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霊界物語
海洋万里(第25~36巻)
第32巻(未の巻)
序文
総説
第1篇 森林の都
第1章 万物同言
第2章 猛獣会議
第3章 兎の言霊
第4章 鰐の言霊
第5章 琉球の光
第6章 獅子粉塵
第2篇 北の森林
第7章 試金玉
第8章 三人娘
第9章 岩窟女
第10章 暗黒殿
第11章 人の裘
第12章 鰐の橋
第13章 平等愛
第14章 山上の祝
第3篇 瑞雲靉靆
第15章 万歳楽
第16章 回顧の歌
第17章 悔悟の歌
第18章 竜国別
第19章 軽石車
第20章 瑞の言霊
第21章 奉答歌
第4篇 天祥地瑞
第22章 橋架
第23章 老婆心切
第24章 冷氷
余白歌
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<<< 猛獣会議
(B)
(N)
鰐の言霊 >>>
第三章
兎
(
うさぎ
)
の
言霊
(
ことたま
)
〔八九四〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第32巻 海洋万里 未の巻
篇:
第1篇 森林の都
よみ(新仮名遣い):
しんりんのみやこ
章:
第3章 兎の言霊
よみ(新仮名遣い):
うさぎのことたま
通し章番号:
894
口述日:
1922(大正11)年08月22日(旧06月30日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1923(大正12)年10月15日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
兎の王は、モールバンドやエルバンドら八岐大蛇の眷属に悩まされていた自分たちの一族を救うために、宣伝使をお迎えすることができたことを感謝する歌を歌い、舞った。
鷹依姫は面白い仕草で歌い舞い、自分もかつては曲がった道を歩いていたが、神の御光に照らされて身魂が開いたように、大神の大慈大悲によって悪神たちもまつろわせることができる世も来るだろう、と諭した。
そして禽獣虫魚に至るまで、神の恵みがあまねく降り注ぐようにという祈願をこめて歌を終わり、座に就いた。兎をはじめ、この言霊歌を聞いて喜び勇んで集まってきた鰐たちも、ただ感謝するのみであった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-04-25 18:45:04
OBC :
rm3203
愛善世界社版:
29頁
八幡書店版:
第6輯 161頁
修補版:
校定版:
30頁
普及版:
13頁
初版:
ページ備考:
001
兎
(
うさぎ
)
の
都
(
みやこ
)
にては、
002
一族
(
いちぞく
)
此処
(
ここ
)
に
集
(
あつ
)
まり
来
(
きた
)
り、
003
形
(
かたち
)
ばかりの
月
(
つき
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
宮
(
みや
)
の
前
(
まへ
)
に、
004
芭蕉
(
ばせう
)
の
葉
(
は
)
を
数多
(
あまた
)
敷
(
し
)
き
並
(
なら
)
べて
筵
(
むしろ
)
となし、
005
バナナ、
006
林檎
(
りんご
)
、
007
梨
(
なし
)
、
008
山桃
(
やまもも
)
、
009
苺
(
いちご
)
などの
果物
(
くだもの
)
を
数多
(
あまた
)
並
(
なら
)
べ
立
(
た
)
て、
010
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
の
一行
(
いつかう
)
を
神
(
かみ
)
の
如
(
ごと
)
くに
敬
(
うやま
)
ひつ、
011
茲
(
ここ
)
に
歓迎
(
くわんげい
)
の
宴会
(
えんくわい
)
を
開
(
ひら
)
きたり。
012
兎
(
うさぎ
)
の
王
(
わう
)
は
立上
(
たちあ
)
がり、
013
恰
(
あたか
)
も
天上
(
てんじやう
)
より
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
の
降臨
(
かうりん
)
せし
如
(
ごと
)
く
打喜
(
うちよろこ
)
び、
014
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
を
救
(
すく
)
ふ
王者
(
わうじや
)
は
現
(
あらは
)
れたりと、
015
歌
(
うた
)
をうたつて
祝意
(
しゆくい
)
を
表
(
へう
)
しぬ。
016
もとより
兎
(
うさぎ
)
の
言語
(
げんご
)
なれば、
017
其
(
その
)
真意
(
しんい
)
は
判然
(
はんぜん
)
と
分
(
わか
)
り
兼
(
か
)
ぬれども、
018
其
(
その
)
動作
(
どうさ
)
形容
(
けいよう
)
表情
(
へうじやう
)
と
言葉
(
ことば
)
の
抑揚
(
よくやう
)
頓挫
(
とんざ
)
に
依
(
よ
)
つて、
019
大体
(
だいたい
)
の
意味
(
いみ
)
は
解
(
かい
)
さる。
020
其
(
その
)
歌
(
うた
)
を
訳
(
やく
)
すれば
左
(
さ
)
の
如
(
ごと
)
し。
021
(兎の王)
『
昔
(
むかし
)
の
昔
(
むかし
)
の
其
(
その
)
昔
(
むかし
)
022
天
(
てん
)
に
輝
(
かがや
)
く
月
(
つき
)
の
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
の
023
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
に
霑
(
うるほ
)
ひて
024
アマゾン
河
(
がは
)
の
北南
(
きたみなみ
)
025
広袤
(
くわうぼう
)
千里
(
せんり
)
の
森林
(
しんりん
)
を
026
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
千代
(
ちよ
)
の
棲処
(
すみか
)
ぞと
027
依
(
よ
)
さし
給
(
たま
)
ひて
永久
(
とこしへ
)
に
028
与
(
あた
)
へ
給
(
たま
)
ひし
楽園地
(
らくゑんち
)
029
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
の
星
(
ほし
)
の
如
(
ごと
)
030
浜
(
はま
)
の
真砂
(
まさご
)
の
数
(
かず
)
の
如
(
ごと
)
031
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
種族
(
しゆぞく
)
は
日
(
ひ
)
に
月
(
つき
)
に
032
生
(
う
)
めよ
栄
(
さか
)
えよ
育
(
そだ
)
てよと
033
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
の
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
は
034
弥益々
(
いやますます
)
に
幸
(
さち
)
はひて
035
時雨
(
しぐれ
)
の
森
(
もり
)
を
吾々
(
われわれ
)
が
036
玉
(
たま
)
の
命
(
いのち
)
の
繋
(
つな
)
ぎ
所
(
しよ
)
と
037
喜
(
よろこ
)
び
暮
(
くら
)
す
折柄
(
をりから
)
に
038
天足
(
あだる
)
の
彦
(
ひこ
)
や
胞場姫
(
えばひめ
)
の
039
醜
(
しこ
)
の
魂
(
たま
)
より
現
(
あらは
)
れし
040
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
の
成
(
な
)
れの
果
(
は
)
て
041
アダムの
霊
(
みたま
)
を
受
(
う
)
けつぎし
042
大蛇
(
をろち
)
の
魂
(
たま
)
はモールバンド
043
エバの
霊
(
みたま
)
を
受
(
う
)
けつぎし
044
悪狐
(
あくこ
)
の
霊
(
みたま
)
はエルバンド
045
さも
恐
(
おそ
)
ろしき
悪神
(
わるがみ
)
と
046
生
(
う
)
まれ
変
(
かは
)
りてアマゾンの
047
河
(
かは
)
の
上下
(
かみしも
)
隈
(
くま
)
もなく
048
数多
(
あまた
)
の
子孫
(
しそん
)
を
生
(
う
)
み
生
(
う
)
みて
049
蟠
(
わだか
)
まりつつ
吾々
(
われわれ
)
が
050
種族
(
しゆぞく
)
を
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
が
餌食
(
ゑじき
)
とし
051
旦
(
あした
)
に
五百
(
ごひやく
)
夕
(
ゆふ
)
べに
五百
(
ごひやく
)
052
日々
(
ひび
)
に
千兎
(
せんと
)
を
捕
(
と
)
り
喰
(
くら
)
ひ
053
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
は
悲
(
かな
)
しき
今
(
いま
)
の
身
(
み
)
よ
054
千代
(
ちよ
)
の
棲処
(
すみか
)
を
失
(
うしな
)
ひし
055
兎族
(
とぞく
)
一同
(
いちどう
)
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず
056
仁慈
(
じんじ
)
の
深
(
ふか
)
き
鰐族
(
わにぞく
)
に
057
固
(
かた
)
く
守
(
まも
)
られ
青垣山
(
あをがきやま
)
を
058
四方
(
よも
)
に
繞
(
めぐ
)
らす
此
(
この
)
島
(
しま
)
に
059
清
(
きよ
)
けき
湖
(
うみ
)
を
隔
(
へだ
)
てつつ
060
僅
(
わづか
)
に
生
(
せい
)
を
保
(
たも
)
ちけり。
061
さはさりながら
吾々
(
われわれ
)
は
062
此
(
この
)
湖
(
みづうみ
)
をうち
渡
(
わた
)
り
063
鰐
(
わに
)
の
子供
(
こども
)
に
守
(
まも
)
られて
064
青垣山
(
あをがきやま
)
を
打越
(
うちこ
)
えて
065
さも
香
(
かんば
)
しき
餌食
(
ゑじき
)
をば
066
探
(
たづ
)
ね
求
(
もと
)
めつ
行
(
ゆ
)
く
度
(
たび
)
に
067
モールバンドは
来
(
きた
)
らねど
068
さも
恐
(
おそ
)
ろしき
獅子
(
しし
)
熊
(
くま
)
や
069
虎
(
とら
)
狼
(
おほかみ
)
は
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
070
醜
(
しこ
)
の
大蛇
(
をろち
)
や
禿鷲
(
はげわし
)
に
071
貴
(
たつと
)
き
命
(
いのち
)
を
奪
(
うば
)
はれて
072
日々
(
ひび
)
に
減
(
へ
)
り
行
(
ゆ
)
く
吾
(
わが
)
種族
(
うから
)
073
心淋
(
こころさび
)
しき
折柄
(
をりから
)
に
074
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
の
雲
(
くも
)
わけて
075
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
の
神人
(
しんじん
)
が
076
天
(
あま
)
の
河原
(
かはら
)
に
船
(
ふね
)
浮
(
うか
)
べ
077
アマゾン
河
(
がは
)
の
河口
(
かはぐち
)
に
078
降
(
くだ
)
り
給
(
たま
)
ひて
悠々
(
いういう
)
と
079
貴
(
たつと
)
き
歌
(
うた
)
をうたはせつ
080
上
(
のぼ
)
り
来
(
き
)
ませる
嬉
(
うれ
)
しさよ
081
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
救
(
すく
)
ひの
神
(
かみ
)
とます
082
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
の
月
(
つき
)
の
神
(
かみ
)
083
汝
(
なれ
)
が
命
(
みこと
)
を
遣
(
つか
)
はして
084
此
(
この
)
苦
(
くるし
)
みを
救
(
すく
)
はむと
085
降
(
くだ
)
させ
給
(
たま
)
ひしものならむ
086
思
(
おも
)
へば
思
(
おも
)
へば
有難
(
ありがた
)
し
087
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
は
草
(
くさ
)
の
葉
(
は
)
に
088
浮
(
うか
)
びて
月
(
つき
)
の
御
(
おん
)
姿
(
すがた
)
089
宿
(
やど
)
らせ
給
(
たま
)
ふたふとさよ
090
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
091
神
(
かみ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
幸
(
さち
)
はひて
092
此
(
この
)
月島
(
つきしま
)
は
永久
(
とこしへ
)
に
093
神
(
かみ
)
の
守
(
まも
)
りの
弥深
(
いやふか
)
く
094
栄
(
さか
)
え
栄
(
さか
)
えて
瑞御霊
(
みづみたま
)
095
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
096
恵
(
めぐみ
)
も
開
(
ひら
)
く
教
(
のり
)
の
花
(
はな
)
097
紅
(
くれなゐ
)
緑
(
みどり
)
こき
交
(
ま
)
ぜて
098
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
赤
(
あか
)
き
心根
(
こころね
)
を
099
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
表白
(
へうはく
)
し
100
救
(
すく
)
はせ
給
(
たま
)
へ
神司
(
かむつかさ
)
101
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
よ
竜国別
(
たつくにわけ
)
よ
102
御供
(
みとも
)
の
神
(
かみ
)
と
仕
(
つか
)
へます
103
テーリスタンやカーリンス
104
此
(
この
)
四柱
(
よはしら
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
105
兎
(
うさぎ
)
一同
(
いちどう
)
代表
(
だいへう
)
し
106
謹
(
つつし
)
み
敬
(
ゐやま
)
ひ
願
(
ね
)
ぎまつる
107
旭
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
108
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
109
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
110
モールバンドは
猛
(
たけ
)
くとも
111
虎
(
とら
)
狼
(
おほかみ
)
や
獅子
(
しし
)
熊
(
くま
)
の
112
醜
(
しこ
)
の
猛
(
たけ
)
びは
烈
(
はげ
)
しとも
113
なぞや
恐
(
おそ
)
れむ
吾々
(
われわれ
)
は
114
救
(
すく
)
ひの
神
(
かみ
)
を
得
(
え
)
たりけり
115
守
(
まも
)
りの
王
(
わう
)
を
得
(
え
)
たりけり
116
喜
(
よろこ
)
び
勇
(
いさ
)
めわが
子供
(
こども
)
117
これより
後
(
のち
)
は
永久
(
とこしへ
)
に
118
月
(
つき
)
の
社
(
やしろ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
119
尽
(
つ
)
きせぬ
千代
(
ちよ
)
の
喜
(
よろこ
)
びを
120
味
(
あぢ
)
はひまつり
神国
(
かみくに
)
の
121
其
(
その
)
楽
(
たの
)
しみを
味
(
あぢ
)
はひて
122
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
り
給
(
たま
)
ひたる
123
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
は
124
すべての
罪
(
つみ
)
を
赦
(
ゆる
)
しまし
125
百
(
もも
)
の
災
(
わざはひ
)
打払
(
うちはら
)
ひ
126
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
洗
(
あら
)
ひ
清
(
きよ
)
めます
127
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
128
御稜威
(
みいづ
)
を
尊
(
たふと
)
み
敬
(
うやま
)
ひて
129
此
(
この
)
世
(
よ
)
のあらむ
極
(
きはみ
)
まで
130
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
神恩
(
しんおん
)
を
131
称
(
たた
)
へ
奉
(
まつ
)
らむ
惟神
(
かむながら
)
132
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ』
133
と
歌
(
うた
)
ひ
了
(
をは
)
り、
134
兎
(
うさぎ
)
の
王
(
わう
)
は
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
前
(
まへ
)
に
平伏
(
へいふく
)
し、
135
兎の王
『
誠
(
まこと
)
に
不調法
(
ぶてうほふ
)
な
不完全
(
ふくわんぜん
)
な
歌
(
うた
)
をうたひ、
136
舞曲
(
ぶきよく
)
を
演
(
えん
)
じまして、
137
さぞお
困
(
こま
)
り
遊
(
あそ
)
ばしたで
御座
(
ござ
)
いませう』
138
と
耳
(
みみ
)
を
打振
(
うちふ
)
り
打振
(
うちふ
)
り、
139
さも
慇懃
(
いんぎん
)
に
挨拶
(
あいさつ
)
をする。
140
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
は
立上
(
たちあが
)
り、
141
兎
(
うさぎ
)
の
群
(
むれ
)
に
向
(
むか
)
つて、
142
手
(
て
)
を
拍
(
う
)
ち
体
(
からだ
)
を
揺
(
ゆす
)
り、
143
面白
(
おもしろ
)
可笑
(
をか
)
しき
身振
(
みぶ
)
りしながら、
144
うたひ
始
(
はじ
)
めた。
145
鷹依姫
『
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
瑞穂国
(
みづほくに
)
146
波
(
なみ
)
に
浮
(
うか
)
べる
五大洲
(
ごだいしう
)
147
何
(
いづ
)
れの
山
(
やま
)
も
海河
(
うみかは
)
も
148
皆
(
みな
)
大神
(
おほかみ
)
の
御水火
(
みいき
)
より
149
生
(
うま
)
れ
出
(
い
)
でたるものぞかし
150
神
(
かみ
)
の
宮
(
みや
)
なる
人
(
ひと
)
の
身
(
み
)
は
151
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
なり
鳥
(
とり
)
獣
(
けもの
)
152
魚虫
(
うをむし
)
草木
(
くさき
)
に
至
(
いた
)
るまで
153
国治立
(
くにはるたちの
)
大神
(
おほかみ
)
や
154
金勝要
(
きんかつかねの
)
大神
(
おほかみ
)
の
155
御水火
(
みいき
)
に
依
(
よ
)
りて
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
156
現
(
あらは
)
れ
出
(
い
)
でしものなれば
157
神
(
かみ
)
の
御目
(
みめ
)
より
見給
(
みたま
)
へば
158
何
(
いづ
)
れも
尊
(
たふと
)
き
貴
(
うづ
)
の
御子
(
みこ
)
159
恵
(
めぐみ
)
に
隔
(
へだ
)
てあるべきや
160
天津
(
あまつ
)
日光
(
ひかげ
)
は
人
(
ひと
)
の
身
(
み
)
も
161
木草
(
きぐさ
)
の
上
(
うへ
)
も
鳥
(
とり
)
獣
(
けもの
)
162
虫族
(
むしけら
)
までもおし
並
(
な
)
べて
163
光
(
ひか
)
り
輝
(
かがや
)
き
給
(
たま
)
ふなり
164
天地
(
てんち
)
の
間
(
あひだ
)
に
人
(
ひと
)
となり
165
獣
(
けもの
)
となりて
生
(
うま
)
るるも
166
皆
(
みな
)
大神
(
おほかみ
)
の
御心
(
みこころ
)
ぞ
167
神
(
かみ
)
の
慈眼
(
じがん
)
に
見給
(
みたま
)
へば
168
尊
(
たか
)
き
卑
(
ひく
)
きの
区別
(
くべつ
)
なし
169
吾
(
われ
)
も
神
(
かみ
)
の
子
(
こ
)
汝
(
なれ
)
も
又
(
また
)
170
神
(
かみ
)
の
尊
(
たふと
)
き
貴
(
うづ
)
の
御子
(
みこ
)
171
御子
(
みこ
)
と
御子
(
みこ
)
とは
睦
(
むつ
)
び
合
(
あ
)
ひ
172
弱
(
よわ
)
きを
助
(
たす
)
け
強
(
つよ
)
きをば
173
なだめすかして
睦
(
むつ
)
まじく
174
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
渡
(
わた
)
り
祖神
(
おやがみ
)
の
175
大
(
だい
)
慈悲心
(
じひしん
)
に
酬
(
むく
)
ゆべし
176
モールバンドは
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
177
虎
(
とら
)
狼
(
おほかみ
)
や
獅子
(
しし
)
熊
(
くま
)
の
178
猛
(
たけ
)
き
獣
(
けもの
)
に
至
(
いた
)
るまで
179
神
(
かみ
)
の
授
(
さづ
)
けし
言霊
(
ことたま
)
の
180
恵
(
めぐみ
)
の
水火
(
いき
)
の
幸
(
さち
)
はひば
181
服従
(
まつろ
)
ひ
来
(
きた
)
らむ
事
(
こと
)
あらむ
182
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
183
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
子
(
こ
)
と
生
(
うま
)
れたる
184
汝
(
なれ
)
の
一族
(
いちぞく
)
兎
(
うさぎ
)
ども
185
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
たち
国津
(
くにつ
)
神
(
かみ
)
186
国魂神
(
くにたまがみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
を
187
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
嬉
(
うれ
)
しみて
188
清
(
きよ
)
き
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
送
(
おく
)
りつつ
189
凡
(
すべ
)
ての
曲
(
まが
)
に
打勝
(
うちか
)
ちて
190
月
(
つき
)
の
御神
(
みかみ
)
の
依
(
よ
)
さします
191
汝
(
な
)
が
天職
(
てんしよく
)
を
尽
(
つく
)
すべし
192
われも
一度
(
いちど
)
は
村肝
(
むらきも
)
の
193
心
(
こころ
)
曇
(
くも
)
りて
豹狼
(
さいらう
)
の
194
獣
(
けもの
)
に
劣
(
おと
)
らぬ
醜
(
しこ
)
の
道
(
みち
)
195
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
辿
(
たど
)
りたる
196
人
(
ひと
)
の
衣
(
ころも
)
を
被
(
かぶ
)
りたる
197
モールバンドとなりたれど
198
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御光
(
みひか
)
りに
199
照
(
て
)
らされ
今
(
いま
)
は
執着
(
しふちやく
)
の
200
雲霧
(
くもきり
)
晴
(
は
)
れて
惟神
(
かむながら
)
201
神
(
かみ
)
の
身魂
(
みたま
)
となりにけり
202
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
梅
(
うめ
)
の
花
(
はな
)
203
一度
(
いちど
)
に
開
(
ひら
)
く
時
(
とき
)
来
(
きた
)
り
204
神
(
かみ
)
の
仕組
(
しぐみ
)
か
白波
(
しらなみ
)
の
205
上
(
うへ
)
漕
(
こ
)
ぎ
渡
(
わた
)
り
漸
(
やうや
)
うに
206
高砂島
(
たかさごじま
)
の
土
(
つち
)
を
踏
(
ふ
)
み
207
アリナの
滝
(
たき
)
に
身
(
み
)
を
浄
(
きよ
)
め
208
再
(
ふたた
)
び
玉
(
たま
)
の
執着
(
しふちやく
)
に
209
心
(
こころ
)
を
濁
(
にご
)
り
曇
(
くも
)
らせつ
210
慈愛
(
じあい
)
の
笞
(
しもと
)
に
叩
(
たた
)
かれて
211
漸
(
やうや
)
く
神
(
かみ
)
に
立帰
(
たちかへ
)
り
212
大海原
(
おほうなばら
)
を
乗
(
の
)
り
切
(
き
)
りて
213
やつと
此処
(
ここ
)
まで
着
(
つ
)
きにけり
214
広袤
(
くわうぼう
)
千里
(
せんり
)
果
(
は
)
てしなき
215
時雨
(
しぐれ
)
の
森
(
もり
)
の
此
(
この
)
霊地
(
れいち
)
216
いや
永久
(
とこしへ
)
に
鎮
(
しづ
)
まりて
217
汝
(
なれ
)
が
一族
(
いちぞく
)
云
(
い
)
ふも
更
(
さら
)
218
虎
(
とら
)
狼
(
おほかみ
)
や
獅子
(
しし
)
熊
(
くま
)
の
219
猛
(
たけ
)
き
獣
(
けもの
)
を
始
(
はじ
)
めとし
220
大蛇
(
をろち
)
猩々
(
しやうじやう
)
禿鷲
(
はげわし
)
の
221
醜
(
しこ
)
の
魔神
(
まがみ
)
を
言霊
(
ことたま
)
の
222
清
(
きよ
)
き
御水火
(
みいき
)
に
服従
(
まつろ
)
はせ
223
モールバンドに
至
(
いた
)
る
迄
(
まで
)
224
悪虐
(
あくぎやく
)
無道
(
むだう
)
の
行
(
おこな
)
ひを
225
改
(
あらた
)
めしめて
神国
(
かみくに
)
の
226
五六七
(
みろく
)
の
神世
(
みよ
)
を
建設
(
けんせつ
)
し
227
所在
(
あらゆる
)
生物
(
いきもの
)
親
(
した
)
しみて
228
常世
(
とこよ
)
の
春
(
はる
)
を
楽
(
たのし
)
まむ
229
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
230
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましまして
231
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
を
始
(
はじ
)
めとし
232
竜国別
(
たつくにわけ
)
やテー、カーの
233
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
を
悉
(
ことごと
)
く
234
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御心
(
みこころ
)
に
235
叶
(
かな
)
はせ
給
(
たま
)
へ
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
236
百千万
(
ももちよろづ
)
の
神
(
かみ
)
等
(
たち
)
の
237
御前
(
みまへ
)
に
祈
(
いの
)
り
奉
(
たてまつ
)
る
238
旭
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
239
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
240
高砂島
(
たかさごじま
)
は
亡
(
ほろ
)
ぶとも
241
アマゾン
河
(
がは
)
は
涸
(
かわ
)
くとも
242
時雨
(
しぐれ
)
の
森
(
もり
)
は
焼
(
や
)
けるとも
243
神
(
かみ
)
に
従
(
したが
)
ふ
真心
(
まごころ
)
は
244
幾千代
(
いくちよ
)
迄
(
まで
)
も
変
(
かは
)
らまじ
245
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
246
神
(
かみ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
幸
(
さち
)
はひて
247
これの
兎
(
うさぎ
)
のおとなしく
248
服従
(
まつろ
)
ひまつりし
其
(
その
)
如
(
ごと
)
く
249
猛獣
(
まうじう
)
毒蛇
(
どくじや
)
を
始
(
はじ
)
めとし
250
モールバンドやエルバンド
251
其
(
その
)
外
(
ほか
)
百
(
もも
)
の
獣
(
けもの
)
をば
252
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
言霊
(
ことたま
)
に
253
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
せ
給
(
たま
)
へかし
254
黄金
(
こがね
)
の
玉
(
たま
)
は
見
(
み
)
えずとも
255
神
(
かみ
)
に
受
(
う
)
けたる
吾
(
わが
)
魂
(
たま
)
は
256
金剛
(
こんがう
)
不壊
(
ふゑ
)
の
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
257
紫玉
(
むらさきだま
)
か
黄金
(
わうごん
)
の
258
玉
(
たま
)
の
如
(
ごと
)
くに
照
(
て
)
り
渡
(
わた
)
る
259
此
(
この
)
御
(
ご
)
威徳
(
ゐとく
)
をどこ
迄
(
まで
)
も
260
発揮
(
はつき
)
し
奉
(
まつ
)
りて
御恵
(
みめぐみ
)
の
261
露
(
つゆ
)
おく
間
(
ま
)
なく
禽獣
(
きんじう
)
の
262
上
(
うへ
)
に
注
(
そそ
)
がせ
給
(
たま
)
へかし
263
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
に
目醒
(
めざ
)
めたる
264
鷹依姫
(
たかよりひめ
)
の
此
(
この
)
願
(
ねが
)
ひ
265
完美
(
うまら
)
に
委曲
(
つばら
)
に
聞
(
きこ
)
し
召
(
め
)
せ
266
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
267
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ』
268
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
りて
座
(
ざ
)
に
着
(
つ
)
けば、
269
兎
(
うさぎ
)
の
王
(
わう
)
を
始
(
はじ
)
めとし、
270
湖
(
みづうみ
)
より
此
(
この
)
言霊歌
(
ことたまうた
)
を
聞
(
き
)
いて
喜
(
よろこ
)
び
勇
(
いさ
)
み
集
(
あつ
)
まり
来
(
きた
)
れる
鰐
(
わに
)
の
群
(
むれ
)
は、
271
嬉
(
うれ
)
しげに
耳
(
みみ
)
を
澄
(
す
)
ませて
聞
(
き
)
き
終
(
をは
)
り
感謝
(
かんしや
)
するのみ。
272
(
大正一一・八・二二
旧六・三〇
松村真澄
録)
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【第3章 兎の言霊|第32巻|海洋万里|霊界物語|/rm3203】
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