霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第一六章 暗夜(やみよ)(うた)〔九三一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第33巻 海洋万里 申の巻 篇:第3篇 時節到来 よみ(新仮名遣い):じせつとうらい
章:第16章 暗夜の歌 よみ(新仮名遣い):やみよのうた 通し章番号:931
口述日:1922(大正11)年08月28日(旧07月6日) 口述場所: 筆録者:松村真澄 校正日: 校正場所: 初版発行日:1923(大正12)年11月10日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる]
日が没してあたりが闇に包まれた中、高姫は宣伝歌を歌い始めた。高姫は、これまでの高砂島での述懐を述べ、最後に乾の滝の水道くぐりの行によって心の雲霧も晴れたという改心を歌った。
この歌を聞いた松彦は、闇の中で歌い始めた。松彦は、高姫の監視を任された自分が、高姫の改心の歌を聞いて喜びに堪えない心の内を歌った。そして松彦と鶴彦の二人は、高姫に付いてその使命を果たさせる覚悟であることを歌った。
竜国別も、暗夜の中、述懐の歌を歌った。そして高姫の心からの改心の歌を聞いて感動し、感謝の気持ちを歌に表した。
主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ:松公(松彦)、鶴公(鶴彦) データ凡例: データ最終更新日:2022-08-26 17:37:46 OBC :rm3316
愛善世界社版:175頁 八幡書店版:第6輯 315頁 修補版: 校定版:183頁 普及版:67頁 初版: ページ備考:
001 ()(はな)(うち)002()西海(せいかい)(なみ)(ぼつ)し、003(やみ)(とばり)刻々(こくこく)(あた)りを(つつ)んで()た。004船客(せんきやく)(いづ)れも(たれ)(かれ)区別(くべつ)()らず、005各自(かくじ)頬杖(ほほづゑ)をつき(ねむ)りについた。006(やみ)(なか)より(をんな)(こゑ)として一種(いつしゆ)(うた)(きこ)えて()た。007(その)(うた)
008高姫(たかひめ)(おも)ひまはせば去年(こぞ)(なつ)
009金剛(こんがう)不壊(ふゑ)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)
010麻邇(まに)(たから)村肝(むらきも)
011(こころ)(くも)らせ高姫(たかひめ)
012言依別(ことよりわけ)(あと)()
013瀬戸(せと)(うみ)をば船出(ふなで)して
014(なみ)(うか)べる大小(だいせう)
015島根(しまね)(たづ)ねて宝玉(ほうぎよく)
016所在(ありか)(さぐ)(もと)めつつ
017棚無(たなな)(ぶね)()(まか)
018常彦(つねひこ)春彦(はるひこ)諸共(もろとも)
019高砂島(たかさごじま)(ちか)くまで
020(きた)()りしも(あやま)ちて
021(いは)御舟(みふね)(くだ)きつつ
022進退(しんたい)(きは)まる(とき)もあれ
023高島丸(たかしままる)船長(せんちやう)
024(すく)()げられ(やうや)くに
025テルの(くに)まで安着(あんちやく)
026言依別(ことよりわけ)宝玉(ほうぎよく)
027所在(ありか)(さが)(もと)めつつ
028(かがみ)(いけ)荒野原(あらのはら)
029時雨(しぐれ)(もり)立向(たちむか)
030(こころ)(くば)()(くだ)
031ウヅの(みやこ)立向(たちむか)
032国依別(くによりわけ)末子姫(すゑこひめ)
033妹背(いもせ)(えにし)(むす)昆布(こぶ)
034(その)宴席(えんせき)(つら)なりて
035(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)
036(たふと)姿(すがた)拝謁(はいえつ)
037(ここ)一行(いつかう)(ろく)(にん)
038ウヅの(みやこ)(あと)にして
039テル山峠(やまたうげ)峻坂(しゆんぱん)
040(やうや)(のぼ)(いき)(やす)
041西(にし)西(にし)へと(くだ)()
042(おと)名高(なだか)大瀑布(だいばくふ)
043(いぬゐ)(たき)立向(たちむか)
044御禊(みそぎ)をなさむと飛込(とびこ)めば
045(そこ)ひの(みづ)(なが)されて
046(なみ)(ただよ)へる(たま)(いけ)
047いつの()にやら(なが)()
048(こころ)(そら)もうとくなり
049途方(とはう)()るる()りもあれ
050清子(きよこ)(ひめ)照子姫(てるこひめ)
051ここに(あら)はれましまして
052(われ)をば(すく)(たま)ひつつ
053(いぬゐ)(たき)(ふもと)まで
054(おく)(たま)ひし(うれ)しさよ
055あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
056(かみ)(めぐみ)()のあたり
057鷹依姫(たかよりひめ)一行(いつかう)
058無事(ぶじ)対面(たいめん)(なが)らも
059(こころ)いそいそ峻坂(しゆんぱん)
060(くだ)りてハラの(みなと)まで
061(いた)りて()れば(をり)よくも
062高島丸(たかしままる)(いま)すでに
063出帆(しゆつぱん)せむとする(ところ)
064(かみ)(めぐみ)雀躍(こをど)りし
065一行(いつかう)これに乗込(のりこ)めば
066(おも)ひも()らぬ(まつ)さまが
067国依別(くによりわけ)松若(まつわか)
068(ひこ)(つかさ)内命(ないめい)
069(この)高姫(たかひめ)行動(かうどう)
070監視(かんし)(あそ)ばすけなげさよ
071(いぬゐ)(たき)(みが)きたる
072(この)高姫(たかひめ)神身魂(かむみたま)
073月日(つきひ)(ごと)(かがや)きて
074(ちり)(あくた)雲霧(くもきり)
075払拭(ふつしき)したる今日(けふ)(そら)
076(こころ)(くば)らせ(たま)ふまじ
077あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
078(たふと)(かみ)御光(みひかり)
079()らされ(かへ)るテルの(くに)
080ハラの(みなと)(あと)にして
081(しほ)八百路(やほぢ)打渡(うちわた)
082自凝島(おのころじま)中心地(ちうしんち)
083(にしき)(みや)(まつ)りたる
084(あや)聖地(せいち)(かへ)()
085(わが)()(うへ)(たの)しけれ
086(わが)()(うへ)(たの)しけれ
087朝日(あさひ)()るとも(くも)るとも
088(つき)()つとも()くるとも
089仮令(たとへ)大地(だいち)(しづ)むとも
090三五教(あななひけう)(かみ)(みち)
091(きよ)(さと)りし高姫(たかひめ)
092いかで(こころ)(かは)らむや
093(みが)きすました(この)身魂(みたま)
094金剛(こんがう)不壊(ふゑ)宝珠(ほつしゆ)より
095麻邇(まに)(たま)よりいちじるく
096(ひらめ)きわたる今日(けふ)(そら)
097数多(あまた)(ほし)のピカピカと
098(てら)すはおのが(こころ)かな
099(かみ)(われ)()(とも)にあり
100(われ)(かみ)()(かみ)(みや)
101高天原(たかあまはら)千木(ちぎ)(たか)
102大宮柱(おほみやばしら)(ふと)しりて
103(つか)(たま)ひし玉照彦(たまてるひこ)
104(うづ)(みこと)玉照姫(たまてるひめ)
105(その)(ほか)数多(あまた)神司(かむつかさ)
106(をしへ)御子(みこ)(はじ)めとし
107(こころ)(きたな)高姫(たかひめ)
108(いま)まで(つく)りし罪科(つみとが)
109(かみ)御前(みまへ)(ひと)(まへ)
110さらけ(いだ)して許々多久(ここたく)
111(つみ)(けが)れを(はら)ふべし
112あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
113高島丸(たかしままる)(ふね)(うへ)
114(とほ)御空(みそら)伏拝(ふしをが)
115(ふか)海底(うなぞこ)(をが)みつつ
116(こころ)(なか)(まこと)をば
117ここに(あら)はし(たてまつ)
118あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
119御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
120改心(かいしん)(うた)(うた)つてゐる。121(この)(うた)()いた松彦(まつひこ)(また)もや(やみ)(なか)より(うた)(はじ)めたり。
122松彦松若彦(まつわかひこ)(いへ)()
123(つか)へまつれる松彦(まつひこ)
124高姫(たかひめ)さまの(うた)()
125感謝(かんしや)(あま)(いま)ここに
126委細(ゐさい)白状(はくじやう)(いた)します
127言依別(ことよりわけ)(かみ)(さま)
128(あふ)せられたるお言葉(ことば)
129高姫(たかひめ)さまは()うしても
130(たま)執着(しふちやく)(つよ)くして
131到底(たうてい)改心(かいしん)むつかしい
132言依別(ことよりわけ)もそればかり
133日夜(にちや)心配(しんぱい)(いた)()
134高姫(たかひめ)さまが(この)(みぎり)
135自凝島(おのころじま)(かへ)りなば
136麻邇(まに)宝珠(ほつしゆ)所在(ありか)をば
137()らせて手柄(てがら)をさせたいと
138(こころ)千々(ちぢ)(はや)れども
139安心(あんしん)ならぬ高姫(たかひめ)
140(こころ)(つつ)みし八重曇(やへぐも)
141()らさむ(よし)もなき(まま)
142(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)
143御後(みあと)(したが)ひフサの(くに)
144斎苑(イソ)(やかた)(すす)()
145(なんぢ)松彦(まつひこ)(つつし)みて
146高姫(たかひめ)さまの()りませる
147高島丸(たかしままる)()(まか)
148(その)行動(かうどう)監視(かんし)して
149いよいよ無垢(むく)精神(せいしん)
150(かへ)られたりと()(うへ)
151由良(ゆら)(みなと)立向(たちむか)
152秋山彦(あきやまひこ)言依別(ことよりわけ)
153(かみ)(つかさ)言伝(ことづて)
154完全(うまら)詳細(つばら)物語(ものがた)
155()らせ(たま)ひし(こと)()
156(うべな)ひまつり(いま)ここに
157高島丸(たかしままる)打乗(うちの)りて
158(きた)りて()れば高姫(たかひめ)
159(こころ)(そこ)より(あらた)めて
160(つみ)をわびたる(けな)げさよ
161あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
162高姫(たかひめ)さまが真心(まごころ)
163(かへ)(たま)へば()(なか)
164雲霧(くもきり)四方(よも)吹散(ふきち)りて
165五六七(みろく)御世(みよ)(あきら)かに
166堅磐(かきは)常磐(ときは)()つならむ
167さはさり(なが)言依別(ことよりわけ)
168(かみ)(つかさ)御教(みをしへ)
169(かた)(まも)りてどこ(まで)
170自凝島(おのころじま)(いた)(まで)
171(あか)しかねたる(わが)秘密(ひみつ)
172テーリスタンの神司(かむつかさ)
173何程(なにほど)(すす)(たま)ふとも
174ただ一厘(いちりん)(この)秘密(ひみつ)
175まだまだ()かすこた出来(でき)
176あゝ高姫(たかひめ)高姫(たかひめ)
177(いま)(こころ)永久(とこしへ)
178(かは)らず(うご)かず(まも)りまし
179(まつ)神世(かみよ)太柱(ふとばしら)
180(きよ)きほまれを()()ひて
181(かみ)(おん)(ため)()(ため)
182身魂(みたま)(みが)かせ(たま)へかし
183松彦(まつひこ)鶴彦(つるひこ)両人(りやうにん)
184()()(あと)付添(つきそ)ひて
185高姫(たかひめ)さまの使命(しめい)をば
186()たさせ(まつ)(わが)覚悟(かくご)
187()しく(おも)はせ(たま)ふまじ
188あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
189高島丸(たかしままる)(ふね)(うへ)
190(こころ)(たけ)(うち)あけて
191(かみ)(ちか)ひて()()ぐる
192(かみ)(ちか)ひて()(つた)
193あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
194御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
195 (また)もや暗中(あんちう)より(うた)(きこ)えて()たりぬ。
196竜国別自凝島(おのころじま)聖地(せいち)をば
197竜国別(たつくにわけ)宣伝使(せんでんし)
198鷹依姫(たかよりひめ)諸共(もろとも)
199高姫(たかひめ)さまに(うたが)はれ
200親子(おやこ)疑団(ぎだん)()らさむと
201大海原(おほうなばら)(うち)わたり
202難行(なんぎやう)苦行(くぎやう)(すゑ)(つひ)
203高砂島(たかさごじま)漂着(へうちやく)
204いろいろ雑多(ざつた)()をもみて
205(たま)所在(ありか)(たづ)ねつつ
206アマゾン(がは)打向(うちむか)
207(かみ)(めぐみ)をまつぶさに
208禽獣(きんじう)虫魚(ちうぎよ)(そそ)ぎつつ
209(また)もや此処(ここ)立出(たちい)でて
210ウヅの(みやこ)立向(たちむか)
211(かむ)素盞嗚(すさのをの)大神(おほかみ)
212末子(すゑこ)(ひめ)拝謁(はいえつ)
213目出(めで)たき(せき)(つら)ねられ
214高姫(たかひめ)さまと諸共(もろとも)
215山野(さんや)(わた)(かは)()
216(いぬゐ)(たき)立寄(たちよ)りて
217(たがひ)(たま)(あら)ひつつ
218(やうや)くハラの(みなと)まで
219一行(いつかう)(ろく)(にん)辿(たど)りつき
220高島丸(たかしままる)()せられて
221自凝島(おのころじま)(かへ)()
222(この)船中(せんちう)にはしなくも
223松彦(まつひこ)さまが()りあはし
224鷹依姫(たかよりひめ)高姫(たかひめ)
225(うはさ)をなさる不思議(ふしぎ)さに
226(みみ)をすまして()()れば
227言依別(ことよりわけ)神司(かむつかさ)
228(ふか)(おも)ひをめぐらして
229(つか)はし(たま)ひし松彦(まつひこ)
230(かみ)(つかさ)()きしより
231(こころ)(いさ)()(いさ)
232名乗(なの)()げむとする(とき)
233(よる)(とばり)はおろされて
234黒白(あやめ)()かぬ(しん)(やみ)
235(たちま)(きこ)ゆる高姫(たかひめ)
236(いつは)りのなき物語(ものがたり)
237(うた)(よそ)ひて()(たま)
238あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
239(かみ)御霊(みたま)(さち)はひて
240高姫(たかひめ)さまの真心(まごころ)
241(はじ)めて()きし心地(ここち)して
242(その)(うれ)しさは(かぎ)りなく
243御空(みそら)(はい)()(はい)
244感謝(かんしや)(なみだ)せきあへず
245ここに言霊(ことたま)()りあぐる
246あゝ高姫(たかひめ)高姫(たかひめ)
247(いま)(こころ)永久(とこしへ)
248(うご)かず(たが)へず三五(あななひ)
249(まこと)(みち)にまつろひて
250五六七(みろく)御代(みよ)神柱(かむばしら)
251(ひろ)(ふと)しく()てませよ
252竜国別(たつくにわけ)真心(まごころ)
253こめてぞ(いの)(たてまつ)
254あゝ惟神(かむながら)々々(かむながら)
255御霊(みたま)(さち)はひましませよ』
256(うた)ひつつ(ふね)(やみ)海面(かいめん)を、257()(はら)ませ数多(あまた)船客(せんきやく)(いびき)()せて西(にし)西(にし)へと(すべ)()く。
258大正一一・八・二八 旧七・六 松村真澄録)
 
259『本日大正日々新聞社長床次正広氏湯ケ島へ来訪即日帰阪す。
260大本二代教主渡辺淳一氏を伴ひ帰綾す』
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