霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
×
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
ルビの表示


アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注[※]用語解説 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

脚注[*]編集用 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

外字の外周色 [?]一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。[×閉じる]
現在のページには外字は使われていません

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
サイトをリニューアルしました(従来バージョンはこちら)【新着情報】サブスクのお知らせ)

第一章 万物(ばんぶつ)同言(どうげん)〔八九二〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第32巻 海洋万里 未の巻 篇:第1篇 森林の都 よみ(新仮名遣い):しんりんのみやこ
章:第1章 万物同言 よみ(新仮名遣い):ばんぶつどうげん 通し章番号:892
口述日:1922(大正11)年08月22日(旧06月30日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年10月15日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
ウヅの国の荒野ケ原で神の戒めにあって改心し、アマゾン河の大森林の魔神を言向け和すべく、鷹依姫、竜国別、テーリスタン、カーリンスの一行四人は河口にやってきた。
アマゾン河で猛獣の王として君臨しているのは、水陸両棲のモールバンドという怪物である。図体は象の体を十四五集めたような太く長く、四本の足の先には水かきのついた指と剣のように光る七八尺の爪がついている。頭部は鰐のごとく、四五十間も伸ばすことができる尻尾には、鋭利な諸刃の剣のような凶器を持っていた。
大蛇も森林や水底に潜んで、獣や人々を狙っている。しかし猛獣も大蛇も、モールバンドには恐れをなして姿を隠している。
モールバンドに次ぐ恐ろしい生き物として、エルバンドという動物もいた。四本の足を持ち、鱗は鉄のように固い。丸い玉のような頭には、小さな目がついている。この丸い頭部を細長く伸ばし、獲物の血を吸って生きる怪物である。
鷹依姫一行は怪物たちが住む河を遡るのを避け、船を捨てて上陸し、河の南岸を時雨の森を指して進んで行った。そして森林に住む動植物の声を聞いて状況を理解し、モールバンドやエルバンドの征服に従事することになった。
ところで、宇宙の森羅万象はすべて陰陽の水火(いき)によって形成されている。すべてのものは言霊の水火を有し、言語を発しているのである。また禽獣も人語を解するとともに、人にも禽獣草木の言葉を解する能力が備わっている。
世が下って人々の心が曲がってしまい、言語を理解できない人間に堕落してしまっているのである。言霊学を体得するときは、禽獣虫魚山川草木の言葉も容易に解することができるのである。
国魂の優れた日本人は、本来、円満晴朗なる七十五声を完全に使用することができるのだが、今はまったく心の耳・心の眼が閉じてしまっていることは、実に嘆かわしいことである。
今日の世界の言語は、言霊学上の原則を乱しているために、お互いに諒解しがたい点が多々あることになってしまっているのである。言霊の原則を誤らなければ、世界共通的に通用することができる。これが言霊の妙用であり宇宙の真理なのである。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2022-04-22 17:34:50 OBC :rm3201
愛善世界社版:7頁 八幡書店版:第6輯 153頁 修補版: 校定版:7頁 普及版:2頁 初版: ページ備考:
001国治立(くにはるたちの)大神(おほかみ)
002(ふたた)地上(ちじやう)(あら)はれて
003至仁(しじん)至愛(しあい)五六七(みろく)(しん)
004真善美(しんぜんび)なる(かみ)()
005堅磐(かきは)常磐(ときは)()(たま)
006(その)経綸(けいりん)神宝(しんぱう)
007尊重(そんちよう)されし珍宝(うづだから)
008金剛(こんがう)不壊(ふゑ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)
009紫色(むらさきいろ)霊玉(れいぎよく)
010黄金(こがね)(たま)三五(あななひ)
011(かみ)聖地(せいち)(をさ)めつつ
012(とき)()ちたまふ折柄(をりから)
013(にしき)(みや)黒姫(くろひめ)
014保管(ほくわん)なしたる黄金(わうごん)
015(うづ)(たから)紛失(ふんしつ)
016()出神(でのかみ)自称(じしよう)する
017系統(ひつぽう)身魂(みたま)高姫(たかひめ)
018追放(つゐはう)されて黒姫(くろひめ)
019竜宮洲(りうぐうじま)なるオセアニア
020(ひと)つの(しま)打渡(うちわた)
021(たま)所在(ありか)(たづ)ねむと
022(すす)()くこそ(あは)れなれ
023アルプス(けう)(ひら)きたる
024鷹依姫(たかよりひめ)高姫(たかひめ)
025嫌疑(けんぎ)()けて()むを()
026竜国別(たつくにわけ)(ともな)ひて
027浪路(なみぢ)(はるか)(うか)びつつ
028数多(あまた)(しま)捜索(そうさく)
029心筑紫(こころつくし)()(まで)
030()(めぐ)りつつ(さが)せども
031行方(ゆくへ)(さら)白波(しらなみ)
032(ふね)()(わた)りやうやうに
033そば()(なみ)高砂(たかさご)
034(あさひ)もテルの(みなと)まで
035テーリスタンやカーリンス
036二人(ふたり)(くは)へて四人(よにん)()
037漸々(やうやう)此処(ここ)安着(あんちやく)
038テル(くに)街道(かいだう)をスタスタと
039(みなみ)(むか)つて行進(かうしん)
040蛸取村(たことりむら)乗越(のりこ)えて
041アリナの(たき)(その)ほとり
042(かがみ)(いけ)岩窟(がんくつ)
043一行(いつかう)()(にん)(きよ)(かま)
044あらぬ知識(ちしき)(しぼ)()
045テルの(くに)をば振出(ふりだ)しに
046夜昼(よるひる)なしにヒルの(くに)
047足許(あしもと)さへもカルの(くに)
048ブラジル(こく)()(まで)
049(かがみ)(いけ)神霊(しんれい)
050(たま)()のつく(もの)あらば
051()しまず(かく)さず(たてまつ)
052宏大(くわうだい)無辺(むへん)神徳(しんとく)
053(はや)()けよと宣伝(せんでん)
054(その)(かう)(むな)しからずして
055(かがみ)(いけ)聖場(せいぢやう)
056種々(しゆじゆ)様々(さまざま)厄雑玉(やくざだま)
057(やま)(ごと)くに()まれける
058さはさりながら(いつ)として
059鷹依姫(たかよりひめ)(もと)()
060黄金(こがね)(たま)神宝(しんぱう)
061容易(ようい)(あら)はれ(きた)らずて
062テー、カー二人(ふたり)張詰(はりつ)めし
063(こころ)(たが)もいつしかに
064(ゆる)みて厭気(いやけ)はさしにけり
065あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
066(かみ)(こころ)(かな)はぬか
067一日(ひとひ)(はや)(この)(くに)
068(あと)見捨(みす)ててハルの(くに)
069(きよ)霊地(れいち)選択(せんたく)
070ふたたび(たま)収集(しうしふ)
071着手(ちやくしゆ)せばやと鷹依姫(たかよりひめ)
072教司(をしへつかさ)献策(けんさく)
073いろいろ雑多(ざつた)村肝(むらきも)
074(こころ)(なや)ます折柄(をりから)
075テーナの(さと)酋長(しうちやう)
076(いへ)秘蔵(ひざう)金玉(きんぎよく)
077御輿(みこし)()せて(たてまつ)
078(かみ)御前(みまへ)三五(あななひ)
079(こころ)(まこと)(ささ)げける
080鷹依姫(たかよりひめ)一行(いつかう)
081(たちま)(たま)取出(とりいだ)
082(よる)(まぎ)れてアリナ(やま)
083駆登(かけのぼ)りつつウヅの(くに)
084荒野(あらの)(はら)遁走(とんさう)
085(かみ)化身(けしん)散々(さんざん)
086不言(ふげん)実行(じつかう)懲戒(いましめ)
087()けていよいよ改心(かいしん)
088一行(いつかう)()(にん)荒野原(あらのはら)
089(ひがし)()して(すす)()
090アルの(みなと)船出(ふなで)して
091(もも)(なや)みに()ひながら
092ゼムの(みなと)漂着(へうちやく)
093天祥山(てんしやうざん)立向(たちむか)
094モールバンドの危害(きがい)をば
095(すく)ひてチンの(みなと)より
096岩樟船(いはくすふね)(つく)りあげ
097アマゾン(がは)(さかのぼ)
098時雨(しぐれ)(もり)(ひそ)みたる
099八岐(やまた)大蛇(をろち)醜鬼(しこおに)
100言向(ことむ)(やは)三五(あななひ)
101(かみ)(めぐみ)()らさむと
102(こころ)をきはめて(すす)()く。
103 ()(とど)かぬ(ばか)川幅(かははば)(ひろ)く、104うす(にご)りのした水底(みなそこ)(ふか)大激流(だいげきりう)105飛沫(ひまつ)()ばし、106何物(なにもの)制圧(せいあつ)をも(おそ)れざる(いきほひ)(もつ)て、107自由(じいう)自在(じざい)奔流(ほんりう)するアマゾン(がは)河口(かはぐち)に、108鷹依姫(たかよりひめ)一行(いつかう)は、109()(かぜ)(はら)ませ(やうや)くに安着(あんちやく)しぬ。
110 此処(ここ)には水陸(すゐりく)両棲(りやうせい)動物(どうぶつ)のモールバンドと()怪獣(くわいじう)がすべての猛獣(まうじう)(わう)として()()かして()る。111(ざう)(からだ)十四五(じふしご)(ばか)(あつ)めた(やう)(ふと)さの(なが)図体(づうたい)をなし、112爬虫族(はちうぞく)(やう)四本(しほん)(あし)(さき)水掻(みづか)きあり、113(つめ)(なが)七八(しちはつ)(しやく)にして、114(つるぎ)(ごと)(ひか)()(とが)つて()る。115頭部(とうぶ)(わに)(ごと)く、116(くち)非常(ひじやう)(おほ)きく、117鹿(しか)のやうな(つの)(はや)し、118(つの)(さき)より何時(いつ)(けむり)のやうなものを噴出(ふんしゆつ)してゐる。119()(つね)血走(ちばし)り、120(しり)蜥蜴(とかげ)()(ごと)く、121必要(ひつえう)(おう)四五十(しごじつ)(けん)(まで)()ばす(こと)出来(でき)る。122さうして()(さき)には鋭利(えいり)両刃(もろは)(つるぎ)(ごと)凶器(きやうき)()つてゐる。123(この)モールバンドに(たい)しては、124如何(いか)なる大蛇(をろち)猛獣(まうじう)(おそ)(をのの)き、125森林(しんりん)(ふか)姿(すがた)(かく)して、126モールバンドの(がい)(まぬが)れむとして()る。
127 (また)(この)アマゾン(がは)には長大(ちやうだい)なる(へび)数多(あまた)棲息(せいそく)し、128或時(あるとき)森林(しんりん)或時(あるとき)水底(みなそこ)(ひそ)んで(けもの)()()人々(ひとびと)(この)地点(ちてん)(まよ)(きた)(もの)あらば、129(さき)(あらそ)うて()(きた)()(くら)はむと()(かま)()るなり。
130 (また)(ほか)にエルバンドと()ふ、131(わに)でもなく大蛇(をろち)でもなく、132(うろこ)(かね)(ごと)(かた)く、133(りう)(ごと)(ひげ)(しやう)じ、134四本(しほん)(あし)ある動物(どうぶつ)あり。135エルバンドの(あたま)(たま)(ごと)(まる)く、136(その)()比較(ひかく)(てき)(ちひ)さい。137エルバンドは(その)(まる)頭部(とうぶ)必要(ひつえう)(おう)じ、138(ほそ)(なが)()ばし、139動物(どうぶつ)()()()()怪物(くわいぶつ)なり。
140 モールバンドは猛獣(まうじう)()(くら)ふにも、141男性(だんせい)(てき)(てき)をグツと()めつけ、142尻尾(しつぽ)打振(うちふ)り、143尾端(びたん)(つるぎ)(もつ)(てき)(たた)きつけ、144()(ころ)し、145(その)(のち)自分(じぶん)(はら)()れて(しま)ふ。146(また)エルバンドは(これ)(はん)し、147(その)(はたら)きは(きは)めて女性(ぢよせい)(てき)で、148動物(どうぶつ)()てゐる(すき)(かんが)へ、149(やはら)かき(たこ)のやうな(あたま)を、150どこ(まで)(ほそ)(なが)延長(えんちやう)し、151動物(どうぶつ)肛門(こうもん)(した)(さき)(くち)(さき)()てがひ、152生血(いきち)(しぼ)(おそ)ろしき動物(どうぶつ)なり。153(ただ)モールバンドにしてもエルバンドにしても、154(かれ)(もつと)(おそ)るる(てき)は、155アマゾン(がは)(ほとり)棲息(せいそく)してゐる巨大(きよだい)なる(わに)(むれ)ばかりなりといふ。
156 鷹依姫(たかよりひめ)一行(いつかう)は、157かかる怪物(くわいぶつ)棲息(せいそく)するアマゾン(がは)河口(かはぐち)辿(たど)()き、158危険(きけん)刻々(こくこく)()(せま)(きた)(ため)に、159(ふね)()()て、160アマゾン(がは)南岸(なんがん)上陸(じやうりく)し、161時雨(しぐれ)(もり)(むか)つて宣伝歌(せんでんか)をうたひながら、162竜国別(たつくにわけ)163テーリスタン、164カーリンスを(ともな)ひ、165樹蔭(こかげ)()ひて、166西(にし)西(にし)へと(すす)()く。
167 宇宙(うちう)森羅(しんら)万象(ばんしやう)(ひとつ)として、168陰陽(いんやう)水火(いき)によつて形成(けいせい)されざる(もの)はない。169(したが)つて神人(しんじん)()ふも(さら)なり、170禽獣(きんじう)虫魚(ちうぎよ)171山川(さんせん)草木(さうもく)(いた)(まで)172(いづ)れも言霊(ことたま)水火(いき)(いう)し、173言語(げんご)(はつ)せざるものはないのである。174中臣(なかとみ)(はらひ)にも『(くさ)片葉(かきは)をも言止(ことや)めて云々(うんぬん)』の文句(もんく)あり、175(いにしへ)(ひと)(すべ)禽獣(きんじう)草木(さうもく)言語(げんご)(まで)()諒解(りやうかい)したるものなり。
176 (また)禽獣(きんじう)人語(じんご)(かい)し、177(ひと)(また)禽獣(きんじう)草木(さうもく)言葉(ことば)()(かい)する(こと)()たり。178されど()追々(おひおひ)(くだ)り、179(ひと)(こころ)(ねぢ)(まが)り、180(つひ)罪悪(ざいあく)(かたまり)となり、181一切(いつさい)()(かい)する(あた)はざる(まで)182不便(ふべん)(きは)まる人間(にんげん)堕落(だらく)(おほ)せたるなり。183(また)(おな)人間(にんげん)(うち)(おい)ても、184国々(くにぐに)所々(ところどころ)言語(げんご)相違(さうゐ)するは、185第一(だいいち)国魂神(くにたまがみ)霊魂(みたま)関係(くわんけい)(および)風土(ふうど)寒暑(かんしよ)関係(くわんけい)()るものなるが、186(これ)一々(いちいち)聞分(ききわ)(その)()(さと)(こと)出来(でき)ぬまでに人間(にんげん)(みみ)(にぶ)(きた)りぬ。187(さいはひ)言霊学(げんれいがく)体得(たいとく)する(とき)は、188(べつ)英語(えいご)とか仏蘭西(フランス)()189露西亜(ロシア)()などと、190せせこましい語学(ごがく)研究(けんきう)せなくとも、191(その)声音(せいおん)(いろ)(ならび)抑揚(よくやう)頓挫(とんざ)(とう)にて(さと)()らるる(はず)なり。192(したが)つて禽獣(きんじう)虫魚(ちうぎよ)山川(さんせん)草木(さうもく)言葉(ことば)も、193容易(ようい)(かい)()べきものなり。
194 (たと)へば無生機物(むせいきぶつ)たる三味線(しやみせん)()()らして、195いろいろの音律(おんりつ)(はつ)し、196浄瑠璃(じやうるり)197(うた)などに()はして(もの)()はしむるに、198()()れたる(みみ)には、199(その)()(なに)(かた)()るやを弁別(べんべつ)()るが(ごと)し。200(その)()縦笛(たてぶえ)201横笛(よこぶえ)202(しやう)203ひちりき、204太鼓(たいこ)205(つづみ)(いた)るまで、206(わづ)かに五音(ごいん)207(あるひ)七八音(しちはちいん)(もつ)て、208()(その)(よう)(たつ)する(ごと)く、209禽獣(きんじう)虫魚(ちうぎよ)(とう)声音(せいおん)は、210(その)(かず)(すくな)しと(いへど)も、211(わが)(みみ)(きよ)くして()(とき)は、212禽獣(きんじう)草木(さうもく)(こゑ)(あきら)かに(さと)(こと)出来(でき)()る。213(たと)へば、214喇叭(ラツパ)(わづか)にタチツテトの五音(ごいん)(もつ)数多(あまた)軍隊(ぐんたい)(うご)かし、215三味線(しやみせん)はパピプペポ、216タチツテトの十音(じふいん)(もつ)一切(いつさい)(かた)り、217(うし)はマミムメモ、218(うま)はハヒフヘホ、219(ねこ)はナニヌネノ、220(いぬ)はワヰウヱヲと()ふやうに、221(おのおの)特定(とくてい)言霊(ことたま)使用(しよう)し、222自分(じぶん)意思(いし)完全(くわんぜん)表示(へうじ)し、223(なほ)(およ)ばざる(ところ)は、224()(はたら)かせ(からだ)形容(けいよう)(もつ)(これ)(おぎな)ひ、225()(こゑ)抑揚(よくやう)頓挫(とんざ)にて、226(その)意思(いし)(あきら)かに表示(へうじ)するものなり。
227 日本人(にほんじん)円満(ゑんまん)清朗(せいらう)なる七十五(しちじふご)(せい)完全(くわんぜん)使用(しよう)()高等(かうとう)人種(じんしゆ)である。228()(まつた)国魂(くにたま)(すぐ)れたる所以(ゆゑん)にして、229人種(じんしゆ)として(また)優等(いうとう)なる所以(ゆゑん)である。230人種(じんしゆ)()つては二十四五(にじふしご)(せい)(あるひ)三十声(さんじつせい)内外(ないぐわい)より言語(ことば)使用(しよう)()ざるものあり。231(しか)して(その)声音(せいおん)拗音(えうおん)232濁音(だくおん)233鼻音(びおん)234半濁音(はんだくおん)235獣畜音(じうちくおん)(とう)混入(こんにふ)してゐる。236されど(かみ)(おな)じく七十五(しちじふご)(せい)使用(しよう)()人種(じんしゆ)(いま)(まつた)(こころ)(みみ)(ふさ)がり、237(こころ)(まなこ)()ぢたれば、238到底(たうてい)神諭(しんゆ)にある(ごと)く、239(いち)()いて(じふ)(さと)るが(ごと)き、240鋭敏(えいびん)なる(こころ)耳目(じもく)()き、241百言(ひやくげん)()いて(わづか)一二言(いちにげん)(さと)()(くらゐ)程度(ていど)まで耳目(じもく)活用(くわつよう)能率(のうりつ)低下(ていか)し、242()動物(どうぶつ)(ほとん)(えら)(ところ)なき(まで)(いた)れるなり。243(じつ)天地(てんち)経綸(けいりん)司宰者(しさいしや)たる(ひと)として浩歎(かうたん)すべきの(いた)りならずや。
244 鷹依姫(たかよりひめ)245竜国別(たつくにわけ)246テー、247カーの()(にん)(この)森林(しんりん)(すす)(とら)248(くま)249獅子(しし)250(おほかみ)251大蛇(をろち)252(わし)253(きつね)254(うさぎ)255(その)(ほか)一切(いつさい)動物(どうぶつ)声音(せいおん)()き、256()(その)()諒解(りやうかい)し、257(ここ)猛獣(まうじう)使役(しえき)して(もり)(わう)となり、258モールバンド、259エルバンドの征服(せいふく)従事(じゆうじ)する(こと)となりぬ。260(しか)(なが)(いにしへ)(ひと)現代(げんだい)(ごと)く、261(あま)()ざかしき円滑(ゑんくわつ)辞令(じれい)(もち)ゐず、262(また)数万言(すうまんげん)(なら)べて喋々(てふてふ)喃々(なんなん)する必要(ひつえう)もなし。263それ(ゆゑ)アとウとの(いき)にて禽獣(きんじう)草木(さうもく)()(その)意思(いし)交換(かうくわん)する(こと)()たりしなり。
264 (しか)(なが)現代人(げんだいじん)は、265到底(たうてい)簡単(かんたん)なる言語(げんご)にて(その)意思(いし)諒解(りやうかい)する(だけ)能力(のうりよく)なし。266(ゆゑ)(この)口述(こうじゆつ)現代人(げんだいじん)(みみ)諒解(りやうかい)(やす)からしむる(ため)267大蛇(をろち)268(くま)269鹿(しか)270(とら)271(おほかみ)272(きつね)273(うさぎ)274(その)()鳥類(てうるゐ)(いた)るまで、275現代(げんだい)人間(にんげん)言語(げんご)(もつ)(はな)したる(ごと)(やく)して口述(こうじゆつ)せむとす。276古事記(こじき)にも大己貴(おほなむちの)(みこと)277気多(けた)(みさき)にて因幡(ゐなば)白兎(しろうさぎ)出会(であ)ひ、278いろいろと問答(もんだふ)(たま)神文(しんもん)がある(ごと)く、279鳥獣(てうじう)草木(さうもく)声音(せいおん)(いへど)も、280(しん)神国魂(みくにだましひ)(かへ)りなば、281よく諒解(りやうかい)()らるるものなり。
282 禽獣(きんじう)草木(さうもく)今日(こんにち)(いた)(まで)283(おぼろ)げながら人語(じんご)(かい)するに、284人間(にんげん)として禽獣(きんじう)草木(さうもく)声音(せいおん)()(こと)()ざるは、285(じつ)万物(ばんぶつ)霊長(れいちやう)たる権威(けんゐ)はいづこにありや。286()かる不完全(ふくわんぜん)なる五感(ごかん)(もつ)て、287いかでか、288(かみ)生宮(いきみや)として万有(ばんいう)安息(あんそく)(あた)へ、289天地(てんち)経綸(けいりん)司宰者(しさいしや)たる(その)職責(しよくせき)(まつた)うする(こと)()む。290(おも)へば(おも)へば(じつ)遺憾(ゐかん)(きは)みなり。
291 口述者(こうじゆつしや)外国語(ぐわいこくご)(まな)びし(こと)なく、292(また)横文字(よこもじ)一字(いちじ)(かい)()ない。293されど各国人(かくこくじん)談話(だんわ)(かたはら)()りて、294(みみ)をすませて()(とき)は、295(その)()(なん)たるかを、296言霊(ことたま)原則(げんそく)(じやう)297諒解(りやうかい)()らるるなり。298(この)物語(ものがたり)(また)古代(こだい)土人(どじん)言語(げんご)所々(ところどころ)羅列(られつ)し、299(あるひ)現代(げんだい)外国語(ぐわいこくご)使用(しよう)したる(ところ)もあり。300(しか)今日(こんにち)世界(せかい)語学(ごがく)は、301言霊学(ことたまがく)(じやう)(その)原則(げんそく)(みだ)しゐる(ため)に、302現代人(げんだいじん)言語(げんご)諒解(りやうかい)(がた)(てん)多々(たた)あり。303如何(いか)なる(くに)言語(げんご)(いへど)も、304(いま)禽獣(きんじう)草木(さうもく)(ごと)言霊(ことたま)原則(げんそく)(あやま)らざるに(おい)ては、305世界(せかい)共通(きようつう)(てき)(つう)ずべきが言霊(ことたま)妙用(めうよう)306宇宙(うちう)真理(しんり)なり。307あゝ惟神(かむながら)(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)
308大正一一・八・二二 旧六・三〇 松村真澄録)
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→  
霊界物語ネットは飯塚弘明が運営しています。【メールアドレス】 / 動作に不具合や誤字脱字等を発見されましたら是非お知らせ下さるようお願い申し上げます。 / / 本サイトの著作権(デザイン、プログラム、凡例等)は飯塚弘明にあります。出口王仁三郎の著作物(霊界物語等)の著作権は保護期間が過ぎていますのでご自由にお使いいただいて構いません。ただし一部分を引用するのではなく、本サイト掲載の大部分を利用して電子書籍等に転用する場合には、必ず出典と連絡先を記して下さい。→「本サイト掲載文献の利用について」 / 出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別的と見なされる言葉や表現もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。 / プライバシーポリシー
(C) 2007-2024 Iizuka Hiroaki