埋れ木の花も匂はむ白梅の南枝一輪魁そめたり〈総説(初版)〉
苦しみも楽しみも世になかりけり生死の境を脱け出でし身は〈総説(初版)〉
苦しみの無き身なりせば如何にして夢の浮世を楽しく渡らむ〈総説(初版)〉
楽しみに飽きたる身こそ苦しけれ浮世の塩の味を知らねば〈総説(初版)〉
霊と肉一致和合の神教は三五の道おいて他になし〈第2章(初版)〉
雨晴れて黄金閣の空高く日は照り映えて隼の舞ふ〈第4章(初版)〉
惟神世の大本の御教は月日と共に栄え久しき〈第9章(初版)〉
御手代を授けし人の増す毎にいそがしくなる吾が身魂かな〈第9章(初版)〉
天地の神の稜威の開け口貴の扉に障やる雲なし〈第10章(初版)〉
御扉を明け放ちたる大本は世界に輝く神の魁〈第10章(初版)〉
東天に月は昇りて万界の暗は忽ち晴れ渡りけり〈第11章(初版)〉
惟神道の奥処を覗き見れば雲晴れ渡り錦照り映ゆ〈第11章(初版)〉
芳はしき御教の花は長閑にて国の内外に匂ふ白梅〈第13章(初版)〉
隠れてし弥勒の神の臨む世は国のことごと賑はしきかな〈第13章(初版)〉
畏くも瑞の御霊は野に山に国土隈なく錦を照らせり〈第15章(初版)〉
かかる世に御栄えの神臨まずば国の内外は日夜に歎かむ〈第15章(初版)〉
神の国見れば心も長閑に苦も晴れゆきて賑はふ家かな〈第16章(初版)〉
赤心を尽して道を宣りて行く瑞の御光世を照らすなり〈第17章(初版)〉
曲神は月夜を恐れ臨みます弥勒の神を余所に見るかな〈第17章(初版)〉
円かれと月に誓ひて宣る舟の身もたましひも世を救はなむ〈第17章(初版)〉
まくらがり月かげの無き野空をば三つ星出でて夜を照らすかな〈第20章(初版)〉
まごころを貫き徹す乗合の御船豊かに夜の海渡らふ〈第21章(初版)〉
亀山に築きあげたる月の国をはるけき空よりたづね来るなり〈第21章(初版)〉
真寸鏡月の面の長閑なる身魂となりて世を救ふべし〈巻末(初版)〉
松ケ枝に鶴巣籠りてノアの舟水先安く世を渡すなり〈巻末(初版)〉
待ちわびし月山の端にのぼりけり三千歳ながき夜を照らして〈巻末(初版)〉
[この余白歌は八幡書店版霊界物語収録の余白歌を参考に他の資料と付き合わせて作成しました]