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霊界物語
天祥地瑞(第73~81巻)
第78巻(巳の巻)
序文
第1篇 波濤の神光
第1章 浜辺の訣別
第2章 波上の追懐
第3章 グロスの島
第4章 焼野の行進
第5章 忍ケ丘
第6章 焼野の月
第2篇 焼野ケ原
第7章 四神出陣
第8章 鏡の沼
第9章 邪神征服
第10章 地異天変
第11章 初対面
第12章 月下の宿り
第3篇 葦原新国
第13章 春野の進行
第14章 花見の宴
第15章 聖地惜別
第16章 天降地上
第17章 天任地命
第18章 神嘉言
第19章 春野の御行
第20章 静波の音
第4篇 神戦妖敗
第21章 怪体の島
第22章 歎声仄聞
第23章 天の蒼雲河
第24章 国津神島彦
第25章 歓の島根
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霊界物語
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天祥地瑞(第73~81巻)
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第78巻(巳の巻)
> 第2篇 焼野ケ原 > 第12章 月下の宿り
<<< 初対面
(B)
(N)
春野の進行 >>>
第一二章
月下
(
げつか
)
の
宿
(
やど
)
り〔一九六八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第78巻 天祥地瑞 巳の巻
篇:
第2篇 焼野ケ原
よみ(新仮名遣い):
やけのがはら
章:
第12章 月下の宿り
よみ(新仮名遣い):
げっかのやどり
通し章番号:
1968
口述日:
1933(昭和8)年12月21日(旧11月5日)
口述場所:
大阪分院蒼雲閣
筆録者:
林弥生
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1934(昭和9)年5月5日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
一行十二柱の神々は、黄昏の中、常盤樹茂る広い森かげに安着した。国土がまだ稚い島にもかかわらず、松の幹は太く所狭しと生い茂り、土一面の白砂は、白銀を敷き詰めたようで、所々に湧き出る清水は、底の真砂も見えるほどに、夕月の影を映して鏡のように輝いていた。
この森のところどころに空き地があって、居ながらに空を仰ぐことができるのであった。二柱の御樋代神は、笠松の根株に萱草を敷いて、安らかに息をつき、歌を歌いあった。
朝香比女の神はこの森の深さとすがすがしさを称える歌を歌った。葦原比女は、朝香比女の邪神を追い払った活躍を感謝し、真火の燧石の神徳をたたえた。
従者神たちも、星月を眺めながら、あるいは述懐し、あるいはすがすがしい森の様子を歌に歌いこんだ。そうしているうちに次第に夜はふけていった。
やがて東雲の空を寿ぎながら、十二柱の神々は、生言霊の神嘉言を宣り終わると、駒にまたがり、鷹巣の山の麓にある館をさして急ぎ進んでいった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm7812
愛善世界社版:
八幡書店版:
第14輯 82頁
修補版:
校定版:
202頁
普及版:
初版:
ページ備考:
001
一行
(
いつかう
)
十二柱
(
じふにはしら
)
の
神々
(
かみがみ
)
は、
002
黄昏
(
たそがれ
)
の
野路
(
のぢ
)
を
駒
(
こま
)
に
鞭
(
むち
)
うたせつつ、
003
常磐樹
(
ときはぎ
)
茂
(
しげ
)
る
野中
(
のなか
)
に
珍
(
めづら
)
しき
広
(
ひろ
)
き
森蔭
(
もりかげ
)
に
安着
(
あんちやく
)
し
給
(
たま
)
ひける。
004
国土
(
くに
)
稚
(
わか
)
き
島ケ根
(
しまがね
)
にも
似
(
に
)
ず、
005
松
(
まつ
)
の
太幹
(
ふとみき
)
は
所狭
(
ところせ
)
きまで
生
(
お
)
ひ
茂
(
しげ
)
り、
006
地
(
つち
)
一面
(
いちめん
)
の
白砂
(
しらすな
)
は
白銀
(
しろがね
)
を
敷
(
し
)
きつめし
如
(
ごと
)
く、
007
処々
(
ところどころ
)
に
湧
(
わ
)
き
出
(
い
)
づる
清水
(
しみづ
)
は、
008
底
(
そこ
)
の
真砂
(
まさご
)
も
見
(
み
)
ゆるまで、
009
夕月
(
ゆふづき
)
の
影
(
かげ
)
をうつして
鏡
(
かがみ
)
の
如
(
ごと
)
く
輝
(
かがや
)
けりけり。
010
この
森
(
もり
)
の
処々
(
ところどころ
)
に
空地
(
あきち
)
ありて、
011
居
(
ゐ
)
ながらに
御空
(
みそら
)
を
仰
(
あふ
)
ぎ
見
(
み
)
るを
得
(
え
)
たり。
012
先
(
ま
)
づ
二柱
(
ふたはしら
)
の
御樋代
(
みひしろ
)
神
(
がみ
)
は、
013
蜒蜿
(
えんゑん
)
と
竜蛇
(
りうだ
)
の
如
(
ごと
)
く
梢
(
こずゑ
)
を
四方
(
よも
)
に
張
(
は
)
れる
笠松
(
かさまつ
)
の
根株
(
ねかぶ
)
に、
014
萱草
(
かやくさ
)
を
敷
(
し
)
き
足
(
た
)
らはし、
015
安
(
やす
)
らかに
御息
(
みいき
)
をつがせながら
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
016
朝香
(
あさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
の
御歌
(
みうた
)
。
017
『
地
(
つち
)
稚
(
わか
)
きこの
浮島
(
うきしま
)
にかくの
如
(
ごと
)
018
老松
(
おいまつ
)
の
森
(
もり
)
ありとは
知
(
し
)
らざりき
019
海原
(
うなばら
)
の
島
(
しま
)
かげ
数多
(
あまた
)
くぐりつつ
020
初
(
はじ
)
めて
見
(
み
)
たり
太幹
(
ふとみき
)
の
松
(
まつ
)
を
021
常磐樹
(
ときはぎ
)
の
生
(
お
)
ひ
茂
(
しげ
)
りたる
森
(
もり
)
かげに
022
月
(
つき
)
を
浴
(
あ
)
びつつ
休
(
やす
)
らはむかも
023
此処
(
ここ
)
に
来
(
き
)
て
心
(
こころ
)
清
(
すが
)
しくなりにけり
024
十柱神
(
とはしらがみ
)
の
面
(
おも
)
輝
(
かがや
)
けば
025
大空
(
おほぞら
)
を
渡
(
わた
)
らふ
月
(
つき
)
の
光
(
かげ
)
清
(
きよ
)
み
026
松
(
まつ
)
を
描
(
ゑが
)
けり
真砂
(
まさご
)
の
上
(
うへ
)
に
027
彼方
(
あち
)
此方
(
こち
)
に
真清水
(
ましみづ
)
湧
(
わ
)
けるこの
森
(
もり
)
の
028
清
(
すが
)
しきかもよ
月
(
つき
)
の
照
(
て
)
れれば
029
大空
(
おほぞら
)
も
水底
(
みそこ
)
も
月
(
つき
)
の
輝
(
かがや
)
きて
030
その
夕暮
(
ゆふぐれ
)
の
吾
(
われ
)
を
生
(
い
)
かせり
031
草枕
(
くさまくら
)
旅
(
たび
)
の
疲
(
つか
)
れも
忘
(
わす
)
れけり
032
常磐
(
ときは
)
の
森
(
もり
)
に
澄
(
す
)
む
月
(
つき
)
見
(
み
)
つつ』
033
葦原
(
あしはら
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
034
『グロス
島
(
じま
)
のこの
浮島
(
うきしま
)
も
今日
(
けふ
)
よりは
035
公
(
きみ
)
の
神徳
(
みかげ
)
に
蘇
(
よみが
)
へりけり
036
久方
(
ひさかた
)
の
御空
(
みそら
)
の
雲
(
くも
)
も
晴
(
は
)
れゆきて
037
さやけく
照
(
て
)
れる
月舟
(
つきふね
)
のかげ
038
西
(
にし
)
へ
行
(
ゆ
)
く
月
(
つき
)
もあしなみとどめつつ
039
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
が
上
(
うへ
)
に
輝
(
かがや
)
き
給
(
たま
)
へり
040
天心
(
てんしん
)
に
月
(
つき
)
はいつきて
神々
(
かみがみ
)
の
041
今宵
(
こよひ
)
の
宿
(
やど
)
りを
守
(
まも
)
らせ
給
(
たま
)
へり
042
荒
(
あ
)
れ
果
(
は
)
てしこの
島ケ根
(
しまがね
)
をまつぶさに
043
拓
(
ひら
)
かせ
給
(
たま
)
ひし
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
はや
044
何時
(
いつ
)
までも
公
(
きみ
)
の
恵
(
めぐ
)
みは
忘
(
わす
)
れまじ
045
国土
(
くに
)
の
艱
(
なや
)
みを
逐
(
お
)
ひそけ
給
(
たま
)
へば
046
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
の
宝
(
たから
)
と
賜
(
たま
)
ひてし
047
貴
(
うづ
)
の
燧石
(
ひうち
)
は
生
(
い
)
ける
神
(
かみ
)
かも
048
この
燧石
(
ひうち
)
一
(
ひと
)
つありせば
曲神
(
まがかみ
)
の
049
潜
(
ひそ
)
める
山野
(
やまぬ
)
も
焼
(
や
)
き
払
(
はら
)
ふべし
050
常磐樹
(
ときはぎ
)
の
松
(
まつ
)
の
梢
(
こずゑ
)
に
澄
(
す
)
みきらふ
051
月
(
つき
)
の
面
(
おもて
)
は
千々
(
ちぢ
)
に
砕
(
くだ
)
けつ
052
常磐樹
(
ときはぎ
)
の
松
(
まつ
)
の
梢
(
こずゑ
)
ゆ
透
(
すか
)
し
見
(
み
)
る
053
御空
(
みそら
)
の
月
(
つき
)
は
一入
(
ひとしほ
)
ひろしも』
054
初頭
(
うぶがみ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
055
『
曲津見
(
まがつみ
)
の
朝
(
あした
)
夕
(
ゆふ
)
べを
荒
(
すさ
)
びたる
056
この
国原
(
くにはら
)
も
月
(
つき
)
にかがよふ
057
真清水
(
ましみづ
)
にうつらふ
月
(
つき
)
のかげ
見
(
み
)
れば
058
千々
(
ちぢ
)
に
砕
(
くだ
)
けて
風
(
かぜ
)
そよぐなり
059
大空
(
おほぞら
)
の
限
(
かぎ
)
りも
知
(
し
)
らぬ
星光
(
ほしかげ
)
は
060
真砂
(
まさご
)
の
如
(
ごと
)
く
輝
(
かがや
)
けるかも
061
大空
(
おほぞら
)
の
星
(
ほし
)
を
写
(
うつ
)
して
真清水
(
ましみづ
)
の
062
底
(
そこ
)
ひも
深
(
ふか
)
く
空
(
そら
)
輝
(
かがや
)
けり
063
仰
(
あふ
)
ぎ
見
(
み
)
れば
御空
(
みそら
)
は
蒼
(
あを
)
く
俯
(
ふ
)
して
見
(
み
)
れば
064
水底
(
みなそこ
)
深
(
ふか
)
し
御空
(
みそら
)
を
浮
(
うか
)
べて』
065
真以
(
まさもち
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
066
『
遥々
(
はろばろ
)
と
高地秀
(
たかちほ
)
山
(
やま
)
より
天降
(
あも
)
りましし
067
比女
(
ひめ
)
に
伊添
(
いそ
)
ひて
月
(
つき
)
を
見
(
み
)
るかな
068
高地秀
(
たかちほ
)
の
神山
(
みやま
)
を
照
(
て
)
らす
月光
(
つきかげ
)
を
069
ここにうつして
澄
(
す
)
める
公
(
きみ
)
はも
070
今日
(
けふ
)
までは
醜
(
しこ
)
の
黒雲
(
くろくも
)
ふさがりて
071
澄
(
す
)
みきらひたる
月
(
つき
)
を
見
(
み
)
ざりき
072
夕
(
ゆふ
)
されど
梢
(
こずゑ
)
の
千鳥
(
ちどり
)
百鳥
(
ももとり
)
は
073
今日
(
けふ
)
の
御行
(
みゆき
)
を
祝
(
いは
)
ひて
寝
(
い
)
ねずも
074
梢
(
こずゑ
)
より
梢
(
こずゑ
)
に
渡
(
わた
)
る
百千鳥
(
ももちどり
)
の
075
かげもさやかに
見
(
み
)
ゆる
月
(
つき
)
の
夜
(
よ
)
076
迦陵
(
かりよう
)
頻伽
(
びんが
)
時
(
とき
)
じく
鳴
(
な
)
きて
田鶴
(
たづ
)
の
舞
(
ま
)
ふ
077
うましき
国土
(
くに
)
となりにけるかも』
078
起立
(
おきたつ
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
079
『グロノスやゴロスの
潜
(
ひそ
)
む
魔
(
ま
)
の
沼
(
ぬま
)
に
080
のぞみし
思
(
おも
)
へばわが
魂
(
たま
)
をどるも
081
真昼間
(
まひるま
)
の
光
(
かげ
)
冴
(
さ
)
えにつつ
魔
(
ま
)
の
沼
(
ぬま
)
の
082
戦
(
いくさ
)
を
守
(
まも
)
らせ
給
(
たま
)
ひし
月
(
つき
)
はも
083
天津
(
あまつ
)
日
(
ひ
)
は
海原
(
うなばら
)
遠
(
とほ
)
く
沈
(
しづ
)
みませど
084
白玉
(
しらたま
)
の
月
(
つき
)
輝
(
かがや
)
き
給
(
たま
)
へり
085
いや
深
(
ふか
)
き
森
(
もり
)
かげながら
冴
(
さ
)
え
渡
(
わた
)
る
086
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
に
明
(
あき
)
らかなるも
087
蟻
(
あり
)
の
這
(
は
)
ふ
庭
(
には
)
さへ
見
(
み
)
ゆる
明
(
あか
)
るさに
088
夜
(
よる
)
の
旅寝
(
たびね
)
と
思
(
おも
)
はざりけり
089
はろばろと
焼野
(
やけの
)
を
渉
(
わた
)
り
河
(
かは
)
を
越
(
こ
)
え
090
これの
清
(
すが
)
しき
森
(
もり
)
に
休
(
やす
)
むも
091
天地
(
あめつち
)
の
神
(
かみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
のしるければ
092
わが
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
は
曲津
(
まが
)
のかげなし』
093
成山
(
なりやま
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
094
『
春
(
はる
)
の
夜
(
よ
)
の
月
(
つき
)
にはあれど
空
(
そら
)
澄
(
す
)
みて
095
星
(
ほし
)
の
光
(
ひかり
)
もまばらなりけり
096
仰
(
あふ
)
ぎ
見
(
み
)
れば
天
(
あま
)
の
河原
(
かはら
)
は
東
(
ひがし
)
より
097
西
(
にし
)
にめぐりて
夜
(
よ
)
はくだちたり
098
幾万
(
いくまん
)
の
星
(
ほし
)
の
真砂
(
まさご
)
のきらめける
099
天
(
あま
)
の
河原
(
かはら
)
を
月舟
(
つきふね
)
渡
(
わた
)
らふ
100
東
(
ひがし
)
より
西
(
にし
)
に
流
(
なが
)
るる
天
(
あま
)
の
河
(
がは
)
の
101
中
(
なか
)
を
漕
(
こ
)
ぎゆく
月舟
(
つきふね
)
明
(
あか
)
るき
102
嬉
(
うれ
)
しさに
心
(
こころ
)
勇
(
いさ
)
みてこの
夜半
(
よは
)
を
103
眠
(
ねむ
)
れぬままに
歌
(
うた
)
詠
(
よ
)
みふけるも
104
梟
(
ふくろふ
)
の
声
(
こゑ
)
も
濁
(
にご
)
りて
常磐樹
(
ときはぎ
)
の
105
梢
(
こずゑ
)
に
小夜
(
さよ
)
は
更
(
ふ
)
け
渡
(
わた
)
りつつ
106
新
(
あたら
)
しく
生
(
うま
)
れし
国土
(
くに
)
の
喜
(
よろこ
)
びを
107
御空
(
みそら
)
の
月
(
つき
)
も
寿
(
ことほ
)
ぎ
給
(
たま
)
ふか
108
葦原
(
あしはら
)
の
比女
(
ひめ
)
の
神言
(
みこと
)
のしろしめす
109
葦原
(
あしはら
)
の
国土
(
くに
)
は
未
(
いま
)
だ
稚
(
わか
)
しも
110
稚
(
わか
)
き
国土
(
くに
)
に
稚
(
わか
)
き
月日
(
つきひ
)
のかげ
添
(
そ
)
ひて
111
千代
(
ちよ
)
の
栄
(
さかえ
)
の
種
(
たね
)
を
蒔
(
ま
)
かばや』
112
栄春
(
さかはる
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
113
『
初夏
(
しよか
)
ながらこの
浮島
(
うきしま
)
は
春
(
はる
)
めきて
114
白梅
(
しらうめ
)
の
花
(
はな
)
はほぐれ
初
(
そ
)
めたり
115
常磐樹
(
ときはぎ
)
の
森
(
もり
)
の
下
(
した
)
びに
白々
(
しろじろ
)
と
116
梅
(
うめ
)
の
蕾
(
つぼみ
)
は
綻
(
ほころ
)
び
初
(
そ
)
めたり
117
小夜
(
さよ
)
を
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
に
送
(
おく
)
られ
白梅
(
しらうめ
)
の
118
花
(
はな
)
の
薫
(
かを
)
りの
親
(
した
)
しき
夜半
(
よは
)
なり
119
神々
(
かみがみ
)
は
各
(
おの
)
も
各
(
おの
)
もに
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
みて
120
この
短夜
(
みじかよ
)
を
生
(
い
)
き
栄
(
さか
)
えつつ
121
眠
(
ねむ
)
らむと
思
(
おも
)
へど
心
(
こころ
)
わき
立
(
た
)
ちて
122
御空
(
みそら
)
の
月
(
つき
)
にいつきけるかも』
123
立世
(
たつよ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
124
『
海山
(
うみやま
)
をもろもろ
越
(
こ
)
えて
今宵
(
こよひ
)
はも
125
松
(
まつ
)
にかかれる
月舟
(
つきふね
)
を
見
(
み
)
し
126
駿馬
(
はやこま
)
の
嘶
(
いなな
)
き
清
(
きよ
)
く
響
(
ひび
)
くなり
127
月
(
つき
)
の
下
(
した
)
びに
心
(
こころ
)
をどるか
128
神
(
かみ
)
も
駒
(
こま
)
も
梢
(
こずゑ
)
の
鳥
(
とり
)
も
勇
(
いさ
)
みたちて
129
春
(
はる
)
の
一夜
(
ひとよ
)
をうたひ
明
(
あ
)
かすも』
130
八栄
(
やさか
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
131
『
神々
(
かみがみ
)
の
貴
(
うづ
)
の
御歌
(
みうた
)
にかこまれて
132
わが
言
(
こと
)
の
葉
(
は
)
は
出
(
い
)
でずなりける
133
荒野
(
あらの
)
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
の
響
(
ひび
)
きもさやさやに
134
常磐
(
ときは
)
の
森
(
もり
)
に
隔
(
へだ
)
てられつつ
135
明日
(
あす
)
されば
貴
(
うづ
)
の
宮居
(
みやゐ
)
に
進
(
すす
)
まむと
136
思
(
おも
)
へば
心
(
こころ
)
勇
(
いさ
)
みたつかも』
137
霊生
(
たまなり
)
比古
(
ひこ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
138
『
目出度
(
めでた
)
さの
限
(
かぎ
)
りなりけり
醜神
(
しこがみ
)
は
139
雲
(
くも
)
と
散
(
ち
)
りつつ
月
(
つき
)
はかがよふ
140
御樋代
(
みひしろ
)
の
光
(
ひかり
)
の
神
(
かみ
)
の
出
(
い
)
でましに
141
御空
(
みそら
)
の
月
(
つき
)
はいよよさやけし
142
二十年
(
はたとせ
)
をこの
稚国土
(
わかくに
)
に
住
(
す
)
みながら
143
かく
澄
(
す
)
みきりし
月
(
つき
)
は
見
(
み
)
ざりし
144
顕津男
(
あきつを
)
の
神
(
かみ
)
の
御霊
(
みたま
)
と
輝
(
かがや
)
ける
145
常磐
(
ときは
)
の
森
(
もり
)
の
月
(
つき
)
は
新
(
あたら
)
し』
146
天晴
(
あめはれ
)
比女
(
ひめ
)
の
神
(
かみ
)
は
御歌
(
みうた
)
詠
(
よ
)
ませ
給
(
たま
)
ふ。
147
『
天
(
あめ
)
も
地
(
つち
)
も
晴
(
は
)
れ
渡
(
わた
)
りたる
国原
(
くにはら
)
に
148
澄
(
す
)
みきらひたる
月
(
つき
)
はわかしも
149
曲津見
(
まがつみ
)
の
棲処
(
すみか
)
を
焼
(
や
)
きしわが
公
(
きみ
)
の
150
真火
(
まひ
)
の
光
(
ひか
)
りは
天
(
てん
)
を
焦
(
こが
)
せし
151
久方
(
ひさかた
)
の
天
(
あめ
)
に
昇
(
のぼ
)
りし
焔
(
ほのほ
)
にも
152
染
(
そ
)
まらで
月
(
つき
)
は
澄
(
す
)
みきらひませり』
153
かく
歌
(
うた
)
ひ
給
(
たま
)
ふ
折
(
を
)
りしも、
154
次第
(
しだい
)
々々
(
しだい
)
に
夜
(
よ
)
は
更
(
ふ
)
け
渡
(
わた
)
り、
155
鵲
(
かささぎ
)
の
声
(
こゑ
)
、
156
森
(
もり
)
の
彼方
(
かなた
)
より
響
(
ひび
)
かひ
来
(
きた
)
る。
157
ここに
十二柱
(
じふにはしら
)
の
神
(
かみ
)
等
(
たち
)
は、
158
東雲
(
しののめ
)
の
空
(
そら
)
を
寿
(
ことほ
)
ぎつつ
生言霊
(
いくことたま
)
の
神嘉言
(
かむよごと
)
を
宣
(
の
)
り
終
(
をは
)
り、
159
白馬
(
はくば
)
に
跨
(
またが
)
り、
160
鷹巣
(
たかし
)
の
山
(
やま
)
の
麓
(
ふもと
)
なる
貴
(
うづ
)
の
御
(
おん
)
館
(
やかた
)
を
指
(
さ
)
して
急
(
いそ
)
がせ
給
(
たま
)
ひける。
161
(
昭和八・一二・二一
旧一一・五
於大阪分院蒼雲閣
林弥生
謹録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
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(B)
(N)
春野の進行 >>>
霊界物語
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天祥地瑞(第73~81巻)
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【第12章 月下の宿り|第78巻|天祥地瑞|霊界物語|/rm7812】
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