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霊界物語
天祥地瑞(第73~81巻)
第77巻(辰の巻)
序文
第1篇 万里の海原
第1章 天馬行空
第2章 天地七柱
第3章 狭野の食国
第4章 狭野の島生み
第5章 言霊生島
第6章 田族島着陸
第2篇 十一神将
第7章 万里平定
第8章 征魔の出陣
第9章 馬上征誦
第10章 樹下の雨宿
第11章 望月の影
第12章 月下の森蔭
第3篇 善戦善闘
第13章 五男三女神
第14章 夜光の眼球
第15章 笹原の邂逅
第16章 妖術破滅
第17章 剣槍の雨
第18章 国津女神
第19章 邪神全滅
第20章 女神の復命
第4篇 歓天喜地
第21章 泉の森出発
第22章 歓声満天(一)
第23章 歓声満天(二)
第24章 会者定離
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>
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第77巻(辰の巻)
> 第3篇 善戦善闘 > 第18章 国津女神
<<< 剣槍の雨
(B)
(N)
邪神全滅 >>>
第一八章
国津
(
くにつ
)
女神
(
めがみ
)
〔一九五〇〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第77巻 天祥地瑞 辰の巻
篇:
第3篇 善戦善闘
よみ(新仮名遣い):
ぜんせんぜんとう
章:
第18章 国津女神
よみ(新仮名遣い):
くにつめがみ
通し章番号:
1950
口述日:
1933(昭和8)年12月16日(旧10月29日)
口述場所:
大阪分院蒼雲閣
筆録者:
内崎照代
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年3月30日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
一方、進軍歌を歌いつつ進んで行く直道比古の神は、とつぜんすさまじい猪の群れに取り囲まれてしまった。直道比古は臍下丹田に息を凝らして端然として座し、言霊歌を歌った。
すると、あたりの雲きりは次第に薄らいで、日の光がほのぼのと谷間を照らし始めた。直道比古の神は、苦境を救った御樋代神・三柱女神の言霊の霊威に感謝の歌を歌った。
すると、大巌のかげから、泣き沈みながら降って来る女神があった。女神は直道比古の前に進んで来ると、両手を合わせてうずくまり、泣き崩れた。
直道比古が問うと、女神は、白馬ケ岳の国津神であると名乗り、曲津神に攻められ苦しんでいたところ、天津神が曲津神征伐にやってきたと聞いて、助けを求めてきたのだ、と答えた。
そして、大巌のかげの庵に直道比古を導き、庵に招きいれようとした。直道比古は、すぐさま曲津神の計略と悟り、天之数歌を歌えば、女神はたちまち長大な蛇神と化し、黒雲を起こして魔棲ケ谷へと逃げていった。
庵の片の大巌は、直道比古が再度天之数歌を唱え終わらぬうちに、枯れ木が倒れるように谷間に向かって転落し、ものすごい音を立てて砕け散って渓流に流されてしまった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7718
愛善世界社版:
八幡書店版:
第13輯 669頁
修補版:
校定版:
305頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
『
永久
(
とは
)
に
動
(
うご
)
かぬ
万里
(
まで
)
ケ
丘
(
をか
)
002
下津
(
したつ
)
岩根
(
いはね
)
に
立
(
た
)
たせます
003
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
大御前
(
おほみさき
)
004
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
りて
荒野原
(
あらのはら
)
005
駒
(
こま
)
に
跨
(
またが
)
りとうとうと
006
泉
(
いづみ
)
の
森
(
もり
)
に
立
(
た
)
ち
向
(
むか
)
ひ
007
ここにやうやく
黄昏
(
たそが
)
れて
008
月下
(
げつか
)
の
清水
(
しみづ
)
に
禊
(
みそぎ
)
しつ
009
一夜
(
いちや
)
の
露
(
つゆ
)
の
雨宿
(
あまやど
)
り
010
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
の
曲神
(
まがかみ
)
を
011
征服
(
せいふく
)
すべく
事謀
(
ことはか
)
り
012
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
はこの
森
(
もり
)
を
013
大本営
(
だいほんえい
)
と
定
(
さだ
)
めまし
014
輪守
(
わもり
)
の
比古神
(
ひこがみ
)
左守
(
さもり
)
とし
015
若春
(
わかはる
)
比古
(
ひこ
)
を
右守
(
うもり
)
とし
016
五男
(
ごなん
)
三女
(
さんぢよ
)
の
吾々
(
われわれ
)
は
017
白馬
(
はくば
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
曲津見
(
まがつみ
)
を
018
征服
(
せいふく
)
せむと
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
019
駒
(
こま
)
の
手綱
(
たづな
)
を
引
(
ひ
)
きしぼり
020
馬背
(
ばはい
)
に
鞭
(
むち
)
を
当
(
あ
)
てながら
021
果
(
はて
)
しも
知
(
し
)
らぬ
萱野原
(
かやのはら
)
022
一目散
(
いちもくさん
)
に
馳
(
は
)
せ
渡
(
わた
)
り
023
小笹
(
をざさ
)
ケ
原
(
はら
)
の
楠
(
くす
)
の
森
(
もり
)
024
此処
(
ここ
)
に
一行
(
いつかう
)
相会
(
あひくわい
)
し
025
いよいよ
作戦
(
さくせん
)
計略
(
けいりやく
)
を
026
定
(
さだ
)
めて
各
(
おのおの
)
一条
(
ひとすぢ
)
の
027
道
(
みち
)
をたどりて
攻
(
せ
)
めのぼる
028
今日
(
けふ
)
の
生日
(
いくひ
)
は
御空
(
みそら
)
晴
(
は
)
れ
029
吹
(
ふ
)
き
来
(
く
)
る
風
(
かぜ
)
もさはやかに
030
谷間
(
たにま
)
を
落
(
お
)
つる
滝津瀬
(
たきつせ
)
の
031
音
(
おと
)
淙々
(
そうそう
)
と
聞
(
きこ
)
ゆなり
032
吾
(
われ
)
はヰ
声
(
ごゑ
)
の
言霊
(
ことたま
)
に
033
鳴
(
な
)
り
出
(
い
)
で
茲
(
ここ
)
に
神
(
かみ
)
となり
034
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
に
従
(
したが
)
ひて
035
万里
(
まで
)
の
島根
(
しまね
)
に
仇
(
あだ
)
をなす
036
八十
(
やそ
)
曲津見
(
まがつみ
)
の
禍
(
わざはひ
)
を
037
残
(
のこ
)
る
隈
(
くま
)
なく
払
(
はら
)
はむと
038
生言霊
(
いくことたま
)
の
力
(
ちから
)
もて
039
岩石
(
がんせき
)
崎嶇
(
きく
)
たる
近道
(
ちかみち
)
を
040
岩
(
いは
)
の
根
(
ね
)
木
(
き
)
の
根
(
ね
)
踏
(
ふ
)
みさくみ
041
登
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
くこそ
楽
(
たの
)
しけれ
042
今
(
いま
)
まで
晴
(
は
)
れし
大空
(
おほぞら
)
は
043
忽
(
たちま
)
ち
黒雲
(
くろくも
)
ふさがりて
044
天日
(
てんじつ
)
光
(
ひかり
)
を
失
(
うしな
)
ひつ
045
谷間
(
たにま
)
に
湧
(
わ
)
き
立
(
た
)
つ
深霧
(
ふかぎり
)
は
046
ふくれ
拡
(
ひろ
)
ごり
次
(
つ
)
ぎ
次
(
つ
)
ぎに
047
あやしき
形
(
かたち
)
をあらはして
048
煙
(
けむり
)
の
如
(
ごと
)
く
燃
(
も
)
え
上
(
あが
)
り
049
わが
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
をさへぎりぬ
050
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
051
生言霊
(
いくことたま
)
の
御光
(
みひかり
)
に
052
醜
(
しこ
)
の
曲津見
(
まがつ
)
の
曲業
(
まがわざ
)
を
053
退
(
しりぞ
)
け
散
(
ち
)
らし
元
(
もと
)
の
如
(
ごと
)
054
清
(
きよ
)
くさやけき
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
055
光
(
ひかり
)
を
照
(
て
)
らさせ
給
(
たま
)
へかし
056
わが
身辺
(
しんぺん
)
を
包
(
つつ
)
みたる
057
雲
(
くも
)
と
霧
(
きり
)
とにひそみたる
058
曲津見
(
まがみ
)
の
邪気
(
じやき
)
はものすごく
059
吾
(
われ
)
に
迫
(
せま
)
りて
息
(
いき
)
さへも
060
全
(
また
)
く
苦
(
くる
)
しくなりにけり
061
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
062
わが
言霊
(
ことたま
)
に
命
(
いのち
)
あれよ
063
生言霊
(
いくことたま
)
に
幸
(
さち
)
あれよ』
064
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
はせたまひつつ、
065
谷川
(
たにがは
)
の
難路
(
なんろ
)
を
攀
(
よ
)
ぢのぼりたまふ
折
(
をり
)
しもあれ、
066
前後
(
ぜんご
)
左右
(
さいう
)
より
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
したる
凄
(
すさま
)
じき
猪
(
ゐのしし
)
の
群
(
むれ
)
は、
067
直道
(
なほみち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
の
前後
(
ぜんご
)
左右
(
さいう
)
を
取
(
と
)
り
巻
(
ま
)
き、
068
鳥
(
とり
)
のごとく
頭上
(
づじやう
)
を
飛
(
と
)
び
交
(
か
)
ひ、
069
鋭利
(
えいり
)
なる
爪
(
つめ
)
をとがらせ、
070
比古神
(
ひこがみ
)
の
両眼
(
りやうがん
)
を
掻
(
か
)
きやぶらむと
迫
(
せま
)
り
来
(
く
)
るにぞ、
071
今
(
いま
)
はこれまでなりと、
072
直道
(
なほみち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
臍下
(
せいか
)
丹田
(
たんでん
)
に
息
(
いき
)
をこらし、
073
芝生
(
しばふ
)
の
上
(
うへ
)
に
端坐
(
たんざ
)
しながら、
074
天
(
てん
)
に
向
(
むか
)
つて
両手
(
りやうて
)
をあはせ、
075
『
一
(
ひと
)
二
(
ふた
)
三
(
み
)
四
(
よ
)
五
(
いつ
)
六
(
むゆ
)
七
(
なな
)
八
(
や
)
076
九
(
ここの
)
十
(
たり
)
百
(
もも
)
千
(
ち
)
万
(
よろづ
)
の
神
(
かみ
)
よ
077
集
(
あつ
)
まりましまして
078
曲津見
(
まがつ
)
の
征途
(
きため
)
に
立
(
た
)
ち
向
(
むか
)
ふ
079
わが
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
にさやりたる
080
曲津見
(
まがつ
)
の
群
(
むれ
)
をことごとく
081
追
(
お
)
ひそけ
給
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
082
主
(
ス
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
083
赤
(
あか
)
き
清
(
きよ
)
けき
村肝
(
むらきも
)
の
084
心
(
こころ
)
照
(
て
)
らして
願
(
ね
)
ぎ
奉
(
まつ
)
る
085
ああ
惟神
(
かむながら
)
言霊
(
ことたま
)
の
086
水火
(
いき
)
の
力
(
ちから
)
に
光
(
ひかり
)
あれ』
087
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
はせ
給
(
たま
)
ふや、
088
四辺
(
あたり
)
を
包
(
つつ
)
みし
雲霧
(
くもきり
)
は
次第
(
しだい
)
々々
(
しだい
)
にうすらぎて、
089
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
はほのぼのと
谷間
(
たにま
)
を
照
(
て
)
らし
給
(
たま
)
ひければ、
090
直道
(
なほみち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
神徳
(
しんとく
)
の
宏大
(
くわうだい
)
なるに
感泣
(
かんきふ
)
しつつ、
091
道
(
みち
)
の
傍
(
かたへ
)
の
巌
(
いは
)
の
上
(
うへ
)
に
端坐
(
たんざ
)
して
息
(
いき
)
を
休
(
やす
)
め、
092
且
(
か
)
つ
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
093
『わが
行手
(
ゆくて
)
閉
(
と
)
ぢふさぎたる
雲霧
(
くもきり
)
も
094
宣
(
の
)
る
言霊
(
ことたま
)
に
散
(
ち
)
り
失
(
う
)
せにけり
095
曲神
(
まがかみ
)
はわが
行
(
ゆ
)
く
先
(
さき
)
にさやりつつ
096
力
(
ちから
)
かぎりに
刃向
(
はむか
)
ひ
来
(
きた
)
るも
097
醜草
(
しこぐさ
)
を
薙
(
な
)
ぎて
放
(
はふ
)
りて
進
(
すす
)
みゆかむ
098
言霊剣
(
ことたまつるぎ
)
ふりかざしつつ
099
万里
(
まで
)
の
島
(
しま
)
の
曲津見
(
まがみ
)
悉
(
ことごと
)
集
(
あつ
)
まりし
100
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
は
清
(
きよ
)
めでおくべき
101
醜神
(
しこがみ
)
を
斬
(
き
)
りて
放
(
はふ
)
りて
万里
(
まで
)
の
島
(
しま
)
の
102
あらゆるものの
水火
(
いき
)
を
守
(
まも
)
らむ
103
濁
(
にご
)
りたる
水火
(
いき
)
に
包
(
つつ
)
まれ
森羅万象
(
ものみな
)
は
104
生気
(
せいき
)
褪
(
あ
)
せつつ
萎
(
しな
)
びゐるかも
105
雨
(
あめ
)
となり
雲霧
(
くもきり
)
となり
巌
(
いは
)
となりて
106
曲津見
(
まがみ
)
は
前途
(
ぜんと
)
をさへぎらむとすも
107
霊山
(
たまやま
)
比古
(
ひこ
)
保宗
(
もちむね
)
比古
(
ひこ
)
の
二柱
(
ふたはしら
)
108
神
(
かみ
)
の
功
(
いさを
)
を
知
(
し
)
りたくぞ
思
(
おも
)
ふ
109
谷
(
たに
)
べりの
荊蕀
(
けいきよく
)
分
(
わ
)
けて
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
110
道
(
みち
)
の
隈手
(
くまで
)
を
守
(
まも
)
らせたまへ
111
仰
(
あふ
)
ぎみれば
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
の
空
(
そら
)
高
(
たか
)
み
112
醜
(
しこ
)
の
黒雲
(
くろくも
)
しきりに
湧
(
わ
)
き
立
(
た
)
つ
113
百千谷
(
ももちだに
)
飛
(
と
)
び
越
(
こ
)
え
草
(
くさ
)
むら
分
(
わ
)
け
登
(
のぼ
)
る
114
わが
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
に
恙
(
つつが
)
あらすな
115
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
の
御稜威
(
みいづ
)
に
守
(
まも
)
られて
116
曲津
(
まが
)
のすみかを
吾
(
わが
)
登
(
のぼ
)
り
行
(
ゆ
)
くも
117
尾
(
を
)
の
上
(
へ
)
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
の
響
(
ひびき
)
もさやさやに
118
わが
踏
(
ふ
)
む
山路
(
やまぢ
)
の
草
(
くさ
)
はなびけり
119
雲霧
(
くもきり
)
となりてさやりし
曲津見
(
まがつみ
)
は
120
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
に
逃
(
に
)
げ
去
(
さ
)
りにけむ
121
曲津
(
まが
)
神
(
かみ
)
の
醜
(
しこ
)
の
奸計
(
たくみ
)
のあさければ
122
またもや
破
(
やぶ
)
れむ
生言霊
(
いくことたま
)
に
123
五柱
(
いつはしら
)
の
神
(
かみ
)
の
打
(
う
)
ち
出
(
だ
)
す
言霊
(
ことたま
)
に
124
千万
(
ちよろづ
)
の
曲津
(
まが
)
は
遂
(
つひ
)
に
滅
(
ほろ
)
びむ
125
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
三柱
(
みはしら
)
比女神
(
ひめがみ
)
遠
(
とほ
)
くより
126
生言霊
(
いくことたま
)
の
光
(
ひかり
)
照
(
て
)
らせり
127
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
の
御稜威
(
みいづ
)
の
尊
(
たふと
)
さを
128
初
(
はじ
)
めて
知
(
し
)
りぬおろかしき
吾
(
われ
)
は
129
遠
(
とほ
)
くおもひ
深
(
ふか
)
く
計
(
はか
)
りて
御樋代
(
みひしろ
)
の
130
神
(
かみ
)
は
泉
(
いづみ
)
の
森
(
もり
)
にいますか
131
清水
(
しみづ
)
湧
(
わ
)
く
泉
(
いづみ
)
の
森
(
もり
)
は
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
132
水火
(
いき
)
の
凝
(
こ
)
りたる
御舎
(
みあらか
)
ならむ
133
夕
(
ゆふ
)
されば
曲津
(
まが
)
は
猛
(
たけ
)
ばむ
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
134
ある
間
(
ま
)
に
進
(
すす
)
まむ
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
に』
135
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
ひ
給
(
たま
)
ふ
折
(
をり
)
しも、
136
大
(
おほ
)
いなる
巌
(
いは
)
の
蔭
(
かげ
)
より、
137
朱
(
あけ
)
に
染
(
そ
)
みたる
布
(
ぬの
)
を
抱
(
かか
)
へながら、
138
両眼
(
りやうがん
)
を
腫
(
は
)
らせ、
139
泣
(
な
)
き
沈
(
しづ
)
みつつ
降
(
くだ
)
り
来
(
きた
)
る
女神
(
めがみ
)
あり。
140
この
女神
(
めがみ
)
は
直道
(
なほみち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
近
(
ちか
)
み
来
(
きた
)
り、
141
両手
(
りやうて
)
を
合
(
あは
)
せ、
142
うづくまり、
143
嗚咽
(
をえつ
)
涕泣
(
ていきふ
)
し、
144
何事
(
なにごと
)
か
訴
(
うつた
)
ふるものの
如
(
ごと
)
く、
145
全身
(
ぜんしん
)
に
波
(
なみ
)
を
打
(
う
)
たせゐる。
146
直道
(
なほみち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は、
147
こは
様子
(
やうす
)
あらむと
女神
(
めがみ
)
の
背
(
せ
)
を
撫
(
な
)
でさすり、
148
言葉
(
ことば
)
淑
(
しとや
)
かに、
149
『
何神
(
なにがみ
)
におはしますかは
知
(
し
)
らねども
150
名乗
(
なの
)
らせ
給
(
たま
)
へ
汝
(
なれ
)
がありかを
151
邪神
(
まがみ
)
棲
(
す
)
むこの
高山
(
たかやま
)
に
如何
(
いか
)
にして
152
一人
(
ひとり
)
いますかいぶかしみ
思
(
おも
)
ふ』
153
女神
(
めがみ
)
『
吾
(
われ
)
こそは
白馬
(
はくば
)
ケ
岳
(
だけ
)
の
峡
(
かひ
)
に
住
(
す
)
む
154
尾上
(
をのへ
)
と
申
(
まを
)
す
国津
(
くにつ
)
神
(
かみ
)
なり
155
時
(
とき
)
じくに
醜
(
しこ
)
の
曲津
(
まがつ
)
に
攻
(
せ
)
められて
156
吾
(
われ
)
は
一人
(
ひとり
)
を
苦
(
くる
)
しみつづくる
157
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
曲津
(
まが
)
の
征途
(
きため
)
にのぼりますと
158
聞
(
き
)
くより
吾
(
われ
)
は
迎
(
むか
)
へ
奉
(
まつ
)
りぬ
159
朝夕
(
あさゆふ
)
を
涙
(
なみだ
)
に
暮
(
く
)
らす
国津
(
くにつ
)
神
(
かみ
)
の
160
淋
(
さび
)
しき
境遇
(
すぐせ
)
を
助
(
たす
)
けたまはれ
161
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
に
仕
(
つか
)
へし
汝
(
な
)
が
神
(
かみ
)
の
162
力
(
ちから
)
にすがると
迎
(
むか
)
へ
来
(
き
)
つるも
163
わが
庵
(
いほ
)
は
千引
(
ちびき
)
の
巌
(
いは
)
の
片蔭
(
かたかげ
)
よ
164
いざや
暫
(
しば
)
しを
休
(
やす
)
ませたまへ
165
いざさらばわが
住
(
す
)
む
庵
(
いほ
)
に
導
(
みちび
)
かむ
166
続
(
つづ
)
かせ
給
(
たま
)
へ
天津
(
あまつ
)
大神
(
おほかみ
)
』
167
斯
(
か
)
く
歌
(
うた
)
もて
答
(
こた
)
へつつ
静々
(
しづしづ
)
と
前
(
まへ
)
に
立
(
た
)
ち、
168
立居
(
たちゐ
)
物腰
(
ものごし
)
も
淑
(
しとや
)
かに
進
(
すす
)
むにぞ、
169
直道
(
なほみち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
怪
(
あや
)
しき
者
(
もの
)
御参
(
ござん
)
なれと
思召
(
おぼしめ
)
しつつ、
170
さあらぬ
体
(
てい
)
にて
女神
(
めがみ
)
の
後
(
あと
)
に
従
(
したが
)
ひ、
171
千引
(
ちびき
)
の
巌蔭
(
いはかげ
)
のささやかなる
萱
(
かや
)
もて
葺
(
ふ
)
きたる
庵
(
いほり
)
の
前
(
まへ
)
に
近
(
ちか
)
づき、
172
内
(
なか
)
にも
入
(
はい
)
らず
佇
(
たたず
)
ませ
給
(
たま
)
ひける。
173
比女神
(
ひめがみ
)
は
庵
(
いほり
)
の
内
(
なか
)
より、
174
細
(
ほそ
)
き
悲
(
かな
)
しき
声
(
こゑ
)
を
張
(
は
)
り
上
(
あ
)
げて、
175
『
直道
(
なほみち
)
比古
(
ひこ
)
神
(
かみ
)
の
神言
(
みこと
)
よみにくけれど
176
わが
家
(
や
)
に
入
(
い
)
りて
休
(
やす
)
ませ
給
(
たま
)
へ
177
願
(
ねが
)
ひたきことの
山々
(
やまやま
)
ありぬれば
178
入
(
い
)
らせ
給
(
たま
)
へよ
庵
(
いほり
)
の
内
(
なか
)
に
179
父
(
ちち
)
も
母
(
はは
)
もわが
同胞
(
はらから
)
もことごとく
180
ほろびてかなしき
一人
(
ひとり
)
住居
(
ずまゐ
)
よ
181
曲津
(
まが
)
の
棲
(
す
)
む
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
は
道
(
みち
)
遠
(
とほ
)
し
182
しばしを
休
(
やす
)
らひ
出
(
い
)
で
立
(
た
)
ちまさね
183
雄々
(
をを
)
しかる
神
(
かみ
)
の
助
(
たす
)
けに
吾
(
われ
)
もまた
184
邪神
(
まがみ
)
の
棲処
(
すみか
)
を
知
(
し
)
らせ
奉
(
まつ
)
らむ
185
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も
曲津
(
まが
)
の
奸計
(
たくみ
)
のことごとを
186
さとりし
吾
(
われ
)
をうべなひ
給
(
たま
)
はれ』
187
女神
(
めがみ
)
は
小
(
ちひ
)
さき
庵
(
いほり
)
の
内
(
なか
)
より
細
(
ほそ
)
き
優
(
やさ
)
しき
声
(
こゑ
)
を
張
(
は
)
り
上
(
あ
)
げて、
188
頻
(
しき
)
りに
比古神
(
ひこがみ
)
を
庵
(
いほり
)
の
内
(
なか
)
に
入
(
い
)
らせ
給
(
たま
)
へと
勧
(
すす
)
めたりけれども、
189
直道
(
なほみち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
頭脳
(
づなう
)
明敏
(
めいびん
)
にして
容易
(
ようい
)
に
迷
(
まよ
)
ひ
給
(
たま
)
はず、
190
万一
(
まんいち
)
この
庵
(
いほり
)
に
吾
(
われ
)
入
(
い
)
りなば、
191
千引
(
ちびき
)
の
巌
(
いは
)
は
忽
(
たちま
)
ちわが
頭上
(
づじやう
)
に
倒
(
たふ
)
れ
来
(
きた
)
り、
192
身体
(
しんたい
)
を
木端
(
こつぱ
)
微塵
(
みぢん
)
に
打
(
う
)
ち
砕
(
くだ
)
くべき
邪神
(
まがみ
)
の
計略
(
けいりやく
)
ならむと
一歩
(
いつぽ
)
も
動
(
うご
)
き
給
(
たま
)
はず、
193
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
194
『くさぐさの
甘
(
あま
)
き
言葉
(
ことば
)
に
誘
(
いざな
)
ふも
195
吾
(
われ
)
は
迷
(
まよ
)
はず
曲津見
(
まがみ
)
の
罠
(
わな
)
には
196
汝
(
なれ
)
こそは
大蛇
(
をろち
)
の
化身
(
けしん
)
よ
巌ケ根
(
いはがね
)
に
197
永久
(
とは
)
にひそみて
禍
(
わざ
)
なせし
神
(
かみ
)
よ
198
いざさらば
汝
(
なれ
)
が
正体
(
まさみ
)
をあらはして
199
神
(
かみ
)
の
力
(
ちから
)
を
照
(
て
)
らして
見
(
み
)
むかも
200
一
(
ひと
)
二
(
ふた
)
三
(
み
)
四
(
よ
)
五
(
いつ
)
六
(
むゆ
)
七
(
なな
)
八
(
や
)
九
(
ここの
)
十
(
たり
)
201
百
(
もも
)
千
(
ち
)
万
(
よろづ
)
千万
(
ちよろづ
)
の
神
(
かみ
)
よ
202
生言霊
(
いくことたま
)
の
光
(
ひか
)
り
照
(
て
)
らさせ
給
(
たま
)
へ
203
惟神
(
かむながら
)
御霊
(
みたま
)
幸倍
(
さちはへ
)
おはしませ』
204
と
大音声
(
だいおんじやう
)
に
呼
(
よ
)
ばはり
給
(
たま
)
へば、
205
以前
(
いぜん
)
の
女神
(
めがみ
)
は
忽
(
たちま
)
ちものすごき
長大身
(
ナーガラシヤー
)
と
還元
(
くわんげん
)
し、
206
黒雲
(
くろくも
)
を
起
(
おこ
)
し、
207
魔棲
(
ますみ
)
ケ
谷
(
やつ
)
の
方面
(
はうめん
)
さして
一瀉
(
いつしや
)
千里
(
せんり
)
の
勢
(
いきほひ
)
をもつて
逃
(
に
)
げ
出
(
いだ
)
すこそ
恐
(
おそ
)
ろしき。
208
『
醜神
(
しこがみ
)
は
奸計
(
たくみ
)
の
裏
(
うら
)
を
看破
(
みやぶ
)
られ
209
生言霊
(
いくことたま
)
に
逃
(
に
)
げ
失
(
う
)
せにけり
210
比女神
(
ひめがみ
)
となりてわが
身
(
み
)
をあざむきし
211
大蛇
(
をろち
)
の
奸計
(
たくみ
)
は
破
(
やぶ
)
れけるかも
212
千引巌
(
ちびきいは
)
そよ
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
にもゆらゆらと
213
動
(
うご
)
き
出
(
いだ
)
せり
邪神
(
まがみ
)
の
化身
(
けしん
)
か
214
邪神
(
まがみ
)
ならばわが
言霊
(
ことたま
)
に
吹
(
ふ
)
き
散
(
ち
)
れよ
215
一
(
ひと
)
二
(
ふた
)
三
(
み
)
四
(
よ
)
五
(
いつ
)
六
(
むゆ
)
七
(
なな
)
八
(
や
)
九
(
ここの
)
十
(
たり
)
』
216
百千万
(
ももちよろづ
)
と
皆
(
みな
)
まで
宣
(
の
)
らせ
給
(
たま
)
はぬに、
217
さしもに
高
(
たか
)
き
広
(
ひろ
)
き
大
(
おほ
)
いなる
千引
(
ちびき
)
の
巌ケ根
(
いはがね
)
は、
218
枯木
(
かれき
)
の
倒
(
たふ
)
れる
如
(
ごと
)
く
谷間
(
たにま
)
に
向
(
むか
)
つて
顛落
(
てんらく
)
し、
219
百雷
(
ひやくらい
)
の
落
(
お
)
つるが
如
(
ごと
)
き
声
(
こゑ
)
たてて
百千万
(
ももちよろづ
)
の
破片
(
はへん
)
となり、
220
脆
(
もろ
)
くも
溪流
(
けいりう
)
に
落
(
お
)
ち
入
(
い
)
りにける。
221
『
曲津見
(
まがつみ
)
の
醜
(
しこ
)
の
奸計
(
たくみ
)
のあさはかさ
222
千引
(
ちびき
)
の
巌
(
いは
)
も
千々
(
ちぢ
)
に
砕
(
くだ
)
けつ
223
大空
(
おほぞら
)
の
雲
(
くも
)
もやうやく
吹
(
ふ
)
き
散
(
ち
)
りて
224
この
山道
(
やまみち
)
に
陽
(
ひ
)
はかをるなり
225
百千花
(
ももちばな
)
道
(
みち
)
の
左右
(
さいう
)
に
咲
(
さ
)
き
満
(
み
)
ちて
226
吹
(
ふ
)
きくる
水火
(
いき
)
も
芳
(
かむ
)
ばしきかな
227
澄
(
す
)
みきらふ
水火
(
いき
)
をくまなく
呼吸
(
こきふ
)
して
228
吾
(
わが
)
気魂
(
からたま
)
はよみがへりたり
229
今
(
いま
)
よりは
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し
230
邪神
(
まがみ
)
の
砦
(
とりで
)
を
粉砕
(
ふんさい
)
せむかな』
231
(
昭和八・一二・一六
旧一〇・二九
於大阪分院蒼雲閣
内崎照代
謹録)
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【第18章 国津女神|第77巻|天祥地瑞|霊界物語|/rm7718】
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