霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
設定
|
ヘルプ
ホーム
霊界物語
天祥地瑞(第73~81巻)
第78巻(巳の巻)
序文
第1篇 波濤の神光
第1章 浜辺の訣別
第2章 波上の追懐
第3章 グロスの島
第4章 焼野の行進
第5章 忍ケ丘
第6章 焼野の月
第2篇 焼野ケ原
第7章 四神出陣
第8章 鏡の沼
第9章 邪神征服
第10章 地異天変
第11章 初対面
第12章 月下の宿り
第3篇 葦原新国
第13章 春野の進行
第14章 花見の宴
第15章 聖地惜別
第16章 天降地上
第17章 天任地命
第18章 神嘉言
第19章 春野の御行
第20章 静波の音
第4篇 神戦妖敗
第21章 怪体の島
第22章 歎声仄聞
第23章 天の蒼雲河
第24章 国津神島彦
第25章 歓の島根
余白歌
×
設定
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
文字サイズ
S
【標準】
M
L
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側だけに表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注[※]用語解説
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
【標準】
脚注マークを表示しない
脚注[*]編集用
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
脚注マークを表示しない
【標準】
外字の外周色
[?]
一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。
[×閉じる]
無色
【標準】
赤色
現在のページには外字は使われていません
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サブスク完了しました
。どうもありがとうございます。
|
サイトをリニューアルしました。不具合がある場合は
従来バージョン
をお使い下さい
霊界物語
>
天祥地瑞(第73~81巻)
>
第78巻(巳の巻)
> 第1篇 波濤の神光 > 第4章 焼野の行進
<<< グロスの島
(B)
(N)
忍ケ丘 >>>
第四章
焼野
(
やけの
)
の
行進
(
かうしん
)
〔一九六〇〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第78巻 天祥地瑞 巳の巻
篇:
第1篇 波濤の神光
よみ(新仮名遣い):
はとうのしんこう
章:
第4章 焼野の行進
よみ(新仮名遣い):
やけののこうしん
通し章番号:
1960
口述日:
1933(昭和8)年12月20日(旧11月4日)
口述場所:
大阪分院蒼雲閣
筆録者:
林弥生
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年5月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
東の空がようやくしののめて、日が上ってくると、真鶴の声、カササギの声が冴えて、朝香比女の一行を迎え出るごとくであった。
朝香比女の神は船を巌が並んだ浜辺に寄せると、一行は駒に乗って上陸した。そこは、萱草、葦がぼうぼうと道なきまでに生い茂った原野であった。一同は、この草原が曲神の隠れ家になっていると見て取った。
朝香比女の神は、この草原に真火を放って清めようと、初頭比古の神に命を下した。初頭比古の神は火打石を受け取ると、神言を奏上しつつカチリカチリと打ち出せば、枯草に真火は燃え移った。
おりしも、海面より激しく風が吹いてきて、火は四方八方にみるみる広がっていった。幾千里の大原野は見る見る黒焦げになり、竜、大蛇、猛獣等の焼け滅びた姿が無残の光景をとどめた。神々はそのなきがらを土中に埋め、数多の月日を費やした。
グロノス、ゴロスは鷹巣の山を指して逃げ去った。朝香比女の神は、焼き清めたこの大野原に、国魂神を移住させて島を拓こう、と歌った。
一同は、真火のいさおしをたたえ、大野原から曲神を追い払ったことを喜んだ。グロノス、ゴロスの逃げた行方を気にしつつ、この島に住むという御樋代神・葦原比女の神をたずねて、一行は進んでいった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
2018-08-17 00:26:17
OBC :
rm7804
愛善世界社版:
八幡書店版:
第14輯 46頁
修補版:
校定版:
66頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
東
(
ひがし
)
の
空
(
そら
)
は
漸
(
やうや
)
く
東雲
(
しのの
)
めて、
002
海面
(
かいめん
)
を
飛交
(
とびか
)
ふ
鴎
(
かもめ
)
の
声
(
こゑ
)
は
彼方
(
あち
)
此方
(
こち
)
よりものやさしく
響
(
ひび
)
き
来
(
きた
)
り、
003
グロスの
島ケ根
(
しまがね
)
はカラリと
明
(
あ
)
けて
鷹巣
(
たかし
)
の
山
(
やま
)
は
屹然
(
きつぜん
)
と
島
(
しま
)
の
東方
(
とうはう
)
に
聳
(
そび
)
えたち、
004
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
は
悠然
(
いうぜん
)
として
紅
(
くれなゐ
)
の
幕
(
まく
)
を
別
(
わ
)
けながら
昇
(
のぼ
)
らせ
給
(
たま
)
ひ、
005
昨夜
(
さくや
)
の
物凄
(
ものすご
)
き
光景
(
くわうけい
)
はあとなく
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せ、
006
真鶴
(
まなづる
)
の
声
(
こゑ
)
、
007
鵲
(
かささぎ
)
の
声
(
こゑ
)
、
008
冴
(
さ
)
えに
冴
(
さ
)
えつつ、
009
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
一行
(
いつかう
)
を
迎
(
むか
)
へまつるものの
如
(
ごと
)
し。
010
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御舟
(
みふね
)
を
千引巌
(
ちびきいは
)
の
碁列
(
ごれつ
)
せる
浜辺
(
はまべ
)
に
静々
(
しづしづ
)
と
寄
(
よ
)
せ
給
(
たま
)
ひ、
011
駒
(
こま
)
諸共
(
もろとも
)
に
御舟
(
みふね
)
を
出
(
い
)
でて
陸地
(
くがち
)
に
一行
(
いつかう
)
出
(
い
)
でさせ
給
(
たま
)
ひ、
012
初頭
(
うぶがみ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御舟
(
みふね
)
を
浜辺
(
はまべ
)
の
片方
(
かたへ
)
にかたく
結
(
むす
)
びつけ、
013
起立
(
おきたつ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
外
(
ほか
)
二柱
(
ふたはしら
)
の
女神
(
めがみ
)
と
共
(
とも
)
に
陸
(
くが
)
に
上
(
のぼ
)
らせ
給
(
たま
)
ひつつ、
014
萱草
(
かやくさ
)
、
015
葦
(
あし
)
の
莽々
(
ばうばう
)
と
道
(
みち
)
のなきまで
生
(
お
)
ひ
茂
(
しげ
)
りたる
原野
(
はらの
)
を
御覧
(
みそなは
)
しつつ
初頭
(
うぶがみ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
016
『
荒
(
あ
)
れ
果
(
は
)
てし
島
(
しま
)
にもあるか
萱草
(
かやくさ
)
の
017
生
(
お
)
ひ
茂
(
しげ
)
りたる
野
(
の
)
は
限
(
かぎ
)
りなし
018
よしあしの
道
(
みち
)
を
塞
(
ふさ
)
ぎて
茂
(
しげ
)
りたる
019
島根
(
しまね
)
は
曲津
(
まが
)
の
潜
(
ひそ
)
むも
宜
(
うべ
)
なり
020
駒
(
こま
)
の
脚
(
あし
)
いるる
隙
(
ひま
)
さへなきまでに
021
生
(
お
)
ひ
茂
(
しげ
)
りたるよしあし
原
(
はら
)
よ
022
わが
公
(
きみ
)
に
畏
(
おそ
)
れ
多
(
おほ
)
けれどいや
先
(
さき
)
に
023
駒
(
こま
)
をうたせて
道別
(
みちわ
)
けせむかな』
024
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
馬上
(
ばじやう
)
に
跨
(
またが
)
り、
025
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
026
『
見
(
み
)
はるかす
島
(
しま
)
のことごと
醜草
(
しこぐさ
)
に
027
包
(
つつ
)
まれけるかも
曲津
(
まが
)
の
棲処
(
すみか
)
は
028
曲神
(
まがかみ
)
はこの
草原
(
くさはら
)
に
潜
(
ひそ
)
みゐつ
029
百
(
もも
)
の
災
(
わざはひ
)
起
(
おこ
)
すなるらむ
030
見
(
み
)
の
限
(
かぎ
)
り
雲
(
くも
)
立
(
た
)
ち
昇
(
のぼ
)
り
霧
(
きり
)
湧
(
わ
)
きて
031
風
(
かぜ
)
さへ
冷
(
ひ
)
ゆるあらき
国原
(
くにはら
)
よ
032
この
国土
(
くに
)
を
拓
(
ひら
)
かむとして
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
033
神
(
かみ
)
は
早
(
はや
)
くも
渡
(
わた
)
らせ
給
(
たま
)
へる
034
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
神言
(
みこと
)
のみあらかに
035
進
(
すす
)
み
語
(
かた
)
らむ
時
(
とき
)
の
待
(
ま
)
たるる
036
グロノスやゴロスの
潜
(
ひそ
)
むこの
島
(
しま
)
は
037
鳥
(
とり
)
の
鳴
(
な
)
く
音
(
ね
)
も
悲
(
かな
)
しげに
聞
(
きこ
)
ゆ
038
真鶴
(
まなづる
)
は
翼
(
つばさ
)
揃
(
そろ
)
へて
鷹巣山
(
たかしやま
)
の
039
尾根
(
をね
)
をよぎりつ
近
(
ちか
)
づき
来
(
きた
)
るも
040
この
島
(
しま
)
も
真鶴
(
まなづる
)
数多
(
あまた
)
棲
(
す
)
みけるか
041
翼
(
つばさ
)
の
音
(
おと
)
の
近
(
ちか
)
づき
来
(
きた
)
るも』
042
起立
(
おきたつ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
043
『
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
に
仕
(
つか
)
へて
今日
(
けふ
)
も
亦
(
また
)
044
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
に
会
(
あ
)
ふぞ
目出度
(
めでた
)
き
045
目路
(
めぢ
)
の
限
(
かぎ
)
り
生
(
お
)
ひ
茂
(
しげ
)
りたる
草
(
くさ
)
の
生
(
ふ
)
に
046
真火
(
まひ
)
を
放
(
はな
)
ちて
曲津
(
まが
)
を
焼
(
や
)
かばや
047
この
島
(
しま
)
にありとしあらゆる
曲津見
(
まがつみ
)
を
048
焼
(
や
)
き
滅
(
ほろぼ
)
すと
思
(
おも
)
へば
楽
(
たの
)
しき
049
曲神
(
まがかみ
)
の
眼
(
まなこ
)
を
醒
(
さま
)
す
真火
(
まひ
)
の
光
(
ひか
)
りは
050
又
(
また
)
と
世
(
よ
)
になき
宝
(
たから
)
なるかも』
051
立世
(
たつよ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
052
『
曲神
(
まがかみ
)
といへどももとは
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
053
水火
(
いき
)
より
出
(
い
)
でし
神
(
かみ
)
なりにけり
054
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
のたまひしこの
真火
(
まひ
)
は
055
曲津
(
まが
)
を
清
(
きよ
)
むる
剣
(
つるぎ
)
なるかも
056
比女神
(
ひめがみ
)
の
生言霊
(
いくことたま
)
にグロスの
島
(
しま
)
の
057
曲神
(
まがみ
)
はいつかかげをかくしぬ
058
ひろびろと
限
(
かぎ
)
りも
知
(
し
)
らぬグロス
島
(
じま
)
の
059
雑草
(
あらくさ
)
の
野
(
の
)
に
風
(
かぜ
)
さやぐなり』
060
天晴
(
あめはれ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
061
『
黒雲
(
くろくも
)
の
覆
(
おほ
)
ひし
昨夜
(
よべ
)
に
引替
(
ひきか
)
へて
062
御空
(
みそら
)
晴
(
は
)
れつつ
日光
(
ひかげ
)
清
(
すが
)
しも
063
曲津見
(
まがつみ
)
は
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
光
(
かげ
)
に
驚
(
おどろ
)
きて
064
草葉
(
くさば
)
のかげに
身
(
み
)
をひそめけむ
065
いろいろに
言霊
(
ことたま
)
宣
(
の
)
りてさとせども
066
曲津
(
まがつ
)
の
耳
(
みみ
)
は
木耳
(
きくらげ
)
なりしよ
067
かくならばこの
生島
(
いくしま
)
を
拓
(
ひら
)
く
為
(
ため
)
に
068
真火
(
まひ
)
の
荒
(
すさ
)
びも
是非
(
ぜひ
)
なかるらむ
069
雲
(
くも
)
をぬく
鷹巣
(
たかし
)
の
山
(
やま
)
の
山麓
(
やまもと
)
に
070
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
はおはしますらむ
071
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
のまします
清宮居
(
すがみや
)
は
072
広
(
ひろ
)
き
流
(
なが
)
れにかこまると
聞
(
き
)
く
073
この
野辺
(
のべ
)
に
火
(
ひ
)
を
放
(
はな
)
つとも
御樋代
(
みひしろ
)
の
074
神
(
かみ
)
の
宮居
(
みやゐ
)
は
恙無
(
つつがな
)
からむ』
075
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
再
(
ふたた
)
び
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
076
『
科戸辺
(
しなどべ
)
の
風
(
かぜ
)
は
出
(
い
)
でたりいざさらば
077
真火
(
まひ
)
を
放
(
はな
)
てよこの
草
(
くさ
)
の
野
(
の
)
に』
078
『
吾
(
わが
)
公
(
きみ
)
の
神言
(
みこと
)
畏
(
かしこ
)
みいざさらば
079
真火
(
まひ
)
を
放
(
はな
)
たむ
初頭
(
うぶがみ
)
比古
(
ひこ
)
われは』
080
かく
御歌
(
みうた
)
もて
応
(
こた
)
へ
給
(
たま
)
ひつつ
初頭
(
うぶがみ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は、
081
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
御手
(
みて
)
よりうやうやしく
燧石
(
ひうち
)
を
受取
(
うけと
)
り、
082
荒金
(
あらがね
)
の
如
(
ごと
)
き
石
(
いし
)
もて
燧石
(
ひうち
)
を、
083
神言
(
かみごと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
しつつカチリカチリと
打
(
う
)
ち
出
(
い
)
で
給
(
たま
)
へば、
084
真火
(
まひ
)
は
辺
(
あた
)
りに
飛散
(
ひさん
)
し
忽
(
たちま
)
ち
幾年
(
いくとせ
)
ともなく
積
(
つも
)
れる
萱草
(
かやくさ
)
の
茂
(
しげ
)
れる
根
(
ね
)
もとの
枯草
(
かれくさ
)
に
真火
(
まひ
)
は
移
(
うつ
)
りける。
085
折
(
をり
)
しもあれ、
086
海面
(
かいめん
)
よりはげしく
吹
(
ふ
)
き
来
(
きた
)
る
風
(
かぜ
)
に
吹
(
ふ
)
きまくられ、
087
見
(
み
)
る
見
(
み
)
る
四方
(
よも
)
八方
(
やも
)
にひろごり、
088
紅蓮
(
ぐれん
)
の
舌
(
した
)
は
四辺
(
あたり
)
かまはず、
089
木
(
き
)
も
草
(
くさ
)
も
生物
(
いきもの
)
もあとを
絶
(
た
)
てよとばかり
舐
(
な
)
めまはりける。
090
幾千
(
いくせん
)
里
(
り
)
に
亘
(
わた
)
る
大原野
(
だいげんや
)
は、
091
見
(
み
)
る
見
(
み
)
る
黒焦
(
くろこ
)
げとなりて
彼方
(
かなた
)
此方
(
こなた
)
に
竜神
(
たつがみ
)
、
092
大蛇
(
をろち
)
、
093
猛獣
(
まうじう
)
等
(
とう
)
の
焼
(
や
)
け
亡
(
ほろ
)
びたる
姿
(
すがた
)
、
094
天日
(
てんじつ
)
に
曝
(
さら
)
され、
095
無残
(
むざん
)
の
光景
(
くわうけい
)
をとどめけるにぞ、
096
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
は
四柱
(
よはしら
)
の
神
(
かみ
)
に
命
(
めい
)
じて
各自
(
おのもおのも
)
その
遺骸
(
なきがら
)
を
土中
(
どちう
)
に
埋
(
うづ
)
めさせ
給
(
たま
)
ひつつ、
097
数多
(
あまた
)
の
月日
(
つきひ
)
を
費
(
つひや
)
し
給
(
たま
)
ひけるぞ
畏
(
かしこ
)
けれ。
098
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
099
『あはれなる
醜
(
しこ
)
の
魔神
(
まがみ
)
は
亡
(
ほろ
)
びたり
100
その
遺骸
(
なきがら
)
をわれ
葬
(
はうむ
)
りつ
101
グロノスやゴロスの
曲津
(
まが
)
の
司
(
つかさ
)
等
(
ら
)
は
102
未
(
いま
)
だ
滅
(
ほろ
)
びず
逃
(
に
)
げ
失
(
う
)
せにける
103
曲津見
(
まがつみ
)
は
鷹巣
(
たかし
)
の
山
(
やま
)
の
空
(
そら
)
指
(
さ
)
して
104
雲
(
くも
)
を
起
(
おこ
)
して
逃
(
に
)
げ
去
(
さ
)
りしはや
105
かくの
如
(
ごと
)
焼
(
や
)
き
浄
(
きよ
)
めたる
大野原
(
おほのはら
)
は
106
国魂神
(
くにたまがみ
)
を
移
(
うつ
)
すによろしも
107
国魂
(
くにたま
)
の
神
(
かみ
)
をこの
土
(
ど
)
に
移
(
うつ
)
し
植
(
う
)
ゑて
108
グロスの
島
(
しま
)
を
拓
(
ひら
)
かむと
思
(
おも
)
ふ
109
よしあしの
群
(
むら
)
がり
生
(
お
)
ひしこの
島
(
しま
)
は
110
土
(
つち
)
自
(
おのづか
)
ら
肥
(
こ
)
えにけらしな
111
曲神
(
まがかみ
)
の
棲処
(
すみか
)
はことごと
焼
(
や
)
かれたり
112
いざこれよりは
神国
(
みくに
)
をひらかむ』
113
初頭
(
うぶがみ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
114
『
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
の
姿
(
すがた
)
の
雄々
(
をを
)
しさよ
115
燃
(
も
)
ゆる
火
(
ひ
)
の
如
(
ごと
)
輝
(
かがや
)
きましつつ
116
わが
公
(
きみ
)
は
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
にましませば
117
常世
(
とこよ
)
の
闇
(
やみ
)
も
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
るなり
118
御空
(
みそら
)
飛
(
と
)
ぶ
百鳥
(
ももどり
)
千鳥
(
ちどり
)
も
驚
(
おどろ
)
きて
119
いづくの
果
(
は
)
てか
姿
(
すがた
)
かくしぬ
120
目路
(
めぢ
)
の
果
(
は
)
てに
白煙
(
はくえん
)
たつはまさしくや
121
野火
(
のび
)
の
燃
(
も
)
えたつしるしなるらむ
122
風
(
かぜ
)
のあし
如何
(
いか
)
に
速
(
はや
)
けく
走
(
はし
)
るとも
123
燃
(
も
)
えつつ
進
(
すす
)
む
真火
(
まひ
)
はおくれむ
124
上
(
うは
)
べのみは
燃
(
も
)
え
尽
(
つく
)
せども
草
(
くさ
)
の
根
(
ね
)
は
125
未
(
いま
)
だ
燃
(
も
)
えつつ
煙
(
けむり
)
たちたつ』
126
起立
(
おきたつ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
127
『
御
(
おん
)
供
(
とも
)
に
仕
(
つか
)
へまつりて
今日
(
けふ
)
の
如
(
ごと
)
128
雄々
(
をを
)
しき
楽
(
たの
)
しき
日
(
ひ
)
はあらざりき
129
燃
(
も
)
えさかる
野火
(
のび
)
の
勢
(
いきほひ
)
ながめつつ
130
公
(
きみ
)
の
力
(
ちから
)
の
功
(
いさを
)
をおもふ
131
何
(
なに
)
よりも
尊
(
たふと
)
きものと
悟
(
さと
)
りけり
132
公
(
きみ
)
が
持
(
も
)
たせるこれの
燧石
(
ひうち
)
は
133
万里
(
まで
)
の
島
(
しま
)
も
公
(
きみ
)
の
賜
(
たま
)
ひし
燧石
(
ひうち
)
にて
134
魔神
(
まがみ
)
の
潜
(
ひそ
)
む
棲処
(
すみか
)
は
絶
(
た
)
えむ
135
ここに
来
(
き
)
て
真火
(
まひ
)
の
力
(
ちから
)
の
功績
(
いさをし
)
を
136
さとりけるかな
起立
(
おきたつ
)
比古
(
ひこ
)
われは
137
数十
(
すじふ
)
里
(
り
)
の
野辺
(
のべ
)
はみるみる
焼
(
や
)
け
失
(
う
)
せぬ
138
風
(
かぜ
)
の
力
(
ちから
)
と
真火
(
まひ
)
の
功
(
いさを
)
に』
139
立世
(
たつよ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
140
『
黒雲
(
くろくも
)
の
包
(
つつ
)
みしグロスの
島ケ根
(
しまがね
)
も
141
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
りつつ
月日
(
つきひ
)
かがよふ
142
昼月
(
ひるづき
)
の
光
(
かげ
)
冴
(
さ
)
えにつつ
大空
(
おほぞら
)
に
143
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
振舞
(
ふるま
)
ひを
見
(
み
)
つつ
笑
(
ゑ
)
ませり
144
わが
駒
(
こま
)
の
脚下
(
あしもと
)
広
(
ひろ
)
くなりにけり
145
百草
(
ももぐさ
)
千草
(
ちぐさ
)
焼
(
や
)
きはらはれて
146
大野原
(
おほのはら
)
にすくすくたてる
太幹
(
ふとみき
)
の
147
松
(
まつ
)
と
楠
(
くす
)
とは
蒼
(
あを
)
く
残
(
のこ
)
れり
148
火
(
ひ
)
にさへもひるまぬ
常磐樹
(
ときはぎ
)
の
心
(
こころ
)
こそ
149
朝香
(
あさか
)
の
比女
(
ひめ
)
の
操
(
みさを
)
に
似
(
に
)
たるも』
150
天晴
(
あめはれ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
151
『
曲神
(
まがかみ
)
の
醜
(
しこ
)
の
棲処
(
すみか
)
は
悉
(
ことごと
)
く
152
真火
(
まひ
)
の
力
(
ちから
)
に
払
(
はら
)
はれにけり
153
海
(
うみ
)
ゆ
吹
(
ふ
)
く
潮
(
うしほ
)
の
風
(
かぜ
)
の
強
(
つよ
)
くして
154
見
(
み
)
る
見
(
み
)
る
荒野
(
あらの
)
は
浄
(
きよ
)
まりしはや
155
今日
(
けふ
)
よりは
如何
(
いか
)
に
曲津見
(
まがつみ
)
荒
(
すさ
)
ぶとも
156
恐
(
おそ
)
れざるべし
真火
(
まひ
)
の
功
(
いさを
)
に
157
火
(
ひ
)
を
吹
(
ふ
)
きて
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
をおどせしグロノスや
158
ゴロスの
曲津
(
まが
)
はいづらへ
行
(
ゆ
)
きけむ
159
グロノスとゴロスの
曲津見
(
まがみ
)
罰
(
きた
)
めずば
160
この
国原
(
くにはら
)
は
安
(
やす
)
からざるべし
161
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
のみあらかを
今
(
いま
)
よりは
162
勇
(
いさ
)
み
進
(
すす
)
みて
探
(
たづ
)
ねゆくべし
163
いざさらば
御前
(
みさき
)
に
立
(
た
)
ちて
仕
(
つか
)
ふべし
164
天晴
(
あめはれ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
はうたひつ
165
果
(
は
)
てしも
知
(
し
)
らぬ
大野原
(
おほのはら
)
166
真火
(
まひ
)
の
力
(
ちから
)
に
悉
(
ことごと
)
く
167
焼
(
や
)
き
払
(
はら
)
はれし
面白
(
おもしろ
)
さ
168
科戸
(
しなど
)
の
風
(
かぜ
)
にたすけられ
169
真火
(
まひ
)
は
忽
(
たちま
)
ち
四方
(
よも
)
八方
(
やも
)
に
170
ふくれ
拡
(
ひろ
)
ごりゴウゴウと
171
火焔
(
くわえん
)
の
舌
(
した
)
を
吐
(
は
)
きながら
172
総
(
すべ
)
てのものを
焼
(
や
)
き
尽
(
つく
)
す
173
その
勢
(
いきほひ
)
の
凄
(
すさま
)
じさ
174
馬背
(
ばはい
)
に
跨
(
またが
)
り
眺
(
なが
)
むれば
175
火
(
ひ
)
の
海原
(
うなばら
)
の
如
(
ごと
)
くなり
176
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
177
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
御尾前
(
みをさき
)
に
178
仕
(
つか
)
へて
進
(
すす
)
む
焼野原
(
やけのはら
)
179
駒
(
こま
)
の
蹄
(
ひづめ
)
もカツカツと
180
果
(
は
)
てしも
知
(
し
)
らに
進
(
すす
)
みゆく
181
この
稚国土
(
わかくに
)
の
稚野原
(
わかのはら
)
182
未
(
ま
)
だあちこちに
煙
(
けむり
)
たち
183
靄
(
もや
)
の
如
(
ごと
)
くに
棚引
(
たなび
)
けり
184
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
や
楠
(
くすのき
)
は
185
彼方
(
かなた
)
此方
(
こなた
)
の
原頭
(
げんとう
)
に
186
緑
(
みどり
)
の
梢
(
こずゑ
)
かざしつつ
187
グロスの
島
(
しま
)
の
瑞兆
(
ずゐてう
)
を
188
寿
(
ことほ
)
ぐ
如
(
ごと
)
く
見
(
み
)
えにけり
189
鷹巣
(
たかし
)
の
山
(
やま
)
に
雲
(
くも
)
湧
(
わ
)
きて
190
峰
(
みね
)
の
百樹
(
ももき
)
は
青々
(
あをあを
)
と
191
緑
(
みどり
)
に
映
(
は
)
ゆる
目出度
(
めでた
)
さよ
192
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
と
天降
(
あも
)
ります
193
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神司
(
かむつかさ
)
194
五柱
(
いつはしら
)
の
神
(
かみ
)
従
(
したが
)
へて
195
鷹巣
(
たかし
)
の
山
(
やま
)
の
山麓
(
やまもと
)
に
196
広
(
ひろ
)
き
流
(
なが
)
れをめぐらしつ
197
朝香
(
あさか
)
の
比女
(
ひめ
)
の
出
(
い
)
でましを
198
喜
(
よろこ
)
び
迎
(
むか
)
へ
待
(
ま
)
たすらむ
199
駒
(
こま
)
の
歩
(
あゆ
)
みは
速
(
はや
)
くとも
200
この
高原
(
たかはら
)
の
末
(
すゑ
)
遠
(
とほ
)
く
201
鷹巣
(
たかし
)
の
山
(
やま
)
の
麓
(
ふもと
)
まで
202
進
(
すす
)
むは
容易
(
ようい
)
にあらざらむ
203
この
駿馬
(
はやこま
)
に
大
(
おほ
)
いなる
204
翼
(
つばさ
)
のあらば
大空
(
おほぞら
)
を
205
鷹
(
たか
)
の
如
(
ごと
)
くに
天
(
あま
)
翔
(
かけ
)
り
206
進
(
すす
)
まむものを
如何
(
いか
)
にせむ
207
焼野
(
やけの
)
ケ
原
(
はら
)
をチヨクチヨクと
208
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
は
気
(
き
)
ながく
進
(
すす
)
むべし
209
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
210
公
(
きみ
)
の
御行
(
みゆき
)
に
幸
(
さち
)
あれよ
211
公
(
きみ
)
の
御行
(
みゆき
)
に
光
(
ひかり
)
あれ』
212
かく
歌
(
うた
)
はせつつ、
213
大野
(
おほの
)
ケ
原
(
はら
)
を
五柱
(
いつはしら
)
の
神
(
かみ
)
は
吹
(
ふ
)
き
来
(
く
)
る
風
(
かぜ
)
に
御
(
おん
)
髪
(
かみ
)
を
梳
(
くしけづ
)
りつつ
意気
(
いき
)
揚々
(
やうやう
)
と、
214
葦原
(
あしはら
)
ケ
丘
(
をか
)
の
聖所
(
すがど
)
を
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
ひける。
215
(
昭和八・一二・二〇
旧一一・四
於大阪分院蒼雲閣
林弥生
謹録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< グロスの島
(B)
(N)
忍ケ丘 >>>
霊界物語
>
天祥地瑞(第73~81巻)
>
第78巻(巳の巻)
> 第1篇 波濤の神光 > 第4章 焼野の行進
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【第4章 焼野の行進|第78巻|天祥地瑞|霊界物語|/rm7804】
合言葉「みろく」を入力して下さい→