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霊界物語
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
第61巻(子の巻)
序文
第1篇 常磐の松
第1章 神苑
第2章 神影
第3章 神雲
第4章 神田
第5章 神山
第2篇 神国の春
第6章 神天
第7章 神地
第8章 神台
第9章 神行
第10章 神厳
第3篇 白梅の花
第11章 神浪
第12章 神徳
第13章 神雨
第14章 神服
第15章 神前
第4篇 風山雅洋
第16章 神英
第17章 神月
第18章 神人
第19章 神恵
第20章 神郷
第5篇 春陽自来
第21章 神花
第22章 神日
第23章 神暉
第24章 神泉
第25章 神家
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第61巻(子の巻)
> 第5篇 春陽自来 > 第25章 神家
<<< 神泉
(B)
(N)
余白歌 >>>
第二五章
神家
(
しんけ
)
〔一五七五〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第61巻 山河草木 子の巻
篇:
第5篇 春陽自来
よみ(新仮名遣い):
しゅんようじらい
章:
第25章 神家
よみ(新仮名遣い):
しんけ
通し章番号:
1575
口述日:
1923(大正12)年05月09日(旧03月24日)
口述場所:
筆録者:
隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年10月16日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm6125
愛善世界社版:
322頁
八幡書店版:
第11輯 129頁
修補版:
校定版:
352頁
普及版:
61頁
初版:
ページ備考:
001
第二四二
002
一
003
一
(
いち
)
日
(
にち
)
の
業
(
わざ
)
を
終
(
をは
)
りし
黄昏
(
たそがれ
)
に
004
御前
(
みまへ
)
に
祈
(
いの
)
るこころ
楽
(
たの
)
しさ。
005
二
006
千早
(
ちはや
)
振
(
ふ
)
る
神
(
かみ
)
をおきては
聞
(
き
)
くものも
007
なき
山奥
(
やまおく
)
に
伏
(
ふ
)
し
歎
(
なげ
)
くかな。
008
三
009
吾
(
わが
)
罪
(
つみ
)
のいと
恐
(
おそ
)
ろしくなりゆきて
010
家
(
いへ
)
にも
居
(
を
)
れぬ
胸
(
むね
)
の
苦
(
くる
)
しさに。
011
四
012
行末
(
ゆくすゑ
)
の
幸
(
さち
)
を
思
(
おも
)
ひて
朝夕
(
あさゆふ
)
に
013
珍
(
うづ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
祈
(
いの
)
りけるかな。
014
五
015
何事
(
なにごと
)
も
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
我
(
わが
)
主
(
きみ
)
に
016
委
(
ゆだ
)
ねまつるぞ
歓喜
(
よろこび
)
の
種
(
たね
)
。
017
六
018
仮
(
かり
)
の
身
(
み
)
に
沁
(
し
)
み
渡
(
わた
)
り
来
(
く
)
る
寒
(
さむ
)
さをも
019
神
(
かみ
)
を
思
(
おも
)
へば
暖
(
あたた
)
かくなりぬ。
020
七
021
現世
(
うつしよ
)
の
日影
(
ひかげ
)
を
後
(
あと
)
に
行
(
ゆ
)
く
時
(
とき
)
は
022
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
ぞ
力
(
ちから
)
なりけり。
023
第二四三
024
一
025
神
(
かみ
)
の
御国
(
みくに
)
へ
安々
(
やすやす
)
と
026
上
(
のぼ
)
りて
千代
(
ちよ
)
の
楽
(
たのし
)
みを。
027
受
(
う
)
くるものとは
知
(
し
)
り
乍
(
なが
)
ら
028
親
(
した
)
しきものを
後
(
あと
)
におき
029
慣
(
な
)
れし
此
(
この
)
世
(
よ
)
をたつ
時
(
とき
)
は
030
名残
(
なごり
)
惜
(
を
)
しまぬ
人
(
ひと
)
やある
031
祈
(
いの
)
れよ
祈
(
いの
)
れ
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
032
祈
(
いの
)
りに
勝
(
まさ
)
る
力
(
ちから
)
なし
033
二
034
人
(
ひと
)
は
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
後
(
あと
)
にして
035
神
(
かみ
)
の
御国
(
みくに
)
に
旅立
(
たびだち
)
し
036
いや
永久
(
とこしへ
)
の
命
(
いのち
)
をば
037
保
(
たも
)
ちて
栄
(
さか
)
ゆる
事
(
こと
)
の
由
(
よし
)
038
完全
(
うまら
)
に
詳細
(
つばら
)
に
悟
(
さと
)
れども
039
あとに
残
(
のこ
)
りしもの
共
(
ども
)
に
040
別
(
わか
)
れて
行
(
ゆ
)
かむその
憂
(
うれ
)
ひ
041
いかで
惜
(
をし
)
まぬ
人
(
ひと
)
やある
042
祈
(
いの
)
れよ
祈
(
いの
)
れ
大前
(
おほまへ
)
に
043
祈
(
いの
)
りは
誠
(
まこと
)
の
力
(
ちから
)
なり。
044
三
045
災
(
わざはひ
)
多
(
おほ
)
き
現世
(
うつしよ
)
の
046
仮
(
かり
)
の
栄耀
(
さかえ
)
は
願
(
ねが
)
はずも
047
家族
(
うから
)
親族
(
やから
)
は
飢
(
う
)
ゑ
渇
(
かわ
)
き
048
その
惨
(
みぢ
)
めさを
見
(
み
)
るにつけ
049
心
(
こころ
)
を
痛
(
いた
)
めず
安
(
やす
)
らかに
050
世
(
よ
)
に
住
(
す
)
む
者
(
もの
)
はあらざらめ
051
祈
(
いの
)
れよ
祈
(
いの
)
れ
大前
(
おほまへ
)
に
052
祈
(
いの
)
りは
誠
(
まこと
)
の
力
(
ちから
)
なり
053
四
054
艱
(
なや
)
みのつきぬ
世
(
よ
)
に
住
(
す
)
めど
055
厳
(
いづ
)
の
御魂
(
みたま
)
や
瑞御魂
(
みづみたま
)
056
教
(
をしへ
)
の
幸
(
さち
)
に
力
(
ちから
)
得
(
え
)
て
057
弱
(
よわ
)
き
此
(
この
)
身
(
み
)
も
曲津霊
(
まがつひ
)
に
058
勝
(
か
)
ちて
行
(
ゆ
)
くこそ
嬉
(
うれ
)
しけれ
059
祈
(
いの
)
れよ
祈
(
いの
)
れ
大前
(
おほまへ
)
に
060
祈
(
いの
)
りは
誠
(
まこと
)
の
力
(
ちから
)
なり。
061
第二四四
062
一
063
厳
(
いづ
)
の
御魂
(
みたま
)
や
瑞御魂
(
みづみたま
)
064
命
(
いのち
)
の
神
(
かみ
)
は
人草
(
ひとぐさ
)
の
065
罪科
(
つみとが
)
憂
(
うれ
)
ひを
科戸辺
(
しなどべ
)
の
066
言霊風
(
ことたまかぜ
)
に
吹
(
ふ
)
き
払
(
はら
)
ひ
067
安
(
やす
)
きに
清
(
きよ
)
め
玉
(
たま
)
ふべし
068
あゝ
諸人
(
もろびと
)
よ
諸人
(
もろびと
)
よ
069
心
(
こころ
)
の
歎
(
なげ
)
きを
打
(
うち
)
あけて
070
命
(
いのち
)
の
御手
(
みて
)
に
縋
(
すが
)
らざる
071
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
我
(
わが
)
貴美
(
きみ
)
は
072
弱
(
よわ
)
き
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
の
身魂
(
みたま
)
をば
073
憐
(
あは
)
れみ
玉
(
たま
)
ひ
許々多久
(
ここたく
)
の
074
悲
(
かな
)
しみ
艱
(
なや
)
みを
治
(
をさ
)
めまし
075
慰
(
なぐさ
)
め
玉
(
たま
)
ふぞ
有難
(
ありがた
)
き。
076
二
077
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
我
(
わが
)
救主
(
きみ
)
は
078
永遠
(
とは
)
に
変
(
かは
)
らぬ
御恵
(
みめぐみ
)
の
079
深
(
ふか
)
くまします
神柱
(
かむばしら
)
080
世人
(
よびと
)
の
吾
(
われ
)
を
棄
(
す
)
つる
時
(
とき
)
081
仁慈
(
じんじ
)
の
深
(
ふか
)
き
涙
(
なみだ
)
もて
082
劬
(
いたは
)
り
玉
(
たま
)
ふぞ
有難
(
ありがた
)
き。
083
第二四五
084
一
085
村肝
(
むらきも
)
の
心
(
こころ
)
清
(
きよ
)
めて
大前
(
おほまへ
)
に
086
祈
(
いの
)
る
誠
(
まこと
)
を
神
(
かみ
)
は
受
(
う
)
けまさむ。
087
二
088
御恵
(
みめぐみ
)
の
充
(
み
)
ち
足
(
た
)
らひたる
月
(
つき
)
の
神
(
かみ
)
は
089
人
(
ひと
)
の
祈祷
(
いのり
)
を
恵
(
めぐ
)
ませ
玉
(
たま
)
ふ。
090
三
091
許々多久
(
ここたく
)
の
罪
(
つみ
)
や
穢
(
けがれ
)
を
洗
(
あら
)
ひ
去
(
さ
)
り
092
清
(
きよ
)
く
安
(
やす
)
けき
身
(
み
)
となし
玉
(
たま
)
へ。
093
四
094
清
(
きよ
)
まりし
吾
(
わが
)
身魂
(
みたま
)
をば
御心
(
みこころ
)
の
095
ままに
柱
(
はしら
)
とならしめ
玉
(
たま
)
へ。
096
五
097
朝夕
(
あさゆふ
)
に
祈
(
いの
)
る
吾
(
わが
)
身
(
み
)
を
幸
(
さち
)
はひて
098
弥
(
いや
)
永久
(
とこしへ
)
に
守
(
まも
)
らせ
玉
(
たま
)
へ。
099
六
100
清
(
きよ
)
らかにいと
安
(
やす
)
らかに
世
(
よ
)
を
送
(
おく
)
り
101
天津
(
あまつ
)
御国
(
みくに
)
に
帰
(
かへ
)
らせ
給
(
たま
)
へ。
102
第二四六
103
一
104
現世
(
うつしよ
)
の
波
(
なみ
)
切
(
き
)
り
抜
(
ぬ
)
けて
永久
(
とこしへ
)
に
105
休
(
やす
)
らふ
港
(
みなと
)
は
神
(
かみ
)
の
大前
(
おほまへ
)
。
106
二
107
薫
(
かんば
)
しき
教
(
をしへ
)
の
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
き
出
(
い
)
でて
108
春
(
はる
)
めき
渡
(
わた
)
る
神
(
かみ
)
の
御園
(
みその
)
は。
109
三
110
山川
(
やまかは
)
をよし
隔
(
へだ
)
つとも
神
(
かみ
)
にある
111
御霊
(
みたま
)
は
共
(
とも
)
に
親
(
した
)
しく
住
(
す
)
まむ。
112
四
113
天
(
あま
)
の
戸
(
と
)
を
開
(
ひら
)
きて
下
(
くだ
)
り
給
(
たま
)
ひたる
114
厳
(
いづ
)
の
御魂
(
みたま
)
は
生命
(
いのち
)
なりけり。
115
第二四七
116
一
117
昼
(
ひる
)
も
夜
(
よ
)
も
謳
(
うた
)
ひ
称
(
たた
)
へて
尚
(
なほ
)
足
(
た
)
らず
118
思
(
おも
)
ひ
悩
(
なや
)
むは
神
(
かみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
。
119
二
120
吾
(
わが
)
魂
(
たま
)
の
歓喜
(
よろこび
)
希望
(
のぞみ
)
生命
(
いのち
)
をば
121
永遠
(
とは
)
に
授
(
さづ
)
くる
御神
(
みかみ
)
尊
(
たふと
)
し。
122
三
123
瑞御魂
(
みづみたま
)
慕
(
した
)
ひて
来
(
きた
)
る
人
(
ひと
)
の
子
(
こ
)
の
124
背
(
せな
)
撫
(
な
)
でさすり
慈
(
いつく
)
しみ
給
(
たま
)
ふ。
125
四
126
道
(
みち
)
もなき
荒野
(
あらの
)
ケ
原
(
はら
)
を
踏
(
ふ
)
み
分
(
わ
)
けて
127
行
(
ゆ
)
き
悩
(
なや
)
みたる
身
(
み
)
を
照
(
てら
)
しませ。
128
五
129
山奥
(
やまおく
)
に
踏
(
ふ
)
み
迷
(
まよ
)
ひつつ
佇
(
たたず
)
める
130
吾
(
わが
)
身
(
み
)
を
仇
(
あだ
)
は
嘲
(
あざけ
)
り
笑
(
わら
)
ふ。
131
六
132
御恵
(
みめぐみ
)
の
主
(
きみ
)
に
会
(
あ
)
はむと
萱草
(
かやくさ
)
の
133
野辺
(
のべ
)
をば
分
(
わ
)
けて
来
(
きた
)
る
床
(
ゆか
)
しさ。
134
七
135
我
(
わが
)
主
(
きみ
)
のやさしき
笑
(
ゑみ
)
に
御使
(
みつかひ
)
も
136
青人草
(
あをひとぐさ
)
も
仰
(
あふ
)
ぎ
喜
(
よろこ
)
ぶ。
137
八
138
御言葉
(
みことば
)
の
其
(
その
)
美
(
うる
)
はしき
花
(
はな
)
の
香
(
か
)
に
139
天地
(
あめつち
)
百
(
もも
)
の
神
(
かみ
)
うた
謳
(
うた
)
ふ。
140
九
141
御恵
(
みめぐみ
)
の
御声
(
みこゑ
)
を
聞
(
き
)
くぞ
嬉
(
うれ
)
しけれ
142
たえぬ
命
(
いのち
)
の
力
(
ちから
)
と
思
(
おも
)
へば。
143
第二四八
144
一
145
皇神
(
すめかみ
)
の
尊
(
たふと
)
き
御名
(
みな
)
を
讃
(
ほ
)
め
称
(
たた
)
へ
146
喜
(
よろこ
)
ぶ
声
(
こゑ
)
は
天地
(
あめつち
)
に
充
(
み
)
つ。
147
二
148
へりくだり
人
(
ひと
)
に
奢
(
おご
)
らず
衒
(
てら
)
はずに
149
神
(
かみ
)
の
心
(
こころ
)
をこころとし
行
(
ゆ
)
け。
150
三
151
生
(
い
)
くるともはた
死
(
し
)
するとも
只
(
ただ
)
神
(
かみ
)
を
152
祈
(
いの
)
るこころを
授
(
さづ
)
けたまはれ。
153
四
154
村肝
(
むらきも
)
の
心
(
こころ
)
を
清
(
きよ
)
めて
御恵
(
みめぐみ
)
を
155
充
(
み
)
たす
御神
(
みかみ
)
に
神
(
かむ
)
傚
(
なら
)
はまし。
156
五
157
瑞御魂
(
みづみたま
)
とく
来
(
きた
)
りまして
吾
(
わが
)
胸
(
むね
)
に
158
清
(
きよ
)
き
御名
(
みな
)
をば
記
(
しる
)
さしめ
給
(
たま
)
へ。
159
第二四九
160
一
161
現世
(
うつしよ
)
をあとに
神国
(
みくに
)
に
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
く
162
身
(
み
)
を
照
(
てら
)
しませ
厳
(
いづ
)
の
大神
(
おほかみ
)
。
163
二
164
吾
(
わが
)
胸
(
むね
)
に
充
(
み
)
ちし
喜
(
よろこ
)
び
今
(
いま
)
は
早
(
はや
)
165
御園
(
みその
)
の
花
(
はな
)
となりにけるかな。
166
三
167
逃
(
に
)
げ
去
(
さ
)
りし
清
(
きよ
)
き
霊魂
(
みたま
)
よ
枉
(
まが
)
を
悔
(
く
)
いし
168
吾
(
わが
)
身
(
み
)
にとくとく
帰
(
かへ
)
らせ
給
(
たま
)
へ。
169
四
170
何事
(
なにごと
)
も
皆
(
みな
)
打
(
うち
)
捨
(
す
)
てて
世柱
(
よはしら
)
の
171
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
に
仕
(
つか
)
へまつらむ。
172
五
173
麻柱
(
あななひ
)
の
道
(
みち
)
の
教
(
をしへ
)
を
諾
(
うべな
)
ひて
174
綾
(
あや
)
の
高天原
(
たかま
)
に
勇
(
いさ
)
み
進
(
すす
)
まむ。
175
第二五〇
176
一
177
皇神
(
すめかみ
)
の
御許
(
みもと
)
に
詣
(
まう
)
づる
事
(
こと
)
ならば
178
百
(
もも
)
の
悩
(
なや
)
みを
潜
(
くぐ
)
りて
行
(
ゆ
)
かむ。
179
二
180
冬
(
ふゆ
)
もなく
夜
(
よる
)
なき
国
(
くに
)
に
上
(
のぼ
)
る
身
(
み
)
は
181
神
(
かみ
)
に
選
(
えら
)
れし
身魂
(
みたま
)
なりけり。
182
三
183
日
(
ひ
)
は
暮
(
く
)
れて
草
(
くさ
)
の
褥
(
しとね
)
に
石枕
(
いしまくら
)
184
淋
(
さび
)
しき
折
(
をり
)
も
神
(
かみ
)
は
守
(
まも
)
らす。
185
四
186
皇神
(
すめかみ
)
の
御許
(
みもと
)
に
心
(
こころ
)
近
(
ちか
)
づけて
187
夢路
(
ゆめぢ
)
に
入
(
い
)
りし
時
(
とき
)
の
楽
(
たの
)
しさ。
188
五
189
大空
(
おほぞら
)
に
輝
(
かがや
)
く
星
(
ほし
)
の
数
(
かず
)
多
(
おほ
)
く
190
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
のはかり
知
(
し
)
られず。
191
六
192
瑞御魂
(
みづみたま
)
恵
(
めぐみ
)
のもとに
近
(
ちか
)
づきて
193
罪
(
つみ
)
の
重荷
(
おもに
)
を
卸
(
おろ
)
し
休
(
やす
)
まむ。
194
七
195
朝
(
あさ
)
まだき
枕
(
まくら
)
に
通
(
かよ
)
ふ
涼風
(
すずかぜ
)
は
196
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
の
御息
(
みいき
)
なるらむ。
197
八
198
暖
(
あたた
)
かき
褥
(
しとね
)
の
中
(
なか
)
に
身
(
み
)
を
安
(
やす
)
く
199
横
(
よこ
)
たはるだも
神
(
かみ
)
の
御恵
(
みめぐみ
)
。
200
九
201
天翔
(
あまかけ
)
り
神国
(
みくに
)
に
至
(
いた
)
る
吾
(
わが
)
魂
(
たま
)
は
202
瑞
(
みづ
)
の
御魂
(
みたま
)
ぞ
力
(
ちから
)
なりけり。
203
一〇
204
美
(
うる
)
はしき
主
(
きみ
)
の
面
(
おもて
)
を
拝
(
をが
)
みなば
205
吾
(
わが
)
たましひは
甦
(
よみがへ
)
るべし。
206
第二五一
207
一
208
小男鹿
(
さをしか
)
の
水
(
みづ
)
を
慕
(
した
)
ひてあへぐ
如
(
ごと
)
209
吾
(
わが
)
魂
(
たましひ
)
は
神
(
かみ
)
を
尋
(
たづ
)
ぬる。
210
二
211
谷川
(
たにかは
)
の
水
(
みづ
)
清
(
きよ
)
らけく
流
(
なが
)
るとも
212
許
(
ゆる
)
しなければ
如何
(
いか
)
で
汲
(
く
)
み
得
(
え
)
む。
213
三
214
仇人
(
あだびと
)
に
虐
(
しひた
)
げられし
吾
(
わが
)
涙
(
なみだ
)
は
215
御国
(
みくに
)
に
進
(
すす
)
む
栞
(
しをり
)
なるかも。
216
(
大正一二・五・九
旧三・二四
北村隆光
録)
217
(昭和一〇・五・一四 王仁校正)
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