獄(ぢごく)団体(だんたい)(せき)をおき、184現界(げんかい)人間(にんげん)をして、185(その)善霊(ぜんれい)(ほろ)ぼし(かつ)肉体(にくたい)をも(ほろ)ぼさむことを(はか)るものである。186近来(きんらい)天眼通(てんがんつう)とか千里眼(せんりがん)とか、187(あるひ)交霊術(かうれいじゆつ)達人(たつじん)とか(しよう)する(もの)は、188(いづ)れも(この)地獄界(ぢごくかい)(せき)をおける(ふく)守護神(しゆごじん)所為(しよゐ)である。189泰西(たいせい)諸国(しよこく)(おい)ては今日(こんにち)(やうや)く、190現界(げんかい)以外(いぐわい)霊界(れいかい)()ることを、191霊媒(れいばい)(つう)じて(やや)(さと)(はじ)めたやうであるが、192(しか)(この)研究(けんきう)余程(よほど)(すす)んだ(もの)でも、193精霊界(せいれいかい)一歩(いつぽ)()()れた(くらゐ)程度(ていど)のもので、194到底(たうてい)天国(てんごく)消息(せうそく)夢想(むさう)だにも(うかが)()ざる(ところ)である。195(たま)には最下層(さいかそう)天国(てんごく)一部(いちぶ)光明(くわうみやう)遠方(ゑんぱう)(はう)から(なが)めて、196臆測(おくそく)(くだ)した霊媒者(れいばいしや)(すこ)しは(あら)はれてゐる(やう)である。197霊界(れいかい)真相(しんさう)充分(じうぶん)とは()かずとも、198相当(さうたう)(きは)めた(うへ)でなくては、199(みだ)りに(これ)人間界(にんげんかい)伝達(でんたつ)するのは(かへつ)頑迷(ぐわんめい)無智(むち)なる人間(にんげん)をして、200益々(ますます)疑惑(ぎわく)(ねん)()さしむる(やう)なものである。201(ゆゑ)霊界(れいかい)研究者(けんきうしや)(もつと)霊媒(れいばい)平素(へいそ)人格(じんかく)(つい)てよく研究(けんきう)をめぐらし、202(その)心性(しんせい)十二分(じふにぶん)探査(たんさ)した(うへ)でなくては、203好奇心(かうきしん)にかられて、204不真面目(ふまじめ)研究(けんきう)をするやうな(こと)では、205学者(がくしや)自身(じしん)中有界(ちううかい)(おろ)か、206地獄道(ぢごくだう)陥落(かんらく)するに(いた)ることは想念(さうねん)情動(じやうどう)(じやう)()むを()ない(ところ)である。
207 さて帰神(きしん)神懸(しんけん)神憑(しんぴよう)概括(がいくわつ)して(かみ)がかりと(とな)へてゐるが、208(その)(あひだ)非常(ひじやう)尊卑(そんぴ)径庭(けいてい)ある(こと)(さと)らねばならぬのである。209大本(おほもと)開祖(かいそ)帰神(きしん)情態(じやうたい)口述者(こうじゆつしや)前後(ぜんご)二十(にじふ)年間(ねんかん)210(かたはら)()つて(うかが)(たてまつ)つたことがある。211開祖(かいそ)何時(いつ)(かみ)(さま)前額(ぜんがく)より肉体(にくたい)にお這入(はい)りになると()はれて、212いつも前額部(ぜんがくぶ)右手(めて)拇指(おやゆび)()でてゐられたことがある。213前額部(ぜんがくぶ)高天原(たかあまはら)最高部(さいかうぶ)相応(さうおう)する至聖所(しせいしよ)であつて、214大神(おほかみ)()神格(しんかく)直接(ちよくせつ)内流(ないりう)(かなら)前額(ぜんがく)より(はじ)まり、215(つひ)顔面(がんめん)全部(ぜんぶ)(およ)ぶものである。216(しか)して(ひと)前額(ぜんがく)愛善(あいぜん)相応(さうおう)し、217顔面(がんめん)神格(しんかく)内分(ないぶん)一切(いつさい)相応(さうおう)するものである。218畏多(おそれおほ)くも口述者(こうじゆつしや)開祖(かいそ)審神者(さには)として永年間(ながねんかん)219(ここ)注目(ちゆうもく)し、220(つひ)大神(おほかみ)聖霊(せいれい)()たされ(たま)地上(ちじやう)唯一(ゆゐいつ)(だい)予言者(よげんしや)たることを(さと)()たのである。
221 それから(また)高天原(たかあまはら)には霊国(れいごく)222天国(てんごく)二大(にだい)区別(くべつ)があつて、223霊国(れいごく)()める天人(てんにん)(これ)説明(せつめい)便宜(べんぎ)(じやう)霊的(れいてき)天人(てんにん)といひ、224天国(てんごく)()める天人(てんにん)天的(てんてき)天人(てんにん)といふことにして説明(せつめい)(くは)へようと(おも)ふ。225(すなは)霊的(れいてき)天人(てんにん)より(きた)内流(ないりう)間接(かんせつ)内流(ないりう))は人間(にんげん)肉体(にくたい)各方面(かくはうめん)より(かん)(きた)り、226(つひ)(その)頭脳(づなう)(うち)流入(りうにふ)するものである。227(すなは)前額(ぜんがく)(およ)顳顬(こめかみ)より大脳(だいなう)所在(しよざい)全部(ぜんぶ)(いた)(まで)集合点(しふがふてん)とする。228(この)局部(きよくぶ)霊国(れいごく)智慧(ちゑ)相応(さうおう)するが(ゆゑ)である。229(また)天的(てんてき)天人(てんにん)よりの内流(ないりう)間接(かんせつ)内流(ないりう))は頭中(づちう)小脳(せうなう)所在(しよざい)なる後脳(こうなう)といふ局部(きよくぶ)(すなは)(みみ)より(はじ)まつて頸部(けいぶ)全体(ぜんたい)にまで(いた)(ところ)より流入(りうにふ)するものである、230(すなは)(この)局部(きよくぶ)証覚(しようかく)相応(さうおう)するが(ゆゑ)である。
231 以上(いじやう)天人(てんにん)人間(にんげん)言葉(ことば)(まじ)へる(とき)(あた)り、232(その)()(ところ)(かく)(ごと)くにして、233人間(にんげん)想念中(さうねんちう)()(きた)るものである。234すべて天人(てんにん)(かた)()(もの)は、235(また)高天原(たかあまはら)(ひかり)によつて其処(そこ)にある事物(じぶつ)()ることを()るものである。236そは(その)(ひと)内分(ないぶん)霊覚(れいかく))は(この)(ひかり)(なか)(つつ)まれてゐるからである。237(しか)して天人(てんにん)(この)(ひと)内分(ないぶん)(つう)じて、238(また)地上(ちじやう)事物(じぶつ)()ることを()るのである。239(すなは)天人(てんにん)人間(にんげん)内分(ないぶん)によつて、240現実界(げんじつかい)()241人間(にんげん)天界(てんかい)(ひかり)(つつ)まれて、242天界(てんかい)()るすべての事物(じぶつ)()ることが出来(でき)る。243天界(てんかい)天人(てんにん)人間(にんげん)内分(ないぶん)によつて世間(せけん)事物(じぶつ)和合(わがふ)し、244世間(せけん)(また)天界(てんかい)和合(わがふ)するに(いた)るものである。245(これ)現幽(げんいう)一致(いつち)246霊肉(れいにく)不二(ふじ)247明暗(めいあん)一体(いつたい)といふのである。
248 大神(おほかみ)予言者(よげんしや)物語(ものがた)(たま)(とき)は、249太古(たいこ)(すなは)神代(かみよ)人間(にんげん)()けるが(ごと)く、250(その)内分(ないぶん)流入(りうにふ)してこれと(かた)(たま)ふことはない。251大神(おほかみ)()づおのが化相(けさう)(もつ)精霊(せいれい)()たし、252(この)()たされた精霊(せいれい)予言者(よげんしや)(たい)(つか)はし(たま)ふのである。253(ゆゑ)(この)精霊(せいれい)大神(おほかみ)霊徳(れいとく)()ちて(その)言葉(ことば)予言者(よげんしや)(つた)ふるものである。254(かく)(ごと)場合(ばあひ)は、255神格(しんかく)流入(りうにふ)ではなくて伝達(でんたつ)といふべきものである。256伝達(でんたつ)とは霊界(れいかい)消息(せうそく)大神(おほかみ)意思(いし)現界人(げんかいじん)(たい)して告示(こくじ)する所為(しよゐ)()ふのである。
257 (しか)して(これ)()言葉(ことば)大神(おほかみ)より直接(ちよくせつ)()(きた)れる聖言(せいげん)なるを(もつ)て、258一々(いちいち)万々(ばんばん)確乎(かくこ)不易(ふえき)にして、259神格(しんかく)にて()たされてゐるものである。260(しか)して(その)聖言(せいげん)(うち)には(いづ)れも(みな)内義(ないぎ)なるものを(ふく)んでゐる。261(しか)して天界(てんかい)()天人(てんにん)(この)内義(ないぎ)知悉(ちしつ)するには霊的(れいてき)(およ)天的(てんてき)意義(いぎ)(もつ)てするが(ゆゑ)に、262(ただち)(その)神意(しんい)了解(れうかい)()れども、263人間(にんげん)何事(なにごと)自然(しぜん)(てき)264科学(くわがく)(てき)意義(いぎ)(したが)つて(その)聖言(せいげん)解釈(かいしやく)せむとするが(ゆゑ)に、265懐疑心(くわいぎしん)()すばかりで到底(たうてい)満足(まんぞく)解決(かいけつ)()()ないのである。266(ここ)(おい)てか大神(おほかみ)は、267天界(てんかい)世界(せかい)(すなは)現幽(げんいう)一致(いつち)目的(もくてき)達成(たつせい)し、268神人(しんじん)和合(わがふ)(きやう)立到(たちいた)らしめむとして、269瑞霊(ずゐれい)()(くだ)し、270直接(ちよくせつ)予言者(よげんしや)伝達(でんたつ)したる聖言(せいげん)詳細(しやうさい)解説(かいせつ)せしめ、271現界人(げんかいじん)(をし)(みちび)かむとなし(たま)うたのである。
272 精霊(せいれい)如何(いか)にして化相(けさう)によつて大神(おほかみ)より(きた)神格(しんかく)()たす(ところ)となるかは、273(いま)()べた(ところ)()て、274(あきら)かに()らるるであらう。275大神(おほかみ)()神格(しんかく)()たされたる精霊(せいれい)は、276自分(じぶん)大神(おほかみ)なることを(しん)じ、277(また)(その)所言(しよげん)神格(しんかく)より()づることを()るのみにして、278(その)()一切(いつさい)()らない。279(しか)して(その)精霊(せいれい)()ふべき(ところ)()(つく)(まで)は、280自分(じぶん)大神(おほかみ)であり、281自分(じぶん)()ふことは大神(おほかみ)(げん)であると(かた)(しん)()つてゐるけれども、282一旦(いつたん)(その)使命(しめい)(はた)すに(いた)れば、283大神(おほかみ)(てん)(かへ)(たま)ふが(ゆゑ)(にはか)(その)神格(しんかく)(おと)り、284(その)所言(しよげん)余程(よほど)明晰(めいせき)()くが(ゆゑ)に、285そこに(いた)つて、286自分(じぶん)はヤツパリ精霊(せいれい)であつたこと、287(また)自分(じぶん)所言(しよげん)大神(おほかみ)より()はしめ(たま)うた(こと)知覚(ちかく)し、288承認(しようにん)するに(いた)るものである。289大本(おほもと)開祖(かいそ)(ごと)きは(はじ)めより大神(おほかみ)直接(ちよくせつ)内流(ないりう)によつて、290(かみ)意思(いし)(つた)()ること(およ)自分(じぶん)精霊(せいれい)神格(しんかく)()たされて、291万民(ばんみん)(ため)伝達(でんたつ)(やく)(つと)めてゐたことを()承認(しようにん)してゐられたのである。292(その)証拠(しようこ)は『大本(おほもと)神諭(しんゆ)』の各所(かくしよ)明確(めいかく)(しる)されてある。293今更(いまさら)ここに引用(いんよう)するの(はん)(はぶ)いておくから、294開祖(かいそ)の『神諭(しんゆ)』に()いて研究(けんきう)さるれば(この)(かん)消息(せうそく)(あきら)かになることと(しん)ずる。
295 開祖(かいそ)直接(ちよくせつ)帰神(かむがかり)(たま)うたのは大元神(だいげんしん)大国治立(おほくにはるたちの)(みこと)(さま)で、296(その)精霊(せいれい)は、297稚姫君(わかひめぎみの)(みこと)国武彦(くにたけひこの)(みこと)であつた。298(ゆゑ)に『神諭(しんゆ)』の各所(かくしよ)に……(この)()先祖(せんぞ)大神(おほかみ)国武彦(くにたけひこの)(みこと)(あら)はれて……とか(また)は……稚姫君(わかひめぎみ)身魂(みたま)(ひと)つになりて、299三千(さんぜん)世界(せかい)現幽神(げんいうしん)三界(さんかい))の一切(いつさい)(こと)を、300世界(せかい)人民(じんみん)()らすぞよ……と(あら)はれてゐるのは、301所謂(いはゆる)精霊界(せいれいかい)なる国武彦(くにたけひこの)(みこと)302稚姫君(わかひめぎみの)(みこと)精霊(せいれい)()たして、303予言者(よげんしや)身魂(みたま)(すなは)天界(てんかい)(せき)をおかせられた、304地上(ちじやう)天人(てんにん)なる開祖(かいそ)(きた)つて、305聖言(せいげん)()れさせ(たま)うことを(さと)()るのである。
306 前巻(ぜんくわん)にもいつた(とほ)り、307天人(てんにん)現界人(げんかいじん)数百言(すうひやくげん)(つひや)さねば(その)意味(いみ)(つう)ずることの出来(でき)ない言葉(ことば)をも、308(わづ)かに一二言(いちにげん)にて(その)意味(いみ)通達(つうたつ)()るものである。309(ゆゑ)開祖(かいそ)(すなは)予言者(よげんしや)によつて(しめ)されたる聖言(せいげん)は、310天人(てんにん)には(ただち)(その)意味(いみ)(つう)ずるものなれども、311中有(ちうう)(まよ)へる現界人(げんかいじん)(くら)知識(ちしき)や、312うとき(まなこ)や、313(なか)(ふさ)がれる(みみ)には容易(ようい)(つう)()ない。314それ(ゆゑ)(その)聖言(せいげん)(こま)かく()いて世人(せじん)(さと)伝達者(でんたつしや)として、315(みづ)御霊(みたま)大神(おほかみ)神格(しんかく)()たされたる精霊(せいれい)が、316相応(さうおう)()によつて変性(へんじやう)女子(によし)肉体(にくたい)(きた)り、317(その)()(つう)じ、318(その)(くち)(つう)じて、319一二言(いちにげん)言葉(ことば)数千言(すうせんげん)(くだ)き、320(いつ)(ページ)文章(ぶんしやう)数百(すうひやく)(ページ)微細(びさい)分割(ぶんかつ)して、321世人(せじん)耳目(じもく)(つう)じて、322(その)内分(ないぶん)流入(りうにふ)せしめむ(ため)に、323地上(ちじやう)天人(てんにん)として、324神業(しんげふ)参加(さんか)せしめられたのである。325(ゆゑ)開祖(かいそ)の『神諭(しんゆ)』を(その)(まま)真解(しんかい)()らるる(もの)は、326(すで)天人(てんにん)団体(だんたい)(せき)をおける精霊(せいれい)であり、327(また)中有界(ちううかい)(まよ)へる精霊(せいれい)は、328(みづ)御霊(みたま)詳細(しやうさい)なる説明(せつめい)()つて、329間接(かんせつ)諒解(りようかい)()なくてはならぬのである。330(しか)して(この)詳細(しやうさい)なる説明(せつめい)さへも首肯(しゆこう)()ず、331疑念(ぎねん)差挟(さしはさ)み、332研究(けんきう)(てき)態度(たいど)()でむとする(もの)は、333所謂(いはゆる)暗愚(あんぐ)無智(むち)()にして、334(がく)知慧(ちゑ)出来(でき)途中(とちう)鼻高(はなだか)335似而非(えせ)学者(がくしや)()である。336(かく)(ごと)人間(にんげん)(すで)(すで)地獄界(ぢごくかい)(せき)をおいてゐる(もの)なることは、337相応(さうおう)()によつて(あきら)かである、338(かく)(ごと)(ひと)容易(ようい)済度(さいど)(がた)きものである。339何故(なぜ)ならば、340(その)人間(にんげん)内分(ないぶん)(まつた)閉塞(へいそく)して、341上方(じやうはう)(むか)つて()ぢ、342外分(ぐわいぶん)のみ(ひら)け、343その想念(さうねん)(かみ)()にし、344脚底(きやくてい)地獄(ぢごく)にのみ(むか)つてゐるからである。345(しか)して(その)知識(ちしき)はくらみ霊的(れいてき)聴覚(ちやうかく)(にぶ)り、346霊的(れいてき)視覚(しかく)(くら)み、347如何(いか)なる光明(くわうみやう)如何(いか)なる音響(おんきやう)容易(ようい)(その)内分(ないぶん)到達(たうたつ)せないからである。348されど(かみ)至仁(しじん)至愛(しあい)にましませば、349(かく)(ごと)難物(なんぶつ)をも、350種々(いろいろ)()(へん)(たま)ひて、351(その)地獄(ぢごく)(てき)精霊(せいれい)(すく)はむと、352昼夜(ちうや)御心(みこころ)(なや)ませ(たま)ひつつあるのである。353あゝ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
354大正一二・一・一二 旧一一・一一・二六 松村真澄録)

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