霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一九章 流調(りうてう)〔一四〇五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第54巻 真善美愛 巳の巻 篇:第5篇 神光増進 よみ(新仮名遣い):しんこうぞうしん
章:第19章 流調 よみ(新仮名遣い):りゅうちょう 通し章番号:1405
口述日:1923(大正12)年02月23日(旧01月8日) 口述場所:竜宮館 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年3月26日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
続いて治国別が歌い、またタルマンが歌った。松彦、左守キュービット、右守エクスもそれぞれ述懐を交えつつ、これからの決意を込めた祝歌を歌った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-04-17 18:20:57 文字数:3205 OBC :rm5419
愛善世界社版:234頁 八幡書店版:第9輯 705頁 修補版: 校定版:237頁 普及版:109頁 初版: ページ備考:
001 治国別(はるくにわけ)は謡(うた)ふ。
002治国別(はるくにわけ)(謡曲調(えうきよくてう))『久方(ひさかた)の天(あめ)の八重雲(やへぐも)掻(か)きわけて
003名(な)さへ目出度(めでた)きフサの国(くに)
004ビクトル山(さん)の頂上(ちやうじやう)の
005上(うは)つ岩根(いはね)を搗(つ)きこらし
006下(した)つ岩根(いはね)に搗固(つきかた)め
007礎(いしずゑ)固(かた)く敷(し)き並(なら)べ
008金銀(きんぎん)瑪瑙(めなう)瑠璃(るり)硨磲(しやこ)
009琥珀(こはく)や玻璃(はり)に擬(まが)ふべき
010ライオン川(がは)の清(きよ)き真砂(まさご)を
011上(うは)つ岩根(いはね)に敷(し)き詰(つ)めて
012大峡(おほがい)小峡(をがい)の幹(みき)を切(き)り
013本(もと)と末(すゑ)とは山口(やまぐち)の
014皇(すめ)大神(おほかみ)に献(たてまつ)り置(お)きて
015神(かみ)の御稜威(みいづ)も三(み)つ栗(ぐり)の
016中(なか)つ幹(みき)を忌斧(いむをの)忌鋤(いむすき)もて
017心(こころ)を籠(こ)めて削(けづ)りたて
018飛弾(ひだ)の工(たくみ)の業(わざ)もあざやかに
019御代(みよ)の光(ひかり)を現(あら)はす真木柱(まきばしら)
020つきたて
021木組(きぐみ)も細(こま)やかに
022天(あめ)の御蔭(みかげ)日(ひ)の御蔭(みかげ)と
023大屋根(おほやね)をしつらへ
024桧(ひのき)の皮(かは)のいと厚(あつ)く
025葺(ふ)きつめ給(たま)ひしこの社(やしろ)
026高天原(たかあまはら)の天国(てんごく)の
027皇(すめ)大神(おほかみ)の御舎(みあらか)を
028天津風(あまつかぜ)時津風(ときつかぜ)吹(ふ)き捲(まく)るまにまに
029茲(ここ)に現世(うつしよ)の
030国(くに)の守(まも)りと定(さだ)めつつ
031霊国(れいごく)にありては月(つき)の大神(おほかみ)と現(あら)はれまし
032天国(てんごく)にありては日(ひ)の大神(おほかみ)と現(あ)れませる
033大国常立(おほくにとこたち)の大神(おほかみ)の
034珍(うづ)の御舎(みあらか)つかへまつり
035国王(こきし)の君(きみ)を初(はじ)めとし后(きさい)の宮(みや)や
036世継(よつぎ)の御(おん)子(こ)
037左守(さもり)右守(うもり)の宮司(みやつこ)をはじめ
038百(もも)の司(つかさ)も悦(よろこ)びて
039今日(けふ)の御祭(みまつり)祝(ことほ)ぎ奉(まつ)り
040天津(あまつ)御空(みそら)の極(きは)みなく
041底(そこ)つ岩根(いはね)の果(は)てもなく
042澄(す)み渡(わた)りたる大空(おほぞら)や
043紫(むらさき)の浪(なみ)漂(ただよ)ふ大海原(おほうなばら)の如(ごと)くいや高(たか)く
044いや深(ふか)き大御恵(おほみめぐみ)を喜(よろこ)びて
045治国別(はるくにわけ)を初(はじ)めとし
046三五教(あななひけう)の神司(かむづかさ)
047今日(けふ)の喜(よろこ)び永久(とこしへ)に
048神(かみ)の賜(たま)ひし村肝(むらきも)の
049心(こころ)に銘(めい)じ忘(わす)れまじ
050ああ斯(かか)る目出度(めでた)き聖代(せいだい)に
051扇(あふぎ)の御代(みよ)の末広(すゑひろ)く
052国(くに)の要(かなめ)と現(あ)れませる
053神(かみ)に等(ひと)しき聖(ひじり)の君(きみ)
054五風(ごふう)十雨(じふう)の序(ついで)よく
055山河(やまかは)は清(きよ)くさやけく
056百(もも)の種物(たなつもの)はよく実(みの)り
057万民(ばんみん)鼓腹(こふく)撃壤(げきじよう)の
058至幸(しかう)至楽(しらく)の境涯(きやうがい)を
059全(まつた)く神(かみ)と国王(こきし)の御(おん)徳(とく)と
060仰(あふ)ぎ奉(まつ)らむ今日(けふ)の御典(みのり)の尊(たふと)さよ
061朝日(あさひ)は照(て)るとも曇(くも)るとも
062大空(おほぞら)渡(わた)る月影(つきかげ)は
063或(あるひ)は盈(み)ち或(あるひ)は虧(か)くるとも
064金砂(きんしや)銀砂(ぎんしや)を布(し)きつめし
065天(あま)の河原(かはら)の星(ほし)の数(かず)
066浜(はま)の真砂(まさご)の数(かず)多(おほ)き
067蒼生(あをひとぐさ)の身(み)の上(うへ)を
068恵(めぐ)ませ給(たま)へ皇(すめ)大神(おほかみ)
069ミロクの御代(みよ)を来(き)たさむと
070朝(あさ)な夕(ゆふ)なに仕(つか)へたる
071闇夜(やみよ)も清(きよ)く治国別(はるくにわけ)の
072神(かみ)の使(つかひ)
073常磐(ときは)の松(まつ)の松彦(まつひこ)や
074世(よ)は永久(とこしへ)に竜彦(たつひこ)の
075司(つかさ)の悦(よろこ)びは云(い)ふも更(さら)
076亀(かめ)の齢(よはひ)の万公(まんこう)が
077今日(けふ)の盛典(みのり)を心(こころ)より
078歓(ゑら)ぎ喜(よろこ)び祝(ほ)ぎ奉(まつ)る
079ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
080御霊(みたま)の恩頼(ふゆ)を祈(いの)り奉(まつ)る
081御霊(みたま)の恩頼(ふゆ)を祈(いの)り奉(まつ)る』
082と謡(うた)ひ終(をは)り元(もと)の座(ざ)についた。083タルマンは前(まへ)ウラル教(けう)の宣伝使(せんでんし)たりしが、084此(この)度(たび)治国別(はるくにわけ)の弟子(でし)となり、085三五教(あななひけう)の御教(みをしへ)や儀式(ぎしき)を教(をし)へられ、086宮司(みやづかさ)となつて長(なが)く仕(つか)へ、087王家(わうけ)を初(はじ)め国家(こくか)の安泰(あんたい)を祈(いの)るべき職掌(しよくしやう)となつた。088タルマンは宮司(みやづかさ)として祝意(しゆくい)を表(へう)すべく立(た)ち上(あが)り謡(うた)ひ始(はじ)めた。
089タルマン(謡曲調(えうきよくてう))『赤玉(あかたま)は緒(を)冴(さ)へ光(ひか)れど白玉(しらたま)の
090君(きみ)がよそひし尊(たふと)くもあるかな
091抑(そもそ)もビクの国(くに)は
092天地(てんち)開闢(かいびやく)の初(はじ)めより
093ビクトリヤ家(け)の遠(とほ)つ御祖(みおや)
094国(くに)の国王(こきし)と現(あら)はれまして
095上(うへ)は神(かみ)を崇(あが)め奉(たてまつ)り
096下(しも)万民(ばんみん)を慈(いつくし)み
097五日(いつか)の風(かぜ)や十日(とをか)の雨(あめ)も
098ほどほどに与(あた)へられ
099御国(みくに)は栄(さか)え民(たみ)はとみ
100天国(てんごく)浄土(じやうど)の有様(ありさま)を
101いや永久(とこしへ)に伝(つた)へたる
102珍(うづ)の御国(みくに)も時(とき)ありて
103曲(まが)の醜風(しこかぜ)吹(ふ)き荒(すさ)び
104千代(ちよ)の住所(すみか)と定(さだ)めたる
105ビクトリヤの城(しろ)も
106既(すで)に傾(かたむ)かむとする所(ところ)へ
107天(あめ)の八重雲(やへぐも)掻(か)きわけて
108天降(あも)りましたる神司(かむづかさ)
109此(この)世(よ)の闇(やみ)をすくすくに
110治国別(はるくにわけ)の神人(しんじん)を
111初(はじ)め三人(みたり)の神司(かむづかさ)
112下(くだ)り給(たま)ひし尊(たふと)さよ
113タルマン司(つかさ)は云(い)ふも更(さら)
114国王(こきし)の君(きみ)も后(きさい)の宮(みや)も
115左守(さもり)右守(うもり)の宮司(みやつこ)も
116迷(まよ)ひの雲(くも)を吹(ふ)き払(はら)ひ
117御空(みそら)に輝(かがや)く日月(じつげつ)の
118光(ひかり)に擬(まが)ふ三五(あななひ)の
119教(をしへ)の道(みち)に照(て)らされて
120誠(まこと)の道(みち)をよく悟(さと)り
121愛善(あいぜん)の徳(とく)に住(ぢう)し
122信真(しんしん)の光(ひかり)を浴(あ)び
123ビクトル山(さん)の下(した)つ岩根(いはね)に
124大宮柱(おほみやばしら)太(ふと)しき建(た)てて
125皇(すめ)大神(おほかみ)を斎(いは)ひまつり
126天下(てんか)泰平(たいへい)国土(こくど)成就(じやうじゆ)
127万民(ばんみん)安堵(あんど)の祈願(きぐわん)を凝(こ)らし
128賤(いや)しき身(み)をも顧(かへり)みず
129吾(わが)師(し)の君(きみ)や国王(こきし)の君(きみ)の
130任(ま)けのまにまに
131おほけなくも此(この)玉(たま)の宮(みや)の
132神司(かむつかさ)と仕(つか)へ奉(まつ)り
133朝(あさ)な夕(ゆふ)なに身(み)を清(きよ)め
134汚(けが)れを避(さ)けて只管(ひたすら)に
135誠(まこと)を尽(つく)すタルマンが
136心(こころ)を諾(うべな)ひ給(たま)へかし
137天津(あまつ)御空(みそら)の日影(ひかげ)は
138或(あるひ)は照(て)り或(あるひ)は雲(くも)り
139月(つき)は盈(み)ち或(あるひ)は虧(か)くる夜(よ)ありとも
140誠(まこと)一(ひと)つの三五(あななひ)の
141神(かみ)の教(をしへ)を力(ちから)とし
142ライオン川(がは)の水(みづ)永久(とこしへ)に
143絶(た)ゆる事(こと)なく涸(か)るる事(こと)なき
144赤心(まごころ)のあらむ限(かぎ)りは
145骨(ほね)を砕(くだ)き身(み)を粉(こ)にし
146神(かみ)の御(おん)為(ため)君(きみ)の為(た)め
147御国(みくに)の為(ため)に尽(つく)すべし
148ああ畏(かしこ)くも此(この)世(よ)をば
149統(す)べ守(まも)り給(たま)ふ
150大国常立(おほくにとこたち)の大神(おほかみ)を初(はじ)め奉(まつ)り
151天地(あめつち)八百万(やほよろづ)の大神(おほかみ)
152従(したが)ひ給(たま)ふ百神(ももがみ)達(たち)の御(おん)前(まへ)に
153謹(つつし)み敬(ゐやま)ひ願(ね)ぎ奉(まつ)る
154ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
155御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましませよ
156御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましませよ』
157 松彦(まつひこ)は又(また)歌(うた)ふ。
158松彦(まつひこ)『千代(ちよ)万代(よろづよ)も色(いろ)かへぬ
159常磐(ときは)の松(まつ)の松彦(まつひこ)が
160いや永久(とこしへ)のビクの国(くに)
161いや永久(とこしへ)にいつ迄(まで)も
162栄(さか)えませよと大神(おほかみ)の
163御前(みまへ)にひれ伏(ふ)し朝夕(あさゆふ)に
164赤心(まごころ)籠(こ)めて祈(いの)りしが
165皇(すめ)大神(おほかみ)は速(すみやか)に
166吾(われ)等(ら)が願(ねがひ)を聞召(きこしめ)し
167百日(ももか)百夜(ももよ)の其(その)中(うち)に
168かく麗(うるは)しき御舎(みあらか)を
169造(つく)らせ給(たま)ひし嬉(うれ)しさよ
170抑(そもそも)ビクの神国(かみくに)は
171神(かみ)の守(まも)りのいや厚(あつ)く
172恵(めぐ)み給(たま)ひし国(くに)なれば
173ビクトル山(さん)の岩(いは)のごと
174いや永久(とこしへ)に動(うご)くまじ
175斯(か)かる目出度(めでた)き神国(かみくに)の
176国王(こきし)の君(きみ)は三五(あななひ)の
177教(をしへ)を悟(さと)り給(たま)ひてゆ
178いよいよ国(くに)は盤石(ばんじやく)の
179礎(いしずゑ)清(きよ)く固(かた)まりて
180松(まつ)の緑(みどり)の青々(あをあを)と
181果(は)てしも知(し)らず栄(さか)ゆべし
182抑(そもそも)此(この)国(くに)は四方(よも)の山(やま)
183見渡(みわた)す限(かぎ)り松林(まつばやし)
184木々(きぎ)の木(こ)の間(ま)にちらちらと
185見(み)ゆるは樫(かし)の大木(たいぼく)か
186但(ただ)しは樟(くす)の霊木(れいぼく)か
187千代(ちよ)に八千代(やちよ)にかたらかに
188命(いのち)も長(なが)く朽(くち)もせず
189枯(か)るるためしもなき霊樹(れいじゆ)
190これに因(ちな)みてビクの国(くに)
191ビクとも動(うご)かぬ瑞祥(ずゐしやう)と
192遥(はるか)に四方(よも)を打(う)ちながめ
193心(こころ)に浮(う)かみし其(その)儘(まま)を
194茲(ここ)に写(うつ)して惟神(かむながら)
195神(かみ)の宮居(みやゐ)の御祭(みまつ)りを
196祝(ことほ)ぎつかへ奉(たてまつ)る
197ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
198御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましませよ』
199 左守(さもり)は老躯(らうく)を起(おこ)して嬉(うれ)しげに歌(うた)ふ。
200左守(さもり)『ああ有難(ありがた)し有難(ありがた)し
201神(かみ)の恵(めぐみ)は目(ま)の当(あた)り
202傾(かたむ)きかけしビクの城(しろ)
203立直(たてなほ)します神(かみ)の息(いき)
204三五教(あななひけう)を守(まも)ります
205厳(いづ)の御霊(みたま)や瑞御霊(みづみたま)
206皇(すめ)大神(おほかみ)は云(い)ふも更(さら)
207斎苑(いそ)の館(やかた)を後(あと)にして
208天降(あも)りましたる神司(かむづかさ)
209治国別(はるくにわけ)の一行(いつかう)が
210鳩(はと)の如(ごと)くに下(くだ)りまし
211吾(わが)大君(おほぎみ)を初(はじ)めとし
212百(もも)の司(つかさ)や国人(くにびと)の
213難(なや)みを救(すく)ひ給(たま)ひたる
214大御恵(おほみめぐみ)はいつの世(よ)か
215いかで忘(わす)れむ大空(おほぞら)の
216限(かぎ)りも知(し)らぬ星(ほし)のかげ
217忽(たちま)ちおつる事(こと)あるも
218浜(はま)の真砂(まさご)の尽(つ)くるとも
219誠(まこと)の神(かみ)の御恵(みめぐみ)は
220いや永久(とこしへ)に忘(わす)れまじ
221抑(そもそも)国(くに)を治(をさ)むるは
222まづ第一(だいいち)に天地(あめつち)の
223尊(たふと)き神(かみ)を寿(ほ)ぎ奉(まつ)り
224神(かみ)の教(をしへ)に従(したが)ひて
225下(しも)国民(くにたみ)に相臨(あひのぞ)み
226国(くに)の司(つかさ)と現(あ)れませる
227模範(もはん)を示(しめ)し詳細(まつぶさ)に
228民(たみ)の心(こころ)をやはらげて
229世(よ)を永久(とこしへ)に治(をさ)むべき
230誠(まこと)の道(みち)を悟(さと)りけり
231左守(さもり)の司(かみ)も今(いま)迄(まで)は
232霊(みたま)の光(ひかり)暗(くら)くして
233心(こころ)を政治(せいぢ)に焦(いら)ちつつ
234現世(げんせ)に心(こころ)傾(かたむ)けて
235元(もと)つ御祖(みおや)の神(かみ)様(さま)を
236次(つぎ)になしたる愚(おろか)さよ
237知(し)らず知(し)らずに神(かみ)の前(まへ)
238幾多(いくた)の罪(つみ)を重(かさ)ねたる
239吾(われ)をも懲(きた)めたまはずに
240広(ひろ)き心(こころ)に見直(みなほ)して
241許(ゆる)させ給(たま)ふのみならず
242左守(さもり)の司(かみ)の職掌(しよくしやう)を
243元(もと)の如(ごと)くにおほせられ
244いと重大(ぢうだい)な任務(にんむ)をば
245任(ま)けさせ給(たま)ひし有難(ありがた)さ
246お礼(れい)の言葉(ことば)は尽(つく)されず
247いざこれよりはキユービツトも
248心(こころ)を研(みが)き身(み)を清(きよ)め
249先(ま)づ第一(だいいち)に大神(おほかみ)を
250祈(いの)り奉(まつ)りて君(きみ)の為(た)め
251いと麗(うるは)しき政治(まつりごと)
252助(たす)けまつらむ吾(わが)心(こころ)
253諾(うべな)ひ給(たま)へ惟神(かむながら)
254御前(みまへ)に謹(つつし)み願(ね)ぎまつる』
255と歌(うた)ひ座(ざ)についた。256右守(うもり)のエクスは又(また)歌(うた)ふ。
257エクス『ビクの御国(みくに)の刹帝利(せつていり)
258ビクトリヤ王(わう)の重臣(ぢうしん)と
259仕(つか)へまつりし右守司(うもりがみ)
260エクスは茲(ここ)に謹(つつし)みて
261皇(すめ)大神(おほかみ)の御(ご)高恩(かうおん)
262治国別(はるくにわけ)の御(おん)恵(めぐみ)
263畏(かしこ)み畏(かしこ)み赤心(まごころ)を
264捧(ささ)げて感謝(かんしや)し奉(たてまつ)る
265此(この)世(よ)を造(つく)りし神直日(かむなほひ)
266心(こころ)も広(ひろ)き大直日(おほなほひ)
267ただ何事(なにごと)も人(ひと)の世(よ)は
268直日(なほひ)に見直(みなほ)せ聞直(ききなほ)せ
269身(み)の過(あやま)ちは宣(の)り直(なほ)せ
270かくも尊(たふと)き御教(みをしへ)を
271授(さづ)けられたる上(うへ)からは
272孫子(まごこ)の代(だい)に至(いた)るまで
273畏(おそ)れ慎(つつし)み三五(あななひ)の
274誠(まこと)の教(をしへ)を遵奉(じゆんぽう)し
275右守(うもり)の司(かみ)の職掌(しよくしやう)を
276一心(いつしん)不乱(ふらん)に相守(あひまも)り
277神(かみ)と君(きみ)との御(おん)為(ため)に
278心(こころ)の限(かぎ)り尽(つく)すべし
279ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
280一度(いちど)は醜(しこ)の魔軍(まいくさ)の
281バラモン軍(ぐん)に囲(かこ)まれて
282社稷(しやしよく)危(あやふ)く見(み)えけるが
283仁慈(じんじ)無限(むげん)の大神(おほかみ)は
284仁徳(じんとく)高(たか)き吾(わが)君(きみ)の
285其(その)窮状(きうじやう)を憐(あはれ)みて
286救(すく)はせ給(たま)ひし有難(ありがた)さ
287唯(ただ)何事(なにごと)も世(よ)の中(なか)は
288神(かみ)の御旨(みむね)に従(したが)ひて
289如何(いか)なる小(ちひ)さき事(こと)とても
290決(けつ)して我意(がい)を主張(しゆちやう)せず
291神(かみ)のまにまに行(おこな)へば
292キタリキタリと恙(つつが)なく
293箱(はこ)さすやうに行(ゆ)くものと
294初(はじ)めて覚(さと)りし神(かみ)の道(みち)
295ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
296皇(すめ)大神(おほかみ)よ永久(とこしへ)に
297此(この)聖代(せいだい)を守(まも)りまし
298御国(みくに)を栄(さか)え給(たま)へかし
299ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
300神(かみ)の御前(みまへ)に願(ね)ぎまつる』
301と歌(うた)ひ終(をは)り悠然(いうぜん)として座(ざ)についた。
302(大正一二・二・二三 旧一・八 於竜宮館 加藤明子録)
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