霊界物語.ネット~出口王仁三郎 大図書館~
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第二六章 神丘(しんきう)〔一六〇一〕

インフォメーション
著者:出口王仁三郎 巻:霊界物語 第62巻 山河草木 丑の巻 篇:第6篇 聖地の花 よみ(新仮名遣い):せいちのはな
章:第26章 神丘 よみ(新仮名遣い):しんきゅう 通し章番号:1601
口述日:1923(大正12)年05月15日(旧03月30日) 口述場所: 筆録者:隆光 校正日: 校正場所: 初版発行日:1925(大正14)年10月16日
概要: 舞台: あらすじ[?]このあらすじは東京の望月さん作成です(一部加筆訂正してあります)。一覧表が「王仁DB」にあります。[×閉じる] 主な登場人物[?]【セ】はセリフが有る人物、【場】はセリフは無いがその場に居る人物、【名】は名前だけ出て来る人物です。[×閉じる] 備考: タグ: データ凡例: データ最終更新日: OBC :rm6226
愛善世界社版:313頁 八幡書店版:第11輯 235頁 修補版: 校定版:341頁 普及版:61頁 初版: ページ備考:
001第五〇二
002
003()(わた)(たま)()(そこ)(なが)むれば
004(かぜ)()()(はな)(かげ)()ゆ。
005
006(たま)()(かがみ)(うつ)月影(つきかげ)
007(みづ)御霊(みたま)如意(によい)宝珠(ほつしゆ)か。
008
009(はな)(いろ)()()()れば()らぬ()
010(はる)()れけり()はうつりけり。
011
012()()らす(つき)(めぐみ)白雲(しらくも)
013(はな)()めつつ(ゆき)(たた)へつ。
014
015(ゆき)よりも(はな)よりも(なほ)(きよ)くして
016御空(みそら)()める(つき)(かげ)なり。
017第五〇三
018
019(ゆめ)とのみ(あだ)()きてし時鳥(ほととぎす)
020(ただ)一声(ひとこゑ)(なつか)しくなりぬ。
021
022神園(かみぞの)にたてる常磐(ときは)(まつ)()れば
023(はな)(こころ)はうつらざりけり。
024
025(まつ)()れば何時(いつ)(みどり)(いろ)(きよ)
026常磐(ときは)(はる)心地(ここち)せらるる。
027
028神園(かみぞの)白梅(しらうめ)(きよ)()()てぬ
029()(むす)ぶなる(さきがけ)として。
030
031高山(たかやま)にかかれる八重(やへ)横雲(よこぐも)
032なきすてて()山時鳥(やまほととぎす)
033第五〇四
034
035時鳥(ほととぎす)()きつるあとに家鶏(かけどり)
036(こゑ)さわやかに(あかつき)()ぐる。
037
038(あかつき)黄金(こがね)(とり)()()めぬ
039五六七(みろく)御代(みよ)(あけぼの)(ちか)みて。
040
041いや(なか)(つき)()れども八重霞(やへがすみ)
042中空(なかぞら)しきる(いま)はしさかな。
043
044武蔵野(むさしの)(こゑ)(かな)しげに()(わた)
045山時鳥(やまほととぎす)血潮(ちしほ)()くなり。
046
047()()れて(いま)(こゑ)なき時鳥(ほととぎす)
048(こが)るる(そで)五月雨(さみだれ)()る。
049第五〇五
050
051(なつ)()()ねあぐみたる老人(おいびと)
052(みみ)()まして()時鳥(ほととぎす)かな。
053
054(いぬ)()(かみ)御前(みまへ)(した)()
055(ゆめ)山路(やまぢ)時鳥(ほととぎす)()く。
056
057()(なげ)(ひと)(なげ)きて時鳥(ほととぎす)
058(こゑ)からしつつ雲井(くもゐ)(かけ)る。
059
060一声(ひとこゑ)(さけ)びは(つき)時鳥(ほととぎす)
061(いづ)れにしても(かな)しかりけり。
062
063時鳥(ほととぎす)()かぬ山里(やまざと)なけれども
064都大路(みやこおほぢ)(さけ)(すべ)なし。
065第五〇六
066
067荒鷲(あらわし)御空(みそら)をかける都路(みやこぢ)
068山時鳥(やまほととぎす)()(すべ)もなし。
069
070小夜(さよ)()けて山時鳥(やまほととぎす)(さび)()
071()きつる(こゑ)(みみ)()らずや。
072
073足曳(あしびき)黄金(こがね)(やま)(のぼ)()れば
074ここにも()きぬ時鳥(ときどり)(こゑ)
075
076桶伏(をけふせ)(やま)(しげ)みに()(ひそ)
077(こゑ)(かな)しげに()時鳥(ほととぎす)
078
079(かぜ)()(はな)(たちばな)(かげ)()れば
080(きた)るべき()(しの)ばるるかな。
081第五〇七
082
083いと(きよ)(たに)(なが)れも(にご)()
084()五月雨(さみだれ)のしげきがままに。
085
086(かぜ)(すさ)(あめ)(しき)りに()りそそぎ
087(きよ)谷水(たにみづ)(にご)らひ()くなり。
088
089(いま)(しば)(とき)()てよかし(たに)(みづ)
090やがては(つき)(かげ)(うつ)すらむ。
091
092大空(おほぞら)(くも)ふさがりて五月雨(さみだれ)
093()()(なか)時鳥(ほととぎす)なく。
094
095小雲川(こくもがは)()()御禊(みそぎ)する夜半(よは)
096川音(かはおと)()けて(あけぼの)(ちか)し。
097第五〇八
098
099大空(おほぞら)(つつ)(かく)せし五月雨(さみだれ)
100(なか)(かがや)(つき)(かげ)かな。
101
102白妙(しろたへ)のわが衣手(ころもで)時雨(しぐれ)しぬ
103雲井(くもゐ)(そら)(おも)ひなやみて。
104
105()(のぼ)二日(ふつか)(つき)(あき)(そら)
106()つる今宵(こよひ)()()たりけむ。
107
108久方(ひさかた)御空(みそら)にすめる月影(つきかげ)
109(うみ)(そと)まで(かがみ)()るなり。
110
111()(まよ)(ひと)()らして(あき)(つき)
112(くも)()りつつ西(にし)(かたむ)く。
113第五〇九
114
115大空(おほぞら)(つき)()()(なが)むれば
116さまで(めづ)しと(おも)はざりけり。
117
118(むかし)()(つき)(ひかり)今日(けふ)(つき)
119(うづ)姿(すがた)(かは)らざりけり。
120
121中空(なかぞら)(くも)のさやりのなかりせば
122(つき)(ひかり)はさやけからまし。
123
124瑞御霊(みづみたま)(つき)(ひかり)()るたびに
125(たま)(くも)りの(はづか)しくなりぬ。
126
127桶伏(をけふせ)(やま)八重雲(やへぐも)棚曳(たなび)きて
128小雲(こくも)(かは)(つき)はさやけし。
129第五一〇
130
131すむ(つき)(みづ)(ひかり)(つつ)まむと
132高山(たかやま)()(おこ)黒雲(くろくも)
133
134小雲川(こくもがは)科戸(しなど)(かぜ)(なみ)()ちて
135うつろふ(つき)千々(ちぢ)(くだ)けつ。
136
137八重雲(やへぐも)(とざ)されいます月影(つきかげ)
138ほのかにさしぬ獄舎(ひとや)(まど)に。
139
140(はる)()御空(みそら)(つき)(あふ)()
141(なみだ)しにけり吐息(といき)つくづく。
142
143醜神(しこがみ)(おし)()められし()(うへ)
144(まど)(つき)さへ(あふ)(よし)なし。
145第五一一
146
147和田(わだ)(はら)()()(ふね)のしるべとも
148なりてかかがよふ(つき)(かげ)かな。
149
150小夜(さよ)()けて山路(やまぢ)(ふか)(まよ)()
151(てら)して(のぼ)夜半(よは)月影(つきかげ)
152
153白妙(しろたへ)(そで)(かがや)月影(つきかげ)
154(めぐ)みの(つゆ)(たま)とこそ()る。
155
156深山路(みやまぢ)()()(とほ)して()(つき)
157(かげ)こそ千々(ちぢ)(くだ)()ゆるも。
158
159(たま)()千々(ちぢ)(くだ)きて木下闇(こしたやみ)
160(ひそ)千草(ちぐさ)()らす月影(つきかげ)
161大正一二・五・一五 旧三・三〇 隆光録)
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