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転石

インフォメーション

題名：転石著者：出口王仁三郎

ページ：50 目次メモ：

概要：備考：タグ：データ凡例：データ最終更新日：2023-10-30 12:17:28 OBC ：B121808c25

─二十歳の頃─

柴刈りに行きてなぐさめ半分に尾上(をのへ)の岩石谷間(たにま)にころがす

雷鳴(らいめい)の如く岩石おとたてて宙をとびつつ谷間に落ち込む

柴を刈る老人の側(そば)に石落ちてはつとばかりに驚き飛び退(の)く

このことを区長が聞きて怒(おこ)り出しもとの処へ岩(いは)上(あ)げといふ

五六人柴(しば)の友垣(ともがき)あひはかり区長の家に詑(わ)びてゆきたり

意地悪き区長はなかなか承知せず交番に渡すと意地はりにける

五六人区長のまへに合掌しをがみたふしてやつとゆるさる

○

柴を刈る爺(ぢい)さんの前に屁(へ)を放(ひ)れば怒(いか)りて木鎌(きがま)をふり上げ帯(おび)きる

きられたる吾(わ)が帯(おび)やつとつなぎ合(あは)せ柴を担(にな)ひて家路に帰る

この帯は如何(どう)してきれたとたらちねの父にとはれて胸とどろかす

またしても下手な相撲をとりしかといひつつ父は煙管(きせる)でうちけり

○

夏されば野山(のやま)に木の芽(め)刈りとりて稲の青田(あをだ)に肥料(こえ)と投げ込む

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