霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一章 禊(みそぎ)の神事(しんじ)〔一八九五〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第75巻 天祥地瑞 寅の巻 篇:第1篇 玉野神業 よみ(新仮名遣い):たまのしんぎょう
章:第1章 禊の神事 よみ(新仮名遣い):みそぎのしんじ 通し章番号:1895
口述日:1933(昭和8)年11月02日(旧09月15日) 口述場所:水明閣 筆録者:加藤明子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1934(昭和9)年2月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
「禊の神事」は、天之峯火夫の神の聖代から伝わるものであり、紫微天界の神々でも、一日も怠らずに今日まで及んでいる。
禊は、国を治め、世界を平和にするものであり、また自分の身を正し、家庭をととのえるものである。
禊は、さまざまな方式が伝わっているので、ここで簡単に説明する。
振魂の行事:最も重要な神事
この中にもいろいろなやり方があるが、普通は両手を臍の前で十字形に組み合わせ、渾身の力をこめて神名を称えながら、自分の根本の精神を自覚し、盛んに猛烈に、数十分から数時間、連続して全身を振るい動かす行司である。
昔は、天之峯火夫の神の御名が称えられたが、現代の禊では、天之御中主之大神の御名を称える。
妄念・邪想を鎮める。身体内の相反し孤立している活動を制御し、自分の根本精神を中心とした全身の統一を成し遂げることができる。
禊の間は、食事を減らす。朝夕に一合の粥と三粒の梅干、少量のごま塩以外は食べない。しかし、内部の根本精神が興奮緊張するために、疲れたりやつれたりすることはない。
天の鳥船:衆心一和の禊
渾身に力をこめる。特に臍のあたりに力をこめ、気合とともに、櫓を漕ぐ動作を百千回反復する。
運動それ自体が修練となる。また、気合術の練習にもなる。
雄健の禊:神我一体連想の姿勢
生魂、足魂、玉留魂、大国常立之尊の神名を唱えつつ、天之沼矛を振りかざして、直立不動の姿勢を構える。
一、直立し、左右の両手で帯を硬く握り締め、親指を帯に指し、「生魂(いくむすび)」と唱えながら、力を全身に充足して腹を前に突き出し、体を後ろにそらせる。
二、「足魂(たるむすび)」と唱えつつ、力を全身に充足して両肩を挙げ、その後腰、腹、両足に十分に力をこめて両肩を下ろす。
三、「玉留魂(たまつめむすび)」と唱えながら、さらに両足に力を充足し、両足のつま先で直立し、その後強く全身に力をこめて、両方のかかとを下ろす。
四、左足を一歩斜め前に踏み出す。左手はそのまま帯を握り締める。右手は人差し指と中指をともにまっすぐに立て、外の指は握る(これを天之沼矛にかたどる)。この右手を脳天に構え、真剣以上の勇気と覚悟を持する。
雄詰(おころび)の禊:神我一体で禍津見を征服・善導する
「イエーッ」と声を発するとともに、右足と左足を踏みつけ、同時に脳天に振りかざした天之沼矛を、斜めに空を斬って、一直線に左の腰元に打ち下ろす。
さらに「エーイッ」と発生し、右ひじを脇につけたまま、ひじから前をまっすぐに立て、さらに天之沼矛を脳天に構える。
これを続けざまに三回反復する。
「イエーッ」の打ち込みは、悪魔を威圧懲戒する作法、「エーイッ」の打ち上げは、悪魔を悔悟させるための作法。
伊吹の神事:雄詰に引き続いて行う
両手を臍の位に置き、勢いよく十字型に組み合わせ、後に複式深呼吸を三回行う。最後の吸気は全部呑んで吐き出さないままにする。
現代では、これら禊の行事の根源は失われ、本当のところは伝わっていないが、大体はこのような形式で、一部の神道家の間には残っている。
紫微天界でも、禊の神事を万事の根源と定めたので、太元顕津男の神たちは、玉野丘の玉泉でおのおの禊を修するために集まって、禊祓いに奉仕した。
一同は、玉野丘の霊泉の汀に座を定め、禊の神事を修しようと、おのおの禊の歌を歌った。
全員が歌い終わると、真鶴山はわずかに震動し始め、アオウエイの音響がいずこともなく高らかに聞こえてきた。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:2019-03-23 10:51:30 文字数:4970 OBC :rm7501
愛善世界社版: 八幡書店版:第13輯 291頁 修補版: 校定版:11頁 普及版: 初版: ページ備考:
派生[?]この文献を底本として書かれたと思われる文献です。[×閉じる]:出口王仁三郎全集 > 第一巻 皇道編 > 第八篇 瑞祥 > 第七章 禊の神事
001 我(わ)が神国(しんこく)には、002大虚中(たいきよちう)に⦿(ス)の言霊(ことたま)より生(あ)れ出(い)で給(たま)ひし天之(あまの)峯火夫(みねひを)の神(かみ)の、003聖代(せいだい)より今日(こんにち)に至(いた)るまで伝来(でんらい)せる禊(みそぎ)の神事(しんじ)あり。004此(こ)の神事(しんじ)は紫微(しび)天界(てんかい)の神々(かみがみ)と雖(いへど)も一(いち)日(にち)も怠(おこた)り給(たま)ふ事(こと)なく、005今日(こんにち)に及(およ)べる主要(しゆえう)の事柄(ことがら)なり。006抑(そもそも)禊(みそぎ)は大(だい)にしては治国(ちこく)平(へい)天下(てんか)となり、007小(せう)にしては修身(しうしん)斉家(せいか)の基本(きほん)たり。008而(しか)して禊(みそぎ)にも種々(しゆじゆ)の方式(はうしき)伝(つた)はれり。009吾人(ごじん)は是(これ)より諸種(しよしゆ)のみそぎに就(つい)て略述(りやくじゆつ)せむとす。
010 禊(みそぎ)に関(くわん)する行事(ぎやうじ)の内(うち)にて最(もつと)も至要(しえう)なる神事(しんじ)は振魂(ふるたま)の行事(ぎやうじ)なり。011之(これ)には種々(しゆじゆ)の方式(はうしき)あれども、012普通(ふつう)の場合(ばあひ)には、013両掌(りやうて)を臍(ほぞ)あたりの前方(ぜんぱう)に於(おい)て十字形(じふじけい)に組(く)み合(あは)せ、014渾身(こんしん)の力(ちから)を籠(こ)めて神名(しんめい)を称(とな)へながら、015自己(じこ)の根本(こんぽん)精神(せいしん)を自覚(じかく)して、016盛(さか)んに猛烈(まうれつ)に数十分(すうじつぷん)乃至(ないし)数時間(すうじかん)連続(れんぞく)して全身(ぜんしん)を振(ふる)ひ動(うご)かす行事(ぎやうじ)なり。017神代(かみよ)の禊(みそぎ)には神々(かみがみ)何(いづ)れも天之(あまの)峯火夫(みねひを)の神(かみ)の御名(みな)を称(とな)へ奉(まつ)られたるが、018現代(げんだい)にては吾人(ごじん)の禊(みそぎ)には天之(あめの)御中主(みなかぬし)之(の)大神(おほかみ)の御名(みな)を称(とな)へ奉(まつ)るなり。
019 此(こ)の振魂(ふるたま)の行事(ぎやうじ)に由(よ)りて、020精神(せいしん)内包(ないはう)の妄念(まうねん)邪想(じやさう)を鎖鎮(さちん)すると共(とも)に、021身体(しんたい)各部(かくぶ)の反対(はんたい)的(てき)孤立(こりつ)的(てき)の活動(くわつどう)を制御(せいぎよ)し、022自己(じこ)の根本(こんぽん)精神(せいしん)を中心(ちうしん)としたる全身(ぜんしん)の統一(とういつ)的(てき)活動(くわつどう)を為(な)すなり。023禊(みそぎ)の間(あひだ)は日々(ひび)の食事(しよくじ)を減(げん)じて、024朝夕(あさゆふ)に一合(いちがふ)の粥(かゆ)と三粒(みつぶ)の梅干(うめぼし)、025小量(せうりやう)の胡麻塩(ごましほ)以外(いぐわい)一切(いつさい)を食(しよく)せざるも、026全(まつた)く自己(じこ)の根本(こんぽん)精神(せいしん)(本(ほん)守護神(しゆごじん))に対(たい)する全身(ぜんしん)の抵抗力(ていかうりよく)を減殺(げんさい)し、027偏(ひとへ)に心身(しんしん)の統一(とういつ)を計(はか)るに便(べん)ずる用意(ようい)なり。028然(しか)るに身体(しんたい)は其(その)減食(げんしよく)のために、029疲(つか)れ又(また)は病(や)み困難(こんなん)に陥(おちい)るといふ心配(しんぱい)はなし。030内部(ないぶ)の根本(こんぽん)精神(せいしん)が興奮(こうふん)緊張(きんちやう)の度(ど)を増(ま)し来(きた)る故(ゆゑ)に、031却(かへつ)て元気(げんき)全身(ぜんしん)に充足(じうそく)し、032頭脳(づなう)は冷静(れいせい)明快(めいくわい)となり、033全身(ぜんしん)爽快(さうくわい)にして神(かみ)の気分(きぶん)漂(ただよ)ふ。034内省(ないせい)して疚(やま)しき罪穢(ざいゑ)もなければ、035仮令(たとへ)百千万(ひやくせんまん)の強敵(きやうてき)現(あら)はれ来(きた)るとも恐(おそ)れず、036大海(たいかい)高山(かうざん)を突破(とつぱ)し、037宇宙(うちう)を呑吐(どんと)する気概(きがい)勃発(ぼつぱつ)して、038一合(いちがふ)の粥(かゆ)以外(いぐわい)に何物(なにもの)をも食(しよく)せずと雖(いへど)も、039更(さら)に飢餓(きが)を覚(おぼ)ゆる事(こと)なし。040恰(あたか)も自己(じこ)は神代(かみよ)の昔(むかし)に蘇(よみがへ)りたる心地(ここち)となり、041日本(やまと)民族(みんぞく)の自性(じせい)を明瞭(めいれう)に感得(かんとく)するに至(いた)るなり。
042 次(つぎ)に天(あま)の鳥船(とりぶね)と称(しよう)する禊(みそぎ)の神事(しんじ)あり。043之(これ)は神代(かみよ)の神々(かみがみ)が天(あま)の鳥船(とりぶね)に乗(の)り給(たま)ひて大海原(おほうなばら)を横(よこ)ぎり給(たま)ひし大雄図(だいゆうと)を偲(しの)びつつ、044渾身(こんしん)特(とく)に臍(ほぞ)の辺(あた)りに力(ちから)を込(こ)め、045気合(きあひ)と共(とも)に艫(ろ)を漕(こ)ぐままの動作(どうさ)を百千回(ひやくせんくわい)反復(はんぷく)する行事(ぎやうじ)にして、046運動(うんどう)夫(そ)れ自身(じしん)に価値(かち)あるのみならず、047之(これ)に依(よ)りて気合術(きあひじゆつ)の練習(れんしふ)も出来(でき)、048不知(しらず)不識(しらず)の間(あひだ)に衆心(しうしん)の一和(いちわ)する禊(みそぎ)なり。
049 次(つぎ)に雄健(をたけび)の禊(みそぎ)あり、050生魂(いくむすび)、051足魂(たるむすび)、052玉留魂(たまつめむすび)、053大国常立(おほくにとこたち)之(の)尊(みこと)の神名(みな)を唱(とな)へつつ、054天之(あまの)沼矛(ぬぼこ)を振(ふ)りかざして直立(ちよくりつ)不動(ふどう)の姿勢(しせい)を構(かま)ふる行事(ぎやうじ)なり。055即(すなは)ち、
056一(いち)に直立(ちよくりつ)して左右(さいう)の両手(りやうて)を以(もつ)て帯(おび)を堅(かた)く握(にぎ)り締(し)め、057拇指(ぼし)を帯(おび)に差(さ)し『生魂(いくむすび)』と唱(とな)へつつ、058力(ちから)を全身(ぜんしん)に充足(じうそく)して腹(はら)を前方(ぜんぱう)へ突(つ)き出(だ)し、059体躯(たいく)を後方(こうはう)に反(そ)らせ、
060二(に)に『足魂(たるむすび)』と唱(とな)へつつ、061力(ちから)を全身(ぜんしん)に充足(じうそく)して両肩(りやうかた)を挙(あ)げ、062然(しか)る後(のち)、063腰(こし)、064腹(はら)、065両足(りやうあし)とに充分(じうぶん)の力(ちから)を込(こ)めて両肩(りやうかた)を下(おろ)し、
066三(さん)に『玉留魂(たまつめむすび)』と唱(とな)へつつ、067更(さら)に力(ちから)を両足(りやうあし)に充足(じうそく)して両(りやう)の爪先(つまさき)にて直立(ちよくりつ)し、068然(しか)る後(のち)強(つよ)く全身(ぜんしん)に力(ちから)を込(こ)めて両(りやう)の踵(かがと)を下(おろ)すなり。
069四(し)に左足(さそく)を一歩(いつぽ)斜(ななめ)前方(ぜんぱう)に踏(ふ)み出(だ)し、070左手(ひだりて)はそのまま帯(おび)を握(にぎ)り締(し)め、071右手(みぎて)は第二(だいに)第三指(だいさんし)を並立(へいりつ)直指(ちよくし)し、072他(た)の三指(さんし)は之(これ)を屈(くつ)し(之(これ)を以(もつ)て天之(あまの)沼矛(ぬぼこ)に象(かたど)る)之(これ)を脳天(なうてん)に構(かま)へ、073真剣(しんけん)以上(いじやう)の勇気(ゆうき)と覚悟(かくご)とを持(ぢ)する行事(ぎやうじ)なり。074要(えう)するに雄健(をたけび)の禊(みそぎ)は、075神我(しんが)一体(いつたい)聯想(れんさう)の姿勢(しせい)なり。
076 次(つぎ)に雄詰(をころび)の禊(みそぎ)あり。077雄詰(をころび)といふは神我(しんが)一体(いつたい)として、078禍津見(まがつみ)を征服(せいふく)し、079之(これ)を善導(ぜんだう)神化(しんくわ)する発声(はつせい)なり。080雄詰(をころび)は「イーエツ」といふ声(こゑ)を発(はつ)すると共(とも)に、081右足(うそく)を左足(さそく)に踏(ふ)み付(つ)け、082同時(どうじ)に脳天(なうてん)に振(ふ)りかざしたる天之(あまの)沼矛(ぬぼこ)を斜(ななめ)に空(くう)を斬(き)つて、083一直線(いつちよくせん)に左(ひだり)の腰元(こしもと)に打(う)ち下(おろ)すや否(いな)や、084更(さら)に「エーイツ」と発声(はつせい)すると共(とも)に、085右肘(みぎひぢ)を胸側(きようそく)に着(つ)けたる儘(まま)前臂(ぜんぴ)を直立(ちよくりつ)し、086然(しか)る後(のち)更(さら)に天之(あまの)沼矛(ぬぼこ)を脳天(なうてん)に構(かま)へ、087前後(ぜんご)に通(つう)じて続(つづ)けさまに三回(さんくわい)反復(はんぷく)して行(おこな)ふなり。088神我(しんが)一体(いつたい)として「イーエツ」と打(う)ち込(こ)むは、089四囲(しゐ)の悪魔(あくま)を威圧(ゐあつ)懲戒(ちようかい)するの作法(さはふ)にして、090之(これ)を反対(はんたい)に「エーイツ」と打(う)ち上(あ)ぐるは、091悪魔(あくま)を悔悟(くわいご)復活(ふくくわつ)せしむるが為(ため)なり。092即(すなは)ち鬼(おに)も神(かみ)と化(くわ)し、093禍(わざはひ)も福(ふく)と化(くわ)し、094之(これ)を吸収(きふしう)同化(どうくわ)して共(とも)に神我(しんが)一体(いつたい)たらしめむとするが、095大祖神(たいそしん)の垂示(すゐじ)にして、096神人(しんじん)の膨脹(ばうちやう)的(てき)大理想(だいりさう)なり。
097 次(つぎ)に雄詰(をころび)を終(をは)りて、098直(ただ)ちに両掌(りやうて)を臍(ほぞ)の位(くらゐ)に置(お)き、099勢(いきほひ)よく十字形(じうじけい)に組(く)み合(あは)せ、100然(しか)る後(のち)腹式(ふくしき)深呼吸(しんこきふ)を三回(さんくわい)行(おこな)ふ。101而(しか)して最後(さいご)の吸気(きふき)を全部(ぜんぶ)呑(の)みて呼出(こしゆつ)せず、102之(これ)を伊吹(いぶき)の神事(しんじ)と言(い)ふなり。
103 現今(げんこん)にては禊(みそぎ)の行事(ぎやうじ)其(その)根元(こんげん)を失(うしな)ひ真相(しんさう)伝(つた)はらざれ共(ども)、104大要(たいえう)右(みぎ)の如(ごと)き形式(けいしき)にて一部(いちぶ)の神道家(しんだうか)間(かん)に残(のこ)り居(を)るなり。105紫微(しび)天界(てんかい)にても禊(みそぎ)の神事(しんじ)を以(もつ)て万事(ばんじ)の根元(こんげん)と定(さだ)められたれば、106太元(おほもと)顕津男(あきつを)の神(かみ)を始(はじ)め百神(ももがみ)達(たち)は、107玉野丘(たまのをか)の玉泉(たまいづみ)に各自(おのもおのも)禊(みそぎ)を修(しう)すべく集(あつま)り給(たま)ひて、108修祓(しうばつ)の業(わざ)に奉仕(ほうし)し給(たま)ひぬ。
109 顕津男(あきつを)の神(かみ)初(はじ)め其(その)他(た)の諸神(しよしん)は、110玉野丘(たまのをか)の霊泉(れいせん)の汀(みぎは)に、111各自(おのもおのも)座(ざ)を定(さだ)め、112禊(みそぎ)の神事(わざ)を修(しう)せむとして、113御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
114 顕津男(あきつを)の神(かみ)の御歌(みうた)。
115『天(あま)渡(わた)る月日(つきひ)もうつる玉泉(たまいづみ)の
116清(きよ)きは神(かみ)の心(こころ)なるかも
117水底(みなそこ)の真砂(まさご)も光(ひか)る玉泉(たまいづみ)に
118わが罪(つみ)汚(けが)れくまなく洗(あら)はむ
119国土造(くにつく)り御子生(みこう)む神業(みわざ)の尊(たふと)さを
120悟(さと)りて我(われ)は禊(みそぎ)仕(つか)へむ
121振魂(ふるたま)の禊(みそぎ)に水底(みそこ)の真砂(まさご)まで
122揺(ゆる)ぎ出(い)だせり神(かみ)のまに
123神々(かみがみ)の振魂(ふるたま)の禊(みそぎ)つばらかに
124この水底(みなそこ)に写(うつ)りけるはや
125真鶴(まなづる)の稚(わか)き国原(くにはら)固(かた)めむと
126玉(たま)の泉(いづみ)にまづ禊(みそぎ)せむ
127常磐樹(ときはぎ)の松(まつ)の梢(こずゑ)は水底(みなそこ)に
128みどりに栄(は)えて波(なみ)静(しづか)なり
129波(なみ)の面(も)に波紋(はもん)描(ゑが)きて泡立(あわだ)つは
130水底(みなそこ)にすむ小魚(さな)の呼吸(こきふ)か
131この清(きよ)き玉(たま)の泉(いづみ)に永久(とこしへ)に
132住(す)む魚族(うろくづ)はすがしかるらむ
133西南(せいなん)の空(そら)より下(くだ)りし我(われ)にして
134この清泉(きよいづみ)に住(す)みたくぞ思(おも)ふ
135その昔(むかし)鰻(うなぎ)となりて仕(つか)へてし
136我(われ)はなつかし泉(いづみ)の水底(みなそこ)
137この水(みづ)に鰻(うなぎ)とかへりて永久(とこしへ)に
138我(われ)は住(す)みたくなりにけらしな
139及(およ)ばざること繰(く)り返(かへ)し主(ス)の神(かみ)の
140依(よ)さしに背(そむ)かむ事(こと)のおそろし
141種々(くさぐさ)の苦(くる)しみなやみを忍(しの)びつつ
142今(いま)この泉(いづみ)にみそぎするかも
143わが御霊(みたま)くもりにくもり濁(にご)らへり
144この清泉(きよいづみ)に甦(よみがへ)らむかな
145神生(かみう)みの業(わざ)初々(はつはつ)に終(を)へぬれど
146心(こころ)にかかる何(なに)ものかある』
147 玉野(たまの)比女(ひめ)の神(かみ)の御歌(みうた)。
148『非時(ときじく)の香具(かぐ)の木(こ)の実(み)ゆ現(あらは)れし
149われは水際(みぎは)にたちばなの神(かみ)
150瑞御霊(みづみたま)やすくましませ岐美(きみ)が霊(たま)は
151玉(たま)の泉(いづみ)のごとく清(きよ)けし
152禊(みそぎ)して此(この)国原(くにはら)を固(かた)めむと
153思(おも)ほす岐美(きみ)を尊(たふと)くぞ思(おも)ふ
154主(ス)の神(かみ)の御水火(みいき)かかりし香具(かぐ)の実(み)は
155八十(やそ)柱(はしら)比女(ひめ)の神(かみ)となりぬる
156八十柱(やそはしら)神(かみ)の一(ひと)つに加(くは)へられ
157われは神業(みわざ)に後(おく)れしを悔(く)ゆ
158一(ひと)つ国(くに)に一(ひと)つの国魂(くにたま)生(う)ませつつ
159神代(かみよ)を永久(とは)に開(ひら)かす主(ス)の神(かみ)よ
160一(ひと)つ国(くに)に一(ひと)つの御樋代(みひしろ)定(さだ)めましし
161主(ス)の大神(おほかみ)のこころ尊(たふと)し
162此(この)国(くに)の御樋代(みひしろ)となりし吾(われ)にして
163神業(みわざ)に後(おく)れしを今更(いまさら)悔(く)ゆるも
164神生(かみう)みの神業(みわざ)に後(おく)れし過(あやま)ちは
165わが魂線(たましひ)の曇(くも)りなりけり
166曇(くも)りたるわが魂線(たましひ)の御樋代(みひしろ)に
167如何(いか)で国魂神(くにたまがみ)の生(うま)れむ
168生代(いくよ)比女(ひめ)神(かみ)の神言(みこと)の御子生(みこう)みは
169主(ス)の大神(おほかみ)の経綸(しぐみ)なるらむ
170生代(いくよ)比女(ひめ)の神(かみ)いまさずば真鶴(まなづる)の
171国魂神(くにたまがみ)は生(あ)れざらましを
172瑞御霊(みづみたま)を吾(われ)は恨(うら)まじ生代(いくよ)比女(ひめ)の
173神(かみ)も恨(うら)まじ惟神(かむながら)なれば
174主(ス)の神(かみ)の依(よ)さしたまひし神業(かむわざ)を
175軽(かろ)んじ居(ゐ)たる罪(つみ)なりにけり
176御樋代(みひしろ)と心(こころ)おごりしたまゆらに
177わが生魂(いくたま)はくもりたりけむ』
178 生代(いくよ)比女(ひめ)の神(かみ)の御歌(みうた)。
179『真鶴(まなづる)の山(やま)のみたまと現(あらは)れて
180吾(われ)は知(し)らずに神業(みわざ)仕(つか)へし
181瑞御霊(みづみたま)水火(いき)に生(うま)れし吾(われ)なれば
182わが魂線(たましひ)は岐美(きみ)にいつきぬ
183道(みち)ならぬ恋(こひ)ゆゑ吾(われ)は諦(あきら)めむと
184幾度(いくたび)こころを省(かへり)みしはや
185魂線(たましひ)の縁(えにし)の糸(いと)に縛(しば)られて
186岐美(きみ)の御水火(みいき)に御子(みこ)を孕(はら)みぬ
187一度(ひとたび)の御手(みて)に御肌(みはだ)にふれずして
188岐美(きみ)の真言(まこと)に想像(おもひ)妊娠(はらみ)ぬ
189玉野(たまの)比女(ひめ)許(ゆる)させたまへわが心(こころ)
190朝(あさ)な夕(ゆふ)なに公(きみ)をおそれつ
191わが思(おも)ひ燃(も)えあがりつつ黒雲(くろくも)と
192なりて御空(みそら)を鎖(とざ)せしを恥(は)づ
193今(いま)よりは是(これ)の泉(いづみ)に禊(みそぎ)して
194許々(ここ)多久(たく)の罪(つみ)汚(けが)れを払(はら)はむ
195主(ス)の神(かみ)の御子(みこ)に生(あ)れませばわが気体(きたい)
196煙(けむり)となりて天(あめ)にのぼらむ
197玉野(たまの)比女(ひめ)神(かみ)よ生(あ)れます神(かみ)の子(こ)を
198汝(な)が御子(みこ)として育(はぐ)くみたまはれ
199村肝(むらきも)の心(こころ)にかかる雲(くも)もなし
200わが縺(もつ)れたるおもひも解(と)けつつ』
201 遠見男(とほみを)の神(かみ)の御歌(みうた)。
202『百神(ももがみ)の姿(すがた)すがしく水底(みなそこ)に
203月日(つきひ)とともに冴(さ)え渡(わた)るかな
204月(つき)も日(ひ)も水面(みのも)に写(うつ)る玉泉(たまいづみ)の
205面(おもて)は鏡(かがみ)のごとく光(ひか)れり
206天地(あめつち)の合(あは)せ鏡(かがみ)の真清水(ましみづ)に
207洗(あら)はむ魂(たま)に汚(けが)れあるべき
208水底(みなそこ)に白梅(しらうめ)薫(かを)り常磐樹(ときはぎ)の
209松(まつ)の翠(みどり)は静(しづか)にそよげり
210神々(かみがみ)の姿(すがた)も水底(みそこ)にさかしまに
211うつりて清(きよ)く面(おも)かがやけり
212吾(われ)は今(いま)天(あめ)と地(つち)とに頭辺(かしらべ)を
213むかはせて立(た)ちぬ清(きよ)き汀(みぎは)に
214天(あめ)と地(つち)の中心(なかご)になるかわが足(あし)は
215上(うへ)と下(した)とにふまへ居(を)るなり
216天地(あめつち)の中心(なかご)に立(た)ちて国土(くに)造(つく)ると
217禊(みそぎ)の汀(みぎは)にかがやき居(を)るも
218天(あめ)も地(つち)も一(ひと)つになりし瑞御霊(みづみたま)
219この玉水(たまみづ)にすみきらひますも
220瑞御霊(みづみたま)神(かみ)の功(いさを)を今(いま)ぞ知(し)る
221御空(みそら)の月日(つきひ)も下(お)りて浮(うか)べば
222この水(みづ)は生命(いのち)の清水(しみづ)真清水(ましみづ)よ
223この稚国(わかぐに)の生命(いのち)の元(もと)よ
224玉野森(たまのもり)とこれの泉(いづみ)のなかりせば
225この国原(くにはら)をいかに生(い)かさむや
226二柱(ふたはしら)比女神(ひめがみ)の姿(すがた)水底(みなそこ)に
227すがしく映(は)えて四柱(よはしら)となれり
228二柱(ふたはしら)比女神(ひめがみ)力(ちから)を一(ひと)つにし
229これの世柱(よはしら)とならさせ給(たま)はれ
230国土生(くにう)みと御子生(みこう)みの神業(わざ)に仕(つか)へます
231世柱(よはしら)比女(ひめ)の神(かみ)ぞかしこき
232水底(みなそこ)に真鶴(まなづる)翼(つばさ)を搏(う)ちながら
233舞(ま)へる姿(すがた)の勇(いさ)ましきかな
234伽陵(から)頻迦(びんが)の声(こゑ)も水底(みそこ)に聞(きこ)ゆなり
235泉(いづみ)は薫(かを)る白梅(しらうめ)の花(はな)
236主(ス)の神(かみ)の降(くだ)らせたまふも宜(うべ)なれや
237この玉泉(たまいづみ)は瑞(みづ)の御霊(みたま)よ
238かくのごと清(きよ)きみたまの岐美(きみ)なれば
239御子生(みこう)みの神業(わざ)やすくますらむ
240永久(とことは)に濁(にご)りを知(し)らぬ玉泉(たまいづみ)の
241深(ふか)きは岐美(きみ)の心(こころ)ともがな』
242 圓屋(まるや)比古(ひこ)の神(かみ)の御歌(みうた)。
243『まるまると月(つき)の形(かたち)の玉泉(たまいづみ)
244写(うつ)して清(きよ)き瑞御霊(みづみたま)かも
245月(つき)と日(ひ)を浮(うか)べて圓(まろ)き泉(いづみ)なれば
246玉(たま)の泉(いづみ)とたたへけるにや
247吾(われ)は今(いま)この玉水(たまみづ)に禊(みそぎ)して
248岐美(きみ)の神業(みわざ)を助(たす)けむと思(おも)ふ
249そよと吹(ふ)く風(かぜ)にも縮(ちぢ)む水(みづ)の面(も)の
250すなほに吾(われ)は心(こころ)を洗(あら)ふ
251吹(ふ)くとしもなき風(かぜ)ながら玉泉(たまいづみ)の
252水面(みのも)に小波(さざなみ)うてる素直(すなほ)さ
253素直(すなほ)なる泉(いづみ)の面(おも)の小波(さざなみ)は
254瑞(みづ)の御霊(みたま)の真心(まごころ)なるべし
255大(おほい)なる事(こと)にも動(うご)きささやけき
256事(こと)にも動(うご)かす瑞御霊(みづみたま)かも
257月(つき)と日(ひ)を浮(うか)べて清(きよ)き玉泉(たまいづみ)も
258そよ吹(ふ)く風(かぜ)に動(うご)かす素直(すなほ)さよ
259この清(きよ)き直(なほ)き御霊(みたま)を照(てら)しまして
260国土造(くにつく)りませ瑞(みづ)の御霊(みたま)よ
261圓屋(まるや)比古(ひこ)神(かみ)は御供(みとも)に仕(つか)へつつ
262岐美(きみ)が正(ただ)しき心(こころ)悟(さと)りぬ
263生代(いくよ)比女(ひめ)に真言(まこと)のらせどあやしかる
264心(こころ)もたさぬ岐美(きみ)ぞかしこき
265玉野(たまの)比女(ひめ)の清(きよ)き心(こころ)は玉泉(たまいづみ)の
266面(おも)に似(に)まして深(ふか)くすませり
267玉(たま)の丘(をか)にかくも清(すが)しき神々(かみがみ)の
268国土造(くにつく)りせむと禊(みそぎ)ますはや
269天(あめ)も地(つち)も一度(いちど)に開(ひら)くこの禊(みそぎ)
270神(かみ)の心(こころ)とかしこみ仕(つか)へむ
271濁(にご)りなき玉(たま)の泉(いづみ)と村肝(むらきも)の
272心(こころ)洗(あら)ひて御前(みまへ)に仕(つか)へむ』
273 宇礼志穂(うれしほ)の神(かみ)の御歌(みうた)。
274『天界(かみくに)の鳴(な)り出(い)でし時(とき)ゆためしなき
275今日(けふ)の嬉(うれ)しさ清(すが)しさに居(ゐ)るも
276神生(かみう)みの神業(みわざ)も漸(やうや)くなりなりて
277玉(たま)の泉(いづみ)に立(た)たす嬉(うれ)しさ
278生代(いくよ)比女神(ひめがみ)の禊(みそぎ)は真鶴(まなづる)の
279国土(くに)を固(かた)めの基(もとゐ)なるらむ
280玉野(たまの)比女(ひめ)の清(きよ)き心(こころ)は玉泉(たまいづみ)の
281面(おも)に月日(つきひ)の浮(うか)べるがごとし
282鳳凰(ほうわう)は翼(つばさ)を天(あめ)に搏(う)ち搏(う)ちて
283今日(けふ)の禊(みそぎ)をことほぎにつつ
284幾度(いくたび)の禊(みそぎ)はすれど今日(けふ)のごと
285すがしき泉(いづみ)にあはざりにけり
286玉野森(たまのもり)に数多(あまた)の泉(いづみ)は湧(わ)きながら
287この清(すが)しさはあらざりにけり
288八千尋(やちひろ)の底(そこ)まで清(きよ)く澄(す)みきらふ
289玉(たま)の泉(いづみ)の珍(めづら)しきかも』
290 美波志(みはし)比古(ひこ)の神(かみ)の御歌(みうた)。
291『玉野丘(たまのをか)の麓(ふもと)に謹(つつし)みて時(とき)待(ま)ちし
292吾(われ)尊(たふと)くもゆるされにけり
293みはし比古(ひこ)の神(かみ)にしあれど玉野丘(たまのをか)に
294のぼらむ御橋(みはし)かけ得(え)ざりけり
295わが魂(たま)をこれの泉(いづみ)に禊(みそぎ)して
296みはしの業(わざ)に清(きよ)く仕(つか)へむ
297真鶴(まなづる)の稚(わか)き国原(くにはら)今日(けふ)よりは
298甦(よみがへ)るべし目路(めぢ)の限(かぎ)りを』
299 産玉(うぶだま)の神(かみ)の御歌(みうた)。
300『神々(かみがみ)の禊(みそぎ)の神業(みわざ)すがしくも
301水底(みそこ)にうつらふ今日(けふ)ぞ尊(たふと)き
302澄(す)みきらふ玉(たま)の泉(いづみ)にわが魂(たま)を
303洗(あら)ひて生(あ)れます御子(みこ)を守(まも)らむ
304この水(みづ)は生(あ)れます御子(みこ)の産盥(うぶだらひ)
305産釜(うぶがま)なれや澄(す)みにすみきらふ
306澄(す)みきらふ玉(たま)の泉(いづみ)の産盥(うぶだらひ)に
307つつしみ吾(われ)は御子(みこ)育(はぐ)くまむ』
308 魂機張(たまきはる)の神(かみ)の御歌(みうた)。
309『魂機張(たまきはる)命(いのち)の清水(しみづ)真清水(ましみづ)は
310主(ス)の大神(おほかみ)の御姿(みすがた)なるも
311この清水(しみづ)掬(むす)べば千歳(ちとせ)万歳(よろづよ)の
312玉(たま)の生命(いのち)は笑(ゑ)み栄(さか)ゆべし
313神(かみ)の代(よ)の開(ひら)けし遠(とほ)き昔(むかし)より
314まだ見(み)ぬ清(きよ)き玉(たま)の泉(いづみ)よ
315常磐樹(ときはぎ)の松(まつ)に巣(す)ぐひし真鶴(まなづる)は
316御子(みこ)の千歳(ちとせ)をことほぎまつらむ』
317 美味素(うましもと)の神(かみ)の御歌(みうた)。
318『甘(あま)き水(みづ)柔(やはら)かき水(みづ)清(きよ)き水(みづ)
319万食物(よろづをしもの)美味素(うましもと)の水(みづ)よ』
320 結比合(むすびあはせ)の神(かみ)の御歌(みうた)。
321『天(あめ)と地(つち)と結(むす)び合(あは)せてすみきらふ
322この玉泉(たまいづみ)は神(かみ)の姿(すがた)よ
323この丘(をか)にかかるすがしき玉泉(たまいづみ)
324光(て)れるは神(かみ)の御心(みこころ)なるらむ
325天地(あめつち)を結(むす)び合(あは)せてすみきらふ
326玉(たま)の泉(いづみ)にみそぎせむかも
327真鶴(まなづる)の国(くに)の鏡(かがみ)と輝(かがや)けり
328玉(たま)の泉(いづみ)の深(ふか)さ清(すが)しさ
329ためしなきこの玉水(たまみづ)にわが魂(たま)を
330洗(あら)ふもうれし岐美(きみ)に仕(つか)へて』
331 真言厳(まこといづ)の神(かみ)の御歌(みうた)。
332『言霊(ことたま)の幸(さち)はふこれの天界(てんかい)に
333吾(われ)はみそぎて真言(まこと)を生(い)かさむ
334主(ス)の神(かみ)の感応(うつろひ)ありしか水(みづ)の面(も)の
335みるみる波(なみ)は高(たか)まりにけり
336真鶴(まなづる)の国土(くに)固(かた)めむと禊(みそぎ)終(を)へて
337いづの言霊(ことたま)われ宣(の)らむかな
338瑞御霊(みづみたま)神(かみ)を助(たす)けて吾(われ)は今(いま)
339厳(いづ)の言霊(ことたま)宣(の)らむと思(おも)ふ』
340 かく歌(うた)ひ給(たま)ふや、341真鶴山(まなづるやま)は少(すこ)しく震動(しんどう)し始(はじ)め、342アオウエイの音響(おんきやう)いづくともなく高(たか)らかに聞(きこ)え来(きた)る。
343(昭和八・一一・二 旧九・一五 於水明閣 加藤明子謹録)
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