霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第八章 (はは)(むすめ)〔一〇七三〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第39巻 舎身活躍 寅の巻 篇:第2篇 黄金清照 よみ(新仮名遣い):おうごんせいしょう
章:第8章 母と娘 よみ(新仮名遣い):ははとむすめ 通し章番号:1073
口述日:1922(大正11)年10月27日(旧09月8日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年5月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
黄金姫と清照姫は、河鹿峠の坂道を降りながら、これまでの自分たちの出自と来歴を宣伝歌に歌った。
二人はそれぞれ、バラモン教の鬼熊別の妻と娘であったが、顕恩郷にて清照姫は友彦に誘惑されて逐電し、そのあと三五教の太玉命がやってきて、バラモン教勢は追い払われて自転倒島に逃げて行ったのであった。
さらに二人は縁あってそれぞれ別々に、三五教に改心することになった。二人はその経緯を歌いながら勇み進んでいく。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ:オスタリヤ(竜宮島・オーストラリア) データ凡例: データ最終更新日:2022-11-19 11:26:34 OBC :rm3908
愛善世界社版:104頁 八幡書店版:第7輯 318頁 修補版: 校定版:109頁 普及版:46頁 初版: ページ備考:
001(つき)てり(わた)(つき)(くに)
002梵天王(ぼんてんわう)(まも)ります
003(きよ)(たふと)(くに)なれば
004バラモン(こく)(とな)へけり
005(そもそ)(つき)神国(かみくに)
006(ところ)(もつ)(くに)となし
007(その)(かず)七千(しちせん)有余(いうよ)(こく)
008刹帝利(せつていり)(ぞく)(わう)となし
009バラモン(ぞく)浄行(じやうぎやう)
010唯一(ゆゐいつ)(つと)めと(はげ)みしが
011(ふる)風習(ふうしふ)(いま)ははや
012(とき)(ちから)(かう)しかね
013刹帝利(せつていり)(ぞく)散々(さんざん)
014憂目(うきめ)()ひて屏息(へいそく)
015(いま)(まつた)くバラモンの
016やからの掌握(しやうあく)する(まで)
017(くに)秩序(ちつじよ)(みだ)れたり
018七千(しちせん)余国(よこく)(その)(うち)
019(もつと)(ひろ)きハルナ(こく)
020ハルナの(みやこ)(あら)はれて
021梵天王(ぼんてんわう)末裔(まつえい)
022僣称(せんしよう)したる曲津(まがつ)(かみ)
023鬼雲彦(おにくもひこ)葦原(あしはら)
024中津(なかつ)御国(みくに)をあとにして
025フサの(くに)をば横断(わうだん)
026自転倒(おのころ)(じま)()(わた)
027暴威(ばうゐ)(ふる)ひゐたりしが
028(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)
029(まも)(たま)へる三五(あななひ)
030教司(をしへつかさ)退(やら)はれて
031(くも)(かすみ)中空(ちうくう)
032かけりて()げゆく印度(ツキ)(くに)
033ハルナの(みやこ)(あら)はれて
034梵天王(ぼんてんわう)自在天(じざいてん)
035大国主(おほくにぬし)(まつ)りつつ
036霊主(れいしゆ)体従(たいじう)標榜(へうぼう)
037惨虐(ざんぎやく)無道(ぶだう)(をしへ)をば
038(ひら)きゐるこそ忌々(ゆゆ)しけれ
039(とほ)神代(かみよ)(むかし)より
040(わう)(くらゐ)継承(けいしよう)
041(この)国々(くにぐに)王位(わうゐ)をば
042()めたる(きよ)刹帝利(せつていり)
043(くに)貴族(きぞく)(しひた)げて
044バラモン(ぞく)(きこ)えたる
045大黒主(おほくろぬし)はわが部下(ぶか)
046(その)国々(くにぐに)(つか)はしつ
047(げん)(いう)との全権(ぜんけん)
048(にぎ)らせおきて(みづか)らは
049印度(いんど)(くに)大王(だいわう)
050なりすましたる(とき)もあれ
051ウブスナ(やま)斎苑(いそ)(やかた)
052(まも)(たま)へる更生神(かうせいしん)
053数多(あまた)神人(かみびと)(したが)へて
054(あさ)(ゆふ)なに天地(あめつち)
055(ふさ)がる鬼雲(おにくも)やらはむと
056ここに(かみ)たちよび(つど)
057日出別(ひのでのわけ)御言(みこと)もて
058黄金姫(わうごんひめ)清照姫(きよてるひめ)
059(かみ)(みこと)(はじ)めとし
060照国別(てるくにわけ)玉国別(たまくにわけ)
061治国別(はるくにわけ)神司(かむづかさ)
062初稚姫(はつわかひめ)言任(ことま)けて
063印度(いんど)(くに)三方(さんぱう)より
064(すす)ませ(たま)()経綸(けいりん)
065あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
066御霊(みたま)(さち)はひましまして
067(この)物語(ものがたり)スクスクと
068言霊車(ことたまぐるま)よく(はし)
069万里(ばんり)をめぐる(つき)(くに)
070(のこ)(くま)なく調査(てうさ)せし
071神代(かみよ)(ふか)物語(ものがたり)
072()べさせ(たま)惟神(かむながら)
073(かみ)御前(みまへ)()ぎまつる。
074 黄金姫(わうごんひめ)075清照姫(きよてるひめ)河鹿(かじか)(たうげ)巡礼姿(じゆんれいすがた)()をやつし、076(のぼ)りつ(くだ)りつ、077谷間(たにま)絶景(ぜつけい)(なが)めて、078(いこ)(をり)しもハム、079イール、080(ほか)(さん)(にん)鬼熊別(おにくまわけ)部下(ぶか)出会(しゆつくわい)し、081(つひ)(みち)ならぬ(こと)とは()(なが)ら、082正当(せいたう)防衛(ばうゑい)(じやう)()むを()ずして、083ハム、084イール、085ヨセフの(さん)(にん)を、086千仭(せんじん)谷間(たにま)()がけて投込(なげこ)み、087(ほか)二人(ふたり)(くも)(かすみ)()げゆく姿(すがた)(ひや)やかに見守(みまも)(なが)ら、088あたりに(こころ)をくばりつつ、089母娘(おやこ)二人(ふたり)はシトシトと崎嶇(きく)たる羊腸(やうちやう)坂路(さかみち)(すす)()きつつ(うた)ふ。
090黄金姫『バラモン(けう)副棟梁(ふくとうりやう)
091鬼熊別(おにくまわけ)(つま)となり
092埃及国(エヂプトこく)(あら)はれて
093(をしへ)(つた)ふる折柄(をりから)
094天理(てんり)にたがひし曲業(まがわざ)
095()らずに(つと)めゐたりしが
096仁慈(じんじ)無限(むげん)三五(あななひ)
097(かみ)(ひかり)()らされて
098イホの(みやこ)逐電(ちくでん)
099鬼雲彦(おにくもひこ)(したが)ひて
100顕恩郷(けんおんきやう)()(かく)
101月日(つきひ)(かさ)ねて(やうや)くに
102バラモン(けう)(いしづゑ)
103(かた)めゐたりし(をり)もあれ
104太玉(ふとたま)(みこと)宣伝使(せんでんし)
105(あら)はれ(たま)ひて天地(あめつち)
106震撼(しんかん)せむず言霊(ことたま)
107発射(はつしや)(たま)へば大棟梁(だいとうりやう)
108鬼雲彦(おにくもひこ)(はじ)めとし
109(かれ)()一族(いちぞく)(くも)(かすみ)
110副守(ふくしゆ)大蛇(をろち)につれられて
111安全(あんぜん)地帯(ちたい)(きこ)えたる
112自転倒(おのころ)(じま)中心地(ちうしんち)
113なる果物(くだもの)大江山(おほえやま)
114(いづ)岩屋(いはや)(たて)こもり
115三岳(みたけ)(やま)(おに)(じやう)
116部署(ぶしよ)(さだ)めてバラモンの
117(をしへ)四方(よも)宣伝(せんでん)
118豊葦原(とよあしはら)瑞穂国(みづほくに)
119百八十(ももやそ)(しま)()てまでも
120バラモン(けう)帰順(きじゆん)させ
121梵天王(ぼんてんわう)御教(みをしへ)
122御稜威(みいづ)四方(よも)にてらさむと
123(おも)ひし(こと)(みづ)(あわ)
124英子(ひでこ)(ひめ)(つか)へたる
125(かみ)御国(みくに)強者(つはもの)
126()ひやらはれて果敢(はか)なくも
127鬼雲彦(おにくもひこ)()げて()
128わが()(きみ)(あと)()
129姿(すがた)をかくし(たま)ひけり
130女心(をんなごころ)のどこまでも
131初心(しよしん)(とほ)さにやおかないと
132(おに)(じやう)をばふりすてて
133安全(あんぜん)地帯(ちたい)のかくれ場所(ばしよ)
134(くも)をとほして三国岳(みくにだけ)
135岩窟(いはや)(ふか)(しの)()
136数多(あまた)部下(ぶか)使役(しえき)して
137捲土(けんど)重来(ぢうらい)バラモンの
138復興(ふくこう)はかる(をり)もあれ
139(かみ)(めぐみ)白雲(しらくも)
140(そら)わけ(のぼ)宣伝使(せんでんし)
141悪事(あくじ)(たちま)露顕(ろけん)して
142()むによしなき(かな)しさに
143(こころ)(こま)ははやり()
144(ぜん)(あく)との瀬戸(せと)(うみ)
145小豆(せうど)(しま)岩窟(がんくつ)
146()をかくしつつバラモンの
147(をしへ)(ひら)(かたはら)
148小糸(こいと)(ひめ)所在(ありか)をば
149(こが)(たづ)ぬる真最中(まつさいちう)
150(こころ)(まが)れる友彦(ともひこ)
151(おも)はずここに邂逅(かいこう)して
152わが()消息(せうそく)(ほぼ)(さと)
153(たな)なし(ぶね)(あやつ)りて
154三五教(あななひけう)高姫(たかひめ)
155(ちから)(あは)海原(うなばら)
156(わた)りて(すす)(ひと)(じま)
157地恩(ちおん)(さと)にまゐ(のぼ)
158黄竜姫(わうりようひめ)愛娘(まなむすめ)
159(うれ)しくここに面会(めんくわい)
160三五教(あななひけう)神人(しんじん)
161(みちび)かれつつスワの(うみ)
162玉依姫(たまよりひめ)(かく)れます
163(たふと)霊地(れいち)参拝(さんぱい)
164麻邇(まに)宝珠(ほつしゆ)神業(しんげふ)
165(つか)へまつりし(うれ)しさよ
166四尾(よつを)(やま)山麓(さんろく)
167大宮柱(おほみやばしら)太知(ふとし)りて
168しづまり(たま)大神(おほかみ)
169宮居(みやゐ)朝夕(あさゆふ)(つか)へつつ
170言依別(ことよりわけ)御言(みこと)もて
171(ふたた)()たるフサの(くに)
172ウブスナ(やま)霊場(れいぢやう)
173身魂(みたま)(みが)きゐたりしが
174いよいよここに(つき)(くに)
175ハルナの(みやこ)(あら)はれし
176大黒主(おほくろぬし)曲業(まがわざ)
177ため(なほ)しつつ天地(あめつち)
178(かみ)(めぐみ)(よく)せしめ
179(しこ)(つかさ)(はじ)めとし
180七千(しちせん)余国(よこく)国人(くにびと)
181(やす)きに(すく)(たす)けむと
182(かみ)御言(みこと)(かしこ)みて
183(すす)()くこそ(うれ)しけれ
184河鹿(かじか)(たうげ)山路(やまみち)
185辿(たど)(をり)しも(わが)(つま)
186(まも)らせ(たま)ふバラモン(けう)
187配下(はいか)(つか)ふる魔神(まがみ)たち
188(とら)(おほかみ)(こころ)もて
189われら母娘(おやこ)迫害(はくがい)
190暴威(ばうゐ)をふるひ(きた)るより
191天則(てんそく)違反(ゐはん)()(なが)
192やむに()まれず()のすさび
193いで()(やつ)をひつ(つか)
194(なん)容赦(ようしや)荒川(あらかは)
195谷間(たにま)(むか)つて()げやれば
196(のこ)魔神(まがみ)逸早(いちはや)
197(くも)(かすみ)()()せぬ
198さはさり(なが)(かれ)()とて
199天地(てんち)(かみ)御水火(みいき)より
200(うま)()でたる(かみ)御子(みこ)
201()(あらた)めて(すみ)やかに
202身魂(みたま)(きよ)(うる)はしき
203高天原(たかあまはら)都率天(とそつてん)
204(たふと)(かみ)(おん)(まへ)
205(みたま)(すく)(たま)ひつつ
206(その)醜業(しこわざ)(いち)(にち)
207(はや)(あらた)めさせ(たま)
208清照姫(きよてるひめ)諸共(もろとも)
209河鹿(かじか)(たうげ)(やま)みちに
210(こころ)(あか)(ぬぐ)ひつつ
211三五教(あななひけう)(まも)ります
212(すめ)大神(おほかみ)(おん)(まへ)
213(かしこ)(かしこ)みねぎまつる
214あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
215御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
216 清照姫(きよてるひめ)(さか)(くだ)りつつ(はは)(あと)について(うた)ふ。
217清照姫(かみ)(おもて)(あら)はれて
218善神(ぜんしん)邪神(じやしん)()(たま)
219バラモン(けう)神司(かむづかさ)
220鬼雲彦(おにくもひこ)(つか)へたる
221(ちち)(みこと)鬼熊別(おにくまわけ)
222無限(むげん)絶対(ぜつたい)無始(むし)無終(むしう)
223(れい)(りよく)(たい)大元首(だいげんしゆ)
224梵天王(ぼんてんわう)(きこ)えたる
225大国彦(おほくにひこ)神霊(しんれい)
226自在(じざい)天神(てんじん)とあがめつつ
227常世(とこよ)(くに)をあとにして
228埃及国(エヂプトこく)打渡(うちわた)
229顕恩郷(けんおんきやう)にあれまして
230(をしへ)(ひら)(たま)ひしが
231(その)勢力(せいりよく)()(つき)
232八桑枝(やくはえ)(ごと)茂久栄(むくさか)
233(さか)(しげ)りて権力(けんりよく)
234(なら)(もの)なき神司(かむづかさ)
235数多(あまた)侍神(じしん)(したが)へて
236ヤツと(こころ)(やす)んじつ
237副棟梁(ふくとうりやう)()けられて
238(ははの)(みこと)相娶(あひめと)
239夫婦(ふうふ)(なか)よく(みち)(ため)
240(つか)(たま)ひし雄々(をを)しさよ
241二人(ふたり)(なか)(うま)れたる
242小糸(こいと)(ひめ)幼時(えうじ)より
243栄耀(えいえう)栄華(えいぐわ)(そだ)てられ
244()荒波(あらなみ)()らぬ()
245(わきま)へもなく友彦(ともひこ)
246(こころ)(うば)はれ海山(うみやま)
247(おん)ある父母(ふぼ)をふりすてて
248(こころ)(やみ)(まぎ)れつつ
249(こひ)しき(をとこ)()()かれ
250エデンの(かは)(つた)ひつつ
251フサの海原(うなばら)乗越(のりこ)えて
252(なみ)(ただよ)ふシロの(しま)
253松浦(まつら)(さと)()(しの)
254一年(ひととせ)ここにゐたりしが
255友彦司(ともひこつかさ)(おこな)ひに
256愛想(あいさう)をつかし()(まぎ)
257(やかた)(あと)舟人(ふなびと)
258チヤンキー(長吉)モンキー(茂吉)と諸共(もろとも)
259千波(せんぱ)万波(まんぱ)押分(おしわ)けて
260はるばる(すす)竜宮島(りうぐうじま)
261五十子(いそこ)(ひめ)梅子姫(うめこひめ)
262三五教(あななひけう)(まも)ります
263(かみ)(つかさ)(めぐ)()
264身魂(しんこん)(とも)(すく)はれて
265(かみ)威徳(ゐとく)もオスタリヤ
266地恩(ちおん)(さと)にかけ(むか)
267高山彦(たかやまひこ)黒姫(くろひめ)
268(かげ)(ちから)(まも)られて
269(いち)()(とき)めくクヰンの()
270月日(つきひ)(ごと)(いきほひ)
271四方(よも)()らしてゐたりしが
272(かみ)(まも)りの(あさ)からず
273(こひ)しき(はは)(めぐ)()
274麻邇(まに)宝珠(ほつしゆ)神業(しんげふ)
275(つか)へてやうやう自転倒(おのころ)
276(しま)(はじ)めて立向(たちむか)
277(にしき)(みや)(しばら)くは
278真心(まごころ)こめて(つか)へしが
279言依別(ことよりわけ)教主(けうしゆ)より
280斎苑(いそ)(やかた)(おや)()
281さし(つか)はされ朝夕(あさゆふ)
282(めぐみ)(つゆ)(よく)しつつ
283清照姫(きよてるひめ)()(たま)
284母娘(おやこ)二人(ふたり)(いさぎよ)
285三五教(あななひけう)宣伝(せんでん)
286(つか)ふる(をり)しも日出別(ひのでわけ)
287(かみ)(つかさ)命令(めいれい)
288(こひ)しき(ちち)のますと()
289(つき)(みやこ)(すす)めよと
290(あふ)(たま)ひし(うれ)しさよ
291(かみ)(まか)せし(この)(からだ)
292いかなる(なや)みの(きた)(とも)
293いかで(おそ)れむ(かみ)(みち)
294さやる曲津(まがつ)(ことごと)
295(たふと)稜威(いづ)言霊(ことたま)
296言向和(ことむけやは)しいち(はや)
297(かみ)御国(みくに)立直(たてなほ)
298(つき)()りわたる(つき)(くに)
299(そら)もハルナの(みやこ)とし
300()らさむ(ため)(この)首途(かどで)
301あゝ(いさ)ましし(いさ)ましし
302如何(いか)(けは)しき山坂(やまさか)
303(こころ)(こま)(いさ)むまに
304(せん)()(みち)(とほ)からず
305(すす)()くこそ(たの)しけれ
306あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
307御霊(みたま)(さち)はひましまして
308(われ)()母子(おやこ)神業(かむわざ)
309(まも)らせ(たま)へと村肝(むらきも)
310(こころ)(きよ)()りわたる
311清照姫(きよてるひめ)がねぎまつる
312あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
313御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
314(うた)(なが)ら、315秋風(あきかぜ)(おもて)をふかれ、316(みの)をあふられ、317(つゑ)(ちから)河鹿(かじか)(たうげ)(くだ)()く。
318大正一一・一〇・二七 旧九・八 松村真澄録)
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