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霊界物語
如意宝珠(第13~24巻)
第14巻(丑の巻)
序歌
信天翁(四)
凡例
総論歌
第1篇 五里夢中
第1章 三途川
第2章 銅木像
第3章 鷹彦還元
第4章 馬詈
第5章 風馬牛
第2篇 幽山霊水
第6章 楽隠居
第7章 難風
第8章 泥の川
第9章 空中滑走
第3篇 高加索詣
第10章 牡丹餅
第11章 河童の屁
第12章 復縁談
第13章 山上幽斎
第14章 一途川
第15章 丸木橋
第16章 返り咲
第4篇 五六七号
第17章 一寸一服
跋文
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>
如意宝珠(第13~24巻)
>
第14巻(丑の巻)
> 第3篇 高加索詣 > 第16章 返り咲
<<< 丸木橋
(B)
(N)
一寸一服 >>>
第一六章
返
(
かへ
)
り
咲
(
ざき
)
〔五六六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第14巻 如意宝珠 丑の巻
篇:
第3篇 高加索詣
よみ(新仮名遣い):
こーかすまいり
章:
第16章 返り咲
よみ(新仮名遣い):
かえりざき
通し章番号:
566
口述日:
1922(大正11)年03月25日(旧02月27日)
口述場所:
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1922(大正11)年11月15日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
四人はコーカス山に詣でて、小山村に帰ってきた。そして、六公とお竹の婚礼を挙げることになった。勝公が祝いの歌を歌った。
六公とお竹は、いままでの経緯を歌に歌いこんで祝宴の歌を歌った。婚礼に参列した一同みな、祝いの歌を歌って、無事に式は終わった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2020-12-19 02:02:23
OBC :
rm1416
愛善世界社版:
263頁
八幡書店版:
第3輯 256頁
修補版:
校定版:
273頁
普及版:
126頁
初版:
ページ備考:
001
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
002
凡
(
すべ
)
ての
枉
(
まが
)
に
勝彦
(
かつひこ
)
は
003
三
(
さん
)
枚
(
まい
)
羽織
(
ばおり
)
に
身
(
み
)
をかため
004
異様
(
いやう
)
の
姿
(
すがた
)
トボトボと
005
十八坂
(
じふはちさか
)
を
乗
(
の
)
り
越
(
こ
)
えて
006
十九
(
つづ
)
や
二十
(
はたち
)
の
山坂
(
やまさか
)
を
007
気
(
き
)
も
若々
(
わかわか
)
と
登
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
く
008
弥次彦
(
やじひこ
)
、
与太彦
(
よたひこ
)
両人
(
りやうにん
)
は
009
掴
(
つか
)
まへ
所
(
どころ
)
の
無
(
な
)
い
様
(
やう
)
な
010
屁理屈
(
へりくつ
)
放
(
へ
)
りつつ
痩馬
(
やせうま
)
の
011
足
(
あし
)
もワナワナ ブウブウブウ
012
屁放
(
へつぴ
)
り
腰
(
ごし
)
の
怪
(
あや
)
しくも
013
口
(
くち
)
に
法螺
(
ほら
)
吹
(
ふ
)
き
尻
(
しり
)
からは
014
太
(
ふと
)
き
喇叭
(
らつぱ
)
の
吹
(
ふ
)
きつづけ
015
雷
(
かみなり
)
サンも
驚
(
おどろ
)
いて
016
跣足
(
はだし
)
で
逃
(
に
)
げる
二十山
(
はたちやま
)
017
峠
(
たうげ
)
に
登
(
のぼ
)
つて
一休息
(
ひとやすみ
)
018
又
(
また
)
も、のり
出
(
だ
)
す
膝栗毛
(
ひざくりげ
)
019
声
(
こゑ
)
も
烏
(
からす
)
の
勘三郎
(
かんざぶらう
)
020
数多
(
あまた
)
の
手下
(
てした
)
引
(
ひ
)
き
連
(
つ
)
れて
021
三五教
(
あななひけう
)
の
勝公
(
かつこう
)
が
022
四人
(
よつたり
)
連
(
づ
)
れの
行
(
ゆ
)
く
先
(
さき
)
に
023
怪
(
あや
)
しき
姿
(
すがた
)
の
大声
(
おほごゑ
)
に
024
ドツコイやらじと
手
(
て
)
を
拡
(
ひろ
)
げ
025
得物
(
えもの
)
を
執
(
と
)
つて
立
(
た
)
ち
対
(
むか
)
ふ
026
こちらは
蛙
(
かはづ
)
の
向
(
むか
)
ふ
見
(
み
)
ず
027
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
幸
(
さち
)
はひに
028
稜威
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
さやさやと
029
天地
(
てんち
)
に
向
(
むか
)
つて
詔
(
の
)
りつれば
030
流石
(
さすが
)
に
猛
(
たけ
)
き
荒
(
すさ
)
び
男
(
を
)
も
031
胆
(
きも
)
を
潰
(
つぶ
)
して
降参
(
かうさん
)
し
032
これや
堪
(
たま
)
らぬと
大道
(
だいだう
)
に
033
犬
(
いぬ
)
つく
這
(
ば
)
ひの
可笑
(
をか
)
しさよ
034
負
(
ま
)
けても
名
(
な
)
だけは
勝彦
(
かつひこ
)
の
035
負
(
ま
)
けて
堪
(
たま
)
ろか
勝
(
かち
)
つづけ
036
一同
(
いちどう
)
続
(
つづ
)
けと
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
ち
037
峠
(
たうげ
)
の
数
(
かず
)
も
五
(
いつ
)
つ
越
(
こ
)
え
038
しこけき
小家
(
こや
)
に
立寄
(
たちよ
)
つて
039
盲目
(
めくら
)
の
婆
(
ば
)
アサンに
邂逅
(
めぐりあ
)
ひ
040
椽
(
のき
)
に
腰
(
こし
)
かけ
一休息
(
ひとやすみ
)
041
爺
(
ぢ
)
サン
婆
(
ば
)
サンの
悲劇
(
ひげき
)
の
幕
(
まく
)
を
042
聞
(
き
)
いて
悟
(
さと
)
りし
六公
(
ろくこう
)
の
043
昔
(
むかし
)
に
負
(
お
)
ふた
古傷
(
ふるきず
)
を
044
曝
(
さら
)
け
出
(
だ
)
されて
六
(
ろく
)
サンは
045
碌々
(
ろくろく
)
答辞
(
いらへ
)
も
泣
(
な
)
く
涙
(
なみだ
)
046
焼
(
や
)
け
木杭
(
ぼつくひ
)
に
又
(
また
)
しても
047
火
(
ひ
)
が
付
(
つ
)
く
様
(
やう
)
な
縁談
(
えんだん
)
に
048
爺
(
ぢい
)
サン
婆
(
ばば
)
サンは
扨
(
さて
)
措
(
を
)
いて
049
六公
(
ろくこう
)
サンの
喜
(
よろこ
)
びは
050
天
(
あま
)
の
岩戸
(
いはと
)
の
開
(
ひら
)
けたる
051
思
(
おも
)
ひに
一同
(
いちどう
)
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
052
コーカス
山
(
ざん
)
の
参拝
(
さんぱい
)
を
053
終
(
をは
)
つて
再
(
ふたた
)
び
元
(
もと
)
の
鞘
(
さや
)
054
をさまる
縁
(
えにし
)
の
目出度
(
めでた
)
やと
055
ここに
暇
(
いとま
)
を
告
(
つ
)
げ
乍
(
なが
)
ら
056
登
(
のぼ
)
つて
来
(
き
)
たのが
名
(
な
)
にし
負
(
お
)
ふ
057
眺望
(
てうばう
)
絶佳
(
ぜつか
)
の
二十三番
(
にじふさんばん
)
峠
(
たうげ
)
の
上
(
うへ
)
058
吹
(
ふ
)
き
来
(
く
)
る
風
(
かぜ
)
に
煽
(
あふ
)
られて
059
息
(
いき
)
もせきせき
進
(
すす
)
みゆく
060
二五番
(
にごばん
)
峠
(
たうげ
)
の
頂
(
いただき
)
に
061
佇
(
たたず
)
む
折
(
をり
)
しも
忽
(
たちま
)
ちに
062
ヘボ
鎮魂
(
ちんこん
)
の
神憑
(
かむがか
)
り
063
乱痴気
(
らんちき
)
騒
(
さわ
)
ぎの
幕
(
まく
)
を
開
(
あ
)
け
064
谷間
(
たにま
)
に
陥
(
おちい
)
り
四人
(
よつたり
)
は
065
暫時
(
しばし
)
気絶
(
きぜつ
)
し
幽界
(
かくりよ
)
の
066
一途
(
いちづ
)
の
川
(
かは
)
の
渡
(
わたし
)
まで
067
急
(
いそ
)
いで
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れやこは
如何
(
いか
)
に
068
松
(
まつ
)
の
並樹
(
なみき
)
の
蒼々
(
あをあを
)
と
069
茂
(
しげ
)
る
根下
(
ねもと
)
の
一軒家
(
ひとつや
)
の
070
怪
(
あや
)
しき
窓
(
まど
)
を
覗
(
のぞ
)
き
込
(
こ
)
み
071
生
(
うま
)
れついたる
与太助
(
よたすけ
)
の
072
与太公
(
よたこう
)
と
婆
(
ばば
)
の
押問答
(
おしもんだふ
)
073
ブリンと
押
(
お
)
して
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
り
074
すつたモンダの
諍
(
いさかひ
)
に
075
大口
(
おほぐち
)
あけて
出刄
(
でば
)
(
出歯
(
でば
)
)を
見
(
み
)
せ
076
三五教
(
あななひけう
)
の
身魂
(
みたま
)
をば
077
抜
(
ぬ
)
いてやらうと
力
(
りき
)
み
立
(
た
)
つ
078
可笑
(
をか
)
しい
面
(
つら
)
の
二人
(
ふたり
)
婆
(
ばば
)
079
三途
(
せうづ
)
川原
(
かはら
)
の
鬼婆
(
おにばば
)
の
080
俺
(
おれ
)
は
妹
(
いもうと
)
の
木常姫
(
こつねひめ
)
081
サア
来
(
こ
)
い
勝負
(
しようぶ
)
と
常世姫
(
とこよひめ
)
082
此奴
(
こいつ
)
も
出刄
(
でば
)
を
振
(
ふ
)
り
上
(
あ
)
げて
083
四
(
よ
)
人
(
にん
)
に
対
(
むか
)
つて
切
(
き
)
りかかる
084
茲
(
ここ
)
に
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
085
飛鳥
(
ひてう
)
の
如
(
ごと
)
く
翔
(
か
)
け
廻
(
まは
)
り
086
丁々
(
ちやうちやう
)
発止
(
はつし
)
、
丁発止
(
ちやうはつし
)
087
蝶
(
てふ
)
の
春野
(
はるの
)
に
狂
(
くる
)
ふ
如
(
ごと
)
088
汗
(
あせ
)
を
流
(
なが
)
して
戦
(
たたか
)
へば
089
流石
(
さすが
)
の
婆
(
ばば
)
も
立
(
た
)
ち
遅
(
おく
)
れ
090
アフンとしたと
思
(
おも
)
ひきや
091
夢
(
ゆめ
)
か、
現
(
うつつ
)
か、
幻
(
まぼろし
)
か
092
サツと
聞
(
きこ
)
ゆる
水音
(
みなおと
)
に
093
眼
(
まなこ
)
を
覚
(
さま
)
せば
川
(
かは
)
の
底
(
そこ
)
094
底
(
そこ
)
の
分
(
わか
)
らぬ
此
(
この
)
不思議
(
ふしぎ
)
095
泳
(
およ
)
ぎ
自慢
(
じまん
)
の
六公
(
ろくこう
)
が
096
如何
(
いかが
)
はしけむブルブルと
097
溺
(
おぼ
)
れて
忽
(
たちま
)
ち
土左衛門
(
どざゑもん
)
098
後
(
あと
)
に
残
(
のこ
)
つた
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
099
兎
(
と
)
やせむ
斯
(
か
)
くや
線香
(
せんかう
)
の
100
煙
(
けむり
)
手向
(
たむ
)
ける
術
(
すべ
)
もなく
101
夜
(
よる
)
の
帳
(
とばり
)
は
下
(
お
)
ろされて
102
黒白
(
あやめ
)
も
分
(
わ
)
かぬ
真
(
しん
)
の
闇
(
やみ
)
103
是非
(
ぜひ
)
なく
此処
(
ここ
)
に
夜
(
よ
)
を
明
(
あ
)
かし
104
涙
(
なみだ
)
を
押
(
おさ
)
へシホシホと
105
大野
(
おほの
)
ケ
原
(
はら
)
を
打渡
(
うちわた
)
り
106
水音
(
みなおと
)
高
(
たか
)
き
川
(
かは
)
の
辺
(
べ
)
に
107
辿
(
たど
)
り
着
(
つ
)
くなり
与太彦
(
よたひこ
)
が
108
鼻息
(
はないき
)
荒
(
あら
)
く
身慄
(
みぶる
)
ひし
109
ロヽヽクヽヽと
口
(
くち
)
をきり
110
六
(
ろく
)
の
生霊
(
いきりやう
)
が
出
(
で
)
て
来
(
き
)
たと
111
吐
(
ほざ
)
いて
一同
(
いちどう
)
の
胆
(
きも
)
をとり
112
寝言
(
ねごと
)
を
吐
(
ほざ
)
く
折柄
(
をりから
)
に
113
現
(
あら
)
はれ
出
(
い
)
でたる
大男
(
おほをとこ
)
114
能
(
よ
)
く
能
(
よ
)
く
見
(
み
)
ればこは
如何
(
いか
)
に
115
声
(
こゑ
)
も
烏
(
からす
)
の
勘三郎
(
かんざぶらう
)
116
六
(
ろく
)
の
死骸
(
しがい
)
を
背
(
せ
)
に
負
(
お
)
うて
117
送
(
おく
)
つて
来
(
き
)
たのは
不思議
(
ふしぎ
)
なる
118
縁
(
えにし
)
の
糸
(
いと
)
の
次々
(
つぎつぎ
)
に
119
切
(
き
)
れぬ
証
(
しるし
)
か
言霊
(
ことたま
)
の
120
力
(
ちから
)
に
忽
(
たちま
)
ち
息
(
いき
)
を
吹
(
ふ
)
き
121
四辺
(
あたり
)
キヨロキヨロ
見渡
(
みわた
)
して
122
勝彦
(
かつひこ
)
サンか
与太
(
よた
)
サンか
123
お
前
(
まへ
)
は
弥次彦
(
やじひこ
)
屁放
(
へこ
)
き
虫
(
むし
)
124
此処
(
ここ
)
は
冥土
(
めいど
)
か
現界
(
うつしよ
)
か
125
合点
(
がてん
)
が
往
(
ゆ
)
かぬと
思案顔
(
しあんがほ
)
126
初
(
はじ
)
めて
気
(
き
)
がつきまだ
俺
(
おれ
)
は
127
生
(
い
)
きて
居
(
ゐ
)
たかと
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
128
勝彦
(
かつひこ
)
サンに
従
(
したが
)
うて
129
茲
(
ここ
)
に
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
急坂
(
きふはん
)
を
130
辿
(
たど
)
り
辿
(
たど
)
りてフサの
国
(
くに
)
131
都
(
みやこ
)
を
無事
(
ぶじ
)
に
打
(
う
)
ち
過
(
す
)
ぎて
132
名
(
な
)
さへ
目出度
(
めでた
)
きコーカスの
133
神
(
かみ
)
のお
宮
(
みや
)
に
参拝
(
さんぱい
)
し
134
喜
(
よろこ
)
び
勇
(
いさ
)
み
小山村
(
こやまむら
)
135
お
竹
(
たけ
)
の
家
(
うち
)
に
引
(
ひ
)
き
返
(
かへ
)
し
136
勝彦
(
かつひこ
)
サンの
媒酌
(
なかうど
)
で
137
比翼
(
ひよく
)
連理
(
れんり
)
の
蒸
(
む
)
し
返
(
かへ
)
し
138
老爺
(
おやぢ
)
も
婆
(
ばば
)
も
六
(
ろく
)
サンも
139
兄
(
あに
)
の
松公
(
まつこう
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
者
(
もの
)
も
140
お
竹
(
たけ
)
と
共
(
とも
)
に
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
141
ここに
愈
(
いよいよ
)
合衾
(
がふきん
)
の
142
式
(
しき
)
を
行
(
おこな
)
ふ
物語
(
ものがたり
)
143
聞
(
き
)
くも
目出度
(
めでた
)
き
次第
(
しだい
)
なり。
144
小山村
(
こやまむら
)
のお
竹
(
たけ
)
の
生家
(
せいか
)
は
春
(
はる
)
の
屋
(
や
)
と
謂
(
ゐ
)
ふ。
145
爺
(
おやぢ
)
サンの
名
(
な
)
は
鶴助
(
つるすけ
)
、
146
婆
(
ばば
)
サンはお
亀
(
かめ
)
、
147
息子
(
むすこ
)
の
名
(
な
)
は
松公
(
まつこう
)
、
148
女房
(
にようばう
)
はお
梅
(
うめ
)
と
謂
(
ゐ
)
ふ。
149
鶴
(
つる
)
亀
(
かめ
)
松
(
まつ
)
竹
(
たけ
)
梅
(
うめ
)
の
一家族
(
いちかぞく
)
に
婿
(
むこ
)
を
加
(
くは
)
へて
六
(
ろく
)
人
(
にん
)
暮
(
ぐら
)
し、
150
名
(
な
)
も
六
(
ろく
)
サンの
婿入
(
むこい
)
り
祝
(
いは
)
ひ、
151
媒酌
(
なかうど
)
の
役
(
やく
)
は
勝彦
(
かつひこ
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
。
152
弥次彦
(
やじひこ
)
、
153
与太彦
(
よたひこ
)
二人
(
ふたり
)
は
六
(
ろく
)
サンの
友人
(
いうじん
)
としてこの
目出度
(
めでた
)
き
結婚
(
けつこん
)
の
席
(
せき
)
に
加
(
くは
)
はつた。
154
三五教
(
あななひけう
)
の
誠
(
まこと
)
一
(
ひと
)
つの
教
(
をしへ
)
を
加
(
くは
)
へて
此処
(
ここ
)
に
十曜
(
とえう
)
の
珍
(
うづ
)
の
身魂
(
みたま
)
、
155
目出度
(
めでた
)
き
酒宴
(
さかもり
)
一度
(
いちど
)
に
開
(
ひら
)
く
白梅
(
しらうめ
)
の、
156
薫
(
かほ
)
り
床
(
ゆか
)
しきお
竹
(
たけ
)
の
姿
(
すがた
)
、
157
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
の
何処
(
どこ
)
やらに、
158
気品
(
きひん
)
も
高
(
たか
)
き
松
(
まつ
)
サン
夫婦
(
ふうふ
)
、
159
鶴
(
つる
)
の
千歳
(
ちとせ
)
の
末永
(
すえなが
)
く、
160
亀
(
かめ
)
の
齢
(
よはひ
)
の
万代
(
よろづよ
)
も、
161
五六七
(
みろく
)
の
世
(
よ
)
までも
変
(
かは
)
らじと、
162
結
(
むす
)
びの
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に、
163
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
の
太祝詞
(
ふとのりと
)
、
164
言挙
(
ことあ
)
げ
終
(
をは
)
つて
酒杯
(
さかづき
)
の、
165
数
(
かず
)
も
芽出度
(
めでた
)
き
三々
(
さんさん
)
九度
(
くど
)
、
166
此処
(
ここ
)
に
九
(
く
)
人
(
にん
)
は
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち、
167
千代
(
ちよ
)
を
寿
(
ことほ
)
ぐ
酒宴
(
さかもり
)
の、
168
真最中
(
まつさいちう
)
に
勝彦
(
かつひこ
)
は、
169
千代
(
ちよ
)
を
祝
(
しゆく
)
する
結婚
(
けつこん
)
の、
170
歌
(
うた
)
を
涼
(
すず
)
しく
歌
(
うた
)
ひける。
171
勝彦
『
世
(
よ
)
は
久方
(
ひさかた
)
の
末長
(
すゑなが
)
く
172
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
の
千代
(
ちよ
)
八千代
(
やちよ
)
173
治
(
をさ
)
まる
御代
(
みよ
)
を
鶴
(
つる
)
の
首
(
くび
)
174
まつの
神代
(
かみよ
)
の
廻
(
めぐ
)
り
来
(
き
)
て
175
名
(
な
)
さへ
目出度
(
めでた
)
きお
亀
(
かめ
)
サン
176
九十九
(
つくも
)
の
坂
(
さか
)
を
幾度
(
いくたび
)
も
177
上
(
のぼ
)
りつ
下
(
くだ
)
りつ
安々
(
やすやす
)
と
178
今
(
いま
)
より
越
(
こ
)
えむ
老
(
おい
)
の
坂
(
さか
)
179
春
(
はる
)
の
野
(
の
)
の
如
(
ごと
)
若
(
わか
)
やいで
180
二組
(
ふたくみ
)
揃
(
そろ
)
ふた
若夫婦
(
わかめうと
)
181
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
の
色
(
いろ
)
深
(
ふか
)
く
182
いつも
変
(
かは
)
らぬ
松
(
まつ
)
サンや
183
花咲
(
はなさ
)
き
匂
(
にほ
)
ふお
梅
(
うめ
)
サン
184
園
(
その
)
のなよ
竹
(
だけ
)
末長
(
すゑなが
)
く
185
睦
(
むつ
)
みて
暮
(
くら
)
せ
六
(
ろく
)
の
名
(
な
)
の
186
ついた
男
(
をとこ
)
の
六
(
ろく
)
サンを
187
一
(
ひ
)
、
二
(
ふ
)
、
三
(
み
)
四
(
よ
)
の
五
(
いつ
)
迄
(
まで
)
も
188
六
(
むつ
)
び
親
(
した
)
しみ
七
(
なな
)
草
(
くさ
)
の
189
千代
(
ちよ
)
に
八
(
や
)
千代
(
ちよ
)
に
九
(
ここの
)
重
(
へ
)
の
190
御空
(
みそら
)
の
色
(
いろ
)
に
擬
(
まが
)
ふ
如
(
ごと
)
191
清
(
きよ
)
く
涼
(
すず
)
しく
青々
(
あをあを
)
と
192
十
(
と
)
つぎ
の
道
(
みち
)
を
何時迄
(
いつまで
)
も
193
百
(
もも
)
歳
(
とせ
)
、
千
(
ち
)
歳
(
とせ
)
、
万
(
よろづ
)
歳
(
とせ
)
194
幾
(
いく
)
億
(
おく
)
万
(
まん
)
年
(
ねん
)
の
末
(
すゑ
)
までも
195
互
(
たがひ
)
に
変
(
かは
)
るな
変
(
かは
)
らじと
196
親
(
した
)
しみ
暮
(
くら
)
せ
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
197
直
(
なほ
)
く
正
(
ただ
)
しくふみしめて
198
天津
(
あまつ
)
御空
(
みそら
)
の
星
(
ほし
)
の
如
(
ごと
)
199
浜
(
はま
)
の
真砂
(
まさご
)
の
数
(
かず
)
の
如
(
ごと
)
200
御子
(
みこ
)
を
生
(
う
)
め
生
(
う
)
め
餅
(
もち
)
を
搗
(
つ
)
け
201
子
(
こ
)
餅
(
もち
)
をタント
搗
(
つ
)
き
並
(
なら
)
べ
202
夫婦
(
ふうふ
)
仲良
(
なかよ
)
く
世帯
(
しよたい
)
もち
203
清
(
きよ
)
きその
名
(
な
)
も
大名
(
おほな
)
持
(
もち
)
204
疳癪
(
かんしやく
)
持
(
も
)
ち
は
止
(
や
)
めにして
205
婿
(
むこ
)
持
(
も
)
ち
嫁
(
よめ
)
持
(
も
)
ち
金
(
かね
)
を
持
(
も
)
ち
206
宝
(
たから
)
を
持
(
も
)
ち
て
望
(
もち
)
の
夜
(
よ
)
の
207
月
(
つき
)
の
鏡
(
かがみ
)
の
照
(
て
)
ら
照
(
て
)
らと
208
輝
(
かがや
)
き
渡
(
わた
)
れ
若夫婦
(
わかふうふ
)
209
千
(
せん
)
年
(
ねん
)
万
(
まん
)
年
(
ねん
)
暮
(
く
)
れるとも
210
今
(
いま
)
の
姿
(
すがた
)
で
若々
(
わかわか
)
と
211
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
を
味
(
あぢは
)
へよ
212
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
に
潤
(
うるほ
)
へよ
213
アヽ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
214
霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
坐
(
ま
)
しませよ
215
アヽ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
216
霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
坐
(
ま
)
しませよ』
217
と
歌
(
うた
)
つて
酒杯
(
さかづき
)
を
六公
(
ろくこう
)
にさした。
218
六公
(
ろくこう
)
は
恭
(
うやうや
)
しく
押
(
お
)
し
頂
(
いただ
)
いてお
竹
(
たけ
)
に
渡
(
わた
)
した。
219
茲
(
ここ
)
に
親子
(
おやこ
)
夫婦
(
ふうふ
)
の
杯
(
さかづき
)
は
無事
(
ぶじ
)
に
済
(
す
)
みける。
220
弥
(
や
)
『ヤアお
目出度
(
めでた
)
いお
目出度
(
めでた
)
い、
221
サア
之
(
これ
)
から
六
(
ろく
)
サンの
番
(
ばん
)
だ、
222
一
(
ひと
)
つ
歌
(
うた
)
つて
下
(
くだ
)
さい』
223
六公
(
ろくこう
)
『
思
(
おも
)
ひ
廻
(
まは
)
せば
三年
(
みとせ
)
の
昔
(
むかし
)
224
恋
(
こひ
)
に
焦
(
こが
)
れたお
竹
(
たけ
)
サン
225
天
(
あめ
)
と
地
(
つち
)
とのその
中
(
なか
)
に
226
コンナ
綺麗
(
きれい
)
な
娘子
(
むすめご
)
は
227
又
(
また
)
とあるまいあるまいと
228
慕
(
した
)
うて
通
(
かよ
)
ふ
坂道
(
さかみち
)
の
229
数
(
かず
)
重
(
かさ
)
なりて
漸
(
やうや
)
うに
230
ヤツと
願
(
ねがひ
)
を
掛巻
(
かけま
)
くも
231
畏
(
かしこ
)
き
神
(
かみ
)
の
引合
(
ひきあは
)
せ
232
比翼
(
ひよく
)
連理
(
れんり
)
の
楽
(
たのし
)
みを
233
寝物語
(
ねものがたり
)
に
喜
(
よろこ
)
びし
234
日数
(
ひかず
)
もあらしの
風
(
かぜ
)
強
(
つよ
)
く
235
心
(
こころ
)
の
駒
(
こま
)
の
狂
(
くる
)
ひ
出
(
だ
)
し
236
魂
(
たま
)
は
荒
(
すさ
)
びてウラル
彦
(
ひこ
)
237
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
の
道
(
みち
)
に
入
(
い
)
り
238
飲
(
の
)
めよ
騒
(
さわ
)
げよ
一寸先
(
いつすんさき
)
は
239
闇
(
やみ
)
の
世界
(
せかい
)
ぢやクヨクヨするな
240
太
(
ふと
)
う
短
(
みじか
)
う
暮
(
くら
)
してやろと
241
悪胴
(
わるどう
)
据
(
す
)
ゑて
夜昼
(
よるひる
)
の
242
区別
(
くべつ
)
も
知
(
し
)
らず
深酒
(
ふかざけ
)
に
243
酔
(
よ
)
うて
可愛
(
かあ
)
いい
女房
(
にようばう
)
を
244
打
(
う
)
つやら
蹴
(
け
)
るやら
殴
(
なぐ
)
るやら
245
夜昼
(
よるひる
)
喧嘩
(
けんくわ
)
の
絶
(
た
)
え
間
(
ま
)
なく
246
お
竹
(
たけ
)
の
顔
(
かほ
)
は
生疵
(
まなきず
)
の
247
絶
(
た
)
えた
間
(
ま
)
もなき
憐
(
あは
)
れさを
248
屁
(
へ
)
とも
思
(
おも
)
はず
暮
(
くら
)
して
来
(
き
)
たが
249
お
竹
(
たけ
)
は
怒
(
おこ
)
つて
知
(
し
)
らぬ
間
(
ま
)
に
250
吾家
(
わがや
)
を
出
(
い
)
でて
親里
(
おやざと
)
に
251
逃
(
に
)
げて
帰
(
かへ
)
つて
知
(
し
)
らぬ
顔
(
かほ
)
252
ここに
私
(
わたし
)
も
目
(
め
)
が
醒
(
さ
)
めて
253
ま
一度
(
いちど
)
お
竹
(
たけ
)
に
添
(
そ
)
ひ
度
(
た
)
いと
254
心
(
こころ
)
焦
(
あせ
)
れど
手
(
て
)
も
口
(
くち
)
も
255
かかる
由
(
よし
)
なく
冷
(
ひや
)
やかな
256
肱鉄砲
(
ひぢでつぱう
)
の
続
(
つづ
)
け
打
(
う
)
ち
257
男
(
をとこ
)
と
生
(
うま
)
れた
六公
(
ろくこう
)
も
258
女房
(
にようばう
)
の
方
(
はう
)
から
見捨
(
みす
)
てられ
259
何
(
なん
)
の
顔
(
かんばせ
)
あら
男
(
をとこ
)
260
仕様事
(
しやうこと
)
なさにウラル
教
(
けう
)
261
捕手
(
とりて
)
の
群
(
むれ
)
に
加
(
くは
)
はつて
262
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
263
信者
(
しんじや
)
と
見
(
み
)
れば
容赦
(
ようしや
)
なく
264
片
(
かた
)
つ
端
(
ぱし
)
から
引捉
(
ひつとら
)
へ
265
ウラルの
神
(
かみ
)
の
立
(
た
)
て
籠
(
こも
)
る
266
ウラルの
山
(
やま
)
へ
連
(
つ
)
れ
行
(
ゆ
)
きて
267
褒美
(
ほうび
)
の
金
(
かね
)
に
腸
(
はらわた
)
も
268
腐
(
くさ
)
る
許
(
ばか
)
りに
酒
(
さけ
)
を
飲
(
の
)
み
269
調子
(
てうし
)
にのつて
此処
(
ここ
)
彼処
(
かしこ
)
270
尋
(
たづ
)
ねて
廻
(
まは
)
る
目付役
(
めつけやく
)
271
小鹿峠
(
こしかたうげ
)
に
来
(
き
)
て
見
(
み
)
れば
272
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
273
夢
(
ゆめ
)
に
牡丹餅
(
ぼたもち
)
食
(
く
)
た
様
(
やう
)
に
274
心
(
こころ
)
の
裡
(
うち
)
に
雀躍
(
こおどり
)
し
275
当
(
あた
)
つて
見
(
み
)
ればこは
如何
(
いか
)
に
276
神徳
(
しんとく
)
強
(
つよ
)
き
三五
(
あななひ
)
の
277
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
言霊
(
ことたま
)
に
278
ガラリと
心
(
こころ
)
を
立直
(
たてなほ
)
し
279
前非
(
ぜんぴ
)
を
悔
(
く
)
いて
神
(
かみ
)
の
道
(
みち
)
280
教司
(
をしへつかさ
)
に
伴
(
ともな
)
はれ
281
此処
(
ここ
)
に
誠
(
まこと
)
の
教
(
のり
)
を
知
(
し
)
り
282
二十峠
(
はたちたうげ
)
を
乗
(
の
)
り
越
(
こ
)
えて
283
山田
(
やまだ
)
の
村
(
むら
)
の
松
(
まつ
)
の
屋
(
や
)
に
284
牡丹餅
(
ぼたもち
)
食
(
く
)
はうと
立寄
(
たちよ
)
れば
285
思
(
おも
)
ひ
掛
(
が
)
けなきお
竹
(
たけ
)
奴
(
め
)
に
286
パツと
出会
(
でつく
)
はす
顔
(
かほ
)
と
顔
(
かほ
)
287
お
前
(
まへ
)
はお
竹
(
たけ
)
と
一言葉
(
ひとことば
)
288
聞
(
き
)
くより
早
(
はや
)
く
驚
(
おどろ
)
いて
289
お
竹
(
たけ
)
は
忽
(
たちま
)
ち
雲霞
(
くもかすみ
)
290
裏口
(
うらぐち
)
さして
逃
(
に
)
げて
行
(
ゆ
)
く
291
アヽ
残念
(
ざんねん
)
や
残念
(
ざんねん
)
や
292
又
(
また
)
もお
竹
(
たけ
)
に
嫌
(
きら
)
はれて
293
如何
(
どう
)
して
男
(
をとこ
)
の
顔
(
かほ
)
が
立
(
た
)
つ
294
勝彦
(
かつひこ
)
サンや
弥次
(
やじ
)
与太
(
よた
)
の
295
二人
(
ふたり
)
の
手前
(
てまへ
)
も
恥
(
はづか
)
しく
296
一目散
(
いちもくさん
)
にトントンと
297
峠
(
たうげ
)
を
指
(
さ
)
して
立
(
た
)
ち
向
(
むか
)
ひ
298
林
(
はやし
)
の
中
(
なか
)
に
身
(
み
)
を
潜
(
ひそ
)
め
299
息
(
いき
)
をこらして
待
(
ま
)
つ
程
(
ほど
)
に
300
放
(
ほ
)
つ
屁
(
ぴ
)
問答
(
もんだふ
)
の
臭
(
くさ
)
い
仲
(
なか
)
301
また
三
(
さん
)
人
(
にん
)
に
廻
(
めぐ
)
り
会
(
あ
)
ひ
302
鎮魂
(
ちんこん
)
帰神
(
きしん
)
の
神術
(
かむわざ
)
に
303
魂
(
たま
)
の
洗濯
(
せんたく
)
サラサラと
304
地獄
(
ぢごく
)
の
川
(
かは
)
まで
進
(
すす
)
み
出
(
い
)
で
305
九死
(
きうし
)
一生
(
いつしやう
)
の
目
(
め
)
に
会
(
あ
)
うて
306
人
(
ひと
)
の
情
(
なさけ
)
に
助
(
たす
)
けられ
307
フサの
都
(
みやこ
)
を
乗
(
の
)
り
越
(
こ
)
えて
308
コーカス
山
(
ざん
)
の
参詣
(
まゐまう
)
で
309
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あは
)
せて
神前
(
しんぜん
)
に
310
額
(
ぬかづ
)
き
祝詞
(
のりと
)
の
奏上
(
そうじやう
)
し
311
何卒
(
どうぞ
)
お
竹
(
たけ
)
と
末永
(
すえなが
)
う
312
親子
(
おやこ
)
夫婦
(
ふうふ
)
は
睦
(
むつま
)
じう
313
暮
(
くら
)
させ
給
(
たま
)
へと
願
(
ぐわん
)
をかけ
314
目出度
(
めでたく
)
此処
(
ここ
)
に
立帰
(
たちかへ
)
り
315
千代
(
ちよ
)
の
契
(
ちぎり
)
を
結
(
むす
)
び
昆布
(
こぶ
)
316
苦労
(
くらう
)
するめや
酒杯
(
さかづき
)
の
317
数
(
かず
)
を
重
(
かさ
)
ねて
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
318
尉
(
じやう
)
と
姥
(
うば
)
との
契
(
ちぎり
)
をば
319
結
(
むす
)
ぶ
今宵
(
こよひ
)
ぞ
楽
(
たの
)
しけれ
320
アヽ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
321
霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
ましませよ
322
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
323
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
324
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
325
親子
(
おやこ
)
夫婦
(
ふうふ
)
のこの
契
(
ちぎり
)
326
千代
(
ちよ
)
も
八千代
(
やちよ
)
も
変
(
かは
)
らざれ
327
この
世
(
よ
)
を
救
(
すく
)
ふ
三五
(
あななひ
)
の
328
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
畏
(
かしこ
)
みて
329
家門
(
かもん
)
長久
(
ちやうきう
)
子孫
(
しそん
)
の
繁栄
(
はんゑい
)
330
魂
(
たま
)
の
生命
(
いのち
)
の
末永
(
すえなが
)
く
331
鶴
(
つる
)
と
亀
(
かめ
)
との
勇
(
いさ
)
ましく
332
松
(
まつ
)
、
竹
(
たけ
)
、
梅
(
うめ
)
の
何処迄
(
どこまで
)
も
333
栄
(
さか
)
えに
栄
(
さか
)
えよ
神
(
かみ
)
の
国
(
くに
)
334
千秋
(
せんしう
)
万歳
(
ばんざい
)
万々歳
(
ばんばんざい
)
335
千秋
(
せんしう
)
万歳
(
ばんざい
)
万々歳
(
ばんばんざい
)
』
336
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
つて
酒杯
(
さかづき
)
をとり
勝彦
(
かつひこ
)
に
恭
(
うやうや
)
しく
献
(
さ
)
した。
337
お
竹
(
たけ
)
は
起
(
た
)
つて
歌
(
うた
)
ひ
始
(
はじ
)
めた。
338
お竹
『
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
339
醜
(
しこ
)
の
魔神
(
まがみ
)
を
言向
(
ことむ
)
けて
340
誠
(
まこと
)
の
道
(
みち
)
も
勝彦
(
かつひこ
)
の
341
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
も
三
(
み
)
つ
栗
(
ぐり
)
の
342
仲
(
なか
)
とり
役
(
やく
)
に
救
(
すく
)
はれて
343
今日
(
けふ
)
は
芽出度
(
めでた
)
き
望月
(
もちづき
)
の
344
虧
(
か
)
けては
盈
(
み
)
つる
吾
(
わが
)
思
(
おも
)
ひ
345
思
(
おも
)
ひきつたる
夫婦仲
(
めうとなか
)
346
枯木
(
かれき
)
に
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
き
出
(
い
)
でて
347
又
(
また
)
もや
交
(
かは
)
す
夢枕
(
ゆめまくら
)
348
夢
(
ゆめ
)
ではないか
現
(
うつつ
)
では
349
あるまいかなと
思
(
おも
)
ふ
程
(
ほど
)
350
喜
(
よろこ
)
び
胸
(
むね
)
に
迫
(
せま
)
り
来
(
き
)
て
351
常世
(
とこよ
)
の
闇
(
やみ
)
も
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
り
352
天
(
あま
)
の
岩戸
(
いはと
)
の
忽
(
たちま
)
ちに
353
開
(
ひら
)
けし
如
(
ごと
)
き
今日
(
けふ
)
の
首尾
(
しゆび
)
354
アヽ
嬉
(
うれ
)
しやな
嬉
(
うれ
)
しやな
355
世
(
よ
)
は
垂乳根
(
たらちね
)
の
父母
(
ちちはは
)
の
356
名
(
な
)
さへ
目出度
(
めでた
)
き
鶴
(
つる
)
と
亀
(
かめ
)
357
松
(
まつ
)
と
梅
(
うめ
)
との
兄
(
あに
)
夫婦
(
ふうふ
)
358
千代
(
ちよ
)
の
睦
(
むつ
)
びの
六
(
ろく
)
サンと
359
心
(
こころ
)
の
丈
(
た
)
けを
語
(
かた
)
りつつ
360
強
(
つよ
)
き
悪魔
(
あくま
)
に
勝彦
(
かつひこ
)
の
361
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
に
助
(
たす
)
けられ
362
会
(
あ
)
うて
嬉
(
うれ
)
しき
相生
(
あひおひ
)
の
363
松
(
まつ
)
の
木蔭
(
こかげ
)
の
尉
(
じやう
)
と
姥
(
うば
)
364
幾久
(
いくひさ
)
しくも
末長
(
すゑなが
)
く
365
愛
(
いと
)
しき
妻
(
つま
)
よ
夫
(
をつと
)
よと
366
勇
(
いさ
)
む
心
(
こころ
)
の
玉椿
(
たまつばき
)
367
八千代
(
やちよ
)
の
春
(
はる
)
に
会
(
あ
)
ふ
心地
(
ここち
)
368
花
(
はな
)
と
匂
(
にほ
)
へよ
永久
(
とこしへ
)
に
369
色
(
いろ
)
は
褪
(
あ
)
せざれ
何時迄
(
いつまで
)
も
370
心
(
こころ
)
の
色
(
いろ
)
も
紅
(
くれなゐ
)
の
371
露
(
つゆ
)
の
唇
(
くちびる
)
、
月
(
つき
)
の
眉
(
まゆ
)
372
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
き
匂
(
にほ
)
ふ
花
(
はな
)
の
山
(
やま
)
373
月日
(
つきひ
)
に
擬
(
まが
)
ふ
二
(
ふた
)
つの
目
(
め
)
374
手足
(
てあし
)
もまめに
健
(
すこや
)
かに
375
日々
(
ひび
)
の
生業
(
なりはひ
)
励
(
いそ
)
しみて
376
家
(
いへ
)
富
(
と
)
み
栄
(
さか
)
え
三五
(
あななひ
)
の
377
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
を
四方
(
よも
)
の
国
(
くに
)
378
海
(
うみ
)
の
内外
(
うちと
)
に
輝
(
かがや
)
かし
379
天
(
あま
)
の
岩戸
(
いはと
)
の
神業
(
しんげふ
)
に
380
仕
(
つか
)
へまつらむ
夫婦
(
ふうふ
)
連
(
づ
)
れ
381
神
(
かみ
)
が
表
(
おもて
)
に
現
(
あ
)
れまして
382
善
(
ぜん
)
と
悪
(
あく
)
とを
立別
(
たてわ
)
ける
383
この
世
(
よ
)
を
造
(
つく
)
りし
神直日
(
かむなほひ
)
384
心
(
こころ
)
も
広
(
ひろ
)
き
大直日
(
おほなほひ
)
385
只
(
ただ
)
何事
(
なにごと
)
も
今迄
(
いままで
)
の
386
悪戯事
(
いたづらごと
)
は
宣
(
の
)
り
直
(
なほ
)
し
387
善
(
よ
)
きに
見直
(
みなほ
)
し
聞直
(
ききなほ
)
し
388
神
(
かみ
)
の
教
(
をしへ
)
に
服従
(
まつろ
)
ひて
389
幾千代
(
いくちよ
)
までも
真心
(
まごころ
)
を
390
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
捧
(
ささ
)
ぐべし
391
朝日
(
あさひ
)
は
照
(
て
)
るとも
曇
(
くも
)
るとも
392
月
(
つき
)
は
盈
(
み
)
つとも
虧
(
か
)
くるとも
393
仮令
(
たとへ
)
大地
(
だいち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
394
千代
(
ちよ
)
に
動
(
うご
)
かぬ
夫婦仲
(
ふうふなか
)
395
何時
(
いつ
)
も
変
(
かは
)
らぬ
常磐木
(
ときはぎ
)
の
396
松
(
まつ
)
の
操
(
みさを
)
の
青々
(
あをあを
)
と
397
五六七
(
みろく
)
の
御代
(
みよ
)
の
来
(
きた
)
る
迄
(
まで
)
398
父
(
ちち
)
と
母
(
はは
)
との
御
(
おん
)
生命
(
いのち
)
399
男子
(
をのこ
)
女子
(
をみな
)
の
睦
(
むつ
)
み
合
(
あ
)
ひ
400
守
(
まも
)
らせ
給
(
たま
)
へ
三五
(
あななひ
)
の
401
教
(
をしへ
)
を
立
(
た
)
つる
大御神
(
おほみかみ
)
402
百千万
(
ももちよろづ
)
の
神々
(
かみがみ
)
の
403
御前
(
みまへ
)
に
頸根
(
うなね
)
突抜
(
つきぬ
)
きて
404
拝
(
をろが
)
み
仕
(
つか
)
へ
奉
(
たてまつ
)
る
405
アヽ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
406
霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
坐
(
ま
)
しませよ
407
アヽ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
408
霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
坐
(
ま
)
しませよ』
409
と
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
つた。
410
ここに
鶴亀
(
つるかめ
)
の
両親
(
りやうしん
)
を
始
(
はじ
)
め、
411
松
(
まつ
)
、
412
梅
(
うめ
)
の
兄
(
あに
)
夫婦
(
ふうふ
)
および
弥次彦
(
やじひこ
)
、
413
与太彦
(
よたひこ
)
の
祝
(
いはひ
)
の
歌
(
うた
)
節
(
ふし
)
面白
(
おもしろ
)
く
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
つて
目出度
(
めでた
)
く
合衾
(
がふきん
)
の
式
(
しき
)
も
相済
(
あひす
)
み、
414
千代
(
ちよ
)
も
八千代
(
やちよ
)
も
変
(
かは
)
らじと
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
にことほぎまつりぬ。
415
(
大正一一・三・二五
旧二・二七
北村隆光
録)
416
(昭和一〇・三・一七 於嘉義ホテル 王仁校正)
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