霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
×
設定
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
ルビの表示


アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注[※]用語解説 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

脚注[*]編集用 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

外字の外周色 [?]一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。[×閉じる]
現在のページには外字は使われていません

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】サイトをリニューアルしました。不具合がある場合は従来バージョンをお使い下さい| サブスクのお知らせ

附録 大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)(かい)

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第39巻 舎身活躍 寅の巻 篇:後付 よみ(新仮名遣い):
章:附録 大祓祝詞解 よみ(新仮名遣い):おおはらいのりとかい 通し章番号:
口述日:1922(大正11)年10月21日(旧09月2日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年5月5日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
(一)
大祓祝詞は中臣の祓とも言い、毎年六月と十二月の晦日の大祓執行に際して、中臣が奏上する祭文であり、延喜式に載録されている。
従来この祝詞の解説は無数に出ているが、全部文章辞義の解釈のみにこだわり、その中にこもる真意義にはほとんど一端さえ触れていない。大祓祝詞の真義は大本言霊学の鍵で開かなければならない。
大祓祝詞の解釈は無尽蔵に近く、主要なものだけでも十二通りあるが、なるべく平易簡単に今の時に適切と感じられる解釈のひとつを試みる。時運はますます進展し、人としての資格の有無を問う大審判の日は目前に迫っているから、心ある読者諸氏はこれを読んで、真の理解と覚醒の途に就いていただきたい。
(二)
全大宇宙間には陰陽二系の御神霊が実相充塞している。それは一切万有の父でありまた母である。陰陽二神の神秘的産霊の結果はまず、一切の原動力ともいうべき言霊の発生となった。
いわゆる八百万の天津神の御出現であり、御完成である。天界の主宰は天照皇大神様である。次に地の世界の統治権の確定は、天照大神様の御霊統を受けられたお方が全世界の救済と大道の執行をするべく、天の使命を帯びられた。
人間の肉体は生死往来することを免れないが、霊魂は無限の寿命を保って活動するのである。
(三)
地の神界の統治者は確定したが、宇宙の間はなお未製品時代に属するので、自由行動をとって割拠争奪をこととする凶徒界が多い。これは大本開祖の御神諭に示されているところであり、過去のことのみではない。
小規模の救世主降臨は過去にあったが、大規模の真の救世主降臨は現在である。その結果悪鬼邪神の大審判、大掃除、大洗濯が開始されいわゆる世の大立替の大渦中に突入する。
そうなると批評も議論も疑義も反抗も全部中止となり、稜威赫々として宇内を統治し給う神の御子の世となるのである。
(四)
天祖の御委託によって救世主が御降臨されるについて、宇宙の中心、世界の中心である国土をもって宇内経綸、世界統一の中府と定め給い、天地相応の際から特別製に作り上げてある神定の霊域に、崇厳無比の神殿を御造営され、惟神の大道によって天下をしろしめされることになる。
それについては、直接天津神の手足となって活動しなければならない責任が重い。どのようなことをなし、どのようなことをなしてはならないか、明確な観念を持たなければならない。
次節に列挙するさまざまな罪ごととはことごとく、人として日夕服膺しなければならない重要事項のみである。
(五)
人間は神の容器として宇内経綸の天職がある。ことに日本人の使命は重大をきわめ、世界の安否、時運の興廃、ことごとくその責任は日本人に係っている。天賦の霊魂を磨き、霊智霊覚によって天然造化力の利用開発に努め、同時に国の徳と人の徳を発揮し、立派な模範を世界中に示されなければならない。
実際にはこれに反して、いたずらに物質文明の糟粕をなめ、罪の上に罪を重ねて現在みるごとき世界の大擾乱となってきた。
日本人はこの責任を免れることはできない。しかしこれは天地創造の際からの約束で、進化の道程として免れがたいことであることも事実である。
過去のことは今さら悔やむには及ばない。我々は現在および将来に向かっていかなる態度をとり、いかなる処置を講じればよいかを考究すべきである。次節にその要道を示している。
(六)
天津罪、国津罪が続発することは悲しむべき不祥事であるが、致し方ない。よくその理を明らかにして整理修祓の法を講じなければならない。
世界主宰の大君としては天津金木を運用して宇内の現勢を察知し、正しい言霊を活用して天津祝詞を天地の神々に宣り伝えてその活動を促すべきである。これが根本の祭事であると同時にまた根本の政事である。
天津神も国津神もこれに応じてよく威力を発揮せられるのである。
(七)
八百万の天津神と国津神の御活動が開始されると、罪という罪、穢れという穢れは一つも残らず根本から一掃されてしまう。大は宇宙の修祓、国土の修祓から小は一身一家の修祓に至るまで、神力の御発動がなければできるものではないのである。
大祓祝詞はいつの時代を通じても必要で、神人一致、罪と穢れの累積を祓い清めるように努力しなければならない。現代においては特に痛切に必要である。
自己の身体、家庭、国土、全地球、全宇宙から迅速に邪気妖気を掃蕩して神代にしなければ神に対して相済まない。
大修祓に際して、神の御活動は四方面に分かれる。祓戸四柱の神々の御働きである。正神界の神々が修祓を行うときには、この四方面に分かれて御活動があることを指す。
(八)
地球の表面の清潔法を施行するためには、大小の河川をつかさどる瀬織津姫が御出動になる。いよいよとなれば大雨を降らして大海へ一掃してしまう。
これに応じて速秋津姫の御活動が起こる。必要あれば陸地まで押し寄せてあらゆるものを鵜呑みにする。
邪気妖気の掃除のためには気吹戸主神が控えている。最後の仕上げには佐須良姫が待ち構えて揉み砕き、揺りつぶす。これでいかに山積していた罪穢もこの世から一掃される。
従来は大祓祝詞は世に存在していてもその意義さえ分からず、その実行が少しもできていなかった。その大実行着手が国祖国常立尊の御出動である。神国人の責務は重いが上にも重い。天地の神々の御奮発と御加勢とをもって首尾よくこの大経綸の衝にあたり神業に奉仕するというのが、大祓奏上者の覚悟であらねばならない。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ:熊野久須毘命(熊野樟日命) データ凡例: データ最終更新日:2024-11-01 23:24:39 OBC :rm399901
愛善世界社版:287頁 八幡書店版:第7輯 385頁 修補版: 校定版:301頁 普及版: 初版: ページ備考:
001   (一)
 
002 大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)中臣(なかとみ)(はらひ)とも(とな)へ、003毎年(まいねん)(ろく)(ぐわつ)十二(じふに)(ぐわつ)晦日(みそか)(もつ)大祓(おほはらひ)執行(しつかう)(さい)し、004中臣(なかとみ)奏上(そうじやう)する祭文(さいぶん)延喜式(えんぎしき)載録(さいろく)されてある。
005 従来(じうらい)(この)祝詞(のりと)解説(かいせつ)無数(むすう)()()るが、006全部(ぜんぶ)文章(ぶんしやう)辞義(じぎ)解釈(かいしやく)のみに拘泥(こうでい)し、007(その)(なか)(こも)れる深奥(しんあう)(しん)意義(いぎ)には(ほとん)一端(いつたん)にさへ()れて()ない。008(はなは)だしきは本文(ほんぶん)(なか)から『(おの)(はは)(をか)せる(つみ)009(おの)()(をか)せる(つみ)010(はは)()(をか)せる(つみ)011()(はは)(をか)せる(つみ)012(けもの)(をか)せる(つみ)』の(くだり)削除(さくぢよ)するなどの愚劣(ぐれつ)(えん)じて()る。013自己(じこ)浅薄(せんぱく)卑近(ひきん)なる頭脳(づなう)標準(へうじゆん)としての軽挙(けいきよ)妄動(もうどう)であるから、014神界(しんかい)でも(わら)つて黙許(もくきよ)()せられて()るのであらうが、015(じつ)言語(ごんご)道断(どうだん)所為(しよゐ)()はねばならぬ。016大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)(しん)意義(いぎ)古事記(こじき)同様(どうやう)に、017大本(おほもと)言霊学(げんれいがく)(かぎ)(ひら)かねば(ひら)()られない。018さもなければ古事記(こじき)(いつ)幼稚(えうち)なる神話(しんわ)としか()えぬと同様(どうやう)に、019大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)(くだ)らぬ罪悪(ざいあく)列挙(れつきよ)020形容詞(けいようし)沢山(たくさん)長文句(ながもんく)(くらゐ)にしか()えない。021(ところ)一旦(いつたん)言霊(ことたま)活用(くわつよう)(もつ)(その)秘奥(ひあう)(ひら)いて()ると、022偉大(ゐだい)()はうか、023深遠(しんゑん)といはうか、024ただただ驚嘆(きやうたん)(ほか)はないのである。025(わが)国体(こくたい)精華(せいくわ)(これ)によりて発揮(はつき)せらるるは勿論(もちろん)のこと、026天地(てんち)経綸(けいりん)027宇宙(うちう)神秘(しんぴ)(くは)しきが(うへ)にも(くは)しく()かれ、028(あきら)かなる(うへ)にも(あきら)かに(をし)へられて()る。029(これ)(えう)するに皇道(くわうだう)真髄(しんずゐ)大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)一篇(いつぺん)(うち)結晶(けつしやう)して()るので、030長短(ちやうたん)粗密(そみつ)差異(さい)こそあれ、031古事記(こじき)032(およ)大本(おほもと)神諭(しんゆ)(その)内容(ないよう)全然(ぜんぜん)符節(ふせつ)(がつ)するものである。
033 言霊(ことたま)活用(くわつよう)(ほとん)無尽蔵(むじんざう)である(ごと)く、034大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)解釈法(かいしやくはふ)無尽蔵(むじんざう)(ちか)く、035主要(しゆえう)なる解釈法(かいしやくはふ)(だけ)でも十二通(じふにとほ)りあるが、036()るべく平易(へいい)簡単(かんたん)に、037現時(げんじ)適切(てきせつ)(かん)ぜらるる解釈(かいしやく)一個(ひとつ)をこれから(こころ)みやうと(おも)ふ。038時運(じうん)益々(ますます)進展(しんてん)し、039(ひと)としての資格(しかく)有無(うむ)()はるべき大審判(だいしんぱん)()目前(もくぜん)(せま)つて()るから、040(こころ)ある読者(どくしや)諸子(しよし)は、041これを()んで、042(しん)理解(りかい)覚醒(かくせい)()()いて(いただ)きたい。
 
043   (二)
 
044高天原(たかあまはら)(かみ)つまります、045皇親(すめらがむつ)神漏岐(かむろぎ)046神漏美(かむろみ)(みこと)もちて、047八百万(やほよろづ)(かみ)(たち)神集(かむつど)へに(つど)(たま)神議(かむはか)りに(はか)(たま)ひて、048(あが)皇孫(すめみまの)(みこと)豊葦原(とよあしはら)水穂(みづほ)(くに)を、049安国(やすくに)(たひら)けく所知食(しろしめせ)事依(ことよさ)(まつ)りき』
050高天原に  『タカアマハラ』と()むべし、051従来(じうらい)『タカマガハラ』(また)は『タカマノハラ』と()めるは(あやま)りである。052古事記(こじき)巻頭(くわんとう)(ちゆう)に『訓高下云阿麻』高(たか)の下の天(てん)の訓(くん)は「あま」と云う明白(めいはく)指示(しじ)されて()(なが)従来(じうらい)(いづ)れの学者(がくしや)(これ)無視(むし)して()たのは、053(ほとん)不思議(ふしぎ)(ほど)である。054一音(いちおん)づつの意義(いぎ)調(しら)ぶれば、055対照力(たいせうりよく)(なり)056(すす)()(なり)057()(なり)058東北(とうほく)より()(こゑ)(なり)059(ちち)(なり)060(また)(かがや)(なり)061退(しりぞ)(いう)(なり)062(みづ)(なり)063西南(せいなん)より()(こゑ)(なり)064(はは)(なり)065(ちち)を『タタ』といひ、066(はは)を『カカ』と(とな)ふるのもこれから()るのである。067(また)(あら)はれ(いづ)言霊(ことたま)068(たま)言霊(ことたま)069(ひら)言霊(ことたま)070螺旋(らせん)言霊(ことたま)071(すなは)ち『タカアマハラ』の全意義(ぜんいぎ)全大(ぜんだい)宇宙(うちう)(こと)である。072(もつと)場合(ばあひ)によりては全大(ぜんだい)宇宙(うちう)(だい)中心(ちうしん)地点(ちてん)をも高天原(たかあまはら)()ふ。073所謂(いはゆる)宇宙(うちう)(むか)つて号令(がうれい)する神界(しんかい)中府(ちうふ)所在地(しよざいち)意義(いぎ)で『()高天原(たかあまはら)』と(しよう)するなどがそれである。074この()拡張(くわくちやう)して(せう)高天原(たかあまはら)沢山(たくさん)ある(わけ)である。075一家(いつか)(せう)高天原(たかあまはら)神床(かむどこ)であり、076一身(いつしん)(せう)高天原(たかあまはら)は、077臍下(さいか)丹田(たんでん)であらねばならぬ。078ここでは(あと)意義(いぎ)ではなく、079全大(ぜんだい)宇宙(うちう)(その)(もの)意義(いぎ)である。080(これ)従来(じうらい)は、081地名(ちめい)であるかの(ごと)想像(さうざう)して、082地理(ちり)(てき)穿鑿(せんさく)(こころ)みて()たのである。
083神つまります  かみ日月(じつげつ)084陰陽(いんやう)085水火(すゐくわ)086霊体(れいたい)(とう)()(なり)087陰陽(いんやう)088水火(すゐくわ)二元(にげん)相合(あひがつ)して(かみ)となる。089皇典(くわうてん)所謂(いはゆる)産霊(むすび)とは(この)正反対(せいはんたい)二元(にげん)結合(けつがふ)()す。090(じつ)(げつ)()(せい)(しん)091神人(しんじん)(その)()宇宙(うちう)万有(ばんいう)一切(いつさい)発生(はつせい)顕現(けんげん)(ことごと)くこの神秘(しんぴ)なる産霊(むすび)結果(けつくわ)でないものはない。092(また)つまりとは充実(じうじつ)()で、093鎮坐(ちんざ)()ではない。094ますはましますと(おな)じ。
095皇親(すめらがむつ)  (スメラ)は(すま)すの()096全世界(ぜんせかい)097全宇宙(ぜんうちう)清澄(せいちよう)することを()す。098(ムツ)は『ムスビラナル』の()で、099(すなは)連綿(れんめん)として継承(けいしよう)さるべき万世(ばんせい)一系(いつけい)()先祖(せんぞ)(こと)である。
100神漏岐(かむろぎ)神漏美(かむろみ)  神漏岐(かむろぎ)霊系(れいけい)祖神(そしん)にして(てん)(ぞく)し、101神漏美(かむろみ)体系(たいけい)祖神(そしん)にして()(ぞく)す。102(すなは)天地(てんち)103陰陽(いんやう)二系(にけい)神々(かみがみ)()である。
104命もちて  (みこと)(ミコト)は神言(かみごと)(なり)105神命(しんめい)(なり)106(すなは)水火(すゐくわ)結合(けつがふ)より()(ところ)五十音(ごじふおん)()す。107元来(ぐわんらい)声音(こゑ)は「(こころ)()」の()にて、108(こころ)活用(くわつよう)(しやう)ずる(かぎ)り、109(これ)運用(うんよう)する声音(こゑ)()ければならぬ。110(こころ)(すなは)霊魂(れいこん))の活用(くわつよう)分類(ぶんるゐ)すれば、111奇魂(くしみたま)112荒魂(あらみたま)113和魂(にぎみたま)114幸魂(さちみたま)四魂(しこん)(これ)統括(とうくわつ)する(ところ)全霊(ぜんれい)(わか)()る。115所謂(いはゆる)一霊(いちれい)四魂(しこん)であるが、116(この)根源(こんげん)一霊(いちれい)四魂(しこん)代表(だいへう)する声音(せいおん)はアオウエイの五大(ごだい)父音(ふおん)『神霊界』大正7年9月1日号(名義は「浅野和邇三郎」)では「アイウエオの五大母音」。初版では「アイウエオの五大父音」。校定版・愛世版では「アオウエイの五大父音」。霊界物語ネットでも「アオウエイの五大父音」に直した。次の箇所も同じ。である。117宇宙(うちう)根本(こんぽん)造化(ざうくわ)作用(さよう)(えう)するに至祖神(しそしん)一霊(いちれい)四魂(しこん)運用(うんよう)結果(けつくわ)であるから118至祖神(しそしん)()活動(くわつどう)につれて必然(ひつぜん)(てき)にアオウエイの五大(ごだい)父音(ふおん)()全大(ぜんだい)宇宙間(うちうかん)発生(はつせい)119そして(その)声音(せいおん)今日(こんにち)といへども依然(いぜん)として虚空(こくう)()()ちて()るのだが、120(あま)りに(だい)なる声音(せいおん)なので121(あま)りに微細(びさい)なる声音(せいおん)同様(どうやう)122普通(ふつう)人間(にんげん)肉耳(にくじ)には(かん)じないまでである123(しか)(あま)(だい)ならざる中間音(ちうかんおん)間断(かんだん)なく吾人(ごじん)耳朶(じだ)()れ、124天音(てんおん)地籟(ちらい)(いつ)として五大(ごだい)父音(ふおん)帰着(きちやく)せぬは()い。125鎮魂(ちんこん)して吾人(ごじん)霊耳(れいじ)(ひら)けば、126()こゆる範囲(はんゐ)(さら)(さら)拡大(くわくだい)する。127(さて)(まへ)にも()ぶるが(ごと)く、128声音(せいおん)(こころ)()129(こころ)運用(うんよう)機関(きくわん)であるから天神(てんしん)一霊(いちれい)四魂(しこん)活用(くわつよう)複雑(ふくざつ)(おもむ)けば(おもむ)()け、130声音(せいおん)(すう)複雑(ふくざつ)(おもむ)停止(ていし)する(ところ)はない。131(その)(なか)()りて宇宙間(うちうかん)発生(はつせい)した清音(せいおん)のみを(ひろ)(あつ)むれば四十五(しじふご)(おん)父母音(ふぼおん)(あは)せて)濁音(だくおん)132半濁音(はんだくおん)(がつ)すれば七十五(しちじふご)(おん)である。133これは声音(せいおん)研究者(けんきうしや)熟知(じゆくち)する(ところ)である。134拗音(えうおん)135促音(そくおん)136鼻音(びおん)(とう)合併(がつぺい)すれば(さら)多数(たすう)(のぼ)るが、137(えう)するに(みな)七十五(しちじふご)(おん)変形(へんけい)で、138あらゆる音声(おんせい)139あらゆる言語(げんご)根本(こんぽん)七十五(しちじふご)声音(せいおん)運用(うんよう)結合(けつがふ)との結果(けつくわ)(ほか)ならぬ。140されば宇宙(うちう)森羅(しんら)万象(ばんしやう)一切(いつさい)(これ)()無量(むりやう)無辺(むへん)音声(おんせい)(すなは)言霊(ことたま)活用(くわつよう)結果(けつくわ)()差支(さしつかへ)ない141これは人間(にんげん)(うへ)(てら)して()ても(その)(とほ)りである(こと)がよく(わか)る。142人間(にんげん)(こころ)活用(くわつよう)のある(かぎ)り、143(これ)表現(へうげん)する言霊(ことたま)がある。144(すす)め』と(おも)瞬間(しゆんかん)には(その)言霊(ことたま)吾人(ごじん)身体(しんたい)中府(ちうふ)から()き、145退(しりぞ)け』と(おも)瞬間(しゆんかん)にも、146()よう』と(おも)瞬間(しゆんかん)にも、147()らう』と(おも)瞬間(しゆんかん)にも、148(その)()如何(いか)なる場合(ばあひ)にも、149(つね)(その)言霊(ことたま)吾人(ごじん)中心(ちうしん)から湧出(ゆうしゆつ)する。150(すなは)人間(にんげん)一挙(いつきよ)一動(いちどう)(ことごと)言霊(ことたま)(ちから)左右(さいう)されるというても(よろ)しい。151(したが)つて言霊(ことたま)活用(くわつよう)清純(せいじゆん)で、152豊富(ほうふ)(ひと)(ほど)()使命(しめい)天職(てんしよく)高潔(かうけつ)偉大(ゐだい)でなければならぬ。
153八百万(やほよろづ)(かみ)(たち)  八百(やほ)のヤは(ひと)154ホは選良(せんりやう)()155(よろづ)沢山(たくさん)156多数(たすう)()である。
157神集(かむつど)へに云々(うんぬん)  (かみ)集会(しふくわい)神廷(しんてい)会議(くわいぎ)(もよほ)すことである。
158(あが)皇御孫(すめみま)()(みこと)  五十音(ごじふおん)(なか)天系(てんけい)(ぞく)し、159地系(ちけい)(ぞく)す。160(ゆゑ)至上人(しじやうにん)(くわん)する(とき)ワガ()はずしてアガといふ(なり)161(スメ)は(すま)(をさ)め、162一切(いつさい)見通(みとほ)(こと)163(ミ)は()つる、164円満(ゑんまん)具足(ぐそく)()165(マ)はマコトの()166直系(ちよくけい)()けたる至貴(しき)玉体(ぎよくたい)167(みこと)体異(たいい)体別(たいべつ)()168(すなは)独立(どくりつ)せる人格(じんかく)()にして、169(まへ)()でたる(みこと)(神言)から発足(ほつそく)せる第二義(だいにぎ)である。170全体(ぜんたい)(たん)に『御子(みこ)』といふ(こと)である。171元来(ぐわんらい)(れい)(たい)(その)根本(こんぽん)(さかのぼ)れば、172(みな)祖神(そしん)(たまもの)173天地(てんち)(たまもの)である。174(ゆゑ)皇典(くわうてん)では(つね)敬称(けいしやう)()するを(もつ)(れい)となし、175人間(にんげん)自他(じた)区別(くべつ)(まう)けられてないのである。
176豊葦原(とよあしはら)水穂国(みづほのくに)  全世界(ぜんせかい)(すなは)五大洲(ごだいしう)(こと)である。177(これ)極東(きよくとう)(ある)(くに)(こと)とせるが従来(じゆうらい)学者(がくしや)謬見(びうけん)であつた。178日本(にほん)()(とき)には、179豊葦原(とよあしはら)中津国(なかつくに)180(また)根別国(ねわけのくに)などと立派(りつぱ)古事記(こじき)にも区別(くべつ)して()いてある。
181所知食(しろしめせ)  は衣食住(いしよくぢう)(げふ)安全(あんぜん)(しめ)(をし)ふる(こと)()ふ。182地球(ちきう)祖神(そしん)(おん)(からだ)であるから、183人間(にんげん)としては土地(とち)領有権(りやういうけん)絶対(ぜつたい)()い。184(たと)へば人体(じんたい)表面(へうめん)寄生(きせい)する(ごく)微生物(びせいぶつ)人体(じんたい)占領(せんりやう)権能(けんのう)がないのと同様(どうやう)である。185人間(にんげん)(かみ)(さま)から土地(とち)(あづか)り、186(かみ)(さま)(かは)りて(これ)公平(こうへい)無私(むし)使用(しよう)する(まで)である。187うしはぐ領有(りやういう))ものは天地(てんち)(かみ)主治者(しゆぢしや)飽迄(あくまで)()ろしめすであらねばならぬ。188国土(こくど)占領(せんりやう)地所(ぢしよ)独占(どくせん)(とう)は、189根本(こんぽん)から天則(てんそく)違反(ゐはん)行為(かうゐ)である。190神政(しんせい)成就(じやうじゆ)(あかつき)には独占(どくせん)()くなつて(しま)ふ。
191大意(たいい)全大(ぜんだい)宇宙間(うちうかん)には陰陽(いんやう)二系(にけい)()神霊(しんれい)実相(じつさう)充塞(じうそく)しそれは(すなは)一切(いつさい)万有(ばんいう)(ちち)であり(また)(はは)である。192陰陽(いんやう)二神(にしん)神秘(しんぴ)(てき)産霊(むすび)結果(けつくわ)()一切(いつさい)原動力(げんどうりよく)とも()ふべき言霊(ことたま)発生(はつせい)となつた。193所謂(いはゆる)八百万(やほよろづ)天津(あまつ)(かみ)()出現(しゆつげん)であり、194()完成(くわんせい)である。195天界(てんかい)主宰(しゆさい)大神(おほかみ)()ふまでもなく天照皇(あまてらすすめ)大神(おほかみ)(さま)であらせらるるが、196(その)()ぎに(おこ)問題(もんだい)()世界(せかい)統治権(とうぢけん)確定(かくてい)である。197(ここ)(おい)神廷(しんてい)会議(くわいぎ)開催(かいさい)となり(その)結果(けつくわ)天照(あまてらす)大神(おほかみ)(さま)()霊統(れいとう)()けさせられた()(かた)全世界(ぜんせかい)救治(きうぢ)(あた)らるる(こと)確定(かくてい)し、198治国(ちこく)(へい)天下(てんか)大道(だいだう)執行(しつかう)監督(かんとく)さるべき(てん)使命(しめい)()びさせらるる(こと)になつたのである。199無論(むろん)人間(にんげん)肉体(にくたい)()生死(せいし)往来(わうらい)するを(まぬが)れないが、200(その)霊魂(れいこん)(むかし)(いま)(かは)ることなく千万世(せんばんせい)(わた)りて無限(むげん)寿(じゆ)(たも)ちて活動(くわつどう)さるるのである。
 
201   (三)
 
202かく()さし(まつ)りし国中(くぬち)荒振(あらぶる)神等(かみども)をば、203(かむ)()はしに()はし(たま)ひ、204(かむ)(はら)ひに(はら)(たま)ひて、205語問(ことと)ひし磐根(いはね)樹根立(きねたち)(くさ)片葉(かきは)をも語止(ことや)めて、206天之(あめの)磐座(いはくら)(はな)ち、207天之(あめの)八重雲(やへくも)伊頭(いづ)千別(ちわき)千別(ちわき)て、208天降(あまくだ)()さし(まつ)りき。
209荒振(あらぶる)(かみ)  天界(てんかい)()命令(めいれい)にまつろはぬ(かみ)210反抗神(はんかうしん)()である。
211(かむ)()はしに云々(うんぬん)  (かみ)()会議(くわいぎ)212(つみ)あるものは(かみ)(むか)ひて百万遍(ひやくまんぺん)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)すればとて、213叩頭(こうとう)(つづ)くればとてそれで(なん)効能(かうのう)があるのではない。214(いは)ンや身欲(みよく)信心(しんじん)(いた)つては、215言語(ごんご)道断(どうだん)である。216(かみ)(さま)()厄介(やくかい)()けるばかり、217(ろく)仕事(しごと)もせぬ(くせ)に、218いざ大審判(だいしんぱん)開始(かいし)されむとする今日(こんにち)219綾部(あやべ)避難地(ひなんち)でもあるが(ごと)くに(かんが)ふるやうな穿()(ちが)ひの偽信仰(にせしんかう)は、220それ自身(じしん)(おい)大罪悪(だいざいあく)である。221(かみ)()其様(そん)手合(てあひ)から()はせらるるに相違(さうゐ)ない。
222(かむ)(はら)ひに云々(うんぬん)  (はら)(きよ)むること、223神諭(しんゆ)所謂(いはゆる)大掃除(おほさうぢ)大洗濯(おほせんだく)である。
224語問(こととひ)  諸々(もろもろ)(つみ)糾弾(きうだん)である。
225磐根(いはね)樹立(きねたち)  (くさ)枕詞(まくらことば)226(すなは)(いは)()()てる樹木(じゆもく)の、227その(また)()()てる(くさ)()
228(くさ)片葉(かきは)  (くさ)青人草(あをひとぐさ)229(ひと)のこと、230(また)片葉(かきは)下賤(げせん)人草(ひとくさ)()である。
231語止(ことや)めて  議論(ぎろん)なしに改悟(かいご)せしむるの()である。
232天之(あめの)磐座(いはくら)(はな)  磐座(いはくら)高御座(たかみくら)(なり)233いはくら(とも)巌石(がんせき)()234(はな)ちは(はな)(なり)235古事記(こじき)には、236『離天之石位』とあり。
237八重雲(やへくも)  (いや)(うへ)にも(かさ)なりたる(くも)
238伊頭(いづ)千別(ちわき)云々(うんぬん)  伊頭(いづ)稜威(みいづ)(なり)239(すなは)(するど)(いきほひ)(もつ)(みち)()けに()けの()
240天降(あまくだ)()さし(まつ)りき  『天降(あまくだ)し……の(けん)()さし(まつ)りき』の()にて中間(ちうかん)神秘(しんぴ)あり。241天降(あまくだ)天孫(てんそん)をして降臨(かうりん)せしむる(こと)242換言(くわんげん)すれば天祖(てんそ)()分霊(ぶんれい)()(くだ)し、243八百万(やほよろづ)国津神(くにつかみ)(たち)主宰(しゆさい)として神胤(しんいん)()発生(はつせい)ある(こと)である。
244大意(たいい)(すで)()神界(しんかい)統治者(とうぢしや)確定(かくてい)したが、245(なに)しろ宇宙(うちう)(あひだ)(なほ)未製品(みせいひん)時代(じだい)(ぞく)するので、246自由(じいう)行動(かうどう)()り、247割拠(かつきよ)争奪(そうだつ)(こと)とする兇徒界(きやうとかい)(おほ)い。248これは(もつと)露骨(ろこつ)大本(おほもと)開祖(かいそ)()神諭(しんゆ)(しめ)されて()(ところ)で、249(けつ)して過去(くわこ)(こと)のみではない。250小規模(せうきぼ)救世主(きうせいしゆ)降臨(かうりん)過去(くわこ)にあつたが、251大規模(だいきぼ)(しん)救世主(きうせいしゆ)降臨(かうりん)現在(げんざい)である。252七王(ななわう)八王(やわう)(わう)世界(せかい)にあれば、253(この)()口舌(くぜつ)()えぬから、254(かみ)(わう)(をさ)める経綸(しぐみ)(いた)してあるぞよ』とあるなどは(すなは)(これ)喝破(かつぱ)されたものである。255(その)結果(けつくわ)(これ)()悪鬼(あくき)邪神(じやしん)大審判(だいしんぱん)256大掃除(おほさうぢ)257大洗濯(おほせんだく)開始(かいし)され所謂(いはゆる)()大立替(おほたてかへ)大渦中(だいくわちう)突入(とつにふ)する。258さうなると批評(ひひやう)議論(ぎろん)疑義(ぎぎ)反抗(はんかう)全部(ぜんぶ)中止(ちゆうし)となり稜威(みいづ)赫々(かくかく)として宇内(うだい)統治(とうぢ)(たま)(かみ)御子(みこ)()となるのである。
 
259   (四)
 
260如此(かく)()さし(まつ)りし四方(よも)国中(くになか)大日本(おほやまと)日高見(ひたかみ)()(くに)安国(やすくに)(さだ)(まつ)りて、261下津(したつ)磐根(いはね)宮柱(みやはしら)太敷立(ふとしきたて)262高天原(たかあまはら)千木(ちぎ)多加知(たかし)りて、263皇御孫(すめみまの)(みこと)美頭(みづ)御舎(みあらか)(つか)(まつ)りて、264(あめ)御蔭(みかげ)()御蔭(みかげ)(かく)()して、265安国(やすくに)(たひら)けく所知食(しろしめさ)国中(くぬち)成出(なりい)でむ(あめ)益人(ますひと)()(あやま)(おか)しけむ雑々(くさぐさ)罪事(つみこと)は。
266四方(よも)国中(くになか)  宇宙(うちう)大中心(だいちうしん)
267大日本(おほやまと)日高見(ひたかみ)()(くに)  四方(よも)真秀(まほ)268天津(あまつ)()(くま)なく()(わた)国土(こくど)(とな)へていふ。269(ただし)宇宙(うちう)大修祓(だいしうばつ)()んでから(はじ)めて理想(りさう)(てき)になるのである。
270下津(したつ)磐根(いはね)  地質(ちしつ)一大(いちだい)磐石(ばんじやく)()(すなは)神明(しんめい)降臨(かうりん)ある霊域(れいゐき)()す。
271福知山(ふくちやま)272舞鶴(まひづる)外囲(そとがこ)ひ、273十里(じふり)四方(しはう)(みや)(うち)』とあるも(また)下津(したつ)磐根(いはね)である。
274宮柱(みやはしら)太敷(ふとしき)(たて)  宮居(みやゐ)(はしら)立派(りつぱ)()てる(こと)
275千木(ちぎ)多加知(たかしり)  屋根(やね)千木(ちぎ)虚空(こくう)高天原(たかあまはら))に(たか)()きの()276千木(ちぎ)垂木(たるき)(なり)277タリ()めてといふ。
278美頭(みづ)  (うるは)しき瑞々(みづみづ)しき()
279(つか)(まつ)  ()造営(ざうえい)()
280(あめ)御蔭(みかげ)云々(うんぬん)  天津(あまつ)(かみ)御蔭(みかげ)281()大神(おほかみ)(さま)御蔭(みかげ)自分(じぶん)(とく)(かく)したまふ()282神政(しんせい)成就(じやうじゆ)283神人(しんじん)合一(がふいつ)時代(じだい)(おい)ては(ひと)(ことごと)(かみ)容器(いれもの)である。284世界(せかい)統一(とういつ)実行(じつかう)すとて、285(その)功績(こうせき)(これ)天地(てんち)御恩(ごおん)()(たてまつ)るが(みち)真随(しんずゐ)で、286忠孝(ちうかう)仁義(じんぎ)大道(だいだう)根源(こんげん)をここから(はつ)する。287()ながらにして(その)()威徳(ゐとく)宇内(うだい)光被(くわうひ)し、288()自然(しぜん)(たひら)けく(やす)らけく(をさ)まるのである。
289(あめ)益人(ますひと)  (あめ)敬称(けいしやう)である。290益人(ますひと)世界(せかい)全人類(ぜんじんるゐ)()す。291マスラヲといふ(とき)男子(だんし)のみを()す。292完全(くわんぜん)293統治(とうぢ)()294(また)(れい)295(とど)まる()
296罪事(つみこと)  ツミ()(なり)297(また)(つつ)(なり)298金銭(きんせん)299財宝(ざいほう)300糧食(りやうしよく)(とう)山積(さんせき)私有(しいう)するは個人(こじん)本位(ほんゐ)301利己(りこ)本位(ほんゐ)行為(かうゐ)で、302天則(てんそく)背反(はいはん)して()る。303(また)物品(ぶつぴん)(つつ)(かく)したり、304邪心(じやしん)包蔵(はうざう)したり、305利用(りよう)厚生(こうせい)(みち)開発(かいはつ)(おこた)つたりする(こと)堕落(だらく)腐敗(ふはい)源泉(げんせん)である。306かく(つみ)語源(ごげん)から調(しら)べてかかれば(つみ)一語(いちご)(ふく)まるる範囲(はんゐ)のいかに(ひろ)いかが(わか)る。307法律(はふりつ)(くさ)思想(しさう)では(その)(しん)意義(いぎ)はとても(かい)(がた)い。
308大意(たいい)天祖(てんそ)()依託(いたく)によりて救世主(きうせいしゆ)()降臨(かうりん)(あそ)ばさるるに()きては、309宇宙(うちう)中心(ちうしん)310世界(せかい)中心(ちうしん)たる国土(こくど)(もつ)宇内(うだい)経綸(けいりん)311世界(せかい)統一(とういつ)中府(ちうふ)(さだ)(たま)ひ、312天地(てんち)創造(さうざう)(さい)から特別製(とくべつせい)(つく)()げてある神定(しんてい)霊域(れいゐき)に、313崇厳(すうごん)無比(むひ)神殿(しんでん)()造営(ざうえい)(あそ)ばされ、314惟神(かむながら)大道(だいだう)によりて天下(てんか)()ろしめされる(こと)になる。315神諭(しんゆ)所謂(いはゆる)神国(しんこく)(おこな)ひを世界(せかい)手本(てほん)()して万古(まんご)末代(まつだい)(うご)かぬ(かみ)()三千(さんぜん)世界(せかい)陸地(おつち)(うへ)守護(しゆご)』さるるのである。316それに()きては直接(ちよくせつ)天津(あまつ)(かみ)手足(てあし)となり、317股肱(ここう)となりて活動(くわつどう)せねばならぬ責任(せきにん)(おも)い。318いかなる(こと)()ねばならぬか、319(また)如何(いか)なる(こと)()てはならぬか、320明確(めいかく)なる観念(くわんねん)所有(しよいう)せねばならぬ。321次節(じせつ)列挙(れつきよ)せらるる雑々(くさぐさ)罪事(つみごと)といふのは(ことごと)(ひと)として日夕(にちせき)服膺(ふくよう)せねばならぬ重要(ぢうえう)事項(じかう)のみである。
 
322   (五)
 
323天津罪(あまつつみ)とは、324畔放(あはな)溝埋(みぞう)め、325樋放(ひはな)頻蒔(しきま)串差(くしさ)し、326生剥(いけはぎ)逆剥(さかはぎ)尿戸(くそへ)許々太久(ここたく)(つみ)を、327天津罪(あまつつみ)詔別(のりわ)けて、328国津罪(くにつつみ)とは、329生膚断(いきはだだち)330死膚断(しにはだだち)331白人(しらひと)胡久美(こくみ)332(おの)(はは)(をか)せる(つみ)333(おの)()(をか)せる(つみ)334(はは)()(をか)せる(つみ)335()(はは)(をか)せる(つみ)336(けもの)(をか)せる(つみ)337昆虫(はふむし)(わざはひ)338高津(たかつ)(かみ)(わざはひ)339高津鳥(たかつとり)(わざはひ)340畜殪(けものたほ)蠱物(まじもの)せる(つみ)341許々太久(ここたく)(つみ)(いで)む。
342天津罪(あまつつみ)  天然(てんねん)自然(しぜん)賦与(ふよ)せられたる水力(すゐりよく)343火力(くわりよく)344電磁力(でんじりよく)345地物(ちぶつ)346砿物(くわうぶつ)347山物(さんぶつ)348動植物(どうしよくぶつ)(とう)利用(りよう)開発(かいはつ)(おこた)(つみ)をいふ。349(まへ)にも()へる(ごと)く、350所謂(いはゆる)()んで()(つみ)351(つつ)んで()(つみ)(なり)352(たから)持腐(もちぐさ)れをやる(つみ)(なり)353従来(じうらい)文明(ぶんめい)だの進歩(しんぽ)だのと()つた(ところ)が、354全然(ぜんぜん)穿()(ちがひ)文明(ぶんめい)進歩(しんぽ)(ひと)調子(てうし)(くる)へば(たちま)饑餓(きが)(くる)しむやうなやり(かた)355現在(げんざい)世界(せかい)各国(かくこく)四苦(しく)八苦(はつく)有様(ありさま)()ても、356人間(にんげん)如何(いか)天津罪(あまつつみ)(をか)して()るかが(わか)る。357神諭(しんゆ)に『結構(けつこう)田地(でんぢ)木苗(きなへ)(うゑ)たり、358色々(いろいろ)(はな)(なへ)(つく)りたり、359大切(たいせつ)土地(とち)()らぬ(こと)使(つか)ふたり(いた)人民(じんみん)肝腎(かんじん)生命(いのち)(おや)(こめ)360(まめ)361(あは)(なん)とも(おも)はず、362(こめ)(まめ)(むぎ)何程(いくら)でも外国(ぐわいこく)から()へると(まを)して()るが、363何時(いつ)までもさう()かぬ(こと)があるから(ねこ)()()にも五穀(ごこく)植付(うゑつ)けねばならぬやうになりて()るぞよ。364(みな)物質(ぶつしつ)本位(ほんゐ)(をしへ)であるから、365(かみ)(くに)には神国(しんこく)()行方(やりかた)(いた)さして、366モーぼつぼつと木苗(きなへ)()(おこ)させるぞよ』とあるなどは(じつ)痛切(つうせつ)(ほね)(てつ)する()訓戒(くんかい)である。367現在(げんざい)神国人(しんこくじん)とても欧米人(おうべいじん)(おな)じく(けつ)して天津(あまつ)罪人(つみびと)(かず)には()れぬ人間(にんげん)ばかりである。368採鉱(さいくわう)事業(じげふ)などになると(いま)人間(にんげん)余程(よほど)進歩(しんぽ)して()所存(つもり)()るが、369試掘(しくつ)分析(ぶんせき)(くらゐ)地底(ちてい)埋没(まいぼつ)せる金銀(きんぎん)宝玉(ほうぎよく)(とう)()るものではない。370(これ)(くら)べると、371幾分(いくぶん)霊覚(れいかく)加味(かみ)した佐藤(さとう)信淵(しんえん)佐藤(さとう)信淵(のぶひろ)は江戸後期の思想家、医師。金気(きんき)観測法(くわんそくはふ)などの(はう)()(だけ)進歩(しんぽ)して()る。372神霊(しんれい)()命令(めいれい)()指示(しじ)がなくんば、373金銀(きんぎん)(その)()(けつ)して()ない。374大本(おほもと)神諭(しんゆ)に『五六七(みろくの)大神(おほかみ)()()ましにお(なり)なさるるにつき、375国常立(くにとこたちの)(みこと)(あら)はれるなり、376国常立(くにとこたちの)(みこと)(あら)はれると、377乙姫(をとひめ)殿(どの)()ぎに結構(けつこう)大望(たいまう)御用(ごよう)出来(でき)乙姫(をとひめ)殿(どの)()(たから)()げて新規(さらつ)金銀(きんぎん)綾部(あやべ)大本(おほもと)に………。378二度目(にどめ)立替(たてかへ)(いた)して、379(なに)新規(さらつ)()るのであるから、380乙姫(をとひめ)殿(どの)()財宝(たから)綾部(あやべ)大本(おほもと)持運(もちはこ)びて、381新規(さらつ)金銀(きんぎん)()準備(じゆんび)(いた)さな()らぬから云々(うんぬん)』とあるなどは時節(じせつ)到来(たうらい)(とも)実現(じつげん)して、382物質(ぶつしつ)万能(ばんのう)機械(きかい)一点張(いつてんば)りの連中(れんぢう)瞠若(だうじやく)たらしむ事柄(ことがら)なのである。383(また)現在(げんざい)人士(じんし)電力(でんりよく)384火力(くわりよく)385水力(すゐりよく)386(その)()利用(りよう)にかけて余程(よほど)発達(はつたつ)進歩(しんぽ)()げた心算(つもり)()るが、387一歩(いつぽ)高所(かうしよ)から達観(たつくわん)すると、388利用(りよう)どころか悪用(あくよう)ばかり間接(かんせつ)(また)直接(ちよくせつ)人類(じんるゐ)破滅(はめつ)389天然(てんねん)破壊(はくわい)使用(しよう)されぬものが幾何(いくばく)かある。390(これ)()(てん)にかけて現在(げんざい)人士(じんし)は、391所謂(いはゆる)知識(ちしき)階級(かいきふ)392学者(がくしや)階級(かいきふ)ほど血迷(ちまよ)()つて()る、393天津罪(あまつつみ)犯罪者(はんざいしや)である。
394畔放(あはな)  天然力(てんねんりよく)395自然力(しぜんりよく)開発(かいはつ)利用(りよう)(こと)396(ア)は当字(あてじ)にてアメ(つづ)めたもの(なり)397()(あぜ)(はな)つなどは(たん)表面(へうめん)字義(じぎ)(とら)はれたる卑近(ひきん)解釈(かいしやく)である。
398溝埋(みぞう)  水力(すゐりよく)利用(りよう)()す。399()には補足(ほそく)()生育(せいいく)()とを(つつ)む。400()(みづ)うめる401()土中(どちう)うめる402種子(たね)()うめる403(あな)うめる404(にはとり)(たまご)うむなど参考(さんかう)すべし。
405樋放(ひはな)  ()()(なり)406電気(でんき)407磁気(じき)408蒸気(じやうき)409光力(くわうりよく)(とう)天然(てんねん)火力(くわりよく)開発(かいはつ)利用(りよう)()す。
410頻蒔(しきま)  (やま)(おく)までも耕作(かうさく)不毛(ふまう)地所(ぢしよ)などを(つく)らぬ(こと)411(しき)(シキ)は、412敷地(しきち)シキ(なり)413地所(ぢしよ)(なり)414()きは()(なり)415()(をさ)める(なり)416席巻(せきけん)(なり)417(あそ)ばせて()かぬ(なり)418遊猟地(いうれふち)や、419クリケツト、420グラウンドなどに広大(くわうだい)なる地所(ぢしよ)(あそ)ばせて、421貴族風(きぞくかぜ)()かせて、422傲然(がうぜん)たりし某国(ぼうこく)現状(げんじやう)(はた)して如何(いかん)423(かれ)()世界(せかい)土地(とち)横領(わうりやう)せる(こと)(だい)なりし(だけ)424(かれ)()頻蒔(しきまき)天則(てんそく)無視(むし)せる罪悪(ざいあく)(けだ)世界(せかい)随一(ずゐいつ)であらう。425(しか)(その)覚醒(かくせい)(とき)もモー接近(せつきん)した、426これではならぬと衷心(ちうしん)から(さと)(とき)はモー目前(もくぜん)にある。427イヤ半分(はんぶん)はモー(その)時期(じき)到着(たうちやく)して()る。428(しか)しこれは程度(ていど)差違(さゐ)(だけ)で、429(その)(つみ)各国(かくこく)とも(みな)(をか)して()る。
430串差(くしさ)  カクシサガシ(つまり)にて、431前人(ぜんじん)未発(みはつ)秘奥(ひおう)発見(はつけん)する(こと)
432生剥(いけは)  一般(いつぱん)生物(いきもの)天職(てんしよく)開発(かいはつ)利用(りよう)する(こと)433生物(いきもの)といふ生物(いきもの)(ことごと)相当(さうたう)本務(ほんむ)のあるもので、434軽重(けいちよう)大小(だいせう)差異(さい)こそあれそれぞれ役目(やくめ)がある。435(ねずみ)でも天井(てんじやう)()みて人間(にんげん)(がい)(あた)ふる恙虫(つつがむし)などを(ころ)すので、436絶対(ぜつたい)(てき)有害(いうがい)無効(むかう)動物(どうぶつ)ではない。437()ぎは(ひら)()438発揮(はつき)せしむる()(なり)439(かひこ)はぐなどの()参考(さんかう)すべし。
440逆剥(さかはぎ)  (さか)(サカ)は、441(さか)えのサカ(なり)442(さけ)なども(この)(さか)えの意義(いぎ)から発生(はつせい)した()である。443(はぎ)(ハギ)は生剥(いけはぎ)(はぎ)(おな)じく開発(かいはつ)()444(すなは)全体(ぜんたい)()(さか)(ひら)(こと)で、445廃物(はいぶつ)をも利用(りよう)荒蕪(くわうぶ)()開墾(かいこん)し、446豊満(ほうまん)美麗(びれい)楽天地(らくてんち)現出(げんしゆつ)せしむる(こと)()す。
447尿戸(くそへ)  宇宙(うちう)一切(いつさい)整頓(せいとん)し、448開発(かいはつ)する()449組織(そしき)経綸(けいりん)450(そろ)へる(こと)451整頓(せいとん)する(こと)452開発(かいはつ)する(こと)
453許々太久(ここたく)  (その)()種々(しゆじゆ)雑多(ざつた)()
454天津罪(あまつつみ)詔別(のりわけ)  以上(いじやう)列挙(れつきよ)せる天然力(てんねんりよく)455自然物(しぜんぶつ)利用(りよう)開発(かいはつ)(おこた)(こと)を、456天津罪(あまつつみ)(をし)(たま)()(なり)
457国津罪(くにつつみ)  天賦(てんぷ)(くに)(とく)458(ひと)(とく)(きず)つくる(つみ)()す。
459生膚断(いきはだだち)  天賦(てんぷ)徳性(とくせい)(たも)()活物(いきもの)皮膚(ひふ)()ること(なり)460必要(ひつえう)()きに動物(どうぶつ)害傷(がいしやう)し、461竹木(ちくぼく)濫伐(らんばつ)する(こと)(とう)矢張(やはり)罪悪(ざいあく)である。462霊気(れいき)充満(じゆうまん)せる肉体(にくたい)外科(げくわ)手術(しゆじゆつ)(ほどこ)さずとも、463立派(りつぱ)治癒(ちゆ)する天賦(てんぷ)性能(せいのう)(いう)して()る。464人工(じんこう)(てき)切断(せつだん)したり切開(せつかい)したりするのは天則(てんそく)違反(ゐはん)で、465(いたづら)人体(じんたい)毀損(きそん)(つみ)(かさ)ぬる(わけ)になる。
466死膚断(しにはだだち)  刃物(はもの)(もつ)生物(せいぶつ)一切(いつさい)(ころ)(つみ)
467白人(しらひと)胡久美(こくみ)  白昼(はくちう)姦淫(かんいん)(こと)468白日床組(しらひとこくみ)といふ醜穢(しうわい)文字(もじ)()け、469(わざ)当字(あてじ)(もち)ひたのである。470淫欲(いんよく)獣肉(じうにく)嗜好(しかう)人種(じんしゆ)随伴(ずゐはん)せる特徴(とくちやう)で、471支那(しな)472欧米(おうべい)人士(じんし)(がい)して(この)方面(はうめん)弊害(へいがい)(おほ)い。473日本人(にほんじん)明治(めいぢ)()つてから大分(だいぶ)(その)影響(えいきやう)()けて()るが、474元来(ぐわんらい)(この)(てん)(おい)ては世界中(せかいぢう)(もつと)淡白(たんぱく)人種(じんしゆ)である。475淫欲(いんよく)結果(けつくわ)肺病(はいびやう)となり、476(また)癩病(らいびやう)となる(ゆゑ)白人(しらひと)胡久美(こくみ)第二義(だいにぎ)解釈(かいしやく)すれば白人(しらひと)肺病(はいびやう)患者(くわんじや)477(また)(しろ)癩疾者(かつたい)()し、478胡久美(こくみ)黒癩疾者(くろかつたい)()す。
479(おの)(はは)(をか)せる(つみ)  (はは)一字(いちじ)は、480(ちち)481祖先(そせん)482祖神(そしん)(とう)をも包含(はうがん)し、483(きは)めて広義(くわうぎ)(いう)するのである。484大体(だいたい)(おい)(おや)といふ(ごと)し。485(をか)すとは(その)本来(ほんらい)権能(けんのう)無視(むし)する()(なり)486換言(くわんげん)すれば(おや)487祖先(そせん)488祖神(そしん)(たい)して不孝(ふかう)(つみ)(かさ)ぬる(こと)である。
489(おの)()(をか)せる(つみ)  自己(じこ)子孫(しそん)権能(けんのう)無視(むし)し、490非道(ひだう)虐待(ぎやくたい)酷使(こくし)(あへ)てする(こと)491元来(ぐわんらい)自分(じぶん)()も、492(じつ)(かみ)からの(あづ)かり(もの)で、493人間(にんげん)勝手(かつて)(これ)取扱(とりあつか)(こと)出来(でき)ない。494それに矢鱈(やたら)親風(おやかぜ)()かせ、495(むすめ)(せがれ)などを自己(じこ)()(もの)にして(かへり)みぬなどは(はなは)だしき罪悪(ざいあく)といふべきである。
496(はは)()(をか)せる(つみ)()(はは)云々(うんぬん)  (うへ)二句(にく)(おの)(はは)(をか)せる(つみ)497(おの)()(をか)せる(つみ)』を(さら)畳句(でふく)として繰返(くりかへ)せる(まで)(べつ)意義(いぎ)はない。
498(けもの)(をか)せる(つみ)  獣類(じうるゐ)天賦(てんぷ)徳性(とくせい)無視(むし)し、499酷待(こくたい)したり、500殺生(せつしやう)したりする(こと)
501昆虫(はふむし)(わざはひ)  天則(てんそく)違反(ゐはん)(つみ)をいふ。502(まむし)503ムカデなどに()されるのは(みな)偶然(ぐうぜん)にあらず、504(をか)せる(つみ)があるにより天罰(てんばつ)として()されるのである。505(ゆゑ)にかかる場合(ばあひ)には(ただち)反省(はんせい)し、506悔悟(くわいご)し、507謹慎(きんしん)して、508(かみ)(さま)にお(わび)(まを)()ぐべきである。
509高津(たかつ)(かみ)(わざはひ)  天災(てんさい)510地変(ちへん)511気候(きこう)512風力(ふうりよく)(とう)不順(ふじゆん)(みな)これ高津(たかつ)(かみ)(わざ)にして罪過(めぐり)(ひど)(ところ)(おこ)るのである。513(わざはひ)(わざ)はひ(なり)514所為(しよゐ)(なり)515鬼神(きしん)から主観(しゆくわん)(てき)()れば(ひとつ)所為(わざ)であるが、516人間(にんげん)から客観(きやくくわん)(てき)()れば災難(さいなん)である。517今度(こんど)国祖(こくそ)大立替(おほたてかへ)に、518(あめ)(かみ)519(かぜ)(かみ)520(いは)(かみ)521(あれ)(かみ)522地震(ぢしん)(かみ)523(その)()八百万(やほよろづ)眷属(けんぞく)使(つか)はるるのも祝詞(のりと)所謂(いはゆる)高津(たかつ)(かみ)(わざはひ)である。524(みな)世界(せかい)守護神(しゆごじん)525人民(じんみん)堕落(だらく)(まね)ける神罰(しんばつ)である。
526高津鳥(たかつとり)(わざはひ)  (とり)穀物(こくもつ)(あら)(こと)などを()すので矢張(やは)神罰(しんばつ)である。
527畜殪(けものたふ)  他家(たけ)牛馬(ぎうば)鶏豚(けいとん)(とう)斃死(へいし)せしむる(こと)528一種(いつしゆ)のマジナヒ(なり)
529蠱物(まじもの)  呪咀(じゆそ)(なり)530マジナヒ(もの)(なり)531(うし)時参(ときまゐ)りだの、532生木(なまき)(くぎ)()つだのは(みな)罪悪(ざいあく)である。
533大意(たいい)人間(にんげん)(かみ)容器(いれもの)として宇内(うだい)経綸(けいりん)天職(てんしよく)がある。534(こと)日本人(にほんじん)使命(しめい)重大(ぢうだい)(きは)世界(せかい)安否(あんぴ)535時運(じうん)興廃(こうはい)536(ことごと)(その)責任(せきにん)日本人(にほんじん)(かか)るのである。537神諭(しんゆ)に『日本(にほん)(かみ)初発(しよつぱつ)修理(こしら)へた(くに)538(もと)祖国(おやぐに)であるから、539世界中(せかいぢう)守護(しゆご)する役目(やくめ)であるぞよ。540日本(にほん)神国(しんこく)人民(じんみん)なら、541チトは(かみ)(こころ)推量(すゐりやう)(いた)して、542身魂(みたま)(みが)いて世界(せかい)御用(ごよう)()ちて(くだ)されよ』とある(とほ)り、543天賦(てんぷ)霊魂(れいこん)(みが)き、544天下(てんか)独特(どくとく)霊智(れいち)霊覚(れいかく)によりて、545天然(てんねん)造化力(ざうくわりよく)利用(りよう)開発(かいはつ)(つと)めると同時(どうじ)に、546他方(たはう)(おい)ては天賦(てんぷ)(くに)(とく)547(ひと)(とく)発揮(はつき)することに(つと)め、548そして立派(りつぱ)模範(もはん)世界中(せかいぢう)(しめ)さねばならぬのである。549(しか)るに実際(じつさい)(おほい)(これ)(はん)し、550(いたづら)物質(ぶつしつ)文明(ぶんめい)糟粕(さうはく)()め、551(つみ)(うへ)(つみ)(かさ)ねて現在(げんざい)()るが(ごと)世界(せかい)大擾乱(だいぜうらん)となつて()た。552無論(むろん)日本人(にほんじん)(この)責任(せきにん)(まぬが)るる(こと)出来(でき)ない。553(しか)しこれは天地(てんち)創造(さうざう)(さい)からの約束(やくそく)で、554進化(しんくわ)道程(だうてい)として、555(けだ)(まぬが)(がた)事柄(ことがら)には相違(さうゐ)ない。556されば(この)祝詞(のりと)(なか)に『許々太久(ここたく)(つみ)(いで)む』とあり、557(また)国祖(こくそ)神諭(しんゆ)にも『()うなるのは()(もと)から(わか)つて()る』と(あふ)せられて()る。558(えう)するに過去(くわこ)(こと)今更(いまさら)(くや)むには(およ)ばぬ。559吾々(われわれ)現在(げんざい)(およ)将来(しやうらい)(むか)つて、560いかなる態度(たいど)()り、561いかなる処置(しよち)(かう)ずれば()いかを考究(かうきう)すべきである。562次節(じせつ)(その)要道(えうだう)(しめ)されて()る。
 
563   (六)
 
564如此(かく)()でば、565天津(あまつ)宮言(みやこと)()て、566天津(あまつ)金木(かなぎ)本打切(もとうちきり)末打断(すゑうちたて)て、567千座(ちくら)置座(おきくら)置足(おきたら)はして、568天津(あまつ)菅曾(すがそ)本苅絶(もとかりたち)末苅切(すゑかりきり)て、569八針(やはり)取裂(とりさ)きて天津(あまつ)祝詞(のりと)太祝詞言(ふとのりとごと)()れ、570如此(かく)()らば、571天津(あまつ)(かみ)(あま)磐戸(いはと)推披(おしひら)()て、572(あめ)八重雲(やへくも)伊頭(いづ)千別(ちわき)千別(ちわき)所聞召(きこしめさ)む。573国津(くにつ)(かみ)高山(たかやま)(すゑ)短山(ひきやま)(すゑ)(のぼ)(まし)て、574高山(たかやま)伊保理(いほり)短山(ひきやま)伊保理(いほり)掻分(かきわ)けて所聞召(きこしめさ)む。
575天津(あまつ)宮言(みやこと)  宮言(みやこと)は『ミヤビノコトバ』の()(なり)576(ただ)しき言霊(ことたま)(なり)577宇宙(うちう)経綸(けいりん)言霊(ことたま)(ちから)によりて(おこな)はるる(こと)は、578(まへ)にも()べた。579(わが)天孫(てんそん)民族(みんぞく)世界(せかい)経綸(けいりん)(おこな)ひ、580天下(てんか)太平(たいへい)(をさ)むべき、581重大(ぢゆうだい)なる使命(しめい)()びて()る。582(しか)るに現在(げんざい)肝腎(かんじん)日本人(にほんじん)が、583霊主(れいしゆ)体従(たいじう)天則(てんそく)(あやま)天津罪(あまつつみ)584国津罪(くにつつみ)585数々(かずかず)(つみ)(かさ)ねて、586(その)結果(けつくわ)世界(せかい)大擾乱(だいぜうらん)(きた)して()る。587(これ)修祓(しうばつ)し、588整理(せいり)するの(みち)は、589言霊(ことたま)(ただ)し、590大宇宙(だいうちう)同化(どうくわ)するが根本(こんぽん)である。591換言(くわんげん)すれば、592(はら)内部(なか)から芥塵(ごもく)一掃(いつさう)し、593心身(しんしん)(とも)浄化(じやうくわ)して、594(つね)善言(ぜんげん)美詞(びし)のみを(はつ)するやうにせねばならぬ。595悪声(あくせい)(はな)蔭口(かげぐち)をきき(また)追従(つゐしやう)軽薄(けいはく)(なら)べるやうな人間(にんげん)はそれ(だけ)(その)人格(じんかく)下劣(げれつ)邪悪(じやあく)(こと)(わか)596世界(せかい)経綸(けいりん)どころか(ひと)として()ぎの新理想(しんりさう)時代(じだい)生存(せいぞん)すべき資格(しかく)有無(うむ)さへ疑問(ぎもん)である597日夕(につせき)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)しても、598()んな肝要(かんえう)至極(しごく)(てん)が、599さつぱり実行(じつかう)出来(でき)ぬでは仕方(しかた)がない。600(たがひ)反省(はんせい)(うへ)にも反省(はんせい)(くは)へねばならぬ(こと)(おも)ふ。
601天津(あまつ)金木(かなぎ)  (すなはち)神算木(かなぎ)(なり)602周易(しうえき)算木(さんぎ)相当(さうたう)するものであるが、603より以上(いじやう)神聖(しんせい)正確(せいかく)である。604本来(ほんらい)(なが)()(しやく)四寸角(しすんかく)檜材(ひのきざい)なのであるが、605運用(うんよう)便宜(べんぎ)(じやう)606(なが)二寸(にすん)四分角(しぶかく)縮製(しゆくせい)さる。607(その)(すう)三十二(さんじふに)(ほん)(なら)べて、608十六結(じふろくけつ)作製(さくせい)し、609(その)(しやう)()て、610天地(てんち)経綸(けいりん)611人道(じんだう)政事(せいじ)一切(いつさい)得失(とくしつ)興廃(こうはい)(とう)(さつ)するのである。612それは宇内(うだい)統治(とうぢ)(しゆ)大事(だいじ)(さい)して運用(うんよう)すべきもので、613普通(ふつう)人民(じんみん)矢鱈(やたら)吉凶(きつきよう)禍福(くわふく)などを(ぼく)するに使用(しよう)すべきものではない。614無意(むい)無心(むしん)器物(きぶつ)(もち)ゐて神勅(しんちよく)()くるのであるから、615ややもすれば肉体心(にくたいごころ)加味(かみ)()ちな普通(ふつう)神憑(かむがか)りよりも、616一倍(いちばい)正確(せいかく)(こと)()(まで)もない。
617本打切(もとうちきり)末打断(すゑうちたち)  神算木(かなぎ)直方形(ちよくはうけい)作製(さくせい)する仕方(しかた)()べたまでである。
618千座(ちくら)置座(おきくら)云々(うんぬん)  無数(むすう)神算木(かなぎ)(だい)(あと)からズンズン()(なら)べる(こと)
619天津(あまつ)菅曾(すがそ)  周易(しうえき)筮竹(ぜいちく)相当(さうたう)するが(その)(すう)七十五(しちじふご)(ほん)である。620これは七十五(しちじふご)(せい)代表(だいへう)するのである。621(なが)さは(いつ)(しやく)乃至(ないし)(いつ)(しやく)二寸(にすん)622菅曾(すがそ)俗称(ぞくしよう)『ミソハギ』と(しよう)する灌木(くわんぼく)623茎細長(くきほそなが)にして三四(さんし)(しやく)(たつ)す。624(これ)(もと)(すゑ)とを()(そろ)へて使用(しよう)する(なり)
625八針(やはり)取裂(とりさき)  天津(あまつ)菅曾(すがそ)運用法(うんようはふ)()総数(そうすう)七十五(しちじふご)(ほん)二分(にぶん)し、626それから八本(はちほん)づつ()()らし(その)残数(ざんすう)によりて神算木(かなぎ)配列(はいれつ)するのである。
627天津(あまつ)祝詞(のりと)太祝詞(ふとのりと)  (すなは)御禊祓(みそぎはらひ)祝詞(のりと)(こと)で、628正式(せいしき)奏上(そうじやう)する場合(ばあひ)には(ここ)天津(あまつ)祝詞(のりと)奏上(そうじやう)するのである。629大体(だいたい)(おい)()べると、630あの祝詞(のりと)天地間(てんちかん)一切(いつさい)大修祓(だいしうばつ)を、631天神(てんしん)地祇(ちぎ)(むか)つて(めい)ぜらるる重大(ぢうだい)祝詞(のりと)である。632(ふと)(フト)は美称(びしよう)で、633繰返(くりかへ)して、634天津(あまつ)祝詞(のりと)(とな)へた(まで)である。
635()  (かみ)(むか)つて願事(ねがひごと)奏上(そうじやう)するの()(なり)
636(あま)磐戸(いはと)  天津(あまつ)(かみ)のまします宮門(きうもん)から()出動(しゆつどう)()にて、637人格(じんかく)(てき)(うつ)()せるのである。
638伊頭(いづ)千別(ちわ)云々(うんぬん)  (まへ)()たから(りやく)す。
639国津(くにつ)(かみ)  ()神界(しんかい)(ぞく)する神々(かみがみ)640(およ)霊魂(みたま)(かみ)(もつ)成立(せいりつ)し、641各自(かくじ)霊的(れいてき)階級(かいきふ)(おう)じて大小(だいせう)高下(かうげ)642それぞれの分担(ぶんたん)権限(けんげん)(いう)す。
643高山(たかやま)(すゑ)云々(うんぬん)  (すゑ)頂上(ちやうじやう)()
644伊保理(いほり)  隠棲(いんせい)(なり)645(かく)れたる(なり)646伊保理(いほり)伊保(いほ)も、647いぶかしのいぶも、648(けむり)などのいぶるも、649(みな)通音(つうおん)同意義(どういぎ)である。
650大意(たいい)天津罪(あまつつみ)651国津罪(くにつつみ)続発(ぞくはつ)(かな)しむべき不祥事(ふしやうじ)ではあるが、652出来(でき)(うへ)致方(いたしかた)がない。653よく治乱(ちらん)興廃(こうはい)654得失(とくしつ)存亡(そんばう)()(あきら)かにし、655そして整理(せいり)修祓(しうばつ)(はふ)(かう)ぜねばならぬ。656世界(せかい)主宰(しゆさい)大君(おほきみ)としては、657天津(あまつ)金木(かなぎ)運用(うんよう)して宇内(うだい)現勢(げんせい)察知(さつち)し、658そして(ただ)しき言霊(ことたま)活用(くわつよう)して天津(あまつ)祝詞(のりと)天津(あまつ)(かみ)国津(くにつ)(かみ)とに()(つた)へて、659(その)活動(くわつどう)(うなが)すべきである。660これが根本(こんぽん)祭事(さいじ)であると同時(どうじ)に、661(また)根本(こんぽん)政事(せいじ)であつて、662(さい)(せい)とは(けつ)して別途(べつと)(いづ)るものではない。663さうすると、664天津(あまつ)(かみ)国津(くにつ)(かみ)もよく(これ)(おう)じて威力(ゐりよく)発揮(はつき)せられる。665神諭(しんゆ)所謂(いはゆる)罪穢(めぐり)(ひど)(ところ)には、666それぞれの懲罰(みせしめ)がある』(また)は『地震(ぢしん)667(かみなり)668()(あめ)()らして体主(たいしゆ)霊従(れいじう)をつぶす』といふやうな神力(しんりき)発動(はつどう)ともなるのである。
 
669   (七)
 
670如此(かく)所聞食(きこしめし)ては、671(つみ)といふ(つみ)不在(あらじ)と、672科戸(しなど)(かぜ)(あめ)八重雲(やへくも)吹放(ふきはな)(こと)(ごと)く、673(あした)御霧(みきり)(ゆふべ)御霧(みきり)を、674朝風(あさかぜ)夕風(ゆふかぜ)吹掃(ふきはら)(こと)(ごと)く、675大津辺(おほつべ)(をる)大船(おほふね)を、676舳解(へとき)(はな)艫解(ともとき)(はな)ちて大海原(おほわだのはら)押放(おしはな)(こと)(ごと)く、677彼方(をちかた)繁木(しげき)(もと)を、678焼鎌(やきかま)敏鎌(とかま)()打掃(うちはら)(こと)(ごと)く、679(のこ)(つみ)不在(あらじ)と、680祓賜(はらひたま)(きよ)(たま)(こと)を。
681かく所食(きこしめし)ては  きこしめす意義(いぎ)は、682(たん)(みみ)()くといふよりも(はるか)(ひろ)(ふか)い。683きく()(なり)684(うで)()く、685(はな)きく686()きく687(さけ)きく688(さけ)品位(ひんゐ)()()けること)などのきくにて一般(いつぱん)活用(くわつよう)発揮(はつき)し、689威力(ゐりよく)利用(りよう)する()である。690天津(あまつ)(かみ)691国津(くにつ)(かみ)(たち)整理(せいり)修祓(しうばつ)(めい)(おう)じて活動(くわつどう)開始(かいし)する(こと)()していふ。
692(つみ)といふ(つみ)不在(あらじ)  (つみ)といふ(かぎ)りの(つみ)(ひと)つも(のこ)さずの()
693科戸(しなど)(かぜ)云々(うんぬん)  以下(いか)四聯句(しれんく)修祓(しうばつ)形容(けいよう)で、694(えう)するに『(のこ)(つみ)不在(あらじ)祓賜(はらひたま)(きよ)(たま)ふ』(こと)(うるは)しき文字(もじ)比喩(ひゆ)(てき)(ゑが)いたものである。695科戸(しなど)(かぜ)枕詞(まくらことば)696古事記(こじき)(この)(かみ)()志那都(しなど)比古(ひこ)()()る。697暴風(ばうふう)(アラシ)の(おな)じく(かぜ)(こと)である。698(おな)じく、699(ところ)()
700(あした)御霧(みきり)云々(うんぬん)  御霧(みきり)(ふか)(きり)()
701朝風(あさかぜ)夕風(ゆふかぜ)云々(うんぬん)  朝風(あさかぜ)(まへ)の『(あした)御霧(みきり)』に(かか)り、702夕風(ゆふかぜ)は『(ゆうべ)御霧(みきり)』に(かか)る。
703大津辺(おほつべ)()云々(うんぬん)  地球(ちきう)(おい)て、704肉体(にくたい)具備(ぐび)されたる(かみ)()出生(しゆつせい)ありしは、705琵琶湖(びはこ)竹生島(ちくぶしま)からは、706多紀理(たぎり)毘売(ひめの)(みこと)707市寸島(いちきしま)比売(ひめの)(みこと)708狭依毘売(さよりひめの)(みこと)三姫神(さんひめがみ)709(また)蒲生(がまふ)からは天之(あまの)菩卑能(ほひの)(みこと)710天津彦根(あまつひこねの)(みこと)711天之(あめの)忍穂耳(おしほみみの)(みこと)712活津(いくつ)日子根(ひこねの)(みこと)713熊野(くまの)久須毘(くすびの)(みこと)五彦神(ごひこがみ)()出生(しゆつせい)()つた。714これが世界(せかい)()ける人類(じんるゐ)始祖(しそ)である。715かく琵琶湖(びはこ)神代史(しんだいし)密接(みつせつ)関係(くわんけい)あるが(ゆゑ)に、716沿岸(えんがん)附近(ふきん)地名(ちめい)大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)(ちう)数箇所(すうかしよ)()()る。717大津(おほつ)地名(ちめい)()くして()()まれたものである。
718舳解放(へときはなち)云々(うんぬん)  (とまり)()(とき)舳艪(ぢくろ)(つな)いで()くが、719それを()(はな)()
720大海原(おほうなばら)  海洋(かいやう)(なり)
721繁木(しげき)(もと)  繁茂(はんも)せる()(した)
722焼鎌(やきかま)敏鎌(とかま)  焼鎌(やきかま)とは、723(かま)()きて(つく)(ゆゑ)にいふ。724敏鎌(とかま)()(かま)()
725(のこ)(つみ)不在(あらじ)  (まへ)に『(つみ)といふ(つみ)不在(あらじ)』とあるのに、726(さら)(かさ)ねてかく()ぶるは、727徹底(てつてい)(てき)大修祓(だいしうばつ)(おこな)(こと)力強(ちからづよ)()ひなしたのであらう。
728大意(たいい)八百万(やほよろづ)天津(あまつ)(かみ)国津(くにつ)(かみ)との()活動(くわつどう)開始(かいし)となると、729(つみ)といふ(つみ)730(けがれ)といふ(けがれ)(ひと)つも(のこ)らず根本(こんぽん)から一掃(いつさう)されて仕舞(しま)ふ。731(だい)宇宙(うちう)修祓(しうばつ)732国土(こくど)修祓(しうばつ)から、733(せう)一身(いつしん)一家(いつか)修祓(しうばつ)(いた)るまで、734神力(しんりき)()発動(はつどう)()ければ、735到底(たうてい)出来(でき)るものではない。736(こと)現代(げんだい)(ごと)堕落(だらく)()つた()(なか)が、737()うしても姑息(こそく)(てき)人為(じんゐ)(てき)処分(しよぶん)(ぐらゐ)(らち)()くものでない。738清潔法(せいけつはふ)執行(しつかう)(こゑ)(たか)くても、739益々(ますます)疾病(しつぺい)流行(りうかう)蔓延(まんえん)し、740社会(しやくわい)改良(かいりやう)工夫(くふう)種々(しゆじゆ)()らされても、741動揺(どうえう)不穏(ふおん)空気(くうき)はいよいよ瀰蔓(びまん)するではないか。742(うしとら)()金神(こんじん)国常立(くにとこたちの)(みこと)()出動(しゆつどう)相成(あひな)り、743()立替(たてかへ)立直(たてなほ)しを断行(だんかう)さるるのも(まこと)(ばん)()むを()ざる(はなし)である。744されば大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)は、745無論(むろん)(いづ)れの時代(じだい)(つう)じても必要(ひつえう)で、746神人(しんじん)一致(いつち)747(つみ)(けがれ)累積(るゐせき)祓清(はらひきよ)むる(やう)努力(どりよく)せねばならぬのだが、748(こと)現在(げんざい)(おい)ては、749それが痛切(つうせつ)必要(ひつえう)である。750自己(じこ)身体(からだ)からも、751家庭(かてい)からも、752国土(こくど)からも、753(さら)(すす)んで全地球(ぜんちきう)754全宇宙(ぜんうちう)から(いち)()迅速(じんそく)邪気(じやき)妖気(えうき)掃蕩(さうたう)してうれしうれしの神代(かみよ)()ねば、755(かみ)(たい)して(じつ)相済(あひす)まぬ()ではないか。
756 大修祓(だいしうばつ)(さい)して、757(かみ)()活動(くわつどう)大別(たいべつ)して四方面(しはうめん)(わか)れる。758所謂(いはゆる)祓戸(はらひど)四柱(よはしら)神々(かみがみ)()(はたら)きである。759祓戸(はらひど)(かみ)といふ修祓(しうばつ)専門(せんもん)(かみ)(さま)(べつ)存在(そんざい)するのではない760正神界(せいしんかい)神々(かみがみ)修祓(しうばつ)(おこな)(とき)には761(この)四方面(しはうめん)(わか)れて()活動(くわつどう)ある(こと)()すのである762以下(いか)末段(まつだん)(まで)各方面(かくはうめん)()分担(ぶんたん)明記(めいき)してある。
 
763   (八)
 
764高山(たかやま)(すゑ)短山(ひきやま)(すゑ)より、765作久那太理(さくなだり)(おち)766多岐(たき)速川(はやかは)()()瀬織津(せおりつ)比売(ひめ)()(かみ)767大海原(おほわだのはら)持出(もちいで)なむ、768如此(かく)持出往(もちいでいな)ば、769荒塩(あらしほ)(しほ)八百道(やほぢ)八塩道(やしほぢ)(しほ)八百会(やほあひ)()(はや)秋津(あきつ)比売(ひめ)といふ(かみ)770(もち)可々(かか)(のみ)てむ。771如此(かく)可々呑(かかのみ)ては、772気吹戸(いぶきど)()気吹戸主(いぶきどぬし)といふ(かみ)773()(くに)(そこ)(くに)気吹(いぶき)(はな)ちてむ。774如此(かく)気吹(いぶき)(はな)ちては、775()(くに)(そこ)(くに)()(はや)佐須良(さすら)比売(ひめ)といふ(かみ)776(もち)佐須良比(さすらひ)(うしな)ひてむ。777如此(かく)(うしな)ひては、778現身(うつそみ)()にも(こころ)にも(つみ)()(つみ)不在(あらじ)と、779祓給(はらひたま)へ、780(きよ)(たま)へと(まを)(こと)所聞食(きこしめせ)(かしこ)(かしこ)みも(まを)す。
781高山(たかやま)(すゑ)云々(うんぬん)  (たか)(やま)(いただき)782(ひく)(やま)(いただき)からの()
783作久那太理(さくなだり)  佐久(さく)(たに)(なり)784(けふ)(なり)785那太理(なだり)なだれ()つる()786(やま)から(みづ)急転(きふてん)直下(ちよくか)(きた)(こと)形容(けいよう)
787落多岐(おちたき)  逆巻(さかま)き、788()(あが)りつつ()つる(こと)789(たき)(タキ)、790(ふつ)(タギル)(とう)(みな)同一(どういつ)語源(ごげん)から()づ。
791速川(はやかは)  急流(きふりう)(なり)
792瀬織津(せおりつ)比売(ひめ)云々(うんぬん)  古事記(こじき)伊邪那岐(いざなぎの)(みこと)御禊(みそぎ)(だん)に、793於是(ここに)詔之上瀬(かみつせ)()()(はやし)794下瀬(しもつせ)()()(よわし)(とのりごちたまひて)795初於(はじめて)中瀬(なかつせに)(おり)迦豆伎而(かづきて)796滌時(すすぎたまふときに)797所成坐(なりませる)神名(かみのみなは)八十禍津日神(やそまがつひのかみ)798(つぎに)大禍津日神(おほまがつひのかみ)799(この)二神(ふたはしら)()到其穢繁国(かのけがらはしきくににいたりましし)之時(ときの)汚垢(けがれに)(よりて)800所成之神者(なりませるかみ)(なり)この漢文は御校正本ではフリガナはなく、返り点が付いている。霊界物語ネットでは戦後の版を参考にしてフリガナをつけた。また返り点は削除した。()()るが、801瀬織津(せおりつ)(おり)借字(しやくじ)にて瀬下津(せおりつ)()802(すなは)於中瀬降(なかつせにおり)迦豆伎(かつき)たまふとある()御名(みな)である。803(この)(かみ)(すなは)禍津(まがつ)(ひの)(かみ)である。804世人(せじん)大概(たいがい)禍津(まがつ)(ひの)(かみ)禍津神(まがつかみ)とを混同(こんどう)して()るが、805(じつ)大変(たいへん)間違(まちがひ)である。806禍津神(まがつかみ)邪神(じやしん)であるが、807禍津(まがつ)(ひの)(かみ)正神界(せいしんかい)刑罰係(けいばつかかり)である。808現界(げんかい)()へば判検事(はんけんじ)809警察官(けいさつくわん)810(また)軍人(ぐんじん)なぞの部類(ぶるい)(ぞく)す。811罪穢(ざいゑ)発生(はつせい)した場合(ばあひ)には、812(つね)(この)修祓係(しうばつかかり)813刑罰係(けいばつかかり)たる禍津(まがつ)(ひの)(かみ)活動(くわつどう)必要(ひつえう)とする。814修祓(しうばつ)には大中小(だいちうせう)区別(くべつ)がある。815(だい)天上(てんじやう)地上(ちじやう)潔斎(けつさい)816(ちう)人道(じんだう)政事(せいじ)潔斎(けつさい)817(せう)一身(いつしん)一家(いつか)潔斎(けつさい)である。818()地球(ちきう)瀬織津(せおりつ)比売(ひめ)(はたら)きが()くんば、819(よろづ)汚穢(をゑ)地上(ちじやう)堆積(たいせき)して新陳(しんちん)代謝(たいしや)(はたら)きが閉塞(へいそく)する。820(ところ)()水分(すゐぶん)間断(かんだん)なく蒸発(じようはつ)して、821それが(くも)となり、822(あめ)となり、823(その)結果(けつくわ)谷々(たにだに)小川(をがは)(みづ)(なが)()(すゑ)(ひと)つに()りて大海原(おほうなばら)持出(もちだ)して()れるから、824天然(てんねん)自然(しぜん)()清潔(せいけつ)(たも)たれるのである。825現在(げんざい)()表面(へうめん)極度(きよくど)腐敗(ふはい)()り、826汚染(をせん)()り、827邪霊(じやれい)小人(せうじん)(とき)得顔(えがほ)跋扈(ばつこ)して()る。828神諭(しんゆ)に『(いま)世界(せかい)服装(みなり)ばかり立派(りつぱ)(かざ)りて(うへ)から()れば結構(けつこう)人民(じんみん)で、829(かみ)(かな)はぬやうに()えるなれど(まこと)(かみ)()から()れば、830全部(さつぱり)()(あし)守護(しゆご)()りて()るから、831(あたま)(つの)()えたり、832(しり)()出来(でき)たり、833無暗(むやみ)(はな)(ばか)(たか)化物(ばけもの)覇張(はば)る、834闇雲(やみくも)()()りて()るぞよ』『(あま)(きたな)うて()()けて()られぬぞよ』『()うも(ここ)まで(けが)したものぢや。835(あし)片足(かたあし)()()(ところ)もない』(など)(いまし)められて()(とほ)りである。836(この)(さい)是非(ぜひ)とも必要(ひつえう)なるは、837世界(せかい)大洗濯(おほせんだく)838(だい)清潔法(せいけつはふ)施行(しかう)であらねばならぬ。839(ここ)(おい)てか()瀬織津(せおりつ)(ひめ)大活動(だいくわつどう)()りて(あら)はれる。840七十五(しちじふご)(にち)()りつづく大猛雨(だいまうう)なぞは(この)(かみ)分担(ぶんたん)(ぞく)する。841到底(たうてい)手柔(てやはらか)(こと)では現世界(げんせかい)大汚穢(だいをゑ)洗濯(せんたく)出来(でき)さうも()いやうだ。842神諭(しんゆ)にも『罪穢(めぐり)甚大(ひど)(ところ)には(なに)があるやら()れぬぞよ』と繰返(くりかへ)繰返(くりかへ)警告(けいこく)されて()る。843世界(せかい)表面(へうめん)()れば、844そろそろ瀬織津(せおりつ)比売(ひめ)()活動(くわつどう)(はじ)まりつつあるやうだ。845足下(あしもと)(はじ)まらなくては()()かぬやうでは(こま)つたものだ。
846荒塩(あらしほ)(しほ)八百道(やほぢ)云々(うんぬん)  全体(ぜんたい)(あら)(しほ)(いや)(うへ)数多(あまた)()()(ところ)()847()(いや)()848八百道(やほぢ)(おほ)くの潮道(しほぢ)(こと)849八塩道(やしほぢ)(うへ)(しほ)八百道(やほぢ)()(かさ)ねていへる(だけ)である。850八百会(やほあひ)沢山(たくさん)塩道(しほぢ)(あつ)まり()(ところ)
851(はや)秋津(あきつ)比売(ひめ)  古事記(こじき)に『水戸(みなとの)(かみ)852(なは)(はや)秋津(あきつ)日子(ひこの)(かみ)853(つぎに)(いも)秋津比売(あきつひめの)(みこと)』とあるが(ごと)河海(かかい)要所(えうしよ)受持(うけも)ちて(はたら)(かみ)(なり)
854(もち)可々(かか)(のみ)てむ  (こゑ)()ててガブガブ()むの()(なり)855(けが)れたる世界(せかい)表面(へうめん)洗滌(せんでう)する(ため)には(すで)瀬織津(せおりつ)比売(ひめ)(はたら)きが(おこ)りて大雨(たいう)などが()りしきるが、856河海(かかい)水門(みなと)々々(みなと)本拠(ほんきよ)(いう)する秋津(あきつ)比売(ひめ)が、857()ぎに相呼応(あひこおう)して活動(くわつどう)開始(かいし)する。858大洪水(だいこうずゐ)859大海嘯(おほつなみ)860大怒濤(だいどたう)861(この)(かみ)にガブ()みされては田園(でんえん)山野(さんや)も、862町村(ちやうそん)(たま)つたものではない。863所謂(いはゆる)桑田(さうでん)(へん)じて碧海(へきかい)()るのである。
864気吹戸(いぶきど)  近江(あふみ)伊吹山(いぶきやま)気象学(きしやうがく)(じやう)(きは)めて重要(ぢうえう)場所(ばしよ)である。865伊吹(いぶき)(いき)()(ところ)()で、866地球(ちきう)(じやう)伊吹戸(いぶきど)無数(むすう)あるが、867伊吹戸(いぶきど)(ちう)伊吹戸(いぶきど)とも()ふべきは近江(あふみ)伊吹山(いぶきやま)である。868最近(さいきん)伊吹山(いぶきやま)気象(きしやう)観測所(くわんそくしよ)公設(こうせつ)されたのは、869新聞紙(しんぶんし)(つた)ふる(ところ)であるが、870大本(おほもと)では(じふ)(ねん)二十(にじふ)(ねん)以前(いぜん)から予知(よち)事実(じじつ)である。
871気吹戸主(いぶきどぬし)  大雨(たいう)872洪水(こうずゐ)873海嘯(つなみ)(とう)活動(くわつどう)(つづ)いては、874気象(きしやう)(じやう)大活動(だいくわつどう)(ともな)うて妖気(えうき)邪気(じやき)掃蕩(さうたう)(おこな)はねばならぬ。875元寇(げんこう)(えき)()(おこ)つた神風(かみかぜ)(ごと)きも、876無論(むろん)この伊吹戸主(いぶきどぬし)(かみ)()活動(くわつどう)一端(いつたん)である。
877()(くに)(そこ)(くに)  地球(ちきう)表面(へうめん)(おい)ては北極(ほくきよく)である。878神諭(しんゆ)に『今迄(いままで)()(もと)(かみ)を、879(きた)(きた)押籠(おしこ)めて()いて、880(きた)(わる)いと世界(せかい)人民(じんみん)(まをし)()りたが、881(きた)()()882(もと)(くに)であるから、883(きた)一番(いちばん)()()るぞよ………。884人民(じんみん)(きた)(ひか)ると(まを)して不思議(ふしぎ)がりて、885いろいろと(がく)智慧(ちゑ)(かんが)へて()りたが、886(まこと)(かみ)一処(ひとところ)()りて、887神力(しんりき)(ひかり)(あら)はして()(こと)()らなんだぞよ』とあるが、888(まこと)人間(にんげん)智慧(ちゑ)学問(がくもん)では解釈(かいしやく)出来(でき)ない神秘(しんぴ)(きた)(かく)されて()る。889北光(ほくくわう)890磁力(じりよく)(まを)すに(およ)ばず、891気流(きりう)や、892気象(きしやう)なども北極(ほくきよく)とは密接(みつせつ)関係(くわんけい)がある。893(すなは)地球(ちきう)罪穢(ざいゑ)邪気(じやき)は、894(ことごと)一旦(いつたん)北極(ほくきよく)()(はな)たれ、895(ここ)遠大(ゑんだい)なる神力(しんりき)により処分(しよぶん)されるのである。896(ついで)一言(いちげん)して()くが、897(つみ)(をか)した(もの)()(くに)898(そこ)(くに)()ちるのは、899()まり神罰(しんばつ)で、900これも(ひと)つの修祓法(しうばつはう)執行(しつかう)意義(いぎ)である。901(べつ)()(くに)(そこ)(くに)といふ地獄(ぢごく)めきたる国土(こくど)存在(そんざい)するのではない。902何処(どこ)()ても神罰(しんばつ)執行中(しつかうちう)其処(そこ)()(くに)(そこ)(くに)である。
903(はや)佐須良(さすら)比売(ひめ)  佐須良(さすら)摩擦(まさつ)(サスル)(なり)904()むこと(なり)905(そら)にありては(かみなり)906()にありては地震(ぢしん)907(みな)これ佐須良(さすら)比売(ひめ)活動(くわつどう)である。908(えう)するに全世界(ぜんせかい)(だい)修祓法(しうばつはう)は、909大雨(おほあめ)(なが)し、910洪水(こうずゐ)海嘯(つなみ)(とう)(はら)ひ、911大風(おほかぜ)()()ばし、912最後(さいご)地震(ぢしん)(かみなり)()つて()つて()(ほろぼ)すのである。913それが(すなは)神諭(しんゆ)世界(せかい)大洗濯(おほせんだく)914大掃除(おほさうぢ)915第二次(だいにじ)大立替(おほたてかへ)である。916(てん)大神(おほかみ)(さま)がいよいよ諸国(しよこく)(かみ)に、917命令(めいれい)(くだ)しなされたら、918(うしとらの)金神(こんじん)国常立(くにとこたちの)(みこと)総大将(そうだいしやう)となりて(あめ)(かみ)919(かぜ)(かみ)920(いは)(かみ)921(あれ)(かみ)922地震(ぢしん)(かみ)923八百万(やほよろづ)眷族(けんぞく)使(つか)ふと一旦(いつたん)(はげ)しい』とあるのは、924祓戸(はらひど)四柱(よはしら)神々(かみがみ)活動(くわつどう)()すのである。925(くは)しく()へば(あめ)926(あれ)927(かぜ)928地震(ぢしん)神々(かみがみ)がそれぞれ瀬織津(せおりつ)比売(ひめ)929秋津(あきつ)比売(ひめ)930気吹戸主(いぶきどぬし)931佐須良(さすら)比売(ひめ)神々(かみがみ)(はたら)きをされるので、932(いは)(かみ)統治(とうぢ)位置(ゐち)()つのである。933学問(がくもん)(すゑ)(とら)はれた現代(げんだい)人士(じんし)は、934(これ)()自然力(しぜんりよく)科学(くわがく)領分内(りやうぶんない)()れて解釈(かいしやく)しようと(こころ)みて()るがそれは駄目(だめ)だ。935(じつ)(みな)一定(いつてい)規律(きりつ)方針(はうしん)(もと)(おこな)はるる(ところ)神力(しんりき)大発動(だいはつどう)である。936その(こと)は、937今年(こんねん)よりは来年(らいねん)938来年(らいねん)よりは来々年(らいらいねん)といふ具合(ぐあひ)に、939段々(だんだん)世界(せかい)人士(じんし)承服(しようふく)する(こと)()るであらう。
940所聞食(きこしめせ)  八百万(やほよろづ)(かみ)(たち)()()ぐる言葉(ことば)である。941神々(かみがみ)(むか)つて活動(くわつどう)開始(かいし)942威力(ゐりよく)発揮(はつき)祈願(きぐわん)する言葉(ことば)である。943(すなは)天地(てんち)神々(かみがみ)(さま)も、944(この)宣詞(のりと)をしつかり(はら)()れ、945四方面(しはうめん)(わか)れて、946大修祓(だいしうばつ)(ため)活力(くわつりよく)発揮(はつき)(たま)へと()(こと)である。947(わが)惟神(かむながら)大道(だいだう)がいかに(をが)信心(しんじん)948(すが)信心(しんじん)天地(てんち)相違(さうゐ)あるかは、949(この)(へん)呼吸(こきふ)()ても(わか)るであらう。950末段(まつだん)祓戸(はらひど)四柱神(よはしらがみ)解釈(かいしやく)説明(せつめい)(くだ)すに(あた)り、951自分(じぶん)全体(ぜんたい)統一(とういつ)(おもんばか)り、952(また)大本(おほもと)神諭(しんゆ)との一致(いつち)(うしな)はぬやう、953(しゆ)として地球(ちきう)全体(ぜんたい)世界(せかい)全体(ぜんたい)経綸(けいりん)見地(けんち)から(ふで)(くだ)した。954(しか)しこれは、955より(おほ)きくも、956(また)より(ちひ)さくも解釈(かいしやく)出来(でき)(こと)(まへ)にも()べた(とほ)りである。957宇宙(うちう)神人(しんじん)958万有(ばんいう)一切(いつさい)(こと)(みな)同一(どういつ)理法(りほふ)支配(しはい)せられ、959宇宙(うちう)(しん)なる(こと)地球(ちきう)にも(しん)960地球(ちきう)(しん)なる(こと)一身(いつしん)一家(いつか)にも(また)(しん)である。961参考(さんかう)()めに(ここ)簡単(かんたん)()一二(いちに)解釈法(かいしやくはふ)附記(ふき)して()かう。962個人(こじん)潔斎(けつさい)(うへ)から()べると瀬織津(せおりつ)比売(ひめ)(はたら)きは行水(ぎやうずゐ)963沐浴(もくよく)(とう)(こと)964秋津(あきつ)比売(ひめ)合嗽(うがひ)(こと)965伊吹戸主(いぶきどぬし)深呼吸(しんこきふ)などの(こと)966佐須良(さすら)比売(ひめ)冷水(れいすゐ)摩擦(まさつ)967按摩(あんま)(とう)(こと)である。968人身(じんしん)生理(せいり)(うへ)から()べると、969瀬織津(せおりつ)比売(ひめ)口中(こうちう)にて食物(しよくもつ)咀嚼(そしやく)機能(きのう)970秋津(あきつ)比売(ひめ)食道(しよくだう)から胃腸(ゐちやう)食物(しよくもつ)(はこ)機能(きのう)971気吹戸主(いぶきどぬし)咀嚼(そしやく)して()乳汁(にうじふ)肺臓(はいざう)()()機能(きのう)972佐須良(さすら)比売(ひめ)肺臓(はいざう)にて空気(くうき)()れ、973それから心臓(しんざう)(かへ)り、974そして全身(ぜんしん)脈管(みやくくわん)分布(ぶんぷ)せらるる機能(きのう)()すのである。975かくの(ごと)大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)大小(だいせう)(かか)はらず、976ありとあらゆる有機(いうき)組織(そしき)全部(ぜんぶ)必要(ひつえう)なる新陳(しんちん)代謝(たいしや)自然法(しぜんはふ)()べたものである。
977大意(たいい))さて地球(ちきう)表面(へうめん)清潔法(せいけつはふ)施行(しかう)のためには、978()大小(だいせう)河川(かせん)(つかさ)どる瀬織津(せおりつ)(ひめ)()出動(しゆつどう)になり、979いよいよとなれば、980大雨(おほあめ)()らして(いやし)くも(けが)れたものは家庫(いへくら)たると、981人畜(じんちく)たるの区別(くべつ)なく大海(たいかい)一掃(いつさう)して(しま)ふ。982(これ)(おう)じて(はや)秋津姫(あきつひめ)活動(くわつどう)(おこ)り、983必要(ひつえう)あれば(ぎやく)陸地(りくち)までも()()せ、984あらゆる(もの)鵜呑(うの)みにする。985邪気(じやき)妖気(えうき)掃除(さうぢ)目的(もくてき)には気吹戸主(いぶきどぬしの)(かみ)(ひか)へて()り、986最後(さいご)大仕上(おほしあ)げには佐須良(さすら)(ひめ)()(かま)へて、987()みに()(くだ)き、988()りに()(つぶ)す。989これでは如何(いか)山積(さんせき)せる罪穢(ざいゑ)()()から一掃(いつさう)されて品切(しなぎ)れになる。990従来(じゆうらい)大祓(おほはらひ)祝詞(のりと)()存在(そんざい)しても(その)意義(いぎ)すら(わか)らず、991(したが)つて(その)実行(じつかう)(すこ)しも出来(でき)()なかつた。992(その)大実行(だいじつかう)着手(ちやくしゆ)国祖(こくそ)国常立(くにとこたちの)(みこと)()出動(しゆつどう)である。993神国人(しんこくじん)責務(せきむ)(おも)いが(うへ)にも(おも)い。994天地(てんち)神々(かみがみ)()奮発(ふんぱつ)()加勢(かせい)とを(もつ)首尾(しゆび)()(この)大経綸(だいけいりん)(しよう)(あた)神業(しんげふ)奉仕(ほうし)するといふのが、995これが大祓(おほはらひ)奏上者(そうじやうしや)覚悟(かくご)であらねばならぬ。996(完)
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス
合言葉「みろく」を入力して下さい→  
霊界物語ネットは飯塚弘明が運営しています。【メールアドレス】 / 動作に不具合や誤字脱字等を発見されましたら是非お知らせ下さるようお願い申し上げます。 / / 本サイトの著作権(デザイン、プログラム、凡例等)は飯塚弘明にあります。出口王仁三郎の著作物(霊界物語等)の著作権は保護期間が過ぎていますのでご自由にお使いいただいて構いません。ただし一部分を引用するのではなく、本サイト掲載の大部分を利用して電子書籍等に転用する場合には、必ず出典と連絡先を記して下さい。→「本サイト掲載文献の利用について」 / 出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別的と見なされる言葉や表現もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。 / プライバシーポリシー
(C) 2007-2024 Iizuka Hiroaki