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霊界物語
天祥地瑞(第73~81巻)
第77巻(辰の巻)
序文
第1篇 万里の海原
第1章 天馬行空
第2章 天地七柱
第3章 狭野の食国
第4章 狭野の島生み
第5章 言霊生島
第6章 田族島着陸
第2篇 十一神将
第7章 万里平定
第8章 征魔の出陣
第9章 馬上征誦
第10章 樹下の雨宿
第11章 望月の影
第12章 月下の森蔭
第3篇 善戦善闘
第13章 五男三女神
第14章 夜光の眼球
第15章 笹原の邂逅
第16章 妖術破滅
第17章 剣槍の雨
第18章 国津女神
第19章 邪神全滅
第20章 女神の復命
第4篇 歓天喜地
第21章 泉の森出発
第22章 歓声満天(一)
第23章 歓声満天(二)
第24章 会者定離
余白歌
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霊界物語
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天祥地瑞(第73~81巻)
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第77巻(辰の巻)
> 第2篇 十一神将 > 第10章 樹下の雨宿
<<< 馬上征誦
(B)
(N)
望月の影 >>>
第一〇章
樹下
(
じゆか
)
の
雨宿
(
あまやどり
)
〔一九四二〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第77巻 天祥地瑞 辰の巻
篇:
第2篇 十一神将
よみ(新仮名遣い):
じゅういちしんしょう
章:
第10章 樹下の雨宿
よみ(新仮名遣い):
じゅかのあまやどり
通し章番号:
1942
口述日:
1933(昭和8)年12月13日(旧10月26日)
口述場所:
大阪分院蒼雲閣
筆録者:
林弥生
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年3月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
山跡(やまと)比女の神は馬上の歌にあたりの様子を詠み込んだ。
白馬ケ岳の山頂には紫の雲が横なびき、南の深い谷間には、曲津の水火(いき)であろうか、黒雲が立っている。
霧を通して望む魔棲ケ谷に、虫の音も悲しき霧の野路。笹の葉には白露が置き、冷え冷えと冷気が背に襲い来る。
久方の天の高宮を立ち出でて、はるばるとやってきたのは、曲津神の猛り狂う万里の島を、生言霊で照らすため。田族比女に従い、曲津見の征途に上る今の楽しきことよ。
続いて、千貝(ちかい)比女、湯結(ゆむすび)比女、正道比古、雲川比古が行進歌にあたりの様子、征途の由来と決意を歌いこんだ。
そうするうちに、白馬山麓の雲霧はようやく晴れてきた。一行は行く手にあたって、楠の大樹が茂る、やや広い森があるのを見つけ、しばしこの森に息を休めることとなった。楠の樹下に湧き出る珍しい清泉に禊の神事をおのおの修しながら、一夜をここに宿り、明日の準備と天津祝詞を奏上し、英気を養った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7710
愛善世界社版:
八幡書店版:
第13輯 631頁
修補版:
校定版:
165頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
山跡
(
やまと
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
馬
(
こま
)
の
背
(
せ
)
に
跨
(
またが
)
りながら、
002
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
003
『
仰
(
あふ
)
ぎ
見
(
み
)
れば
白馬
(
はくば
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
頂
(
いただき
)
に
004
紫
(
むらさき
)
の
雲
(
くも
)
横
(
よこ
)
なびきつつ
005
南
(
みむなみ
)
の
深
(
ふか
)
き
谷間
(
たにま
)
に
群
(
むら
)
がりて
006
立
(
た
)
つ
黒雲
(
くろくも
)
は
曲津
(
まが
)
の
水火
(
いき
)
かも
007
この
島
(
しま
)
に
生
(
い
)
きとし
生
(
い
)
けるもの
皆
(
みな
)
を
008
そこなひ
破
(
やぶ
)
るも
醜神
(
しこがみ
)
の
水火
(
いき
)
は
009
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
の
辺
(
あた
)
りに
群
(
む
)
れたつ
黒雲
(
くろくも
)
を
010
吹
(
ふ
)
き
払
(
は
)
ふべき
時
(
とき
)
は
近
(
ちか
)
めり
011
われは
今
(
いま
)
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
に
仕
(
つか
)
へつつ
012
魔神
(
まがみ
)
の
砦
(
とりで
)
に
勇
(
いさ
)
み
進
(
すす
)
むも
013
久方
(
ひさかた
)
の
御空
(
みそら
)
は
黒雲
(
くろくも
)
塞
(
ふさ
)
がりて
014
荒金
(
あらがね
)
の
地
(
ち
)
に
霧
(
きり
)
籠
(
こ
)
むるなり
015
霧
(
きり
)
の
幕
(
まく
)
透
(
とほ
)
して
見
(
み
)
ゆる
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
の
016
南
(
みなみ
)
の
谷間
(
たにま
)
の
雲
(
くも
)
は
怪
(
あや
)
しも
017
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
旅
(
たび
)
にたたせる
今日
(
けふ
)
の
日
(
ひ
)
は
018
湧
(
わ
)
き
立
(
た
)
つ
霧
(
きり
)
も
稍
(
やや
)
薄
(
うす
)
らげり
019
科戸辺
(
しなどべ
)
の
風
(
かぜ
)
よ
吹
(
ふ
)
け
吹
(
ふ
)
け
公
(
きみ
)
がゆく
020
道
(
みち
)
にさやれる
霧
(
きり
)
吹
(
ふ
)
き
払
(
はら
)
ひて
021
草
(
くさ
)
の
根
(
ね
)
にひそみて
鳴
(
な
)
ける
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
も
022
一入
(
ひとしほ
)
悲
(
かな
)
しき
霧
(
きり
)
こむ
野路
(
のぢ
)
なり
023
笹
(
ささ
)
の
葉
(
は
)
に
置
(
お
)
く
白露
(
しらつゆ
)
の
冷
(
ひ
)
え
冷
(
び
)
えと
024
襲
(
おそ
)
ひ
来
(
く
)
るかも
駒
(
こま
)
の
背
(
せな
)
まで
025
久方
(
ひさかた
)
の
天
(
あま
)
の
高宮
(
たかみや
)
立
(
た
)
ち
出
(
い
)
でて
026
はろばろわれは
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
つるも
027
この
島
(
しま
)
を
𪫧怜
(
うまら
)
に
委曲
(
つばら
)
に
清
(
きよ
)
めつつ
028
生国原
(
いくくにはら
)
とひらきまつらむ
029
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
の
天降
(
あも
)
りし
無
(
な
)
かりせば
030
万里
(
まで
)
の
島根
(
しまね
)
は
永久
(
とは
)
に
亡
(
ほろ
)
びむ
031
曲津
(
まが
)
神
(
かみ
)
の
伊猛
(
いたけ
)
り
狂
(
くる
)
ふ
万里
(
まで
)
の
島
(
しま
)
を
032
生言霊
(
いくことたま
)
に
照
(
て
)
らさむ
旅
(
たび
)
はも
033
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
神言
(
みこと
)
に
従
(
したが
)
ひて
034
曲津
(
まが
)
の
征途
(
きため
)
に
上
(
のぼ
)
る
楽
(
たの
)
しさ』
035
千貝
(
ちかひ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
036
『
駒
(
こま
)
並
(
な
)
めて
曲津
(
まが
)
の
征途
(
きため
)
に
上
(
のぼ
)
りゆく
037
今日
(
けふ
)
の
生日
(
いくひ
)
に
幸
(
さち
)
よあれかし
038
仰
(
あふ
)
ぎ
見
(
み
)
れば
空
(
そら
)
を
包
(
つつ
)
みし
黒雲
(
くろくも
)
も
039
公
(
きみ
)
の
出
(
い
)
でましに
稍
(
やや
)
薄
(
うす
)
らぎぬ
040
薄
(
うす
)
らげる
雲
(
くも
)
の
帳
(
とばり
)
を
押
(
お
)
し
開
(
あ
)
けて
041
ほのかに
見
(
み
)
ゆる
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
光
(
かげ
)
042
次
(
つ
)
ぎ
次
(
つ
)
ぎに
御空
(
みそら
)
の
雲
(
くも
)
も
散
(
ち
)
りゆきて
043
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
神
(
かみ
)
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
を
照
(
て
)
らせり
044
曲津見
(
まがつみ
)
を
言向
(
ことむ
)
け
譴責
(
きた
)
め
斬
(
き
)
り
放
(
はふ
)
る
045
今日
(
けふ
)
の
出
(
い
)
で
立
(
た
)
ちを
守
(
も
)
らせよ
日
(
ひ
)
の
神
(
かみ
)
046
万里
(
まで
)
の
島
(
しま
)
を
日並
(
けな
)
べて
包
(
つつ
)
む
黒雲
(
くろくも
)
の
047
怪
(
あや
)
しき
水火
(
いき
)
は
総
(
すべ
)
てを
悩
(
なや
)
ませり
048
言霊
(
ことたま
)
の
水火
(
いき
)
に
生
(
うま
)
れし
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
はも
049
水火
(
いき
)
の
濁
(
にご
)
れば
苦
(
くる
)
しかりける
050
曲津
(
まが
)
神
(
かみ
)
の
怪
(
あや
)
しき
水火
(
いき
)
を
科戸辺
(
しなどべ
)
の
051
風
(
かぜ
)
の
力
(
ちから
)
に
伊吹
(
いぶ
)
き
払
(
はら
)
はせ
052
東
(
ひむがし
)
の
空
(
そら
)
に
聳
(
そび
)
ゆる
牛頭ケ峰
(
ごづがね
)
の
053
頂
(
いただき
)
ほのかに
日光
(
ひかげ
)
は
照
(
て
)
るも
054
牛頭ケ峰
(
ごづがみね
)
白馬
(
はくば
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
中
(
なか
)
をゆく
055
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
旅路
(
たびぢ
)
に
永久
(
とは
)
の
幸
(
さち
)
あれ
056
万里
(
まで
)
の
丘
(
をか
)
老樹
(
おいき
)
の
茂
(
しげ
)
る
清森
(
すがもり
)
も
057
遥
(
はろ
)
けくなりて
霧
(
きり
)
籠
(
こ
)
むるなり
058
万里
(
まで
)
の
島
(
しま
)
の
大川
(
おほかは
)
小川
(
をがは
)
悉
(
ことごと
)
く
059
魔神
(
まがみ
)
の
水火
(
いき
)
に
濁
(
にご
)
らへるかな
060
清
(
きよ
)
らけき
泉
(
いづみ
)
しあれば
禊
(
みそぎ
)
して
061
われは
進
(
すす
)
まむ
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
に
062
玉
(
たま
)
の
緒
(
を
)
の
命
(
いのち
)
の
限
(
かぎ
)
りわが
公
(
きみ
)
に
063
仕
(
つか
)
へまつりて
生
(
い
)
きむとぞ
思
(
おも
)
ふ
064
山
(
やま
)
と
海
(
うみ
)
諸々
(
もろもろ
)
越
(
こ
)
えてわが
公
(
きみ
)
の
065
御後
(
みあと
)
に
従
(
したが
)
ひ
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
つるも
066
千早振
(
ちはやぶ
)
る
神
(
かみ
)
も
守
(
まも
)
らせ
給
(
たま
)
ふらむ
067
わが
行
(
ゆ
)
く
旅
(
たび
)
の
言霊
(
ことたま
)
の
幸
(
さち
)
を
068
霊
(
たま
)
幸
(
ち
)
はふ
神
(
かみ
)
の
御水火
(
みいき
)
に
守
(
まも
)
られて
069
猛
(
たけ
)
き
曲津見
(
まがみ
)
を
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
さむ
070
太刀膚
(
たちはだ
)
の
猛
(
たけ
)
き
竜神
(
たつがみ
)
醜
(
しこ
)
の
大蛇
(
をろち
)
071
群
(
むら
)
がり
棲
(
す
)
むとふ
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
かな
072
力無
(
ちからな
)
きわれにはあれど
十柱
(
とはしら
)
の
073
神
(
かみ
)
を
力
(
ちから
)
に
進
(
すす
)
みゆくなり』
074
湯結
(
ゆむすび
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
075
『
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
に
従
(
したが
)
ひ
十柱
(
とはしら
)
の
076
言霊神
(
ことたまがみ
)
は
征途
(
きため
)
に
上
(
のぼ
)
るも
077
万里
(
まで
)
の
島
(
しま
)
を
荒
(
すさ
)
び
破
(
やぶ
)
りし
曲津
(
まが
)
神
(
かみ
)
は
078
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
にひそみゐるとふ
079
言霊
(
ことたま
)
の
水火
(
いき
)
を
清
(
きよ
)
めて
白馬
(
はくば
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
080
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
にわれ
進
(
すす
)
むなり
081
久方
(
ひさかた
)
の
御空
(
みそら
)
の
雲
(
くも
)
は
次
(
つ
)
ぎ
次
(
つ
)
ぎに
082
散
(
ち
)
り
失
(
う
)
せにつつ
日光
(
ひかげ
)
はさしけり
083
四方
(
よも
)
八方
(
やも
)
を
深
(
ふか
)
く
包
(
つつ
)
みし
雲霧
(
くもきり
)
も
084
いや
次
(
つ
)
ぎ
次
(
つ
)
ぎに
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
りつつ
085
いやらしき
冷
(
つめ
)
たき
風
(
かぜ
)
もをさまりて
086
肌
(
はだへ
)
ぬくとき
水火
(
いき
)
の
満
(
み
)
つるも
087
大空
(
おほぞら
)
に
円
(
ゑん
)
を
描
(
ゑが
)
きて
隼
(
はやぶさ
)
は
088
今日
(
けふ
)
の
門出
(
かどで
)
を
祝
(
いは
)
ひつつ
舞
(
ま
)
へり
089
真鶴
(
まなづる
)
は
翼
(
つばさ
)
を
揃
(
そろ
)
へてわが
伊行
(
いゆ
)
く
090
空
(
そら
)
高々
(
たかだか
)
に
舞
(
ま
)
ひ
遊
(
あそ
)
び
居
(
を
)
るも
091
百鳥
(
ももとり
)
の
声
(
こゑ
)
勇
(
いさ
)
ましくなりにけり
092
御空
(
みそら
)
の
雲
(
くも
)
の
吹
(
ふ
)
き
散
(
ち
)
りしより
093
草
(
くさ
)
も
木
(
き
)
も
蘇
(
よみがへ
)
りたる
心地
(
ここち
)
かな
094
葉末
(
はずゑ
)
の
露
(
つゆ
)
は
日
(
ひ
)
にかがやきて
095
公
(
きみ
)
が
行
(
ゆ
)
く
生言霊
(
いくことたま
)
の
旅
(
たび
)
なれば
096
御空
(
みそら
)
晴
(
は
)
るるも
宜
(
うべ
)
よと
思
(
おも
)
ふ
097
この
島
(
しま
)
は
田族
(
たから
)
の
島
(
しま
)
と
聞
(
き
)
くからは
098
白馬
(
はくば
)
の
山
(
やま
)
は
七宝
(
しつぽう
)
満
(
み
)
つらむ
099
白馬山
(
はくばやま
)
雪
(
ゆき
)
と
見
(
み
)
えしは
白駒
(
しらこま
)
の
100
伊寄
(
いよ
)
り
集
(
つど
)
ひし
影
(
かげ
)
なりにけり
101
白駒
(
しらこま
)
は
猛
(
たけ
)
き
獣
(
けもの
)
の
牙
(
きば
)
の
剣
(
つるぎ
)
102
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐ
)
みに
逃
(
のが
)
れたりけむ
103
牛
(
うし
)
と
馬
(
うま
)
の
群
(
むら
)
がり
棲
(
す
)
めるこの
島
(
しま
)
は
104
田族
(
たから
)
の
島
(
しま
)
よ
穀物
(
たなつもの
)
生
(
な
)
らむ
105
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
の
醜
(
しこ
)
の
竜神
(
たつがみ
)
曲津
(
まが
)
大蛇
(
をろち
)
106
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
して
生国
(
いくくに
)
とせむ
107
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
と
諸共
(
もろとも
)
十柱
(
とはしら
)
の
108
力
(
ちから
)
合
(
あは
)
せて
国土
(
くに
)
を
浄
(
きよ
)
めむ
109
谷
(
たに
)
深
(
ふか
)
く
黒
(
くろ
)
き
煙
(
けむり
)
の
立
(
た
)
ち
昇
(
のぼ
)
る
110
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
は
峻
(
さか
)
しかるらむ』
111
正道
(
まさみち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
112
『
勇
(
いさ
)
ましや
駒
(
こま
)
を
並
(
なら
)
べて
曲津見
(
まがつみ
)
の
113
征途
(
きため
)
に
上
(
のぼ
)
る
今日
(
けふ
)
の
旅路
(
たびぢ
)
は
114
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
に
従
(
したが
)
ひ
言霊
(
ことたま
)
の
115
軍
(
いくさ
)
進
(
すす
)
めむ
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
に
116
天
(
あめ
)
も
地
(
つち
)
も
生言霊
(
いくことたま
)
になり
出
(
い
)
でし
117
言霊
(
ことたま
)
の
国土
(
くに
)
よ
何
(
なに
)
をおそれむ
118
天地
(
あめつち
)
の
正
(
ただ
)
しき
道
(
みち
)
を
踏
(
ふ
)
みてゆく
119
われの
真言
(
まこと
)
にさやるもの
無
(
な
)
し
120
白馬山
(
はくばやま
)
麓
(
ふもと
)
を
包
(
つつ
)
みし
雲霧
(
くもきり
)
は
121
漸
(
やうや
)
く
晴
(
は
)
れて
光
(
ひかり
)
充
(
み
)
ちけり
122
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
直刺
(
たださ
)
し
白馬
(
はくば
)
ケ
岳
(
だけ
)
は
123
今
(
いま
)
新
(
あたら
)
しくよみがへりける
124
わが
行
(
ゆ
)
かむ
道
(
みち
)
を
照
(
てら
)
して
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
は
125
大空
(
おほぞら
)
高
(
たか
)
くかがやき
給
(
たま
)
へり
126
昼月
(
ひるづき
)
の
光
(
かげ
)
の
白
(
しら
)
けて
久方
(
ひさかた
)
の
127
御空
(
みそら
)
かすかに
渡
(
わた
)
らひ
給
(
たま
)
ふ
128
山
(
やま
)
も
野
(
の
)
も
雲霧
(
くもきり
)
はれて
隈
(
くま
)
もなく
129
目路
(
めぢ
)
の
限
(
かぎ
)
りはよみがへりたる』
130
雲川
(
くもかは
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
131
『
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
出
(
い
)
でませる
132
曲津
(
まが
)
の
征途
(
きため
)
を
守
(
まも
)
らすか
133
科戸
(
しなど
)
の
風
(
かぜ
)
の
御水火
(
みいき
)
にて
134
空
(
そら
)
に
塞
(
ふさ
)
がる
黒雲
(
くろくも
)
は
135
跡形
(
あとかた
)
もなく
散
(
ち
)
り
失
(
う
)
せて
136
青
(
あを
)
き
御空
(
みそら
)
の
奥深
(
おくふか
)
く
137
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
神
(
かみ
)
月読
(
つきよみ
)
の
138
神
(
かみ
)
の
光
(
ひかり
)
は
冴
(
さ
)
え
冴
(
ざ
)
えに
139
これの
島根
(
しまね
)
を
隈
(
くま
)
もなく
140
伊照
(
いて
)
らし
給
(
たま
)
ひ
百草
(
ももぐさ
)
の
141
露
(
つゆ
)
を
照
(
てら
)
して
荒金
(
あらがね
)
の
142
地
(
つち
)
は
隈
(
くま
)
なくよみがへり
143
常世
(
とこよ
)
の
春
(
はる
)
の
光景
(
くわうけい
)
を
144
忽
(
たちま
)
ち
現
(
げん
)
じ
給
(
たま
)
ひけり
145
今
(
いま
)
まで
萎
(
しぼ
)
みし
百草
(
ももぐさ
)
の
146
花
(
はな
)
は
香
(
かを
)
りを
競
(
きそ
)
ひつつ
147
白
(
しろ
)
赤
(
あか
)
黄色
(
きいろ
)
紫
(
むらさき
)
の
148
花
(
はな
)
は
地上
(
ちじやう
)
に
隈
(
くま
)
もなく
149
開
(
ひら
)
き
初
(
そ
)
めたり
惟神
(
かむながら
)
150
ああ
天国
(
てんごく
)
か
楽園
(
らくゑん
)
か
151
この
美
(
うるは
)
しき
島ケ根
(
しまがね
)
に
152
さやらむ
曲津
(
まが
)
は
悉
(
ことごと
)
く
153
生言霊
(
いくことたま
)
の
剣
(
つるぎ
)
もて
154
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
し
斬
(
き
)
り
放
(
はふ
)
り
155
天地
(
てんち
)
の
災
(
わざはひ
)
除
(
のぞ
)
くべく
156
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
出
(
い
)
でましを
157
天地
(
てんち
)
の
神
(
かみ
)
は
嘉
(
よみ
)
しまし
158
四方
(
よも
)
の
雲霧
(
くもきり
)
吹
(
ふ
)
き
払
(
はら
)
ひ
159
月日
(
つきひ
)
の
光
(
かげ
)
を
地
(
ち
)
の
上
(
うへ
)
に
160
隈
(
くま
)
なく
照
(
てら
)
し
給
(
たま
)
ひける
161
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
162
生言霊
(
いくことたま
)
の
功績
(
いさをし
)
に
163
勇
(
いさ
)
み
進
(
すす
)
まむ
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
旅路
(
たびぢ
)
164
道
(
みち
)
の
隈手
(
くまで
)
も
恙
(
つつが
)
なく
165
魔神
(
まがみ
)
の
妨
(
さまた
)
げあらずして
166
千峡
(
ちがひ
)
八百峡
(
やほがひ
)
集
(
あつ
)
めたる
167
流
(
なが
)
れ
激
(
はげ
)
しき
八十
(
やそ
)
の
滝
(
たき
)
168
隈
(
くま
)
なく
越
(
こ
)
えて
竜神
(
たつがみ
)
の
169
永久
(
とは
)
に
潜
(
ひそ
)
みてわざを
為
(
な
)
す
170
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
にいち
早
(
はや
)
く
171
進
(
すす
)
みてゆかむ
楽
(
たの
)
しさよ
172
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
173
生言霊
(
いくことたま
)
に
命
(
いのち
)
あれ
174
わが
言霊
(
ことたま
)
に
幸
(
さち
)
あれよ』
175
かくして
一行
(
いつかう
)
十一柱
(
じふいちはしら
)
の
神々
(
かみがみ
)
は、
176
白馬
(
はくば
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
南麓
(
なんろく
)
、
177
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
の
竜神
(
たつがみ
)
の
巣窟
(
さうくつ
)
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
178
行手
(
ゆくて
)
に
当
(
あた
)
りて
楠
(
くす
)
の
大樹
(
おほき
)
の
茂
(
しげ
)
れる
稍
(
やや
)
広
(
ひろ
)
き
森
(
もり
)
の
横
(
よこた
)
はれるを
見給
(
みたま
)
ひ、
179
暫
(
しば
)
しこの
森
(
もり
)
に
息
(
いき
)
を
休
(
やす
)
めて
樹下
(
じゆか
)
に
湧
(
わ
)
き
出
(
い
)
づる
珍
(
めづら
)
しき
清泉
(
せいせん
)
に
禊
(
みそぎ
)
の
神事
(
わざ
)
を
各自
(
おのもおのも
)
に
修
(
しう
)
し
給
(
たま
)
ひつつ
一夜
(
いちや
)
を
此処
(
ここ
)
に
宿
(
やど
)
らせ、
180
明日
(
あす
)
の
準備
(
じゆんび
)
と
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し、
181
無限
(
むげん
)
絶対
(
ぜつたい
)
的
(
てき
)
の
英気
(
えいき
)
を
養
(
やしな
)
はせ
給
(
たま
)
ふぞ
畏
(
かしこ
)
けれ。
182
(
昭和八・一二・一三
旧一〇・二六
於大阪分院蒼雲閣
林弥生
謹録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
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(B)
(N)
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【第10章 樹下の雨宿|第77巻|天祥地瑞|霊界物語|/rm7710】
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