霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
目 次設 定
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
フォント

ルビの表示



アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注 [?][※]や[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。まだ少ししか付いていませんが、目障りな場合は「表示しない」設定に変えて下さい。ただし[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]


文字の色
背景の色
ルビの色
傍点の色 [?]底本で傍点(圏点)が付いている文字は、『霊界物語ネット』では太字で表示されますが、その色を変えます。[×閉じる]
外字1の色 [?]この設定は現在使われておりません。[×閉じる]
外字2の色 [?]文字がフォントに存在せず、画像を使っている場合がありますが、その画像の周囲の色を変えます。[×閉じる]

  

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。


【新着情報】サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)
マーキングパネル
設定パネルで「全てのアンカーを表示」させてアンカーをクリックして下さい。

【引数の設定例】 &mky=a010-a021a034  アンカー010から021と、034を、イエローでマーキング。

          

第一一章 経愕(きやうがく)〔一四一九〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第55巻 真善美愛 午の巻 篇:第3篇 玉置長蛇 よみ(新仮名遣い):たまきちょうだ
章:第11章 経愕 よみ(新仮名遣い):きょうがく 通し章番号:1419
口述日:1923(大正12)年03月03日(旧01月16日) 口述場所:竜宮館 筆録者:出口伊佐男 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年3月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
テームスは、バラモン軍人たちが心より改心してその精魂がまったく純化した境地に達したにもかかわらず、彼らを信じることができなかった。テームスは祖先代々、苛烈な里庄を勤め人民の富を搾り取り、人望は地に落ちて村の人々から卑しめられていた。
鬼春別はこの頑固親父のテームスを悔い改めしめようと、大声にて読経を始めた。テームスはこの聖経の始終を聞いてはっと胸を抱き、その場に打ち倒れて人事不省に陥った。治国別をはじめ一同は、直ちに神の大前に祈願を凝らした。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2020-05-22 00:00:32 OBC :rm5511
愛善世界社版:139頁 八幡書店版:第10輯 83頁 修補版: 校定版:143頁 普及版:58頁 初版: ページ備考:
001 テームスは、002悔悟(くわいご)して(その)精魂(せいこん)(まつた)純化(じゆんくわ)し、003(しん)真人(しんじん)たるの心境(しんきやう)(まで)到達(たうたつ)せる、004鬼春別(おにはるわけ)将軍(しやうぐん)(はじ)久米彦(くめひこ)005スパール、006エミシの()(にん)心底(しんてい)より(しん)ずる(こと)出来(でき)なかつたので表面(へうめん)治国別(はるくにわけ)(まへ)にては相当(さうたう)()(あつか)ひをしてゐた。007けれどもその心中(しんちう)蚰蜒(げじげじ)(ごと)(きら)ひ、008()(おそ)れて()た。009何処(どこ)とも()排斥(はいせき)気分(きぶん)(あら)はれて()る。010鬼春別(おにはるわけ)忍耐(にんたい)忍耐(にんたい)(くは)所在(あらゆる)侮辱(ぶじよく)をも()我慢(がまん)()(こと)出来(でき)た。011鬼春別(おにはるわけ)別室(べつしつ)()つて婆羅門(ばらもん)経典(きやうてん)読誦(どくじゆ)した。012自分(じぶん)(いつ)改心(かいしん)のため、013(いつ)はテームスの悪心(あくしん)自愛心(じあいしん)猛火(まうくわ)消滅(せうめつ)せむが(ため)であつた。014テームスの(いへ)祖先(そせん)代々(だいだい)里庄(りしやう)(つと)随分(ずいぶん)地頭(ぢとう)(はふ)なし」と人民(じんみん)より(にく)まれて()たものである。015巨万(きよまん)(とみ)(いだ)いてゐるのも(みな)多数(たすう)人民(じんみん)膏血(かうけつ)(しぼ)つたものと一般(いつぱん)評判(ひやうばん)され、016地位(ちゐ)村人(むらびと)上位(じやうゐ)()めてゐるが人望(じんばう)(ほとん)()()ち、017旃陀羅(せんだら)(やう)(いや)しめられてゐた。018鬼春別(おにはるわけ)()頑固爺(ぐわんこおやぢ)のテームスを()(あらた)めしめむと、019(わざ)とに大声(おほごゑ)にて読経(どきやう)(はじ)めた。020その経文(きやうもん)()ふ。
 
021 帰命(きみやう)頂礼(ちやうらい)謹上(きんじやう)再拝(さいはい)
022 (かさ)ねて()()()べんと(ほつ)して、023()()いて()はく、
024(たと)へば長者(ちやうじや)025(いつ)大宅(だいたく)()らむ。026()(たく)(ひさ)しく()りて、027(しか)()頓弊(やぶれ)
028堂舎(だうしや)(たか)(あやふ)く、029柱根(ちうこん)(くだ)()ち、030梁棟(りやうとう)(かた)むき()がみ、031基陛(きへい)(くづ)(やぶ)れ、
032墻壁(しやうへき)(やぶ)()け、033泥塗(ないづ)(あば)()ち、034覆苫(ふせん)(みだ)()ち、035椽梠(たるのき)(たが)()け、
036周障(しうしやう)屈曲(くつきよく)して、037雑穢(ざふゑ)充徧(じゆうへん)せり、038五百(ごひやく)(にん)()つて、039()(なか)止住(しぢう)す。
040(とび)041(ふくろ)042(くまたか)043(わし)044(からす)045(かささぎ)046(やまばと)047鴿(いへばと)048蚖蛇(からすへび)049(くちばみ)050(さそり)051蜈蚣(むかで)052蚰蜒(げじげじ)053守宮(やもり)054百足(をさむし)055(いたち)056(たぬき)057(あまくち)058(ねづみ)059諸々(もろもろ)悪虫(あくちう)(ともがら)060交横(かうわう)馳走(ちそう)す、
061屎尿(しねう)(くさ)(ところ)062不浄(ふじやう)(なが)()ち、063(うぢ)064(くそむし)065諸虫(しよちう)066(しか)()(うへ)(あつ)まれり。
067(きつね)068(おほかみ)069野干(のぎつね)070咀嚼(くらいかみ)(ふみ)(ふみ)なし、071死屍(しかばね)嚌齧(かみくら)ひて、072骨肉(こつにく)狼藉(らうぜき)し、073()れに()つて羣狗(ぐんぐ)074(きそ)(きた)つて搏撮(うちとり)し、075飢羸(うゑつかれ)慞惶(まごつき)て、076処々(しよしよ)(しよく)(もと)め、
077(たたかい)(あらそい)078(つかみ)(ひきさ)き、079(いがみ)(はがみ)(おほいに)()ゆ。080()(いへ)恐怖(くふ)081変状(へんじやう)(かく)(ごと)し。
082処々(しよしよ)(みな)083魑魅(ちみ)魍魎(まうりやう)()り。084夜叉(やしや)悪鬼(あくき)085(ひと)(にく)食噉(じきだん)す。086魑魅(ちみ)山中(さんちう)木石(ぼくせき)精怪(せいくわい)087魍魎(もうりやう)水中(すいちう)()精怪(せいくわい)
088毒虫(どくちう)(たぐひ)089諸々(もろもろ)悪禽獣(あくきんじう)090孚乳(ふにふ)産生(さんしやう)して、091(おのおの)(みづか)(かく)(まも)る。
092夜叉(やしや)(きそ)(きた)つて、093(あらそ)()つて()れを(じき)す。094(これ)(じき)すること(すで)()きぬれば、095悪心(あくしん)(うた)(さか)んにして、
096闘諍(とうさう)(こゑ)097(はなは)怖畏(ふゐ)()し。098鳩槃(クネバーンダ)099荼鬼(ビンヤーチヤカ)100土埵(どだ)蹲踞(そんきよ)せり。
101或時(あるとき)()(はな)るること、102(いつ)(しやく)()(しやく)103往返(わうへん)遊行(いうぎやう)し、104縦逸(じういつ)嬉戯(きぎ)す。
105(いぬ)両足(りやうそく)()つて、106()つて(こゑ)(うしな)はしめ、107(あし)(もつ)(くび)(くは)へて、108(いぬ)()どして(みづか)(たの)しむ。
109(また)諸々(もろもろ)(おに)()り、110()()長大(ちやうだい)に、111裸形(らぎやう)黒痩(こくしゆ)にして、112(つね)()(なか)(ぢう)せり。
113大悪声(だいあくせい)(はつ)して、114(さけ)()んで(じき)(もと)む。115(また)諸々(もろもろ)(おに)()り、116()咽鍼(のんどはり)(ごと)し。
117(また)諸々(もろもろ)(おに)()り、118(かうべ)牛頭(ごづ)(ごと)し。119(あるひ)(ひと)(にく)(じき)し、120(あるひ)(また)(いぬ)(くら)ふ。
121頭髪(づはつ)蓬乱(ぶらん)して、122残害(ざんがい)兇険(くけん)なり、123饑渇(きかつ)()められて、124叫喚(けうくわん)馳走(ちそう)す。
125夜叉(やしや)餓鬼(がき)126諸々(もろもろ)悪鳥獣(あくてうじう)127(うゑ)(きふ)にして(よも)()かひ、128窗牖(そうゆう)(うかが)()る。
129(かく)(ごと)諸難(しよなん)130恐畏(くゐ)無量(むりやう)なり。131()()()りたる(いへ)は、132(いち)(にん)(ぞく)せり。
133()(ひと)(ちか)(いで)て、134(いま)(ひさ)しからざるの(あひだ)に、135(のち)宅舎(たくしや)に、136忽然(こつねん)()(おこ)り、
137四面(しめん)(いち)()に、138()(ほのほ)(とも)(さか)んなり。139棟梁(とうりやう)椽柱(えんちう)140(はた)めく(こゑ)(ふる)()け、
141(くぢ)()()()ちて、142墻壁(しやうへき)(くづ)(たふ)る。143諸々(もろもろ)鬼神(きじん)()144(こゑ)()げて(おほい)(さけ)び、
145鵰鷲(てうじう)諸鳥(しよてう)146鳩槃荼(くはんだ)(とう)147周慞(しうしよう)惶怖(くわうふ)して、148(みづか)()づること(あた)はず。
149悪獣(あくじう)毒虫(どくちう)150孔穴(くけつ)(かく)(かく)れ、151毘舎(びしや)闍鬼(じやき)152(また)()(なか)(ぢう)せり。
153福徳(ふくとく)(うす)きが(ゆゑ)に、154()()められ、155(とも)()残害(ざんがい)して、156()()(にく)(くら)ふ。
157野干(やかん)(たぐひ)158(ならび)(すで)()きに()す。159諸々(もろもろ)大悪獣(だいあくじう)160(きそ)(きた)つて食噉(じきだん)す。
161臭煙(しうえん)〓(ぶぼつ)して、162四面(しめん)充塞(じゆうそく)す。163蜈蚣蚰蜒(ごくゆえん)164毒蛇(どくぢや)(たぐひ)
165()()かれて、166(あらそ)(はし)つて(あな)()づ。167鳩槃荼鬼(くはんだき)168(したが)()つて(しか)(くら)ふ。
169(また)諸々(もろもろ)餓鬼(がき)170頭上(づじやう)()()へ、171飢渇(げかつ)熱悩(ねつをう)して周慞(しうしやう)悶走(もんそう)す。
172()(いへ)(かく)(ごと)く、173(はなは)怖畏(ふゐ)()し。174毒害(どくがい)火災(くわさい)175衆難(しゆなん)(いつ)(あら)ず。
176()(とき)宅主(たくしゆ)177門外(もんげ)()つて()つて、178()(ひと)(ことば)()く、
179(なんぢ)諸子(しよし)()180()きに遊戯(いうげ)せるに()つて、181()(たく)来入(らいにふ)し、
182稚小(ちせう)無知(むち)にして、183歓娯(くわんご)楽著(げうぢやく)せり」と。184長者(ちやうじや)()(をは)つて、185(おどろ)いて火宅(くわたく)()る、
186()さに(よろし)救済(きうさい)して、187焼害(せうがい)()から()むべし。188諸子(しよし)告喩(こくゆ)して、189(もろもろ)患難(くわんなん)()く、
190悪鬼(あくき)毒虫(どくちう)191災火(さいくわ)蔓莚(まんえん)せり、192衆苦(しうく)次第(しだい)に、193相続(さうぞく)して()えず。
194毒蛇(どくじや)蚖蝮(ぐわんぷく)195(およ)諸々(もろもろ)夜叉(やしや)196鳩槃荼鬼(くはんだき)197野干(やかん)狐狗(こく)198鵰鷲(てうじゆ)鵄梟(ちけう)199百足(ひやくそく)(ぞく)200飢渇(けかつ)(なや)(きふ)にして、201(はなは)怖畏(ふゐ)()し。
202()()すら(しよ)(がた)し、203(いはん)(また)大火(たいくわ)をや」と。
204諸子(しよし)無知(むち)にして、205(ちち)(をしへ)()くと(いへど)も、206猶故(なほ)楽著(ぎやうぢやく)して、207嬉戯(きぎ)すること()まず。
208()(とき)長者(ちやうじや)209(しか)()(ねん)()さく、210諸子(しよし)(かく)(ごと)く、211()愁悩(しうなう)()す。
212(いま)()舎宅(しやたく)は、213(いつ)として(たのし)()()し。214(しか)るに諸子(しよし)()215嬉戯(きぎ)耽湎(たんめん)して、
216()(をしへ)()けず、217(まさ)()(がい)せられむとす」と。218即便(すなは)思惟(しゆゐ)して、219(もろもろ)方便(はうべん)(まう)けて、220諸子(しよし)()()ぐ「(われ)種々(しゆじゆ)の、221珍玩(ちんぐわん)()の、222妙宝(めうほう)好車(かうしや)()り、
223羊車(やうしや)鹿車(ろくしや)224大牛(たいご)(くるま)なり。225(いま)門外(もんげ)()り、226(なんぢ)()()(きた)れ、
227(われ)(なんぢ)()(ため)に、228()(くるま)造作(ざうさ)せり。229(こころ)所楽(しよぎよう)(したが)つて、230(もつ)遊戯(いうぎ)()し。231
232諸子(しよし)233(かく)(ごと)諸々(もろもろ)(くるま)()くを()いて、234即時(そくじ)奔競(ほんきやう)し、235馳走(ちそう)して()で、236空地(くうち)(いた)つて、237諸々(もろもろ)苦難(くなん)(はな)る。
238長者(ちやうじや)()の、239火宅(くわたく)()づることを()て、240四衢(しく)(ぢう)するを()て、241師子(しし)()()せり。
242(しか)(みづか)(よろこ)びて()はく、243(われ)(いま)快楽(けらく)なり。244()諸子(しよし)()245生育(しやういく)すること(はなは)(かた)し。
246愚小(ぐせう)無知(むち)にして、247(しか)険宅(けんたく)()れり。248諸々(もろもろ)毒虫(どくちう)(おほ)く、249魑魅(ちみ)(おそ)()し。
250大火(だいくわ)猛焔(まうえん)251四面(しめん)(とも)(おこ)れり。252(しか)るに()諸子(しよし)253嬉戯(きぎ)貪著(どんぢやく)せり。
254(われ)(すで)()れを(すく)ひて、255(なん)(まぬが)るることを()せしめたり。256()(ゆゑ)諸人(しよにん)257(われ)(いま)快楽(けらく)なり」と。
258()(とき)諸子(しよし)259(ちち)安坐(あんざ)せるを()つて、260(みな)(ちち)(ところ)(いた)つて、261(しか)(ちち)(まを)して(まを)さく、
262(ねが)はくは(われ)()に、263三種(さんしゆ)宝車(ほうしや)(たま)へ。264()きに(ゆる)したまふ(ところ)(ごと)き、265諸子(しよし)()(きた)れ、266(まさ)三車(さんしや)(もつ)て、267(なんぢ)所欲(しよよく)(したが)ふべしと。268(いま)()さに()(とき)なり、269()給与(きふよ)()れたまへ」
270長者(ちやうじや)(おほい)()みて、271庫蔵(こざう)衆多(しゆた)なり。272(きん)(ぎん)瑠璃(るり)273硨磲(しやこ)瑪瑙(めなう)
274(もろもろ)宝物(ほうもつ)(もつ)て、275(もろもろ)大車(たいしや)(つく)れり。276荘校(しやうけう)厳飾(ごんじき)し、277周匝(しうそう)して欄楯(らんじゆん)あり。
278四面(しめん)(すず)()け、279金縄(こんじよう)絞絡(けうらく)せり。280真珠(しんじゆ)羅網(らまう)281()(うへ)()(ほどこ)し、
282金華(こんげ)諸纓(しよやう)283処々(しよしよ)()()だせり、284衆彩(しうさい)雑飾(ざふじき)し、285周匝(しうそう)囲繞(ゐねう)せり。
286柔軟(にうなん)繪絋(そくわう)287(もつ)茵褥(しとね)()し、288上妙(じやうめう)細氎(さいでう)289価直(かぢき)千億(せんのく)にして、
290鮮白(せんはく)浄潔(じやうけつ)なる、291(もつ)()(うへ)(おほ)へり。292大白牛(たいびやくご)()り、293肥壮(ひさう)多力(たりき)にして、
294形体(ぎやうたい)姝好(しうかう)なり、295これを(もつ)宝車(ほうしや)()せり。296諸々(もろもろ)賓従(ひんじゆう)(おほ)くして、297(しか)()れを侍衛(じゑい)せり。
298()妙車(めうしや)(もつ)て、299(ひと)しく諸子(しよし)(たま)ふ。300諸子(しよし)()(とき)301歓喜(くわんき)踊躍(ゆうやく)して、302()宝車(ほうしや)()つて、303四方(しはう)(あそ)嬉戯(きぎ)快楽(けらく)して、304自在(じざい)無礙(むげ)ならむが(ごと)し。
305舎利弗(しやりほつ)()ぐ、306(われ)(また)(かく)(ごと)し、307衆聖(しうぜう)(なか)(そん)308世間(せけん)(ちち)なり。
309一切(いちさい)衆生(しゆじやう)は、310(みな)()(わが)()なり。311(ふか)世楽(せぎよう)(ぢやく)して、312慧心(ゑしん)()ること()し。
313三界(さんがい)(やす)きこと()し、314()火宅(くわたく)(ごと)し。315衆苦(しうく)充満(じゆうまん)して、316(はなは)怖畏(ふゐ)()し。
317(つね)生老(しやうらう)318病死(びやうし)憂患(いうくわん)()り。319(かく)(ごと)(とう)()320熾然(しねん)として()まず。
321如来(によらい)(すで)に、322三界(さんがい)火宅(くわたく)(はな)れて、323寂然(じやくねん)として閑居(かんこ)し、324林野(りんや)安処(あんしよ)せり。
325()()三界(さんがい)は、326()()()(いう)なり。327()(なか)衆生(しうじやう)は、328(ことごと)()()()なり。
329(しか)()()(ところ)は、330諸々(もろもろ)患難(くわんなん)(おほ)し。331(ただ)(われ)(いち)(にん)のみ、332()救護(きうご)()す。
333()教詔(けうせう)すと(いへど)も、334(しか)信受(しんじゆ)せず、335諸々(もろもろ)欲染(よくぜん)(おい)て、336貪著(とんぢやく)(ふか)きが(ゆゑ)に。
337(ここ)(もつ)方便(はうべん)して、338(ため)三乗(さんじよう)()き、339諸々(もろもろ)衆生(しゆじやう)をして、340三界(さんがい)()()らしめ、
341出世間(しゆつせけん)(みち)を、342開示(かいじ)演説(えんぜつ)す。343()諸子(しよし)()344()(こころ)決定(けつぢやう)しぬれば、
345三明(さんみやう)346(およ)六神通(ろくじんつう)具足(ぐそく)し、347縁覚(えんかく)348不退(ふたい)菩薩(ぼさつ)()ること()り。
349(なんぢ)舎利弗(しやりほつ)350(われ)衆生(しうじやう)(ため)に、351()譬喩(ひゆ)(もつ)て、352一仏乗(いちぶつじやう)()く。
353(なんぢ)()()()く、354()()信受(しんじゆ)せば、355一切(いつさい)(みな)(まさ)に、356仏道(ぶつだう)(じやう)ずることを()べし。
357()(じやう)微妙(びめう)にして、358清浄(しやうじやう)第一(だいいち)なり。359(もろもろ)世間(せけん)(おい)て、360()めに(かみ)()ること()し。
361(ぶつ)悦可(えつか)したまふ(ところ)362一切(いつさい)衆生(しうじやう)の、363()さに称讃(しようさん)し、364供養(くやう)し、365礼拝(らいはい)すべき(ところ)なり。
366無量(むりやう)億千(おくせん)の、367諸力(しよりき)解脱(げだつ)368禅定(ぜんぢやう)智慧(ちゑ)369(およ)(ぶつ)()(ほふ)あり。
370(かく)(ごと)きの(じよう)()せしめて、371諸子(しよし)()をして、372日夜(にちや)劫数(ごうすう)に、373(つね)遊戯(いうぎ)することを()
374諸々(もろもろ)菩薩(ぼさつ)375(およ)声聞衆(しやうもんしう)と、376()宝乗(ほうじよう)(じよう)じて、377(ただ)ちに道場(だうぢやう)(いた)らしむ。
378()因縁(いんねん)(もつ)て、379十方(じつぱう)(あきらか)(もと)むるに、380(さら)余乗(よじよう)()し、381(ぶつ)方便(はうべん)(のぞ)く。
382舎利弗(しやりほつ)()ぐ、383(なんぢ)諸人(しよにん)()は、384()()()()なり、385(われ)(すなは)()(ちち)なり。
386(なんぢ)()累劫(るゐごう)に、387衆苦(しうく)()かる。388(われ)()済抜(さいばつ)して、389三界(さんがい)()でしむ。
390(われ)(さき)に、391(なんぢ)()滅度(めつど)すと()くと(いへど)も、392(ただし)生死(しやうし)()くして、393(しか)(じつ)には(めつ)せず。394(いま)(まさ)()すべき(ところ)は、395(ただ)(ぶつ)智慧(ちゑ)なり。
396()菩薩(ぼさつ)()らば、397()(しう)(なか)(おい)て、398()一心(いつしん)に、399諸仏(しよぶつ)実法(じつぽふ)()け。
400諸神(しよしん)世尊(せそん)は、401方便(はうべん)(もつ)てしたまふと(いへど)も、402所化(しよけ)衆生(しゆじやう)は、403()()菩薩(ぼさつ)なり。
404()(ひと)小智(せうち)にして、405(ふか)愛欲(あいよく)(ぢやく)せる、406()()(ため)(ゆゑ)に、407苦諦(くたい)()きたまふ。
408衆生(しうじやう)(しん)(よろこ)びて、409未曾有(みぞう)なることを()410聖者(しやうじや)()きたまふ苦諦(くたい)は、411真実(しんじつ)にして()()し。
412()衆生(しうじやう)()つて、413()(もと)()らず。414(ふか)()(いん)(ぢやく)して、415(しばら)くも()つること(あた)はず、
416()()(ため)(ゆゑ)に、417方便(はうべん)して(みち)()きたまふ。418諸苦(しよく)所因(しよいん)は、419貪欲(どんよく)()(もと)なり。
420()貪欲(どんよく)(めつ)すれば、421依止(えし)する(ところ)()し、422諸苦(しよく)滅尽(めつじん)するを、423第三(だいさん)(たい)()づく。
424滅諦(めつたい)(ため)(ゆゑ)に、425(みち)修行(しうぎやう)す。426(もろもろ)苦縛(くばく)(はな)るるを、427解脱(げだつ)()()づく。
428()(ひと)(なん)(おい)てか、429(しか)解脱(げだつ)()る、430(ただし)虚妄(きよまう)(はな)るるを、431()づけて解脱(げだつ)()す。
432()(じつ)には(いま)だ、433一切(いつさい)解脱(げだつ)()ず。434聖者(しやうじや)()(ひと)は、435(いま)(じつ)滅度(めつど)せずと()きたまふ。
436()(ひと)(いま)だ、437無上道(むじやうだう)()ざるが(ゆゑ)に、438()(こころ)にも、439滅度(めつど)(いた)らしめたりと(おも)はず。
440(われ)()法王(ほふわう)441(ほふ)(おい)自在(じざい)なり、442衆生(しうじやう)安穏(あんのん)ならしめんが(ゆゑ)に、443()(げん)ず。
444(なんぢ)舎利弗(しやりほつ)445()()法印(ほふいん)は、446世間(せけん)利益(りやく)せむと、447(ほつ)するが(ため)(ゆゑ)()く。
448所遊(しよいう)(はう)()つて、449(みだ)りに宣伝(せんでん)すること(なか)れ。450()()くこと()らむ(もの)451随喜(ずゐき)頂受(ちやうじゆ)せば、
452(まさ)()るべし()(ひと)は、453阿惟越致(アイニバルタニーヤ)なり(不退転)。454()()経法(きやうほふ)を、455信受(しんじゆ)すること()らむ(もの)は、
456()(ひと)(すで)(かつ)て、457過去(くわこ)(ほとけ)()たてまつつて、458恭敬(くぎやう)供養(くやう)し、459(また)()(ほふ)()けるなり。
460()(ひと)()く、461(なんぢ)所説(しよせつ)(しん)ずること()らむは、462(すなは)()(われ)()463(また)(なんぢ)464(およ)比丘僧(びくそう)(なら)びに(もろもろ)菩薩(ぼさつ)()るなり。
465()法経(ほつきやう)は、466深智(しんち)()めに()く。467浅識(せんしき)(これ)()いて、468迷惑(めいわく)して(さと)らず。
469一切(いつさい)声聞(しようもん)470(およ)辟支仏(びやくしぶつ)は、471()(きやう)(なか)(おい)て、472(ちから)(およ)ばざる(ところ)なり。
473(なんぢ)舎利弗(しやりほつ)474()()(きやう)(おい)ては、475(しん)(もつ)()ることを()たり、476(いはん)()声聞(しようもん)をや。
477()()声聞(しようもん)も、478聖語(しやうご)(しん)ずるが(ゆゑ)に、479()(きやう)随順(ずいじゆん)す、480(おの)智分(ちぶん)(あら)ず。
481(また)舎利弗(しやりほつ)482嬌慢(けうまん)懈怠(けたい)483我見(がけん)(けい)する(もの)には、484()(きやう)()くこと(なか)れ。
485凡夫(ぼんぷ)浅識(せんしき)にして、486(ふか)五欲(ごよく)(ぢやく)せるは、487()くとも(さと)ること(あた)はじ、488(また)(ため)()くこと(なか)れ。
489()(ひと)(しん)ぜずして、490()(きやう)毀謗(きばう)せば、491(すなは)一切(いつさい)492世間(せけん)聖種(しやうしゆ)(だん)ぜむ。
493(あるひ)(また)顰蹙(ひんしゆく)して、494(しか)疑惑(ぎわく)(いだ)かむ、495(なんぢ)(まさ)に、496()(ひと)罪報(ざいはう)()くを()くべし。
497()しは(ほとけ)在世(ざいせい)にもあれ、498()しは滅度(めつど)(のち)にもあれ、499()(かく)(ごと)き、500経典(きやうてん)誹謗(ひぼう)すること()らむ。
501(きやう)読誦(どくじゆ)し、502書持(しよち)すること()らむ(もの)()て、503軽賤(けいせん)憎嫉(ぞうしつ)して、504(しか)結恨(けつこん)(いだ)かむ。
505(この)(ひと)罪報(ざいはう)を、506(なんぢ)(いま)(また)()くべし。507(その)(ひと)命終(みやうじう)して、508阿鼻獄(あびごく)()らむ。
509一劫(いちごう)具足(ぐそく)して、510(ごう)()きなば(さら)(うま)れむ。511(かく)(ごと)展転(てんでん)して、512無数劫(むすうごう)(いた)らむ。
513地獄(ぢごく)より()でば、514(まさ)畜生(ちくしやう)()つべし。515()狗野干(いぬやかん)としては、516()(かたち)〓(こつしう)し、
517黧黮(りたん)疥癩(けらい)にして、518(ひと)触嬈(そくねう)せられ、519(また)(また)(ひと)に、520悪賤(をせん)せられむ。521(つね)饑渇(けかつ)(くるし)みて、522骨肉(こつにく)枯竭(こかつ)せむ。
523()きては楚毒(そどく)()け、524()しては瓦石(がしやく)(かうむ)らむ。525聖種(せうしゆ)(だん)ずるが(ゆゑ)に、526()罪報(ざいはう)()けむ。
527()しは駱駝(らくだ)()り、528(あるひ)()(なか)()まれて、529()(つね)(おも)きを()ひ、530(もろもろ)杖捶(ぢやうすゐ)(くは)へられむ。
531(ただ)水草(すいさう)(おも)うて、532()()(ところ)()けむ。533()(きやう)(ばう)ずるが(ゆゑ)に、534(つみ)()ること(かく)(ごと)し。
535(ある)ひは野干(やかん)()つて、536聚落(じゆらく)来入(らいにふ)せば、537身体(しんたい)疥癩(けらい)にして、538(また)一目(いちもく)()からむ。
539(もろもろ)童子(どうじ)に、540打擲(ちやうちやく)せられ、541(もろもろ)苦痛(くつう)()けて、542或時(あるとき)()(いた)さむ。
543(ここ)()(おは)つて、544(さら)蟒身(まうしん)()けむ。545()(かたち)長大(ちやうだい)にして、546五百(ごひやく)由旬(ゆじゆん)ならむ。
547聾騃(るがい)無足(むそく)にして、548蜿転(ゑんてん)腹行(ふくぎやう)し、549(もろもろ)小虫(せうちう)に、550唼食(さふじき)せられて、
551昼夜(ちうや)()()くるに、552休息(くそく)()ること()けむ。553()(きやう)(ばう)ずるが(ゆゑ)に、554(つみ)()ること(かく)(ごと)し。
555()(ひと)()(こと)()ては、556諸根(しよこん)闇鈍(あんどん)にして、557矬陋(ざる)攣躄(れんびやく)558盲聾(まうる)背傴(はいう)ならむ。
559言説(ごんぜつ)する(ところ)()らむに、560(ひと)信受(しんじゆ)せず、561(くち)(いき)(つね)(くさ)く、562鬼魅(きみ)(ぢやく)せられむ。
563貧窮(びんきう)下賤(げせん)にして、564(ひと)使(つか)はれ、565多病(たびやう)痟痩(せうしゆ)にして、566依古(えこ)する(ところ)()く。
567(ひと)(しん)()すと(いへど)も、568(ひと)(こころ)()かず。569()所得(しよとく)()れば、570()いで(また)忘失(まうしつ)せむ。
571()医道(いだう)(しう)して、572(はう)(じゆん)じて(やまひ)()せば、573(さら)()(やまひ)()し、574(あるひ)(また)()(いた)さむ。
575()(みづか)(やまひ)()らば、576(ひと)救療(くれう)するもの()く、
577(たと)良薬(らうやく)(ふく)すとも、578(しか)(また)増劇(ぞうぎやく)せむ。
579()しは()反逆(はんぎやく)し、580抄劫(せうこふ)竊盗(せつたう)せむ、581(かく)(ごと)()(つみ)582(よこ)さまに()(わざはひ)(かか)らむ。
583(かく)(ごと)罪人(ざいにん)584(なが)(ほとけ)585衆聖(しうしやう)(わう)の、586説法(せつぽふ)教化(けうけ)したまふを()たてまつらず。
587(かく)(ごと)罪人(ざいにん)は、588(つね)難処(なんしよ)()まれ。589狂聾(がうる)心乱(しんらん)にして、590(なが)(ほふ)()かず。
591無数劫(むしゆこう)の、592恒河沙(ごうがしや)(ごと)きに(おい)て、593()まれては(すなは)聾唖(るあ)にして、594諸根(しよこん)不具(ふぐ)ならむ。
595(つね)地獄(ぢごく)()ること、596園観(をんくわん)(あそ)ぶが(ごと)く。597()悪道(あくだう)()ること、598(おの)舎宅(しやたく)(ごと)く。
599駞驢(だろ)猪狗(ちよく)600()()行処(ぎやうしよ)ならむ。601()(きやう)(ばう)するが(ゆゑ)に、602(つみ)()ること(かく)(ごと)し。
603()(ひと)()ることを()ては、604聾盲(ろふまう)音唖(おんあ)にして、605貧窮(びんぐう)諸衰(しよすゐ)606これを(もつ)(みづか)荘厳(しやうごん)し、607水腫(すいしゆ)乾痟(かんせう)608疥癩(けらい)癰疽(おうそ)609(かく)(ごと)()(やまひ)610これを(もつ)衣服(えぶく)となさむ。
611()(つね)(くさ)(ところ)にして、612垢穢(くゑ)不浄(ふじやう)に、613(ふか)我見(がけん)(ぢやく)して、614瞋恙(しんい)増益(ぞうやく)し。
615婬欲(いんよく)熾盛(しじやう)にして、616禽獣(きんじう)(えら)ばず。617()(きやう)(ばう)ずるが(ゆゑ)に、618(つみ)()ること(かく)(ごと)し。619
620舎利弗(しやりほつ)()ぐ、621()(きやう)(ばう)ぜむ(もの)622()()(つみ)()かむに、623(こふ)(きは)むとも()きじ。
624()因縁(いんねん)(もつ)て、625(われ)(ことさら)(なんぢ)(かた)る、626無智(むち)(ひと)(なか)に、627()(きやう)()くこと()かれ。
628()利根(りこん)にして、629智慧(ちゑ)明了(みやうれう)に、630多聞(たもん)強識(がうしき)にして、631聖道(しやうだう)(もと)むる(もの)()らむ。
632(かく)(ごと)きの(ひと)に、633(すなは)(ため)()()し。634()(ひと)(かつ)て、635億百千(おくひやくせん)覚者(かくしや)()たてまつりて、636(もろもろ)善本(ぜんぽん)()ゑ、637深心(じんしん)堅固(けんご)ならむ。638(かく)(ごと)きの(ひと)に、639(すなは)(ため)()()し。
640()(ひと)精進(しやうじん)して、641(つね)慈心(じしん)(しう)し、642身命(しんみやう)(をし)まざらむに、643(すなは)(ため)()くべし。
644()(ひと)恭敬(くぎよう)して、645異心(いしん)()ること()く、646(もろもろ)凡愚(ぼんぐ)(はな)れて、647(ひと)山沢(せんたく)(しよ)せむ。
648(かく)(ごと)きの(ひと)に、649(すなは)(ため)()()し。650(また)舎利弗(しやりほつ)651()(ひと)()つて、
652悪智識(あくちしき)()てて、653善友(ぜんう)親近(しんごん)するを()む。654(かく)(ごと)きの(ひと)に、655(すなは)(ため)()()し。
656()聖子(しやうし)の、657持戒(ぢかい)清潔(しやうけつ)にして、658浄明珠(じやうみやうじゆ)(ごと)くにして、659大乗経(だいじようきやう)(もと)むるを()む。
660(かく)(ごと)きの(ひと)に、661(すなは)(ため)()()し。662()(ひと)(いか)()く、663質直(しちぢき)柔軟(じうなん)にして、
664(つね)一切(いつさい)(あは)れみ、665諸聖(しよしやう)恭敬(くぎよう)せむ、666(かく)(ごと)きの(ひと)に、667(すなは)(ため)()()し。
668(また)聖子(しやうし)の、669大衆(だいしう)(なか)(おい)て、670清浄(しやうじやう)(こころ)(もつ)て、671種々(しゆじゆ)因縁(いんねん)
672譬喩(ひゆ)言辞(ごんじ)をもつて、673説法(せつぽふ)すること無礙(むげ)なる()らむ。674(かく)(ごと)きの(ひと)に、675(すなは)(ため)()()し。
676()比丘(びく)の、677一切智(いつさいち)(ため)に、678四方(しはう)(はふ)(もと)めて、679合掌(がつしやう)頂受(ちやうじゆ)し、
680(ただ)(ねが)つて、681大乗(だんじよう)経典(きやうてん)受持(じゆぢ)して、682乃至(ないし)683余経(よきやう)一偈(いちげ)をも()けざる()らむ。
684(かく)(ごと)きの(ひと)に、685(すなは)(ため)()()し。686(ひと)至心(ししん)に、687聖舎利(しやうしやり)(もと)むるが(ごと)く、
688(かく)(ごと)(きやう)(もと)め、689()(をは)つて頂受(ちやうじゆ)せむ、690()(ひと)(また)691余経(よきやう)志求(しぐ)せず、
692(また)(いま)(かつ)て、693外道(げだう)典籍(てんじやく)(ねん)ぜず。694(かく)(ごと)きの(ひと)に、695(すなは)(ため)()くべし」
696舎利弗(しやりほつ)()ぐ、697(われ)()(さう)にして、698聖道(しやうだう)(もと)むる(もの)()かむに、699(こふ)(きは)むとも()くさじ。
700(かく)(ごと)()(ひと)は、701(すなは)()信解(しんげ)せむ。
702帰命(きみやう)頂礼(ちやうらい)霊法(れいはふ)加持(かぢ)一切(いちさい)苦厄(くやく)解除(げぢよ)退散(たいさん) 惟神(かむながら) (たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ) 惟神(かむながら) (たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
 
703一生(いつしやう)懸命(けんめい)(ねん)じてゐる。704テームスはこの聖経(しようぎやう)始終(しじう)()いてハツと(みづか)(むね)(いだ)()()にガタリと()(たふ)人事(じんじ)不省(ふせい)(おちい)つて(しま)つた。705治国別(はるくにわけ)(はじ)一同(いちどう)(ただ)ちに(かみ)大前(おほまへ)祈願(きぐわん)()らした。
706大正一二・三・三 旧一・一六 於竜宮館 出口伊佐男録)

王仁三郎が著した「大作」がこれ1冊でわかる!
飯塚弘明・他著『あらすじで読む霊界物語』(文芸社文庫)
絶賛発売中!

目で読むのに疲れたら耳で聴こう!
霊界物語の朗読 ユーチューブに順次アップ中!
霊界物語の音読まとめサイト
オニド関連サイト最新更新情報
10/22【霊界物語ネット】王仁文庫 第六篇 たまの礎(裏の神諭)』をテキスト化しました。
5/8【霊界物語ネット】霊界物語ネットに出口王仁三郎の第六歌集『霧の海』を掲載しました。
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→