霊界物語.ネット
~出口王仁三郎 大図書館~
設定
|
ヘルプ
ホーム
霊界物語
天祥地瑞(第73~81巻)
第78巻(巳の巻)
序文
第1篇 波濤の神光
第1章 浜辺の訣別
第2章 波上の追懐
第3章 グロスの島
第4章 焼野の行進
第5章 忍ケ丘
第6章 焼野の月
第2篇 焼野ケ原
第7章 四神出陣
第8章 鏡の沼
第9章 邪神征服
第10章 地異天変
第11章 初対面
第12章 月下の宿り
第3篇 葦原新国
第13章 春野の進行
第14章 花見の宴
第15章 聖地惜別
第16章 天降地上
第17章 天任地命
第18章 神嘉言
第19章 春野の御行
第20章 静波の音
第4篇 神戦妖敗
第21章 怪体の島
第22章 歎声仄聞
第23章 天の蒼雲河
第24章 国津神島彦
第25章 歓の島根
余白歌
×
設定
この文献を王仁DBで開く
印刷用画面を開く
[?]
プリント専用のシンプルな画面が開きます。文章の途中から印刷したい場合は、文頭にしたい位置のアンカーをクリックしてから開いて下さい。
[×閉じる]
話者名の追加表示
[?]
セリフの前に話者名が記していない場合、誰がしゃべっているセリフなのか分からなくなってしまう場合があります。底本にはありませんが、話者名を追加して表示します。
[×閉じる]
追加表示する
追加表示しない
【標準】
表示できる章
テキストのタイプ
[?]
ルビを表示させたまま文字列を選択してコピー&ペーストすると、ブラウザによってはルビも一緒にコピーされてしまい、ブログ等に引用するのに手間がかかります。そんな時には「コピー用のテキスト」に変更して下さい。ルビも脚注もない、ベタなテキストが表示され、きれいにコピーできます。
[×閉じる]
通常のテキスト
【標準】
コピー用のテキスト
文字サイズ
S
【標準】
M
L
ルビの表示
通常表示
【標準】
括弧の中に表示
表示しない
アンカーの表示
[?]
本文中に挿入している3~4桁の数字がアンカーです。原則として句読点ごとに付けており、標準設定では本文の左端に表示させています。クリックするとその位置から表示されます(URLの#の後ろに付ける場合は数字の頭に「a」を付けて下さい)。長いテキストをスクロールさせながら読んでいると、どこまで読んだのか分からなくなってしまう時がありますが、読んでいる位置を知るための目安にして下さい。目障りな場合は「表示しない」設定にして下さい。
[×閉じる]
左側だけに表示する
【標準】
表示しない
全てのアンカーを表示
宣伝歌
[?]
宣伝歌など七五調の歌は、底本ではたいてい二段組でレイアウトされています。しかしブラウザで読む場合には、二段組だと読みづらいので、標準設定では一段組に変更して(ただし二段目は分かるように一文字下げて)表示しています。お好みよって二段組に変更して下さい。
[×閉じる]
一段組
【標準】
二段組
脚注[※]用語解説
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
【標準】
脚注マークを表示しない
脚注[*]編集用
[?]
[※]、[*]、[#]で括られている文字は当サイトで独自に付けた脚注です。[※]は主に用語説明、[*]は編集用の脚注で、表示させたり消したりできます。[#]は重要な注記なので表示を消すことは出来ません。
[×閉じる]
脚注マークを表示する
脚注マークを表示しない
【標準】
外字の外周色
[?]
一般のフォントに存在しない文字は専用の外字フォントを使用しています。目立つようにその文字の外周の色を変えます。
[×閉じる]
無色
【標準】
赤色
現在のページには外字は使われていません
表示がおかしくなったらリロードしたり、クッキーを削除してみて下さい。
【新着情報】
サイトをリニューアルしました。不具合がある場合は
従来バージョン
をお使い下さい|
サブスク
のお知らせ
霊界物語
>
天祥地瑞(第73~81巻)
>
第78巻(巳の巻)
> 第3篇 葦原新国 > 第19章 春野の御行
<<< 神嘉言
(B)
(N)
静波の音 >>>
第一九章
春野
(
はるの
)
の
御行
(
みゆき
)
〔一九七五〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第78巻 天祥地瑞 巳の巻
篇:
第3篇 葦原新国
よみ(新仮名遣い):
あしはらしんこく
章:
第19章 春野の御行
よみ(新仮名遣い):
はるののみゆき
通し章番号:
1975
口述日:
1933(昭和8)年12月23日(旧11月7日)
口述場所:
大阪分院蒼雲閣
筆録者:
森良仁
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年5月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
[×閉じる]
:
葦原の国の建国祭が終わると、鋭敏鳴出(うなりづ)の神は、ふたたび光となって従神たちとともに天の一方に姿を隠した。葦原比女の神・朝香比女の神は、鋭敏鳴出の神への賛美と感謝を歌った。
そして、葦原比女の神は、天津神・国津神たちを率いて、朝香比女の神一行を舟のある常磐の浜まで見送るべく、続いて行った。
初頭(うぶがみ)比古の神は先頭に立って、これまでの経緯を言霊歌に述懐した。続いて、天津神・国津神たちはそれぞれ述懐の歌に、朝香比女と葦原比女の出会いや、葦原の国の立替え・立直し、新しい国の出発などについて歌いこんだ。
その日の黄昏頃ようやく、常磐の浜辺に近い楠の森に着いて、一行は一夜の宿を取った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
[×閉じる]
:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7819
愛善世界社版:
八幡書店版:
第14輯 119頁
修補版:
校定版:
341頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
茲
(
ここ
)
に
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
は
建国祭
(
けんこくさい
)
の
祭典
(
さいてん
)
を
終
(
をは
)
りたるより、
002
再
(
ふたた
)
び
光
(
ひかり
)
となりて
数多
(
あまた
)
の
従神
(
じうしん
)
を
伴
(
ともな
)
ひ、
003
紫
(
むらさき
)
の
雲
(
くも
)
に
乗
(
の
)
りて
宇宙
(
うちう
)
をウーウーウーと
生言霊
(
いくことたま
)
も
爽
(
さわや
)
かに
響
(
ひび
)
かせながら
天
(
てん
)
の
一方
(
いつぱう
)
に
御姿
(
みすがた
)
を
隠
(
かく
)
し
給
(
たま
)
ひける。
004
其
(
その
)
雄々
(
をを
)
しき
厳
(
いか
)
しき
御
(
おん
)
有様
(
ありさま
)
を
打仰
(
うちあふ
)
ぎつつ
感激
(
かんげき
)
の
余
(
あま
)
り、
005
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
006
『
天晴
(
あは
)
れ
天晴
(
あは
)
れ
光
(
ひかり
)
となりて
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
007
神
(
かみ
)
は
御空
(
みそら
)
に
帰
(
かへ
)
りましける
008
朝夕
(
あさゆふ
)
に
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
を
守
(
まも
)
らすと
009
宣
(
の
)
らせし
言霊
(
ことたま
)
尊
(
たふと
)
くもあるか
010
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
のいみじき
言霊
(
ことたま
)
に
011
醜
(
しこ
)
の
曲津
(
まがつ
)
は
姿
(
かげ
)
を
隠
(
かく
)
せり
012
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
の
功
(
いさを
)
と
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
013
神
(
かみ
)
の
光
(
ひかり
)
に
生
(
あ
)
れし
国土
(
くに
)
はも
014
久方
(
ひさかた
)
の
空
(
そら
)
行
(
ゆ
)
く
月
(
つき
)
も
光
(
かげ
)
冴
(
さ
)
えて
015
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
に
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
垂
(
た
)
る
016
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
に
森羅万象
(
もろもろ
)
生
(
お
)
ひ
育
(
そだ
)
ち
017
月読
(
つきよみ
)
の
露
(
つゆ
)
に
生命
(
いのち
)
を
養
(
やしな
)
ふ
018
月
(
つき
)
も
日
(
ひ
)
も
星
(
ほし
)
もさやけき
葦原
(
あしはら
)
の
019
国土
(
くに
)
の
御空
(
みそら
)
の
高
(
たか
)
くもあるかな
020
今日
(
けふ
)
よりは
天津神
(
あまつかみ
)
等
(
たち
)
国津
(
くにつ
)
神
(
かみ
)
021
司
(
つかさ
)
率
(
ひき
)
ゐて
国土
(
くに
)
を
固
(
かた
)
めむ
022
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
の
御魂
(
みたま
)
と
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
023
神
(
かみ
)
の
御魂
(
みたま
)
を
宮居
(
みや
)
に
斎
(
いつ
)
かむ
024
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
御殿
(
みあらか
)
の
右
(
みぎ
)
に
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
025
生言霊
(
いくことたま
)
を
祀
(
まつ
)
り
仕
(
つか
)
へむ
026
大殿
(
おほとの
)
の
左
(
ひだり
)
の
清
(
きよ
)
き
聖所
(
すがどこ
)
に
027
朝香
(
あさか
)
の
比女
(
ひめ
)
の
御魂
(
みたま
)
斎
(
いつ
)
かむ
028
三柱
(
みはしら
)
の
神
(
かみ
)
の
御魂
(
みたま
)
を
永久
(
とこしへ
)
に
029
斎
(
いつ
)
きて
国土
(
くに
)
の
守
(
まも
)
りと
崇
(
あが
)
めむ
030
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
御魂
(
みたま
)
を
斎
(
いつ
)
く
神社
(
かむなび
)
に
031
国土
(
くに
)
の
宝
(
たから
)
の
燧石
(
ひうち
)
ををさめむ
032
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
の
礎
(
いしずゑ
)
固
(
かた
)
まりて
033
三柱
(
みはしら
)
の
神
(
かみ
)
の
御魂
(
みたま
)
光
(
ひか
)
るも
034
永年
(
ながとせ
)
を
吾
(
われ
)
艱
(
なや
)
みたる
醜神
(
しこがみ
)
も
035
姿
(
かげ
)
失
(
う
)
せにつつ
楽
(
たの
)
しき
今日
(
けふ
)
なり
036
吾
(
わが
)
力
(
ちから
)
及
(
およ
)
ばざるため
醜神
(
しこがみ
)
の
037
醜
(
しこ
)
の
荒
(
すさ
)
びに
任
(
まか
)
せけるはや
038
今日
(
けふ
)
よりは
三柱神
(
みはしらがみ
)
を
斎
(
いつ
)
かひて
039
生言霊
(
いくことたま
)
の
光
(
ひかり
)
照
(
て
)
らさむ
040
神々
(
かみがみ
)
は
力
(
ちから
)
を
合
(
あは
)
せ
心
(
こころ
)
ばせを
041
一
(
ひと
)
つになして
神世
(
みよ
)
に
尽
(
つく
)
せよ
042
新
(
あたら
)
しき
常磐
(
ときは
)
ケ
丘
(
をか
)
の
大宮
(
おほみや
)
に
043
吾
(
われ
)
鎮
(
しづ
)
まりて
国土
(
くに
)
拓
(
ひら
)
かばや
044
惟神
(
かむながら
)
神
(
かみ
)
の
功
(
いさを
)
の
貴
(
たか
)
ければ
045
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
は
常世
(
とこよ
)
なるべし
046
弥永久
(
やあとこせ
)
世弥永
(
よういやな
)
と
拓
(
ひら
)
け
行
(
ゆ
)
かむ
047
三柱神
(
みはしらがみ
)
の
貴
(
うづ
)
の
守
(
まも
)
りに
048
大宮
(
おほみや
)
に
十曜
(
とえう
)
の
神旗
(
しんき
)
翻
(
ひるがへ
)
り
049
神世
(
みよ
)
の
栄
(
さか
)
えを
照
(
て
)
らし
居
(
ゐ
)
るかも』
050
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
051
『
神々
(
かみがみ
)
の
功
(
いさを
)
によりて
葦原
(
あしはら
)
の
052
国土
(
くに
)
生
(
うま
)
れたる
今日
(
けふ
)
ぞ
目出度
(
めでた
)
き
053
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
は
御空
(
みそら
)
に
帰
(
かへ
)
りましぬ
054
いざ
吾
(
われ
)
立
(
た
)
たむ
国土生
(
くにう
)
みの
旅
(
たび
)
に
055
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
の
栄
(
さか
)
えも
見
(
み
)
えければ
056
吾
(
われ
)
は
是
(
これ
)
より
公
(
きみ
)
に
別
(
わか
)
れむ
057
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
神言
(
みこと
)
よ
永遠
(
とこしへ
)
に
058
恙
(
つつが
)
あらせず
栄
(
さか
)
えさせ
給
(
たま
)
へ
059
天
(
あめ
)
も
地
(
つち
)
も
晴渡
(
はれわた
)
りたる
今日
(
けふ
)
の
日
(
ひ
)
を
060
旅立
(
たびだ
)
つ
吾
(
われ
)
の
心
(
こころ
)
は
勇
(
いさ
)
むも
061
別
(
わか
)
れ
行
(
ゆ
)
く
今日
(
けふ
)
の
名残
(
なごり
)
の
惜
(
を
)
しけれど
062
国土生
(
くにう
)
みの
旅
(
たび
)
は
留
(
とど
)
まる
由
(
よし
)
なき
063
今
(
いま
)
よりは
又
(
また
)
も
曲津
(
まがつ
)
の
荒
(
すさ
)
ぶなる
064
万里
(
まで
)
の
海原
(
うなばら
)
浪
(
なみ
)
分
(
わ
)
け
進
(
すす
)
まむ』
065
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
再
(
ふたた
)
び
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
066
『
願
(
ねが
)
はくは
公
(
きみ
)
の
出立
(
いでた
)
ちを
浜辺
(
はまべ
)
まで
067
送
(
おく
)
らせ
給
(
たま
)
へ
許
(
ゆる
)
したまはれ
068
亡
(
ほろ
)
び
行
(
ゆ
)
く
国土
(
くに
)
を
生
(
い
)
かせし
神
(
かみ
)
故
(
ゆゑ
)
に
069
一入
(
ひとしほ
)
吾
(
われ
)
は
別
(
わか
)
れ
惜
(
を
)
しまる
070
雄々
(
をを
)
しくて
優
(
やさ
)
しく
清
(
すが
)
しくおはします
071
公
(
きみ
)
に
別
(
わか
)
るる
今日
(
けふ
)
の
悲
(
かな
)
しさ』
072
茲
(
ここ
)
に
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
一行
(
いつかう
)
の
御
(
お
)
供
(
とも
)
として、
073
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
十柱
(
とはしら
)
の
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
国津神
(
くにつかみ
)
等
(
たち
)
を
率
(
ひき
)
ゐて、
074
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
御舟
(
みふね
)
を
繋
(
つな
)
ぎし
常磐
(
ときは
)
の
浜
(
はま
)
まで
御
(
お
)
見送
(
みおく
)
り
申
(
まを
)
すべく
続
(
つづ
)
かせ
給
(
たま
)
ひける。
075
初頭
(
うぶがみ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
先頭
(
せんとう
)
に
立
(
た
)
ちて、
076
生言霊
(
いくことたま
)
を
宣
(
の
)
り
上
(
あ
)
げ
給
(
たま
)
ひつつ
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
077
『
万里
(
まで
)
の
海原
(
うなばら
)
渡
(
わた
)
り
来
(
き
)
て
078
グロスの
島
(
しま
)
に
上陸
(
じやうりく
)
し
079
天地
(
てんち
)
に
塞
(
ふさ
)
がる
悪神
(
あくがみ
)
の
080
醜
(
しこ
)
の
黒雲
(
くろくも
)
吹
(
ふ
)
き
払
(
はら
)
ひ
081
沼底
(
ぬまそこ
)
深
(
ふか
)
く
潜
(
ひそ
)
みたる
082
グロノス、ゴロスを
追
(
お
)
ひ
散
(
ち
)
らし
083
茲
(
ここ
)
にグロスの
新島
(
にひじま
)
は
084
月日
(
つきひ
)
も
清
(
きよ
)
く
輝
(
かがや
)
きて
085
常世
(
とこよ
)
の
春
(
はる
)
は
生
(
うま
)
れたり
086
百花
(
ももばな
)
千花
(
ちばな
)
は
咲
(
さ
)
き
匂
(
にほ
)
ひ
087
小鳥
(
ことり
)
は
歌
(
うた
)
ひ
蝶
(
てふ
)
は
舞
(
ま
)
ひ
088
桜ケ丘
(
さくらがをか
)
の
聖所
(
すがどこ
)
は
089
梅
(
うめ
)
桃
(
もも
)
桜
(
さくら
)
一時
(
いちどき
)
に
090
咲
(
さ
)
き
匂
(
にほ
)
ひつつ
天国
(
てんごく
)
の
091
光景
(
くわうけい
)
を
忽
(
たちま
)
ち
現
(
あらは
)
したり
092
朝香
(
あさか
)
の
比女神
(
ひめがみ
)
諸共
(
もろとも
)
に
093
桜ケ丘
(
さくらがをか
)
に
花
(
はな
)
を
愛
(
め
)
で
094
三日
(
みつか
)
三夜
(
みよさ
)
を
逗留
(
とうりう
)
し
095
忍ケ丘
(
しのぶがをか
)
に
引返
(
ひきかへ
)
し
096
茲
(
ここ
)
にいよいよ
葦原
(
あしはら
)
の
097
稚
(
わか
)
き
国原
(
くにはら
)
生
(
うま
)
れけり
098
此
(
この
)
島ケ根
(
しまがね
)
に
永遠
(
とこしへ
)
に
099
住
(
す
)
ませ
給
(
たま
)
へる
神々
(
かみがみ
)
は
100
国土
(
くに
)
の
生
(
うま
)
れを
言祝
(
ことほ
)
ぎて
101
彼方
(
かなた
)
此方
(
こなた
)
ゆ
寄
(
よ
)
り
集
(
つど
)
ひ
102
歓呼
(
くわんこ
)
の
声
(
こゑ
)
は
天
(
てん
)
に
満
(
み
)
ち
103
地上
(
ちじやう
)
を
流
(
なが
)
れて
果
(
はて
)
もなし
104
いよいよ
国形
(
くにがた
)
定
(
さだ
)
まりて
105
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
は
公
(
きみ
)
を
守
(
まも
)
りつつ
106
再
(
ふたた
)
び
万里
(
まで
)
の
海原
(
うなばら
)
を
107
雲霧
(
くもきり
)
分
(
わ
)
けて
進
(
すす
)
まむと
108
今日
(
けふ
)
の
生日
(
いくひ
)
の
出立
(
いでた
)
ちを
109
送
(
おく
)
り
奉
(
まつ
)
ると
宣
(
の
)
り
給
(
たま
)
ひ
110
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神司
(
かむつかさ
)
111
諸神
(
ももがみ
)
等
(
たち
)
を
従
(
したが
)
へて
112
公
(
きみ
)
の
御行
(
みゆき
)
を
送
(
おく
)
ります
113
其
(
その
)
真心
(
まごころ
)
は
天地
(
あめつち
)
に
114
響
(
ひび
)
き
渡
(
わた
)
りて
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
は
115
うららに
照
(
て
)
らひ
昼月
(
ひるづき
)
の
116
光
(
かげ
)
は
清
(
すが
)
しく
冴
(
さ
)
えにつつ
117
大野
(
おほの
)
を
渡
(
わた
)
る
春風
(
はるかぜ
)
は
118
真綿
(
まわた
)
の
如
(
ごと
)
く
軟
(
やはら
)
かに
119
百鳥
(
ももどり
)
千鳥
(
ちどり
)
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
も
120
弥新
(
いやあたら
)
しく
冴
(
さ
)
えにつつ
121
常世
(
とこよ
)
の
春
(
はる
)
をうたふなり
122
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
123
今日
(
けふ
)
の
御行
(
みゆき
)
に
光
(
ひかり
)
あれ
124
今日
(
けふ
)
の
御行
(
みゆき
)
に
幸
(
さち
)
あれよ。
125
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
御尾前
(
みをさき
)
に
仕
(
つか
)
へつつ
126
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
を
別
(
わか
)
れむとすも
127
珍
(
めづら
)
しき
春
(
はる
)
の
眺
(
なが
)
めにひたされし
128
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
はなつかしきかも
129
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
優
(
やさ
)
しき
心
(
こころ
)
に
包
(
つつ
)
まれて
130
思
(
おも
)
はず
知
(
し
)
らず
日
(
ひ
)
を
経
(
ふ
)
りにけり
131
空
(
そら
)
高
(
たか
)
く
地
(
つち
)
亦
(
また
)
広
(
ひろ
)
き
新国土
(
にひくに
)
の
132
山野
(
やまぬ
)
に
別
(
わか
)
るる
惜
(
を
)
しき
今日
(
けふ
)
なり』
133
起立
(
おきたつ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
134
『
果
(
はて
)
しなき
大野
(
おほの
)
ケ
原
(
はら
)
に
駒
(
こま
)
並
(
な
)
めて
135
進
(
すす
)
むも
楽
(
たの
)
し
常磐
(
ときは
)
の
浜辺
(
はまべ
)
に
136
野
(
の
)
の
奥
(
おく
)
に
陽炎
(
かげろひ
)
燃
(
も
)
えてそよそよと
137
面
(
おも
)
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
は
春
(
はる
)
をひびかふ
138
梓弓
(
あづさゆみ
)
春
(
はる
)
の
弥生
(
やよひ
)
の
大野原
(
おほのはら
)
を
139
吾
(
われ
)
は
霞
(
かすみ
)
とともに
立
(
た
)
つなり
140
雲
(
くも
)
の
奥
(
おく
)
霞
(
かすみ
)
の
果
(
はて
)
も
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
141
神
(
かみ
)
の
知
(
し
)
らさむ
食国
(
をすくに
)
天晴
(
あは
)
れ』
142
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
143
『
尊
(
たふと
)
しや
朝香
(
あさか
)
比女神
(
ひめがみ
)
の
御後辺
(
みあとべ
)
に
144
従
(
したが
)
ひて
行
(
ゆ
)
く
今日
(
けふ
)
の
嬉
(
うれ
)
しさ
145
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
後姿
(
うしろで
)
仰
(
あふ
)
ぎ
見
(
み
)
れば
146
御
(
おん
)
身
(
み
)
隈
(
くま
)
なく
光
(
ひかり
)
にませるも
147
御姿
(
みすがた
)
は
光
(
ひかり
)
となりて
葦原
(
あしはら
)
の
148
国土
(
くに
)
の
天地
(
てんち
)
を
照
(
て
)
らし
給
(
たま
)
ひつ
149
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
光
(
ひかり
)
に
比
(
くら
)
ぶれば
150
吾
(
われ
)
は
小
(
ちひ
)
さき
螢火
(
ほたるび
)
なるも
151
螢火
(
ほたるび
)
の
吾
(
われ
)
に
賜
(
たま
)
ひし
燧石
(
ひうち
)
こそ
152
吾
(
われ
)
に
光
(
ひかり
)
を
賜
(
たま
)
ひたるなり
153
賜
(
たま
)
ひてし
燧石
(
ひうち
)
の
功
(
いさを
)
に
吾
(
わが
)
魂
(
たま
)
は
154
光
(
ひかり
)
放
(
はな
)
ちて
国土
(
くに
)
を
治
(
をさ
)
めむ
155
乱
(
みだ
)
れたる
吾世
(
わがよ
)
を
清
(
きよ
)
く
生
(
い
)
かしたる
156
公
(
きみ
)
は
惜
(
を
)
しくも
帰
(
かへ
)
らむとすも
157
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
を
忘
(
わす
)
れじと
158
神社
(
かむなび
)
建
(
た
)
てて
永遠
(
とは
)
に
斎
(
いつ
)
かむ』
159
野槌
(
ぬづち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
馬上
(
ばじやう
)
豊
(
ゆた
)
かに
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
160
『
御樋代
(
みひしろ
)
の
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
に
仕
(
つか
)
へつつ
161
光
(
ひかり
)
の
公
(
きみ
)
を
送
(
おく
)
る
嬉
(
うれ
)
しさ
162
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
は
神国
(
みくに
)
に
止
(
とど
)
まらで
163
遠
(
とほ
)
く
行
(
ゆ
)
かすか
名残
(
なごり
)
惜
(
を
)
しきも
164
大野原
(
おほのはら
)
吹
(
ふ
)
き
来
(
く
)
る
風
(
かぜ
)
もなごやかに
165
光
(
ひかり
)
の
公
(
きみ
)
を
静
(
しづ
)
かに
送
(
おく
)
るも
166
百鳥
(
ももとり
)
も
公
(
きみ
)
の
出
(
い
)
でまし
惜
(
を
)
しむにや
167
木々
(
きぎ
)
の
梢
(
こずゑ
)
に
鳴
(
な
)
き
叫
(
さけ
)
ぶなり
168
草
(
くさ
)
の
根
(
ね
)
に
潜
(
ひそ
)
みて
鳴
(
な
)
ける
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
も
169
今日
(
けふ
)
は
淋
(
さび
)
しく
聞
(
きこ
)
え
来
(
く
)
るかも
170
天
(
あめ
)
も
地
(
つち
)
も
森羅万象
(
すべてのもの
)
もおしなべて
171
公
(
きみ
)
の
旅立
(
たびだち
)
を
惜
(
を
)
しみ
歎
(
なげ
)
ける』
172
高比古
(
たかひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
173
『
駒
(
こま
)
並
(
な
)
めて
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
きます
御光
(
みひかり
)
の
174
神
(
かみ
)
を
送
(
おく
)
りつ
悲
(
かな
)
しき
吾
(
われ
)
なり
175
御光
(
みひかり
)
の
神
(
かみ
)
現
(
あ
)
れしより
葦原
(
あしはら
)
の
176
国土
(
くに
)
新
(
あたら
)
しく
生
(
うま
)
れ
出
(
い
)
でしよ
177
高比古
(
たかひこ
)
は
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
にて
178
御側
(
みそば
)
に
仕
(
つか
)
ふる
神
(
かみ
)
となりけり
179
御光
(
みひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
は
永遠
(
とこしへ
)
に
180
天地
(
あめつち
)
失
(
う
)
するも
忘
(
わす
)
れざるべし
181
天
(
てん
)
は
裂
(
さ
)
け
地
(
ち
)
は
沈
(
しづ
)
むとも
御光
(
みひかり
)
の
182
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
は
如何
(
いか
)
で
忘
(
わす
)
れむ
183
諸々
(
もろもろ
)
の
国津神
(
くにつかみ
)
等
(
ら
)
も
御光
(
みひかり
)
の
184
神
(
かみ
)
の
功
(
いさを
)
に
蘇
(
よみがへ
)
りつつ
185
此
(
この
)
島
(
しま
)
に
生
(
い
)
きとし
生
(
い
)
ける
悉
(
ことごと
)
は
186
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
に
霑
(
うるほ
)
はぬはなし』
187
照比古
(
てるひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
188
『
雲霧
(
くもきり
)
も
隈
(
くま
)
なく
晴
(
は
)
れて
照比古
(
てるひこ
)
の
189
吾
(
われ
)
は
御側
(
みそば
)
の
神
(
かみ
)
となりける
190
御光
(
みひかり
)
の
神
(
かみ
)
を
送
(
おく
)
りて
駒
(
こま
)
の
上
(
へ
)
に
191
名残
(
なごり
)
の
涙
(
なみだ
)
せきあへぬかも
192
御光
(
みひかり
)
の
神
(
かみ
)
天降
(
あも
)
りしゆグロスの
島
(
しま
)
は
193
弥新
(
いやあたら
)
しく
蘇
(
よみがへ
)
りたる
194
道
(
みち
)
遠
(
とほ
)
み
駒
(
こま
)
の
脚並
(
あしなみ
)
早
(
はや
)
くとも
195
浜辺
(
はまべ
)
に
着
(
つ
)
かば
日
(
ひ
)
は
黄昏
(
たそが
)
れむ
196
彼方
(
あち
)
此方
(
こち
)
と
大野
(
おほの
)
ケ
原
(
はら
)
にそそり
立
(
た
)
つ
197
常磐
(
ときは
)
の
松
(
まつ
)
の
光
(
ひかり
)
新
(
あたら
)
し』
198
清比古
(
きよひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
199
『
天
(
あめ
)
も
地
(
つち
)
も
澄
(
す
)
みきらひたる
大野原
(
おほのはら
)
を
200
公
(
きみ
)
を
送
(
おく
)
ると
駒
(
こま
)
に
鞭
(
むち
)
うつ
201
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
に
親
(
した
)
しく
仕
(
つか
)
へつつ
202
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
を
送
(
おく
)
る
楽
(
たの
)
しさ
203
紺青
(
こんじやう
)
の
底
(
そこ
)
ひも
知
(
し
)
らぬ
空
(
そら
)
の
海
(
うみ
)
を
204
昼月
(
ひるづき
)
の
舟
(
ふね
)
は
冴
(
さ
)
え
渡
(
わた
)
るなり
205
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
は
御空
(
みそら
)
に
清
(
きよ
)
く
輝
(
かがや
)
きて
206
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
御行
(
みゆき
)
守
(
まも
)
れり
207
足引
(
あしびき
)
の
鷹巣
(
たかし
)
の
山
(
やま
)
の
空
(
そら
)
晴
(
は
)
れて
208
公
(
きみ
)
の
御行
(
みゆき
)
を
遥
(
はろ
)
かに
拝
(
をろが
)
む
209
陽炎
(
かげろひ
)
の
燃
(
も
)
ゆる
春野
(
はるの
)
を
進
(
すす
)
み
行
(
ゆ
)
く
210
駒
(
こま
)
の
蹄
(
ひづめ
)
の
音
(
おと
)
の
清
(
きよ
)
きも』
211
晴比古
(
はるひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
212
『
雲霧
(
くもきり
)
も
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
功績
(
いさをし
)
に
213
隈
(
くま
)
なく
晴
(
は
)
れし
葦原
(
あしはら
)
清
(
すが
)
しも
214
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
の
柱
(
はしら
)
と
任
(
ま
)
けられて
215
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
を
今日
(
けふ
)
送
(
おく
)
るかも
216
神業
(
かむわざ
)
の
沢
(
さは
)
におはせる
御光
(
みひかり
)
の
217
神
(
かみ
)
を
留
(
とど
)
むる
由
(
よし
)
なき
吾
(
われ
)
なり
218
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
を
送
(
おく
)
りて
春
(
はる
)
の
野
(
の
)
を
219
駒
(
こま
)
に
進
(
すす
)
めば
陽炎
(
かげろひ
)
燃
(
も
)
ゆるも
220
有難
(
ありがた
)
き
神世
(
かみよ
)
は
漸
(
やうや
)
く
生
(
うま
)
れたり
221
朝香
(
あさか
)
の
比女
(
ひめ
)
の
現
(
あ
)
れませしより』
222
起立
(
おきたつ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
223
『
主
(
ス
)
の
神
(
かみ
)
の
経綸
(
しぐみ
)
の
糸
(
いと
)
に
操
(
あやつ
)
られ
224
新
(
あたら
)
しき
国土
(
くに
)
の
国形
(
くにがた
)
見
(
み
)
たりき
225
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
の
功
(
いさを
)
と
吾
(
わが
)
公
(
きみ
)
の
226
貴
(
うづ
)
の
光
(
ひかり
)
に
驚
(
おどろ
)
きしはや
227
吾
(
わが
)
魂
(
たま
)
は
蘇
(
よみがへ
)
りたる
心地
(
ここち
)
して
228
今日
(
けふ
)
の
御行
(
みゆき
)
の
御供
(
みとも
)
仕
(
つか
)
ふる
229
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
の
天地
(
てんち
)
は
清
(
きよ
)
まりて
230
御空
(
みそら
)
に
冴
(
さ
)
ゆる
昼月
(
ひるづき
)
の
光
(
かげ
)
231
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
は
清
(
きよ
)
し
葦原
(
あしはら
)
の
232
国土
(
くに
)
を
隈
(
くま
)
なく
照
(
て
)
り
渡
(
わた
)
しつつ』
233
立世
(
たつよ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
234
『
梅
(
うめ
)
桜
(
さくら
)
桃
(
もも
)
の
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
く
稚国土
(
わかくに
)
に
235
吾
(
われ
)
楽
(
たの
)
もしく
蘇
(
よみがへ
)
りけり
236
非時
(
ときじく
)
に
梅
(
うめ
)
も
匂
(
にほ
)
へよ
桃
(
もも
)
も
咲
(
さ
)
け
237
桜
(
さくら
)
も
散
(
ち
)
らで
神国
(
みくに
)
を
祝
(
いは
)
へ
238
名残
(
なごり
)
惜
(
を
)
しき
神々
(
かみがみ
)
等
(
たち
)
に
別
(
わか
)
れ
行
(
ゆ
)
く
239
今日
(
けふ
)
の
広野
(
ひろの
)
の
旅
(
たび
)
は
淋
(
さび
)
しも
240
グロノスやゴロスの
曲
(
まが
)
の
亡
(
ほろ
)
びたる
241
鏡
(
かがみ
)
の
沼
(
ぬま
)
を
思
(
おも
)
へば
恐
(
おそ
)
ろし
242
醜草
(
しこぐさ
)
を
焼
(
や
)
き
払
(
はら
)
ひたる
島ケ根
(
しまがね
)
を
243
旅行
(
たびゆ
)
く
駒
(
こま
)
は
安
(
やす
)
かりにけり』
244
天晴
(
あめはれ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
245
『
天晴
(
あは
)
れ
天晴
(
あは
)
れ
澄
(
す
)
みきらひたる
稚国土
(
わかくに
)
の
246
野辺
(
のべ
)
を
渉
(
わた
)
りて
帰
(
かへ
)
り
路
(
ぢ
)
につくも
247
鋭敏鳴出
(
うなりづ
)
の
神
(
かみ
)
の
守
(
まも
)
らす
吾
(
わが
)
公
(
きみ
)
の
248
功
(
いさを
)
思
(
おも
)
へばひたに
尊
(
たふと
)
き
249
吾
(
わが
)
公
(
きみ
)
と
共
(
とも
)
にしあれば
曲津見
(
まがつみ
)
の
250
伊猛
(
いたけ
)
る
国土
(
くに
)
も
恐
(
おそ
)
るることなし
251
磐石
(
ばんじやく
)
の
上
(
うへ
)
に
佇
(
たたず
)
む
心地
(
ここち
)
して
252
吾
(
われ
)
は
朝夕
(
あさゆふ
)
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
へつ』
253
真以彦
(
まさもちひこ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
254
『
真以彦
(
まさもちひこ
)
吾
(
われ
)
も
後方
(
しりへ
)
に
従
(
したが
)
ひて
255
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
を
送
(
おく
)
り
奉
(
まつ
)
るも
256
地
(
ち
)
に
降
(
くだ
)
り
国津神
(
くにつかみ
)
等
(
ら
)
と
倶
(
とも
)
に
住
(
す
)
む
257
吾
(
われ
)
心安
(
うらやす
)
くなりにけらしな
258
雲
(
くも
)
の
上
(
へ
)
にありし
吾身
(
わがみ
)
も
荒金
(
あらがね
)
の
259
地
(
つち
)
に
降
(
くだ
)
りて
覚
(
さと
)
る
楽
(
たの
)
しさ
260
卑
(
いや
)
しかる
吾身
(
わがみ
)
なれども
御光
(
みひかり
)
の
261
神
(
かみ
)
の
御行
(
みゆき
)
を
送
(
おく
)
る
畏
(
かしこ
)
さ』
262
成山彦
(
なりやまひこ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
263
『
成山彦
(
なりやまひこ
)
吾
(
われ
)
は
神言
(
みこと
)
を
畏
(
かしこ
)
みて
264
卑
(
いや
)
しき
身
(
み
)
ながら
公
(
きみ
)
を
送
(
おく
)
るも
265
荒金
(
あらがね
)
の
地
(
つち
)
に
親
(
した
)
しむ
身
(
み
)
となりて
266
吾
(
わが
)
魂線
(
たましひ
)
の
安
(
やす
)
きを
楽
(
たの
)
しむ
267
二柱
(
ふたはしら
)
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
後辺
(
うしろべ
)
に
268
仕
(
つか
)
へて
道行
(
みちゆ
)
く
今日
(
けふ
)
の
嬉
(
うれ
)
しさ
269
国津
(
くにつ
)
神
(
かみ
)
の
卑
(
いや
)
しき
司
(
つかさ
)
も
捨
(
す
)
てまさず
270
御供
(
みとも
)
に
召
(
め
)
さす
神
(
かみ
)
の
尊
(
たふと
)
さ
271
天
(
あめ
)
も
地
(
つち
)
も
睦
(
むつ
)
び
親
(
した
)
しみ
葦原
(
あしはら
)
の
272
国土
(
くに
)
拓
(
ひら
)
けとの
御心
(
みこころ
)
なるかも』
273
霊生彦
(
たまなりひこ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
274
『
村肝
(
むらきも
)
の
心
(
こころ
)
曇
(
くも
)
りし
吾
(
われ
)
にして
275
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
ふる
畏
(
かしこ
)
さ
思
(
おも
)
ふ
276
国津
(
くにつ
)
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
となりし
吾
(
われ
)
にして
277
今日
(
けふ
)
の
御行
(
みゆき
)
を
送
(
おく
)
る
嬉
(
うれ
)
しさ』
278
栄春姫
(
さかはるひめ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
279
『
北
(
きた
)
の
国土
(
くに
)
の
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
吾
(
われ
)
ながら
280
忝
(
かたじけ
)
なくも
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
ふる
281
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
は
永久
(
とこしへ
)
に
282
忘
(
わす
)
れざるべし
真心
(
まごころ
)
尽
(
つく
)
して
283
国津
(
くにつ
)
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
となりて
村肝
(
むらきも
)
の
284
心
(
こころ
)
はややに
落付
(
おちつ
)
きにけり』
285
八栄姫
(
やさかひめ
)
は
歌
(
うた
)
ふ。
286
『
忍ケ丘
(
しのぶがをか
)
を
廻
(
めぐ
)
れる
近
(
ちか
)
き
国土
(
くに
)
の
長
(
をさ
)
と
287
吾
(
われ
)
任
(
ま
)
けられて
嬉
(
うれ
)
しさに
叫
(
さけ
)
ぶ
288
何事
(
なにごと
)
も
神
(
かみ
)
の
依
(
よ
)
さしの
儘
(
まま
)
なれば
289
吾
(
われ
)
は
嬉
(
うれ
)
しく
仕
(
つか
)
へ
奉
(
まつ
)
らむ
290
二柱
(
ふたはしら
)
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
を
守
(
まも
)
りつつ
291
御供
(
みとも
)
に
仕
(
つか
)
ふる
嬉
(
うれ
)
しさに
泣
(
な
)
く』
292
斯
(
か
)
く
天津
(
あまつ
)
神
(
かみ
)
国津神
(
くにつかみ
)
等
(
たち
)
は
各自
(
おのもおのも
)
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ひつつ、
293
其
(
その
)
日
(
ひ
)
の
黄昏
(
たそが
)
るる
頃
(
ころ
)
、
294
漸
(
やうや
)
くにして
常磐
(
ときは
)
の
浜辺
(
はまべ
)
に
近
(
ちか
)
づき
楠
(
くす
)
の
森
(
もり
)
に
着
(
つ
)
かせ
給
(
たま
)
ひ、
295
茲
(
ここ
)
に
一夜
(
いちや
)
の
露
(
つゆ
)
の
宿
(
やど
)
を
定
(
さだ
)
め
給
(
たま
)
ひける。
296
(
昭和八・一二・二三
旧一一・七
於大阪分院蒼雲閣
森良仁
謹録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 神嘉言
(B)
(N)
静波の音 >>>
霊界物語
>
天祥地瑞(第73~81巻)
>
第78巻(巳の巻)
> 第3篇 葦原新国 > 第19章 春野の御行
このページに誤字・脱字や表示乱れなどを見つけたら教えて下さい。
返信が必要な場合はメールでお送り下さい。【
メールアドレス
】
【第19章 春野の御行|第78巻|天祥地瑞|霊界物語|/rm7819】
合言葉「みろく」を入力して下さい→