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霊界物語
天祥地瑞(第73~81巻)
第77巻(辰の巻)
序文
第1篇 万里の海原
第1章 天馬行空
第2章 天地七柱
第3章 狭野の食国
第4章 狭野の島生み
第5章 言霊生島
第6章 田族島着陸
第2篇 十一神将
第7章 万里平定
第8章 征魔の出陣
第9章 馬上征誦
第10章 樹下の雨宿
第11章 望月の影
第12章 月下の森蔭
第3篇 善戦善闘
第13章 五男三女神
第14章 夜光の眼球
第15章 笹原の邂逅
第16章 妖術破滅
第17章 剣槍の雨
第18章 国津女神
第19章 邪神全滅
第20章 女神の復命
第4篇 歓天喜地
第21章 泉の森出発
第22章 歓声満天(一)
第23章 歓声満天(二)
第24章 会者定離
余白歌
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第77巻(辰の巻)
> 第4篇 歓天喜地 > 第24章 会者定離
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(B)
(N)
余白歌 >>>
第二四章
会者
(
ゑしや
)
定離
(
じやうり
)
〔一九五六〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第77巻 天祥地瑞 辰の巻
篇:
第4篇 歓天喜地
よみ(新仮名遣い):
かんてんきち
章:
第24章 会者定離
よみ(新仮名遣い):
えしゃじょうり
通し章番号:
1956
口述日:
1933(昭和8)年12月17日(旧11月1日)
口述場所:
大阪分院蒼雲閣
筆録者:
内崎照代
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年3月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
七日七夜の宴の後、生き物たちはそれぞれ帰り行き、今は御樋代神の御聖所は静寂に包まれていた。
そこへ、白馬ケ岳の背後の夕暮れ空が、一種異様の光に包まれ、田族比女は驚いて高殿に立ってこの様を見るに、たちまち尊い御樋代神の降臨であると悟った。そして、輪守比古、若春比古を遣わして、来臨した御樋代神を迎えにやらせた。(第6章からの続き)
使いの二柱の神々は、田族比女の神言のままに、白馬ケ岳西方の御来矢の浜辺に駆けつけた。すると、常盤の森で憩う神々に出会った。一行を案内して万里ケ丘の聖所にたどり着いたのは、翌日の黄昏時になってからであった。
使いの二柱の神は、御来矢の浜辺で朝香比女の神一行に出会い、案内して、無事に帰り着いたことを奏上した。
田族比女の神は、早速朝香比女の神を高殿へ招いた。二柱の御樋代神は互いに挨拶の歌を交わした。朝香比女の神は、田族比女の神が、まだ若く曲津神の猛る万里ケ島を拓いたいさおしをたたえた。答えて田族比女の神は、朝香比女のねぎらいと称えの言葉に感激し感謝を述べ、ただまだ顕津男の神に巡り合って神生みの神業をなすことができないでいる思いを歌った。
ここに、顕津男の神への思いを同じくする二柱の御樋代神は、百年の知己のように心から打ち解け、互いに同情の涙にくれつつ、日を重ねることとなった。
田族比女の神は、曲津神征伐の戦利品として持ち帰った数多のダイヤモンドを、朝香比女の神に贈り物として送った。朝香比女の神は、珍しいものとして、快く受け取ったが、その返礼として、懐中から燧石(ひうちいし)を取り出し、あたりの枯れ芝を集めて火を燃やし出した。
万里ケ島の神々は、初めて天の真火が燃えるのを見て、感嘆の声をあげた。この燧石を、朝香比女は、田族比女への返礼として送ったのである。
田族比女は、天の真火の功徳を称え、朝香比女は、鋭敏鳴出(うなりづ)の神の賜ったこの燧石を、国の鎮めとして送るのだ、と歌い交わした。
それぞれの御樋代神に仕える従者神たちは、この出来事の述懐歌をおのおの歌い、国土の前途を祝した。しかし、朝香比女の神は、ここに長くとどまることはできず、万里ケ島の神々に別れを告げると、再び御来矢の浜辺から、岩楠舟に乗って、万里の海原を東南さして静かに静かに進んでいった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2018-08-16 23:19:29
OBC :
rm7724
愛善世界社版:
八幡書店版:
第13輯 698頁
修補版:
校定版:
413頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
万里
(
まで
)
ケ
島
(
しま
)
の
天地
(
てんち
)
を
塞
(
ふさ
)
ぎたる
邪神
(
まがかみ
)
の
潜
(
ひそ
)
みし
雲霧
(
くもきり
)
はくまなく
晴
(
は
)
れて、
002
日月
(
じつげつ
)
は
清
(
きよ
)
く
光
(
ひかり
)
を
地上
(
ちじやう
)
に
投
(
な
)
げ
万物
(
ばんぶつ
)
蘇生
(
そせい
)
の
思
(
おも
)
ひして、
003
茲
(
ここ
)
に
新
(
あたら
)
しく
国名
(
こくめい
)
を
万里
(
まで
)
の
神国
(
みくに
)
と
称
(
とな
)
へ、
004
総
(
すべ
)
ての
基礎
(
きそ
)
を
万世
(
よろづよ
)
に
固
(
かた
)
め
給
(
たま
)
ひ、
005
生
(
い
)
きとし
生
(
い
)
けるものを
悉
(
ことごと
)
く
万里
(
まで
)
ケ
島
(
しま
)
の
聖所
(
すがど
)
に
集
(
あつ
)
めて、
006
寿
(
ことほ
)
ぎの
宴
(
むしろ
)
を
開
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ひしが、
007
七日
(
なぬか
)
七夜
(
ななよ
)
の
後
(
のち
)
、
008
総
(
すべ
)
ての
生
(
い
)
きとし
生
(
い
)
けるものは
各自
(
おのもおのも
)
常住
(
じやうぢう
)
の
地
(
ち
)
に
帰
(
かへ
)
り、
009
水
(
みづ
)
を
打
(
う
)
ちたる
如
(
ごと
)
く、
010
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
御舎
(
みあらか
)
は
静寂
(
せいじやく
)
に
帰
(
き
)
したり。
011
かかる
所
(
ところ
)
に
西
(
にし
)
に
聳
(
そび
)
ゆる
白馬
(
はくば
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
背後
(
はいご
)
にあたれる
夕暮
(
ゆふぐれ
)
の
空
(
そら
)
は、
012
一種
(
いつしゆ
)
異様
(
いやう
)
の
光
(
ひかり
)
に
満
(
み
)
ちぬれば、
013
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
高殿
(
たかどの
)
に
立
(
た
)
ちて、
014
この
様
(
さま
)
を
覧
(
みそな
)
はし、
015
尊
(
たふと
)
き
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
降臨
(
かうりん
)
なりとして、
016
直
(
ただち
)
に
輪守
(
わもり
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
、
017
若春
(
わかはる
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
をして
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
を
迎
(
むか
)
へ
奉
(
たてまつ
)
るべく、
018
黄昏
(
たそがれ
)
の
月下
(
げつか
)
を
鞭
(
むち
)
うたせ
給
(
たま
)
ひける。
019
茲
(
ここ
)
に
二柱
(
ふたはしら
)
の
神
(
かみ
)
は
神言
(
みこと
)
のまにまに、
020
白馬
(
はくば
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
西
(
にし
)
に
当
(
あた
)
る
御来矢
(
みくりや
)
の
浜辺
(
はまべ
)
に
馳
(
か
)
けつけ
給
(
たま
)
へば、
021
常磐
(
ときは
)
の
森
(
もり
)
に
憩
(
いこ
)
はせ
給
(
たま
)
ふ
五柱
(
いつはしら
)
の
天津神
(
あまつかみ
)
等
(
たち
)
に
出会
(
であ
)
ひまし、
022
恭
(
うやうや
)
しく
言葉
(
ことば
)
を
交
(
かは
)
し
[
※
第6章からの続き
]
、
023
万里
(
まで
)
ケ
丘
(
をか
)
の
聖所
(
すがど
)
に
神々
(
かみがみ
)
を
導
(
みちび
)
きつつ、
024
翌日
(
あくるひ
)
の
黄昏頃
(
たそがれごろ
)
やうやくに
復命
(
かへりごと
)
申
(
まを
)
し
給
(
たま
)
ひける。
025
輪守
(
わもり
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
八柱
(
やはしら
)
の
尊
(
たふと
)
き
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
一行
(
いつかう
)
を
導
(
みちび
)
き、
026
無事
(
ぶじ
)
に
帰
(
かへ
)
りたることを
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
大前
(
おほまへ
)
に
奏上
(
そうじやう
)
し
給
(
たま
)
ひぬ。
027
『わが
公
(
きみ
)
の
神言
(
みこと
)
畏
(
かしこ
)
み
二柱
(
ふたはしら
)
は
028
御来矢
(
みくりや
)
の
浜
(
はま
)
に
急
(
いそ
)
ぎ
着
(
つ
)
きけり
029
御来矢
(
みくりや
)
の
浜辺
(
はまべ
)
に
着
(
つ
)
けば
森蔭
(
もりかげ
)
に
030
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
休
(
やす
)
らひ
給
(
たま
)
ひぬ
031
恐
(
おそ
)
る
恐
(
おそ
)
る
吾
(
われ
)
御前
(
みまへ
)
に
跪
(
ひざまづ
)
きて
032
公
(
きみ
)
の
真言
(
まこと
)
を
宣
(
の
)
り
伝
(
つた
)
へける
033
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
朝香
(
あさか
)
の
比女
(
ひめ
)
は
頷
(
うなづ
)
きて
034
諸神
(
しよしん
)
を
従
(
したが
)
へ
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
ませり』
035
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
はこれに
答
(
こた
)
へて
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
036
『
久方
(
ひさかた
)
の
高地秀
(
たかちほ
)
山
(
やま
)
より
降
(
くだ
)
りましし
037
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
をよくも
迎
(
むか
)
へ
来
(
こ
)
しよ
038
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
もこれの
高殿
(
たかどの
)
に
導
(
みちび
)
けよ
039
吾
(
われ
)
も
階段
(
みはし
)
を
下
(
お
)
りて
迎
(
むか
)
へむ』
040
茲
(
ここ
)
に
輪守
(
わもり
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
、
041
若春
(
わかはる
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
の
二柱
(
ふたはしら
)
は「オー」と
一声
(
ひとこゑ
)
畏
(
かしこ
)
まりつつ、
042
御庭
(
みには
)
に
待
(
ま
)
たせ
給
(
たま
)
へる
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
一行
(
いつかう
)
の
前
(
まへ
)
に
言葉
(
ことば
)
も
恭
(
うやうや
)
しく、
043
『いざさらば
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
044
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
へこれの
高殿
(
たかどの
)
へ
045
四柱
(
よはしら
)
の
神
(
かみ
)
も
後
(
あと
)
よりつづきませ
046
吾
(
われ
)
も
御後
(
みあと
)
に
従
(
したが
)
ひまつらむ』
047
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
軽
(
かる
)
く
目礼
(
もくれい
)
しながら、
048
静々
(
しづしづ
)
と
高殿
(
たかどの
)
さして
進
(
すす
)
みたまふ。
049
茲
(
ここ
)
に
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
高殿
(
たかどの
)
の
階段
(
かいだん
)
を
降
(
お
)
りて
恭
(
うやうや
)
しく
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
一行
(
いつかう
)
を
待
(
ま
)
たせ
給
(
たま
)
ひけるが、
050
比女
(
ひめ
)
の
御姿
(
みすがた
)
目前
(
もくぜん
)
に
迫
(
せま
)
りけるより、
051
『あらたふと
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
天降
(
あも
)
りましし
052
尊
(
たふと
)
さに
吾
(
われ
)
は
迎
(
むか
)
へ
奉
(
まつ
)
るも
053
いざさらばこの
高殿
(
たかどの
)
に
案内
(
あない
)
せむ
054
のぼらせ
給
(
たま
)
へ
五柱
(
いつはしら
)
の
神
(
かみ
)
』
055
茲
(
ここ
)
に
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
056
『
音
(
おと
)
に
聞
(
き
)
く
田族
(
たから
)
の
比女
(
ひめ
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
は
057
汝
(
なれ
)
なりしかも
愛
(
めぐ
)
しと
思
(
おも
)
ふ』
058
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
ひ
終
(
をは
)
り、
059
悠然
(
いうぜん
)
として
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
後
(
しりへ
)
より、
060
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
高殿
(
たかどの
)
さしてのぼらせ
給
(
たま
)
ひける。
061
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
062
『
所々
(
ところどころ
)
に
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
は
八十柱
(
やそはしら
)
063
いますと
聞
(
き
)
きしを
今日
(
けふ
)
会
(
あ
)
ひにけり
064
地
(
つち
)
稚
(
わか
)
き
国土
(
くに
)
を
固
(
かた
)
むる
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
065
苦
(
くる
)
しき
神業
(
みわざ
)
を
思
(
おも
)
ひやらるる
066
国土
(
くに
)
は
未
(
ま
)
だ
定
(
さだ
)
まらずして
曲津見
(
まがつみ
)
の
067
猛
(
たけ
)
る
国原
(
くにはら
)
拓
(
ひら
)
くは
苦
(
くる
)
しき
068
諸々
(
もろもろ
)
の
艱
(
なや
)
みに
堪
(
た
)
へて
万里
(
まで
)
ケ
島
(
しま
)
を
069
拓
(
ひら
)
き
給
(
たま
)
ひし
公
(
きみ
)
の
功
(
いさを
)
を
思
(
おも
)
ふ
070
吾
(
われ
)
は
今
(
いま
)
西方
(
にしかた
)
の
国土
(
くに
)
に
進
(
すす
)
まむと
071
その
道
(
みち
)
すがらを
立
(
た
)
ち
寄
(
よ
)
りしはや
072
この
島
(
しま
)
に
八十
(
やそ
)
比女神
(
ひめがみ
)
のましますと
073
かねて
聞
(
き
)
きしゆ
立
(
た
)
ち
寄
(
よ
)
りて
見
(
み
)
し
074
まめやかに
在
(
おは
)
せる
公
(
きみ
)
の
御姿
(
みすがた
)
に
075
吾
(
われ
)
は
嬉
(
うれ
)
しさ
堪
(
た
)
へやらぬかも
076
永久
(
とこしへ
)
の
命
(
いのち
)
保
(
たも
)
ちて
若々
(
わかわか
)
しく
077
国魂神
(
くにたまがみ
)
を
生
(
う
)
ませ
給
(
たま
)
はれ』
078
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
感激
(
かんげき
)
に
堪
(
た
)
へず、
079
御歌
(
みうた
)
もて
答
(
こた
)
へ
給
(
たま
)
ふ。
080
『ありがたし
尊
(
たふと
)
し
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
081
優
(
やさ
)
しき
言葉
(
ことば
)
に
蘇
(
よみがへ
)
りける
082
八柱神
(
やはしらがみ
)
尊
(
たふと
)
き
比女
(
ひめ
)
の
御自
(
みみづか
)
ら
083
吾
(
われ
)
を
訪
(
と
)
はせし
今日
(
けふ
)
の
畏
(
かしこ
)
さ
084
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
の
出
(
い
)
でまし
待
(
ま
)
ちまちて
085
今
(
いま
)
はやうやく
年
(
とし
)
さびにけり
086
眺
(
なが
)
めよきこの
高殿
(
たかどの
)
に
安
(
やす
)
らかに
087
光
(
ひかり
)
放
(
はな
)
ちて
在
(
おは
)
しましませ』
088
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
089
『
吾
(
われ
)
もまた
同
(
おな
)
じ
思
(
おも
)
ひの
御樋代
(
みひしろ
)
よ
090
背
(
せ
)
の
岐美
(
きみ
)
に
会
(
あ
)
ふと
求
(
ま
)
ぎて
来
(
きた
)
れり
091
背
(
せ
)
の
岐美
(
きみ
)
は
西方
(
にしかた
)
あたり
曲津見
(
まがつみ
)
の
092
百
(
もも
)
の
軍
(
いくさ
)
と
戦
(
たたか
)
ひ
給
(
たま
)
はむ
093
一水火
(
ひといき
)
の
契
(
ちぎり
)
なれども
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
094
依
(
よ
)
さしなりせば
忘
(
わす
)
れ
難
(
がた
)
く
思
(
おも
)
ふ』
095
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
096
『
愛
(
いつ
)
くしき
朝香
(
あさか
)
の
比女
(
ひめ
)
の
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
に
097
吾
(
われ
)
はおもはず
涙
(
なみだ
)
しにけり
098
背
(
せ
)
の
岐美
(
きみ
)
を
恋
(
こ
)
ふる
心
(
こころ
)
の
苦
(
くる
)
しさを
099
味
(
あぢは
)
はひ
給
(
たま
)
ふ
女神
(
めがみ
)
いとしも』
100
茲
(
ここ
)
に
二柱
(
ふたはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
は
百
(
ひやく
)
年
(
ねん
)
の
知己
(
ちき
)
の
如
(
ごと
)
く、
101
互
(
たがひ
)
に
心
(
こころ
)
の
底
(
そこ
)
より
解
(
と
)
け
合
(
あ
)
ひ、
102
同情
(
どうじやう
)
の
涙
(
なみだ
)
にくれ
給
(
たま
)
ひつつ
思
(
おも
)
はず
知
(
し
)
らず
日
(
ひ
)
を
重
(
かさ
)
ね
給
(
たま
)
ひける。
103
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は、
104
白馬
(
はくば
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
にて
神々
(
かみがみ
)
の
戦利品
(
せんりひん
)
として
持
(
も
)
ち
帰
(
かへ
)
りたる
数多
(
あまた
)
のダイヤモンドを
取出
(
とりいだ
)
し、
105
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
に
奉
(
たてまつ
)
りければ、
106
実
(
げ
)
に
珍
(
めづら
)
しき
物
(
もの
)
よと
賞
(
ほ
)
め
讃
(
たた
)
へながら、
107
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
奉
(
たてまつ
)
るままに、
108
こころよく
受
(
う
)
け
取
(
と
)
らせ
給
(
たま
)
ひぬ。
109
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
奉
(
たてまつ
)
りたる
宝石
(
はうせき
)
は、
110
最
(
もつと
)
も
光
(
ひか
)
り
眩
(
まばゆ
)
く、
111
最
(
もつと
)
も
大
(
おほ
)
いなるダイヤモンドにして
稀
(
まれ
)
なる
珍
(
めづら
)
しき
物
(
もの
)
なりける。
112
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
其
(
そ
)
の
謝礼
(
しやれい
)
として、
113
懐中
(
くわいちう
)
より
燧石
(
ひうちいし
)
を
取出
(
とりいだ
)
し、
114
火
(
ひ
)
を
切
(
き
)
り
出
(
い
)
で
四辺
(
あたり
)
の
枯芝
(
かれしば
)
を
集
(
あつ
)
めて
火
(
ひ
)
を
燃
(
もや
)
し
給
(
たま
)
ひければ、
115
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
を
始
(
はじ
)
めとし
十柱
(
とはしら
)
の
神々
(
かみがみ
)
は
初
(
はじ
)
めて
真火
(
まひ
)
の
燃
(
も
)
ゆるを
見給
(
みたま
)
ひしこととて、
116
何
(
いづ
)
れも
感嘆
(
かんたん
)
の
声
(
こゑ
)
を
放
(
はな
)
ち
給
(
たま
)
ひけるが、
117
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
宝石
(
ほうせき
)
の
謝礼
(
しやれい
)
として
手
(
て
)
づからのこの
燧石
(
ひうち
)
を
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
に
贈
(
おく
)
り
給
(
たま
)
ひける。
118
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
119
『あら
尊
(
たふと
)
明
(
あか
)
るき
熱
(
あつ
)
き
火
(
ひ
)
は
燃
(
も
)
えぬ
120
闇夜
(
やみよ
)
を
照
(
て
)
らす
神
(
かみ
)
なるよ
真火
(
まひ
)
は
121
この
国土
(
くに
)
に
真火
(
まひ
)
の
功
(
いさを
)
のある
限
(
かぎ
)
り
122
曲津見
(
まがつ
)
の
神
(
かみ
)
は
荒
(
すさ
)
ばざるべし
123
曲神
(
まがかみ
)
の
潜
(
ひそ
)
む
山野
(
やまぬ
)
を
焼
(
や
)
き
払
(
はら
)
ひ
124
清
(
きよ
)
むるによき
真火
(
まひ
)
なりにける
125
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
給
(
たま
)
ひし
燧石
(
ひうちいし
)
は
126
万里
(
まで
)
の
神国
(
みくに
)
の
貴
(
うづ
)
の
宝
(
たから
)
よ
127
石
(
いし
)
打
(
う
)
ちて
真火
(
まひ
)
出
(
い
)
づるとは
今日
(
けふ
)
の
日
(
ひ
)
まで
128
愚
(
おろか
)
しき
吾
(
われ
)
はさとらざりけり
129
この
宝
(
たから
)
賜
(
たま
)
ひし
上
(
うへ
)
は
万里
(
まで
)
の
国土
(
くに
)
の
130
総
(
すべ
)
ての
曲津
(
まが
)
を
焼
(
や
)
き
滅
(
ほろ
)
ぼさむ』
131
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
132
『
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
の
賜
(
たま
)
ひし
燧石
(
ひうち
)
なれば
133
国土
(
くに
)
の
鎮
(
しづ
)
めと
公
(
きみ
)
に
贈
(
おく
)
るも
134
この
燧石
(
ひうち
)
一
(
ひと
)
つありせば
稚国土
(
わかぐに
)
も
135
忽
(
たちま
)
ち
固
(
かた
)
らに
栄
(
さか
)
えゆくべし
136
穀物
(
たなつもの
)
その
外
(
ほか
)
すべての
食物
(
をしもの
)
を
137
真火
(
まひ
)
にてあぶれば
味
(
あぢ
)
はひよろしも
138
真清水
(
ましみづ
)
も
真火
(
まひ
)
の
力
(
ちから
)
に
湯
(
ゆ
)
となりて
139
神
(
かみ
)
に
捧
(
ささ
)
ぐる
代
(
しろ
)
となるべし』
140
田族
(
たから
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
又
(
また
)
もや
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
141
『
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
に
捧
(
ささ
)
げし
宝石
(
はうせき
)
は
142
光
(
ひかり
)
あれども
熱
(
あつ
)
からず
燃
(
も
)
えず
143
命
(
いのち
)
なき
光
(
ひかり
)
を
公
(
きみ
)
に
奉
(
たてまつ
)
り
144
命
(
いのち
)
ある
光
(
ひかり
)
を
賜
(
たま
)
はりしはや』
145
茲
(
ここ
)
に
二柱
(
ふたはしら
)
の
神
(
かみ
)
はダイヤモンド、
146
燧石
(
ひうちいし
)
の
贈答
(
ぞうたふ
)
終
(
をは
)
り、
147
再
(
ふたた
)
び
寛
(
くつろ
)
ぎて
歓談
(
くわんだん
)
に
耽
(
ふ
)
けらせ
給
(
たま
)
ふ。
148
初頭
(
うぶがみ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
149
『
波
(
なみ
)
の
秀
(
ほ
)
を
渡
(
わた
)
りて
万里
(
まで
)
の
神国
(
かみくに
)
に
150
求
(
ま
)
ぎて
来
(
き
)
つるも
公
(
きみ
)
を
守
(
まも
)
りて
151
珍
(
めづら
)
しく
輝
(
かがや
)
く
玉
(
たま
)
を
見
(
み
)
たりけり
152
この
新国土
(
にひくに
)
に
着
(
つ
)
きし
間
(
ま
)
もなく』
153
起立
(
おきたつ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
154
『
高山
(
たかやま
)
と
高山
(
たかやま
)
の
中
(
なか
)
に
斯
(
か
)
くの
如
(
ごと
)
155
聖所
(
すがど
)
のあるは
珍
(
めづら
)
しきかな
156
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
と
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
出会
(
であ
)
ひませる
157
この
神国
(
かみくに
)
は
永久
(
とは
)
に
栄
(
さか
)
えむ』
158
立世
(
たつよ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
159
『わが
公
(
きみ
)
に
従
(
したが
)
ひ
奉
(
まつ
)
りて
万里
(
まで
)
の
国土
(
くに
)
に
160
夜光
(
やくわう
)
の
玉
(
たま
)
を
拝
(
をが
)
みけるかも
161
夜光
(
やくわう
)
の
玉
(
たま
)
は
美
(
うるは
)
しかれども
命
(
いのち
)
なし
162
燧石
(
ひうち
)
の
真火
(
まひ
)
の
真言
(
まこと
)
にしかざり』
163
天晴
(
あめはれ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
164
『
諸々
(
もろもろ
)
の
曲津
(
まが
)
をやらひし
燧石
(
ひうちいし
)
を
165
贈
(
おく
)
らせ
給
(
たま
)
ひしわが
公
(
きみ
)
畏
(
かしこ
)
し
166
貴宝
(
うづたから
)
数多
(
あまた
)
あれども
真火
(
まひ
)
出
(
い
)
づる
167
燧石
(
ひうち
)
にまさる
宝
(
たから
)
なきかな』
168
輪守
(
わもり
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
169
『
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
賜
(
たま
)
ひし
燧石
(
ひうち
)
こそ
170
この
新国土
(
にひくに
)
の
生
(
い
)
ける
宝
(
たから
)
よ
171
宝石
(
はうせき
)
の
光
(
ひかり
)
は
如何
(
いか
)
に
輝
(
かがや
)
くも
172
邪神
(
まがみ
)
の
持
(
も
)
ちし
宝
(
たから
)
なりける』
173
霊山
(
たまやま
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
174
『
畏
(
かしこ
)
しや
天降
(
あも
)
りましたる
八柱
(
やはしら
)
の
175
比女神
(
ひめがみ
)
の
言葉
(
ことば
)
直
(
ただ
)
に
聞
(
き
)
く
吾
(
われ
)
は
176
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
に
出会
(
であ
)
ふと
数万
(
すまん
)
里
(
り
)
の
177
海山
(
うみやま
)
渡
(
わた
)
らす
比女
(
ひめ
)
ぞ
雄々
(
をを
)
しき』
178
若春
(
わかはる
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
179
『やうやくに
雲霧
(
くもきり
)
晴
(
は
)
れし
万里
(
まで
)
の
国土
(
くに
)
に
180
二柱
(
ふたはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
かみ
)
天降
(
あも
)
らせり
181
わが
公
(
きみ
)
は
尊
(
たふと
)
しされど
八柱
(
やはしら
)
の
182
比女
(
ひめ
)
の
功
(
いさを
)
はひとしほ
高
(
たか
)
し』
183
保宗
(
もちむね
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
184
『
珍
(
めづら
)
しや
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
は
二柱
(
ふたはしら
)
まで
185
この
神国
(
かみくに
)
に
天降
(
あも
)
り
給
(
たま
)
ひぬ
186
西方
(
にしかた
)
の
国土
(
くに
)
に
出
(
い
)
でます
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
187
神
(
かみ
)
の
心
(
こころ
)
を
雄々
(
をを
)
しとおもふ』
188
直道
(
なほみち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
189
『
一柱
(
ひとはしら
)
の
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
を
恋
(
こ
)
ひ
恋
(
こ
)
ひて
190
ねたみ
給
(
たま
)
はぬ
御樋代神
(
みひしろがみ
)
等
(
たち
)
よ
191
惟神
(
かむながら
)
神
(
かみ
)
の
依
(
よ
)
さしの
御樋代
(
みひしろ
)
なれば
192
清
(
きよ
)
くすがしく
在
(
おは
)
しましけるよ』
193
山跡
(
やまと
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
194
『
御樋代
(
みひしろ
)
の
二柱
(
ふたはしら
)
神
(
かみ
)
の
御面
(
みおもて
)
は
195
月日
(
つきひ
)
の
如
(
ごと
)
くかがよひませり
196
拝
(
をろが
)
むもまばゆきばかり
御樋代
(
みひしろ
)
の
197
神
(
かみ
)
のおもざし
輝
(
かがや
)
き
強
(
つよ
)
し』
198
千貝
(
ちかひ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
199
『はろばろと
瑞
(
みづ
)
の
御霊
(
みたま
)
を
慕
(
した
)
ひまして
200
出
(
い
)
でます
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
雄々
(
をを
)
しも
201
雲霧
(
くもきり
)
をいぶきわたりて
海原
(
うなばら
)
の
202
波
(
なみ
)
の
秀
(
ほ
)
ふみて
来
(
き
)
ませし
公
(
きみ
)
はも』
203
湯結
(
ゆむすび
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
204
『ためしなき
雄々
(
をを
)
しき
御樋代神
(
みひしろがみ
)
等
(
たち
)
の
205
赤
(
あか
)
き
心
(
こころ
)
に
照
(
て
)
らされしはや
206
帰
(
かへ
)
りまさむ
日
(
ひ
)
は
近
(
ちか
)
づきぬ
美
(
うるは
)
しき
207
神
(
かみ
)
に
別
(
わか
)
るとおもへばかなしも』
208
正道
(
まさみち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
209
『
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
これの
神国
(
みくに
)
に
賜
(
たま
)
ひたる
210
燧石
(
ひうち
)
は
千代
(
ちよ
)
の
宝
(
たから
)
と
仰
(
あふ
)
がむ
211
斯
(
か
)
くの
如
(
ごと
)
尊
(
たふと
)
き
生
(
い
)
ける
力
(
ちから
)
あらば
212
万里
(
まで
)
の
神国
(
みくに
)
におそるるものなし』
213
雲川
(
くもかは
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
214
『
新
(
あたら
)
しく
国土
(
くに
)
は
生
(
うま
)
れぬ
新
(
あたら
)
しき
215
真火
(
まひ
)
輝
(
かがや
)
きぬ
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
に
216
身
(
み
)
を
清
(
きよ
)
め
心
(
こころ
)
清
(
きよ
)
めて
燧石
(
ひうちいし
)
の
217
神霊
(
みたま
)
を
永久
(
とは
)
に
斎
(
いつ
)
かむとおもふ』
218
斯
(
か
)
く
神々
(
かみがみ
)
は
各自
(
おのもおのも
)
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませつつ、
219
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
訪問
(
はうもん
)
や、
220
燧石
(
ひうちいし
)
を
国宝
(
こくはう
)
として
賜
(
たま
)
ひしことなどの
嬉
(
うれ
)
しさに
国土
(
くに
)
の
前途
(
ぜんと
)
を
祝
(
しゆく
)
し
給
(
たま
)
ひけるが、
221
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
長
(
なが
)
らくこの
国土
(
くに
)
に
留
(
とど
)
まるを
得
(
え
)
ず、
222
以前
(
いぜん
)
の
四柱
(
よはしら
)
の
神
(
かみ
)
を
従
(
したが
)
へまし
諸神
(
ももがみ
)
に
別
(
わか
)
れを
告
(
つ
)
げ、
223
御来矢
(
みくりや
)
の
浜辺
(
はまべ
)
より
磐楠舟
(
いはくすぶね
)
に
乗
(
の
)
り
万里
(
まで
)
の
海原
(
うなばら
)
を
東南
(
とうなん
)
の
空
(
そら
)
さして
静
(
しづ
)
かに
静
(
しづ
)
かに
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
ひける。
224
(
昭和八・一二・一七
旧一一・一
於大阪分院蒼雲閣
内崎照代
謹録)
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(B)
(N)
余白歌 >>>
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