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霊界物語
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
第70巻(酉の巻)
序文
総説
第1篇 花鳥山月
第1章 信人権
第2章 折衝戦
第3章 恋戦連笑
第4章 共倒れ
第5章 花鳥山
第6章 鬼遊婆
第7章 妻生
第8章 大勝
第2篇 千種蛮態
第9章 針魔の森
第10章 二教聯合
第11章 血臭姫
第12章 大魅勒
第13章 喃悶題
第14章 賓民窟
第15章 地位転変
第3篇 理想新政
第16章 天降里
第17章 春の光
第18章 鳳恋
第19章 梅花団
第20章 千代の声
第21章 三婚
第22章 優秀美
附 記念撮影
余白歌
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>
山河草木(第61~72巻、入蒙記)
>
第70巻(酉の巻)
> 第3篇 理想新政 > 第22章 優秀美
<<< 三婚
(B)
(N)
附 記念撮影 >>>
第二二章
優秀美
(
いうしうび
)
〔一七八九〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第70巻 山河草木 酉の巻
篇:
第3篇 理想新政
よみ(新仮名遣い):
りそうしんせい
章:
第22章 優秀美
よみ(新仮名遣い):
ゆうしゅうび
通し章番号:
1789
口述日:
1925(大正14)年08月25日(旧07月6日)
口述場所:
丹後由良 秋田別荘
筆録者:
松村真澄
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年10月16日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
教務総監ジャンクは、千草姫の行動や、太子、王女らが行方不明であることに心を悩めていた。そして、いつのまにかうつらうつらと眠りについてしまった。
すると、夢うつつの中、言霊別のエンゼルが現れて託宣を下す。
太子らは、ある場所に神の守護によりかくまわれており、いよいよ教政改革断行の時期がせまったので、すぐに会うことができる。
新しい左守・右守はすでに定めれており、ジャンクは教務総監として新体制を補佐するべし。また、王女の夫はすでに定められており、王女夫婦はハリマの森の神主として奉仕させるべし。
ガーデン王は八岐大蛇の悪霊の片割れに表意されているが、静かな地で静養すればよくなるであろう。
また、千草姫は実はすでにこの世を去っており、その遺骸に高姫の霊が憑依して、今の醜態・乱暴を立ち働いている。これは、金毛九尾の悪孤の霊の仕業であり、よくよく注意すべし。
そして、言霊別は去っていった。
ジャンクはこの託宣に勇気をつけられ、神恩を感謝する歌を歌っている。
そこへ、太子が改革派一行を引き連れて戻ってくる。太子とジャンクは新しい時代の到来を互いに喜び合う。
そして、照国別の案により、妖僧キューバーを解放し、また千草姫の審神をすべく、一同は姫の居間に向かう。
そこでは、今しも千草姫がテイラの母モクレンを、スコブツエン宗の残酷な掟にしたがって、神のいけにえにしようとしているところであった。
照国別は、外から力の限りドアを打ち破り、千草姫をウーンと一声、睨みつければ、金毛九尾の狐は慌てて天窓を伝い、どこともなく姿を隠してしまった。
ここにチウイン太子は新教王となり、トルマン国も小天国を現出するにいたった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7022
愛善世界社版:
276頁
八幡書店版:
第12輯 492頁
修補版:
校定版:
284頁
普及版:
140頁
初版:
ページ備考:
001
教務
(
けうむ
)
総監
(
そうかん
)
のジヤンクは
一室
(
ひとま
)
に
立
(
たて
)
籠
(
こも
)
り、
002
千草姫
(
ちぐさひめ
)
の
行動
(
かうどう
)
の
常
(
つね
)
ならぬのに
心
(
こころ
)
を
悩
(
なや
)
め、
003
且
(
かつ
)
チウイン
太子
(
たいし
)
、
004
王女
(
わうぢよ
)
、
005
テイラ、
006
ハリスの
行方
(
ゆくへ
)
不明
(
ふめい
)
となりしことも
亦
(
また
)
ジヤンクが
心配
(
しんぱい
)
の
種
(
たね
)
となつた。
007
いつとはなく、
008
うつらうつらと
眠
(
ねむり
)
につく。
009
時
(
とき
)
しもあれ、
010
容色
(
ようしよく
)
端麗
(
たんれい
)
なる
異様
(
いやう
)
の
神人
(
しんじん
)
、
011
何処
(
どこ
)
ともなく
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
012
『ジヤンク ジヤンク』
0121
と
肩
(
かた
)
をゆすり
玉
(
たま
)
ふ。
013
ジヤンクはハツと
驚
(
おどろ
)
き
目
(
め
)
をさませば、
014
夢
(
ゆめ
)
にみしと
同様
(
どうやう
)
の
神人
(
しんじん
)
が
厳然
(
げんぜん
)
として、
015
吾
(
わが
)
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
の
椅子
(
いす
)
に
腰
(
こし
)
うちかけ、
016
ニコニコし
乍
(
なが
)
ら、
017
神人
(
しんじん
)
『
我
(
われ
)
は
第一
(
だいいち
)
霊国
(
れいごく
)
の
天人
(
てんにん
)
言霊別
(
ことたまわけ
)
のエンゼルであるぞよ。
018
汝
(
なんぢ
)
はトルマン
国
(
ごく
)
の
現状
(
げんじやう
)
を
憂慮
(
いうりよ
)
し、
019
心胆
(
しんたん
)
を
悩
(
なや
)
ませ
居
(
ゐ
)
る
段
(
だん
)
、
020
実
(
じつ
)
に
感服
(
かんぷく
)
の
至
(
いた
)
りだ。
021
汝
(
なんぢ
)
の
至誠
(
しせい
)
天
(
てん
)
に
通
(
つう
)
じ、
022
今
(
いま
)
やエンゼルとして
汝
(
なんぢ
)
の
神業
(
しんげふ
)
を
輔
(
たす
)
くべく
降
(
くだ
)
り
来
(
きた
)
れり、
023
ゆめゆめ
疑
(
うたが
)
ふな』
024
ジヤンク『ハイ、
025
何事
(
なにごと
)
も
愚鈍
(
ぐどん
)
の
私
(
わたくし
)
、
026
進退
(
しんたい
)
維
(
これ
)
谷
(
きは
)
まつて、
027
憂愁
(
いうしう
)
に
沈
(
しづ
)
み
居
(
を
)
ります
際
(
さい
)
、
028
尊
(
たふと
)
き
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
降臨
(
かうりん
)
、
029
実
(
じつ
)
に
有難
(
ありがた
)
う
存
(
ぞん
)
じます。
030
何卒
(
なにとぞ
)
々々
(
なにとぞ
)
御
(
ご
)
守護
(
しゆご
)
あらむ
事
(
こと
)
を
偏
(
ひとへ
)
に
希
(
ねが
)
ひ
上
(
あ
)
げ
奉
(
たてまつ
)
ります』
031
エンゼル『
汝
(
なんぢ
)
が
心配
(
しんぱい
)
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
るチウイン
太子
(
たいし
)
を
始
(
はじ
)
め、
032
王女
(
わうぢよ
)
チンレイ、
033
テイラ、
034
ハリスの
面々
(
めんめん
)
は
神
(
かみ
)
の
守護
(
しゆご
)
に
仍
(
よ
)
り、
035
少時
(
しばし
)
或
(
ある
)
所
(
ところ
)
に
囲
(
かく
)
まひおきしが、
036
いよいよ
教政
(
けうせい
)
改革
(
かいかく
)
断行
(
だんかう
)
の
時期
(
じき
)
到来
(
たうらい
)
したれば、
037
今
(
いま
)
に
会
(
あ
)
はしてやらう。
038
汝
(
なんぢ
)
は
飽
(
あ
)
く
迄
(
まで
)
もトルマン
国
(
ごく
)
の
教務
(
けうむ
)
総監
(
そうかん
)
となり、
039
チウイン
太子
(
たいし
)
を
輔
(
たす
)
けて、
040
正
(
ただ
)
しき
教化
(
けうくわ
)
を
行
(
おこな
)
へ。
041
又
(
また
)
左守
(
さもり
)
、
042
右守
(
うもり
)
はチウイン
太子
(
たいし
)
、
043
既
(
すで
)
に
定
(
さだ
)
め
居
(
を
)
れば、
044
太子
(
たいし
)
の
意見
(
いけん
)
に
従
(
したが
)
ふべし。
045
王女
(
わうぢよ
)
チンレイは
照国別
(
てるくにわけ
)
の
弟子
(
でし
)
春公
(
はるこう
)
なる
者
(
もの
)
を
夫
(
をつと
)
となし、
046
ハリマの
森
(
もり
)
の
神殿
(
かむどの
)
に
三五
(
あななひ
)
の
大神
(
おほかみ
)
とウラルの
神
(
かみ
)
と
併
(
あは
)
せ
祭
(
まつ
)
り、
047
春公
(
はるこう
)
を
神主
(
かんぬし
)
となし、
048
チンレイと
共
(
とも
)
に
永遠
(
えいゑん
)
に
奉仕
(
ほうし
)
せしめよ』
049
ジヤ『ハイ、
050
何
(
なに
)
から
何
(
なに
)
迄
(
まで
)
、
051
御
(
ご
)
指導
(
しだう
)
下
(
くだ
)
さいまして
有難
(
ありがた
)
う
存
(
ぞん
)
じます。
052
神
(
かみ
)
様
(
さま
)
……エンゼル
様
(
さま
)
に
恐
(
おそ
)
れ
乍
(
なが
)
ら
御
(
お
)
伺
(
うかが
)
ひ
致
(
いた
)
しまするが、
053
ガーデン
教王
(
けうわう
)
様
(
さま
)
は
精神
(
せいしん
)
に
御
(
ご
)
異状
(
いじやう
)
ありとみえ、
054
言行
(
げんかう
)
頓
(
とみ
)
に
一変
(
いつぺん
)
し、
055
此
(
この
)
老臣
(
らうしん
)
も
実
(
じつ
)
に
困難
(
こんなん
)
致
(
いた
)
して
居
(
を
)
りまするが、
056
教王
(
けうわう
)
様
(
さま
)
は
元
(
もと
)
の
正気
(
しやうき
)
に
御
(
お
)
返
(
かへ
)
り
遊
(
あそ
)
ばすで
御座
(
ござ
)
りませうか』
057
エンゼル『
彼
(
かれ
)
は
八岐
(
やまた
)
大蛇
(
をろち
)
の
片割
(
かたわれ
)
の
悪霊
(
あくれい
)
に
憑依
(
ひようい
)
され、
058
精神
(
せいしん
)
惑乱
(
わくらん
)
しをれば、
059
暫
(
しばら
)
く
閑地
(
かんち
)
に
静養
(
せいやう
)
せしめよ。
060
又
(
また
)
千草姫
(
ちぐさひめ
)
はすでにすでに
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
去
(
さ
)
り、
061
其
(
その
)
遺骸
(
ゐがい
)
に
高姫
(
たかひめ
)
の
霊
(
れい
)
憑依
(
ひようい
)
し、
062
日
(
ひ
)
の
出神
(
でのかみ
)
の
生宮
(
いきみや
)
と
称
(
しよう
)
し、
063
所在
(
あらゆる
)
醜態
(
しうたい
)
を
演
(
えん
)
じ、
064
乱暴
(
らんばう
)
を
働
(
はたら
)
き
居
(
ゐ
)
るは、
065
全
(
まつた
)
く
金毛
(
きんまう
)
九尾
(
きうび
)
の
悪狐
(
あくこ
)
の
霊
(
れい
)
の
致
(
いた
)
す
所
(
ところ
)
、
066
随分
(
ずいぶん
)
注意
(
ちうい
)
すべし』
067
ジヤ『ハイ、
068
心得
(
こころえ
)
まして
御座
(
ござ
)
います。
069
千草姫
(
ちぐさひめ
)
様
(
さま
)
でないとすれば、
070
此
(
この
)
老臣
(
らうしん
)
も
大
(
おほい
)
に
考
(
かんが
)
ふる
所
(
ところ
)
が
御座
(
ござ
)
います。
071
何卒
(
なにとぞ
)
々々
(
なにとぞ
)
過
(
あやま
)
ちなきやう、
072
御
(
ご
)
守護
(
しゆご
)
願
(
ねが
)
ひ
奉
(
まつ
)
ります』
073
エン『
彼
(
か
)
れ
高姫
(
たかひめ
)
の
再来
(
さいらい
)
たる
千草姫
(
ちぐさひめ
)
は
常
(
つね
)
に
特
(
とく
)
に
気
(
き
)
を
付
(
つ
)
けよ。
074
さらば』
075
といふより
早
(
はや
)
く、
076
忽
(
たちま
)
ち
其
(
その
)
神姿
(
しんし
)
を
消
(
け
)
させ
玉
(
たま
)
ふた。
077
ジヤンクは
神恩
(
しんおん
)
を
感謝
(
かんしや
)
し、
078
讃美歌
(
さんびか
)
を
歌
(
うた
)
ふ。
079
『
日
(
ひ
)
はくれはてて
道
(
みち
)
もなし
080
雪
(
ゆき
)
は
野山
(
のやま
)
に
堆
(
うづだか
)
く
081
積
(
つも
)
りて
歩
(
あゆ
)
まむ
由
(
よし
)
もなし
082
行手
(
ゆくて
)
に
悩
(
なや
)
む
旅人
(
たびびと
)
の
083
頭上
(
づじやう
)
を
照
(
てら
)
し
日
(
ひ
)
の
神
(
かみ
)
は
084
暗
(
やみ
)
をば
晴
(
は
)
らし
積
(
つ
)
む
雪
(
ゆき
)
を
085
解
(
と
)
かせ
玉
(
たま
)
ひて
己
(
おの
)
が
行
(
ゆ
)
く
086
大道
(
おほぢ
)
を
開
(
ひら
)
かせ
玉
(
たま
)
ひけり
087
あゝ
有難
(
ありがた
)
や
有難
(
ありがた
)
や
088
御国
(
みくに
)
に
尽
(
つく
)
す
赤心
(
まごころ
)
を
089
神
(
かみ
)
は
諾
(
うべ
)
なひ
玉
(
たま
)
ひけむ
090
困
(
こま
)
り
切
(
き
)
つたる
今日
(
けふ
)
の
宵
(
よひ
)
091
吾
(
わが
)
枕辺
(
まくらべ
)
におごそかに
092
現
(
あら
)
はれ
玉
(
たま
)
ひ
宣
(
の
)
り
玉
(
たま
)
ふ
093
其
(
その
)
御言葉
(
みことば
)
は
夢
(
ゆめ
)
ならず
094
誠
(
まこと
)
の
神
(
かみ
)
の
御
(
ご
)
出現
(
しゆつげん
)
095
仰
(
あふ
)
ぐも
高
(
たか
)
し
須弥
(
しゆみ
)
の
山
(
やま
)
096
守
(
まも
)
らせ
玉
(
たま
)
ふ
木
(
こ
)
の
花
(
はな
)
の
097
姫
(
ひめの
)
命
(
みこと
)
にましますか
098
但
(
ただ
)
しは
言霊別
(
ことたまわけ
)
神
(
かみ
)
か
099
何
(
いづ
)
れにますかは
知
(
し
)
らね
共
(
ども
)
100
姿
(
すがた
)
雄々
(
をを
)
しき
瑞御霊
(
みづみたま
)
101
乾
(
かわ
)
ききつたる
吾
(
わが
)
霊
(
たま
)
を
102
うるほし
玉
(
たま
)
ひ
清鮮
(
せいせん
)
の
103
血汐
(
ちしほ
)
を
吾
(
わが
)
身
(
み
)
に
漲
(
みなぎ
)
らし
104
救
(
すく
)
はせ
玉
(
たま
)
ひし
嬉
(
うれ
)
しさよ
105
あゝ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
106
主
(
す
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
107
謹
(
つつ
)
しみ
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
る
108
喜
(
よろこ
)
び
感謝
(
かんしや
)
し
奉
(
たてまつ
)
る』
109
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
ひ
居
(
を
)
る
時
(
とき
)
しも、
110
チウイン
太子
(
たいし
)
は
照国別
(
てるくにわけ
)
、
111
照公
(
てるこう
)
、
112
レール、
113
マーク、
114
テイラ、
115
ハリス、
116
及
(
およ
)
び
王女
(
わうぢよ
)
チンレイ、
117
テルマン、
118
春公
(
はるこう
)
の
面々
(
めんめん
)
を
引伴
(
ひきつ
)
れ、
119
意気
(
いき
)
揚々
(
やうやう
)
と
帰
(
かへ
)
り
来
(
く
)
る。
120
ジヤンクは
太子
(
たいし
)
を
見
(
み
)
るより
抱
(
いだ
)
きつき、
121
涙
(
なみだ
)
の
声
(
こゑ
)
を
絞
(
しぼ
)
り
乍
(
なが
)
ら、
122
『あゝ
太子
(
たいし
)
様
(
さま
)
、
123
能
(
よ
)
くマア
御
(
お
)
帰
(
かへ
)
り
下
(
くだ
)
さいました』
124
といつたきり、
125
後
(
あと
)
は
余
(
あま
)
りの
感激
(
かんげき
)
に
打
(
う
)
たれて、
126
一言
(
いちごん
)
も
出
(
だ
)
し
得
(
え
)
なかつた。
127
太子
(
たいし
)
も
此
(
この
)
老臣
(
らうしん
)
が
只
(
ただ
)
一人
(
ひとり
)
、
128
悪魔
(
あくま
)
の
中
(
なか
)
に
孤城
(
こじやう
)
を
守
(
まも
)
つてゐたかと
思
(
おも
)
へば、
129
そぞろ
涙
(
なみだ
)
を
催
(
もよほ
)
し、
1291
嬉
(
うれ
)
し
涙
(
なみだ
)
にむせ
返
(
かへ
)
り、
130
ハンカチにて
両眼
(
りやうがん
)
を
拭
(
ぬぐ
)
ひ
乍
(
なが
)
ら、
131
少時
(
しばし
)
言葉
(
ことば
)
も
得出
(
えいだ
)
さず
俯
(
うつ
)
むいて
了
(
しま
)
つた。
132
照国別
(
てるくにわけ
)
『ジヤンク
様
(
さま
)
お
喜
(
よろこ
)
びなさりませ。
133
太子
(
たいし
)
様
(
さま
)
は
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
御
(
ご
)
壮健
(
さうけん
)
で
居
(
ゐ
)
らせられます。
134
そして
教政
(
けうせい
)
大改革
(
だいかいかく
)
の
準備
(
じゆんび
)
として、
135
既
(
すで
)
に
棟梁
(
とうりやう
)
の
臣
(
しん
)
をお
定
(
さだ
)
めになり、
136
御
(
お
)
帰
(
かへ
)
りになつたので
御座
(
ござ
)
いますから、
137
どうか
貴方
(
あなた
)
様
(
さま
)
は、
138
太子
(
たいし
)
様
(
さま
)
を
新教王
(
しんけうわう
)
と
仰
(
あふ
)
ぎ、
139
教王
(
けうわう
)
様
(
さま
)
に
退隠
(
たいいん
)
を
願
(
ねが
)
ひ、
140
千草姫
(
ちぐさひめ
)
の
悪霊
(
あくれい
)
を
追
(
お
)
ひ
出
(
だ
)
し、
141
教政
(
けうせい
)
に
御
(
ご
)
尽瘁
(
じんすい
)
あらむ
事
(
こと
)
を
希望
(
きばう
)
致
(
いた
)
します』
142
ジヤンク『ハイ、
143
何
(
なに
)
から
何
(
なに
)
迄
(
まで
)
有難
(
ありがた
)
う
御座
(
ござ
)
います。
144
只今
(
ただいま
)
も
尊
(
たふと
)
きエンゼルが
吾
(
わが
)
枕辺
(
まくらべ
)
に
出現
(
しゆつげん
)
遊
(
あそ
)
ばし、
145
いろいろさまざまと
教化
(
けうくわ
)
の
大本
(
たいほん
)
につき、
146
御
(
お
)
諭
(
さと
)
しを
頂
(
いただ
)
きました。
147
何分
(
なにぶん
)
宜
(
よろ
)
しく
御
(
お
)
願
(
ねが
)
ひ
申
(
まを
)
します』
148
照国
(
てるくに
)
『
此
(
この
)
度
(
たび
)
、
149
大英断
(
だいえいだん
)
を
以
(
もつ
)
て
仁恵令
(
じんけいれい
)
を
発布
(
はつぷ
)
されましたのは、
150
人心
(
じんしん
)
を
新
(
あらた
)
にする
上
(
うへ
)
から
見
(
み
)
ても、
151
誠
(
まこと
)
に
結構
(
けつこう
)
な
事
(
こと
)
と
存
(
ぞん
)
じます。
152
就
(
つい
)
ては
荒井
(
あらゐ
)
ケ
嶽
(
たけ
)
の
岩窟
(
がんくつ
)
に、
153
チウイン
教王
(
けうわう
)
様
(
さま
)
が
押
(
おし
)
込
(
こ
)
めおかれたる
妖僧
(
えうそう
)
キユーバーを、
154
速
(
すみやか
)
に
解放
(
かいはう
)
されむ
事
(
こと
)
を
希望
(
きばう
)
します』
155
ジヤ『
成程
(
なるほど
)
、
156
実
(
じつ
)
の
所
(
ところ
)
はキユーバーの
所在
(
ありか
)
が
分
(
わか
)
りませぬので、
157
何
(
なん
)
の
処置
(
しよち
)
も
取
(
と
)
つて
居
(
を
)
りませぬが、
158
所在
(
ありか
)
が
分
(
わか
)
りました
以上
(
いじやう
)
は、
159
速
(
すみやか
)
に
解放
(
かいはう
)
致
(
いた
)
しませう』
160
照国
(
てるくに
)
『チウイン
教王
(
けうわう
)
様
(
さま
)
の
御
(
ご
)
継職
(
けいしよく
)
に
就
(
つい
)
て、
161
目出度
(
めでた
)
くこれで、
162
国内
(
こくない
)
の
風塵
(
ふうじん
)
は
掃
(
はき
)
浄
(
きよ
)
められました。
163
サア
之
(
これ
)
から
千草姫
(
ちぐさひめ
)
の
審神
(
さには
)
を
致
(
いた
)
しませう。
164
ジヤンク
殿
(
どの
)
、
165
御
(
ご
)
一同
(
いちどう
)
、
166
拙者
(
せつしや
)
と
共
(
とも
)
に
千草姫
(
ちぐさひめ
)
の
居間
(
ゐま
)
迄
(
まで
)
御
(
お
)
越
(
こ
)
しを
願
(
ねが
)
ひませう』
167
一同
(
いちどう
)
は
頷
(
うなづ
)
き
乍
(
なが
)
ら
照国別
(
てるくにわけ
)
の
後
(
うしろ
)
より、
168
足音
(
あしおと
)
を
忍
(
しの
)
ばせ、
169
千草姫
(
ちぐさひめ
)
の
居間
(
ゐま
)
にと
進
(
すす
)
み
寄
(
よ
)
つた。
170
室内
(
しつない
)
には
女
(
をんな
)
の
声
(
こゑ
)
、
171
『
王妃
(
わうひ
)
様
(
さま
)
、
172
どうか、
173
之
(
これ
)
許
(
ばか
)
りは
御
(
お
)
助
(
たす
)
け
下
(
くだ
)
さいませ』
174
千草姫
(
ちぐさひめ
)
『
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つても、
175
其方
(
そなた
)
は
絶対
(
ぜつたい
)
服従
(
ふくじう
)
を
誓
(
ちか
)
ふたではないか。
176
お
前
(
まへ
)
の
乳房
(
ちぶさ
)
を
此
(
この
)
焼金
(
やきがね
)
で
切
(
き
)
り
取
(
と
)
り、
177
大神
(
おほかみ
)
様
(
さま
)
に
御
(
お
)
供
(
そな
)
へ
致
(
いた
)
し、
178
キユーバーの
所在
(
ありか
)
を
知
(
し
)
らして
頂
(
いただ
)
かねばならぬのだ。
179
モクレンともあらう
者
(
もの
)
が、
180
今
(
いま
)
はの
際
(
きは
)
に
卑怯
(
ひけふ
)
未練
(
みれん
)
な
181
命
(
いのち
)
が
惜
(
を
)
しいか、
182
テモ
偖
(
さて
)
も
悲
(
かな
)
し
相
(
さう
)
な
面
(
かほ
)
わいの。
183
何
(
なに
)
程
(
ほど
)
逃
(
に
)
げても、
184
走
(
はし
)
つても、
185
此
(
この
)
一室
(
ひとま
)
に
閉
(
と
)
ぢ
込
(
こ
)
めた
上
(
うへ
)
は
助
(
たす
)
かりは
致
(
いた
)
さぬぞや。
186
サ、
187
観念
(
くわんねん
)
の
眼
(
まなこ
)
を
閉
(
と
)
ぢなさい。
188
神
(
かみ
)
の
贄
(
いけにへ
)
になるのだつたら、
189
其方
(
そなた
)
も
光栄
(
くわうえい
)
だらう』
190
モク『
如何
(
いか
)
なる
御用
(
ごよう
)
も
承
(
うけたま
)
はりまするが、
191
どうか
娘
(
むすめ
)
のテイラに
一目
(
ひとめ
)
会
(
あ
)
はして
下
(
くだ
)
さいませ。
192
其
(
その
)
上
(
うへ
)
にて
如何
(
いか
)
なる
御用
(
ごよう
)
も
勤
(
つと
)
めまする』
193
千草
(
ちぐさ
)
『ホヽヽヽそんな
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
つて、
194
此
(
この
)
場
(
ば
)
を
逃
(
にげ
)
出
(
だ
)
し、
195
千草姫
(
ちぐさひめ
)
の
悪口
(
わるぐち
)
をふれ
歩
(
ある
)
き、
196
吾
(
わが
)
神徳
(
しんとく
)
をおとそうと
致
(
いた
)
す
考
(
かんが
)
へだらう。
197
さやうな
計略
(
けいりやく
)
に
乗
(
の
)
る
千草姫
(
ちぐさひめ
)
では
御座
(
ござ
)
らぬぞや』
198
と
優
(
やさ
)
しい
面
(
おもて
)
に
殺気
(
さつき
)
を
帯
(
お
)
び、
199
金火箸
(
かなひばし
)
を
白
(
しろ
)
くなる
所
(
ところ
)
迄
(
まで
)
焼
(
や
)
き、
200
キヤアキヤアと
泣
(
なき
)
叫
(
さけ
)
ぶモクレンの
乳房
(
ちぶさ
)
に
今
(
いま
)
やあてがはむとする
時
(
とき
)
しも、
201
照国別
(
てるくにわけ
)
は
力
(
ちから
)
限
(
かぎ
)
り、
202
外
(
そと
)
よりドアを
打
(
うち
)
破
(
やぶ
)
り、
203
『ウーン』と
一声
(
ひとこゑ
)
、
204
睨
(
にら
)
みつくれば、
205
千草姫
(
ちぐさひめ
)
は
慌
(
あわ
)
てふためき、
206
尻
(
しり
)
のあたりより
狐
(
きつね
)
の
尻尾
(
しつぽ
)
の
八岐
(
やまた
)
になつたのをブリンブリンと
振
(
ふ
)
り
乍
(
なが
)
ら、
207
天窓
(
てんまど
)
を
伝
(
つた
)
ひ、
208
何処
(
どこ
)
ともなく
姿
(
すがた
)
をかくしける。
209
因
(
ちなみ
)
にテルマンは
新教王
(
しんけうわう
)
の
見出
(
みいだ
)
しに
仍
(
よ
)
つて、
210
番僧頭
(
ばんそうがしら
)
に
任
(
にん
)
ぜられ、
211
新教王
(
しんけうわう
)
の
神政
(
しんせい
)
を
国民
(
こくみん
)
は
謳歌
(
おうか
)
し、
212
今
(
いま
)
迄
(
まで
)
乱
(
みだ
)
れ
切
(
き
)
つたるトルマン
国
(
ごく
)
も、
213
小天国
(
せうてんごく
)
を
現出
(
げんしゆつ
)
するに
至
(
いた
)
つた。
214
あゝ
惟神
(
かむながら
)
霊
(
たま
)
幸倍
(
ちはへ
)
坐
(
ませ
)
。
215
(
大正一四・八・二五
旧七・六
於丹後由良秋田別荘
松村真澄
録)
216
(昭和一〇・六・二四 王仁校正)
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(B)
(N)
附 記念撮影 >>>
霊界物語
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山河草木(第61~72巻、入蒙記)
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第70巻(酉の巻)
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