霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二一章 夢物語(ゆめものがたり)〔一三三六〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第51巻 真善美愛 寅の巻 篇:第4篇 夢狸野狸 よみ(新仮名遣い):むりやり
章:第21章 夢物語 よみ(新仮名遣い):ゆめものがたり 通し章番号:1336
口述日:1923(大正12)年01月27日(旧12月11日) 口述場所: 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1924(大正13)年12月29日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一部の章はAIによって要約を作成しています。[×閉じる]:
四人が座っていた椅子は、いつの間にか膨張して角を生やし、毛が生え、牛のような動物になってしまった。怪獣は声をそろえて笑い出した。そして四人を背中に乗せ、廊下をドスドスと駆け出し、広場に出た。
初稚姫も同じ怪獣にまたがり、四人を呼ばわりながら追いかけてくる。怪獣は空の上高く上ったり下りたりするようになり、四人は振り落とされないよう背中にくらいついていた。
ケースは、飛び下りなければどこまで連れて行かれるかわからないと、他の三人に思い切って飛び下りようと呼び掛けた。四人がいっせいに飛び降りたとみるや、元のところにテーブルの脚をつかまえて汗をかいて気張っているだけであった。
初稚姫は以前のまま椅子に腰かけてニタニタと笑っている。四人が奇怪な夢について話し合っていると、丸いテーブルが狸のような顔をだし、毛を生やしてドアの外へ這って行った。
初稚姫はみるみるうちにいやらしい鬼女となって、耳まで裂けた口を開き、牛のような舌を出して四人に向かって噛みつきにきた。四人は肝をつぶして駆けだした。
向こうから初花姫が七人の美女を連れてやってきた。四人はあせってそこまで逃げようとしたが、同じところに足をバタバタとやっている。後ろから初稚姫の妖怪が暑い火のような息を吹きかける。初花姫たちも怪しい化け物に変わって噛みつきに来た。
たちまち家は前後左右に回転した。見れば傍に泉水がある。四人は勾玉型の泉水に身をおどらせて飛び込んだ。四人の体は沈んで行き、水のない岩窟についた。四人は悲鳴を上げて助けを呼んだ。どこともなしに桃の花びらが四人の顔に落ちかかった。
よくよく見れば、四人は浮木の森の火の見やぐらの傍にある勾玉型の泉水のかたわらで、桃の木の根元に阿呆のような顔をして眠っていたのである。東の空は茜さしはじめ、古狸が一匹、頭に桃の花びらを付着させながら這っている。
ガリヤは神に油断の慢心の罪の赦しを乞うた。(第52巻第18章へ続く)
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2023-09-20 18:39:55 文字数:2163 OBC :rm5121
愛善世界社版:293頁 八幡書店版:第9輯 372頁 修補版: 校定版:300頁 普及版:136頁 初版: ページ備考:
001 四(よ)人(にん)の坐(すわ)つて居(を)つた椅子(いす)は、002何時(いつ)の間(ま)にやら膨張(ばうちやう)して角(つの)を生(は)やし、003次(つい)で毛(け)が生(は)え、004牛(うし)の如(ごと)き動物(どうぶつ)と化(くわ)し、005四(よ)人(にん)共(とも)其(その)背(せな)に跨(またが)つて居(ゐ)た。
006ガリヤ『ヤア此(この)椅子(いす)、007化(ば)けやがつたな。008ヤ此奴(こいつ)は牛(うし)とも馬(うま)とも分(わか)らぬ奴(やつ)だ。009オイ三(さん)人(にん)、010確(しつか)りせないと揺(ゆす)り落(おと)されるぞ。011カアアアンナナガラララアアアさつぱり駄目(だめ)だ。012こりや怪物(くわいぶつ)、013ぢつと致(いた)さぬか』
014 怪獣(くわいじう)は四匹(しひき)とも声(こゑ)をそろへて、015空砲(くうはう)のやうな調子(てうし)で、
016怪獣『ホホホホホ、017ホホホホホ』
018と笑(わら)ひ出(だ)した。019それから一生(いつしやう)懸命(けんめい)四(よ)人(にん)を背中(せなか)に乗(の)せ、020廊下(らうか)をドスドスドスと威喝(ゐかつ)させ広場(ひろば)に駆(か)け出(だ)した。021初稚姫(はつわかひめ)も同(おな)じく怪獣(くわいじう)に跨(またが)り、
022初稚姫『オーイ オーイ』
023と呼(よ)ばはりながら追(お)つかけ来(きた)る。024怪獣(くわいじう)は益々(ますます)狂(くる)ひ出(だ)し、025初(はじ)めは一二間(いちにけん)の所(ところ)を上下(じやうげ)してゐたが、026終(しま)ひには人間(にんげん)が燕(つばめ)のやうに見(み)える所(ところ)まで上(のぼ)り、027空(そら)の上(うへ)で前後(ぜんご)左右(さいう)に荒(あ)れ狂(くる)ふ。028四(よ)人(にん)は背中(せなか)にくらひつき、
029ガリヤ『エエ怪物(くわいぶつ)奴(め)、030落(おと)すなら落(おと)して見(み)よ。031貴様(きさま)に噛(か)ぶりついて離(はな)れはせぬぞ。032オイ、033徳(とく)、034初(はつ)、035ケース、036確(しつか)り掴(つか)まへて居(ゐ)よ。037落(お)ちるのなら此奴(こいつ)と一緒(いつしよ)だ。038あれ見(み)よ、039初稚姫(はつわかひめ)様(さま)も空中(くうちう)に跳(は)ね上(あが)つて居(ゐ)られるではないか。040天馬(てんば)空(くう)を行(ゆ)くと云(い)ふ事(こと)があるが、041これは馬(うま)でなくて牛(うし)だ、042これ畜生(ちくしやう)、043もうよい加減(かげん)に往生(わうじやう)致(いた)さぬか』
044怪獣『こりや、045唐変木(とうへんぼく)、046俺(おれ)は天(てん)の魔(ま)だ。047椅子(いす)になつて化(ば)けて居(を)れば、048腰(こし)を掛(か)けやがつて、049もう了簡(れうけん)せぬのだ。050マダマダマダ空(そら)に上(あが)つて、051そこで貴様(きさま)を揺(ゆす)り落(おと)してやるのだ。052楽(たの)しんで居(を)れ。053ウホホホホ、054ウフフフフ』
055と五匹(ごひき)の牛(うし)は一斉(いつせい)に笑(わら)ふ。056初稚姫(はつわかひめ)は怪獣(くわいじう)の尻(しり)を鞭(むち)をもつて打(う)ち叩(たた)き、057空中(くうちう)を滑走(くわつそう)するやうに浮木(うきき)の森(もり)をさして下(くだ)り行(ゆ)く。058四(よ)人(にん)は益々(ますます)高(たか)く、059雲(くも)を押(お)し分(わ)けて怪獣(くわいじう)に跨(またが)り上(のぼ)り行(ゆ)く。
060ケース『オイ、061ガリヤ、062初公(はつこう)、063徳公(とくこう)、064もうやけだ、065飛(と)び下(お)りようぢやないか。066何処(どこ)まで行(ゆ)くか分(わか)りやしないぞ。067サア一(ひ)イ二(ふ)ウ三(み)ツだ』
068 三(さん)人(にん)は、
069三人『ようし、070一(ひ)イ二(ふ)ウ三(み)ツ』
071 ぽいと飛(と)んだ……と思(おも)へば元(もと)の所(ところ)にテーブルの脚(あし)をつかまいて、072汗(あせ)をズクズクにかいて気張(きば)つて居(ゐ)た。
073初稚姫『ホホホ皆(みな)さま、074机(つくゑ)の脚(あし)を握(にぎ)つて何(なに)をしていらつしやいますの』
075 四(よ)人(にん)は初(はじ)めて気(き)がつき、076ポカンとして恨(うら)めし気(げ)にテーブルを眺(なが)めて居(ゐ)る。077さうして椅子(いす)は依然(いぜん)として四脚(しきやく)あいてゐる。078初稚姫(はつわかひめ)は以前(いぜん)の儘(まま)椅子(いす)に腰(こし)打(う)ちかけニタニタ笑(わら)つてゐる。
079ガリヤ『イヤどうも怖(おそ)ろしい夢(ゆめ)を見(み)たものだ、080殆(ほとん)ど天上(てんじやう)する所(ところ)だつた。081やつぱり此処(ここ)は化物(ばけもの)屋敷(やしき)だな』
082ケース『如何(いか)にも合点(がてん)の往(ゆ)かぬ魔窟(まくつ)だ。083初稚姫(はつわかひめ)様(さま)、084貴女(あなた)は如何(いかが)で厶(ござ)いましたか、085私(わたし)達(たち)は天上(てんじやう)まで上(あ)げられ、086地上(ちじやう)に顛落(てんらく)したと思(おも)へば、087幻覚(げんかく)を感(かん)じて居(ゐ)ました』
088初(はつ)『イヤもう話(はなし)にならぬわい、089徳(とく)、090貴様(きさま)は随分(ずいぶん)怖(こは)さうな顔(かほ)をして居(を)つたな』
091徳(とく)『生(うま)れてからこれだけ肝(きも)を潰(つぶ)した事(こと)はないわ。092ヤツパリ狸(たぬき)の奴(やつ)、093魅(つま)みやがつたと見(み)えるな。094こりやうつかりしては居(を)られないぞ。095もし初稚姫(はつわかひめ)さま、096こんな怖(おそ)ろしい所(ところ)によう貴女(あなた)は居(ゐ)ますな』
097初稚姫『ホホホ、098義理(ぎり)天上(てんじやう)さまが見(み)えて居(ゐ)ますから、099魔法(まはふ)を使(つか)ひ遊(あそ)ばして貴方(あなた)等(がた)を天上(てんじやう)にお上(あ)げ遊(あそ)ばしたのでせうよ。100時々(ときどき)怪物(くわいぶつ)が出(で)ますので、101妾(わらは)も些(ちつ)とも安心(あんしん)がなりませぬの』
102徳(とく)『さうですな、103実(じつ)に奇怪(きつくわい)千万(せんばん)な事(こと)です』
104 斯(か)く話(はな)して居(ゐ)ると、105円(まる)いテーブルがヌツと狸(たぬき)のやうな顔(かほ)を出(だ)し、106みるみる中(うち)に荒(あら)い毛(け)を生(は)やし、107長(なが)い足(あし)をノタノタとドアの外(そと)へ這(は)うて行(ゆ)く。
108初(はつ)『ヤア益々(ますます)もつて奇怪(きつくわい)千万(せんばん)、109はて、110訝(いぶ)かしやなア』
111と芝居(しばゐ)がかりになる。112初稚姫(はつわかひめ)は、113みるみる中(うち)に厭(いや)らしき鬼女(きぢよ)と変(へん)じ、114耳(みみ)まで裂(さ)けた口(くち)を無雑作(むざふさ)に開(ひら)き、115牛(うし)のやうな舌(した)を出(だ)し四(よ)人(にん)に向(むか)つて噛(か)みつきに来(く)る。116四(よ)人(にん)は肝(きも)を潰(つぶ)し、117一生(いつしやう)懸命(けんめい)に駆(か)け出(だ)すと、118向(むか)ふより初花姫(はつはなひめ)が七(しち)人(にん)の美女(びぢよ)を連(つ)れてやつて来(く)る。119何(なん)でも彼処(あすこ)まで行(ゆ)かねばならぬと焦慮(あせ)れど藻掻(もが)けど追付(おつつ)かず、120四(よ)人(にん)は同(おな)じ処(ところ)に足(あし)をバタバタとやつて居(ゐ)る。121初稚姫(はつわかひめ)の妖怪(えうくわい)は後(うしろ)より熱(あつ)い火(ひ)のやうな息(いき)を吹(ふ)きかくる。
122四人『アアアアツアツアツ』
123と云(い)ひながら、124一足(ひとあし)にても逃(のが)れむと藻掻(もが)いて居(ゐ)る。125初花姫(はつはなひめ)他(ほか)七(しち)人(にん)の美女(びぢよ)は又(また)もや怪(あや)しき化物(ばけもの)と変(へん)じ噛(か)みつきに来(きた)る。126四(よ)人(にん)は声(こゑ)を限(かぎ)りに呼(よ)べど叫(さけ)べど、127少(すこ)しも声(こゑ)は人(ひと)の耳(みみ)に達(たつ)しなかつた。
128 忽(たちま)ち家(いへ)は前後(ぜんご)左右(さいう)に廻転(くわいてん)し、129上(うへ)になつたり下(した)になつたり、130自分(じぶん)の身体(からだ)が転回(てんくわい)したり、131苦(くる)しくて息(いき)もつげなかつた。132見(み)れば傍(そば)に蒼味(あをみ)だつた泉水(せんすい)がある。133四(よ)人(にん)は一(ひ)イ二(ふ)ウ三(み)ツで曲玉型(まがたまがた)の泉水(せんすい)に身(み)を躍(をど)らせて飛(と)び込(こ)んだ。134石(いし)をなげ込(こ)んだ如(ごと)く、135四(よ)人(にん)の身体(からだ)はズボ ズボ ズボと幾百間(いくひやくけん)ともなき深(ふか)き底(そこ)に陥(おちい)り、136漸(やうや)くにして岩窟(がんくつ)についた。137此処(ここ)へ来(く)ると蒼味立(あをみだ)つた水(みづ)はもはやなくなつてゐた。138四(よ)人(にん)は一生(いつしやう)懸命(けんめい)に悲鳴(ひめい)を上(あ)げて、
139四人『オーイ助(たす)けて呉(く)れい助(たす)けて呉(く)れい』
140と喚(わめ)き立(た)てて居(ゐ)る。141どこともなしに桃(もも)の花(はな)の二片(ふたひら)三片(みひら)、142四(よ)人(にん)の顔(かほ)に落(お)ちかかるのであつた。
143 よくよく見(み)れば、144四(よ)人(にん)は浮木(うきき)の森(もり)の火(ひ)の見(み)櫓(やぐら)の傍(そば)にある曲玉型(まがたまがた)の泉水(せんすい)の傍(そば)に咲満(さきみ)ちて居(ゐ)る桃(もも)の木(き)の根下(ねもと)に、145阿呆(あはう)のやうな顔(かほ)をして眠(ねむ)つて居(ゐ)たのである。146東(ひがし)の空(そら)は漸(やうや)く茜(あかね)さし、147古狸(ふるだぬき)が茶色(ちやいろ)の尾(を)を垂(た)らして唯(ただ)一匹(いつぴき)、148頭(あたま)に桃(もも)の花片(はなびら)を附着(ふちやく)させながら、149ノソリ ノソリと這(は)うてゐる。150四(よ)人(にん)一度(いちど)に、
151四人『アア畜生(ちくしやう)、152誑(だま)しやがつたな』
153 浮木(うきき)の森(もり)の烏(からす)が、154阿呆(あはう)々々(あはう)と四(よ)人(にん)を見下(みおろ)して鳴(な)いて居(ゐ)る声(こゑ)が、155呆(とぼ)け顔(がほ)を嘲(あざけ)つて居(ゐ)るやうに聞(きこ)えて来(き)た。
156ガリヤ『アア惟神(かむながら)霊(たま)幸倍(ちはへ)坐世(ませ)、157油断(ゆだん)と慢心(まんしん)の罪(つみ)、158何卒(なにとぞ)許(ゆる)させたまへ』
159 ケース、160初(はつ)、161徳(とく)、
162ケース、初、徳『アアしようもない、163第(だい)五十一(ごじふいつ)巻(くわん)の瑞月(ずいげつ)霊界(れいかい)物語(ものがたり)、164狸(たぬき)に誑(だま)された奇妙(きめう)奇天烈(きてれつ)な八畳敷(はちでふじき)の大風呂敷(おほぶろしき)に読者(どくしや)を包(つつ)んだ夢物語(ゆめものがたり)は、165安閑坊(あんかんばう)喜楽(きらく)の嘘(うそ)八百万(はつぴやくまん)の大神(おほかみ)の神示(しんじ)』
166(大正一二・一・二七 旧一一・一二・一一 加藤明子録)
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