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霊界物語
舎身活躍(第37~48巻)
第39巻(寅の巻)
序歌
総説
第1篇 伊祖の神風
第1章 大黒主
第2章 評定
第3章 出師
第2篇 黄金清照
第4章 河鹿越
第5章 人の心
第6章 妖霧
第7章 都率天
第8章 母と娘
第3篇 宿世の山道
第9章 九死一生
第10章 八の字
第11章 鼻摘
第12章 種明志
第4篇 浮木の岩窟
第13章 浮木の森
第14章 清春山
第15章 焼糞
第16章 親子対面
第5篇 馬蹄の反影
第17章 テームス峠
第18章 関所守
第19章 玉山嵐
附録 大祓祝詞解
余白歌
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霊界物語
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舎身活躍(第37~48巻)
>
第39巻(寅の巻)
> 第2篇 黄金清照 > 第8章 母と娘
<<< 都率天
(B)
(N)
九死一生 >>>
第八章
母
(
はは
)
と
娘
(
むすめ
)
〔一〇七三〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第39巻 舎身活躍 寅の巻
篇:
第2篇 黄金清照
よみ(新仮名遣い):
おうごんせいしょう
章:
第8章 母と娘
よみ(新仮名遣い):
ははとむすめ
通し章番号:
1073
口述日:
1922(大正11)年10月27日(旧09月8日)
口述場所:
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1924(大正13)年5月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
黄金姫と清照姫は、河鹿峠の坂道を降りながら、これまでの自分たちの出自と来歴を宣伝歌に歌った。
二人はそれぞれ、バラモン教の鬼熊別の妻と娘であったが、顕恩郷にて清照姫は友彦に誘惑されて逐電し、そのあと三五教の太玉命がやってきて、バラモン教勢は追い払われて自転倒島に逃げて行ったのであった。
さらに二人は縁あってそれぞれ別々に、三五教に改心することになった。二人はその経緯を歌いながら勇み進んでいく。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
オスタリヤ(竜宮島・オーストラリア)
データ凡例:
データ最終更新日:
2022-11-19 11:26:34
OBC :
rm3908
愛善世界社版:
104頁
八幡書店版:
第7輯 318頁
修補版:
校定版:
109頁
普及版:
46頁
初版:
ページ備考:
001
月
(
つき
)
てり
渡
(
わた
)
る
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
002
梵天王
(
ぼんてんわう
)
の
守
(
まも
)
ります
003
清
(
きよ
)
き
尊
(
たふと
)
き
国
(
くに
)
なれば
004
バラモン
国
(
こく
)
と
称
(
とな
)
へけり
005
抑
(
そもそ
)
も
月
(
つき
)
の
神国
(
かみくに
)
は
006
所
(
ところ
)
を
以
(
もつ
)
て
国
(
くに
)
となし
007
其
(
その
)
数
(
かず
)
七千
(
しちせん
)
有余
(
いうよ
)
国
(
こく
)
008
刹帝利
(
せつていり
)
族
(
ぞく
)
を
王
(
わう
)
となし
009
バラモン
族
(
ぞく
)
は
浄行
(
じやうぎやう
)
を
010
唯一
(
ゆゐいつ
)
の
勤
(
つと
)
めと
励
(
はげ
)
みしが
011
古
(
ふる
)
き
風習
(
ふうしふ
)
も
今
(
いま
)
ははや
012
時
(
とき
)
の
力
(
ちから
)
に
抗
(
かう
)
しかね
013
刹帝利
(
せつていり
)
族
(
ぞく
)
は
散々
(
さんざん
)
な
014
憂目
(
うきめ
)
に
遭
(
あ
)
ひて
屏息
(
へいそく
)
し
015
今
(
いま
)
は
全
(
まつた
)
くバラモンの
016
やからの
掌握
(
しやうあく
)
する
迄
(
まで
)
に
017
国
(
くに
)
の
秩序
(
ちつじよ
)
は
紊
(
みだ
)
れたり
018
七千
(
しちせん
)
余国
(
よこく
)
の
其
(
その
)
内
(
うち
)
に
019
最
(
もつと
)
も
広
(
ひろ
)
きハルナ
国
(
こく
)
020
ハルナの
都
(
みやこ
)
に
現
(
あら
)
はれて
021
梵天王
(
ぼんてんわう
)
の
末裔
(
まつえい
)
と
022
僣称
(
せんしよう
)
したる
曲津
(
まがつ
)
神
(
かみ
)
023
鬼雲彦
(
おにくもひこ
)
は
葦原
(
あしはら
)
の
024
中津
(
なかつ
)
御国
(
みくに
)
をあとにして
025
フサの
国
(
くに
)
をば
横断
(
わうだん
)
し
026
自転倒
(
おのころ
)
島
(
じま
)
に
打
(
う
)
ち
渡
(
わた
)
り
027
暴威
(
ばうゐ
)
を
揮
(
ふる
)
ひゐたりしが
028
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのをの
)
大神
(
おほかみ
)
の
029
守
(
まも
)
り
玉
(
たま
)
へる
三五
(
あななひ
)
の
030
教司
(
をしへつかさ
)
に
退
(
やら
)
はれて
031
雲
(
くも
)
を
霞
(
かすみ
)
と
中空
(
ちうくう
)
を
032
かけりて
逃
(
に
)
げゆく
印度
(
ツキ
)
の
国
(
くに
)
033
ハルナの
都
(
みやこ
)
に
現
(
あら
)
はれて
034
梵天王
(
ぼんてんわう
)
の
自在天
(
じざいてん
)
035
大国主
(
おほくにぬし
)
を
祀
(
まつ
)
りつつ
036
霊主
(
れいしゆ
)
体従
(
たいじう
)
を
標榜
(
へうぼう
)
し
037
惨虐
(
ざんぎやく
)
無道
(
ぶだう
)
の
教
(
をしへ
)
をば
038
開
(
ひら
)
きゐるこそ
忌々
(
ゆゆ
)
しけれ
039
遠
(
とほ
)
き
神代
(
かみよ
)
の
昔
(
むかし
)
より
040
王
(
わう
)
の
位
(
くらゐ
)
を
継承
(
けいしよう
)
し
041
此
(
この
)
国々
(
くにぐに
)
の
王位
(
わうゐ
)
をば
042
占
(
し
)
めたる
清
(
きよ
)
き
刹帝利
(
せつていり
)
043
国
(
くに
)
の
貴族
(
きぞく
)
を
虐
(
しひた
)
げて
044
バラモン
族
(
ぞく
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
045
大黒主
(
おほくろぬし
)
はわが
部下
(
ぶか
)
を
046
其
(
その
)
国々
(
くにぐに
)
に
遣
(
つか
)
はしつ
047
現
(
げん
)
と
幽
(
いう
)
との
全権
(
ぜんけん
)
を
048
握
(
にぎ
)
らせおきて
自
(
みづか
)
らは
049
印度
(
いんど
)
の
国
(
くに
)
の
大王
(
だいわう
)
と
050
なりすましたる
時
(
とき
)
もあれ
051
ウブスナ
山
(
やま
)
の
斎苑
(
いそ
)
館
(
やかた
)
052
守
(
まも
)
り
玉
(
たま
)
へる
更生神
(
かうせいしん
)
053
数多
(
あまた
)
の
神人
(
かみびと
)
従
(
したが
)
へて
054
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なに
天地
(
あめつち
)
に
055
塞
(
ふさ
)
がる
鬼雲
(
おにくも
)
やらはむと
056
ここに
神
(
かみ
)
たちよび
集
(
つど
)
へ
057
日出別
(
ひのでのわけ
)
の
御言
(
みこと
)
もて
058
黄金姫
(
わうごんひめ
)
や
清照姫
(
きよてるひめ
)
059
神
(
かみ
)
の
命
(
みこと
)
を
初
(
はじ
)
めとし
060
照国別
(
てるくにわけ
)
や
玉国別
(
たまくにわけ
)
061
治国別
(
はるくにわけ
)
の
神司
(
かむづかさ
)
062
初稚姫
(
はつわかひめ
)
に
言任
(
ことま
)
けて
063
印度
(
いんど
)
の
国
(
くに
)
を
三方
(
さんぱう
)
より
064
進
(
すす
)
ませ
玉
(
たま
)
ふ
御
(
ご
)
経綸
(
けいりん
)
065
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
066
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましまして
067
此
(
この
)
物語
(
ものがたり
)
スクスクと
068
言霊車
(
ことたまぐるま
)
よく
走
(
はし
)
り
069
万里
(
ばんり
)
をめぐる
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
070
残
(
のこ
)
る
隈
(
くま
)
なく
調査
(
てうさ
)
せし
071
神代
(
かみよ
)
の
深
(
ふか
)
き
物語
(
ものがたり
)
072
述
(
の
)
べさせ
玉
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
073
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
願
(
ね
)
ぎまつる。
074
黄金姫
(
わうごんひめ
)
、
075
清照姫
(
きよてるひめ
)
は
河鹿
(
かじか
)
峠
(
たうげ
)
を
巡礼姿
(
じゆんれいすがた
)
に
身
(
み
)
をやつし、
076
上
(
のぼ
)
りつ
下
(
くだ
)
りつ、
077
谷間
(
たにま
)
の
絶景
(
ぜつけい
)
を
眺
(
なが
)
めて、
078
憩
(
いこ
)
ふ
折
(
をり
)
しもハム、
079
イール、
080
外
(
ほか
)
三
(
さん
)
人
(
にん
)
の
鬼熊別
(
おにくまわけ
)
が
部下
(
ぶか
)
に
出会
(
しゆつくわい
)
し、
081
遂
(
つひ
)
に
道
(
みち
)
ならぬ
事
(
こと
)
とは
知
(
し
)
り
乍
(
なが
)
ら、
082
正当
(
せいたう
)
防衛
(
ばうゑい
)
上
(
じやう
)
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ずして、
083
ハム、
084
イール、
085
ヨセフの
三
(
さん
)
人
(
にん
)
を、
086
千仭
(
せんじん
)
の
谷間
(
たにま
)
を
目
(
め
)
がけて
投込
(
なげこ
)
み、
087
外
(
ほか
)
二人
(
ふたり
)
の
雲
(
くも
)
を
霞
(
かすみ
)
と
逃
(
に
)
げゆく
姿
(
すがた
)
を
冷
(
ひや
)
やかに
見守
(
みまも
)
り
乍
(
なが
)
ら、
088
あたりに
心
(
こころ
)
をくばりつつ、
089
母娘
(
おやこ
)
二人
(
ふたり
)
はシトシトと
崎嶇
(
きく
)
たる
羊腸
(
やうちやう
)
の
坂路
(
さかみち
)
を
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
きつつ
歌
(
うた
)
ふ。
090
黄金姫
『バラモン
教
(
けう
)
の
副棟梁
(
ふくとうりやう
)
091
鬼熊別
(
おにくまわけ
)
の
妻
(
つま
)
となり
092
埃及国
(
エヂプトこく
)
に
現
(
あら
)
はれて
093
教
(
をしへ
)
を
伝
(
つた
)
ふる
折柄
(
をりから
)
に
094
天理
(
てんり
)
にたがひし
曲業
(
まがわざ
)
を
095
知
(
し
)
らずに
勤
(
つと
)
めゐたりしが
096
仁慈
(
じんじ
)
無限
(
むげん
)
の
三五
(
あななひ
)
の
097
神
(
かみ
)
の
光
(
ひかり
)
に
照
(
て
)
らされて
098
イホの
都
(
みやこ
)
を
逐電
(
ちくでん
)
し
099
鬼雲彦
(
おにくもひこ
)
に
従
(
したが
)
ひて
100
顕恩郷
(
けんおんきやう
)
に
身
(
み
)
を
隠
(
かく
)
し
101
月日
(
つきひ
)
を
重
(
かさ
)
ねて
漸
(
やうや
)
くに
102
バラモン
教
(
けう
)
の
礎
(
いしづゑ
)
を
103
固
(
かた
)
めゐたりし
折
(
をり
)
もあれ
104
太玉
(
ふとたま
)
命
(
みこと
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
105
現
(
あら
)
はれ
玉
(
たま
)
ひて
天地
(
あめつち
)
を
106
震撼
(
しんかん
)
せむず
言霊
(
ことたま
)
を
107
発射
(
はつしや
)
し
玉
(
たま
)
へば
大棟梁
(
だいとうりやう
)
108
鬼雲彦
(
おにくもひこ
)
を
初
(
はじ
)
めとし
109
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
一族
(
いちぞく
)
雲
(
くも
)
霞
(
かすみ
)
110
副守
(
ふくしゆ
)
の
大蛇
(
をろち
)
につれられて
111
安全
(
あんぜん
)
地帯
(
ちたい
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
112
自転倒
(
おのころ
)
島
(
じま
)
の
中心地
(
ちうしんち
)
113
なる
果物
(
くだもの
)
も
大江山
(
おほえやま
)
114
厳
(
いづ
)
の
岩屋
(
いはや
)
に
立
(
たて
)
こもり
115
三岳
(
みたけ
)
の
山
(
やま
)
や
鬼
(
おに
)
ケ
城
(
じやう
)
116
部署
(
ぶしよ
)
を
定
(
さだ
)
めてバラモンの
117
教
(
をしへ
)
を
四方
(
よも
)
に
宣伝
(
せんでん
)
し
118
豊葦原
(
とよあしはら
)
の
瑞穂国
(
みづほくに
)
119
百八十
(
ももやそ
)
島
(
しま
)
の
果
(
は
)
てまでも
120
バラモン
教
(
けう
)
に
帰順
(
きじゆん
)
させ
121
梵天王
(
ぼんてんわう
)
の
御教
(
みをしへ
)
や
122
御稜威
(
みいづ
)
を
四方
(
よも
)
にてらさむと
123
思
(
おも
)
ひし
事
(
こと
)
も
水
(
みづ
)
の
泡
(
あわ
)
124
英子
(
ひでこ
)
の
姫
(
ひめ
)
に
仕
(
つか
)
へたる
125
神
(
かみ
)
の
御国
(
みくに
)
の
強者
(
つはもの
)
に
126
追
(
お
)
ひやらはれて
果敢
(
はか
)
なくも
127
鬼雲彦
(
おにくもひこ
)
は
逃
(
に
)
げて
行
(
ゆ
)
く
128
わが
背
(
せ
)
の
君
(
きみ
)
も
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
ひ
129
姿
(
すがた
)
をかくし
玉
(
たま
)
ひけり
130
女心
(
をんなごころ
)
のどこまでも
131
初心
(
しよしん
)
を
徹
(
とほ
)
さにやおかないと
132
鬼
(
おに
)
ケ
城
(
じやう
)
をばふりすてて
133
安全
(
あんぜん
)
地帯
(
ちたい
)
のかくれ
場所
(
ばしよ
)
134
雲
(
くも
)
をとほして
三国岳
(
みくにだけ
)
135
岩窟
(
いはや
)
に
深
(
ふか
)
く
忍
(
しの
)
び
入
(
い
)
り
136
数多
(
あまた
)
の
部下
(
ぶか
)
を
使役
(
しえき
)
して
137
捲土
(
けんど
)
重来
(
ぢうらい
)
バラモンの
138
復興
(
ふくこう
)
はかる
折
(
をり
)
もあれ
139
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
か
白雲
(
しらくも
)
の
140
空
(
そら
)
わけ
登
(
のぼ
)
る
宣伝使
(
せんでんし
)
141
悪事
(
あくじ
)
は
忽
(
たちま
)
ち
露顕
(
ろけん
)
して
142
住
(
す
)
むによしなき
悲
(
かな
)
しさに
143
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
ははやり
立
(
た
)
ち
144
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
との
瀬戸
(
せと
)
の
海
(
うみ
)
145
小豆
(
せうど
)
ケ
島
(
しま
)
の
岩窟
(
がんくつ
)
に
146
身
(
み
)
をかくしつつバラモンの
147
教
(
をしへ
)
を
開
(
ひら
)
く
傍
(
かたはら
)
に
148
小糸
(
こいと
)
の
姫
(
ひめ
)
の
所在
(
ありか
)
をば
149
焦
(
こが
)
れ
尋
(
たづ
)
ぬる
真最中
(
まつさいちう
)
150
心
(
こころ
)
曲
(
まが
)
れる
友彦
(
ともひこ
)
と
151
思
(
おも
)
はずここに
邂逅
(
かいこう
)
して
152
わが
子
(
こ
)
の
消息
(
せうそく
)
略
(
ほぼ
)
悟
(
さと
)
り
153
棚
(
たな
)
なし
舟
(
ぶね
)
を
操
(
あやつ
)
りて
154
三五教
(
あななひけう
)
の
高姫
(
たかひめ
)
と
155
力
(
ちから
)
を
合
(
あは
)
せ
海原
(
うなばら
)
を
156
渡
(
わた
)
りて
進
(
すす
)
む
一
(
ひと
)
つ
島
(
じま
)
157
地恩
(
ちおん
)
の
郷
(
さと
)
にまゐ
上
(
のぼ
)
り
158
黄竜姫
(
わうりようひめ
)
の
愛娘
(
まなむすめ
)
159
嬉
(
うれ
)
しくここに
面会
(
めんくわい
)
し
160
三五教
(
あななひけう
)
の
神人
(
しんじん
)
に
161
導
(
みちび
)
かれつつスワの
湖
(
うみ
)
162
玉依姫
(
たまよりひめ
)
の
隠
(
かく
)
れます
163
尊
(
たふと
)
き
霊地
(
れいち
)
に
参拝
(
さんぱい
)
し
164
麻邇
(
まに
)
の
宝珠
(
ほつしゆ
)
の
神業
(
しんげふ
)
に
165
仕
(
つか
)
へまつりし
嬉
(
うれ
)
しさよ
166
四尾
(
よつを
)
の
山
(
やま
)
の
山麓
(
さんろく
)
に
167
大宮柱
(
おほみやばしら
)
太知
(
ふとし
)
りて
168
しづまり
玉
(
たま
)
ふ
大神
(
おほかみ
)
の
169
宮居
(
みやゐ
)
に
朝夕
(
あさゆふ
)
仕
(
つか
)
へつつ
170
言依別
(
ことよりわけ
)
の
御言
(
みこと
)
もて
171
再
(
ふたた
)
び
来
(
き
)
たるフサの
国
(
くに
)
172
ウブスナ
山
(
やま
)
の
霊場
(
れいぢやう
)
に
173
身魂
(
みたま
)
を
研
(
みが
)
きゐたりしが
174
いよいよここに
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
175
ハルナの
都
(
みやこ
)
に
現
(
あら
)
はれし
176
大黒主
(
おほくろぬし
)
の
曲業
(
まがわざ
)
を
177
ため
直
(
なほ
)
しつつ
天地
(
あめつち
)
の
178
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
に
浴
(
よく
)
せしめ
179
醜
(
しこ
)
の
司
(
つかさ
)
を
初
(
はじ
)
めとし
180
七千
(
しちせん
)
余国
(
よこく
)
の
国人
(
くにびと
)
を
181
安
(
やす
)
きに
救
(
すく
)
ひ
助
(
たす
)
けむと
182
神
(
かみ
)
の
御言
(
みこと
)
を
畏
(
かしこ
)
みて
183
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
くこそ
嬉
(
うれ
)
しけれ
184
河鹿
(
かじか
)
峠
(
たうげ
)
の
山路
(
やまみち
)
を
185
辿
(
たど
)
る
折
(
をり
)
しも
吾
(
わが
)
夫
(
つま
)
の
186
守
(
まも
)
らせ
玉
(
たま
)
ふバラモン
教
(
けう
)
187
配下
(
はいか
)
に
仕
(
つか
)
ふる
魔神
(
まがみ
)
たち
188
虎
(
とら
)
狼
(
おほかみ
)
の
心
(
こころ
)
もて
189
われら
母娘
(
おやこ
)
を
迫害
(
はくがい
)
し
190
暴威
(
ばうゐ
)
をふるひ
来
(
きた
)
るより
191
天則
(
てんそく
)
違反
(
ゐはん
)
と
知
(
し
)
り
乍
(
なが
)
ら
192
やむに
止
(
や
)
まれず
手
(
て
)
のすさび
193
いで
来
(
く
)
る
奴
(
やつ
)
をひつ
掴
(
つか
)
み
194
何
(
なん
)
の
容赦
(
ようしや
)
も
荒川
(
あらかは
)
の
195
谷間
(
たにま
)
に
向
(
むか
)
つて
投
(
な
)
げやれば
196
残
(
のこ
)
る
魔神
(
まがみ
)
は
逸早
(
いちはや
)
く
197
雲
(
くも
)
を
霞
(
かすみ
)
と
逃
(
に
)
げ
失
(
う
)
せぬ
198
さはさり
乍
(
なが
)
ら
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
とて
199
天地
(
てんち
)
の
神
(
かみ
)
の
御水火
(
みいき
)
より
200
生
(
うま
)
れ
出
(
い
)
でたる
神
(
かみ
)
の
御子
(
みこ
)
201
悔
(
く
)
い
改
(
あらた
)
めて
速
(
すみ
)
やかに
202
身魂
(
みたま
)
を
清
(
きよ
)
め
美
(
うる
)
はしき
203
高天原
(
たかあまはら
)
の
都率天
(
とそつてん
)
204
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
205
霊
(
みたま
)
を
救
(
すく
)
ひ
玉
(
たま
)
ひつつ
206
其
(
その
)
醜業
(
しこわざ
)
を
一
(
いち
)
日
(
にち
)
も
207
早
(
はや
)
く
改
(
あらた
)
めさせ
玉
(
たま
)
へ
208
清照姫
(
きよてるひめ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
209
河鹿
(
かじか
)
峠
(
たうげ
)
の
山
(
やま
)
みちに
210
心
(
こころ
)
の
垢
(
あか
)
を
拭
(
ぬぐ
)
ひつつ
211
三五教
(
あななひけう
)
を
守
(
まも
)
ります
212
皇
(
すめ
)
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
213
畏
(
かしこ
)
み
畏
(
かしこ
)
みねぎまつる
214
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
215
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ』
216
清照姫
(
きよてるひめ
)
は
坂
(
さか
)
を
下
(
くだ
)
りつつ
母
(
はは
)
の
後
(
あと
)
について
歌
(
うた
)
ふ。
217
清照姫
『
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あら
)
はれて
218
善神
(
ぜんしん
)
邪神
(
じやしん
)
を
別
(
わ
)
け
玉
(
たま
)
ふ
219
バラモン
教
(
けう
)
の
神司
(
かむづかさ
)
220
鬼雲彦
(
おにくもひこ
)
に
仕
(
つか
)
へたる
221
父
(
ちち
)
の
命
(
みこと
)
の
鬼熊別
(
おにくまわけ
)
は
222
無限
(
むげん
)
絶対
(
ぜつたい
)
無始
(
むし
)
無終
(
むしう
)
223
霊
(
れい
)
力
(
りよく
)
体
(
たい
)
の
大元首
(
だいげんしゆ
)
224
梵天王
(
ぼんてんわう
)
と
聞
(
きこ
)
えたる
225
大国彦
(
おほくにひこ
)
の
神霊
(
しんれい
)
を
226
自在
(
じざい
)
天神
(
てんじん
)
とあがめつつ
227
常世
(
とこよ
)
の
国
(
くに
)
をあとにして
228
埃及国
(
エヂプトこく
)
に
打渡
(
うちわた
)
り
229
顕恩郷
(
けんおんきやう
)
にあれまして
230
教
(
をしへ
)
を
開
(
ひら
)
き
玉
(
たま
)
ひしが
231
其
(
その
)
勢力
(
せいりよく
)
は
日
(
ひ
)
に
月
(
つき
)
に
232
八桑枝
(
やくはえ
)
の
如
(
ごと
)
茂久栄
(
むくさか
)
に
233
栄
(
さか
)
え
茂
(
しげ
)
りて
権力
(
けんりよく
)
は
234
並
(
なら
)
ぶ
者
(
もの
)
なき
神司
(
かむづかさ
)
235
数多
(
あまた
)
の
侍神
(
じしん
)
を
従
(
したが
)
へて
236
ヤツと
心
(
こころ
)
を
安
(
やす
)
んじつ
237
副棟梁
(
ふくとうりやう
)
に
任
(
ま
)
けられて
238
母
(
ははの
)
命
(
みこと
)
を
相娶
(
あひめと
)
り
239
夫婦
(
ふうふ
)
仲
(
なか
)
よく
道
(
みち
)
の
為
(
ため
)
240
仕
(
つか
)
へ
給
(
たま
)
ひし
雄々
(
をを
)
しさよ
241
二人
(
ふたり
)
の
仲
(
なか
)
に
生
(
うま
)
れたる
242
小糸
(
こいと
)
の
姫
(
ひめ
)
は
幼時
(
えうじ
)
より
243
栄耀
(
えいえう
)
栄華
(
えいぐわ
)
に
育
(
そだ
)
てられ
244
世
(
よ
)
の
荒波
(
あらなみ
)
も
知
(
し
)
らぬ
身
(
み
)
の
245
弁
(
わきま
)
へもなく
友彦
(
ともひこ
)
に
246
心
(
こころ
)
を
奪
(
うば
)
はれ
海山
(
うみやま
)
の
247
恩
(
おん
)
ある
父母
(
ふぼ
)
をふりすてて
248
心
(
こころ
)
の
暗
(
やみ
)
に
紛
(
まぎ
)
れつつ
249
恋
(
こひ
)
しき
男
(
をとこ
)
に
手
(
て
)
を
引
(
ひ
)
かれ
250
エデンの
河
(
かは
)
を
伝
(
つた
)
ひつつ
251
フサの
海原
(
うなばら
)
乗越
(
のりこ
)
えて
252
波
(
なみ
)
に
漂
(
ただよ
)
ふシロの
島
(
しま
)
253
松浦
(
まつら
)
の
郷
(
さと
)
に
身
(
み
)
を
忍
(
しの
)
び
254
一年
(
ひととせ
)
ここにゐたりしが
255
友彦司
(
ともひこつかさ
)
の
行
(
おこな
)
ひに
256
愛想
(
あいさう
)
をつかし
夜
(
よ
)
に
紛
(
まぎ
)
れ
257
館
(
やかた
)
を
後
(
あと
)
に
舟人
(
ふなびと
)
の
258
チヤンキー(長吉)モンキー(茂吉)と
諸共
(
もろとも
)
に
259
千波
(
せんぱ
)
万波
(
まんぱ
)
を
押分
(
おしわ
)
けて
260
はるばる
進
(
すす
)
む
竜宮島
(
りうぐうじま
)
261
五十子
(
いそこ
)
の
姫
(
ひめ
)
や
梅子姫
(
うめこひめ
)
262
三五教
(
あななひけう
)
を
守
(
まも
)
ります
263
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
に
巡
(
めぐ
)
り
会
(
あ
)
ひ
264
身魂
(
しんこん
)
共
(
とも
)
に
救
(
すく
)
はれて
265
神
(
かみ
)
の
威徳
(
ゐとく
)
もオスタリヤ
266
地恩
(
ちおん
)
の
郷
(
さと
)
にかけ
向
(
むか
)
ひ
267
高山彦
(
たかやまひこ
)
や
黒姫
(
くろひめ
)
の
268
蔭
(
かげ
)
の
力
(
ちから
)
に
守
(
まも
)
られて
269
一
(
いち
)
時
(
じ
)
は
時
(
とき
)
めくクヰンの
身
(
み
)
270
月日
(
つきひ
)
の
如
(
ごと
)
き
勢
(
いきほひ
)
を
271
四方
(
よも
)
に
照
(
て
)
らしてゐたりしが
272
神
(
かみ
)
の
守
(
まも
)
りの
浅
(
あさ
)
からず
273
恋
(
こひ
)
しき
母
(
はは
)
に
巡
(
めぐ
)
り
会
(
あ
)
ひ
274
麻邇
(
まに
)
の
宝珠
(
ほつしゆ
)
の
神業
(
しんげふ
)
に
275
仕
(
つか
)
へてやうやう
自転倒
(
おのころ
)
の
276
島
(
しま
)
に
初
(
はじ
)
めて
立向
(
たちむか
)
ひ
277
錦
(
にしき
)
の
宮
(
みや
)
に
暫
(
しばら
)
くは
278
真心
(
まごころ
)
こめて
仕
(
つか
)
へしが
279
言依別
(
ことよりわけ
)
の
教主
(
けうしゆ
)
より
280
斎苑
(
いそ
)
の
館
(
やかた
)
に
母
(
おや
)
と
子
(
こ
)
は
281
さし
遣
(
つか
)
はされ
朝夕
(
あさゆふ
)
に
282
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
に
浴
(
よく
)
しつつ
283
清照姫
(
きよてるひめ
)
と
名
(
な
)
を
賜
(
たま
)
ひ
284
母娘
(
おやこ
)
二人
(
ふたり
)
は
潔
(
いさぎよ
)
く
285
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝
(
せんでん
)
に
286
仕
(
つか
)
ふる
折
(
をり
)
しも
日出別
(
ひのでわけ
)
287
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
命令
(
めいれい
)
に
288
恋
(
こひ
)
しき
父
(
ちち
)
のますと
聞
(
き
)
く
289
月
(
つき
)
の
都
(
みやこ
)
に
進
(
すす
)
めよと
290
仰
(
あふ
)
せ
玉
(
たま
)
ひし
嬉
(
うれ
)
しさよ
291
神
(
かみ
)
に
任
(
まか
)
せし
此
(
この
)
体
(
からだ
)
292
いかなる
悩
(
なや
)
みの
来
(
きた
)
る
共
(
とも
)
293
いかで
恐
(
おそ
)
れむ
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
294
さやる
曲津
(
まがつ
)
を
悉
(
ことごと
)
く
295
尊
(
たふと
)
き
稜威
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
に
296
言向和
(
ことむけやは
)
しいち
早
(
はや
)
く
297
神
(
かみ
)
の
御国
(
みくに
)
を
立直
(
たてなほ
)
し
298
月
(
つき
)
照
(
て
)
りわたる
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
299
空
(
そら
)
もハルナの
都
(
みやこ
)
とし
300
照
(
て
)
らさむ
為
(
ため
)
の
此
(
この
)
首途
(
かどで
)
301
あゝ
勇
(
いさ
)
ましし
勇
(
いさ
)
ましし
302
如何
(
いか
)
に
嶮
(
けは
)
しき
山坂
(
やまさか
)
も
303
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
の
勇
(
いさ
)
むまに
304
千
(
せん
)
里
(
り
)
の
道
(
みち
)
も
遠
(
とほ
)
からず
305
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
くこそ
楽
(
たの
)
しけれ
306
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
307
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましまして
308
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
母子
(
おやこ
)
の
神業
(
かむわざ
)
を
309
守
(
まも
)
らせ
玉
(
たま
)
へと
村肝
(
むらきも
)
の
310
心
(
こころ
)
も
清
(
きよ
)
く
照
(
て
)
りわたる
311
清照姫
(
きよてるひめ
)
がねぎまつる
312
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
313
御霊
(
みたま
)
幸
(
さち
)
はひましませよ』
314
と
歌
(
うた
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
315
秋風
(
あきかぜ
)
に
面
(
おもて
)
をふかれ、
316
蓑
(
みの
)
をあふられ、
317
杖
(
つゑ
)
を
力
(
ちから
)
に
河鹿
(
かじか
)
峠
(
たうげ
)
を
降
(
くだ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
318
(
大正一一・一〇・二七
旧九・八
松村真澄
録)
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