進退詩

インフォメーション

　　　（一）
神が表に現はれて　　諭し給へる神言(かみごと)を
能く味へよ束の間も　　大御恵を忘れずに
精神を尽せ大日本(おほやまと)　　神の御国の有難さ
遠き近きの隔てなく　　覚りの道を宣り伝へ
良き国民(くにたみ)を造れかし　　猿の人真似(ひとまね)神の仇(あだ)
外国(とつくに)好む曲神(まがかみ)は　　国の仇なり君の仇
身の仇なれや慎しみて　　魂(たま)を研けよ瑞霊に。
　　　（二）
能化(のうげ)の力日に進み　　守る誠は天地(あめつち)の
護りに均し大本の　　神の教を遵奉し
福寿円満天(あめ)の下　　知らす日の御子珍(うづ)の御代
舞ひつ踊りつ目出度も　　鶴の巣籠る玉の松
外国人(とつくにびと)も慕ひ来て　　囲ひを造る神の庭
伊勢大神の東天に　　登り輝き神国(かみくに)と
謂へるも宜(むべ)よ駿河なる　　富士の高峯(たかね)も澄み渡り
神姿(すがた)正しき四方面(しはうめん)　　文(あや)に畏き国の相
遠津御神の経綸(けいりん)を　　誤らずして率直に
解し奉りて日の神の　　しきます島の八十島(やそしま)は
大御(おほみ)守りの隈もなく　　本津御神の御仁慈(みめぐみ)と
能く感謝せよ世を救ふ　　大本教(おほもとくに)の信徒(まめひと)等(ら)。
　　（三）
橋を架くるは良けれども　　こころの眼(まなこ)開かねば
えらまれ出(いで)たる身魂まで　　てぶりで返す恐れあり
先を争ひ枝葉をば　　笑顔を造り尋ね行く
行ひ神の仇なるぞ　　詰めかけ来(きた)る曲神に
津加(つか)れて動作も早変り　　天狗の鼻の高々と
跡なき空言(そらごと)御神慮に　　戻りけるとは知らずして
りくつをコネル守護神　　慢々心の肉体に
神憑りする恐ろしさ　　先ヘ先へと気を奪(と)られ
生(うま)れも附かぬ気狂(きちがひ)が　　にしや東や北南
四方八方に現はれて　　足許見せる見苦しさ
御教祖(みおや)の神は悲しみて　　魂も砕くる憂き思ひ
我情我慢を改めて　　集ふ人々誠心(まごころ)を
合せて誠の道をふみ　　素直に神諭(のり)に従へよ。

◇註＝此進退詩は頭字のみを読めば一文をなしてゐます。

［＃底本には頭文字の右横に○が振ってあるが省略した。頭文字のみをつなげて読むと「神諭能(の)大精神遠(を)覚(さと)良(ら)猿(ざる)外国身魂能(の)守護神　福知(ふくち)舞鶴外囲(そとがこ)伊(い)登(と)謂富(ふ)神文(しんもん)遠(を)誤解し大本能(の)大橋こえて先笑(ゑ)行詰(ゆきつま)津(つ)天(て)跡戻り　慢神先生に四足(よつあし)御魂(みたま)我(が)集合素(す)」と読める。］

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【進退詩｜【随筆・其他】｜第五巻 言霊解・其他｜出口王仁三郎全集｜／B121805c216】

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