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霊界物語
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
第64巻(卯の巻)下
序文
総説
第1篇 復活転活
第1章 復活祭
第2章 逆襲
第3章 草居谷底
第4章 誤霊城
第5章 横恋慕
第2篇 鬼薊の花
第6章 金酒結婚
第7章 虎角
第8章 擬侠心
第9章 狂怪戦
第10章 拘淫
第3篇 開花落花
第11章 狂擬怪
第12章 開狂式
第13章 漆別
第14章 花曇
第15章 騒淫ホテル
第4篇 清風一過
第16章 誤辛折
第17章 茶粕
第18章 誠と偽
第19章 笑拙種
第20章 猫鞍干
第21章 不意の官命
第22章 帰国と鬼哭
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山河草木(第61~72巻、入蒙記)
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第64巻(卯の巻)下
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<<< 不意の官命
(B)
(N)
余白歌 >>>
第二二章
帰国
(
きこく
)
と
鬼哭
(
きこく
)
〔一八二八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第64巻下 山河草木 卯の巻下
篇:
第4篇 清風一過
よみ(新仮名遣い):
せいふういっか
章:
第22章 帰国と鬼哭
よみ(新仮名遣い):
きこくときこく
通し章番号:
1828
口述日:
1925(大正14)年08月21日(旧07月2日)
口述場所:
丹後由良 秋田別荘
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年11月7日
概要:
舞台:
アメリカンコロニー
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
主な登場人物
[?]
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2018-03-27 12:06:56
OBC :
rm64b22
愛善世界社版:
284頁
八幡書店版:
第11輯 602頁
修補版:
校定版:
289頁
普及版:
63頁
初版:
ページ備考:
001
ブラバーサはスバツフオードの
厚意
(
こうい
)
により、
002
アメリカンコロニーを
根拠
(
こんきよ
)
として、
003
マリヤと
共
(
とも
)
に
三五教
(
あななひけう
)
の
大宣伝
(
だいせんでん
)
をなし、
004
其
(
その
)
名
(
な
)
を
遠近
(
ゑんきん
)
に
轟
(
とどろ
)
かし、
005
数多
(
あまた
)
の
信者
(
しんじや
)
を
集
(
あつ
)
めて
居
(
ゐ
)
た。
006
然
(
しか
)
るに
日
(
ひ
)
の
出島
(
でじま
)
における
救世主
(
きうせいしゆ
)
の
名声
(
めいせい
)
は、
007
地球
(
ちきう
)
上
(
じやう
)
隈
(
くま
)
なく
知
(
し
)
れ
渡
(
わた
)
り、
008
旭日
(
きよくじつ
)
昇天
(
しようてん
)
の
勢
(
いきほひ
)
で、
009
エルサレムに
来
(
き
)
た
各国人
(
かくこくじん
)
は、
010
何
(
いづ
)
れも
競
(
きそ
)
ふてブラバーサの
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
かむと、
011
このコロニーへ
日一日
(
ひいちにち
)
と
数多
(
かずおほ
)
く
集
(
あつ
)
まつて
来
(
き
)
た。
012
スバツフオードも
非常
(
ひじやう
)
に
乗
(
の
)
り
気
(
き
)
になり、
013
アメリカンコロニーを
三五教
(
あななひけう
)
の
出張所
(
しゆつちやうじよ
)
となし、
014
自
(
みづか
)
ら
陣頭
(
ぢんとう
)
に
立
(
た
)
つて
遠近
(
をちこち
)
の
布教
(
ふけう
)
に
出
(
で
)
かけて
居
(
ゐ
)
た。
015
之
(
これ
)
に
反
(
はん
)
してお
寅
(
とら
)
婆
(
ばば
)
アの
日夜
(
にちや
)
の
活躍
(
くわつやく
)
も
寸効
(
すんかう
)
なく、
016
一人
(
ひとり
)
の
信者
(
しんじや
)
も
出来
(
でき
)
ず、
017
唯
(
ただ
)
徒
(
いたづら
)
に
狂人婆
(
きちがひばば
)
アの
評判
(
ひやうばん
)
を
売
(
う
)
つたのみ、
018
市民
(
しみん
)
の
笑
(
わら
)
ひを
買
(
か
)
つたのみが
収穫
(
しうくわく
)
であつた。
019
加
(
くは
)
ふるに
守宮別
(
やもりわけ
)
、
020
お
寅
(
とら
)
、
021
お
花
(
はな
)
との
三角
(
さんかく
)
関係
(
くわんけい
)
が
祟
(
たた
)
つて、
022
遂
(
つひ
)
には
其
(
その
)
筋
(
すぢ
)
の
耳
(
みみ
)
に
入
(
い
)
り
退去
(
たいきよ
)
命令
(
めいれい
)
を
受
(
う
)
くる
事
(
こと
)
になり、
023
三日
(
みつか
)
の
後
(
のち
)
には
聖地
(
せいち
)
を
後
(
あと
)
に
本国
(
ほんごく
)
へ
帰
(
かへ
)
る
事
(
こと
)
になつたので、
024
ブラバーサは
俄
(
にはか
)
に
気
(
き
)
をいらち、
025
あんな
狂人
(
きちがひ
)
が
国
(
くに
)
へ
帰
(
かへ
)
らうものなら、
026
どんな
噂
(
うはさ
)
を
撒
(
ま
)
くかも
知
(
し
)
れない。
027
自分
(
じぶん
)
は
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ずマリヤと
関係
(
くわんけい
)
した
欠点
(
けつてん
)
もある。
028
放
(
ほ
)
つておけば
自分
(
じぶん
)
の
信用
(
しんよう
)
迄
(
まで
)
メチャメチャにせらるるは
火
(
ひ
)
を
睹
(
み
)
るよりも
明
(
あきら
)
かだ。
029
これやかうしては
居
(
ゐ
)
られない。
030
一度
(
いちど
)
聖師
(
せいし
)
にも
会
(
あ
)
つて
見
(
み
)
たいし、
031
又
(
また
)
妻子
(
さいし
)
にも
安心
(
あんしん
)
させ
度
(
た
)
いから、
032
彼
(
かれ
)
等
(
ら
)
に
先
(
さき
)
だち
急
(
いそ
)
いで
帰国
(
きこく
)
仕度
(
した
)
いものだと、
033
スバツフオードに
相談
(
さうだん
)
して
見
(
み
)
た。
034
スバツフオードは
一々
(
いちいち
)
諾
(
うな
)
づいて、
035
スバッフォード
『
成程
(
なるほど
)
一度
(
いちど
)
お
帰
(
かへ
)
りになつた
方
(
はう
)
がよいかも
知
(
し
)
れませぬな。
036
肝腎
(
かんじん
)
の
根拠地
(
こんきよち
)
を
蹂躙
(
じうりん
)
せらるる
恐
(
おそ
)
れが
有
(
あ
)
りますから。
037
併
(
しか
)
しマリヤさまをどうなされますか』
038
ブラバーサ
『ハイ、
039
マリヤさまには
夜前
(
やぜん
)
篤
(
とく
)
と
事情
(
じじやう
)
を
打
(
う
)
ち
明
(
あ
)
けました
処
(
ところ
)
、
040
快
(
こころよ
)
く
承知
(
しようち
)
して
下
(
くだ
)
さいました。
041
遉
(
さすが
)
は
信仰
(
しんかう
)
生活
(
せいくわつ
)
に
生
(
い
)
きて
居
(
を
)
らるる
丈
(
だけ
)
あつて、
042
変
(
かは
)
つた
方
(
かた
)
ですわい。
043
これこの
通
(
とほ
)
り
私
(
わたし
)
の
為
(
た
)
めに
離縁状
(
りえんじやう
)
を
書
(
か
)
いて
下
(
くだ
)
さつたから
安心
(
あんしん
)
を
願
(
ねが
)
ひます』
044
スバッフォード
『
一寸
(
ちよつと
)
拝読
(
はいどく
)
さして
頂
(
いただ
)
いても
宜敷
(
よろし
)
う
厶
(
ござ
)
いますか』
045
ブラバーサ
『ハイ、
046
宜敷
(
よろし
)
う
厶
(
ござ
)
います。
047
マリヤさまの
誠意
(
せいい
)
がお
分
(
わか
)
りになつて、
048
互
(
たがひ
)
の
便宜
(
べんぎ
)
で
厶
(
ござ
)
いませうから』
049
スバツフオード
聖師
(
せいし
)
は
徐
(
おもむろ
)
に
読
(
よ
)
み
初
(
はじ
)
めた、
050
一、
051
私事
(
わたくしこと
)
、
052
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御縁
(
ごえん
)
に
依
(
よ
)
りまして、
053
心
(
こころ
)
にもなき
御
(
ご
)
無礼
(
ぶれい
)
を
致
(
いた
)
し、
054
今日
(
こんにち
)
迄
(
まで
)
貴方
(
あなた
)
様
(
さま
)
の
第二
(
だいに
)
夫人
(
ふじん
)
として
仕
(
つか
)
へて
参
(
まゐ
)
りましたが、
055
併
(
しか
)
しこれも
貴方
(
あなた
)
様
(
さま
)
に
悪魔
(
あくま
)
の
憑依
(
ひようい
)
しない
様
(
やう
)
、
056
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
からの
御
(
ご
)
命令
(
めいれい
)
を
遵奉
(
じゆんぼう
)
して
来
(
き
)
たものです。
057
最早
(
もはや
)
御
(
ご
)
帰国
(
きこく
)
に
際
(
さい
)
しましては、
058
私
(
わたし
)
の
使命
(
しめい
)
もいよいよ
果
(
はた
)
されたと
考
(
かんが
)
へますから、
059
後日
(
ごじつ
)
の
証拠
(
しようこ
)
として
此
(
この
)
書
(
しよ
)
を
書
(
か
)
いて
貴方
(
あなた
)
にお
渡
(
わた
)
し
致
(
いた
)
しておきます。
060
本国
(
ほんごく
)
へお
帰
(
かへ
)
りになり、
061
お
寅
(
とら
)
さまや、
062
守宮別
(
やもりわけ
)
さまや、
063
魔我彦
(
まがひこ
)
さまやお
花
(
はな
)
さまなどが
私
(
わたし
)
と
貴方
(
あなた
)
の
関係
(
くわんけい
)
について、
064
いろいろと
悪
(
わる
)
く
吹聴
(
ふいちやう
)
せらるるかも
知
(
し
)
れませぬ。
065
万一
(
まんいち
)
左様
(
さやう
)
な
場合
(
ばあひ
)
が
厶
(
ござ
)
いましたら、
066
この
書面
(
しよめん
)
を
聖師
(
せいし
)
様
(
さま
)
にお
見
(
み
)
せなさいませ、
067
貴方
(
あなた
)
と
私
(
わたし
)
との
間
(
あひだ
)
は
何
(
なん
)
の
雲霧
(
くもきり
)
もなく、
068
清浄
(
せいじやう
)
潔白
(
けつぱく
)
の
間柄
(
あひだがら
)
で
厶
(
ござ
)
います。
069
互
(
たがひ
)
に
愛
(
あい
)
し
愛
(
あい
)
され
抱擁
(
はうよう
)
キッスなどは
致
(
いた
)
しましたが、
070
未
(
いま
)
だ
肉交
(
にくかう
)
を
行
(
おこな
)
つた
事
(
こと
)
は
厶
(
ござ
)
いませぬ。
071
これは
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
がよく
御存
(
ごぞん
)
じですから、
072
別
(
べつ
)
に
弁解
(
べんかい
)
する
必要
(
ひつえう
)
もなからうかと
存
(
ぞん
)
じます。
073
年
(
ねん
)
月
(
ぐわつ
)
日
(
ひ
)
074
アメリカンコロニーのマリヤより
075
恋
(
こひ
)
しき
恋
(
こひ
)
しきブラバーサ
様
(
さま
)
076
スバッフォード
『なる
程
(
ほど
)
立派
(
りつぱ
)
な
御
(
ご
)
両人
(
りやうにん
)
のお
志
(
こころざ
)
し、
077
ヤ、
078
私
(
わたし
)
もこれ
程
(
ほど
)
潔白
(
けつぱく
)
な
間柄
(
あひだがら
)
とは
存
(
ぞん
)
じて
居
(
を
)
りませ
何
(
なん
)
だ。
079
矢張
(
やはり
)
私
(
わたし
)
の
心
(
こころ
)
が
汚
(
きた
)
なかつたのでせう、
080
ハヽヽヽ。
081
サアサアこれからマリヤさまに
来
(
き
)
て
貰
(
もら
)
つて、
082
私
(
わたし
)
と
三
(
さん
)
人
(
にん
)
送別会
(
そうべつくわい
)
を
開
(
ひら
)
きませう。
083
さうして、
084
コロニーの
信者
(
しんじや
)
へもお
神酒
(
みき
)
を
一杯
(
いつぱい
)
披露
(
ひろう
)
の
為
(
ため
)
振
(
ふ
)
れ
舞
(
ま
)
ふ
事
(
こと
)
に
致
(
いた
)
しませう』
085
ブラバーサ
『
長
(
なが
)
らく
御
(
ご
)
厄介
(
やくかい
)
に
預
(
あづ
)
かりまして
何
(
なに
)
から
何
(
なに
)
迄
(
まで
)
御
(
ご
)
親切
(
しんせつ
)
に
有難
(
ありがた
)
う
厶
(
ござ
)
います。
086
何
(
いづ
)
れ
又
(
また
)
近
(
ちか
)
い
中
(
うち
)
に
上
(
のぼ
)
つて
参
(
まゐ
)
ります。
087
其
(
その
)
時
(
とき
)
は
日
(
ひ
)
の
出島
(
でじま
)
の
再臨
(
さいりん
)
のキリストの
現
(
あら
)
はれたまふ
時
(
とき
)
かと
存
(
ぞん
)
じます。
088
どこ
迄
(
まで
)
も
幾久
(
いくひさ
)
しく
御
(
ご
)
厚情
(
こうじやう
)
を
願
(
ねが
)
ひませう。
089
随分
(
ずいぶん
)
お
壮健
(
まめ
)
で
御
(
ご
)
神業
(
しんげふ
)
に
奉仕
(
ほうし
)
して
下
(
くだ
)
さいませ』
090
スバッフォード
『
三五教
(
あななひけう
)
の
信者
(
しんじや
)
はマリヤさまが
担任
(
たんにん
)
致
(
いた
)
しますから、
091
御
(
ご
)
安心
(
あんしん
)
下
(
くだ
)
さいませ』
092
ブラバーサ
『ハイ、
093
有難
(
ありがた
)
う
厶
(
ござ
)
います』
094
と
挨拶
(
あいさつ
)
して
居
(
ゐ
)
る
所
(
ところ
)
へマリヤは
衣紋
(
えもん
)
を
繕
(
つくろ
)
ひ、
095
出
(
い
)
で
来
(
きた
)
り、
096
恭
(
うやうや
)
しく
両手
(
りやうて
)
をつき、
097
マリヤ
『
聖師
(
せいし
)
様
(
さま
)
浅
(
あさ
)
からぬ
御
(
ご
)
神縁
(
しんえん
)
によりまして、
098
いたらぬ
妾
(
わたくし
)
、
099
長
(
なが
)
らくお
世話
(
せわ
)
に
預
(
あづ
)
かりました。
100
貴方
(
あなた
)
が
御
(
ご
)
帰国
(
きこく
)
遊
(
あそ
)
ばしましても、
101
御教
(
みをしへ
)
の
御
(
ご
)
趣旨
(
しゆし
)
は
私
(
わたくし
)
が
代
(
かは
)
つて
飽迄
(
あくまで
)
宣伝
(
せんでん
)
致
(
いた
)
します。
102
又
(
また
)
信者
(
しんじや
)
に
対
(
たい
)
しても、
103
貴方
(
あなた
)
から
教
(
をそ
)
はつた
教理
(
けうり
)
を
懇々
(
こんこん
)
と
説
(
と
)
き
諭
(
さと
)
し、
104
神政
(
しんせい
)
成就
(
じやうじゆ
)
の
為
(
た
)
め
尽
(
つく
)
しますから、
105
どうぞ
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
なくお
帰
(
かへ
)
り
下
(
くだ
)
さいませ』
106
ブラバーサ
『ヤ、
107
実
(
じつ
)
に
長
(
なが
)
らく
見
(
み
)
ず
不知
(
しらず
)
の
土地
(
とち
)
へ
参
(
まゐ
)
りまして、
108
お
世話
(
せわ
)
に
預
(
あづ
)
かりました。
109
何
(
いづ
)
れ
又
(
また
)
出直
(
でなほ
)
して
参
(
まゐ
)
りますから、
110
どうぞお
身体
(
からだ
)
を
大切
(
たいせつ
)
に
御用
(
ごよう
)
を
勤
(
つと
)
めて
居
(
ゐ
)
て
下
(
くだ
)
さいませ。
111
明後日
(
みやうごにち
)
のトルコ
丸
(
まる
)
でお
寅
(
とら
)
さま
一行
(
いつかう
)
は
帰国
(
きこく
)
されるさうですから、
112
私
(
わたし
)
は
一足先
(
ひとあしさき
)
に
今晩
(
こんばん
)
の
汽船
(
きせん
)
アラビヤ
丸
(
まる
)
に
乗
(
の
)
つて
帰
(
かへ
)
らうと
存
(
ぞん
)
じます。
113
どうか
御
(
ご
)
一同
(
いちどう
)
様
(
さま
)
へ
宜
(
よろ
)
しくお
伝
(
つた
)
へ
下
(
くだ
)
さいませ。
114
序
(
ついで
)
にマリヤさまにお
願
(
ねが
)
ひしておきたいので
厶
(
ござ
)
いますが、
115
駅前
(
えきまへ
)
の
有明家
(
ありあけや
)
の
綾子
(
あやこ
)
と
云
(
い
)
ふ
芸者
(
げいしや
)
は、
116
一旦
(
いつたん
)
守宮別
(
やもりわけ
)
と
妙
(
めう
)
な
関係
(
くわんけい
)
が
結
(
むす
)
ばれたと
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
で
厶
(
ござ
)
います。
117
守宮別
(
やもりわけ
)
が
帰国
(
きこく
)
の
事
(
こと
)
となれば、
118
嘸
(
さぞ
)
悲観
(
ひくわん
)
の
淵
(
ふち
)
に
沈
(
しづ
)
み、
119
女
(
をんな
)
の
小
(
ちひ
)
さい
心
(
こころ
)
から、
120
無分別
(
むふんべつ
)
の
事
(
こと
)
をするかも
知
(
し
)
れませぬ。
121
万一
(
まんいち
)
そんな
事
(
こと
)
があつては、
122
日
(
ひ
)
の
出島
(
でじま
)
から
参
(
まゐ
)
りました、
123
吾々
(
われわれ
)
宣伝使
(
せんでんし
)
の
責任
(
せきにん
)
が
済
(
す
)
みませぬから、
124
何卒
(
どうぞ
)
貴女
(
あなた
)
から
一度
(
いちど
)
訪問
(
はうもん
)
して
慰
(
なぐさ
)
めて
上
(
あ
)
げて
下
(
くだ
)
さい。
125
きつとあの
方
(
かた
)
は
貴女
(
あなた
)
のお
弟子
(
でし
)
になるだらうと
思
(
おも
)
ひます』
126
マリヤ
『ハイ、
127
畏
(
かしこ
)
まりました。
128
御
(
ご
)
心配
(
しんぱい
)
下
(
くだ
)
さいますな』
129
スバッフォード
『どうやら
出帆
(
しゆつぱん
)
時刻
(
じこく
)
迄
(
まで
)
に、
130
一
(
いち
)
時間
(
じかん
)
より
厶
(
ござ
)
いませぬから、
131
今
(
いま
)
自動車
(
じどうしや
)
を
雇
(
やと
)
ふておきました。
132
どうか
早
(
はや
)
く
乗
(
の
)
つて
下
(
くだ
)
さい、
133
私
(
わたし
)
も
船場
(
ふなば
)
迄
(
まで
)
送
(
おく
)
りますから』
134
『ハイ、
135
有難
(
ありがた
)
う』とブラバーサは
自分
(
じぶん
)
の
古
(
ふる
)
い
着物
(
きもの
)
や
手道具
(
てだうぐ
)
其
(
その
)
他
(
た
)
の
日用品
(
にちようひん
)
を、
136
コロニーの
人々
(
ひとびと
)
に
分与
(
ぶんよ
)
すべく
頼
(
たの
)
みおき、
137
三
(
さん
)
人
(
にん
)
自動車
(
じどうしや
)
に
乗
(
の
)
つて
渡船場
(
とせんば
)
へと
急
(
いそ
)
ぎ
行
(
ゆ
)
く。
138
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐世
(
ませ
)
。
139
(
大正一四・八・二一
旧七・二
於由良海岸秋田別荘
加藤明子
録)
140
(昭和九・五・二七 王仁訂正)
141
(昭和一〇・三・一〇 於台湾草山別院 王仁校正)
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