霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第三章 玉藻山(たまもやま)〔一八九七〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第75巻 天祥地瑞 寅の巻 篇:第1篇 玉野神業 よみ(新仮名遣い):たまのしんぎょう
章:第3章 玉藻山 よみ(新仮名遣い):たまもやま 通し章番号:1897
口述日:1933(昭和8)年11月03日(旧09月16日) 口述場所:水明閣 筆録者:森良仁 校正日: 校正場所: 初版発行日:1934(昭和9)年2月3日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
顕津男の神は、玉の泉の汀に立ち、真鶴の国土を造り固めようと七十五声の言霊をのり上げた。
すると、七日七晩の間に、玉野丘は次第に膨れ上がり、膨張して、真鶴山の頂上をも真下にみるほどに高くそびえるに至った。
従う神々の言霊は、一様に澄み切っているわけではないので、顕津男の神のあと、真言厳の神の清い言霊を奏上することで、真鶴の国土を無限大に拓き膨らませることができたのである。
水火が澄み切っていない神の言霊が混じると、かえって宇宙に混乱をきたすことがあるので、このようにとり計らったのである。
顕津男の神は、澄んだ言霊の持ち主である真言厳の神を選んで、交互に生言霊を奏上した。その他の神々は、それぞれ言霊をのり上げて、神業を補助する役に回った。
このように、言霊の清濁美醜は、天地の水火にお起きに関係し、神界の経綸の進み具合にも影響する。言霊の応用は慎重になすべきである。
本書を拝読する人は、常に言霊を練り、円満晴朗の言霊の持ち主とならなければ、神明の気を和らげ、神業を補佐することができないのである。
顕津男の神が国土造りの歌を歌うと、玉野丘を中心とした国原は、次第に湯気が立ち昇るとともに、その高さと広さはどんどん増していった。
真言厳の神は、言霊歌を歌ったが、その中で、玉野丘が盛り上がってできた山を、玉藻山と名づけた。また、かつての玉泉から流れ落ちる滝を、玉藻の滝と名づけた。
続いて、遠見男の神、圓屋比古の神が、玉藻山創造の様子を歌に歌った。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:0000-00-00 00:00:00 文字数:2743 OBC :rm7503
愛善世界社版: 八幡書店版:第13輯 300頁 修補版: 校定版:44頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 顕津男(あきつを)の神(かみ)は、002玉(たま)の泉(いづみ)の汀(みぎは)に立(た)たせ給(たま)ひて、003真鶴(まなづる)の国土(くに)を𪫧怜(うまら)に委曲(つばら)に造(つく)り固(かた)めむと、004七十五(しちじふご)声(せい)の言霊(ことたま)を宣(の)り上(あ)げ給(たま)へば、005玉野丘(たまのをか)は次第(しだい)々々(しだい)に際限(さいげん)もなく膨(ふく)れ上(あが)り、006右(みぎ)に左(ひだり)に南(みなみ)に北(きた)に四方(よも)八方(やも)に膨脹(ばうちやう)して、007真鶴山(まなづるやま)の頂上(ちやうじやう)も真下(ました)に見(み)るばかり高(たか)まり聳(そび)ゆるに至(いた)りぬ。008此(この)間(かん)殆(ほと)んど七日(ななか)七夜(ななや)を費(つひや)し給(たま)ひける。009百神(ももがみ)はおはしませども瑞(みづ)の御霊(みたま)の如(ごと)く澄(す)み切(き)り給(たま)はざれば、010異口(いく)同音(どうおん)に言霊(ことたま)を奏上(そうじやう)し給(たま)ふよしなく、011先(ま)づ顕津男(あきつを)の神(かみ)生言霊(いくことたま)を宣(の)らせ給(たま)ひ、012次(つぎ)に真言厳(まこといづ)の神(かみ)の清(きよ)き言霊(ことたま)を奏上(そうじやう)して、013真鶴(まなづる)の国土(くに)を無限大(むげんだい)に拓(ひら)き膨(ふく)らせ拡(ひろ)ごらせ給(たま)ひけるぞ畏(かしこ)けれ。
014 言霊(ことたま)の水火(いき)の全(まつた)く澄(す)み切(き)りあらざる神(かみ)の水火(いき)を交(まじ)ふる時(とき)は、015宇宙(うちう)に混乱(こんらん)を起(おこ)し、016修理(しうり)固成(こせい)の神業(みわざ)成(な)り難(がた)ければ、017斯(か)く取計(とりはか)らひ給(たま)へるなりき。
018 我(われ)曾(かつ)て四尾山(よつをやま)に登(のぼ)り、019数多(あまた)の信徒(まめひと)と共(とも)に天津(あまつ)祝詞(のりと)を奏上(そうじやう)し、020神言(かみごと)を宣(の)り、021七十五(しちじふご)声(せい)の言霊(ことたま)の限(かぎ)りを尽(つく)して奏上(そうじやう)しけるに、022山麓(さんろく)を隔(へだ)てて、023程遠(ほどとほ)き大本(おほもと)の事務所(じむしよ)に明瞭(めいれう)に聞(きこ)えたるは、024我(わが)言霊(ことたま)のみにして、025其(その)他(た)の人々(ひとびと)の声音(せいおん)は混乱(こんらん)其(その)極(きよく)に達(たつ)し、026只(ただ)ワアワアと聞(きこ)ゆるのみなりしと、027大本(おほもと)の役員(やくゐん)等(たち)は我(われ)に語(かた)りたることあり。028斯(かく)の如(ごと)く濁(にご)りたる言霊(ことたま)を異口(いく)同音(どうおん)に一度(いちど)に唱(とな)ふるは、029反(かへ)つて天地(てんち)の水火(いき)を乱(みだ)すものなることを知(し)るべし。030朝夕(あさゆふ)神前(しんぜん)に唱(とな)へ奉(まつ)る神言(かみごと)と雖(いへど)も、031常(つね)に信徒(まめひと)の濁(にご)れる声音(せいおん)にかき乱(みだ)されて、032清澄(せいちよう)なる言霊(ことたま)を奏上(そうじやう)し得(え)ざるを以(もつ)て、033大本(おほもと)大祭(たいさい)の外(ほか)は信徒(まめひと)と共(とも)に奏上(そうじやう)する事(こと)を神(かみ)に恐(おそ)るるが故(ゆゑ)に、034中止(ちうし)し居(を)るものなり。
035 大祭(たいさい)の時(とき)と雖(いへど)も、036我(わが)言霊(ことたま)を衆人(しうじん)の為(た)めに乱(みだ)さるるは甚(はなは)だ不愉快(ふゆくわい)にして、037神明(しんめい)に対(たい)し恐(おそ)れ多(おほ)きを自覚(じかく)しつつあり。038然(しか)るが故(ゆゑ)に遠(とほ)き神代(かみよ)の紫微(しび)天界(てんかい)の国土造(くにつく)りの言霊(ことたま)も、039異口(いく)同音(どうおん)に宣(の)り給(たま)はざりし理由(りゆう)を知(し)るべきなり。
040 顕津男(あきつを)の神(かみ)は澄(す)みきらひたる言霊(ことたま)の持主(もちぬし)なる真言厳(まこといづ)の神(かみ)を選(えら)みて、041交(かは)る交(がは)るに生言霊(いくことたま)を奏上(そうじやう)し給(たま)ひ、042其(その)他(た)の神々(かみがみ)は各自(おのもおのも)一柱(ひとはしら)づつ言霊(ことたま)を宣(の)りて神業(みわざ)を助(たす)け給(たま)ひたるなりき。043斯(かく)の如(ごと)く言霊(ことたま)の清濁(せいだく)美醜(びしう)は天地(てんち)の水火(いき)に大関係(だいくわんけい)を有(いう)し、044神界(しんかい)の経綸(けいりん)に就(つ)いても大(だい)なる逕庭(けいてい)あれば、045謹(つつし)むべきは言霊(ことたま)の応用(おうよう)なり。
046 故(ゆゑ)に本書(ほんしよ)を拝読(はいどく)せむとする人(ひと)は、047心(こころ)を清(きよ)め身(み)を清(きよ)め、048平素(つね)に言霊(ことたま)を練(ね)り、049円満(ゑんまん)清朗(せいらう)の持主(もちぬし)とならねば、050聴者(ちやうしや)に感動(かんどう)を与(あた)へ、051神明(しんめい)の気(き)を和(やは)らげ且(か)つ神業(みわざ)を補佐(ほさ)する事(こと)を得(え)ざるなり。
052 顕津男(あきつを)の神(かみ)の国土造(くにつく)りの御歌(みうた)。
053『アオウエイ
054タトツテチ
055伸(の)びよ膨(ふく)れよ玉野森(たまのもり)
056ハホフヘヒ
057膨(ふく)れ拡(ひろ)ごれ弥高(いやたか)に
058伸(の)びよ拡(ひろ)ごれ玉野丘(たまのをか)
059マモムメミ
060圓(まろ)くなれなれ玉野丘(たまのをか)
061御子(みこ)よ生(あ)れませ
062アオウエイ
063国原(くにはら)栄(さか)えよ
064サソスセシ
065月日(つきひ)も輝(かがや)け
066カコクケキ
067地(つち)よ固(かた)まれ
068ナノヌネニ
069水(みづ)よ湧(わ)け湧(わ)け
070サソスセシ
071草木(くさき)も繁(しげ)れ
072ヤヨユエイ
073生物(いきもの)ことごと生命(いのち)を保(たも)て
074ヤヨユエイ
075地(つち)の限(かぎ)りは水(みづ)よ乾(かわ)けよ
076ワヲウヱヰ
077運行循環(めぐれ)よ運行循環(めぐれ)
078ラロルレリ。
079○
080此(こ)の神業(かむわざ)は永久(とこしへ)に
081主(ス)の大神(おほかみ)の御霊代(みひしろ)と
082なりて栄(さか)えて神(かみ)と人(ひと)との
083永久(とは)の住所(すみか)となれよかし
084万代(よろづよ)かはらぬ神(かみ)の子(こ)の
085只一筋(ただひとすぢ)の生命(いのち)の綱(つな)を
086幾万劫(いくまんごふ)の末(すゑ)までも
087弥(いや)つぎつぎに続(つづ)けかし
088此(この)霊線(たましひ)を御霊代(みひしろ)に
089至大天球(たかあまはら)を固(かた)め終(を)へ
090皇神国(すめらみくに)の栄(さか)えをば
091堅磐(かきは)常磐(ときは)に固(かた)めむ主(ス)の神(かみ)の
092清(きよ)き正(ただ)しき言霊(ことたま)の
093いと永々(ながなが)と栄(さか)えませ
094嗚呼(ああ)惟神(かむながら)々々(かむながら)
095皇神国(すめらみくに)は神(かみ)の聖所(すがど)
096神(かみ)の御裔(みすゑ)のすめらぎの
097堅磐(かきは)常磐(ときは)に鎮(しづ)まりて
098世界(せかい)悉(ことごと)く知(し)らしませと
099言霊(ことたま)清(きよ)く宣(の)り上(あ)ぐる』
100 斯(か)く歌(うた)ひ給(たま)へば、101玉野丘(たまのをか)を中心(ちうしん)として目(め)のとどかぬ国原(くにはら)は、102次第(しだい)々々(しだい)に湯気(ゆげ)立(た)ち昇(のぼ)ると共(とも)に膨(ふく)れ拡(ひろ)ごりて、103其(その)高(たか)さは次(つ)ぎ次(つ)ぎに弥高(いやたか)まり、104其(その)広(ひろ)さは次(つ)ぎ次(つ)ぎに弥拡(いやひろ)ごりて、105真鶴(まなづる)の国(くに)の瑞祥(ずゐしやう)を目(ま)のあたり見(み)るに至(いた)れり。106茲(ここ)に真言厳(まこといづ)の神(かみ)は言霊(ことたま)の御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
107『タトツテチタタの力(ちから)の功績(いさをし)に
108この国原(くにはら)は拡(ひろ)ごり行(ゆ)くも
109アオウエイ神(かみ)の水火(すゐくわ)の幸(さちは)ひに
110この国原(くにはら)はよみがへりつつ
111月(つき)も日(ひ)もわが目路(めぢ)近(ちか)くなるまでも
112弥高(いやたか)みける玉野(たまの)の丘(をか)は
113見渡(みわた)せば玉野(たまの)湖水(こすゐ)は次(つ)ぎ次(つ)ぎに
114膨(ふく)れあがりて干潟(ひがた)となりぬ
115玉野湖(たまのうみ)の水(みづ)は次第(しだい)に乾(かわ)き行(ゆ)きて
116残(のこ)るは青(あを)き玉藻(たまも)のみなる
117八千尋(やちひろ)の湖(うみ)の底(そこ)まで言霊(ことたま)に
118膨(ふく)れあがりて山(やま)となりつつ
119勇(いさ)ましも嗚呼(ああ)楽(たの)しもよ国土生(くにう)みの
120神業(みわざ)に光(ひか)る厳(いづ)の言霊(ことたま)よ
121厳(いづ)と瑞(みづ)の生言霊(いくことたま)の水火(いき)合(あは)せ
122玉藻(たまも)の山(やま)はわき立(た)たせけり
123玉野湖(たまのうみ)の水底(みなそこ)までも玉藻山(たまもやま)の
124傾斜面(なぞへ)となりし今日(けふ)の目出度(めでた)さ
125瑞御霊(みづみたま)生言霊(いくことたま)に風(かぜ)起(おこ)り
126雨(あめ)は大地(だいち)をたたきて降(ふ)るも
127地(つち)は揺(ゆ)り空(そら)に雷(いかづち)轟(とどろ)きて
128稲妻(いなづま)光(て)らす言霊(ことたま)の水火(いき)よ
129天(あめ)も地(つち)も揺(ゆす)り動(うご)きて風(かぜ)起(おこ)り
130この国原(くにはら)を生(い)かしますかも
131地(つち)揺(ゆ)りて百(もも)の汚(けが)れも曲神(まがかみ)も
132亡(ほろ)び行(ゆ)くこそ目出度(めでた)かりけり
133天地(あめつち)の汚(けが)れ払(はら)ふと風(かぜ)も吹(ふ)け
134雨(あめ)も降(ふ)れ降(ふ)れ雷(いかづち)轟(とどろ)け
135アオウエイ生言霊(いくことたま)の功績(いさをし)に
136玉藻(たまも)の山(やま)は伸(の)び立(た)ちにける
137タトツテチ水火(いき)の力(ちから)に浮脂(うきあぶら)
138なす国原(くにはら)は固(かた)まりて行(ゆ)く
139カコクケキ月(つき)は御空(みそら)に輝(かがや)きて
140光(ひかり)の限(かぎ)り神国(みくに)照(て)らすも
141主(ス)の神(かみ)の御霊(みたま)なるかも天津(あまつ)日(ひ)の
142貴(うづ)の光(ひかり)の隈(くま)もなければ
143久方(ひさかた)の天之(あめの)道立(みちたつ)神(かみ)の道(みち)
144こもらせ給(たま)ふ天津(あまつ)日(ひ)の影(かげ)
145顕津男(あきつを)の神(かみ)の御霊(みたま)の輝(かがや)ける
146月(つき)は御空(みそら)の鏡(かがみ)なるかも
147玉泉(たまいづみ)わが言霊(ことたま)にわき立(た)ちて
148山(やま)の傾斜面(なぞへ)を落滝津(おちたきつ)かも
149玉泉(たまいづみ)あふれて終(つひ)に滝(たき)となり
150この国原(くにはら)をうるほし助(たす)けむ
151今日(けふ)よりは玉野(たまの)の山(やま)を改(あらた)めて
152玉藻(たまも)の山(やま)と称(たた)へまつらむ
153玉泉(たまいづみ)ゆ湧(わ)きて落(お)ち行(ゆ)く滝津瀬(たきつせ)を
154玉藻(たまも)の滝(たき)と今日(けふ)より称(たた)へむ
155万丈(ばんぢやう)の空(そら)より落(お)つる滝津瀬(たきつせ)の
156音(おと)は四辺(あたり)に響(ひび)き渡(わた)るも』
157 遠見男(とほみを)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
158『千早(ちはや)振(ふ)る神代(かみよ)ゆ伝(つた)はる言霊(ことたま)の
159水火(いき)の功(いさを)のたふときろかも
160瑞御霊(みづみたま)生言霊(いくことたま)に玉野丘(たまのをか)は
161天津空(あまつそら)まで立(た)ち伸(の)びにける
162国土(くに)を生(う)み神(かみ)生(う)ますなる岐美(きみ)なれば
163生言霊(いくことたま)の冴(さ)えのよろしも
164言霊(ことたま)の御稜威(みいづ)畏(かしこ)し瑞御霊(みづみたま)
165今日(けふ)の神業(みわざ)を見(み)つつ嬉(うれ)しも
166吾(われ)は只(ただ)畏(かしこ)み奉(まつ)り今日(けふ)よりは
167瑞(みづ)の御霊(みたま)の神業(みわざ)に仕(つか)へむ
168国原(くにはら)は弥(いや)次(つ)ぎ次(つ)ぎに拡(ひろ)ごりて
169玉藻(たまも)の山(やま)はわき出(い)でにけり
170万斛(ばんこく)の水(みづ)を湛(たた)へし玉野湖(たまのうみ)も
171生言霊(いくことたま)に干(ひ)あがりにけり
172真言厳(まこといづ)の神(かみ)の功(いさを)を今(いま)ぞ知(し)る
173吾(われ)は側(そば)にも寄(よ)れぬ神(かみ)なり
174遠見男(とほみを)の神(かみ)と名乗(なの)れど今(いま)となりて
175吾(われ)は近見男(ちかみを)神(かみ)なりにけり
176遠(とほ)く見(み)る生言霊(いくことたま)の力(ちから)なく
177吾(われ)は近(ちか)くを見(み)る御魂(みたま)なるも
178今日(けふ)よりは神(かみ)の賜(たま)ひし御名(みな)に依(よ)りて
179近見男(ちかみを)神(がみ)となりて仕(つか)へむ
180足許(あしもと)の事(こと)さへ見(み)えぬ吾(われ)にして
181遠見男(とほみを)の名(な)はすぎたりと思(おも)ふ
182紫微宮(かみのみや)ゆ二柱神(ふたはしらがみ)生(あ)れまして
183国土造(くにつく)りの神業(わざ)助(たす)けますかも
184この国土(くに)に天降(あも)りましたる瑞御霊(みづみたま)の
185功(いさを)は千代(ちよ)のいしずゑなるらむ』
186 圓屋(まるや)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
187『神生(かみう)みの神業(みわざ)を負(お)ひます瑞御霊(みづみたま)の
188生言霊(いくことたま)の水火(いき)のたふとさ
189天(あめ)も地(つち)も一度(いちど)に動(うご)く言霊(ことたま)の
190水火(いき)を持(も)たせる岐美(きみ)の功(いさを)よ
191真言厳(まこといづ)の神(かみ)の功績(いさをし)今(いま)ぞ知(し)る
192生言霊(いくことたま)はみなぎらひたり
193真鶴(まなづる)の稚(わか)き国原(くにはら)今日(けふ)よりは
194堅磐(かきは)常磐(ときは)に固(かた)まり栄(さか)えむ
195わが立(た)てる玉藻(たまも)の山(やま)はつぎつぎに
196うなりうなりて高(たか)くなり行(ゆ)くも
197鳴(な)り鳴(な)りて鳴(な)り轟(とどろ)きてはてしなき
198生言霊(いくことたま)に国土(くに)を生(う)ませり
199玉野(たまの)比女(ひめ)生代(いくよ)の比女(ひめ)の神業(かむわざ)を
200詳細(つばら)にわれは今(いま)覚(さと)りける』
201(昭和八・一一・三 旧九・一六 於水明閣 森良仁謹録)
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