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霊界物語
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
第64巻(卯の巻)下
序文
総説
第1篇 復活転活
第1章 復活祭
第2章 逆襲
第3章 草居谷底
第4章 誤霊城
第5章 横恋慕
第2篇 鬼薊の花
第6章 金酒結婚
第7章 虎角
第8章 擬侠心
第9章 狂怪戦
第10章 拘淫
第3篇 開花落花
第11章 狂擬怪
第12章 開狂式
第13章 漆別
第14章 花曇
第15章 騒淫ホテル
第4篇 清風一過
第16章 誤辛折
第17章 茶粕
第18章 誠と偽
第19章 笑拙種
第20章 猫鞍干
第21章 不意の官命
第22章 帰国と鬼哭
余白歌
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山河草木(第61~72巻、入蒙記)
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第64巻(卯の巻)下
> 第1篇 復活転活 > 第2章 逆襲
<<< 復活祭
(B)
(N)
草居谷底 >>>
第二章
逆襲
(
ぎやくしふ
)
〔一八〇八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第64巻下 山河草木 卯の巻下
篇:
第1篇 復活転活
よみ(新仮名遣い):
ふっかつてんかつ
章:
第2章 逆襲
よみ(新仮名遣い):
ぎゃくしゅう
通し章番号:
1808
口述日:
1925(大正14)年08月19日(旧06月30日)
口述場所:
丹後由良 秋田別荘
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年11月7日
概要:
舞台:
エルサレムの街路、お寅のアジト「御霊城」(トルコ亭という茶屋の裏座敷)
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
主な登場人物
[?]
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2018-03-17 15:39:56
OBC :
rm64b02
愛善世界社版:
25頁
八幡書店版:
第11輯 504頁
修補版:
校定版:
25頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
ブラバーサは
僧院
(
そうゐん
)
ホテルの
祝祭
(
しゆくさい
)
は
無事
(
ぶじ
)
に
済
(
す
)
んだが、
002
同
(
おな
)
じ
日出島
(
ひのでじま
)
から
出
(
で
)
て
来
(
き
)
たお
寅
(
とら
)
や
守宮別
(
やもりわけ
)
が、
003
乱暴
(
らんばう
)
極
(
きは
)
まるアラブに
掻攫
(
かつさら
)
はれ
行衛
(
ゆくゑ
)
不明
(
ふめい
)
となつたので、
004
「
人情
(
にんじやう
)
上
(
じやう
)
、
005
捨
(
す
)
ておく
訳
(
わけ
)
にも
行
(
ゆ
)
くまい。
006
あく
迄
(
まで
)
彼
(
かれ
)
を
探
(
さが
)
し
出
(
だ
)
し
救
(
たす
)
けねばなるまい」とマリヤと
相談
(
さうだん
)
の
上
(
うへ
)
、
007
十二
(
じふに
)
日
(
にち
)
の
月光
(
げつくわう
)
を
浴
(
あ
)
び
乍
(
なが
)
ら、
008
夜
(
よ
)
の
十二
(
じふに
)
時
(
じ
)
頃
(
ごろ
)
からエルサレムの
町
(
まち
)
をうろつき
初
(
はじ
)
めた。
009
市街
(
しがい
)
の
十字路
(
じふじろ
)
、
010
キラキラと
瓦斯灯
(
がすとう
)
のきらめく
側
(
そば
)
に
皺苦茶
(
しわくちや
)
の
婆
(
ばば
)
が
立
(
た
)
つて、
011
お花
『
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
救世主
(
きうせいしゆ
)
、
012
日出
(
ひので
)
の
神
(
かみ
)
の
生宮
(
いきみや
)
の
所在
(
ありか
)
は
何処
(
いづこ
)
ぞ、
013
亡
(
ほろ
)
びむとするエルサレムの
民
(
たみ
)
よ、
014
早
(
はや
)
く
目
(
め
)
を
覚
(
さ
)
ませ。
015
天来
(
てんらい
)
の
救世主
(
きうせいしゆ
)
の
在処
(
ありか
)
を
求
(
もと
)
めよ』
016
と
叫
(
さけ
)
んでゐる。
017
神都
(
しんと
)
の
雑音
(
ざつおん
)
は
愈
(
いよいよ
)
ふくれ
広
(
ひろ
)
まつた。
018
荒々
(
あらあら
)
しい
獣
(
けだもの
)
のやうに
行人
(
かうじん
)
の
目先
(
めさき
)
を
掠
(
かす
)
めて、
019
夜分
(
やぶん
)
とは
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら
左右
(
さいう
)
に
黄色
(
きいろ
)
い
砂塵
(
さぢん
)
に
包
(
つつ
)
まれた
電車
(
でんしや
)
や、
020
プーと
不愉快
(
ふゆくわい
)
な
警笛
(
けいてき
)
をならし、
021
最後屁
(
さいごへ
)
を
放
(
ひ
)
り
乍
(
なが
)
ら
自動車
(
じどうしや
)
が
入
(
い
)
り
乱
(
みだ
)
れて
走
(
はし
)
り
交
(
ちが
)
ふ。
022
どうしたものかエルサレムの
市中
(
しちう
)
は
俄
(
にはか
)
に
電燈
(
でんとう
)
が
消
(
き
)
えて、
023
闇
(
やみ
)
の
凝
(
かたまり
)
が
天
(
てん
)
から
落
(
お
)
ちて
来
(
き
)
た。
024
ブラバーサもマリヤも
街路
(
がいろ
)
に
佇立
(
ちよりつ
)
し、
025
一心
(
いつしん
)
不乱
(
ふらん
)
に
祈
(
いの
)
り
初
(
はじ
)
めた。
026
電車
(
でんしや
)
も
自動車
(
じどうしや
)
も
馬車
(
ばしや
)
も
一
(
いち
)
時
(
じ
)
に
運転
(
うんてん
)
を
中止
(
ちゆうし
)
し、
027
水
(
みづ
)
を
打
(
う
)
つたる
如
(
ごと
)
く
俄
(
にはか
)
に
静寂
(
せいじやく
)
となつた。
028
パツと
一
(
いち
)
時
(
じ
)
に
電燈
(
でんとう
)
がついた。
029
家々
(
いへいへ
)
の
店
(
みせ
)
の
大飾
(
おほかざ
)
り
窓
(
まど
)
に
火
(
ひ
)
がつくと、
030
ここに
佇
(
たたず
)
んでゐた
二人
(
ふたり
)
は
俄
(
にはか
)
に
見分
(
みわ
)
けのつかなかつた
黒暗
(
くらやみ
)
の
凝
(
かたまり
)
にとけて、
031
その
面相
(
めんさう
)
が
判然
(
はんぜん
)
として
来
(
き
)
た。
032
よくよく
見
(
み
)
れば
一人
(
ひとり
)
の
婆
(
ば
)
アさまは
あやめ
のお
花
(
はな
)
であつた。
033
お
花
(
はな
)
は
俯向
(
うつむ
)
いてシクシクと
泣
(
な
)
いてゐる。
034
ブラバーサはツカツカと
側
(
そば
)
により、
035
ブラバーサ
『ヤア、
036
貴女
(
あなた
)
はお
花
(
はな
)
さまぢやありませぬか。
037
お
寅
(
とら
)
さまは、
038
どこに
行
(
ゆ
)
かれたか
御存
(
ごぞん
)
じではありませぬか』
039
お花
『ハイ、
040
所在
(
ありか
)
が
分
(
わか
)
るやうな
事
(
こと
)
なら、
041
コンナ
処
(
ところ
)
に
誰
(
たれ
)
が
阿呆
(
あはう
)
らしい、
042
立
(
た
)
つて
居
(
を
)
りますか』
043
ブラバーサ
『
大変
(
たいへん
)
な
御
(
ご
)
立腹
(
りつぷく
)
ですな。
044
実
(
じつ
)
は
私
(
わたくし
)
もマリヤさまと
相談
(
さうだん
)
して、
045
同
(
おな
)
じ
日出島
(
ひのでじま
)
の
同胞
(
どうはう
)
でもあり、
046
打
(
うつ
)
ちやつておく
訳
(
わけ
)
にも
行
(
ゆ
)
かぬからウロウロと
尋
(
たづ
)
ねて
居
(
ゐ
)
るのですよ』
047
お花
『それはどうも
御
(
ご
)
親切
(
しんせつ
)
ありがとう』
048
と
腮
(
あご
)
をつき
出
(
だ
)
す、
049
その
面憎
(
つらにく
)
さ。
050
電燈
(
でんとう
)
の
火
(
ひ
)
に
二
(
ふた
)
つの
目
(
め
)
が
異様
(
いやう
)
にぎらついて
居
(
ゐ
)
る。
051
マリヤ
『
誠
(
まこと
)
に
思
(
おも
)
はぬ
御
(
ご
)
災難
(
さいなん
)
で
厶
(
ござ
)
いまして、
052
あのトンク、
053
テク、
054
ツーロと
云
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
、
055
実
(
じつ
)
に
仕方
(
しかた
)
のない、
056
アラブですよ。
057
妾
(
わたし
)
がいつぞや
橄欖山
(
かんらんざん
)
に
行
(
ゆ
)
きました
際
(
さい
)
、
058
危
(
あぶ
)
なく
手込
(
てご
)
めにしようとするのを、
059
このブラバーサさまに
救
(
たす
)
けられたのですよ。
060
実
(
じつ
)
に
険呑
(
けんのん
)
な
人物
(
じんぶつ
)
ですから
油断
(
ゆだん
)
はなりませぬワ』
061
お花
『ハイ、
062
御
(
ご
)
親切
(
しんせつ
)
に
有難
(
ありがた
)
う。
063
その
又
(
また
)
悪
(
わる
)
い
奴
(
やつ
)
をお
使
(
つか
)
ひ
遊
(
あそ
)
ばす、
064
貴方
(
あなた
)
等
(
がた
)
の
御
(
お
)
腕前
(
うでまへ
)
、
065
感
(
かん
)
じ
入
(
い
)
りました。
066
ようマア
企
(
たく
)
みたものですわい、
067
ウフヽヽヽ』
068
と
又
(
また
)
もや
腮
(
あご
)
を
二三寸
(
にさんずん
)
つき
出
(
だ
)
して
見
(
み
)
せる。
069
ブラバーサ
『お
花
(
はな
)
さま、
070
貴女
(
あなた
)
は、
071
吾々
(
われわれ
)
に
何
(
なに
)
か
疑
(
うたがひ
)
をかけてゐらつしやるやうですが、
072
吾々
(
われわれ
)
は
迷惑
(
めいわく
)
に
存
(
ぞん
)
じます。
073
この
通
(
とほ
)
り
電車
(
でんしや
)
や
自動車
(
じどうしや
)
の
往来
(
わうらい
)
が
多
(
おほ
)
いので
険呑
(
けんのん
)
でもあり、
074
通行係
(
つうかうがかり
)
がやつて
来
(
き
)
てゴタゴタ
云
(
い
)
はれるのもつまりませぬし、
075
何処
(
どこ
)
かの
座敷
(
ざしき
)
でも
借
(
か
)
つてトツクリと
御
(
ご
)
相談
(
さうだん
)
でもしませうか』
076
お
花
(
はな
)
はブラバーサがアラブを
予
(
あらかじ
)
め
頼
(
たの
)
んでおいて、
077
お
寅
(
とら
)
をさらへさしたに
違
(
ちが
)
ひない、
078
何
(
いづ
)
れこの
二人
(
ふたり
)
をとつちめて
白状
(
はくじやう
)
させた
方
(
はう
)
が
近道
(
ちかみち
)
だと
思
(
おも
)
つたか、
079
俄
(
にはか
)
に
顔色
(
かほいろ
)
を
和
(
やは
)
らげ、
080
お花
『ハイ、
081
さう
願
(
ねが
)
へば
結構
(
けつこう
)
で
厶
(
ござ
)
いますな。
082
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つても、
083
きつてもきれぬ
同胞
(
どうはう
)
ですから、
084
海洋
(
かいやう
)
万里
(
ばんり
)
を
渡
(
わた
)
つて
異境
(
いきやう
)
の
空
(
そら
)
に
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
のために
働
(
はたら
)
いてゐるものですから、
085
かやうな
時
(
とき
)
は
常
(
つね
)
は
常
(
つね
)
として、
086
親切
(
しんせつ
)
を
尽
(
つく
)
すのが
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
に
対
(
たい
)
して
孝行
(
かうかう
)
と
云
(
い
)
ふもの、
087
つきましては、
088
私
(
わたし
)
が
常日頃
(
つねひごろ
)
心安
(
こころやす
)
くしてゐる
茶屋
(
ちやや
)
がありますから、
089
それへ
参
(
まゐ
)
りませう。
090
さア
私
(
わたし
)
について
来
(
き
)
て
下
(
くだ
)
さいませ』
091
と
早
(
はや
)
くも
南
(
みなみ
)
の
方
(
はう
)
を
指
(
さ
)
して
二三丁
(
にさんちやう
)
許
(
ばか
)
り
細
(
ほそ
)
い
路地
(
ろぢ
)
を
潜
(
くぐ
)
つてトルコ
亭
(
てい
)
と
云
(
い
)
ふ
茶屋
(
ちやや
)
の
裏座敷
(
うらざしき
)
へ
案内
(
あんない
)
した。
092
ブラバーサとマリヤは
黙
(
だま
)
つてお
花
(
はな
)
の
後
(
あと
)
について
行
(
ゆ
)
くと、
093
ここはお
寅
(
とら
)
が
宣伝
(
せんでん
)
の
巣窟
(
さうくつ
)
と
見
(
み
)
えて
大
(
おほ
)
きな
看板
(
かんばん
)
がかかつてゐる。
094
『
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
の
救世主
(
きうせいしゆ
)
、
095
大弥勒
(
おほみろく
)
の
生宮
(
いきみや
)
、
096
日出
(
ひのでの
)
神
(
かみ
)
の
御
(
ご
)
霊城
(
れいじやう
)
』
097
と
筆太
(
ふでぶと
)
に
掲
(
かか
)
げてある。
098
さうして
神殿
(
しんでん
)
には
日
(
ひ
)
の
丸
(
まる
)
の
掛軸
(
かけじく
)
が
只
(
ただ
)
一
(
ひと
)
つブラ
下
(
さげ
)
てある。
099
ブラバーサ
『ヤアこれはこれは
大弥勒
(
おほみろく
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
霊城
(
れいじやう
)
で
厶
(
ござ
)
いますか。
100
私
(
わたし
)
も
永
(
なが
)
らくエルサレムに
居
(
を
)
りますが、
101
こんな
霊城
(
れいじやう
)
が
出来
(
でき
)
て
居
(
ゐ
)
ると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
は
今日
(
けふ
)
初
(
はじ
)
めて
覚
(
さと
)
りました』
102
お花
『ホヽヽヽヽ、
103
貴方
(
あなた
)
も
比較
(
ひかく
)
的
(
てき
)
ウツカリしてゐられますね。
104
ポーランド
人
(
じん
)
、
105
トルコ
人
(
じん
)
、
106
ユダヤ
人
(
じん
)
等
(
など
)
が
日々
(
にちにち
)
沢山
(
たくさん
)
に
大弥勒
(
おほみろく
)
さまの
教
(
をしへ
)
を
聞
(
き
)
きに
参
(
まゐ
)
りますよ。
107
貴方
(
あなた
)
は
一体
(
いつたい
)
信者
(
しんじや
)
が
幾人
(
いくにん
)
許
(
ばか
)
り
出来
(
でき
)
ましたか、
108
到底
(
たうてい
)
大弥勒
(
おほみろく
)
さまには
叶
(
かな
)
ひますまいがな』
109
ブラバーサ
『ナル
程
(
ほど
)
私
(
わたし
)
如
(
ごと
)
きは
到底
(
たうてい
)
お
側
(
そば
)
へも
寄
(
よ
)
れませぬ。
110
然
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
らあまり、
111
さうエルサレムの
町
(
まち
)
では
評判
(
ひやうばん
)
になつてゐないやうですが』
112
お花
『そらさうでせうとも、
113
……
灯台下
(
とうだいもと
)
は
真暗
(
まつくら
)
がり。
114
遠国
(
ゑんごく
)
から
分
(
わか
)
つて
来
(
く
)
る……と
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
が
仰有
(
おつしや
)
つたでせう。
115
遠
(
とほ
)
く
海
(
うみ
)
を
隔
(
へだ
)
て、
116
エジプト、
117
フランス、
118
トルコ、
119
伊太利
(
イタリー
)
等
(
とう
)
から
日々
(
にちにち
)
数珠
(
じゆず
)
つなぎに
昼
(
ひる
)
は
参拝者
(
さんぱいしや
)
が
厶
(
ござ
)
いますよ。
120
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つても
大弥勒
(
おほみろく
)
さまの
御
(
おん
)
名
(
な
)
は
世界
(
せかい
)
に
響
(
ひび
)
いて
居
(
を
)
りますからな』
121
ブラバーサ
『ヘー、
122
そりや
感心
(
かんしん
)
だ。
123
水
(
みづ
)
清
(
きよ
)
うして
魚
(
うを
)
すまずとか
云
(
い
)
つて、
124
ヤツパリ
濁
(
にご
)
つて
居
(
を
)
らねばいかぬのかいな。
125
私
(
わたし
)
も
一
(
ひと
)
つ
方針
(
はうしん
)
をかへようかな。
126
今迄
(
いままで
)
の
私
(
わたし
)
の
方針
(
やりかた
)
はあまり
清
(
きよ
)
らかで
効果
(
かうくわ
)
が
却
(
かへつ
)
てうすいのだらう、
127
なあマリヤさま』
128
マリヤ
『さうで
厶
(
ござ
)
いますな。
129
あまり
清浄
(
せいじやう
)
潔白
(
けつぱく
)
な
誠
(
まこと
)
許
(
ばか
)
りをお
説
(
と
)
きになるものだから、
130
魚鱗
(
うろくづ
)
が
寄
(
よ
)
つて
来
(
こ
)
ないのでせう、
131
貴方
(
あなた
)
も
之
(
これ
)
から
少
(
すこ
)
し
許
(
ばか
)
り
方針
(
はうしん
)
をお
変
(
か
)
へなさるが
宜
(
よろ
)
しいでせう。
132
アメリカンコロニーでも、
133
あまり
教
(
をしへ
)
が
清
(
きよ
)
いものだから、
134
却
(
かへつ
)
て
発展
(
はつてん
)
して
居
(
を
)
りませぬわ。
135
四十
(
しじふ
)
年
(
ねん
)
もかかつてまだ
百
(
ひやく
)
人
(
にん
)
位
(
ぐらゐ
)
ほか
出来
(
でき
)
ないのですからな』
136
お花
『マアマアおかけなさいませ、
137
立話
(
たちばなし
)
は
足
(
あし
)
がしびれます』
138
と
籐
(
とう
)
の
椅子
(
いす
)
をあてがい、
139
丸
(
まる
)
い
机
(
つくゑ
)
を
真中
(
まんなか
)
において
三
(
さん
)
人
(
にん
)
は
鼎座
(
ていざ
)
となつた。
140
お
花
(
はな
)
は
二人
(
ふたり
)
に
茶
(
ちや
)
を
汲
(
く
)
み
乍
(
なが
)
ら、
141
お花
『
今
(
いま
)
ブラバーサさまの
仰有
(
おつしや
)
る
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
けば、
142
濁
(
にご
)
つて
居
(
ゐ
)
るから
人
(
ひと
)
が
寄
(
よ
)
ると
仰有
(
おつしや
)
つたが、
143
日出
(
ひのでの
)
神
(
かみ
)
のお
寅
(
とら
)
さまは、
144
清浄
(
せいじやう
)
潔白
(
けつぱく
)
ですよ。
145
水晶
(
すいしやう
)
身魂
(
みたま
)
ですから、
146
何処
(
どこ
)
から
何処
(
どこ
)
迄
(
まで
)
澄
(
す
)
んで
居
(
を
)
りますよ。
147
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
が
濁
(
にご
)
つてゐるから
清
(
きよ
)
めに
来
(
こ
)
られたのですよ。
148
貴方
(
あなた
)
も、
149
ソレ
橄欖山
(
かんらんさん
)
上
(
じやう
)
でマリヤさまと
云々
(
うんぬん
)
されるやうな
事
(
こと
)
で、
150
どうして
神業
(
しんげふ
)
が
発展
(
はつてん
)
しますか。
151
よう
考
(
かんが
)
へて
御覧
(
ごらん
)
なさいよ、
152
国許
(
くにもと
)
には
奥
(
おく
)
さまや
娘
(
むすめ
)
さまもあるぢやありませぬか。
153
その
奥
(
おく
)
さまや
娘
(
むすめ
)
さまは
朝晩
(
あさばん
)
水
(
みづ
)
をかぶつて
無事
(
ぶじ
)
に
神業
(
しんげふ
)
をつとめて
過失
(
あやまち
)
のないやうにと
祈
(
いの
)
つてゐるのに、
154
処
(
ところ
)
もあらうに
橄欖山
(
かんらんざん
)
で
天消
(
てんせう
)
地滅
(
ちめつ
)
の
乱痴気
(
らんちき
)
騒
(
さわ
)
ぎを
遊
(
あそ
)
ばすのだから、
155
イヤモウ、
156
その
凄
(
すご
)
い
腕前
(
うでまへ
)
には、
157
いかな
守宮別
(
やもりわけ
)
さまだつて
舌
(
した
)
をまいてゐられますわい。
158
オホヽヽヽ、
159
イヤ
之
(
これ
)
は
失礼
(
しつれい
)
、
160
どうかお
気
(
き
)
にさへて
下
(
くだ
)
さいますなや』
161
マリヤ
『お
花
(
はな
)
さま、
162
人
(
ひと
)
の
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
はうと
思
(
おも
)
へば、
163
吾
(
わが
)
頭
(
あたま
)
の
蜂
(
はち
)
から
払
(
はら
)
うてかからねばなりますまい。
164
お
寅
(
とら
)
さまだつて
国
(
くに
)
には
大将軍
(
だいしやうぐん
)
と
云
(
い
)
ふ
立派
(
りつぱ
)
な
立派
(
りつぱ
)
な
夫
(
をつと
)
があり、
165
お
子
(
こ
)
達
(
たち
)
も
沢山
(
たくさん
)
あるぢやありませぬか。
166
それに
何
(
なん
)
ぞや
守宮別
(
やもりわけ
)
さまとエルサレム
三界
(
さんがい
)
迄
(
まで
)
手
(
て
)
に
手
(
て
)
をとつてお
越
(
こ
)
しになり、
167
人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
がだるいやうな
事
(
こと
)
迄
(
まで
)
チヨイチヨイなさいますではありませぬか。
168
この
事
(
こと
)
はエルサレムで
誰一人
(
たれひとり
)
知
(
し
)
らぬものは
厶
(
ござ
)
いませぬよ』
169
お花
『ホヽヽヽヽ、
170
神界
(
しんかい
)
の
分
(
わか
)
らぬ
人
(
ひと
)
はそれだから
困
(
こま
)
ると
云
(
い
)
ふのだ。
171
お
寅
(
とら
)
さまと
守宮別
(
やもりわけ
)
さまは
切
(
き
)
るに
切
(
き
)
られぬ
神界
(
しんかい
)
の
御
(
ご
)
因縁
(
いんねん
)
があつて、
172
ああしてゐられるのですよ。
173
俗人
(
ぞくじん
)
の
身
(
み
)
として、
174
どうして
深遠
(
しんゑん
)
微妙
(
びめう
)
なる
神界
(
しんかい
)
の
御
(
ご
)
経綸
(
けいりん
)
が
分
(
わか
)
りますか。
175
アレとコレとは
てんで
根本
(
こんぽん
)
の
問題
(
もんだい
)
が
違
(
ちが
)
つてゐますよ。
176
その
理由
(
りいう
)
は、
177
到底
(
たうてい
)
一朝
(
いつてう
)
一夕
(
いつせき
)
にはお
前
(
まへ
)
さまの
腹
(
はら
)
には
入
(
い
)
りますまいが、
178
せめて
三
(
さん
)
週間
(
しうかん
)
なりと、
179
弁当持
(
べんたうもち
)
でお
通
(
かよ
)
ひなさい。
180
先
(
ま
)
づ
此
(
この
)
問題
(
もんだい
)
から
解決
(
かいけつ
)
せねば
貴方
(
あなた
)
等
(
がた
)
の
得心
(
とくしん
)
が
行
(
ゆ
)
きますまい。
181
その
代
(
かは
)
りこの
因縁
(
いんねん
)
が
分
(
わか
)
つたら、
182
いかなる
鬼
(
おに
)
大蛇
(
をろち
)
でも、
183
改心
(
かいしん
)
してアフンとして
開
(
あ
)
いた
口
(
くち
)
がすぼまりませぬぞよ、
184
ビツクリして
暈
(
めまい
)
の
来
(
く
)
る
大問題
(
だいもんだい
)
ですよ。
185
それはそれは
深
(
ふか
)
い
深
(
ふか
)
い
広
(
ひろ
)
い、
186
先
(
さき
)
の
分
(
わか
)
らぬ
三千
(
さんぜん
)
世界
(
せかい
)
のお
経綸
(
しぐみ
)
ですもの』
187
と
得意気
(
とくいげ
)
に
云
(
い
)
ふ。
188
ブラバーサ
『それは
又
(
また
)
ユツクリ
承
(
うけたま
)
はる
事
(
こと
)
としまして、
189
ブラバーサとしては
焦眉
(
せうび
)
の
問題
(
もんだい
)
としてお
寅
(
とら
)
さまの
所在
(
ありか
)
を
探
(
さが
)
さねばなりますまい。
190
お
花
(
はな
)
さま、
191
何
(
なに
)
か
心当
(
こころあた
)
りが
厶
(
ござ
)
いませうかな』
192
お花
『ヘンよう
仰有
(
おつしや
)
いますわい。
193
それは
私
(
わたし
)
の
方
(
はう
)
からお
尋
(
たづ
)
ねしたいと
思
(
おも
)
つてゐましたよ。
194
同
(
おな
)
じ
日出島
(
ひのでじま
)
の
同胞
(
どうはう
)
ぢやありませぬか、
195
そんな
腹
(
はら
)
の
悪
(
わる
)
い
白々
(
しらじら
)
しい、
196
トボケ
面
(
づら
)
せずに、
197
アアした、
198
コウしたとアツサリ
仰有
(
おつしや
)
つたらどうですか、
199
あまり
罪
(
つみ
)
が
深
(
ふか
)
う
厶
(
ござ
)
いますよ』
200
ブラバーサ
『
之
(
これ
)
は
近頃
(
ちかごろ
)
迷惑
(
めいわく
)
千万
(
せんばん
)
、
201
貴女
(
あなた
)
のお
口
(
くち
)
からかやうなお
言葉
(
ことば
)
を
聞
(
き
)
かうとは
夢想
(
むさう
)
だに
致
(
いた
)
しませぬでした』
202
お花
『
私
(
わたし
)
もアヤメのお
花
(
はな
)
と
云
(
い
)
つて
難波
(
なには
)
の
里
(
さと
)
に
於
(
おい
)
ては
海千
(
うみせん
)
山千
(
やません
)
河千
(
かはせん
)
と
云
(
い
)
はれた
女
(
をんな
)
弁護士
(
べんごし
)
ですよ。
203
チヤンと
顔色
(
かほいろ
)
を
一目
(
ひとめ
)
見
(
み
)
たら、
204
お
前
(
まへ
)
さまの
腹
(
はら
)
の
中
(
なか
)
が
皆
(
みな
)
分
(
わか
)
るのだから、
205
サア、
206
キツパリと
白状
(
はくじやう
)
しなさい。
207
お
寅
(
とら
)
さまが
演説
(
えんぜつ
)
の
邪魔
(
じやま
)
したら、
208
かつさらへて、
209
どつかへつれて
行
(
い
)
つてくれと
金
(
かね
)
の
百
(
ひやく
)
両
(
りやう
)
もアラブに
与
(
あた
)
へて
置
(
お
)
いて
生捕
(
いけど
)
つたのでせう。
210
そんな
事
(
こと
)
ア、
211
チヤンとこのお
花
(
はな
)
の
天眼通
(
てんがんつう
)
に
映
(
えい
)
じて
居
(
を
)
りますわいな』
212
マリヤは
息
(
いき
)
をはずませ
乍
(
なが
)
ら、
213
マリヤ
『お
花
(
はな
)
さま、
214
そら、
215
あまりぢや
厶
(
ござ
)
いませぬか。
216
聖師
(
せいし
)
さまは、
217
そんな
腹
(
はら
)
の
悪
(
わる
)
い
方
(
かた
)
ぢやありませぬよ』
218
お花
『おだまりなさい。
219
好
(
す
)
きな
男
(
をとこ
)
の
御
(
ご
)
贔屓
(
ひいき
)
をなさつても
私
(
わたし
)
の
前
(
まへ
)
では
通用
(
つうよう
)
しませぬよ。
220
二人
(
ふたり
)
がコツソリと
心
(
こころ
)
を
合
(
あは
)
し、
221
大
(
だい
)
それた
大陰謀
(
だいいんぼう
)
を
企
(
たく
)
らみ
乍
(
なが
)
ら、
222
知
(
し
)
らぬ
顔
(
かほ
)
の
半兵衛
(
はんべゑ
)
で
私
(
わたし
)
の
処
(
ところ
)
で
狐
(
きつね
)
の
七化
(
ななば
)
け、
223
狸
(
たぬき
)
の
八化式
(
やばけしき
)
に
親切
(
しんせつ
)
ごかしに
人
(
ひと
)
の
腹
(
はら
)
を
探
(
さぐ
)
らうとヤツて
来
(
き
)
ても、
224
尻尾
(
しつぽ
)
が
直
(
すぐ
)
に
見
(
み
)
えますから
駄目
(
だめ
)
ですよ。
225
あのマア
迷惑
(
めいわく
)
さうな
顔
(
かほ
)
わいのう』
226
ブラバーサ
『マリヤさま、
227
もう
帰
(
かへ
)
りませう。
228
到底
(
たうてい
)
このお
花
(
はな
)
さまには、
229
話
(
はなし
)
が
出来
(
でき
)
ませぬわい』
230
お花
『コリヤコリヤ、
231
マリヤ、
232
ブランコ
両人
(
りやうにん
)
、
233
尻
(
しり
)
こそばゆくなつて
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
すつもりか
知
(
し
)
らぬが、
234
さうはさせませぬぞや。
235
チヤンと
警察署
(
けいさつしよ
)
へ
届
(
とど
)
けておいたから、
236
待
(
ま
)
つて
下
(
くだ
)
さい。
237
今
(
いま
)
に
高等係
(
かうとうがかり
)
がやつて
来
(
き
)
て、
238
お
前
(
まへ
)
を
拘引
(
こういん
)
するだらう。
239
さうすりや
否
(
いや
)
でも
応
(
おう
)
でも
白状
(
はくじやう
)
せねばなりますまい。
240
そんな
処
(
ところ
)
で
恥
(
はぢ
)
をかくよりも、
241
ソツとアツサリ
私
(
わたし
)
の
前
(
まへ
)
で
白状
(
はくじやう
)
しなさい。
242
さうすりや
警察
(
けいさつ
)
へは
私
(
わたし
)
の
方
(
はう
)
から
間違
(
まちが
)
ひだつたと、
243
願
(
ねが
)
ひ
下
(
さ
)
げをしてやるから、
244
どうせ
嫌疑
(
けんぎ
)
のかかつたお
前
(
まへ
)
さまだから、
245
逃
(
のが
)
れつこはありませぬよ。
246
フツフヽヽヽヽ。
247
身
(
み
)
から
出
(
で
)
た
錆
(
さび
)
、
248
己
(
おの
)
が
刀
(
かたな
)
で
己
(
おの
)
が
首
(
くび
)
、
249
自縄
(
じじよう
)
自縛
(
じばく
)
とはお
前
(
まへ
)
さま
等
(
たち
)
の
今日
(
けふ
)
の
場合
(
ばあひ
)
だ。
250
ようマアそんな
心
(
こころ
)
になれたものだと
思
(
おも
)
へば
可愛相
(
かはいさう
)
になつて
来
(
き
)
たわいのう、
251
オーンオーンオーン』
252
と
泣
(
な
)
き
真似
(
まね
)
し
乍
(
なが
)
ら、
253
ソツと
目
(
め
)
に
唾
(
つばき
)
をつける。
254
その、
255
狡猾
(
ずる
)
さ。
256
酢
(
す
)
でも、
257
蒟蒻
(
こんにやく
)
でも
挺
(
てこ
)
にも
棒
(
ぼう
)
にも
大砲
(
たいはう
)
でも
行
(
ゆ
)
かぬ
代物
(
しろもの
)
である。
258
ブラバーサは『
此方
(
こちら
)
の
方
(
はう
)
から
誣告
(
ぶこく
)
を
訴
(
うつた
)
へる』と
云
(
い
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
259
憤然
(
ふんぜん
)
として
立上
(
たちあが
)
り、
260
細
(
ほそ
)
い
路地
(
ろぢ
)
を
潜
(
くぐ
)
つてマリヤと
共
(
とも
)
に
大道
(
だいだう
)
をまつしぐらに
己
(
おの
)
が
草庵
(
さうあん
)
さして
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
261
(
大正一四・八・一九
旧六・三〇
於由良海岸
北村隆光
録)
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