霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二〇章 三(みつ)の魂(みたま)〔七一二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第22巻 如意宝珠 酉の巻 篇:第5篇 神界経綸 よみ(新仮名遣い):しんかいけいりん
章:第20章 三の魂 よみ(新仮名遣い):みつのみたま 通し章番号:712
口述日:1922(大正11)年05月28日(旧05月02日) 口述場所: 筆録者:北村隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1922(大正11)年7月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
初稚姫と玉能姫は、佐田彦と波留彦を伴って、杢助の庵に戻ってきた。国依別と高姫は、教理を闘わせながら杢助の庵に逗留していた。
杢助から、四人が如意宝珠の玉と紫の玉の神業に携わったと聞いた高姫は、嬉しいような悲しいような顔をして眼をむき、俯いてしまった。国依別がそれをからかう。
高姫は言依別命に八つ当たりをして悪口を言う。佐田彦、波留彦は怒って高姫に抗議するが、高姫は軽口にごまかした。
言依別命は高熊山に神秘の経綸をなし、聖地に帰って神業に参じ、玉照彦命、玉照姫命の神示を海外にまで広め、八岐大蛇を征服に従事する多数の神人を教養した。
杢助は初稚姫と共に聖地で教主を助け、三五教の三柱と呼ばれるまでになった。玉能姫は生田の森に留まり、稚桜姫命の神霊を祀り、三五神政の魁を勤めた。
若彦は自転倒島全体を巡歴し、最後に神界の命によって玉能姫と共に神霊に奉仕することとなった。
国依別は、兄の真浦が波斯の国に赴いたため、宇都山郷の武志の宮に仕えて、松鷹彦に孝養を尽くした。
高姫は聖地に使えていたが、黒姫の後を追って海外に出て、真正の日の出神に出会い、自らの守護神の素性を悟り、悔改めて大車輪の活動を続けた。
佐田彦・波留彦は言依別命の側近く仕えた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2021-05-30 02:54:50 文字数:2952 OBC :rm2220
愛善世界社版:286頁 八幡書店版:第4輯 486頁 修補版: 校定版:294頁 普及版:132頁 初版: ページ備考:
001 時置師(ときおかしの)神(かみ)は、002神(かみ)の仕組(しぐみ)の時津風(ときつかぜ)、003吹(ふ)き渡(わた)る初夏(しよか)の青葉(あをば)の薫(かを)りを身(み)に浴(あ)び乍(なが)ら窓外(そうぐわい)を眺(なが)め居(ゐ)る。004時(とき)しも森(もり)の木蔭(こかげ)より玉能姫(たまのひめ)は初稚姫(はつわかひめ)の手(て)を携(たづさ)へ、005二人(ふたり)の荒男(あらをとこ)と共(とも)に欣然(きんぜん)として帰(かへ)り来(きた)る。006杢助(もくすけ)は窓(まど)を引(ひ)き開(あ)け拍手(はくしゆ)して之(これ)を迎(むか)へて居(ゐ)る。007二三(にさん)日前(にちぜん)より此(この)家(や)に訪(たづ)ね来(きた)りし高姫(たかひめ)、008国依別(くによりわけ)は、009杢助(もくすけ)と教理(けうり)を闘(たたか)はし乍(なが)ら此処(ここ)に逗留(とうりう)して居(ゐ)た。
010高姫(たかひめ)『杢助(もくすけ)さま、011貴方(あなた)は今(いま)東(ひがし)の窓(まど)から手(て)を拍(う)ちましたが、012日天(につてん)様(さま)は西(にし)の方(はう)へ廻(まは)つて居(ゐ)られますよ』
013杢助『いや、014今(いま)此処(ここ)へ日天(につてん)様(さま)や、015月天(ぐわつてん)様(さま)が御(お)いでになりましたから』
016国依別『国依別(くによりわけ)には日天(につてん)月天(ぐわつてん)の往(ゆ)かぬ事(こと)を仰有(おつしや)いますな』
017と云(い)ひながら窓(まど)を覗(のぞ)き、
018国依別『ヤア、019お帰(かへ)りになりました。020杢助(もくすけ)さま、021お目出度(めでた)う、022今迄(いままで)御(ご)心配(しんぱい)でしたらう』
023杢助『ハイ、024杢助(もくすけ)も一寸(ちよつと)心配(しんぱい)して居(を)りましたよ』
025 高姫(たかひめ)は妙(めう)な顔(かほ)しながら、
026高姫『貴方(あなた)は口(くち)では平気(へいき)で言(い)つて居(ゐ)らつしやるが、027矢張(やつぱ)り初稚姫(はつわかひめ)様(さま)の事(こと)が気(き)に懸(かか)ると見(み)えますなア』
028杢助『別(べつ)に初稚姫(はつわかひめ)様(さま)の事(こと)に就(つい)ては、029神(かみ)様(さま)がついて御座(ござ)るから心配(しんぱい)は致(いた)しませぬが、030大切(たいせつ)な御用(ごよう)を巧(うま)く勤(つと)めあげたか知(し)らぬと思(おも)つて居(を)つたので……然(しか)しあの顔色(かほいろ)で見(み)れば、031巧(うま)く御用(ごよう)が出来(でき)たらしいですよ』
032高姫『大切(たいせつ)の御用(ごよう)とは………それや又(また)どんな事(こと)で御座(ござ)いますか。033高姫(たかひめ)にも聞(き)かして下(くだ)さいな』
034 杢助(もくすけ)はニコニコ笑(わら)ひながら、
035杢助『ハイ言依別(ことよりわけの)命(みこと)様(さま)から大切(たいせつ)な秘密(ひみつ)の御用(ごよう)を……玉能姫(たまのひめ)、036初稚姫(はつわかひめ)の御(ご)両人(りやうにん)が承(うけたま)はりましたのですよ』
037高姫『妾(わたし)の様(やう)な日(ひ)の出神(でのかみ)の生宮(いきみや)を差措(さしお)き、038あの様(やう)な子供(こども)や若彦(わかひこ)の女房(にようばう)に大切(たいせつ)な御用(ごよう)を仰(あふ)せ付(つ)けるとは……言依別(ことよりわけ)も些(ちつ)と聞(きこ)えませぬ。039それだから人(ひと)を使(つか)ふ目(め)が無(な)いと言(い)ふのだ。040困(こま)つたハイカラの教主(けうしゆ)だなア』
041 杢助(もくすけ)は、
042杢助『アハヽヽヽ』
043と嬉(うれ)しさうに笑(わら)ふ。044国依別(くによりわけ)は門(もん)の戸(と)を押(お)し開(ひら)き、045丁寧(ていねい)に出迎(でむか)へ、
046国依別『皆(みな)さま、047御(ご)苦労(くらう)で御座(ござ)いました。048無事(ぶじ)に納(をさ)まりましたかな』
049 二人(ふたり)は顔(かほ)に笑(ゑみ)を湛(たた)へながら一言(いちごん)も発(はつ)せず、050丁寧(ていねい)に腰(こし)を屈(かが)め、051二人(ふたり)の男(をとこ)と共(とも)に欣々(いそいそ)と這入(はい)つて来(き)た。052杢助(もくすけ)は見(み)るより、
053杢助『初稚姫(はつわかひめ)様(さま)、054玉能姫(たまのひめ)様(さま)、055谷丸(たにまる)さま、056滝公(たきこう)さま、057御(ご)苦労(くらう)で御座(ござ)いました』
058谷丸(たにまる)『私(わたくし)は言依別(ことよりわけの)命(みこと)様(さま)より佐田彦(さだひこ)の宣伝使(せんでんし)と名(な)を賜(たま)はりました。059滝公(たきこう)さまは波留彦(はるひこ)の宣伝使(せんでんし)と名(な)を賜(たま)はりましたから、060何卒(どうぞ)今後(こんご)は、061其(その)お心組(つもり)で呼(よ)んで下(くだ)さい。062お節(せつ)………いやいや玉能姫(たまのひめ)様(さま)、063初稚姫(はつわかひめ)様(さま)のお伴(とも)を致(いた)しまして神島(かみじま)………ではない、064神(かみ)様(さま)の御用(ごよう)に参(まゐ)つて来(き)ました。065いやもう大変(たいへん)な結構(けつこう)な事(こと)で御座(ござ)いましたわ』
066杢助(もくすけ)『何(なに)は兎(と)もあれ、067神(かみ)様(さま)に御(お)礼(れい)を申(まを)し上(あ)げ、068お祝(いはひ)の御(お)神酒(みき)を頂戴(ちやうだい)する事(こと)に致(いた)しませう』
069高姫(たかひめ)『アヽ、070それは結構(けつこう)で御座(ござ)いますな。071然(しか)し如何(どん)な御用(ごよう)で御(お)出(い)でになさつたのか、072高姫(たかひめ)にも様子(やうす)を聞(き)かして下(くだ)さいませ。073これ玉能姫(たまのひめ)さま』
074玉能姫(たまのひめ)『此(この)事(こと)ばかりは三十五万(さんじふごまん)年(ねん)の間(あひだ)、075申(まを)し上(あ)げる事(こと)は出来(でき)ませぬ。076何(いづ)れ未来(みらい)でお分(わか)りになるでせう』
077高姫(たかひめ)『何(なん)と……マア遠(とほ)い……気(き)の長(なが)い事(こと)だなア』
078杢助(もくすけ)『何処(どこ)の地点(ちてん)に納(をさ)めたと云(い)ふ事(こと)は申(まを)し上(あ)げ難(にく)いが、079実際(じつさい)は貴方(あなた)の一旦(いつたん)呑(の)んで居(ゐ)た金剛(こんがう)不壊(ふゑ)の如意(によい)宝珠(ほつしゆ)と紫(むらさき)の宝玉(はうぎよく)が三五教(あななひけう)の教主(けうしゆ)の手(て)に返(かへ)り、080其(その)御用(ごよう)を仰(あふ)せ付(つ)かつて或(あ)る霊地(れいち)へ埋蔵(まいざう)の御用(ごよう)に行(い)つたのですよ。081黄金(わうごん)の玉(たま)は言依別(ことよりわけ)の教主(けうしゆ)自(みづか)ら何処(どこ)かの霊地(れいち)へ埋蔵(まいざう)されたさうだ。082これで三(み)つの御玉(みたま)が揃(そろ)ひまして……高姫(たかひめ)さま、083お喜(よろこ)びなさいませ』
084 高姫(たかひめ)、085怪訝(けげん)な顔(かほ)して舌(した)を捲(ま)き目(め)を剥(む)き、
086高姫『ヘエ、087ケヽヽヽ結構(けつこう)ですなア』
088と云(い)つたきり、089嬉(うれ)しい様(やう)な、090悲(かな)しい様(やう)な、091不興(てれ)くさい様(やう)な顔(かほ)して俯向(うつむ)く。092国依別(くによりわけ)、093手(て)を拍(う)つて笑(わら)ひ、
094国依別『ハヽヽヽヽ、095日(ひ)の出神(でのかみ)の生宮(いきみや)も薩張(さつぱ)り往生(わうじやう)遊(あそ)ばしたか、096誠(まこと)にお気(き)の毒(どく)の至(いた)り。097然(しか)し乍(なが)ら矢張(やつぱ)り高姫(たかひめ)さまも喜(よろこ)ばねばなりますまい。098もう之(これ)で貴方(あなた)の副(ふく)守護神(しゆごじん)の断念(あきらめ)が出来(でき)るでせう。099是(これ)から一意(いちい)専心(せんしん)、100教主(けうしゆ)の意見(いけん)に従(したが)つて、101神界(しんかい)の御用(ごよう)をなさいませ』
102高姫(たかひめ)『ハイ、103如何(どう)も神(かみ)様(さま)は皮肉(ひにく)な事(こと)をなさいますな。104寝(ね)ても醒(さ)めても玉(たま)の行方(ゆくへ)を探(さが)し、105神政(しんせい)成就(じやうじゆ)の御用(ごよう)を勤(つと)めあげむと、106千騎(せんき)一騎(いつき)の活動(くわつどう)を致(いた)して居(を)る此(この)高姫(たかひめ)をアフンと致(いた)さして、107思(おも)ひも寄(よ)らぬ人(ひと)達(たち)に、108肝腎(かんじん)な一厘(いちりん)の経綸(しぐみ)を吩咐(いひつ)けるとは……妙(めう)な神(かみ)様(さま)も……いや教主(けうしゆ)もあるものだ。109教主(けうしゆ)のきやうは獣扁(けものへん)に王(わう)さまだらう、110オホヽヽヽヽ』
111佐田彦(さだひこ)『是(これ)は聞(き)き捨(ずて)ならぬ高姫(たかひめ)の言葉(ことば)、112その脱線振(だつせんぶ)りは何事(なにごと)で御座(ござ)るか。113今迄(いままで)の谷丸(たにまる)ならば黙(だま)つて居(ゐ)るが、114最早(もはや)教主(けうしゆ)より命(めい)ぜられたる宣伝使(せんでんし)だ。115宣(の)り直(なほ)しなさねば承知(しようち)せぬ』
116波留彦(はるひこ)『佐田彦(さだひこ)宣伝使(せんでんし)の言(い)はれた通(とほ)り、117速(すみやか)に宣(の)り直(なほ)しなさるが宜(よ)からうと、118波留彦(はるひこ)は思(おも)ひます』
119高姫(たかひめ)『高姫(たかひめ)鉄道(てつだう)の終点(しうてん)、120アフンの駅(えき)に着(つ)いたのだから、121脱線(だつせん)の余地(よち)も無(な)く、122のり直(なほ)し様(やう)もなく、123乗(の)り替(か)へも何(なん)の駅(えき)もないぢやありませぬか。124オホヽヽヽヽ』
125○
126 因(ちなみ)に言依別(ことよりわけの)命(みこと)は、127一旦(いつたん)高熊山(たかくまやま)の霊地(れいち)に神秘(しんぴ)の経綸(けいりん)を遂行(すゐかう)し、128聖地(せいち)に帰(かへ)りて神業(しんげふ)に参(さん)じ、129錦(にしき)の宮(みや)の神司(かむづかさ)玉照彦(たまてるひこの)命(みこと)、130玉照姫(たまてるひめの)命(みこと)の神示(しんじ)を海外(かいぐわい)にまで弘布(こうふ)し、131八岐(やまた)大蛇(をろち)の征服(せいふく)に従事(じうじ)する数多(あまた)の神人(しんじん)を教養(けうやう)し、132其(その)名(な)を天下(てんか)に轟(とどろ)かした神代(かみよ)の英雄神(えいゆうしん)である。133また杢助(もくすけ)は元(もと)の時置師(ときおかしの)神(かみ)と現(あら)はれ、134聖地(せいち)の八尋殿(やひろどの)に於(おい)て教主(けうしゆ)を助(たす)け、135初稚姫(はつわかひめ)と共(とも)に忠実(ちうじつ)に奉仕(ほうし)し、136三五教(あななひけう)の柱石(ちうせき)と呼(よ)ばれる事(こと)となつた。137玉能姫(たまのひめ)は生田(いくた)の森(もり)に止(とどま)り、138或(ある)神命(しんめい)を帯(お)びて稚桜姫(わかざくらひめの)命(みこと)の神霊(しんれい)を祀(まつ)り、139五六七(みろく)神政(しんせい)の魁(さきがけ)を勤(つと)めた。
140 若彦(わかひこ)は自転倒(おのころ)島(じま)全体(ぜんたい)を巡歴(じゆんれき)し、141終(つひ)に神界(しんかい)の命(めい)によりて玉能姫(たまのひめ)と共(とも)に神霊(しんれい)に奉仕(ほうし)する事(こと)となつた。142国依別(くによりわけ)は兄(あに)の真浦(まうら)が波斯(フサ)の国(くに)へ出(い)で行(ゆ)きしを以(もつ)て、143已(や)むを得(え)ず宇都山(うづやま)郷(がう)の武志(たけし)の宮(みや)に仕(つか)へて神教(しんけう)を伝(つた)へ、144父(ちち)の松鷹彦(まつたかひこ)に孝養(かうやう)を尽(つく)した。
145 高姫(たかひめ)は聖地(せいち)にあつて錦(にしき)の宮(みや)に仕(つか)へつつありしが、146黒姫(くろひめ)のあとを追(お)うて海外(かいぐわい)に渡(わた)り、147真正(しんせい)の日(ひ)の出神(でのかみ)に出会(しゆつくわい)し、148初(はじ)めて自己(じこ)の守護神(しゆごじん)の素性(すじやう)を悟(さと)り、149悔(く)い改(あらた)めて大車輪(だいしやりん)の活動(くわつどう)を続(つづ)けた。150佐田彦(さだひこ)、151波留彦(はるひこ)は言依別(ことよりわけの)命(みこと)の膝下(しつか)にあつて、152神業(しんげふ)を輔佐(ほさ)することとなつた。
153○
154大正(たいしやう)壬戌(みづのえいぬ)の年(とし)
155卯月(うづき)の二十八(にじふはち)日(にち)に
156二十二(にじふに)人(にん)の生魂(いくみたま)
157三(み)つの御玉(みたま)の隠(かく)し所(どこ)
158述(の)べ終(をは)りたる今日(けふ)の日(ひ)は
159楽(たの)しき神世(かみよ)を五六七(みろく)殿(でん)
160日(ひ)の神(かみ)、月(つき)の大御神(おほみかみ)
161天照皇(あまてらすすめ)大神(おほかみ)や
162此(この)世(よ)の祖神(おや)と現(あ)れませる
163国常立之(くにとこたちの)大御神(おほみかみ)
164豊国主(とよくにぬし)の大御神(おほみかみ)
165大本教(おほもとけう)を守(まも)ります
166百千万(ももちよろづ)の神々(かみがみ)の
167貴(うづ)の御前(みまへ)に飛(と)び降(くだ)る
168神(かみ)の使(つかひ)の霊鷹(れいよう)は
169生田(いくた)の森(もり)や再度山(ふたたびやま)の
170峰(みね)の尾(を)の上(へ)の御(おん)仕組(しぐみ)
171鷹鳥姫(たかとりひめ)の改心(かいしん)の
172瑞祥(ずゐしやう)祝(いは)ふ其(その)為(た)めに
173三度(みたび)舞(ま)ひ来(く)る鷹津(たかつ)神(かみ)
174さしもに広(ひろ)き殿内(でんない)を
175右(みぎ)や左(ひだり)と翔(と)び交(か)ひて
176画竜(ぐわりう)の額(がく)に翼(はね)休(やす)め
177仮設(かせつ)劇場(げきぢやう)の梁(つりはり)に
178悠々(いういう)翼(つばさ)を休(やす)めたる
179今日(けふ)の生日(いくひ)の足日(たるひ)こそ
180瑞(みづ)の御魂(みたま)の生(うま)れたる
181生日(いくひ)に因(ちな)みて七百(しちひやく)と
182十二(じふに)の章(ふし)も面白(おもしろ)く
183松雲閣(しよううんかく)の奥(おく)の間(ま)に
184今日(けふ)は珍(めづら)し身(み)を起(おこ)し
185神(かみ)の教(をしへ)を敷島(しきしま)の
186筆者(ひつしや)を烟(けぶり)に巻(ま)き乍(なが)ら
187遠(とほ)き神代(かみよ)の物語(ものがたり)
188今(いま)に写(うつ)して眺(なが)むるも
189少(すこ)しも変(かは)らぬ言(こと)の葉(は)の
190栄(さか)ゆる御代(みよ)を松村(まつむら)氏(し)
191天津(あまつ)御空(みそら)も海原(うなばら)も
192心(こころ)真澄(ますみ)の玉鏡(たまかがみ)
193海(うみ)の内外(うちと)の隔(へだ)てなく
194諸越山(もろこしやま)も乗(の)り越(こ)えて
195豊(とよ)九(く)二(に)主(ぬし)の分霊(わけみたま)
196瑞(みづ)の神徳(しんとく)天地(あめつち)に
197輝(かがや)く時(とき)も北村(きたむら)の
198空(そら)澄(す)み渡(わた)り隆々(りうりう)と
199光(ひか)り普(あまね)き神(かみ)の道(みち)
200亜細亜(アジア)、亜弗利加(アフリカ)、欧羅巴(ようろつぱ)
201亜米利(あめり)加藤(かとう)く高砂(たかさご)の
202島(しま)の果(はて)まで説(と)き明(あか)す
203近藤(こんど)の霊界(れいかい)物語(ものがたり)
204道(みち)も貞(さだ)か二(に)成(な)り行(ゆ)きて
205山(やま)の尾(を)の上(へ)や野(の)の末(すゑ)も
206教(をしへ)の花(はな)の馥郁(ふくいく)と
207薫(かをり)も床(ゆか)しき佐賀(さが)の奥(おく)
208神(かみ)の伊佐男(いさを)は遠近(をちこち)に
209秀妻(ほつま)の国(くに)を初(はじ)めとし
210自転倒(おのころ)島(じま)の中心地(ちうしんち)
211野山(のやま)も青(あを)く茂(しげ)りつつ
212神代(かみよ)を祝(いは)ふ今日(けふ)の空(そら)
213神世(かみよ)の秘密(ひみつ)洩(も)らさじと
214御空(みそら)を隠(かく)す雲(くも)の戸(と)を
215開(ひら)いて此処(ここ)に松(まつ)の雲(くも)
216松雲閣(しよううんかく)の奥(おく)の室(ま)で
217初夏(しよか)の風(かぜ)をばあびながら
218二十二(にじふに)巻(くわん)の物語(ものがたり)
219目出(めで)たくここに述(の)べをはる
220あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
221御霊(みたま)幸(さち)はひましませよ
222(大正一一・五・二八 旧五・二 北村隆光録)
223(昭和一〇・六・五 王仁校正)
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