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　王仁(わたし)の祖父は吉松(きちまつ)と云ひ祖母は宇能子(うのこ)と云ひ、祖父は五十九歳で帰幽し祖母は八十八歳の高齢を保ちて帰幽した。父は梅吉(うめきち)、母は世根子(よねこ)と云ふ。結婚の翌、明治四年七月十二日を以て一子(いつし)を挙げた。これが目下綾部大本の教主輔出口王仁三郎である。幼名は上田喜三郎と云ふ。王仁三郎と名告(なの)つたのは参綾(しんれう)後に神界より賜(たまは)つた名であつて、明治四十三年に戸籍上の出口王仁三郎となつたのである。王仁(わたし)には八人の弟妹(ていまい)があつて、次を由松(よしまつ)、三男が幸吉(かうきち)、四男が政一(まさいち)、五男を久太郎(きうたらう)といふ。久太郎は出生後(しゆつしやうご)数十日にして帰幽した。長妹(ちやうまい)を絹子(きぬこ)と云つた。これも四歳にして帰幽した。政一(まさいち)は一昨年（昭和八年）帰幽した［※「政一は一昨年（昭和八年）帰幽した」は神霊界には無く、全集で追記された。］。次妹(じまい)を雪子(ゆきこ)、末の妹を君子(きみこ)といふ。残つた五人の兄弟は無病健全に神務に従事して居る。只(ただ)次弟(じてい)の由松(よしまつ)のみ穴太の片田舎にて、家督相続をなし、農業に従事して居るのである。

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【03　上田の家庭｜第八巻　わが半生の記｜出口王仁三郎全集／B121808c06】

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