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霊界物語
真善美愛(第49~60巻)
第58巻(酉の巻)
序文
総説
第1篇 玉石混淆
第1章 神風
第2章 多数尻
第3章 怪散
第4章 銅盥
第5章 潔別
第2篇 湖上神通
第6章 茶袋
第7章 神船
第8章 孤島
第9章 湖月
第3篇 千波万波
第10章 報恩
第11章 欵乃
第12章 素破抜
第13章 兎耳
第14章 猩々島
第15章 哀別
第16章 聖歌
第17章 怪物
第18章 船待
第4篇 猩々潔白
第19章 舞踏
第20章 酒談
第21章 館帰
第22章 獣婚
第23章 昼餐
第24章 礼祭
第25章 万歳楽
余白歌
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第58巻(酉の巻)
> 第1篇 玉石混淆 > 第4章 銅盥
<<< 怪散
(B)
(N)
潔別 >>>
第四章
銅盥
(
あかがねだらひ
)
〔一四七九〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第58巻 真善美愛 酉の巻
篇:
第1篇 玉石混淆
よみ(新仮名遣い):
ぎょくせきこんこう
章:
第4章 銅盥
よみ(新仮名遣い):
あかがねだらい
通し章番号:
1479
口述日:
1923(大正12)年03月28日(旧02月12日)
口述場所:
皆生温泉 浜屋
筆録者:
北村隆光
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年6月15日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
宮町の町民たちと元悪酔怪員たちは、ワックスら悪者にごまかされて暴動を続け、大神の道に背いたことを悔いた。そして懲戒のためにワックスら四人に鞭を加えて追放することを主張した。
三千彦はむち打ちに反対したが、この町の昔からの不文律とのことでにわかに破るわけにもゆかず、しぶしぶむち打ち刑を許した。
むち打ち刑の夜は暗夜であったのを幸い、三千彦は四人の尻に銅のたらいをくくりつけた。タンクとトンクのむち打ち役が鞭を振り上げて打つたびごとに、カンカンと妙な音がする。タンクとトンクはくたくたになりがなら四人に規定のむち打ちを加えた。
むち打ちが終わって四人が解放されるとたん、金盥が音を立てて芝生の上に転がり、かがり火に輝いた。タンクとトンクはむちに打たれすぎた四人の尻の血がにじんで固まって落ちたと説明し、町民たちも溜飲が下がったと口々に家に帰り行く。
三千彦は、自分の慈悲の行為を悟って町民たちにうまく説明したタンクとトンクの真心を感謝する歌を歌った。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm5804
愛善世界社版:
44頁
八幡書店版:
第10輯 388頁
修補版:
校定版:
47頁
普及版:
1頁
初版:
ページ備考:
001
タンクの
会長
(
くわいちやう
)
は
三千彦
(
みちひこ
)
と
相談
(
さうだん
)
の
結果
(
けつくわ
)
、
002
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
を
解散
(
かいさん
)
し
神館
(
かむやかた
)
の
神殿
(
しんでん
)
に
一同
(
いちどう
)
参拝
(
さんぱい
)
し
感謝
(
かんしや
)
祈願
(
きぐわん
)
の
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し
了
(
をは
)
つた。
003
日
(
ひ
)
は
已
(
すで
)
に
暮
(
く
)
れて
暗
(
やみ
)
の
帳
(
とばり
)
はボトボトとテルモン
山
(
ざん
)
の
麓
(
ふもと
)
より
下
(
お
)
ろされて
来
(
き
)
た。
004
数百
(
すうひやく
)
の
会員
(
くわいゐん
)
並
(
ならび
)
に
町民
(
ちやうみん
)
一同
(
いちどう
)
はワックス
以下
(
いか
)
の
悪漢
(
わるもの
)
に
誤魔化
(
ごまくわ
)
され、
005
思
(
おも
)
はぬ
暴動
(
ばうどう
)
をつづけ
大神
(
おほかみ
)
の
道
(
みち
)
に
背
(
そむ
)
きたる
事
(
こと
)
を
悔
(
く
)
ひ、
006
且
(
か
)
つ
懲戒
(
みせしめ
)
の
為
(
ため
)
ワックス
以下
(
いか
)
四
(
よ
)
人
(
にん
)
に
笞
(
むち
)
を
加
(
くは
)
へ
追放
(
つゐはう
)
せむ
事
(
こと
)
を
主張
(
しゆちやう
)
して
止
(
や
)
まなかつた。
007
三千彦
(
みちひこ
)
は
種々
(
いろいろ
)
言葉
(
ことば
)
を
尽
(
つく
)
し、
008
其
(
その
)
不合理
(
ふがふり
)
を
責
(
せめ
)
た。
009
併
(
しか
)
し
乍
(
なが
)
ら
此
(
この
)
町
(
まち
)
の
昔
(
むかし
)
からの
不文律
(
ふぶんりつ
)
、
010
俄
(
にはか
)
に
破
(
やぶ
)
る
訳
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かぬと
云
(
い
)
ふので
三千彦
(
みちひこ
)
も
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず
笞刑
(
ちけい
)
を
許
(
ゆる
)
した。
011
笞
(
むち
)
打
(
う
)
つ
役
(
やく
)
はトンク、
012
タンクの
二人
(
ふたり
)
が
当
(
あた
)
つた。
013
ワックスには
一千
(
いつせん
)
の
笞
(
むち
)
、
014
其
(
その
)
外
(
ほか
)
の
連中
(
れんちう
)
には
五百
(
ごひやく
)
づつの
笞
(
むち
)
を
加
(
くは
)
へて
放逐
(
はうちく
)
する
事
(
こと
)
となつた。
015
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
杭
(
くひ
)
に
後向
(
うしろむ
)
きに
繋
(
つな
)
がれ、
016
竹
(
たけ
)
の
根節
(
ねぶし
)
の
笞
(
むち
)
にて
力
(
ちから
)
限
(
かぎ
)
りに
打
(
う
)
たれる
事
(
こと
)
となつた。
017
三千彦
(
みちひこ
)
は
暗夜
(
あんや
)
を
幸
(
さいは
)
ひ、
018
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
尻
(
しり
)
に
銅
(
あかがね
)
の
金盥
(
かなだらひ
)
を
括
(
くく
)
りつけ、
019
素知
(
そし
)
らぬ
顔
(
かほ
)
して
居
(
ゐ
)
た。
020
タンク、
021
トンク
両人
(
りやうにん
)
は
少
(
すこ
)
しも
覚
(
さと
)
らず
松明
(
たいまつ
)
をドンドン
焚
(
た
)
き
乍
(
なが
)
らソロソロ
笞
(
むち
)
を
打
(
う
)
ち
初
(
はじ
)
めた。
022
一同
(
いちどう
)
は
拍子
(
ひやうし
)
をとつて
之
(
これ
)
に
和
(
わ
)
す。
023
銅
(
あかがね
)
の
盥
(
たらひ
)
の
上
(
うへ
)
には
着物
(
きもの
)
がかかつて
居
(
ゐ
)
るから
何程
(
なにほど
)
松明
(
たいまつ
)
の
火
(
ひ
)
が
明
(
あか
)
くても
容易
(
ようい
)
に
誰
(
たれ
)
の
目
(
め
)
にもつかなかつた。
024
タンクは
笞
(
むち
)
を
振
(
ふ
)
り
上
(
あ
)
げ
一節
(
ひとふし
)
歌
(
うた
)
つてはワックスの
尻
(
しり
)
をピシヤと
殴
(
なぐ
)
る。
025
其
(
その
)
度
(
たび
)
毎
(
ごと
)
にカンと
妙
(
めう
)
な
音
(
おと
)
がする。
026
トンクはエキスの
尻
(
しり
)
を
目蒐
(
めが
)
けてピシヤと
打
(
う
)
つ。
027
これ
亦
(
また
)
カンと
鳴
(
な
)
る。
028
『テルモン
山
(
ざん
)
の
神館
(
かむやかた
)
029
珍
(
うづ
)
の
聖地
(
せいち
)
に
仕
(
つか
)
へたる
030
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
031
カーン カーン
032
アイタタアイタタアイタタツタ
033
家令
(
かれい
)
の
悴
(
せがれ
)
ワックスは
034
古今
(
ここん
)
無双
(
むさう
)
の
悪党者
(
あくたうもの
)
035
エキス、ヘルマン、エルの
奴
(
やつ
)
036
うまく
騙
(
だま
)
かし
如意
(
によい
)
宝珠
(
ほつしゆ
)
037
館
(
やかた
)
の
宝
(
たから
)
を
盗
(
ぬす
)
み
出
(
だ
)
し
038
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
039
カーン カーン
040
アイタタアイタタアイタタツタ
041
小国別
(
をくにのわけ
)
の
御
(
ご
)
夫婦
(
ふうふ
)
に
042
あらぬ
難題
(
なんだい
)
塗
(
ぬ
)
りつけて
043
せつぱつまつたその
挙句
(
あげく
)
044
自分
(
じぶん
)
のラブした
姫
(
ひめ
)
さまを
045
うまく
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れ
御
(
ご
)
養子
(
やうし
)
と
046
ならうと
致
(
いた
)
した
悪漢
(
わるもの
)
だ
047
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
048
カーン カーン
049
アイタタアイタタアイタタツタ
050
此
(
この
)
世
(
よ
)
に
神
(
かみ
)
のます
限
(
かぎ
)
り
051
悪
(
あく
)
は
何時
(
いつ
)
迄
(
まで
)
つづかない
052
蜴
(
とかげ
)
の
様
(
やう
)
な
面
(
つら
)
をして
053
色
(
いろ
)
の
恋
(
こひ
)
のと
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
054
色
(
いろ
)
と
欲
(
よく
)
との
二道
(
ふたみち
)
を
055
かけた
家令
(
かれい
)
の
小悴
(
こせがれ
)
奴
(
め
)
056
馬鹿
(
ばか
)
を
尽
(
つく
)
すも
程
(
ほど
)
がある
057
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
058
カーン カーン
059
アイタタアイタタアイタタツタ
060
此奴
(
こいつ
)
の
尻
(
しり
)
はどうしてか
061
笞
(
むち
)
打
(
う
)
つ
度
(
たび
)
にカンカンと
062
怪体
(
けたい
)
な
音
(
おと
)
がするぢやないか
063
面
(
つら
)
の
皮
(
かは
)
まで
厚
(
あつ
)
い
奴
(
やつ
)
064
お
尻
(
けつ
)
の
皮
(
かは
)
まで
厚
(
あつ
)
いのか
065
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
066
カーン カーン
067
アイタタアイタタアイタタツタ
068
三千彦
(
みちひこ
)
さまの
神司
(
かむつかさ
)
069
野蛮
(
やばん
)
な
事
(
こと
)
は
止
(
や
)
めにして
070
助
(
たす
)
けてやれと
仰有
(
おつしや
)
つた
071
それも
一応
(
いちおう
)
尤
(
もつと
)
もだ
072
さはさり
乍
(
なが
)
ら
昔
(
むかし
)
から
073
きまつた
所刑
(
しおき
)
を
今
(
いま
)
となり
074
どうして
廃止
(
はいし
)
がなるものか
075
打
(
う
)
たねばならぬ
四人
(
よにん
)
連
(
づ
)
れ
076
お
尻
(
けつ
)
の
皮
(
かは
)
が
剥
(
む
)
けるまで
077
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
078
カーン カーン
079
アイタタアイタタアイタタツタ
080
こりやこりやワックス
初
(
はじ
)
めとし
081
エキス、ヘルマン、エルの
奴
(
やつ
)
082
もう
斯
(
か
)
うなれば
是非
(
ぜひ
)
がない
083
十分
(
じふぶん
)
覚悟
(
かくご
)
を
相定
(
あひさだ
)
め
084
お
尻
(
けつ
)
の
肉
(
にく
)
が
取
(
と
)
れる
迄
(
まで
)
085
打
(
う
)
つて
貰
(
もら
)
つて
俺
(
おれ
)
等
(
たち
)
を
086
今
(
いま
)
迄
(
まで
)
騙
(
だま
)
し
苦
(
くる
)
しめた
087
罪
(
つみ
)
の
償
(
つぐな
)
ひするがよい
088
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
089
カーン カーン
090
アイタタアイタタアイタタツタ
091
お
前
(
まへ
)
がここを
去
(
さ
)
つたなら
092
テルモン
山
(
ざん
)
の
神館
(
かむやかた
)
093
宮町中
(
みやまちぢう
)
は
餅
(
もち
)
搗
(
つ
)
いて
094
ポンポンポンと
勇
(
いさ
)
み
立
(
た
)
ち
095
平和
(
へいわ
)
に
其
(
その
)
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
るだろ
096
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
を
組織
(
そしき
)
して
097
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
一同
(
いちどう
)
を
抱
(
いだ
)
き
込
(
こ
)
み
098
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
の
三千彦
(
みちひこ
)
を
099
苦
(
くる
)
しめまつりお
館
(
やかた
)
を
100
占領
(
せんりやう
)
せむとの
悪企
(
わるだく
)
み
101
いつ
迄
(
まで
)
神
(
かみ
)
は
許
(
ゆる
)
さむぞ
102
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
103
カーン カーン
104
アイタタアイタタアイタタツタ
105
此奴
(
こいつ
)
のお
尻
(
けつ
)
は
渋太
(
しぶと
)
いな
106
観音
(
くわんおん
)
さまでもあるまいに
107
カンカンカンと
音
(
おと
)
がする
108
余程
(
よつぽど
)
因果
(
いんぐわ
)
な
生
(
うま
)
れつき
109
家令
(
かれい
)
の
悴
(
せがれ
)
と
生
(
うま
)
れ
来
(
き
)
て
110
水平会
(
すゐへいくわい
)
や
町民
(
ちやうみん
)
に
111
声
(
こゑ
)
を
揃
(
そろ
)
へて
唄
(
うた
)
はれて
112
笞刑
(
ちけい
)
の
恥
(
はぢ
)
を
曝
(
さら
)
すとは
113
憎
(
にく
)
い
乍
(
なが
)
らもお
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
114
これも
規則
(
きそく
)
だ
仕様
(
しやう
)
がない
115
涙
(
なみだ
)
を
呑
(
の
)
んで
辛抱
(
しんばう
)
せよ
116
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
117
カーン カーン
118
アイタタアイタタアイタタツタ
119
ほんとに
厄介
(
やくかい
)
な
者
(
もの
)
だなア
120
デビスの
姫
(
ひめ
)
やケリナ
姫
(
ひめ
)
121
尊
(
たふと
)
い
尊
(
たふと
)
いお
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
122
生命
(
いのち
)
を
助
(
たす
)
けて
下
(
くだ
)
さつた
123
求道
(
きうだう
)
居士
(
こじ
)
の
修験者
(
しゆげんじや
)
124
狐
(
きつね
)
に
狸
(
たぬき
)
の
化物
(
ばけもの
)
と
125
うまく
俺
(
おれ
)
等
(
ら
)
を
騙
(
だま
)
かして
126
鳩
(
はと
)
の
岩窟
(
いはや
)
に
放
(
ほ
)
り
込
(
こ
)
んで
127
夜
(
よ
)
な
夜
(
よ
)
な
自分
(
じぶん
)
が
通
(
かよ
)
ひ
込
(
こ
)
み
128
種々
(
いろいろ
)
雑多
(
ざつた
)
と
辞
(
じ
)
を
設
(
まう
)
け
129
二人
(
ふたり
)
の
姫
(
ひめ
)
の
歓心
(
くわんしん
)
を
130
買
(
か
)
つて
天晴
(
あつぱれ
)
色男
(
いろをとこ
)
131
鼻毛
(
はなげ
)
をよまれ
涎
(
よだれ
)
くり
132
目尻
(
めじり
)
を
下
(
さ
)
げて
出
(
い
)
でて
行
(
ゆ
)
く
133
そのスタイルが
見
(
み
)
たかつた
134
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
135
カーン カーン
136
アイタタアイタタアイタタツタ
137
二人
(
ふたり
)
のナイスに
肱鉄
(
ひぢてつ
)
を
138
喰
(
く
)
つた
其
(
その
)
上
(
うへ
)
スマートに
139
腕
(
うで
)
をば
咬
(
か
)
まれ
足
(
あし
)
噛
(
か
)
まれ
140
半死
(
はんし
)
半生
(
はんしやう
)
と
成
(
な
)
り
果
(
は
)
てて
141
血
(
ち
)
まぶれ
姿
(
すがた
)
の
憐
(
あは
)
れさよ
142
自業
(
じごふ
)
自得
(
じとく
)
と
諦
(
あきら
)
めて
143
町民
(
ちやうみん
)
一同
(
いちどう
)
の
志
(
こころざし
)
144
きつい
笞
(
むち
)
をば
受
(
う
)
けなされ
145
俺
(
おい
)
等
(
ら
)
もヤツパリ
人間
(
にんげん
)
だ
146
痛
(
いた
)
い
苦
(
くる
)
しい
其
(
その
)
味
(
あぢ
)
は
147
決
(
けつ
)
して
知
(
し
)
らぬ
者
(
もの
)
ぢやない
148
それでも
以後
(
いご
)
の
懲戒
(
みせしめ
)
だ
149
涙
(
なみだ
)
を
呑
(
の
)
んで
尻
(
しり
)
叩
(
たた
)
く
150
止
(
や
)
むに
止
(
や
)
まれず
尻
(
しり
)
叩
(
たた
)
く
151
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
152
カーン カーン
153
アイタタアイタタアイタタツタ
154
斯
(
か
)
うなりやお
前
(
まへ
)
も
金盥
(
かなだらひ
)
155
叩
(
たた
)
いた
様
(
やう
)
な
音
(
おと
)
がする
156
余程
(
よつぽど
)
お
尻
(
けつ
)
が
腫
(
はれ
)
ただろ
157
痛
(
いた
)
いとて
辛抱
(
しんばう
)
するが
宜
(
よ
)
い
158
たつた
五百
(
ごひやく
)
や
一千
(
いつせん
)
の
159
笞
(
しもと
)
を
受
(
う
)
けてメソメソと
160
吠面
(
ほえづら
)
かわく
奴
(
やつ
)
があるか
161
お
前
(
まへ
)
も
一度
(
いちど
)
は
団体
(
だんたい
)
の
162
頭
(
かしら
)
となつた
男
(
をとこ
)
ぞや
163
男
(
をとこ
)
の
中
(
なか
)
の
男
(
をとこ
)
ぞと
164
誇
(
ほこ
)
つて
厶
(
ござ
)
つたワックスよ
165
それに
従
(
したが
)
ふ
三人
(
みたり
)
連
(
づ
)
れ
166
相
(
あひ
)
も
変
(
かは
)
らず
無頼漢
(
ならずもの
)
167
お
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だがもう
暫
(
しば
)
し
168
規則通
(
きそくどほ
)
りにカンカンと
169
神妙
(
しんめう
)
に
打
(
う
)
たれて
置
(
お
)
きなされ
170
万劫
(
まんごふ
)
末代
(
まつだい
)
名
(
な
)
が
残
(
のこ
)
る
171
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
172
カーン カーン
173
アイタタアイタタアイタタツタ
174
悪酔怪
(
あくすゐくわい
)
の
会長
(
くわいちやう
)
と
175
町民
(
ちやうみん
)
諸君
(
しよくん
)
に
選
(
えら
)
まれた
176
神力
(
しんりき
)
無双
(
むさう
)
のタンクさま
177
此方
(
こなた
)
の
腕
(
うで
)
には
骨
(
ほね
)
がある
178
あんまり
強
(
きつ
)
う
叩
(
たた
)
かねど
179
力
(
ちから
)
が
充
(
み
)
ちて
居
(
を
)
ると
見
(
み
)
え
180
軟
(
やら
)
かい
尻
(
けつ
)
を
叩
(
たた
)
くのに
181
カンカンカンと
音
(
おと
)
がする
182
こりや
又
(
また
)
如何
(
どう
)
した
事
(
こと
)
だらう
183
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
184
カーン カーン
185
アイタタアイタタアイタタツタ
186
落選
(
らくせん
)
したるトンクさま
187
ヤツパリ
俺
(
おれ
)
と
同
(
おな
)
じ
様
(
やう
)
に
188
竹
(
たけ
)
の
根節
(
ねぶし
)
を
振
(
ふ
)
り
上
(
あ
)
げて
189
エキスの
尻
(
しり
)
を
打叩
(
うちたた
)
く
190
ヤツパリこれも
腕力
(
うでぢから
)
191
備
(
そな
)
はり
居
(
ゐ
)
ると
見
(
み
)
えまして
192
打
(
う
)
つ
度
(
たび
)
毎
(
ごと
)
にカンカンと
193
怪体
(
けたい
)
な
音
(
おと
)
が
響
(
ひび
)
いてゐる
194
尻観音
(
けつくわんのん
)
か
知
(
し
)
らねども
195
何程
(
なにほど
)
カンカン
云
(
い
)
つたとて
196
最早
(
もはや
)
貫目
(
くわんめ
)
は
保
(
たも
)
たれぬ
197
カンカラカンのカンカラカン
198
カンツク カンツク カンツクカン
199
カンカンベラボウ、ボンボラボウ
200
ボンボラ
坊主
(
ばうず
)
の
四
(
よ
)
つの
尻
(
けつ
)
201
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
202
カーン カーン
203
アイタタアイタタアイタタツタ
204
何程
(
なにほど
)
尻
(
しり
)
を
叩
(
たた
)
いても
205
痛
(
いた
)
い
痛
(
いた
)
いと
云
(
い
)
ふ
計
(
ばか
)
り
206
涙
(
なみだ
)
一
(
ひと
)
つも
零
(
こぼ
)
さない
207
クスクスクスと
笑
(
わら
)
つてる
208
余程
(
よつぽど
)
肝
(
きも
)
の
太
(
ふと
)
い
奴
(
やつ
)
209
これを
思
(
おも
)
へば
神館
(
かむやかた
)
210
思
(
おも
)
ふが
儘
(
まま
)
に
占領
(
せんりやう
)
して
211
天下
(
てんか
)
無双
(
むさう
)
の
美人
(
びじん
)
なる
212
デビスの
姫
(
ひめ
)
に
目
(
め
)
をかけて
213
思惑
(
おもわく
)
立
(
た
)
てたは
当然
(
あたりまへ
)
214
ホンに
図太
(
づぶと
)
い
奴
(
やつ
)
だな
215
此奴
(
こいつ
)
の
尻
(
けつ
)
は
不死身
(
ふじみ
)
だらう
216
何程
(
なにほど
)
打
(
う
)
つてやつたとて
217
チツとも
往生
(
わうじやう
)
致
(
いた
)
さない
218
打
(
う
)
てよ
打
(
う
)
て
打
(
う
)
て
確
(
しつか
)
り
打
(
う
)
てよ
219
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
220
カーン カーン
221
アイタタアイタタアイタタツタ』
222
トンク『さあエキスの
分
(
ぶん
)
は
済
(
す
)
んだ。
223
これからヘルマンだ。
224
おい、
225
ヘルマン
無情
(
むじやう
)
な
奴
(
やつ
)
と
怨
(
うら
)
めて
呉
(
く
)
れな。
226
これも
貴様
(
きさま
)
の
心
(
こころ
)
から
出
(
で
)
た
錆
(
さび
)
だから
仕方
(
しかた
)
がないわ。
227
尻
(
しり
)
の
結目
(
つばめ
)
の
合
(
あ
)
はぬ
事
(
こと
)
するから、
228
シリが
来
(
く
)
るのだ。
229
それだから
俺
(
おれ
)
もお
前
(
まへ
)
等
(
たち
)
のシリ
合
(
あひ
)
だけれど
此
(
この
)
町
(
まち
)
の
規則
(
きそく
)
によつて
尻
(
しり
)
を
打
(
う
)
たねばならぬ
破目
(
はめ
)
となつたのだ。
230
悪
(
わる
)
い
事
(
こと
)
をするなら
何故
(
なぜ
)
もつと
尻
(
しり
)
を
結
(
むす
)
んで
置
(
お
)
かないのだ。
231
シリ
滅裂
(
めつれつ
)
の
計画
(
けいくわく
)
をやるものだから
到頭
(
たうとう
)
終
(
しま
)
ひの
尻
(
けつ
)
は
町民
(
ちやうみん
)
に
笞刑
(
ちけい
)
五百
(
ごひやく
)
と
判
(
はん
)
ケツされてこんなケツい
目
(
め
)
に
会
(
あ
)
ふのだ。
232
然
(
しか
)
しまあケツ
構
(
こう
)
と
思
(
おも
)
へ、
233
命
(
いのち
)
とられぬ
丈
(
だけ
)
ケツ
構
(
こう
)
だから。
234
お
姫
(
ひめ
)
様
(
さま
)
をケツねだの、
235
狸
(
たぬき
)
だのと
吐
(
ぬか
)
した
酬
(
むく
)
いでケツ
構
(
こう
)
な
目
(
め
)
に
遭
(
あ
)
はなならぬのだから
観念
(
くわんねん
)
するがよいわ。
236
いやもうカン
念
(
ねん
)
してるに
相違
(
さうゐ
)
ない。
237
エキス、
238
ワックスはカン
念
(
ねん
)
カン
念
(
ねん
)
と
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
239
何分
(
なにぶん
)
尻
(
けつ
)
迄
(
まで
)
物
(
もの
)
云
(
い
)
ふ
時代
(
じだい
)
だから
馬鹿
(
ばか
)
にならぬわい。
240
これから
俺
(
おれ
)
が
音頭
(
おんどう
)
とるのだ。
241
さア
辛抱
(
しんばう
)
せい。
242
ワックスはまだ
半分
(
はんぶん
)
残
(
のこ
)
つてる。
243
これを
思
(
おも
)
へば
貴様
(
きさま
)
は
半分
(
はんぶん
)
で
済
(
す
)
むのだからケツ
構
(
こう
)
だぞ。
244
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
245
カーン カーン
246
アイタタアイタタアイタタツタ
247
家令
(
かれい
)
の
館
(
やかた
)
へ
押掛
(
おしかけ
)
て
248
チヨコ チヨコ サイサイ
金銀
(
きんぎん
)
の
249
小玉
(
こだま
)
をドツサリ
強請
(
ゆす
)
りとり
250
うまい
汁
(
しる
)
をば
吸
(
す
)
ひよつた
251
その
証
(
しるし
)
にや
尻
(
けつ
)
迄
(
まで
)
が
252
ブクブク
太
(
ふと
)
つてケツからア
253
さアさア
痛
(
いた
)
うても
辛抱
(
しんばう
)
せよ
254
俺
(
おれ
)
も
涙
(
なみだ
)
は
零
(
こぼ
)
してる
255
現在
(
げんざい
)
互
(
たがひ
)
に
識
(
し
)
つた
仲
(
なか
)
256
こんな
役目
(
やくめ
)
を
勤
(
つと
)
むるは
257
俺
(
おれ
)
も
嬉
(
うれ
)
しうはないけれど
258
止
(
や
)
むにやまれぬ
此
(
この
)
場合
(
ばあひ
)
259
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
260
カーン カーン
261
アイタタアイタタアイタタツタ
262
此奴
(
こいつ
)
の
尻
(
けつ
)
も
亦
(
また
)
不思議
(
ふしぎ
)
263
又々
(
またまた
)
カンカン
唸
(
うな
)
り
出
(
だ
)
す
264
顔
(
かほ
)
に
被
(
かぶ
)
つた
鉄面皮
(
てつめんぴ
)
265
此奴
(
こいつ
)
は
尻
(
しり
)
迄
(
まで
)
鉄面
(
てつめん
)
だ
266
手詰
(
てづめ
)
になつた
此
(
この
)
場合
(
ばあひ
)
267
いやでも
打
(
う
)
たねばならうまい
268
宮町中
(
みやまちぢう
)
の
怨霊
(
をんりやう
)
が
269
お
前
(
まへ
)
の
尻
(
けつ
)
に
集
(
あつ
)
まつて
270
此
(
この
)
ケツ
断
(
だん
)
になつたのだ
271
お
前
(
まへ
)
も
決心
(
けつしん
)
するが
宜
(
よ
)
い
272
打
(
う
)
たねばならぬ
此
(
この
)
場合
(
ばあひ
)
273
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
274
カーン カーン
275
アイタタアイタタアイタタツタ
276
これから
此処
(
ここ
)
を
立出
(
たちい
)
でて
277
荒野
(
あらの
)
ケ
原
(
はら
)
を
打渉
(
うちわた
)
り
278
テルモン
山
(
ざん
)
を
後
(
あと
)
にして
279
運
(
うん
)
も
命
(
いのち
)
も
月
(
つき
)
の
国
(
くに
)
280
デカタン
高原
(
かうげん
)
さして
行
(
ゆ
)
け
281
お
前
(
まへ
)
によう
似
(
に
)
た
悪人
(
あくにん
)
が
282
沢山
(
たくさん
)
集
(
よ
)
つて
居
(
ゐ
)
ると
云
(
い
)
ふ
283
此
(
この
)
霊場
(
れいぢやう
)
に
置
(
お
)
くならば
284
又
(
また
)
もや
悪事
(
あくじ
)
を
企
(
たく
)
み
出
(
だ
)
し
285
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
一同
(
いちどう
)
に
難儀
(
なんぎ
)
をば
286
必
(
かなら
)
ず
掛
(
かけ
)
るに
違
(
ちが
)
ひない
287
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
乍
(
なが
)
ら
打
(
う
)
つてやらう
288
ヨーイ ヨーイ ドンと
打
(
う
)
て
289
カーン カーン
290
アイタタアイタタアイタタツタ』
291
漸
(
やうや
)
くにして
規則通
(
きそくどほ
)
り
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
数百
(
すうひやく
)
人
(
にん
)
に
声
(
こゑ
)
を
揃
(
そろ
)
へて
囃
(
はや
)
され
乍
(
なが
)
ら
尻
(
しり
)
を
打
(
う
)
たれた
挙句
(
あげく
)
、
292
縛
(
いましめ
)
を
解
(
と
)
かれて、
293
夜陰
(
やいん
)
に
紛
(
まぎ
)
れ
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
す
途端
(
とたん
)
、
294
金盥
(
かなだらひ
)
はガランガランと
音
(
おと
)
をして
芝生
(
しばふ
)
の
上
(
うへ
)
に
仰天
(
ぎやうてん
)
してキラキラと
篝火
(
かがりび
)
に
輝
(
かがや
)
いて
居
(
ゐ
)
る。
295
トンク『やア、
296
余
(
あんま
)
り
強
(
ひど
)
く
打
(
う
)
つたので
尻
(
けつ
)
に
血
(
ち
)
が
凝
(
かたま
)
つたので、
297
斯
(
こ
)
んな
大
(
おほ
)
きな
肉塊
(
にくくわい
)
を
落
(
おと
)
して
行
(
い
)
つた』
298
とよくよく
見
(
み
)
れば
四
(
よつ
)
つの
金盥
(
かなだらひ
)
が
大
(
おほ
)
きな
口
(
くち
)
を
開
(
あ
)
けて
天
(
てん
)
を
眺
(
なが
)
めて
居
(
ゐ
)
る。
299
トンク『ハハア、
300
皆
(
みな
)
さま、
301
これ
御覧
(
ごらん
)
なさいませ。
302
何
(
なに
)
がカンカン
云
(
い
)
ふかと
思
(
おも
)
へば
四
(
よ
)
人
(
にん
)
の
奴
(
やつ
)
の
尻
(
しり
)
は
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
金
(
かね
)
になつて
了
(
しま
)
ひました。
303
ヤツパリ
余
(
あんま
)
り
金
(
かね
)
を
使
(
つか
)
つた
天罰
(
てんばつ
)
でせう』
304
一同
(
いちどう
)
は、
305
タンク、
306
トンクの
両人
(
りやうにん
)
が
両方
(
りやうはう
)
の
手
(
て
)
に
金盥
(
かなだらひ
)
を
一
(
ひと
)
つづつ
捧
(
ささ
)
げて
来
(
き
)
て
見
(
み
)
せるのを
不思議
(
ふしぎ
)
相
(
さう
)
に『ワーイ ワーイ』と
叫
(
さけ
)
んで、
307
『
溜飲
(
りういん
)
が
下
(
さが
)
つた、
308
胸
(
むね
)
がスツとした。
309
これで
飯
(
めし
)
がうまい。
310
帰
(
い
)
んで
一杯
(
いつぱい
)
やらうかい』
311
と
口々
(
くちぐち
)
に
囁
(
ささや
)
き
乍
(
なが
)
ら
各
(
おのおの
)
吾家
(
わがや
)
を
指
(
さ
)
して
帰
(
かへ
)
り
行
(
ゆ
)
く。
312
タンク、
313
トンクの
両人
(
りやうにん
)
は
無事
(
ぶじ
)
笞刑
(
ちけい
)
の
済
(
す
)
んだのを
報告
(
はうこく
)
すべく
金盥
(
かなだらひ
)
を
四
(
よつ
)
つ、
314
各自
(
めいめい
)
に
抱
(
かか
)
へて
神館
(
かむやかた
)
の
大神殿
(
だいしんでん
)
に
進
(
すす
)
み
入
(
い
)
り、
315
恭
(
うやうや
)
しく
呈上
(
ていじやう
)
した。
316
三千彦
(
みちひこ
)
は
此
(
この
)
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
はれ
来
(
きた
)
り、
317
三千
(
みち
)
『タンクさま、
318
トンクさま、
319
御
(
ご
)
苦労
(
くらう
)
で
厶
(
ござ
)
いました。
320
四
(
よ
)
人
(
にん
)
は
嘸
(
さぞ
)
弱
(
よわ
)
つたでせうな』
321
タンク『はい、
322
何
(
なん
)
だか
知
(
し
)
りませぬが
余
(
あんま
)
り
打
(
う
)
つたものですから、
323
此
(
この
)
通
(
とほ
)
り
尻
(
しり
)
が
硬
(
かた
)
くなり、
324
血
(
ち
)
が
滲
(
にじ
)
んで
尻
(
けつ
)
の
凝固
(
かたまり
)
を
落
(
おと
)
して
逃
(
に
)
げました。
325
然
(
しか
)
し
随分
(
ずいぶん
)
元気
(
げんき
)
よく
何処
(
どこ
)
かへ
逃
(
に
)
げましたよ、
326
アハハハハハ』
327
タンク『
三千彦
(
みちひこ
)
の
神
(
かみ
)
の
司
(
つかさ
)
の
慈
(
いつくし
)
み
328
尻
(
しり
)
に
鎧
(
よろひ
)
を
着
(
き
)
せ
玉
(
たま
)
ひけり』
329
トンク『
金盥
(
かなだらひ
)
とは
知
(
し
)
り
乍
(
なが
)
ら
大神
(
おほかみ
)
の
330
恵
(
めぐみ
)
嬉
(
うれ
)
しみ
打据
(
うちす
)
ゑにける』
331
三千彦
(
みちひこ
)
『
大神
(
おほかみ
)
の
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
を
負
(
お
)
ひし
身
(
み
)
は
332
如何
(
いか
)
でか
人
(
ひと
)
を
損
(
そこな
)
ひ
得
(
う
)
べき。
333
皇神
(
すめかみ
)
も
二人
(
ふたり
)
の
司
(
つかさ
)
の
誠心
(
まごころ
)
を
334
さぞ
喜
(
よろこ
)
びて
諾
(
うべな
)
ひますらむ』
335
(
大正一二・三・二八
旧二・一二
於皆生温泉浜屋
北村隆光
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
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