霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第八章 連理(れんり)〔一三七一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第53巻 真善美愛 辰の巻 篇:第1篇 毘丘取颪 よみ(新仮名遣い):びくとりおろし
章:第8章 連理 よみ(新仮名遣い):れんり 通し章番号:1371
口述日:1923(大正12)年02月12日(旧12月27日) 口述場所:竜宮館 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年3月8日
概要: 舞台:左守キュービットの館 あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
新郎のハルナは扇を片手に持って歌い舞い、この婚姻が対立する両家の融和となることを祈った。左守の家令エクス、右守の家令シエールもまた歌った。
左守、右守、タルマン、ハルナ、カルナ姫、エクス、シエールらはそれぞれ祝歌を披露した。左守と右守の両家は表面やや打ち解けたように見えたが、右守の心中は容易に和らがず、依然として左守を邪魔者扱いしていた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2024-03-04 17:48:25 文字数:2188 OBC :rm5308
愛善世界社版:76頁 八幡書店版:第9輯 531頁 修補版: 校定版:81頁 普及版:39頁 初版: ページ備考:
001 新郎(しんらう)のハルナは立(た)ち上(あが)り扇(あふぎ)を片手(かたて)に持(も)ち、002歌(うた)ひ舞(ま)ひ初(はじ)めたり。
003ハルナ『高天原(たかあまはら)に現(あ)れませる
004皇(すめ)大神(おほかみ)の御(おん)恵(めぐみ)
005塩長彦(しほながひこ)の現(あ)れまして
006今日(けふ)の慶事(けいじ)を恙(つつが)なく
007結(むす)ばせ給(たま)ひし嬉(うれ)しさよ
008そも今(いま)迄(まで)は両人(りやうにん)が
009父(ちち)と父(ちち)とは敵同士(てきどうし)
010何彼(なにか)につけてさまざまと
011衝突(しようとつ)したる浅(あさ)ましさ
012此(この)惨状(さんじやう)を治(をさ)めむと
013年(とし)も幼(をさな)き時分(じぶん)より
014案(あん)じ煩(わづら)ひ居(ゐ)たりしが
015幸(さいはひ)なるかなカルナ姫(ひめ)
016吾(われ)と相思(さうし)の恋(こひ)に陥(お)ち
017思(おも)ひ切(き)られぬ身(み)の因果(いんぐわ)
018如何(いか)なる宿世(すぐせ)の因縁(いんねん)か
019父(ちち)と父(ちち)とは敵同士(てきどうし)
020到底(とて)も恋路(こひぢ)は遂(と)げざらむ
021仮令(たとへ)此(この)世(よ)で添(そ)へずとも
022死(し)して未来(みらい)で睦(むつま)じく
023地獄(ぢごく)の底(そこ)まで手(て)を曳(ひ)いて
024落(お)ちなむものと思(おも)ひつめ
025恋(こひ)の涙(なみだ)に暮(く)れけるが
026父(ちち)と兄(あに)との理解力(りかいりよく)
027幸(さいは)ひなして今(いま)此処(ここ)に
028鴛鴦(をし)の契(ちぎり)を結(むす)びたる
029今宵(こよい)の首尾(しゆび)の嬉(うれ)しさよ
030天(てん)には比翼(ひよく)の鳥(とり)となり
031地(ち)には連理(れんり)の枝(えだ)となり
032夫婦(ふうふ)互(たがひ)に睦(むつ)び合(あ)ひ
033親(おや)と兄(あに)とは云(い)ふも更(さら)
034畏(かしこ)き君(きみ)に赤心(まごころ)を
035捧(ささ)げて清(きよ)く仕(つか)ふべし
036ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
037御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましまして
038二人(ふたり)の縁(えにし)をどこ迄(まで)も
039欠(か)ぐる事(こと)なく守(まも)りませ
040天(あめ)の御柱(みはしら)廻(めぐ)り合(あ)ひ
041国(くに)の御柱(みはしら)取(と)り巻(ま)いて
042天(あめ)と地(つち)との経綸(けいりん)に
043仕(つか)へて御子(みこ)を数多(あまた)生(う)み
044左守(さもり)の家(いへ)の繁栄(はんえい)を
045いや永久(とこしへ)に祈(いの)るべし
046ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
047塩長彦(しほながひこ)の大前(おほまへ)に
048畏(かしこ)み畏(かしこ)み祈(ね)ぎまつる』
049と歌(うた)ひ終(をは)る。050左守(さもり)の家令(かれい)、051ヱクスは雀躍(こをど)りしながら其(その)尾(を)について祝歌(しゆくか)を歌(うた)ふ。
052ヱクス『朝日(あさひ)は照(て)るとも曇(くも)るとも
053月(つき)は盈(み)つとも虧(か)くるとも
054星(ほし)は天(てん)より落(お)つるとも
055地震(ぢしん)雷(かみなり)火(ひ)の車(くるま)
056仮令(たとへ)一度(いちど)に来(きた)るとも
057この縁談(えんだん)が恙(つつが)なく
058調(ととの)つた上(うへ)はこのヱクス
059仮令(たとへ)死(し)んでも構(かま)やせぬ
060刹帝利(せつていり)様(さま)は云(い)ふも更(さら)
061左守(さもり)右守(うもり)の両宗家(りやうそうけ)
062和合(わがふ)なされた其(その)上(うへ)は
063ビクの御国(みくに)は穏(おだや)かに
064治(をさ)まり栄(さか)え行(ゆ)くだらう
065今(いま)迄(まで)縺(もつ)れに縺(もつ)れたる
066犬(いぬ)と猿(さる)との間柄(あひだがら)
067今日(けふ)は目出度(めでたく)和解(わかい)して
068此(この)宴席(えんせき)に打(う)ち解(と)けて
069並(なら)ばせたまふ嬉(うれ)しさよ
070此(この)世(よ)を造(つく)りし神直日(かむなほひ)
071心(こころ)も広(ひろ)き大直日(おほなほひ)
072唯(ただ)何事(なにごと)も人(ひと)の世(よ)は
073直日(なほひ)に見直(みなほ)せ聞(き)き直(なほ)せ
074世(よ)の過(あやまち)は宣(の)り直(なほ)せ
075これぞ全(まつた)く三五(あななひ)の
076教(をしへ)の道(みち)の歌(うた)なれど
077斯(か)やうな時(とき)に応用(おうよう)して
078今日(けふ)の宴会(うたげ)を祝(ことほ)ぎつ
079幾久(いくひさ)しくも御(ご)両所(りやうしよ)よ
080上(かみ)は御国(みくに)の御(おん)為(ため)に
081下(しも)はお家(いへ)の安泰(あんたい)を
082守(まも)らむ為(ため)に睦(むつま)じく
083暮(く)らさせたまへ惟神(かむながら)
084今日(けふ)の喜(よろこ)びいつ迄(まで)も
085忘(わす)れぬためにこのヱクス
086舞(ま)ひつ踊(をど)りつ歌(うた)歌(うた)ひ
087お酒(さけ)に酔(よ)うて後前(あとさき)も
088分(わか)ぬばかりに土堤(どて)切(き)らし
089命(いのち)限(かぎ)りに踊(をど)りませう
090ああ有難(ありがた)い有難(ありがた)い
091カルナの姫(ひめ)やハルナさま
092あなたも嘸(さぞ)や嬉(うれ)しかろ
093日頃(ひごろ)の思(おも)ひが相達(あひたつ)し
094相思(さうし)の夫婦(ふうふ)が睦(むつま)じく
095新(あたら)しがつて暮(くら)すのも
096全(まつた)く神(かみ)の御(ご)守護(しゆご)ぞや
097夢(ゆめ)にも神(かみ)の御(ご)恩徳(おんとく)
098忘(わす)れる事(こと)があつたなら
099この結構(けつこう)な良縁(りやうえん)も
100中途(ちうと)に破裂(はれつ)するだらう
101そんな憂(うれ)ひの無(な)いやうに
102今日(けふ)から心(こころ)を改(あらた)めて
103皇(すめ)大神(おほかみ)を敬拝(けいはい)し
104清(きよ)き教(をしへ)をよく守(まも)り
105君(きみ)には忠義(ちうぎ)親(おや)に孝(かう)
106隣人(りんじん)迄(まで)も憐(あはれ)みて
107神(かみ)の形(かたち)に造(つく)られた
108人(ひと)たるものの本分(ほんぶん)を
109お尽(つく)しなされや左守家(さもりけ)の
110家令(かれい)ヱクスが赤心(まごころ)を
111籠(こ)めて注意(ちうい)を致(いた)します
112ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
113御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましませよ』
114 シエールは又(また)歌(うた)ふ。
115シエール『右守(うもり)の司(かみ)と現(あ)れませる
116ベルツの司(つかさ)の家令職(かれいしよく)
117シエールが此処(ここ)に赤心(まごころ)を
118捧(ささ)げて今日(けふ)の結婚(けつこん)を
119嬉(うれ)しく祝(しゆく)し奉(たてまつ)る
120兵馬(へいば)の権(けん)を握(にぎ)ります
121ビクの御国(みくに)の権力者(けんりよくしや)
122ベルツの君(きみ)の其(その)威勢(ゐせい)
123朝日(あさひ)の如(ごと)く輝(かがや)きて
124飛(と)ぶ鳥(とり)さへも落(おと)すよな
125ベルツの司(つかさ)の妹君(いもうとぎみ)
126カルナの姫(ひめ)を貰(もら)ひうけ
127女房(にようばう)となしたハルナさま
128嘸(さぞ)やさぞさぞ御(ご)満足(まんぞく)
129なさつた事(こと)で厶(ござ)いませう
130家令(かれい)のシエールはお二人(ふたり)の
131其(その)嬉(うれ)しげな顔(かほ)を見(み)て
132やつと安心(あんしん)致(いた)しました
133さうして何(なん)だか羨(うらや)ましう
134なつて来(き)たよに思(おも)はれる
135これもやつぱり人(ひと)の云(い)ふ
136法界(はふかい)悋気(りんき)ぢやあるまいか
137世界(せかい)に名高(なだか)き美男(びなん)と美人(びじん)
138こんな配偶(はいぐう)がまたと世(よ)に
139三千(さんぜん)世界(せかい)にあるものか
140木(こ)の花姫(はなひめ)の顔(かんばせ)に
141似(に)させたまへるカルナ姫(ひめ)
142お姿(すがた)見(み)ても目(め)が眩(くら)み
143後光(ごくわう)がさすよな心地(ここち)する
144私(わたし)ももちと若(わか)ければ
145こんな美(うつく)し女房(にようばう)が
146貰(もら)へるだらうと思(おも)うたら
147何(なん)だか浮世(うきよ)が厭(いや)になる
148蜥蜴(とかげ)が欠伸(あくび)をしたやうな
149アバタだらけの山(やま)の神(かみ)
150無理(むり)に持(も)たされ四五(しご)人(にん)の
151餓鬼(がき)をゴロゴロ拵(こしら)へて
152生活難(せいくわつなん)に追(お)はれつつ
153青息(あをいき)吐息(といき)の為体(ていたらく)
154ほんに人間(にんげん)の運命(うんめい)は
155これ程(ほど)懸隔(けんかく)あるものか
156折角(せつかく)人(ひと)と生(うま)れ来(き)て
157天地(てんち)の花(はな)よ万物(ばんぶつ)の
158霊長(れいちやう)なりと誇(ほこ)るとも
159同(おな)じ月日(つきひ)を送(おく)るのに
160これだけ幸(かう)と不幸(ふかう)とが
161分(わか)ると云(い)ふは先(さき)の世(よ)の
162宿世(すぐせ)の罪(つみ)が報(むく)いしか
163実(じつ)につまらぬシエールの身(み)
164ハルナの司(つかさ)に比(くら)ぶれば
165天(あめ)と地(つち)との相違(さうゐ)あり
166さはさりながらこんな事(こと)
167愚痴(ぐち)つて見(み)たとて仕様(しやう)がない
168因縁(いんねん)づくぢやと諦(あきら)めて
169今日(けふ)の結構(けつこう)な御(ご)結婚(けつこん)
170幾久(いくひさ)しくと赤心(まごころ)を
171籠(こ)めて祝(ことほ)ぎ奉(たてまつ)る
172ああ惟神(かむながら)々々(かむながら)
173御霊(みたま)幸倍(さちはへ)ましませよ』
174と歌(うた)ひ終(をは)り座(ざ)につきぬ。
175左守(さもり)『昔(むかし)より山(やま)と積(つも)りし塵埃(ちりあくた)
176散(ち)りにし今日(けふ)の吾(われ)ぞ嬉(うれ)しき』
177右守(うもり)『何事(なにごと)も唯(ただ)惟神(かむながら)々々(かむながら)
178神(かみ)の心(こころ)に任(まか)すのみなり』
179タルマン『鴛鴦(をしどり)の番(つがひ)離(はな)れぬ睦(むつま)じさ
180見(み)るにつけても羨(うらや)ましきかな』
181ハルナ『惟神(かむながら)縁(えにし)の糸(いと)に結(むす)ばれて
182この世(よ)を渡(わた)る吾(われ)ぞ楽(たの)しき』
183カルナ姫(ひめ)『天渡(あまわた)る月(つき)の御影(みかげ)を眺(なが)むれば
184笑(わら)はせたまひぬ吾(わが)顔(かほ)を見(み)て』
185ヱクス『姫(ひめ)様(さま)を娶(めと)りたまひしハルナの君(きみ)
186春(はる)咲(さ)く花(はな)と栄(さか)えますらむ』
187シエール『類(たぐひ)なき松(まつ)と松(まつ)との睦(むつ)み合(あ)ひ
188千代(ちよ)の栄(さかえ)を祝(いは)ふ今日(けふ)かな』
189 斯(か)く歌(うた)ひ終(をは)り目出度(めでたく)結婚(けつこん)の式(しき)を終(を)へ、190左守(さもり)、191右守(うもり)の両家(りやうけ)は表面(へうめん)稍(やや)打(う)ち解(と)けたる如(ごと)く見(み)えしが、192右守(うもり)の司(かみ)の心中(しんちう)は容易(ようい)に和(やは)らがず、193依然(いぜん)として左守(さもり)の司(かみ)を邪魔者(じやまもの)扱(あつか)ひ為(な)し居(ゐ)たりけり。
194(大正一二・二・一二 旧一一・一二・二七 於竜宮館 加藤明子録)
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