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霊界物語
天祥地瑞(第73~81巻)
第78巻(巳の巻)
序文
第1篇 波濤の神光
第1章 浜辺の訣別
第2章 波上の追懐
第3章 グロスの島
第4章 焼野の行進
第5章 忍ケ丘
第6章 焼野の月
第2篇 焼野ケ原
第7章 四神出陣
第8章 鏡の沼
第9章 邪神征服
第10章 地異天変
第11章 初対面
第12章 月下の宿り
第3篇 葦原新国
第13章 春野の進行
第14章 花見の宴
第15章 聖地惜別
第16章 天降地上
第17章 天任地命
第18章 神嘉言
第19章 春野の御行
第20章 静波の音
第4篇 神戦妖敗
第21章 怪体の島
第22章 歎声仄聞
第23章 天の蒼雲河
第24章 国津神島彦
第25章 歓の島根
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第78巻(巳の巻)
> 第3篇 葦原新国 > 第15章 聖地惜別
<<< 花見の宴
(B)
(N)
天降地上 >>>
第一五章
聖地
(
せいち
)
惜別
(
せきべつ
)
〔一九七一〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第78巻 天祥地瑞 巳の巻
篇:
第3篇 葦原新国
よみ(新仮名遣い):
あしはらしんこく
章:
第15章 聖地惜別
よみ(新仮名遣い):
せいちせきべつ
通し章番号:
1971
口述日:
1933(昭和8)年12月22日(旧11月6日)
口述場所:
大阪分院蒼雲閣
筆録者:
谷前清子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年5月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
葦原の島に潜んでいたグロノス、ゴロスの邪神は、鷹巣山の谷間深くに逃げ潜み、隙を見ては黒雲を起こして寒冷の気を四方に散布して万物の営みを妨害していた。
葦原比女の神は、朝香比女より賜った真火の燧石によって邪神の潜む山野を焼き払った。そしてようやく、グロノス、ゴロスの邪神は葦原の国を捨て、遠く西方の国へと逃げ去っていった。
朝香比女の神は、朝夕神前に神言、天の数歌を宣りあげ、葦原の国土の天地を清めた。四季の順序はよくなり、国津神の生活を安らかになった。
朝香比女の神は、いよいよ桜ケ丘を出立する時が来たと別れを歌い、もしも曲津見に再び襲われるときが来たら、真火の力で払うように歌い諭した。
葦原比女の神を始め、桜ケ丘の従者神一同は、感謝と惜別の歌を歌った。朝香比女の神の従者神たちも、もてなしへの感謝と別れを惜しむ述懐の歌を歌った。
葦原比女の神は浜辺まで見送ることとし、一同駒に乗って進んだ。忍ケ丘の麓まで送ったところで日が暮れたので、その日はここに一夜の宿をとることとなった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7815
愛善世界社版:
八幡書店版:
第14輯 97頁
修補版:
校定版:
262頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
広袤
(
くわうぼう
)
五千
(
ごせん
)
方里
(
はうり
)
ありと
言
(
い
)
ふ
葦原
(
あしはら
)
の
島根
(
しまね
)
は、
002
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
生言霊
(
いくことたま
)
の
光
(
ひか
)
りと
真火
(
まひ
)
の
功
(
いさを
)
に、
003
曲津見
(
まがつみ
)
の
棲処
(
すみか
)
は
焼
(
や
)
き
払
(
はら
)
はれ、
004
再
(
ふたた
)
び
潜
(
ひそ
)
める
鏡
(
かがみ
)
の
沼
(
ぬま
)
の
永久
(
とは
)
の
棲処
(
すみか
)
は
打破
(
うちやぶ
)
られて、
005
グロノス、
006
ゴロスの
邪神
(
じやしん
)
の
巨頭
(
きよとう
)
も
苦
(
くる
)
しさに
堪
(
た
)
へず、
007
雲
(
くも
)
を
起
(
おこ
)
して
鷹巣山
(
たかしやま
)
の
谷間
(
たにま
)
深
(
ふか
)
く
忍
(
しの
)
び
入
(
い
)
りければ、
008
一
(
いち
)
時
(
じ
)
は
平穏
(
へいをん
)
無事
(
ぶじ
)
に
治
(
をさ
)
まりたれども、
009
時
(
とき
)
ありて
黒雲
(
くろくも
)
を
起
(
おこ
)
し
天日
(
てんじつ
)
を
覆
(
おほ
)
ひ、
010
寒冷
(
かんれい
)
の
気
(
き
)
を
四方
(
よも
)
に
散布
(
さんぷ
)
しければ、
011
万物
(
ばんぶつ
)
の
発生
(
はつせい
)
に
大害
(
たいがい
)
を
及
(
およ
)
ぼし、
012
再
(
ふたた
)
び
元
(
もと
)
のグロスの
島
(
しま
)
に
帰
(
かへ
)
らむとしたるを、
013
この
度
(
たび
)
は
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
も
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
賜
(
たま
)
ひし
燧石
(
ひうちいし
)
の
真火
(
まひ
)
の
功
(
いさを
)
によりて、
014
諸神
(
ももがみ
)
等
(
たち
)
を
率
(
ひき
)
ゐ
邪神
(
じやしん
)
の
潜
(
ひそ
)
む
山野
(
やまぬ
)
を
焼
(
や
)
き
払
(
はら
)
ひ
給
(
たま
)
ひければ、
015
遂
(
つひ
)
には
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
をふり
捨
(
す
)
てて
悪魔
(
あくま
)
は
遠
(
とほ
)
く
西方
(
にしかた
)
の
国土
(
くに
)
に
逃
(
に
)
げ
去
(
さ
)
りにける。
016
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
桜ケ丘
(
さくらがをか
)
の
聖所
(
すがど
)
に、
017
三日
(
みつか
)
三夜
(
みよさ
)
月花
(
つきはな
)
を
賞
(
しやう
)
しつつ
安
(
やす
)
く
過
(
すご
)
させ
給
(
たま
)
ひ、
018
神々
(
かみがみ
)
に
別
(
わか
)
れを
告
(
つ
)
げて
再
(
ふたた
)
び
海路
(
かいろ
)
の
旅
(
たび
)
を
続
(
つづ
)
け
給
(
たま
)
ふ
事
(
こと
)
とはなりぬ。
019
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
朝夕
(
あさゆふ
)
神前
(
しんぜん
)
に
神言
(
かみごと
)
を
宣
(
の
)
らせ
給
(
たま
)
ひ、
020
天
(
あま
)
の
数歌
(
かずうた
)
を
宣
(
の
)
り
上
(
あ
)
げ
給
(
たま
)
ひて、
021
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
の
天地
(
てんち
)
を
清
(
きよ
)
め
給
(
たま
)
ひければ、
022
四季
(
しき
)
の
順序
(
じゆんじよ
)
よく、
023
春
(
はる
)
は
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
き、
024
夏
(
なつ
)
は
植物
(
しよくぶつ
)
繁茂
(
はんも
)
し、
025
秋
(
あき
)
は
五穀
(
ごこく
)
果実
(
くわじつ
)
みのり、
026
ここに
国津
(
くにつ
)
神
(
かみ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
を
安
(
やす
)
からしめ
給
(
たま
)
へり。
027
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
桜ケ丘
(
さくらがをか
)
の
聖所
(
すがど
)
を
立
(
た
)
ち
去
(
さ
)
らむとして、
028
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
029
『
掛巻
(
かけまく
)
も
畏
(
かしこ
)
き
神
(
かみ
)
のもてなしに
030
三日
(
みつか
)
の
春日
(
はるひ
)
を
遊
(
あそ
)
びけるかも
031
したはしき
神
(
かみ
)
に
別
(
わか
)
れを
告
(
つ
)
げてゆく
032
今日
(
けふ
)
の
朝
(
あした
)
の
名残
(
なごり
)
惜
(
を
)
しきも
033
花
(
はな
)
匂
(
にほ
)
ふ
桜ケ丘
(
さくらがをか
)
は
吾
(
わ
)
が
為
(
ため
)
に
034
永久
(
とは
)
に
忘
(
わす
)
れぬ
記念
(
かたみ
)
となりぬ
035
百神
(
ももがみ
)
の
厚
(
あつ
)
き
心
(
こころ
)
に
囲
(
かこ
)
まれて
036
一日
(
ひとひ
)
二日
(
ふたひ
)
三日
(
みひ
)
と
過
(
す
)
ぎぬる
037
曲津見
(
まがつみ
)
の
再
(
ふたた
)
び
襲
(
おそ
)
ひ
来
(
きた
)
るあらば
038
真火
(
まひ
)
の
力
(
ちから
)
に
払
(
はら
)
はせ
給
(
たま
)
へ
039
御樋代
(
みひしろ
)
の
神
(
かみ
)
に
贈
(
おく
)
りし
燧石
(
ひうち
)
こそ
040
吾
(
わが
)
神魂
(
みたま
)
ぞや
吾
(
わが
)
生命
(
いのち
)
ぞや
041
国土生
(
くにう
)
みの
旅
(
たび
)
に
出
(
い
)
で
立
(
た
)
つ
道
(
みち
)
の
隈
(
くま
)
を
042
安
(
やす
)
く
守
(
まも
)
れる
燧石
(
ひうち
)
なりけり』
043
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
別
(
わか
)
れ
惜
(
を
)
しみて
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
044
『なつかしの
公
(
きみ
)
は
立
(
た
)
たすか
悲
(
かな
)
しもよ
045
長
(
なが
)
く
侍
(
はべ
)
らむ
願
(
ねが
)
ひなりしを
046
この
丘
(
をか
)
の
梅
(
うめ
)
も
桜
(
さくら
)
も
散
(
ち
)
り
初
(
そ
)
めて
047
公
(
きみ
)
が
出
(
い
)
でまし
惜
(
を
)
しむがに
見
(
み
)
ゆ
048
公
(
きみ
)
去
(
さ
)
らば
桜ケ丘
(
さくらがをか
)
の
百花
(
ももばな
)
も
049
小鳥
(
ことり
)
の
声
(
こゑ
)
もとみにしをれむ
050
願
(
ねが
)
はくは
今
(
いま
)
一夜
(
ひとよさ
)
の
旅枕
(
たびまくら
)
051
許
(
ゆる
)
させ
給
(
たま
)
へこれの
聖所
(
すがど
)
に
052
御空
(
みそら
)
ゆく
月日
(
つきひ
)
の
駒
(
こま
)
のその
如
(
ごと
)
く
053
止
(
と
)
まらぬ
公
(
きみ
)
を
惜
(
を
)
しまるるかな
054
御光
(
みひかり
)
の
公
(
きみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
に
葦原
(
あしはら
)
の
055
国土
(
くに
)
は
常世
(
とこよ
)
に
栄
(
さか
)
えゆくべし
056
万世
(
よろづよ
)
に
伝
(
つた
)
へて
公
(
きみ
)
の
功績
(
いさをし
)
を
057
たたへ
奉
(
まつ
)
らむ
宮居
(
みや
)
を
仕
(
つか
)
へて
058
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
贈
(
おく
)
り
給
(
たま
)
ひしこの
燧石
(
ひうち
)
は
059
神実
(
かむだね
)
として
斎
(
いつ
)
きまつるも
060
曲神
(
まがかみ
)
の
伊猛
(
いたけ
)
り
狂
(
くる
)
ふ
時
(
とき
)
しあらば
061
この
神実
(
かむだね
)
に
祈
(
いの
)
りて
防
(
ふせ
)
がむ』
062
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
063
『いざさらば
桜ケ丘
(
さくらがをか
)
の
神々
(
かみがみ
)
に
064
別
(
わか
)
れて
行
(
ゆ
)
かむ
西方
(
にしかた
)
の
国土
(
くに
)
へ
065
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
の
愛
(
かな
)
しき
御心
(
みこころ
)
に
066
ひかれて
立
(
た
)
つ
身
(
み
)
は
苦
(
くる
)
しくなりぬ』
067
真以
(
まさもち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
別
(
わか
)
れの
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
068
『
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
の
如
(
ごと
)
く
天降
(
あも
)
りし
御光
(
みひかり
)
の
069
神
(
かみ
)
に
別
(
わか
)
るる
今日
(
けふ
)
ぞ
悲
(
かな
)
しき
070
言霊
(
ことたま
)
の
限
(
かぎ
)
りつくして
御光
(
みひかり
)
の
071
神
(
かみ
)
を
止
(
とど
)
むる
術
(
すべ
)
もなきかな
072
曲神
(
まがかみ
)
の
醜
(
しこ
)
の
曲業
(
まがわざ
)
ことごとく
073
治
(
をさ
)
め
給
(
たま
)
ひし
光
(
ひかり
)
の
公
(
きみ
)
はも
074
御光
(
みひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
出
(
い
)
でましし
葦原
(
あしはら
)
は
075
又
(
また
)
も
曇
(
くも
)
らむ
曲津
(
まがつ
)
の
邪気
(
いき
)
に
076
月
(
つき
)
も
日
(
ひ
)
も
御空
(
みそら
)
に
輝
(
かがや
)
き
給
(
たま
)
ひしは
077
公
(
きみ
)
の
光
(
ひかり
)
の
功
(
いさを
)
なりけり
078
永久
(
とこしへ
)
に
公
(
きみ
)
の
御魂
(
みたま
)
をいつきつつ
079
葦原
(
あしはら
)
国土
(
くに
)
の
鎮
(
しづ
)
めと
為
(
な
)
さむ
080
御光
(
みひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
御魂
(
みたま
)
をいつかひて
081
朝
(
あさ
)
な
夕
(
ゆふ
)
なを
吾
(
われ
)
仕
(
つか
)
ふべし
082
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
の
出
(
い
)
でます
吉日迄
(
よきひまで
)
に
083
御舎造
(
みあらかつく
)
り
待
(
ま
)
ち
侍
(
はべ
)
るべし
084
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
の
御霊
(
みたま
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
に
085
この
有様
(
ありさま
)
をたしに
伝
(
つた
)
へませよ』
086
成山
(
なりやま
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
087
『
七八年
(
ななやとせ
)
花
(
はな
)
を
見
(
み
)
ざりしこの
丘
(
をか
)
も
088
公
(
きみ
)
のお
成
(
な
)
りに
咲
(
さ
)
き
出
(
い
)
でにける
089
草
(
くさ
)
も
木
(
き
)
も
公
(
きみ
)
の
御行
(
みゆき
)
をゑらぎつつ
090
一度
(
いちど
)
に
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
き
出
(
い
)
でしはや
091
この
島
(
しま
)
の
森羅万象
(
よろづのもの
)
はなげくらむ
092
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
のいまさずと
聞
(
き
)
かば
093
言霊
(
ことたま
)
の
限
(
かぎ
)
りつくせし
御光
(
みひかり
)
の
094
神
(
かみ
)
は
月日
(
つきひ
)
と
共
(
とも
)
に
去
(
さ
)
りますか』
095
霊生
(
たまなり
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
096
『
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
の
曲神
(
まがみ
)
を
打
(
う
)
ち
払
(
はら
)
ひ
097
功
(
いさを
)
しるけき
光
(
ひかり
)
の
公
(
きみ
)
はも
098
久方
(
ひさかた
)
の
天津空
(
あまつそら
)
より
天降
(
あも
)
り
来
(
き
)
て
099
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
は
闇
(
やみ
)
を
照
(
て
)
らせり
100
四柱
(
よはしら
)
の
御供
(
みとも
)
の
神
(
かみ
)
のはたらきに
101
この
稚国土
(
わかぐに
)
は
光
(
ひか
)
り
満
(
み
)
ちつつ
102
中野河
(
なかのがは
)
の
河底
(
かはそこ
)
までも
乾
(
かわ
)
かせて
103
渡
(
わた
)
り
来
(
き
)
ませし
功
(
いさを
)
を
思
(
おも
)
ふ
104
草
(
くさ
)
も
木
(
き
)
も
公
(
きみ
)
の
現
(
あ
)
れましありし
日
(
ひ
)
ゆ
105
若芽
(
わかめ
)
萌
(
も
)
えつつ
息
(
いき
)
づきてをり
106
御空
(
みそら
)
ゆく
天津
(
あまつ
)
日光
(
ひかげ
)
も
止
(
とど
)
まりて
107
今朝
(
けさ
)
の
別
(
わか
)
れを
嘆
(
なげ
)
かせ
給
(
たま
)
へり
108
なげくとも
詮
(
せん
)
すべなけれ
御樋代
(
みひしろ
)
の
109
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
今日
(
けふ
)
の
御行
(
みゆき
)
は』
110
初頭
(
うぶがみ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
111
『この
島
(
しま
)
に
公
(
きみ
)
に
仕
(
つか
)
へて
上
(
あが
)
り
来
(
き
)
つ
112
やさしき
神
(
かみ
)
のもてなしに
会
(
あ
)
ひぬ
113
別
(
わか
)
れゆく
今朝
(
けさ
)
を
惜
(
を
)
しけく
思
(
おも
)
ふかな
114
花
(
はな
)
も
実
(
み
)
もある
神
(
かみ
)
をのこして
115
はろばろと
荒野
(
あらの
)
を
渉
(
わた
)
り
海
(
うみ
)
を
越
(
こ
)
えて
116
出
(
い
)
でます
公
(
きみ
)
に
仕
(
つか
)
ふる
吾
(
われ
)
なり
117
いざさらば
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
よ
百神
(
ももがみ
)
よ
118
安
(
やす
)
くましませ
吾
(
われ
)
は
帰
(
かへ
)
らむ
119
濠
(
ほり
)
の
面
(
も
)
にあぎとふ
小魚
(
さな
)
の
影
(
かげ
)
見
(
み
)
えて
120
春陽
(
はるひ
)
はゆたにさしそひにけり』
121
栄春
(
さかはる
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
122
『
仰
(
あふ
)
ぎ
待
(
ま
)
ちし
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
は
悲
(
かな
)
しくも
123
別
(
わか
)
れて
旅
(
たび
)
に
今日
(
けふ
)
立
(
た
)
たすかも
124
永久
(
とこしへ
)
の
春
(
はる
)
の
栄
(
さかえ
)
を
祈
(
いの
)
りつつ
125
公
(
きみ
)
にいそひて
守
(
まも
)
り
仕
(
つか
)
へむ
126
花
(
はな
)
匂
(
にほ
)
ふ
桜ケ丘
(
さくらがをか
)
の
聖所
(
すがどこ
)
に
127
公
(
きみ
)
の
御行
(
みゆき
)
の
幸
(
さち
)
を
祈
(
いの
)
らむ
128
輝
(
かがや
)
ける
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
の
御姿
(
みすがた
)
に
129
吾
(
わが
)
魂線
(
たましひ
)
も
清
(
きよ
)
まりしはや』
130
起立
(
おきたつ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
131
『
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
神
(
かみ
)
にまつろひここに
来
(
き
)
て
132
ゆたけき
春
(
はる
)
に
吾
(
われ
)
あひにける
133
ゆたかなる
神
(
かみ
)
の
真言
(
まこと
)
に
包
(
つつ
)
まれて
134
思
(
おも
)
はず
知
(
し
)
らず
日
(
ひ
)
は
経
(
た
)
ちにけり
135
吾
(
われ
)
は
今
(
いま
)
春
(
はる
)
の
光
(
ひかり
)
のただよへる
136
聖所
(
すがど
)
を
惜
(
を
)
しく
別
(
わか
)
れむとするも
137
今日
(
けふ
)
よりは
又
(
また
)
も
進
(
すす
)
まむ
焼野
(
やけの
)
ケ
原
(
はら
)
を
138
駿馬
(
はやこま
)
の
背
(
せ
)
に
鞭
(
むち
)
を
打
(
う
)
ちつつ
139
野辺
(
のべ
)
を
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
に
鬣
(
たてがみ
)
くしけづり
140
浜辺
(
はまべ
)
をさして
進
(
すす
)
む
今日
(
けふ
)
かな』
141
八栄
(
やさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
142
『たまさかに
天降
(
あも
)
りし
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
等
(
たち
)
を
143
見送
(
みおく
)
る
今日
(
けふ
)
の
涙
(
なみだ
)
ぐましも
144
まめやかに
出
(
い
)
で
立
(
た
)
ちませよ
曲神
(
まがかみ
)
の
145
伊猛
(
いたけ
)
り
狂
(
くる
)
ふ
闇世
(
やみよ
)
なりせば
146
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
の
宝
(
たから
)
を
賜
(
たま
)
ひつつ
147
出
(
い
)
で
立
(
た
)
ちますも
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
は
148
せめて
吾
(
あ
)
を
浜辺
(
はまべ
)
に
送
(
おく
)
らせ
給
(
たま
)
へかし
149
又
(
また
)
まみゆべき
時
(
とき
)
のなければ
150
吾
(
われ
)
のみか
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神司
(
みつかさ
)
も
151
送
(
おく
)
らせ
給
(
たま
)
へ
御舟
(
みふね
)
の
側
(
そば
)
まで』
152
立世
(
たつよ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
153
『
種々
(
くさぐさ
)
の
清
(
きよ
)
き
心
(
こころ
)
のもてなしに
154
吾
(
われ
)
は
心
(
こころ
)
も
足
(
た
)
らひけるかな
155
情
(
なさけ
)
深
(
ふか
)
き
神々
(
かみがみ
)
等
(
たち
)
に
別
(
わか
)
れゆく
156
今日
(
けふ
)
の
旅路
(
たびぢ
)
の
惜
(
を
)
しまるるかな
157
そよと
吹
(
ふ
)
く
春風
(
はるかぜ
)
さへも
香
(
かを
)
りつつ
158
吾
(
わが
)
ゆく
旅
(
たび
)
をゆたに
守
(
まも
)
らむ』
159
天晴
(
あめはれ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
160
『
大空
(
おほぞら
)
の
醜
(
しこ
)
の
黒雲
(
くろくも
)
吹
(
ふ
)
き
散
(
ち
)
りて
161
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
照
(
て
)
らふ
葦原
(
あしはら
)
清
(
すが
)
しも
162
なつかしき
清
(
すが
)
しき
国土
(
くに
)
を
立出
(
たちい
)
でて
163
曲神
(
まがみ
)
にくもる
国土
(
くに
)
に
渡
(
わた
)
らむ
164
種々
(
くさぐさ
)
の
神
(
かみ
)
の
親
(
した
)
しきもてなしに
165
あひし
吾身
(
わがみ
)
の
幸
(
さち
)
は
忘
(
わす
)
れじ』
166
ここに
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
三日
(
みつか
)
三夜
(
みよさ
)
の
宿
(
やど
)
りを
重
(
かさ
)
ね
百神
(
ももがみ
)
等
(
たち
)
に
別
(
わか
)
れ、
167
これの
聖所
(
すがど
)
を
立出
(
たちい
)
で
給
(
たま
)
ふや、
168
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
はせめて
浜辺
(
はまべ
)
まで
見送
(
みおく
)
らせ
給
(
たま
)
へと
乞
(
こ
)
ひつつ、
169
以前
(
いぜん
)
の
神々
(
かみがみ
)
を
従
(
したが
)
へまして
御後
(
みあと
)
より
駒
(
こま
)
を
打
(
う
)
たせ
進
(
すす
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
170
真以
(
まさもち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
道
(
みち
)
の
案内
(
あない
)
といや
先
(
さき
)
に
駒
(
こま
)
を
打
(
う
)
たせ
給
(
たま
)
ひつつ、
171
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
172
『
久方
(
ひさかた
)
の
天津
(
あまつ
)
月日
(
つきひ
)
に
比
(
くら
)
ぶべき
173
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
御行
(
みゆき
)
尊
(
たふと
)
き
174
吾
(
われ
)
は
今
(
いま
)
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
御
(
おん
)
前
(
まへ
)
を
175
守
(
まも
)
りてゆかむ
御舟
(
みふね
)
のかたへに
176
草
(
くさ
)
も
木
(
き
)
も
蘇
(
よみがへ
)
りたる
大野
(
おほの
)
ケ
原
(
はら
)
を
177
見
(
み
)
つつ
楽
(
たの
)
しも
吾
(
わが
)
駒
(
こま
)
勇
(
いさ
)
みつ
178
見渡
(
みわた
)
せば
醜
(
しこ
)
の
醜草
(
しこぐさ
)
ことごとく
179
焼
(
や
)
き
払
(
はら
)
はれて
目路
(
めぢ
)
はろかなり
180
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
は
焼野
(
やけの
)
ケ
原
(
はら
)
を
照
(
て
)
らしつつ
181
吹
(
ふ
)
き
来
(
く
)
る
風
(
かぜ
)
も
春
(
はる
)
の
香
(
か
)
ただよふ
182
一片
(
ひとひら
)
の
雲霧
(
くもきり
)
もなき
蒼空
(
あをぞら
)
の
183
下
(
した
)
びを
進
(
すす
)
む
公
(
きみ
)
の
供
(
とも
)
かも』
184
成山
(
なりやま
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
185
『
見
(
み
)
の
限
(
かぎ
)
り
荒野
(
あらの
)
ケ
原
(
はら
)
は
清
(
きよ
)
らけく
186
真火
(
まひ
)
の
功
(
いさを
)
に
払
(
はら
)
はれにけり
187
醜草
(
しこぐさ
)
の
中
(
なか
)
に
潜
(
ひそ
)
みし
曲津見
(
まがつみ
)
の
188
影
(
かげ
)
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せて
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
照
(
て
)
らふ
189
春
(
はる
)
の
野
(
の
)
に
駒
(
こま
)
を
並
(
なら
)
べて
進
(
すす
)
みゆく
190
今日
(
けふ
)
の
旅路
(
たびぢ
)
の
悲
(
かな
)
しさゆたかさ
191
七重
(
ななへ
)
八重
(
やへ
)
十重
(
とへ
)
に
二十重
(
はたへ
)
に
包
(
つつ
)
みたる
192
雲
(
くも
)
も
御稜威
(
みいづ
)
に
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
りける
193
御光
(
みひかり
)
の
神
(
かみ
)
のこの
地
(
ち
)
に
天降
(
あも
)
りしゆ
194
風塵
(
ふうぢん
)
もなくをさまりしはや
195
鷹巣山
(
たかしやま
)
は
白雲
(
しらくも
)
の
上
(
へ
)
にぬき
出
(
い
)
でて
196
公
(
きみ
)
の
御行
(
みゆき
)
をはろかに
送
(
おく
)
るも』
197
霊生
(
たまなり
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
198
『
天地
(
あめつち
)
の
中
(
なか
)
に
悲
(
かな
)
しき
極
(
きは
)
みこそ
199
光
(
ひかり
)
の
公
(
きみ
)
を
送
(
おく
)
る
朝
(
あさ
)
なり
200
今日
(
けふ
)
よりは
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
御姿
(
みすがた
)
を
201
拝
(
をが
)
むよしなき
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
202
さびしさの
限
(
かぎ
)
りなるかも
地
(
つち
)
稚
(
わか
)
き
203
この
国原
(
くにはら
)
に
公
(
きみ
)
のまさずば
204
さりながら
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
厳
(
いづ
)
205
今日
(
けふ
)
よりますます
輝
(
かがや
)
き
給
(
たま
)
はむ』
206
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
207
『いや
貴
(
たか
)
き
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
を
送
(
おく
)
りゆく
208
焼野
(
やけの
)
ケ
原
(
はら
)
の
風
(
かぜ
)
はさみしも
209
悲
(
かな
)
しさとさみしさ
一度
(
いちど
)
に
迫
(
せま
)
り
来
(
き
)
ぬ
210
公
(
きみ
)
の
御行
(
みゆき
)
を
駒
(
こま
)
に
送
(
おく
)
りて
211
天地
(
あめつち
)
の
開
(
ひら
)
けし
思
(
おも
)
ひは
忽
(
たちま
)
ちに
212
大地
(
だいち
)
の
沈
(
しづ
)
みし
心地
(
ここち
)
となりぬ
213
雄心
(
をごころ
)
の
大和心
(
やまとごころ
)
をふりおこし
214
吾
(
われ
)
は
仕
(
つか
)
へむ
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
と
215
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
稚
(
わか
)
けれど
言霊
(
ことたま
)
の
216
水火
(
いき
)
の
光
(
ひかり
)
に
造
(
つく
)
り
固
(
かた
)
めむ
217
急
(
いそ
)
げども
道
(
みち
)
遠
(
とほ
)
ければ
今宵
(
こよひ
)
こそ
218
忍ケ丘
(
しのぶがをか
)
に
露
(
つゆ
)
宿
(
やど
)
りせむ』
219
神々
(
かみがみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
みつつ
一行
(
いつかう
)
五柱
(
いつはしら
)
の
神
(
かみ
)
を
忍ケ丘
(
しのぶがをか
)
の
麓
(
ふもと
)
まで
送
(
おく
)
らせ
給
(
たま
)
ふ。
220
折
(
をり
)
しも
春
(
はる
)
の
日
(
ひ
)
は
黄昏
(
たそが
)
れければ、
221
ここに
一夜
(
いちや
)
の
宿
(
やど
)
をとらせ
給
(
たま
)
ひ、
222
忍ケ丘
(
しのぶがをか
)
の
月
(
つき
)
を
賞
(
ほ
)
めつつ、
223
一夜
(
いちや
)
を
起
(
お
)
きつ
眠
(
ねむ
)
りつ
明
(
あか
)
し
給
(
たま
)
ひける。
224
(
昭和八・一二・二二
旧一一・六
於大阪分院蒼雲閣
谷前清子
謹録)
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