霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
×
設定
URL:
印刷用画面を開く [?]プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。[×閉じる]
話者名の追加表示 [?]セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。[×閉じる]
表示できる章
テキストのタイプ [?]ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。[×閉じる]

文字サイズ
行間
ルビの表示


アンカーの表示 [?]本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。[×閉じる]


宣伝歌 [?]宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。[×閉じる]
脚注[※]用語解説 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

脚注[*]編集用 [?][※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。[×閉じる]

外字の外周色 [?]一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。[×閉じる]
現在のページには外字は使われていません

表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。

第一五章 笹原(ささはら)の邂逅(かいこう)〔一九四七〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第77巻 天祥地瑞 辰の巻 篇:第3篇 善戦善闘 よみ(新仮名遣い):ぜんせんぜんとう
章:第15章 笹原の邂逅 よみ(新仮名遣い):ささはらのかいこう 通し章番号:1947
口述日:1933(昭和8)年12月15日(旧10月28日) 口述場所:大阪分院蒼雲閣 筆録者:谷前清子 校正日: 校正場所: 初版発行日:1934(昭和9)年3月30日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじはMさん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]:
霊山比古の神は、小笹の芝生に曲津神の計略を逃れ、一夜を明かした。ようやく東の空に昇る天津日の光に、蘇生の息をついた。
そこへ、保宗比古、直道比古、正道比古、雲川比古らがやってきて、昨晩の様子を霊山比古に問うた。
一同はやはり、霊山比古同様、曲津神に計略を仕掛けられたのだが、それぞれ敵を見破り、事なきを得た。その話をおのおの交換しあった。
一同は征途のかどでに、神言を上げ、笹原の細谷川でみそぎをなした。そのすがすがしさに、みな元気を取り戻し、曲津神との戦いに備えて気勢を上げる歌を、それぞれ歌った。
そこへ、三柱の比女神たちが現れて、一同に合流した。山跡比女の神は、曲津神が三女神に化けて計略をするだろうとの御樋代神(田族比女神)の計らいにより、わざと後れて進発したのだ、と明かした。
一同は田族比女の神の先見をたたえつつ、部署をそれぞれ定めて、魔棲ケ谷を指してさらに進んでいくこととなった。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる]: 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日:0000-00-00 00:00:00 文字数:3291 OBC :rm7715
愛善世界社版: 八幡書店版:第13輯 654頁 修補版: 校定版:253頁 普及版: 初版: ページ備考:
001 霊山(たまやま)比古(ひこ)の神(かみ)は、002小笹(をざさ)の芝生(しばふ)に曲津見(まがつみ)の計略(けいりやく)も難(なん)なく逃(のが)れて一夜(いちや)を明(あか)し給(たま)ひけるが、003漸(やうや)く東(あづま)の空(そら)を照(てら)して昇(のぼ)らせ給(たま)ふ天津(あまつ)日(ひ)の光(ひかり)に、004蘇生(そせい)の息(いき)を吐(つ)き給(たま)ひける。
005 折(をり)しも保宗(もちむね)比古(ひこ)の神(かみ)、006直道(なほみち)比古(ひこ)の神(かみ)、007正道(まさみち)比古(ひこ)の神(かみ)、008雲川(くもかは)比古(ひこ)の神(かみ)の四柱(よはしら)は、009この場(ば)に悠々(いういう)と駒(こま)の手綱(たづな)をかいくりながら現(あら)はれ来(きた)り、010駒(こま)をひらりと飛(と)び下(お)り、011保宗(もちむね)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
012『霊山(たまやま)比古(ひこ)の神(かみ)は事無(ことな)くおはせしか
013夜半(よは)を進(すす)みし醜(しこ)の常闇(とこやみ)に
014吾(われ)こそは道(みち)の行手(ゆくて)を塞(ふさ)がれて
015咫尺(しせき)弁(べん)ぜず途中(とちう)に宿(やど)りし
016東雲(しののめ)の空(そら)を力(ちから)に立(た)ち出(い)でて
017駒(こま)を急(いそ)がせここに来(き)つるも』
018 霊山(たまやま)比古(ひこ)の神(かみ)は答(いらへ)の御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
019『待(ま)ち待(ま)ちし四柱(よはしら)比古(ひこ)の姿(すがた)見(み)つ
020わが魂線(たましひ)は蘇(よみがへ)りたり
021常闇(とこやみ)の小笹(をざさ)ケ原(はら)に夜(よ)をこめて
022醜(しこ)の曲津(まがつ)と言問(ことと)ひしはや
023醜女(しこめ)探女(さぐめ)も夜光(やくわう)の玉(たま)を照(て)らしつつ
024吾(われ)を魔窟(まくつ)に誘(いざな)はむとせし
025三柱(みはしら)の比女神(ひめがみ)の姿(すがた)と体(み)を変(か)へて
026やさしく吾(われ)を誘(いざな)ひしはや
027竜神(たつがみ)は眼(まなこ)を光(ひか)らし吾前(わがまへ)に
028夜光(やくわう)の玉(たま)と偽(いつは)りにける
029いかにして進(すす)まむ由(よし)もなかりけり
030咫尺(しせき)弁(べん)ぜぬ黒雲(くろくも)の幕(まく)に
031青臭(あをくさ)き息(いき)に囲(かこ)まれ玉(たま)の緒(を)の
032生(い)きの生命(いのち)を危(あや)ぶみにけり
033これよりは部署(ぶしよ)を定(さだ)めて各(おの)も各(おの)も
034魔棲(ますみ)ケ谷(やつ)に進(すす)まむと思(おも)ふ』
035 保宗(もちむね)比古(ひこ)の神(かみ)は驚(おどろ)きながら御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
036『吾(われ)も亦(また)とある小(ちひ)さき森蔭(もりかげ)に
037やすらひにつつ夜光(やくわう)の玉(たま)見(み)し
038三柱(みはしら)の比女神(ひめがみ)吾(われ)にも現(あら)はれて
039夜光(やくわう)の玉(たま)に誘(いざな)ひにけり
040如何(いか)にしても怪(あや)しきものと思(おも)ひしゆ
041吾(わが)言霊(ことたま)に逐(お)ひやりにけり
042三柱(みはしら)の比女神(ひめがみ)等(たち)の面(おも)ざしに
043似(に)たれど少(すこ)しは怪(あや)しと思(おも)へり
044兎(と)にもあれ角(かく)にもあれや夜(よ)の明(あ)くるを
045待(ま)たむと心(こころ)定(さだ)めたりしよ』
046 直道(なほみち)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
047『吾(われ)も亦(また)醜(しこ)の曲津(まがつ)の化身(けしん)なる
048三柱(みはしら)比女(ひめ)の神(かみ)に逢(あ)ひける
049曲津見(まがつみ)の猛(たけ)び忌々(ゆゆ)しければ吾許(わがもと)に
050来(きた)れと彼(かれ)等(ら)は誘(いざな)ひにけり
051よく見(み)れば二(ふた)つの耳(みみ)は動(うご)きたれば
052正(まさ)しく曲神(まがみ)の化身(けしん)と悟(さと)りき
053言霊(ことたま)の水火(いき)をこらして曲神(まがかみ)を
054伊吹(いぶ)き払(はら)へば消(き)え失(う)せにけり
055色々(いろいろ)と手段(てだて)を持(も)ちて曲神(まがかみ)は
056吾(われ)等(ら)が征途(きため)を防(ふせ)がむとすも』
057 正道(まさみち)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
058『吾前(わがまへ)に三柱(みはしら)比女(ひめ)は見(み)えねども
059夜光(やくわう)の玉(たま)の地(ち)に落(お)ちゐたるよ
060吾(わが)伊行(いゆ)くあたりの闇(やみ)を射照(いて)らして
061夜光(やくわう)の玉(たま)はかがやきにけり
062怪(あや)しみて吾(われ)手(て)にふれず鞭(むち)もちて
063打(う)てば夜光(やくわう)の玉(たま)は動(うご)けり
064闇(やみ)の夜(よ)を照(て)らす真玉(まだま)と見(み)えけるは
065正(まさ)しく竜(たつ)の眼(まなこ)なりけむ
066大(おほ)いなる騒(さわ)ぎの音(おと)を立(た)てながら
067夜光(やくわう)の玉(たま)は千々(ちぢ)に砕(くだ)けぬ
068竜神(たつがみ)の眼(まなこ)は砕(くだ)け破(やぶ)れつつ
069独眼竜(どくがんりう)となりて逃(に)げしか』
070 雲川(くもかは)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
071『荒野(あらの)ケ原(はら)に吾(われ)も漸(やうや)く黄昏(たそが)れて
072やさしき女(をんな)に出会(であ)ひけるかも
073先(さき)に立(た)たす比古神(ひこがみ)等(たち)は悉(ことごと)く
074滅(ほろ)び給(たま)へば進(すす)ますなと宣(の)りし
075怪(あや)しかる女神(めがみ)は秋波(しうは)をよせにつつ
076吾(わが)駒(こま)の首(くび)に飛(と)びつきにけり
077駒(こま)に鞭(むち)あつれば忽(たちま)ちをどり上(あが)り
078女神(めがみ)を捨(す)てて駆(か)け去(さ)りにけり
079ここに来(き)て始(はじ)めて知(し)りぬ比古神(ひこがみ)の
080事(こと)なく在(ま)せしを雄々(をを)しき姿(すがた)に
081いざさらば天津(あまつ)日(ひ)の光(かげ)昇(のぼ)りませば
082部署(ぶしよ)を定(さだ)めて征途(せいと)に上(のぼ)らむ
083曲神(まがかみ)の醜(しこ)の奸計(たくみ)はこまやかに
084手筈(てはず)極(きは)めて待(ま)ちあぐむらむ
085兎(と)も角(かく)も今日(けふ)の首途(かどで)に先立(さきだ)ちて
086この笹原(ささはら)に神言(かみごと)宣(の)らむか』
087 霊山(たまやま)比古(ひこ)の神(かみ)其(その)他(た)の諸神(ももがみ)は、088雲川(くもかは)比古(ひこ)の神(かみ)の提言(ていげん)に賛意(さんい)を表(へう)し、089天地(てんち)も割(わ)るる許(ばか)りの言霊(ことたま)をはり上(あ)げて、090貴(うづ)の神言(かみごと)を宣(の)らせ給(たま)ひぬ。091霊山(たまやま)比古(ひこ)の神(かみ)は小笹(をざさ)ケ原(はら)を流(なが)るる細谷川(ほそたにがは)の清水(しみづ)に禊(みそぎ)し給(たま)へば、092四柱(よはしら)の神(かみ)も吾(われ)後(おく)れじと健(たけ)びの禊(みそぎ)を修(しう)し給(たま)ひ、093各自(おのもおのも)首途(かどで)の御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
094 霊山(たまやま)比古(ひこ)の神(かみ)の御歌(みうた)。
095『天晴(あは)れ天晴(あは)れ細谷川(ほそたにがは)に禊(みそぎ)して
096吾(わが)言霊(ことたま)は清(きよ)まりしはや
097斯(か)く迄(まで)も禊(みそぎ)の神事(わざ)の畏(かしこ)さを
098悟(さと)らざりしよ愚(おろ)かなる吾(われ)は
099みそぎして吾(わが)気体(からたま)も魂線(たましひ)も
100清(きよ)めし上(うへ)は恐(おそ)るる事(こと)なし
101吾(わが)魂(たま)は冴(さ)えに冴(さ)えつつ鳴(な)り出(い)づる
102生言霊(いくことたま)の力(ちから)満(み)ちぬる
103玉(たま)の緒(を)の生(い)きの生命(いのち)もさやさやに
104清(きよ)まりにつつ光(ひかり)を増(ま)しけり
105奴婆玉(ぬばたま)の闇(やみ)より黒(くろ)き曲神(まがかみ)の
106魂(たま)を照(て)らして勝鬨(かちどき)あげむか
107はてしなき生言霊(いくことたま)の力(ちから)もて
108進(すす)まむ今日(けふ)の出(い)で立(た)ち楽(たの)しも
109曲神(まがかみ)の醜(しこ)の砦(とりで)も近(ちか)づきぬ
110いざや進(すす)まむ言霊(ことたま)照(て)らして
111八十(やそ)曲津(まがつ)谷間(たにま)に深(ふか)くひそむとも
112現(あら)はしくれむ言霊(たま)の光(ひかり)に
113鷲(わし)の棲(す)みしこの森林(しんりん)の谷間(たにあひ)を
114安(やす)く開(ひら)きて吾(われ)は進(すす)まむ』
115 保宗(もちむね)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
116『禊(みそぎ)して吾身(わがみ)はあかくなりにけり
117いざや進(すす)まむ魔棲(ますみ)ケ谷(やつ)に
118万里(まで)の島(しま)に永久(とは)にさやりし曲神(まがかみ)の
119滅(ほろ)ぶる時(とき)は今(いま)や来(き)にけり
120雲(くも)を起(おこ)し霧(きり)を湧(わ)かしてすさびたる
121曲神(まがかみ)滅(ほろ)ぶと思(おも)へば楽(たの)し
122千引巌(ちびきいは)あまた並(なら)べて構(かま)へゐる
123醜(しこ)の砦(とりで)も何(なに)か恐(おそ)れむ
124黒雲(くろくも)の中(なか)にかくれて邪気(じやき)を吐(は)く
125八十(やそ)の曲津(まがつ)の終(をは)りなるかも
126主(ス)の神(かみ)のたまひし厳(いづ)の言霊(ことたま)を
127今日(けふ)の禊(みそぎ)に清(きよ)めて進(すす)まむ
128月(つき)も日(ひ)も包(つつ)みかくして荒(すさ)びたる
129魔棲(ますみ)ケ谷(やつ)の砦(とりで)を放(はふ)らむ』
130 直道(なほみち)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
131『白馬(はくば)ケ岳(だけ)の頂(いただき)までも黒雲(くろくも)を
132起(おこ)して曲津(まが)は待(ま)ち構(かま)へ居(を)り
133白馬(はくば)ケ岳(だけ)百谷(ももだに)千谷(ちだに)に黒雲(くろくも)を
134湧(わ)かせて曲津(まがつ)は吾(われ)等(ら)を遮(さへぎ)れり
135アオウエイの生言霊(いくことたま)に荒(すさ)び狂(くる)ふ
136竜(たつ)も大蛇(をろち)も生命(いのち)をたたむか
137おとなしく服従(まつろ)ひ来(く)れば吾(われ)も亦(また)
138愛(エロス)のこころを起(おこ)して救(すく)はむ
139御樋代(みひしろ)の神(かみ)の天降(あも)りし万里(まで)の島(しま)を
140清(きよ)むも吾(われ)等(ら)が務(つとめ)なりける
141田族(たから)比女(ひめ)神(かみ)は泉(いづみ)の森蔭(もりかげ)に
142吾(わが)戦(たたかひ)を守(まも)りますらむ
143溪川(たにがは)をおつる滝津瀬(たきつせ)高(たか)けれど
144水(みづ)は残(のこ)らず赤濁(あかにご)りたり
145溪川(たにがは)の流(なが)れを見(み)れば曲津見(まがつみ)の
146こもれる水火(いき)の濁(にご)りなりけり
147この水(みづ)の流(なが)るる所(ところ)浸(し)みる所(ところ)
148木草(きぐさ)は育(そだ)たず穀物(たなつもの)実(みの)らず
149曲神(まがかみ)の醜(しこ)の砦(とりで)を打(う)ち破(やぶ)り
150清(きよ)き清水(しみづ)の滝津瀬(たきつせ)とせむ
151さりながらこの一筋(ひとすぢ)の細谷川(ほそたにがは)は
152禊(みそぎ)の為(ため)に澄(す)みきらひたり
153主(ス)の神(かみ)の禊(みそぎ)せよとて造(つく)らしし
154小川(をがは)と思(おも)へば尊(たふと)かりける』
155 正道(まさみち)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
156『両肩(りやうかた)に重荷(おもに)を負(お)ひし心地(ここち)して
157神(かみ)の神言(みこと)をかしこみ進(すす)むも
158夕(ゆふ)されば曲津(まがつ)の荒(すさ)び強(つよ)からむ
159真昼(まひる)の間(うち)によく戦(たたか)はむ
160昨夜(よべ)の如(ごと)曲津(まがつ)の化身(けしん)現(あら)はれて
161吾(われ)等(ら)を迷(まよ)はす事(こと)の憎(にく)ければ
162曲神(まがかみ)は真昼(まひる)を恐(おそ)れ真夜中(まよなか)を
163吾世(わがよ)となして猛(たけ)び狂(くる)ふも
164夕(ゆふ)されば戦(たたかひ)休(やす)み時(とき)じくに
165生言霊(いくことたま)を宣(の)りて明(あか)さむ』
166 雲川(くもかは)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
167『雲霧(くもきり)となりて天地(てんち)を塞(ふさ)ぎたる
168曲津見(まがつみ)今(いま)や滅(ほろ)びむとすも
169五男(ごなん)三女(さんぢよ)の雄々(をを)しき神(かみ)の行(ゆ)く道(みち)に
170いかなる曲津(まが)もさやる術(すべ)なけむ
171兎(と)も角(かく)も醜(しこ)の曲津(まがつ)と戦(たたか)はむ
172陽(ひ)のある間(うち)ぞ勝利(しようり)なるべし
173ほしいままに伊猛(いたけ)り狂(くる)ふ真夜中(まよなか)に
174曲津(まが)を攻(せ)むるは益(えき)なかるべし
175曲津見(まがつみ)は真昼(まひる)の光(ひかり)を恐(おそ)れつつ
176雲霧(くもきり)となりて地(ち)を包(つつ)むなり』
177 斯(か)く御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ折(をり)しも、178三柱(みはしら)の比女神(ひめがみ)は駒(こま)の轡(くつわ)を並(なら)べてこの場(ば)に悠々(いういう)と現(あら)はれ給(たま)ひ、179山跡(やまと)比女(ひめ)の神(かみ)は馬上(ばじよう)より御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
180『五柱(いつはしら)の比古神(ひこがみ)ここに在(おは)せしか
181昨夜(さくや)の闇(やみ)を案(あん)じつつ来(こ)し
182吾(われ)こそは御樋代(みひしろ)神(がみ)の計(はか)らひに
183後(おく)れて征途(せいと)に上(のぼ)り来(こ)しはや
184曲神(まがかみ)は吾(われ)等(ら)三柱(みはしら)比女神(ひめがみ)の
185姿(すがた)まねぶと思(おも)ひて後(おく)れしよ
186御樋代(みひしろ)の神(かみ)の言葉(ことば)に従(したが)へば
187曲津(まが)は吾(われ)等(ら)に身(み)を変(か)へしと聞(き)く』
188 霊山(たまやま)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
189『御樋代(みひしろ)神(がみ)の水(みづ)ももらさぬ御計(みはか)らひに
190われは驚(おどろ)き畏(かしこ)むばかりよ
191山跡(やまと)比女(ひめ)神(かみ)の宣(の)らせる言(こと)の葉(は)の
192畏(かしこ)さ吾身(わがみ)に迫(せま)るものあり
193曲津見(まがつみ)は三柱(みはしら)比女(ひめ)の神(かみ)と化(くわ)し
194吾(われ)誘(いざな)ふと計(はか)らひしはや
195さりながら吾(わが)魂線(たましひ)はささやきぬ
196曲神(まがみ)の化身(けしん)よ心(こころ)許(ゆる)すなと
197吾(わが)魂(たま)の囁(ささや)き言葉(ことば)に従(したが)ひて
198曲(まが)の奸計(たくみ)の罠(わな)をのがれし』
199 千貝(ちかひ)比女(ひめ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
200『五柱(いつはしら)比古神(ひこがみ)等(たち)に後(おく)れ来(こ)しも
201曲(まが)の奸計(たくみ)を思(おも)ひてなりけり
202田族(たから)比女(ひめ)神(かみ)の神言(みこと)のさとき目(め)に
203吾(われ)も今更(いまさら)驚(おどろ)きにけり
204吾(わが)来(きた)る道(みち)はほのぼの明(あか)るみて
205月(つき)のかかれる野辺(のべ)なりにけり
206小笹原(をざさはら)芝生(しばふ)に五柱(いつはしら)神(かみ)ますと
207宣(の)らせ給(たま)ひぬ御樋代(みひしろ)の神(かみ)は
208御言葉(みことば)の如(ごと)く五柱(いつはしら)比古神(ひこがみ)は
209小笹(をざさ)ケ原(はら)に待(ま)ち給(たま)ひける
210斯(か)くの如(ごと)神(かみ)の守(まも)りの強(つよ)ければ
211醜(しこ)の曲神(まがみ)も何(なに)か恐(おそ)れむ』
212 湯結(ゆむすび)比女(ひめ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
213『三柱(みはしら)の比女神(ひめがみ)夜(よる)の大野(おほの)ケ原(はら)を
214ほのかな月(つき)に照(て)らされて来(こ)し
215吾(わが)来(きた)る大野(おほの)ケ原(はら)に夜(よ)は明(あ)けて
216駒(こま)の歩(あゆ)みも早(はや)くなりける
217言霊(ことたま)の天照(あまて)り助(たす)くる神(かみ)の世(よ)に
218醜(しこ)の曲神(まがみ)のいかで栄(さか)えむ
219いざさらば諸神(ももがみ)等(たち)と言霊(ことたま)の
220水火(いき)を合(あは)せて進(すす)みに進(すす)まむ』
221 霊山(たまやま)比古(ひこ)の神(かみ)は御歌(みうた)詠(よ)ませ給(たま)ふ。
222『斯(か)くの如(ごと)五男(ごなん)三女(さんぢよ)の神柱(かむばしら)
223集(つど)ひし上(うへ)は急(いそ)ぎ進(すす)まむ
224さりながら神々(かみがみ)等(たち)は各(おの)も各(おの)も
225部署(ぶしよ)を定(さだ)めて攻(せ)め上(のぼ)らむかな』
226 ここに五男(ごなん)三女(さんぢよ)の神(かみ)は各(おのおの)の部署(ぶしよ)を定(さだ)め、227遥(はる)か彼方(かなた)の空(そら)に巍峨(ぎが)として峙(そばだ)つ魔棲(ますみ)ケ谷(やつ)さして進(すす)み給(たま)ふ事(こと)とはなりぬ。
228(昭和八・一二・一五 旧一〇・二八 於大阪分院蒼雲閣 谷前清子謹録)
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【メールアドレス】
合言葉「みろく」を入力して下さい→