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霊界物語
真善美愛(第49~60巻)
第58巻(酉の巻)
序文
総説
第1篇 玉石混淆
第1章 神風
第2章 多数尻
第3章 怪散
第4章 銅盥
第5章 潔別
第2篇 湖上神通
第6章 茶袋
第7章 神船
第8章 孤島
第9章 湖月
第3篇 千波万波
第10章 報恩
第11章 欵乃
第12章 素破抜
第13章 兎耳
第14章 猩々島
第15章 哀別
第16章 聖歌
第17章 怪物
第18章 船待
第4篇 猩々潔白
第19章 舞踏
第20章 酒談
第21章 館帰
第22章 獣婚
第23章 昼餐
第24章 礼祭
第25章 万歳楽
余白歌
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<<< 獣婚
(B)
(N)
礼祭 >>>
第二三章
昼餐
(
ちうさん
)
〔一四九八〕
インフォメーション
著者:
出口王仁三郎
巻:
霊界物語 第58巻 真善美愛 酉の巻
篇:
第4篇 猩々潔白
よみ(新仮名遣い):
しょうじょうけっぱく
章:
第23章 昼餐
よみ(新仮名遣い):
ちゅうさん
通し章番号:
1498
口述日:
1923(大正12)年03月30日(旧02月14日)
口述場所:
皆生温泉 浜屋
筆録者:
加藤明子
校正日:
校正場所:
初版発行日:
1925(大正14)年6月15日
概要:
舞台:
あらすじ
[?]
このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「
王仁DB
」にあります。
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:
玉国別一行は丁重な饗応を受け、主客打ち解けて互いに神恩を感謝し祝歌を歌ってこの席をにぎわした。
玉国別の述懐歌に続いて、それぞれ宴の歌を歌い、ようやく酒宴は終わった。おのおの身体を清め、衣服を着かえて感謝の祭典の準備に着手することとなった。
主な登場人物
[?]
【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。
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:
備考:
タグ:
データ凡例:
データ最終更新日:
OBC :
rm5823
愛善世界社版:
281頁
八幡書店版:
第10輯 470頁
修補版:
校定版:
298頁
普及版:
114頁
初版:
ページ備考:
001
玉国別
(
たまくにわけ
)
一行
(
いつかう
)
は、
002
鄭重
(
ていちよう
)
なる
饗応
(
きやうおう
)
をうけ、
003
神酒
(
みき
)
を
汲
(
く
)
み
交
(
かは
)
し、
004
主客
(
しゆきやく
)
打
(
う
)
ち
解
(
と
)
けて、
005
互
(
たがひ
)
に
神恩
(
しんおん
)
を
感謝
(
かんしや
)
し
祝歌
(
しゆくか
)
を
歌
(
うた
)
つて
此
(
この
)
席
(
せき
)
を
賑
(
にぎは
)
した。
006
玉国別
(
たまくにわけ
)
は
盃
(
さかづき
)
を
取
(
と
)
り、
007
主人
(
しゆじん
)
のバーチルにさし、
008
自
(
みづか
)
ら
酒
(
さけ
)
を
注
(
つ
)
ぎ
愉快気
(
ゆくわいげ
)
に
歌
(
うた
)
ふ。
009
玉国別
(
たまくにわけ
)
『アヅモス
山
(
さん
)
の
神
(
かみ
)
の
森
(
もり
)
010
下津
(
したつ
)
岩根
(
いはね
)
に
千木
(
ちぎ
)
高
(
たか
)
く
011
大宮柱
(
おほみやばしら
)
太知
(
ふとし
)
りて
012
鎮
(
しづ
)
まり
居
(
ゐ
)
ますバラモンの
013
主神
(
すしん
)
とあれます
自在天
(
じざいてん
)
014
大国彦
(
おほくにひこ
)
の
大神
(
おほかみ
)
を
015
斎
(
いつき
)
奉
(
まつ
)
りし
森林
(
しんりん
)
に
016
神
(
かみ
)
の
使
(
つかひ
)
と
現
(
あ
)
れませる
017
猩々彦
(
しやうじやうひこ
)
や
猩々姫
(
しやうじやうひめ
)
018
如何
(
いか
)
なる
宿世
(
すぐせ
)
の
因縁
(
いんねん
)
か
019
深
(
ふか
)
き
仔細
(
しさい
)
は
分
(
わか
)
らねど
020
此
(
この
)
家
(
や
)
の
主
(
あるじ
)
の
父
(
ちち
)
とます
021
バークスさまに
玉
(
たま
)
の
緒
(
を
)
の
022
尊
(
たふと
)
き
命
(
いのち
)
を
奪
(
うば
)
はれて
023
其
(
その
)
精霊
(
せいれい
)
の
住所
(
ぢうしよ
)
をば
024
失
(
うしな
)
ひ
給
(
たま
)
ひ
世継
(
よつぎ
)
なる
025
バーチルさまの
体
(
たい
)
に
入
(
い
)
り
026
堅磐
(
かきは
)
常磐
(
ときは
)
に
鎮
(
しづ
)
まりて
027
スマの
里
(
さと
)
なる
人草
(
ひとぐさ
)
を
028
心
(
こころ
)
の
底
(
そこ
)
より
愛
(
いつく
)
しみ
029
尊
(
たふと
)
き
人
(
ひと
)
と
謳
(
うた
)
はれて
030
清
(
きよ
)
く
此
(
この
)
世
(
よ
)
を
暮
(
くら
)
しつつ
031
猩々彦
(
しやうじやうひこ
)
の
生霊
(
いくたま
)
や
032
猩々姫
(
しやうじやうひめ
)
の
精霊
(
せいれい
)
が
033
導
(
みちび
)
くままに
和田
(
わだ
)
の
原
(
はら
)
034
棚無
(
たなな
)
し
舟
(
ぶね
)
に
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
みて
035
暇
(
ひま
)
ある
毎
(
ごと
)
に
漁
(
すなど
)
りの
036
業
(
わざ
)
を
楽
(
たの
)
しみ
給
(
たま
)
ひつつ
037
因縁
(
いんねん
)
の
綱
(
つな
)
に
引
(
ひ
)
かされて
038
猩々
(
しやうじやう
)
の
島
(
しま
)
へ
漂着
(
へうちやく
)
し
039
霊
(
みたま
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
が
廻
(
めぐ
)
り
合
(
あ
)
ひ
040
互
(
たがひ
)
に
睦
(
むつ
)
び
親
(
した
)
しみて
041
人
(
ひと
)
無
(
な
)
き
島
(
しま
)
に
三年
(
みとせ
)
ぶり
042
過
(
す
)
ごさせ
給
(
たま
)
ひし
不思議
(
ふしぎ
)
さよ
043
三五教
(
あななひけう
)
の
宣伝使
(
せんでんし
)
044
玉国別
(
たまくにわけ
)
の
一行
(
いつかう
)
は
045
印度
(
ツキ
)
の
都
(
みやこ
)
に
現
(
あ
)
れませる
046
大黒主
(
おほくろぬし
)
の
神柱
(
かむばしら
)
047
言向
(
ことむ
)
け
和
(
やは
)
し
印度
(
ツキ
)
の
国
(
くに
)
048
旭
(
あさひ
)
輝
(
かがや
)
く
神国
(
しんこく
)
と
049
立
(
た
)
て
直
(
なほ
)
さむと
瑞御霊
(
みづみたま
)
050
神
(
かむ
)
素盞嗚
(
すさのを
)
の
大神
(
おほかみ
)
の
051
御言
(
みこと
)
かしこみ
遙々
(
はるばる
)
と
052
百
(
もも
)
の
悩
(
なや
)
みを
忍
(
しの
)
びつつ
053
彼方
(
あなた
)
此方
(
こなた
)
の
聖場
(
せいぢやう
)
に
054
立寄
(
たちよ
)
り
功績
(
いさを
)
を
立
(
た
)
てながら
055
尋
(
たづ
)
ね
求
(
もと
)
めし
三千彦
(
みちひこ
)
に
056
思
(
おも
)
はず
知
(
し
)
らずテルモンの
057
神
(
かみ
)
の
館
(
やかた
)
に
廻
(
めぐ
)
り
遇
(
あ
)
ひ
058
茲
(
ここ
)
に
師弟
(
してい
)
の
再会
(
さいくわい
)
を
059
悦
(
よろこ
)
び
祝
(
いは
)
ひ
皇神
(
すめかみ
)
の
060
御前
(
みまへ
)
に
嬉
(
うれ
)
しく
感謝
(
かんしや
)
しつ
061
一行
(
いつかう
)
五
(
ご
)
人
(
にん
)
急坂
(
きふはん
)
を
062
下
(
くだ
)
りて
漸
(
やうや
)
く
北
(
きた
)
の
浜
(
はま
)
063
漂渺
(
へうべう
)
千里
(
せんり
)
の
埠頭際
(
はとばぎは
)
064
波濤
(
はたう
)
眺
(
なが
)
むる
折
(
をり
)
もあれ
065
矢
(
や
)
を
射
(
い
)
る
如
(
ごと
)
く
辷
(
すべ
)
り
来
(
く
)
る
066
一艘
(
いつそ
)
の
船
(
ふね
)
に
身
(
み
)
を
任
(
まか
)
せ
067
浪路
(
なみぢ
)
遙
(
はるか
)
に
進
(
すす
)
む
折
(
をり
)
068
恨
(
うらみ
)
を
懐
(
いだ
)
きしワックスが
069
数多
(
あまた
)
の
同志
(
どうし
)
を
引連
(
ひきつ
)
れて
070
船
(
ふね
)
の
底
(
そこ
)
より
出
(
い
)
で
来
(
きた
)
り
071
仇
(
あだ
)
を
討
(
う
)
たむと
迫
(
せま
)
り
来
(
く
)
る
072
スワ
一大事
(
いちだいじ
)
と
一行
(
いつかう
)
は
073
帯
(
おび
)
締
(
し
)
め
直
(
なほ
)
す
折
(
をり
)
もあれ
074
浪
(
なみ
)
を
辷
(
すべ
)
つて
馳来
(
はせきた
)
る
075
一艘
(
いつそ
)
の
船
(
ふね
)
に
助
(
たす
)
けられ
076
初稚丸
(
はつわかまる
)
と
命名
(
めいめい
)
し
077
大真人
(
だいしんじん
)
が
浪
(
なみ
)
の
上
(
うへ
)
078
犬
(
いぬ
)
の
背
(
せな
)
に
跨
(
またが
)
りて
079
出
(
い
)
で
在
(
ま
)
す
後
(
あと
)
を
慕
(
した
)
ひつつ
080
夜
(
よ
)
を
日
(
ひ
)
についで
浪
(
なみ
)
の
上
(
うへ
)
081
進
(
すす
)
みて
行
(
ゆ
)
けば
罪
(
つみ
)
の
島
(
しま
)
082
左手
(
ゆんで
)
の
方
(
かた
)
に
横
(
よこ
)
たはる
083
よくよく
見
(
み
)
れば
磯端
(
いそばた
)
に
084
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
男
(
をとこ
)
が
何事
(
なにごと
)
か
085
争
(
あらそ
)
ひ
居
(
ゐ
)
ると
見
(
み
)
るよりも
086
何
(
なに
)
か
仔細
(
しさい
)
のあるならむ
087
近
(
ちか
)
より
様子
(
やうす
)
を
調
(
しら
)
べむと
088
船
(
ふね
)
漕
(
こ
)
ぎ
寄
(
よ
)
せて
上陸
(
じやうりく
)
し
089
五
(
ご
)
人
(
にん
)
の
男
(
をとこ
)
を
救
(
すく
)
ひつつ
090
またもや
船
(
ふね
)
に
真帆
(
まほ
)
をあげ
091
南
(
みなみ
)
を
指
(
さ
)
して
進
(
すす
)
む
折
(
をり
)
092
前途
(
ぜんと
)
に
当
(
あた
)
つて
賊船
(
ぞくせん
)
が
093
横梯陣
(
わうていぢん
)
をはりながら
094
初稚丸
(
はつわかまる
)
を
攻
(
せ
)
め
囲
(
かこ
)
む
095
其
(
その
)
光景
(
くわうけい
)
の
怖
(
おそ
)
ろしさ
096
船
(
ふね
)
に
救
(
すく
)
ひしヤッコスは
097
海賊船
(
かいぞくせん
)
に
打
(
う
)
ち
向
(
むか
)
ひ
098
俺
(
おれ
)
は
汝
(
きさま
)
の
頭梁株
(
とうりやうかぶ
)
099
バラモン
教
(
けう
)
の
目付役
(
めつけやく
)
100
ヤッコス
司
(
つかさ
)
で
厶
(
ござ
)
るぞや
101
早
(
はや
)
く
退却
(
たいきやく
)
致
(
いた
)
せよと
102
八百長
(
やほちやう
)
芝居
(
しばゐ
)
を
巧妙
(
かうめう
)
に
103
企
(
たく
)
みたるこそ
可笑
(
をか
)
しけれ
104
茲
(
ここ
)
に
数多
(
あまた
)
の
賊船
(
ぞくせん
)
は
105
舳
(
へさき
)
を
北
(
きた
)
に
転
(
てん
)
じつつ
106
何処
(
いづく
)
ともなく
逃
(
に
)
げてゆく
107
暗礁
(
あんせう
)
点綴
(
てんてつ
)
する
浪路
(
なみぢ
)
108
右
(
みぎ
)
に
左
(
ひだり
)
によけ
乍
(
なが
)
ら
109
いつとはなしに
潮流
(
てうりう
)
に
110
船
(
ふね
)
は
乗
(
の
)
り
入
(
い
)
り
西南
(
せいなん
)
に
111
向
(
むか
)
つてずんずん
流
(
なが
)
れ
行
(
ゆ
)
く
112
雲
(
くも
)
か
霞
(
かすみ
)
か
将
(
は
)
た
山
(
やま
)
か
113
彼方
(
かなた
)
に
見
(
み
)
ゆる
黒影
(
くろかげ
)
は
114
猩々島
(
しやうじやうじま
)
かと
怪
(
あや
)
しみつ
115
やうやう
近
(
ちか
)
づき
眺
(
なが
)
むれば
116
数多
(
あまた
)
の
小猿
(
こざる
)
に
取
(
と
)
りかこまれ
117
猩々姫
(
しやうじやうひめ
)
と
諸共
(
もろとも
)
に
118
バーチルさまが
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
た
119
これぞ
正
(
まさ
)
しく
人
(
ひと
)
の
子
(
こ
)
と
120
御船
(
みふね
)
に
救
(
すく
)
ひて
悠々
(
いういう
)
と
121
還
(
かへ
)
る
時
(
とき
)
しも
猩々姫
(
しやうじやうひめ
)
122
脇
(
わき
)
に
抱
(
いだ
)
きし
稚子
(
をさなご
)
を
123
見
(
み
)
るも
無慙
(
むざん
)
や
締
(
し
)
め
殺
(
ころ
)
し
124
其
(
その
)
身
(
み
)
は
海
(
うみ
)
に
飛
(
と
)
び
込
(
こ
)
みて
125
憐
(
あは
)
れや
水沫
(
みなわ
)
と
消
(
き
)
えましぬ
126
吾
(
われ
)
等
(
ら
)
一同
(
いちどう
)
ふりかへり
127
姫
(
ひめ
)
の
情緒
(
じやうちよ
)
をしのびつつ
128
悲歎
(
ひたん
)
の
涙
(
なみだ
)
に
暮
(
く
)
れながら
129
バラモン
教
(
けう
)
の
目付役
(
めつけやく
)
130
海賊
(
かいぞく
)
兼
(
か
)
ねしヤッコスや
131
ハール、サボール
三
(
さん
)
人
(
にん
)
を
132
此
(
この
)
猿島
(
さるじま
)
に
捨
(
す
)
て
置
(
お
)
いて
133
船歌
(
ふなうた
)
高
(
たか
)
く
歌
(
うた
)
ひつつ
134
浪
(
なみ
)
のまにまに
帰
(
かへ
)
り
来
(
く
)
る
135
又
(
また
)
もや
左手
(
ゆんで
)
に
一
(
ひと
)
つ
島
(
じま
)
136
知
(
し
)
らず
知
(
し
)
らずに
吾
(
わが
)
船
(
ふね
)
は
137
島影
(
しまかげ
)
近
(
ちか
)
く
進
(
すす
)
み
寄
(
よ
)
る
138
よくよく
仰
(
あふ
)
ぎ
眺
(
なが
)
めむれば
139
嶮
(
けは
)
しき
巌
(
いはほ
)
の
中央
(
ちうあう
)
に
140
自然
(
しぜん
)
の
岩窟
(
いはや
)
穿
(
うが
)
たれて
141
そこに
怪
(
あや
)
しき
人
(
ひと
)
の
影
(
かげ
)
142
此方
(
こなた
)
に
向
(
むか
)
つて
手招
(
てまね
)
きし
143
救
(
すく
)
ひを
叫
(
さけ
)
ぶ
如
(
ごと
)
くなり
144
逆巻
(
さかまく
)
浪
(
なみ
)
を
乗
(
の
)
り
越
(
こ
)
えて
145
船
(
ふね
)
を
間近
(
まぢか
)
に
漕
(
こ
)
ぎ
寄
(
よ
)
せつ
146
近
(
ちか
)
づき
見
(
み
)
ればバーチルが
147
懐刀
(
ふところがたな
)
と
頼
(
たの
)
みたる
148
家
(
いへ
)
の
奴
(
やつこ
)
のアンチーさま
149
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
し
来
(
きた
)
り
喜
(
よろこ
)
んで
150
初稚丸
(
はつわかまる
)
に
救
(
すく
)
ひ
上
(
あ
)
げ
151
順風
(
じゆんぷう
)
に
真帆
(
まほ
)
を
上
(
あ
)
げながら
152
浪
(
なみ
)
のまにまに
船首
(
せんしゆ
)
をば
153
東北方
(
とうほくはう
)
に
向
(
む
)
け
乍
(
なが
)
ら
154
スマの
磯辺
(
いそべ
)
を
目当
(
めあて
)
とし
155
帰
(
かへ
)
る
折
(
をり
)
しもバラモンの
156
司
(
つかさ
)
と
唱
(
とな
)
ふる
海賊
(
かいぞく
)
が
157
八艘
(
はつさう
)
の
船
(
ふね
)
を
率
(
ひき
)
ゐつつ
158
前途
(
ぜんと
)
を
遮
(
さへぎ
)
る
執拗
(
しつえう
)
さ
159
神
(
かみ
)
の
力
(
ちから
)
に
散
(
ち
)
らさむと
160
天津
(
あまつ
)
祝詞
(
のりと
)
を
奏上
(
そうじやう
)
し
161
厳
(
いづ
)
の
言霊
(
ことたま
)
打
(
う
)
ち
出
(
だ
)
せば
162
其
(
その
)
神徳
(
しんとく
)
におそれてか
163
列
(
れつ
)
を
乱
(
みだ
)
して
逃
(
に
)
げて
行
(
ゆ
)
く
164
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
165
折
(
をり
)
から
吹
(
ふ
)
き
来
(
く
)
る
神風
(
しんぷう
)
に
166
櫓櫂
(
ろかい
)
を
強
(
つよ
)
く
操
(
あやつ
)
りつ
167
スマの
岸辺
(
きしべ
)
につき
見
(
み
)
れば
168
アキス、カールの
両人
(
りやうにん
)
が
169
いと
嬉
(
うれ
)
しげに
迎
(
むか
)
へ
居
(
を
)
る
170
ああ
惟神
(
かむながら
)
々々
(
かむながら
)
171
神
(
かみ
)
の
仕組
(
しぐみ
)
の
奇
(
くし
)
びなる
172
猩々
(
しやうじやう
)
の
姫
(
ひめ
)
は
逸早
(
いちはや
)
く
173
吾
(
われ
)
より
先
(
さき
)
に
此
(
この
)
館
(
やかた
)
174
主婦
(
しゆふ
)
と
在
(
ま
)
しますサーベルの
175
姫
(
ひめ
)
の
体
(
からだ
)
に
憑依
(
のりうつ
)
り
176
霊
(
みたま
)
の
上
(
うへ
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
なる
177
猩々彦
(
しやうじやうひこ
)
の
生宮
(
いきみや
)
の
178
帰
(
かへ
)
り
来
(
きた
)
るを
待
(
ま
)
ち
給
(
たま
)
ふ
179
斯
(
か
)
かるためしは
千早
(
ちはや
)
ふる
180
神代
(
かみよ
)
もきかぬ
奇蹟
(
きせき
)
なり
181
霊
(
みたま
)
と
霊
(
みたま
)
と
肉
(
にく
)
と
肉
(
にく
)
182
二組
(
ふたくみ
)
揃
(
そろ
)
ふた
夫婦
(
ふうふ
)
連
(
づ
)
れ
183
無事
(
ぶじ
)
に
館
(
やかた
)
に
納
(
をさ
)
まりて
184
神
(
かみ
)
の
大道
(
おほぢ
)
によく
仕
(
つか
)
へ
185
此
(
この
)
村人
(
むらびと
)
を
愛
(
いつく
)
しみ
186
恵
(
めぐみ
)
の
露
(
つゆ
)
を
永久
(
とこしへ
)
に
187
垂
(
た
)
れさせ
給
(
たま
)
へ
惟神
(
かむながら
)
188
神
(
かみ
)
に
誓
(
ちか
)
ひて
願
(
ね
)
ぎまつる』
189
バーチル『
千早
(
ちはや
)
ふる
神代
(
かみよ
)
の
人
(
ひと
)
となり
代
(
かは
)
り
190
人
(
ひと
)
の
初
(
はじ
)
めの
嫁
(
とつ
)
ぎするかな。
191
人
(
ひと
)
は
皆
(
みな
)
猩々
(
しやうじやう
)
の
子孫
(
しそん
)
と
聞
(
き
)
くからは
192
さながら
神世
(
かみよ
)
の
心地
(
ここち
)
こそすれ』
193
伊太彦
(
いたひこ
)
『
人
(
ひと
)
は
人
(
ひと
)
獣
(
けもの
)
は
獣
(
けもの
)
昔
(
むかし
)
から
194
其
(
その
)
肉体
(
にくたい
)
に
差別
(
さべつ
)
あるなり。
195
さりながら
神
(
かみ
)
よりうけし
霊魂
(
たましひ
)
は
196
人
(
ひと
)
も
猩々
(
しやうじやう
)
も
変
(
かは
)
らざるらむ』
197
サーベル
姫
(
ひめ
)
『
何事
(
なにごと
)
も
神
(
かみ
)
のまにまに
仕
(
つか
)
へなむ
198
玉国別
(
たまくにわけ
)
に
救
(
すく
)
はれし
身
(
み
)
は』
199
玉国別
(
たまくにわけ
)
『
玉国
(
たまくに
)
の
別
(
わけ
)
の
司
(
つかさ
)
の
功績
(
いさを
)
ならず
200
皆
(
みな
)
皇神
(
すめかみ
)
の
守
(
まも
)
りなりけり』
201
真純彦
(
ますみひこ
)
『いざさらばこれの
宴会
(
うたげ
)
を
切
(
き
)
り
上
(
あ
)
げて
202
厳
(
いづ
)
の
御前
(
みまへ
)
に
神祭
(
かみまつ
)
りせむ』
203
玉国別
(
たまくにわけ
)
『
神司
(
かむづかさ
)
宿
(
やど
)
の
主
(
あるじ
)
も
諸共
(
もろとも
)
に
204
厳
(
いづ
)
の
御祭
(
みまつ
)
り
仕
(
つか
)
へまつれよ』
205
漸
(
やうや
)
く
酒宴
(
しゆえん
)
を
終
(
をは
)
り
各
(
おのおの
)
身体
(
しんたい
)
を
浄
(
きよ
)
め
汗染
(
あせじん
)
だ
衣服
(
いふく
)
を
着替
(
きか
)
へ、
206
感謝
(
かんしや
)
の
祭典
(
さいてん
)
準備
(
じゆんび
)
に
着手
(
ちやくしゆ
)
する
事
(
こと
)
となつた。
207
(
大正一二・三・三〇
旧二・一四
於皆生温泉浜屋
加藤明子
録)
Δこのページの一番上に戻るΔ
<<< 獣婚
(B)
(N)
礼祭 >>>
霊界物語
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真善美愛(第49~60巻)
>
第58巻(酉の巻)
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