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霊界物語
舎身活躍(第37~48巻)
第48巻(亥の巻)
序文
総説
第1篇 変現乱痴
第1章 聖言
第2章 武乱泥
第3章 観音経
第4章 雪雑寝
第5章 鞘当
第6章 狂転
第2篇 幽冥摸索
第7章 六道の辻
第8章 亡者苦雑
第9章 罪人橋
第3篇 愛善信真
第10章 天国の富
第11章 霊陽山
第12章 西王母
第13章 月照山
第14章 至愛
第4篇 福音輝陣
第15章 金玉の辻
第16章 途上の変
第17章 甦生
第18章 冥歌
第19章 兵舎の囁
第20章 心の鬼
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霊界物語
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舎身活躍(第37~48巻)
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第48巻(亥の巻)
> 第3篇 愛善信真 > 第14章 至愛
<<< 月照山
(B)
(N)
金玉の辻 >>>
第一四章
至愛
(
しあい
)
〔一二六八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第48巻 舎身活躍 亥の巻
篇:
第3篇 愛善信真
よみ(新仮名遣い):
あいぜんしんしん
章:
第14章 至愛
よみ(新仮名遣い):
しあい
通し章番号:
1268
口述日:
1923(大正12)年01月14日(旧11月28日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年10月25日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
日の若宮にて神徳を摂受した二人は、第二、第三天国の旅行にはもはや何の苦痛もなかった。しかし降り来るにつれて、その神力が減退し想念も劣ってくるように思われた。
八衢の関所に着くと、伊吹戸主神が数多の守衛を率いて二人を歓迎し歓談した。伊吹戸主神は、天界は厳格に証覚に応じて区切られており、通常は層を超えての行き来はおろか、意志の疎通もできないものであるが、二人は大神様の特別の許しをうけて霊国宣伝使に伴われて上ったから、首尾よく巡覧できたのだと説明した。
八衢へ来てから天国で摂受した証覚が鈍ってしまったと心配する治国別に対して、伊吹戸主神は、現界では最奥天国の証覚は必要ない、ただ愛と信のみを基礎とすべきであると諭した。
そして、最高天国の消息を伝えたところで猫に小判を与えるようなものであるから、現界では、中有界の消息を程度として万民を導くがよく、その中で少し身魂が磨けた人間に対しては、第三天国の門口程度で諭すのがよいと答えた。
あまり高遠な道理を明かすと、かえって疑惑の種をまき、霊界の存在を認めない者を作ってしまいかねない。また現界の学者たちが霊界の消息を探ろうと研究会などを設立しても、霊相応の理によって中有界の一部にしか踏み入ることができないのだから、彼らに天界は理解できないだろうと続けた。
伊吹戸主神は、竜公には「玉依別」という神名は霊界で賜ったものであるから、現界では使用してはならないと気を付けた。落胆する竜公に、伊吹戸主神は二人の精霊がいただいた神徳は潜在的に保たれて決して廃れないと説明した。
しかしまた、自身が油断したり慢心したりすると、その神徳は脱出してしまい神の御手に帰ってしまうと注意も与えた。
伊吹戸主神は、自分たち祓戸四柱の兄弟たちが日の大神の貴の御子でありながら、あらゆる汚れを取り除き清める職掌を司っていることを喩に引いて、二人に教示を与えた。治国別と竜公は、神恩の甚深なることを感じ、その場に打ち伏して感謝した。
伊吹戸主神は二人に別れを告げた。二人はその後ろ姿を見送り恭しく拝礼して館を立ち出で、白と赤の守衛に感謝を述べて八衢の関所を後にした。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2023-05-29 13:02:50
OBC :
rm4814
愛善世界社版:
200頁
八幡書店版:
第8輯 663頁
修補版:
校定版:
207頁
普及版:
105頁
初版:
ページ備考:
派生
[?]
この文献を底本として書かれたと思われる文献です。
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:
出口王仁三郎著作集 > 第一巻 神と人間 > 『霊界物語』 抄 > 愛善信真
001
治国別
(
はるくにわけ
)
、
002
玉依別
(
たまよりわけ
)
は
最高
(
さいかう
)
の
霊国
(
れいごく
)
を
後
(
あと
)
にして、
003
帰途
(
きと
)
中間
(
ちうかん
)
霊国
(
れいごく
)
を
横断
(
わうだん
)
し、
004
最下層
(
さいかそう
)
の
天国
(
てんごく
)
に
降
(
くだ
)
つて
来
(
き
)
た。
005
往
(
ゆき
)
がけは
其
(
その
)
証覚
(
しようかく
)
、
006
両人
(
りやうにん
)
共
(
とも
)
今
(
いま
)
の
如
(
ごと
)
くならざりし
故
(
ゆゑ
)
、
007
非常
(
ひじやう
)
にまばゆく
感
(
かん
)
じたりしが、
008
日
(
ひ
)
の
若宮
(
わかみや
)
に
於
(
おい
)
て
神徳
(
しんとく
)
を
摂受
(
せつじゆ
)
したる
二人
(
ふたり
)
は、
009
最早
(
もはや
)
第三
(
だいさん
)
天国
(
てんごく
)
の
旅行
(
りよかう
)
は
何
(
なん
)
の
苦痛
(
くつう
)
もなかつた。
010
併
(
しか
)
しながら
第一
(
だいいち
)
、
011
第二
(
だいに
)
、
012
第三
(
だいさん
)
と
下降
(
かかう
)
し
来
(
きた
)
るにつれて、
013
吾
(
われ
)
ながら
其
(
その
)
神力
(
しんりき
)
の
減退
(
げんたい
)
する
如
(
ごと
)
く
思
(
おも
)
はれ、
014
また
明確
(
めいかく
)
なる
想念
(
さうねん
)
も
甚
(
はなはだ
)
しく
劣
(
おと
)
りし
如
(
ごと
)
く
思
(
おも
)
はるるのは、
015
実
(
じつ
)
に
不思議
(
ふしぎ
)
であつた。
016
漸
(
やうや
)
くにして
二人
(
ふたり
)
は、
017
八衢
(
やちまた
)
の
関所
(
せきしよ
)
に
着
(
つ
)
いた。
018
伊吹戸主
(
いぶきどぬし
)
の
神
(
かみ
)
は
数多
(
あまた
)
の
守衛
(
しゆえい
)
を
率
(
ひき
)
ゐて
二人
(
ふたり
)
を
歓迎
(
くわんげい
)
した。
019
二人
(
ふたり
)
は
館
(
やかた
)
の
奥
(
おく
)
の
間
(
ま
)
に
導
(
みちび
)
かれ、
020
茶菓
(
さくわ
)
の
饗応
(
きやうおう
)
を
受
(
う
)
け、
021
霊界
(
れいかい
)
に
関
(
くわん
)
する
種々
(
いろいろ
)
の
談話
(
だんわ
)
を
交換
(
かうくわん
)
した。
022
伊吹
(
いぶき
)
『
治国別
(
はるくにわけ
)
様
(
さま
)
、
023
首尾
(
しゆび
)
克
(
よ
)
く
最奥
(
さいあう
)
天国
(
てんごく
)
、
024
霊国
(
れいごく
)
がきはめられましてお
目出度
(
めでた
)
う
厶
(
ござ
)
います。
025
さぞ
面白
(
おもしろ
)
きお
話
(
はなし
)
が
厶
(
ござ
)
いませうねえ』
026
治国別
『
何分
(
なにぶん
)
徳
(
とく
)
が
足
(
た
)
らないものですから、
027
何
(
いづ
)
れの
天国
(
てんごく
)
に
於
(
おい
)
ても
荷
(
に
)
が
重
(
おも
)
すぎて、
028
非常
(
ひじやう
)
に
屁古
(
へこ
)
たれました。
029
併
(
しか
)
しながら
諸
(
しよ
)
エンゼルの
導
(
みちび
)
きによつて、
030
辛
(
から
)
うじて
最奥
(
さいあう
)
天国
(
てんごく
)
まで
導
(
みちび
)
かれ、
031
其
(
その
)
団体
(
だんたい
)
の
一部
(
いちぶ
)
を
巡拝
(
じゆんぱい
)
し、
032
漸
(
やうや
)
く
此処
(
ここ
)
まで
帰
(
かへ
)
つて
参
(
まゐ
)
りました。
033
併
(
しか
)
しながら
不思議
(
ふしぎ
)
な
事
(
こと
)
には、
034
下層
(
かそう
)
天国
(
てんごく
)
より
順
(
じゆん
)
を
追
(
お
)
うて
最奥
(
さいあう
)
天国
(
てんごく
)
へ
上
(
のぼ
)
る
時
(
とき
)
の
苦
(
くるし
)
さは
譬
(
たと
)
へられませぬ。
035
丁度
(
ちやうど
)
三
(
さん
)
才
(
さい
)
の
童子
(
どうじ
)
に
重
(
おも
)
き
黄金
(
わうごん
)
の
棒
(
ぼう
)
を
負
(
お
)
はせたやうなもので、
036
余
(
あま
)
り
結構
(
けつこう
)
過
(
す
)
ぎて、
037
それに
相応
(
さうおう
)
する
神力
(
しんりき
)
なき
為
(
ため
)
、
038
到
(
いた
)
る
所
(
ところ
)
で
恥
(
はぢ
)
を
掻
(
か
)
いて
参
(
まゐ
)
りました』
039
伊吹戸主神
『お
下
(
くだ
)
りの
時
(
とき
)
はお
楽
(
らく
)
で
厶
(
ござ
)
いましたらうなア』
040
治国別
『ハイ、
041
帰
(
かへ
)
りは
帰
(
かへ
)
りで
又
(
また
)
苦
(
くる
)
しう
厶
(
ござ
)
いました。
042
何
(
なん
)
だかダンダンと
神徳
(
しんとく
)
が
脱
(
ぬ
)
ける
様
(
やう
)
で
厶
(
ござ
)
いましたよ』
043
伊吹戸主神
『すべて
霊界
(
れいかい
)
は
想念
(
さうねん
)
の
世界
(
せかい
)
で
厶
(
ござ
)
います、
044
それ
故
(
ゆゑ
)
情動
(
じやうどう
)
の
変移
(
へんい
)
によつて、
045
国土
(
こくど
)
相応
(
さうおう
)
の
証覚
(
しようかく
)
に
住
(
ぢゆう
)
するのですから、
046
先
(
ま
)
づそれで
順序
(
じゆんじよ
)
をお
踏
(
ふ
)
みになつたのです。
047
高天原
(
たかあまはら
)
の
規則
(
きそく
)
は
大変
(
たいへん
)
厳格
(
げんかく
)
なもので、
048
互
(
たがひ
)
に
其
(
その
)
範囲
(
はんゐ
)
を
犯
(
をか
)
す
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ない
様
(
やう
)
になつて
居
(
を
)
ります。
049
最高
(
さいかう
)
天国
(
てんごく
)
、
050
中間
(
ちうかん
)
天国
(
てんごく
)
、
051
下層
(
かそう
)
天国
(
てんごく
)
及
(
およ
)
び
三層
(
さんそう
)
の
霊国
(
れいごく
)
は、
052
厳粛
(
げんしゆく
)
な
区別
(
くべつ
)
を
立
(
た
)
てられ、
053
各天界
(
かくてんかい
)
の
諸天人
(
しよてんにん
)
は
互
(
たがひ
)
に
往来
(
わうらい
)
する
事
(
こと
)
さへも
出来
(
でき
)
ないのです。
054
下層
(
かそう
)
天国
(
てんごく
)
の
天人
(
てんにん
)
は
中間
(
ちうかん
)
天国
(
てんごく
)
へ
上
(
のぼ
)
る
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ず、
055
又
(
また
)
上天国
(
じやうてんごく
)
の
者
(
もの
)
は
以下
(
いか
)
の
天国
(
てんごく
)
に
下
(
くだ
)
る
事
(
こと
)
も
出来
(
でき
)
ないのが
規則
(
きそく
)
です。
056
もしも
下
(
した
)
の
天国
(
てんごく
)
より
上
(
うへ
)
の
天国
(
てんごく
)
に
上
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く
天人
(
てんにん
)
があれば
必
(
かなら
)
ず
痛
(
いた
)
く
其
(
その
)
心
(
こころ
)
を
悩
(
なや
)
ませ、
057
苦
(
くるし
)
み
悶
(
もだ
)
え、
058
自分
(
じぶん
)
の
身辺
(
しんぺん
)
に
在
(
あ
)
る
物
(
もの
)
さへ
見
(
み
)
えない
様
(
やう
)
に、
059
眼
(
まなこ
)
が
眩
(
くら
)
むものです。
060
ましてや
上天国
(
じやうてんごく
)
の
天人
(
てんにん
)
と
言語
(
げんご
)
を
交
(
まじ
)
ゆる
事
(
こと
)
などは
到底
(
たうてい
)
出来
(
でき
)
ませぬ。
061
又
(
また
)
上天国
(
じやうてんごく
)
から
下天国
(
かてんごく
)
へ
下
(
くだ
)
り
来
(
きた
)
る
天人
(
てんにん
)
は
忽
(
たちま
)
ち
其
(
その
)
証覚
(
しようかく
)
を
失
(
うしな
)
ひますから、
062
言語
(
げんご
)
を
交
(
まじ
)
へむとすれば、
063
弁舌
(
べんぜつ
)
渋
(
しぶ
)
りて
重
(
おも
)
く、
064
其
(
その
)
意気
(
いき
)
は
全
(
まつた
)
く
沮喪
(
そさう
)
するものです。
065
故
(
ゆゑ
)
に
下層
(
かそう
)
天国
(
てんごく
)
の
天人
(
てんにん
)
が
中間
(
ちうかん
)
天国
(
てんごく
)
に
至
(
いた
)
るとも、
066
亦
(
また
)
中間
(
ちうかん
)
天国
(
てんごく
)
の
天人
(
てんにん
)
が
最奥
(
さいあう
)
天国
(
てんごく
)
に
至
(
いた
)
るとも、
067
決
(
けつ
)
して
其
(
その
)
身
(
み
)
に
対
(
たい
)
して
幸福
(
かうふく
)
を
味
(
あぢ
)
はふ
事
(
こと
)
は
出来
(
でき
)
ませぬ。
068
吾
(
わが
)
居住
(
きよぢゆう
)
の
天国
(
てんごく
)
以上
(
いじやう
)
の
天人
(
てんにん
)
は、
069
其
(
その
)
光明
(
くわうみやう
)
輝
(
かがや
)
き、
070
其
(
その
)
威勢
(
ゐせい
)
に
打
(
う
)
たるるが
故
(
ゆゑ
)
に、
071
目
(
め
)
もくらみ、
072
只
(
ただ
)
一人
(
ひとり
)
の
天人
(
てんにん
)
をも
見
(
み
)
る
事
(
こと
)
が
出来
(
でき
)
ませぬ。
073
つまり
内分
(
ないぶん
)
なるもの、
074
上天国
(
じやうてんごく
)
天人
(
てんにん
)
の
如
(
ごと
)
く
開
(
ひら
)
けないが
為
(
ため
)
であります。
075
故
(
ゆゑ
)
に
目
(
め
)
の
視覚力
(
しかくりよく
)
も
明
(
あきら
)
かならず、
076
心中
(
しんちう
)
に
非常
(
ひじやう
)
な
苦痛
(
くつう
)
を
覚
(
おぼ
)
え、
077
自分
(
じぶん
)
の
生命
(
せいめい
)
の
有無
(
うむ
)
さへも
覚
(
おぼ
)
えない
様
(
やう
)
な
苦
(
くる
)
しみに
遇
(
あ
)
ふものです。
078
併
(
しか
)
しながら
貴方
(
あなた
)
等
(
がた
)
は
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
特別
(
とくべつ
)
のお
許
(
ゆる
)
しを
受
(
う
)
け、
079
媒介
(
ばいかい
)
天人
(
てんにん
)
即
(
すなは
)
ち
霊国
(
れいごく
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
に
伴
(
ともな
)
はれて、
080
お
上
(
のぼ
)
りになりましたから、
081
各段
(
かくだん
)
及
(
およ
)
び
各団体
(
かくだんたい
)
に
交通
(
かうつう
)
の
道
(
みち
)
が
開
(
ひら
)
かれ、
082
其
(
その
)
為
(
ため
)
巡覧
(
じゆんらん
)
が
首尾
(
しゆび
)
よく
出来
(
でき
)
たのです。
083
而
(
しか
)
して
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
は
上天
(
じやうてん
)
と
下天
(
かてん
)
の
連絡
(
れんらく
)
を
通
(
つう
)
じ
給
(
たま
)
ふに、
084
二種
(
にしゆ
)
の
内流
(
ないりう
)
によつて
之
(
これ
)
を
成就
(
じやうじゆ
)
し
給
(
たま
)
ふのです。
085
而
(
しか
)
して
二種
(
にしゆ
)
の
内流
(
ないりう
)
とは、
086
一
(
いち
)
は
直接
(
ちよくせつ
)
内流
(
ないりう
)
、
087
一
(
いち
)
は
間接
(
かんせつ
)
内流
(
ないりう
)
であります』
088
玉依
(
たまより
)
『
直接
(
ちよくせつ
)
内流
(
ないりう
)
、
089
間接
(
かんせつ
)
内流
(
ないりう
)
とは
如何
(
いか
)
なる
方法
(
はうはふ
)
を
言
(
い
)
ふので
厶
(
ござ
)
いますか』
090
伊吹戸主神
『
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
は
上
(
じやう
)
中
(
ちう
)
下
(
げ
)
三段
(
さんだん
)
の
天界
(
てんかい
)
をして、
091
打
(
う
)
つて
一丸
(
いちぐわん
)
となし、
092
一切
(
いつさい
)
の
事物
(
じぶつ
)
をして、
093
其
(
その
)
元始
(
げんし
)
より
終局点
(
しうきよくてん
)
に
至
(
いた
)
るまで
悉
(
ことごと
)
く
連絡
(
れんらく
)
あらしめ、
094
一物
(
いちぶつ
)
と
雖
(
いへど
)
も
洩
(
も
)
らさせ
給
(
たま
)
ふ
事
(
こと
)
はありませぬ。
095
而
(
しか
)
して
直接
(
ちよくせつ
)
内流
(
ないりう
)
とは
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
から
直
(
ただち
)
に
天界
(
てんかい
)
全般
(
ぜんぱん
)
に
御
(
ご
)
神格
(
しんかく
)
の
流入
(
りうにふ
)
するものであり、
096
間接
(
かんせつ
)
内流
(
ないりう
)
とは
各天界
(
かくてんかい
)
と
天界
(
てんかい
)
との
間
(
あひだ
)
に、
097
神格
(
しんかく
)
の
流
(
なが
)
れ
通
(
つう
)
ずるのを
言
(
い
)
ふのです』
098
治国
(
はるくに
)
『
如何
(
いか
)
にも、
099
それにて
一切
(
いつさい
)
の
疑問
(
ぎもん
)
が
氷解
(
ひようかい
)
致
(
いた
)
しました。
100
私
(
わたし
)
は
之
(
これ
)
よりお
暇
(
いとま
)
を
申
(
まを
)
し、
101
現界
(
げんかい
)
へ
帰
(
かへ
)
らねばなりませぬ。
102
併
(
しか
)
しながらどちらへ
帰
(
かへ
)
つてよいか、
103
サツパリ
分
(
わか
)
らなくなりました。
104
最高
(
さいかう
)
天国
(
てんごく
)
から
下
(
くだ
)
るに
就
(
つ
)
いて、
105
折角
(
せつかく
)
戴
(
いただ
)
いた
吾
(
わが
)
証覚
(
しようかく
)
が
鈍
(
にぶ
)
り、
106
今
(
いま
)
では
元
(
もと
)
の
杢阿弥
(
もくあみ
)
、
107
サツパリ
現界
(
げんかい
)
の
方角
(
はうがく
)
さへも
見
(
み
)
えなくなつて
了
(
しま
)
ひました。
108
之
(
これ
)
でも
現界
(
げんかい
)
へ
帰
(
かへ
)
りましたら、
109
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
賜
(
たま
)
はつた
神力
(
しんりき
)
が
依然
(
いぜん
)
として
保
(
たも
)
たれるでせうか』
110
伊吹戸主神
『
現界
(
げんかい
)
に
於
(
おい
)
て
最奥
(
さいあう
)
天国
(
てんごく
)
に
於
(
お
)
けるが
如
(
ごと
)
き
智慧
(
ちゑ
)
証覚
(
しようかく
)
は
必要
(
ひつえう
)
がありませぬ。
111
只
(
ただ
)
必要
(
ひつえう
)
なるは
愛
(
あい
)
と
信
(
しん
)
のみです。
112
其
(
その
)
故
(
ゆゑ
)
は
最高
(
さいかう
)
天国
(
てんごく
)
の
天人
(
てんにん
)
の
証覚
(
しようかく
)
は
第二
(
だいに
)
天国人
(
てんごくじん
)
の
知覚
(
ちかく
)
に
入
(
い
)
らず、
113
第二
(
だいに
)
天国人
(
てんごくじん
)
の
証覚
(
しようかく
)
は
第三
(
だいさん
)
天国人
(
てんごくじん
)
の
能
(
よ
)
く
受
(
う
)
け
入
(
い
)
るる
所
(
ところ
)
とならない
様
(
やう
)
に、
114
中有界
(
ちううかい
)
なる
現界
(
げんかい
)
に
於
(
おい
)
て、
115
余
(
あま
)
り
最高至上
(
さいかうしじやう
)
の
真理
(
しんり
)
を
説
(
と
)
いた
所
(
ところ
)
で
有害
(
いうがい
)
無益
(
むえき
)
ですから、
116
只
(
ただ
)
貴方
(
あなた
)
が
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
に
授
(
さづ
)
かりなさつた
其
(
その
)
神徳
(
しんとく
)
を、
117
腹
(
はら
)
の
中
(
なか
)
に
納
(
をさ
)
めておけば
可
(
い
)
いのです。
118
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
でさへも
地上
(
ちじやう
)
に
降
(
くだ
)
り、
119
世界
(
せかい
)
の
万民
(
ばんみん
)
を
導
(
みちび
)
かむとなし
給
(
たま
)
ふ
時
(
とき
)
は、
120
或
(
ある
)
精霊
(
せいれい
)
に
其
(
その
)
神格
(
しんかく
)
を
充
(
みた
)
し、
121
化相
(
けさう
)
の
法
(
はふ
)
によつて
予言者
(
よげんしや
)
に
現
(
あら
)
はれ、
122
予言者
(
よげんしや
)
を
通
(
つう
)
じて
現界
(
げんかい
)
に
伝
(
つた
)
へ
給
(
たま
)
ふのであります。
123
それ
故
(
ゆゑ
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
は
和光
(
わくわう
)
同塵
(
どうぢん
)
の
相
(
さう
)
を
現
(
げん
)
じ、
124
人
(
にん
)
見
(
み
)
て
法
(
はふ
)
説
(
と
)
け、
125
郷
(
がう
)
に
入
(
い
)
つては
郷
(
がう
)
に
従
(
したが
)
へとの、
126
国土
(
こくど
)
相応
(
さうおう
)
の
活動
(
くわつどう
)
を
遊
(
あそ
)
ばすのです。
127
貴方
(
あなた
)
が
今
(
いま
)
最高
(
さいかう
)
天国
(
てんごく
)
より、
128
段々
(
だんだん
)
お
下
(
くだ
)
りになるにつけ、
129
証覚
(
しようかく
)
が
衰
(
おとろ
)
へたやうに
感
(
かん
)
じられたのは、
130
之
(
これ
)
は
自然
(
しぜん
)
の
摂理
(
せつり
)
です。
131
之
(
これ
)
から
現界
(
げんかい
)
へ
出
(
で
)
て、
132
訳
(
わけ
)
の
分
(
わか
)
らぬ
人間
(
にんげん
)
へ
最高
(
さいかう
)
天国
(
てんごく
)
の
消息
(
せうそく
)
をお
伝
(
つた
)
へになつた
所
(
ところ
)
で、
133
恰
(
あだか
)
も
猫
(
ねこ
)
に
小判
(
こばん
)
を
与
(
あた
)
ふると
同様
(
どうやう
)
です。
134
先
(
ま
)
づ
貴方
(
あなた
)
が
現界
(
げんかい
)
へ
御
(
お
)
帰
(
かへ
)
りになれば、
135
中有界
(
ちううかい
)
の
消息
(
せうそく
)
を
程度
(
ていど
)
として
万民
(
ばんみん
)
を
導
(
みちび
)
きなさるが
宜
(
よろ
)
しい。
136
其
(
その
)
中
(
なか
)
に
於
(
おい
)
て
少
(
すこ
)
しく
身魂
(
みたま
)
の
研
(
みが
)
けた
人間
(
にんげん
)
に
対
(
たい
)
しては、
137
第三
(
だいさん
)
天国
(
てんごく
)
の
門口
(
かどぐち
)
位
(
ぐらゐ
)
の
程度
(
ていど
)
でお
諭
(
さと
)
しになるが
宜
(
よろ
)
しい。
138
それ
以上
(
いじやう
)
御
(
お
)
説
(
と
)
きになれば、
139
却
(
かへつ
)
て
人
(
ひと
)
を
慢心
(
まんしん
)
させ
害毒
(
がいどく
)
を
流
(
なが
)
すやうなものです。
140
人三
(
にんさん
)
化七
(
ばけしち
)
の
社会
(
しやくわい
)
の
人民
(
じんみん
)
に
対
(
たい
)
して、
141
余
(
あま
)
り
高遠
(
かうゑん
)
なる
道理
(
だうり
)
を
聞
(
き
)
かすのは、
142
却
(
かへつ
)
て
疑惑
(
ぎわく
)
の
種
(
たね
)
を
蒔
(
ま
)
き、
143
遂
(
つひ
)
には
霊界
(
れいかい
)
の
存在
(
そんざい
)
を
否認
(
ひにん
)
する
様
(
やう
)
な
不心得
(
ふこころえ
)
者
(
もの
)
が
現
(
あら
)
はれるものです。
144
故
(
ゆゑ
)
に
現界
(
げんかい
)
に
於
(
おい
)
て
数多
(
あまた
)
の
学者
(
がくしや
)
共
(
ども
)
が
首
(
くび
)
を
集
(
あつ
)
め
頭
(
あたま
)
を
悩
(
なや
)
ませ、
145
霊界
(
れいかい
)
の
消息
(
せうそく
)
を
探
(
さぐ
)
らむとして
霊的
(
れいてき
)
研究会
(
けんきうくわい
)
などを
設立
(
せつりつ
)
して
居
(
を
)
りますが、
146
之
(
これ
)
も
霊相応
(
みたまさうおう
)
の
道理
(
だうり
)
により、
147
中有界
(
ちううかい
)
の
一部分
(
いちぶぶん
)
より
外
(
ほか
)
は
一歩
(
いつぽ
)
も
踏
(
ふ
)
み
入
(
い
)
るる
事
(
こと
)
を
霊界
(
れいかい
)
に
於
(
おい
)
て
許
(
ゆる
)
してありませぬ。
148
それ
故
(
ゆゑ
)
貴方
(
あなた
)
は
現界
(
げんかい
)
へ
帰
(
かへ
)
り
学者
(
がくしや
)
にお
会
(
あ
)
ひになつた
時
(
とき
)
は、
149
其
(
その
)
説
(
せつ
)
をよく
聴
(
き
)
き
取
(
と
)
り、
150
対者
(
たいしや
)
の
証覚
(
しようかく
)
の
程度
(
ていど
)
の
上
(
うへ
)
をホンの
針
(
はり
)
の
先
(
さき
)
程
(
ほど
)
説
(
と
)
けば
可
(
い
)
いのです。
151
それ
以上
(
いじやう
)
お
説
(
と
)
きになれば
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
は
忽
(
たちま
)
ち
吾
(
わが
)
癲狂
(
てんきやう
)
痴呆
(
ちはう
)
たるを
忘
(
わす
)
れ、
152
却
(
かへつ
)
て
高遠
(
かうゑん
)
なる
真理
(
しんり
)
を
反対
(
はんたい
)
的
(
てき
)
に
癲狂者
(
てんきやうしや
)
の
言
(
げん
)
となし、
153
痴呆
(
ちはう
)
の
語
(
ご
)
となし、
154
精神
(
せいしん
)
病者
(
びやうしや
)
扱
(
あつかひ
)
をするのみで
少
(
すこ
)
しも
受入
(
うけい
)
れませぬ。
155
故
(
ゆゑ
)
に
現界
(
げんかい
)
の
博士
(
はくし
)
、
156
学士
(
がくし
)
連
(
れん
)
には、
157
霊相応
(
みたまさうおう
)
の
理
(
り
)
によつて
肉体
(
にくたい
)
のある
野天狗
(
のてんぐ
)
や
狐狸
(
こり
)
、
158
蛇
(
へび
)
などの
動物霊
(
どうぶつれい
)
に
関
(
くわん
)
する
現象
(
げんしやう
)
を
説示
(
せつじ
)
し、
159
卓子
(
テーブル
)
傾斜
(
けいしや
)
運動
(
うんどう
)
、
160
空中
(
くうちう
)
拍手音
(
はくしゆおん
)
、
161
自動
(
じどう
)
書記
(
しよき
)
、
162
幽霊
(
いうれい
)
写真
(
しやしん
)
、
163
空中
(
くうちう
)
浮上
(
うきあが
)
り、
164
物品
(
ぶつぴん
)
引寄
(
ひきよ
)
せ、
165
超
(
てう
)
物質化
(
ぶつしつくわ
)
、
166
天眼通
(
てんがんつう
)
、
167
天言通
(
てんげんつう
)
、
168
精神
(
せいしん
)
印象
(
いんしやう
)
鑑識
(
かんしき
)
、
169
読心術
(
どくしんじゆつ
)
、
170
霊的
(
れいてき
)
療法
(
れうほふ
)
等
(
など
)
の
地獄界
(
ぢごくかい
)
及
(
およ
)
び
精霊界
(
せいれいかい
)
の
劣等
(
れつとう
)
なる
霊的
(
れいてき
)
現象
(
げんしやう
)
を
示
(
しめ
)
し、
171
霊界
(
れいかい
)
の
何
(
なに
)
ものたるをお
説
(
と
)
きになれば、
172
それが
現代人
(
げんだいじん
)
に
対
(
たい
)
する
身魂
(
みたま
)
相応
(
さうおう
)
です。
173
それでも
神界
(
しんかい
)
と
連絡
(
れんらく
)
の
切
(
き
)
れた
人獣
(
にんじう
)
合一
(
がふいつ
)
的
(
てき
)
人間
(
にんげん
)
は
非常
(
ひじやう
)
に
頭
(
あたま
)
を
悩
(
なや
)
ませ、
174
学界
(
がくかい
)
の
大問題
(
だいもんだい
)
として
騒
(
さわ
)
ぎ
立
(
た
)
てますよ。
175
アツハヽヽヽ』
176
玉依
(
たまより
)
『モウシ、
177
伊吹戸主
(
いぶきどぬしの
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
178
私
(
わたし
)
は
日
(
ひ
)
の
若宮
(
わかみや
)
に
於
(
おい
)
て、
179
王母
(
わうぼ
)
様
(
さま
)
より
玉依別
(
たまよりわけ
)
といふ
名
(
な
)
を
賜
(
たま
)
はりましたが、
180
これは
最高
(
さいかう
)
天国
(
てんごく
)
で
名乗
(
なの
)
る
名
(
な
)
で
厶
(
ござ
)
いませうか、
181
現界
(
げんかい
)
に
於
(
おい
)
ても
用
(
もち
)
ひて
差支
(
さしつかへ
)
ありますまいか』
182
伊吹戸主神
『
現界
(
げんかい
)
へお
帰
(
かへ
)
りになれば、
183
現界
(
げんかい
)
の
法則
(
はふそく
)
があります。
184
貴方
(
あなた
)
は
治国別
(
はるくにわけ
)
様
(
さま
)
の
徒弟
(
とてい
)
たる
以上
(
いじやう
)
は、
185
現界
(
げんかい
)
へ
帰
(
かへ
)
ればヤハリ
竜公
(
たつこう
)
さまでお
働
(
はたら
)
きなされ。
186
治国別
(
はるくにわけ
)
様
(
さま
)
がお
許
(
ゆる
)
しになれば、
187
如何
(
いか
)
なる
名
(
な
)
をおつけになつても
宜
(
よろ
)
しいが、
188
貴方
(
あなた
)
が
現界
(
げんかい
)
の
業務
(
げふむ
)
を
了
(
を
)
へ、
189
霊界
(
れいかい
)
へ
来
(
こ
)
られた
時
(
とき
)
始
(
はじ
)
めて
名乗
(
なの
)
る
称号
(
しやうがう
)
です。
190
霊界
(
れいかい
)
で
賜
(
たま
)
はつた
事
(
こと
)
は
霊界
(
れいかい
)
にのみ
用
(
もち
)
ふるものです。
191
併
(
しか
)
しマア
復活後
(
ふくくわつご
)
は、
192
結構
(
けつこう
)
な
玉依別
(
たまよりわけ
)
様
(
さま
)
と
云
(
い
)
ふ
称号
(
しやうがう
)
が
既
(
すで
)
に
既
(
すで
)
に
頂
(
いただ
)
けたのですから、
193
お
目出度
(
めでた
)
う
厶
(
ござ
)
います。
194
決
(
けつ
)
して
霊界
(
れいかい
)
の
称号
(
しやうがう
)
を
用
(
もち
)
ひてはなりませぬぞや』
195
玉依別
『ハイ、
196
畏
(
かしこ
)
まりました、
197
然
(
しか
)
らば
只今
(
ただいま
)
より
竜公
(
たつこう
)
と
呼
(
よ
)
んで
下
(
くだ
)
さいませ』
198
伊吹戸主神
『モウ
暫
(
しばら
)
く
玉依別
(
たまよりわけ
)
さまと
申上
(
まをしあ
)
げねばなりませぬ』
199
玉依別
『アーア、
200
玉依別
(
たまよりわけ
)
さまもモウ
少時
(
しばらく
)
の
間
(
ま
)
かなア、
201
折角
(
せつかく
)
最高
(
さいかう
)
天国
(
てんごく
)
まで
上
(
のぼ
)
つて、
202
結構
(
けつこう
)
な
神力
(
しんりき
)
を
頂
(
いただ
)
いたが、
203
現界
(
げんかい
)
へ
帰
(
かへ
)
れば
又
(
また
)
元
(
もと
)
の
杢阿弥
(
もくあみ
)
かなア。
204
お
蔭
(
かげ
)
をサツパリ
落
(
おと
)
して
帰
(
かへ
)
るのかと
思
(
おも
)
へば、
205
何
(
なん
)
だか
心細
(
こころぼそ
)
くなりました』
206
伊吹戸主神
『
決
(
けつ
)
してさうではありませぬ。
207
貴方
(
あなた
)
の
精霊
(
せいれい
)
が
頂
(
いただ
)
いた
神徳
(
しんとく
)
は、
208
火
(
ひ
)
にも
焼
(
や
)
けず、
209
水
(
みづ
)
にも
溺
(
おぼ
)
れず、
210
人
(
ひと
)
も
盗
(
ぬす
)
みませぬ。
211
三五教
(
あななひけう
)
の
神諭
(
しんゆ
)
にも……
御魂
(
みたま
)
に
貰
(
もら
)
うた
神徳
(
しんとく
)
は、
212
何者
(
なにもの
)
も
盗
(
ぬす
)
む
事
(
こと
)
は
能
(
よ
)
う
致
(
いた
)
さぬぞよ……と
現
(
あら
)
はれてありませう。
213
貴方
(
あなた
)
の
天国
(
てんごく
)
に
於
(
おい
)
て
戴
(
いただ
)
かれた
神徳
(
しんとく
)
は、
214
潜在
(
せんざい
)
意識
(
いしき
)
となつて
否
(
いな
)
潜在
(
せんざい
)
神格
(
しんかく
)
となつて、
215
どこ
迄
(
まで
)
も
廃
(
すた
)
りませぬ。
216
此
(
この
)
神徳
(
しんとく
)
を
内包
(
ないはう
)
しあれば、
217
マサカの
時
(
とき
)
にはそれ
相当
(
さうたう
)
の
神徳
(
しんとく
)
が
現
(
あら
)
はれます。
218
併
(
しか
)
しながら
油断
(
ゆだん
)
をしたり
慢心
(
まんしん
)
をなさると、
219
其
(
その
)
神徳
(
しんとく
)
は
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にやら
脱出
(
だつしゆつ
)
し
元
(
もと
)
の
神
(
かみ
)
の
御手
(
みて
)
に
帰
(
かへ
)
りますから、
220
御
(
ご
)
注意
(
ちゆうい
)
なさるが
宜
(
よろ
)
しい。
221
而
(
しか
)
して
仮
(
か
)
りにも
現界
(
げんかい
)
の
人間
(
にんげん
)
に
対
(
たい
)
し、
222
最奥
(
さいあう
)
天国
(
てんごく
)
の
神秘
(
しんぴ
)
を
洩
(
も
)
らしてはなりませぬぞ。
223
却
(
かへつ
)
て
神
(
かみ
)
の
御
(
ご
)
神格
(
しんかく
)
を
冒涜
(
ばうとく
)
するやうになります。
224
霊界
(
れいかい
)
の
秘密
(
ひみつ
)
は
妄
(
みだ
)
りに
語
(
かた
)
るものではありませぬ。
225
愚昧
(
ぐまい
)
なる
人間
(
にんげん
)
に
向
(
むか
)
つて
分
(
ぶん
)
不相応
(
ふさうおう
)
なる
教
(
をしへ
)
を
説
(
と
)
くは、
226
所謂
(
いはゆる
)
豚
(
ぶた
)
に
真珠
(
しんじゆ
)
を
与
(
あた
)
ふるやうなものです。
227
忽
(
たちま
)
ち
貴重
(
きちよう
)
なる
真珠
(
しんじゆ
)
をかみ
砕
(
くだ
)
かれ、
228
一旦
(
いつたん
)
其
(
その
)
汚穢
(
をえ
)
なる
腹中
(
ふくちう
)
を
潜
(
くぐ
)
り、
229
糞尿
(
ふんねう
)
の
中
(
なか
)
へおとされて
了
(
しま
)
ふやうなものですよ』
230
玉依別
『
治国別
(
はるくにわけ
)
さま、
231
駄目
(
だめ
)
ですよ、
232
私
(
わたし
)
は
天国
(
てんごく
)
の
消息
(
せうそく
)
を
実見
(
じつけん
)
さして
戴
(
いただ
)
き、
233
之
(
これ
)
から
現界
(
げんかい
)
へ
帰
(
かへ
)
つて、
234
先生
(
せんせい
)
と
共
(
とも
)
に
現界
(
げんかい
)
に
於
(
お
)
ける
霊感者
(
れいかんしや
)
の
双璧
(
さうへき
)
となり、
235
大
(
おほい
)
に
敏腕
(
びんわん
)
を
揮
(
ふる
)
つてみようと、
236
今
(
いま
)
の
今
(
いま
)
まで
楽
(
たの
)
しんで
居
(
を
)
りましたが、
237
最早
(
もはや
)
伊吹戸主
(
いぶきどぬし
)
様
(
さま
)
のお
説
(
せつ
)
を
聞
(
き
)
いてガツカリ
致
(
いた
)
しました。
238
さうするとヤツパリ
身魂
(
みたま
)
の
因縁
(
いんねん
)
だけの
事
(
こと
)
より
出来
(
でき
)
ぬのですかなア。
239
宝
(
たから
)
の
持腐
(
もちぐさ
)
れになるやうな
気
(
き
)
がして
聊
(
いささ
)
か
惜
(
を
)
しう
厶
(
ござ
)
いますワ』
240
治国別
『アツハヽヽヽヽ』
241
伊吹戸主神
『
私
(
わたし
)
は
伊邪那岐
(
いざなぎの
)
尊
(
みこと
)
の
御禊
(
みそぎ
)
によつて
生
(
うま
)
れました
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
兄弟
(
きやうだい
)
です。
242
されど
其
(
その
)
身魂
(
みたま
)
の
因縁
(
いんねん
)
性来
(
しやうらい
)
によつて
祓戸
(
はらひど
)
の
神
(
かみ
)
となり、
243
最高
(
さいかう
)
天国
(
てんごく
)
より
此
(
この
)
八衢
(
やちまた
)
に
下
(
くだ
)
り、
244
斯様
(
かやう
)
なつまらぬ
役
(
やく
)
を
勤
(
つと
)
めて
居
(
を
)
りますが、
245
之
(
これ
)
も
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御心
(
みこころ
)
の
儘
(
まま
)
によりならないのですから、
246
喜
(
よろこ
)
んで
日々
(
にちにち
)
此
(
この
)
役目
(
やくめ
)
を
感謝
(
かんしや
)
し
忠実
(
ちうじつ
)
に
勤
(
つと
)
めて
居
(
ゐ
)
るのです。
247
まだまだ
私
(
わたし
)
所
(
どころ
)
か
妹
(
いもうと
)
の
瀬織津
(
せおりつ
)
姫
(
ひめ
)
、
248
速
(
はや
)
佐須良
(
さすら
)
姫
(
ひめ
)
、
249
速
(
はや
)
秋津姫
(
あきつひめ
)
などは
実
(
じつ
)
にみじめな
役
(
やく
)
を
勤
(
つと
)
めて
居
(
を
)
ります。
250
言
(
い
)
はば
霊界
(
れいかい
)
の
掃除番
(
さうぢばん
)
です。
251
蛆
(
うじ
)
のわいた
塵
(
ちり
)
芥
(
あくた
)
や
痰唾
(
たんつば
)
や
膿
(
うみ
)
、
252
糞
(
くそ
)
小便
(
せうべん
)
など
所在
(
あらゆる
)
汚
(
きたな
)
き
物
(
もの
)
を
取除
(
とりのぞ
)
き
浄
(
きよ
)
める
職掌
(
しよくしやう
)
ですから、
253
貴方
(
あなた
)
の
神聖
(
しんせい
)
なる
宣伝使
(
せんでんし
)
の
職掌
(
しよくしやう
)
に
比
(
くら
)
ぶれば、
254
実
(
じつ
)
に
吾々
(
われわれ
)
兄弟
(
きやうだい
)
は
日
(
ひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
貴
(
うづ
)
の
子
(
こ
)
でありながら、
255
つまらぬ
役
(
やく
)
をさして
頂
(
いただ
)
いて
居
(
を
)
ります。
256
併
(
しか
)
し
之
(
これ
)
は
決
(
けつ
)
して
吾々
(
われわれ
)
兄弟
(
きやうだい
)
が
此
(
この
)
役目
(
やくめ
)
を
不足
(
ふそく
)
だと
思
(
おも
)
つて
申
(
まを
)
したのではありませぬ、
257
貴方
(
あなた
)
等
(
がた
)
の
御
(
お
)
心得
(
こころえ
)
の
為
(
ため
)
一例
(
いちれい
)
を
挙
(
あ
)
げたまでで
厶
(
ござ
)
います』
258
玉依
(
たまより
)
『ハイ、
259
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
仁慈
(
じんじ
)
、
260
実
(
じつ
)
に
感
(
かん
)
じ
入
(
い
)
りました』
261
と
感涙
(
かんるゐ
)
にむせぶ。
262
治国別
(
はるくにわけ
)
は
憮然
(
ぶぜん
)
として、
263
治国別
『アヽ
実
(
じつ
)
に
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
、
264
感謝
(
かんしや
)
に
堪
(
た
)
へませぬ。
265
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
神諭
(
しんゆ
)
にも……
我
(
わが
)
子
(
こ
)
にはつまらぬ
御用
(
ごよう
)
がさしてあるぞよ。
266
人
(
ひと
)
の
子
(
こ
)
には
傷
(
きず
)
はつけられぬから……とお
示
(
しめ
)
しになつてゐますが、
267
実
(
じつ
)
に
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
御心
(
みこころ
)
は
測
(
はか
)
り
知
(
し
)
られぬ
有難
(
ありがた
)
きもので
厶
(
ござ
)
いますなア』
268
と
云
(
い
)
つたきり、
269
吐息
(
といき
)
を
洩
(
も
)
らして
差俯
(
さしうつむ
)
いてゐる。
270
伊吹戸主神
『
私
(
わたし
)
ばかりぢやありませぬ、
271
月照彦
(
つきてるひこの
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
272
弘子彦
(
ひろやすひこの
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
273
少彦名
(
すくなひこなの
)
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
、
274
純世姫
(
すみよひめ
)
様
(
さま
)
、
275
真澄姫
(
ますみひめ
)
様
(
さま
)
、
276
竜世姫
(
たつよひめ
)
様
(
さま
)
、
277
其
(
その
)
他
(
ほか
)
結構
(
けつこう
)
な
神々
(
かみがみ
)
様
(
さま
)
は
皆
(
みな
)
、
278
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
や
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
直々
(
ぢきぢき
)
の
御子
(
みこ
)
でありながら、
279
何
(
いづ
)
れも
他
(
た
)
の
神々
(
かみがみ
)
の
忌
(
い
)
み
嫌
(
きら
)
ふ
地底
(
ちてい
)
の
国
(
くに
)
へお
廻
(
まは
)
りになつて、
280
辛
(
つら
)
い
御
(
ご
)
守護
(
しゆご
)
をしてゐられます。
281
之
(
これ
)
を
思
(
おも
)
へば
貴方
(
あなた
)
等
(
がた
)
は
実
(
じつ
)
に
結構
(
けつこう
)
なものですよ。
282
厳
(
いづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
御
(
ご
)
神諭
(
しんゆ
)
にも……
人民
(
じんみん
)
位
(
くらゐ
)
結構
(
けつこう
)
な
者
(
もの
)
はないぞよ……と
示
(
しめ
)
されてありませうがなア』
283
治国
(
はるくに
)
『
成程
(
なるほど
)
、
284
実
(
じつ
)
に
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
御心
(
みこころ
)
の
程
(
ほど
)
は、
285
吾々
(
われわれ
)
人間
(
にんげん
)
の
測
(
はか
)
り
知
(
し
)
る
所
(
ところ
)
ではありませぬ。
286
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸
(
ち
)
はへませ、
287
五六七
(
みろく
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
……』
288
と
涙
(
なみだ
)
を
滝
(
たき
)
の
如
(
ごと
)
く
流
(
なが
)
し、
289
神恩
(
しんおん
)
の
甚深
(
じんしん
)
なるに
感
(
かん
)
じ、
290
竜公
(
たつこう
)
と
共
(
とも
)
に
合掌
(
がつしやう
)
して
其
(
その
)
場
(
ば
)
に
打伏
(
うちふ
)
した。
291
伊吹戸主
(
いぶきどぬしの
)
神
(
かみ
)
は
目
(
め
)
をしばたたきながら、
292
伊吹戸主神
『
御
(
ご
)
両人
(
りやうにん
)
様
(
さま
)
、
293
其
(
その
)
心
(
こころ
)
で、
294
どうぞ
現界
(
げんかい
)
に
於
(
おい
)
て
神
(
かみ
)
の
為
(
ため
)
、
295
道
(
みち
)
の
為
(
ため
)
、
296
世人
(
よびと
)
の
為
(
ため
)
に
御
(
ご
)
活動
(
くわつどう
)
を
願
(
ねが
)
ひます。
297
左様
(
さやう
)
ならば
之
(
これ
)
にてお
別
(
わか
)
れ
致
(
いた
)
しませう』
298
と
云
(
い
)
ふより
早
(
はや
)
く
忙
(
いそが
)
しげに
奥
(
おく
)
の
間
(
ま
)
に
姿
(
すがた
)
を
隠
(
かく
)
した。
299
二人
(
ふたり
)
は
後姿
(
うしろすがた
)
を
見送
(
みおく
)
り、
300
恭
(
うやうや
)
しく
拝礼
(
はいれい
)
しながら
館
(
やかた
)
を
立出
(
たちい
)
で、
301
赤門
(
あかもん
)
をくぐり、
302
白赤
(
しろあか
)
の
守衛
(
しゆゑい
)
に
厚
(
あつ
)
く
礼
(
れい
)
を
述
(
の
)
べ、
303
八衢
(
やちまた
)
街道
(
かいだう
)
を
想念
(
さうねん
)
の
向
(
むか
)
ふ
所
(
ところ
)
に
任
(
まか
)
せて
歩
(
あゆ
)
み
出
(
だ
)
した。
304
アヽ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
305
(
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旧一一・一一・二八
松村真澄
録)
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