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開祖伝
はしがき
(歌)
01 誕生
02 幼女の頃
03 子守奉公
04 出口家へ入籍
05 夫政五郎さん
06 八人の子宝
07 浮かれ節
08 病床の夫
09 紙屑買い
10 身だしなみ
11 政五郎さんの帰幽
12 重なる災厄
13 霊夢
14 帰神の発端
15 開祖の自己審神
16 算盤師の占い
17 世人の誤解
18 お筆先の発端
19 お筆先の内容
20 出牢後の宣伝
21 贈られた土塊
22 聖師綾部へ
23 厳瑞二霊
24 冠島開き
25 沓島開き
26 鞍馬山参り
27 元伊勢お水の御用
28 出雲大社お火の御用
29 弥仙山お籠もり
30 沓島における平和祈願
31 二つの性格
32 水洗礼
33 恭倹
34 御日常
35 昇天
36 祈りとまこと
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> 20 出牢後の宣伝
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二〇 出牢後の宣伝
インフォメーション
題名:
20 出牢後の宣伝
著者:
愛善苑宣教部・編
ページ:
目次メモ:
概要:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-05-16 03:52:55
OBC :
B100600c20
001
開祖様の座敷牢の話に戻りまして、
002
明治二十六年旧四月十五日大槻鹿造が座敷牢の前へ来て、
003
開祖様の御様子を見ますと、
004
開祖様はすっかりお静まりになって、
005
鹿造に向かい、
006
牢から出してくれるようにお頼みになりました。
007
「牢から出してくれれば、
008
どんなことでもお前のいうことを聞く」
009
といわれました、
010
ところが鹿造はそのころ金回りが悪かったものですから、
011
012
「出口家の家を売ることを承知して、
013
判を捺すなら、
014
牢から出してやる」
015
といって四十日目の丁度満月の夜、
016
牢から出してお貰いになりました。
017
このとき鹿造は出口家の建物ばかりでなく鍋釜まですっかり売り払って、
018
たった一つ残ったのが、
019
その昔開祖様が毎晩四升の米の粉を挽かれた記念の石臼だけでありました。
020
出牢後の開祖様は家どころか家財道具一つとして残っていませんので、
021
子供は他所へ預けてしまって、
022
鹿造の家におられたり、
023
八木
(
やぎ
)
の久子さんの所へ行かれたり、
024
紙屑を買ったり、
025
糸を引いたり、
026
子守をしたりされながら、
027
相変わらず神示のまにまに世人の改心を迫り、
028
病人に頼まれれば神様にお願いして病気を直したりして、
029
ほとんど放浪生活をしておられました。
030
その後、
031
亀岡の
金光
(
こんこう
)
教会の教師・大橋亀次郎さんという人が、
032
開祖様の霊力を見込んで、
033
綾部へ金光教をひろめようという考えを起しました。
034
そのため亀岡の金光教会から奥村定次郎さんという教師が綾部に来て、
035
開祖様と同居して、
036
金光教の神様と開祖様の神様と両方お祭りすることになりました。
037
開祖様のお力で病人など御神徳がドンドン立って、
038
信者はだんだんふえるばかりでした。
039
そのころの開祖様は、
040
洗濯から炊事から掃き拭きのお掃除から使い歩きもされ、
041
たまには山へ行って柴を刈ったり参拝に来た信者の足袋や脚絆などの汚れているものは、
042
チャンと洗濯して綺麗にかわかして、
043
信者の知らぬ間に黙って返して置かれたりしてお働きになられました。
044
しかしもともと奥村さんは、
045
開祖様の神格を認めたのではなく、
046
金光教のために利用しようという精神であったのですから、
047
どうも開祖様のお考えのように神第一主義という訳には行かぬので開祖様は面白くなく一時教会を離れられました。
048
開祖様のおいでにならない教会は御神徳も立たず、
049
ついに、
050
奥村教師は夜逃げしてしまい、
051
その代わりに足立正信という教師が来ましたので、
052
開祖様は再びお帰りになりました。
053
この教師も開祖様の神様を見分ける力がなくゴテゴテして、
054
ついに開祖様は明治三十年六十二才の時、
055
金光教と縁を切ってお一人で艮の金神様をお祭りになることになりました。
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<<< 19 お筆先の内容
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21 贈られた土塊 >>>
開祖伝
> 20 出牢後の宣伝
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